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先日(2000/09)、FBIの研究所である国立暴力犯罪分析センター(National
Center for the Analysis of Violent Crime)は2年間にわたる「学校における暴力」の研究結果を発表した。
司法省主催の研究に参加したのは、FBI職員や160人の学校関係者、心理学者、警察官、検察官などだった。
学校における18件の銃乱射事件を分析し、かなり明確に子供の危険な兆候を記述しているが、FBIの関係者からは、「銃を乱射する少年のプロファイルなど存在しない("There
is no profile of a school shooter")という声が早くもあがっている。
「要注意人物のチェックリストではない」とされているが、形式はチェックリストになっている。ただし、内容が抽象的であるため、実際に役立つかは不明だ.
危険要因(risk factors)は4つのカテゴリーに分類されている
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人格特徴(personality
traits)
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家庭環境(family
situations)
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学校生活(school
interaction)
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社会生活(social
interaction)
子供を教育する立場にある大人が問題のある少年について考えるべき質問:
• 学校の土壌・雰囲気はどうか?また、それがどう影響しているのか
• 怒りを表す時、どういう問題があるか
• 暴力的な映画・本・音楽に異常な関心を示すか
• 実際に暴力的行動に出ると言ったり、書いたりしたことがあるか
問題のある少年の特徴
• 他人との協調性がない(poor
coping skills)
• 武器に興味を持つか、所持している(Access
to weapons)
• ひどく落ち込むことがある(Signs
of depression)
• 注目されることへの異常なまでの渇望(A
pathological need for attention)
• 人種偏見に満ちている(Racial
intolerance)
• 暴力的な映画・本・音楽に極度の関心を示す( An
unusual interest in acts of sensational violence and a fascination with
violence-filled entertainment)
• 薬物・アルコールの乱用(Drug
and alcohol abuse)
• 孤立している(Alienation)
• 自己陶酔・ナルシズム(Narcissism)
• 度を越したジョーク(Inappropriate
humor)
• テレビ・インターネットに接する時間に制限・監督がない(No
limits to, or monitoring of, television and Internet use)
こうした項目に当てはまる少年は、多分相当いるだろう。
アメリカの学校の荒廃については、疾病管理センター(CDC:疾病撲滅・疫学研究・教育を目的とする連邦政府の施設;
本部は Georgia 州 Atlanta; 旧称 Communicable
Disease Center (1946-70)の調査(1997)がある。
(原文はここをクリック)
以下はCDCが高校生を対象に調査したもので、荒れる学校の深刻な状況が明らかになっている。しかも、麻薬が蔓延していることも忘れるべきではない |