語り手やお嬢様がどのような容姿で年齢はいくつ位かなどの描写は全くないのですが、二人の会話、チェス、周りを跳ねる小鳥……それらが静かな美しい時間を奏でています。お嬢様が語る鶯の話と失明は明確に繋げられて書かれてはいませんが、この美しい物語の水面に垂らした黒いインクのような漣を残しています。
もっと見る