作中に出てくる「君」は、もちろん作者の愛犬のことですが、その情報抜きで読んでいると、まるで恋人のように、まるで配偶者のように思えてきます。それくらい、作者の愛犬への愛情の強さが、滲み出ているということでしょう。愛犬と過ごす何気ない日常の美しい尊さが、胸を打つ、優れた短歌集。犬好きは、必見です!
シニア犬と暮らしておられる作者様の、愛犬との暮らしを詠まれた短歌集です。私は鳥飼いで、犬と暮らしたことはありませんが、動物と暮らす中で共感出来る部分もあり、ほんわかしたり、くすっと笑ったり、楽しく読ませて頂きました。そして想いは、彼等と過ごす穏やかな時間へ……。動物を家族として過ごす人達なら、皆同じように願い、祈るであろう、気持ち。一緒に祈りたい気持ちになります。愛犬の可愛らしさと共に、優しい時間と愛情に満ちた十首。オススメです。
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