短い話を小学生が語ってくれるホラー作品です。地方の口伝でしか残っていない怪談話を集めた時にしれっと混ざっていそうな雰囲気があります。決しておどろおどろしくはない。残酷だったり、恐ろしい描写があるわけでもない。だというのに、最後に湿ッ気た夏の匂いが残るような後味の悪さがあって、それも怪談の味を引き立てます。さっくり読めますので、是非。
遠足にて、千沢くんが拾ってきた「べろむすめ」は、教室にてクラスの一員となった。そこからの物語だ。これの恐ろしいのは、非常に淡白に、冷静に、淡々と、文章が綴られて、大したことが起きてないかと思わされることだ。ナレーションが物語の八割ほどなのだけれども、実に淡々としている。まるで、何もなかった日の日記みたいに……しかしそこに語られていることは……。禍話にありそうな、低音度ホラー。怖いです。ご一読を。
遠足で川に行って、そこで何だかよくわからない 生き物(?)を拾う。 よく分からないけどニコニコしている。だからきっと生き物だろう。川で拾ったから、水槽に入れてクラスで飼う事にした。 その間に この生き物に変な名前を付けた先生、クラスで飼おうと言い出した子、飼育係、 何かおかしいと指摘した子、やっぱりこの生き物のせいじゃないかと予想した子泣き出した子、元いた所に捨てようと言い募った子、そして元いた川に捨てる為に泣く泣く車を出した新しい先生までが…。 でも、本当に捨てて来られたのかは分からない。 だって、ネットの オークション…続きを読む
言葉のセンスが素敵でした。
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