出版市場規模で「紙」がついに1兆円割れ 電子合算でも増加転じず
全国出版協会・出版科学研究所は26日、2025年の出版市場規模を発表。紙と電子を合算した出版市場の推定販売金額は前年比1.6%減の1兆5462億円となり、4年連続のマイナスとなった。新型コロナウイルス禍前の2019年とほぼ同規模まで縮小している。
内訳は紙の出版が前年比4.1%減となったのに対し、電子出版が同2.7%増。紙の出版は書籍がわずかに前年を上回って健闘した一方、雑誌は1割減と対照的な結果となった。電子出版は引き続き伸長したものの、これまで市場を牽引してきた電子コミックの伸び率鈍化が鮮明としている。
数字ベースでは、紙の出版物の推定販売金額は前年比4.1%減の9647億円となり、ついに1兆円を割り込んだ。内訳は書籍が前年同率の5939億円、雑誌が前年比10%減の3708億円となった。
雑誌の内訳は月刊誌が前年比8.6%減の3195億円、週刊誌が同17.9%減の513億円となり特に週刊誌の縮小が目立った。週刊誌については返品率が初めて5割を超えたことで、「かつてない落ち込み」とも評価されている。
期間別ではベストセラーが相次いだ下半期は好調に推移し、書店における年間の返品率も31.9%と大きく改善していた。
一方の電子出版市場は前年比2.7%増の5815億円。内訳は電子コミックが同2.9%増の5273億円、電子書籍が同1.5%増の459億円、電子雑誌が同3.5%減の83億円。電子コミックは各ストアで大型のポイント還元や割引、期間限定の全話無料施策が活発に行われたものの、伸び率が急激に鈍化しているという。