健康を保つためには、どんなことに気をつけたらいいか。医師で、自治医科大学名誉教授の藤村昭夫さんは「早寝・早起きをして、欠かさず朝ごはんを食べることが大切だ。朝食を抜いていいことは一つもない」という――。(第3回)

※本稿は、藤村昭夫『世界の最新医学が教える最高の薬の飲み方 時間治療』(講談社)の一部を再編集したものです。

焼きサケ、納豆、なめこの味噌汁、たくあんと納豆、白米が置かれたお盆
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健康管理に重要な「10時間の絶食」

食事は光とともに体内時計をリセットし、体内リズムを環境に合わせる強力な同調因子です。ただし、体内時計をしっかり整えるためには、10時間以上の絶食が必要とされています。

「ブレックファスト(breakfast)」とは長時間の絶食の後、初めて摂る食事を指しており、必ずしも朝食とは限りません。多くの人にとってブレックファストは朝食ですが、昼頃起きる人は昼食、夕方起きて夜勤に出る人には夕食が相当します。

いずれのブレックファストの場合も、体内時計をリセットするために10時間以上の絶食が必要というのは同じです。たとえば、朝食を午前7時に摂るなら、前日の夕食は午後9時までに終えなければなりません。

成長期の子どものみならず、大人にとっても「早寝、早起き、朝ごはん」が大切ですが、この「早寝」には、十分睡眠をとることのほかに、夜食などを摂ることなく10時間以上の絶食時間を設けるという意味合いが含まれているのです。

私自身、毎朝4時頃に起きています。起床後、2時間ほど読書をして、午前6時から1時間ウォーキング。歩数にして6000歩くらいになります。その後、午前7時から朝ごはんを食べ、日中は精力的に活動し、午後8時頃に寝る準備に入り、午後9時には眠りについています。