JP2612533B2 - シュードモナス属新菌株 - Google Patents
シュードモナス属新菌株Info
- Publication number
- JP2612533B2 JP2612533B2 JP5105165A JP10516593A JP2612533B2 JP 2612533 B2 JP2612533 B2 JP 2612533B2 JP 5105165 A JP5105165 A JP 5105165A JP 10516593 A JP10516593 A JP 10516593A JP 2612533 B2 JP2612533 B2 JP 2612533B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- strain
- pseudomonas
- pathogenicity
- acid
- soil
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、土壌病害防除に有用な
シュードモナス属新菌株に関する。
シュードモナス属新菌株に関する。
【0002】
【従来の技術】本願発明者らは、特開昭64−5080
5号に開示されているシュードモナスC−3(Pseudomo
nas sp. C-3)(微工研菌寄第9396号)を発明した
(なお、シュードモナスC−3はその後、シュードモナ
ス・グラジオリと同定された。以下、シュードモナス・
グラジオリC−3は単に「C−3」と言う)。C−3
は、米ぬか、ふすま又はこれらの混合物と共に土壌中に
混入した後、湛水処理を施すことによりタバコ立枯病や
ナス科植物青枯病等の病害を防除する性質を有する。
5号に開示されているシュードモナスC−3(Pseudomo
nas sp. C-3)(微工研菌寄第9396号)を発明した
(なお、シュードモナスC−3はその後、シュードモナ
ス・グラジオリと同定された。以下、シュードモナス・
グラジオリC−3は単に「C−3」と言う)。C−3
は、米ぬか、ふすま又はこれらの混合物と共に土壌中に
混入した後、湛水処理を施すことによりタバコ立枯病や
ナス科植物青枯病等の病害を防除する性質を有する。
【0003】C−3は土壌病害防除に有用なものである
が、いくつかの有用植物に対して病原性を発揮するの
で、C−3で処理した土壌に栽培できる作物の種類が限
定されるという問題がある。
が、いくつかの有用植物に対して病原性を発揮するの
で、C−3で処理した土壌に栽培できる作物の種類が限
定されるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、土壌病害防除能を有し、かつ、C−3に比べて病原
性が低減された、すなわち、C−3に比べて病原性を発
揮する有用植物の種類が少ない新規な菌株を提供するこ
とである。
は、土壌病害防除能を有し、かつ、C−3に比べて病原
性が低減された、すなわち、C−3に比べて病原性を発
揮する有用植物の種類が少ない新規な菌株を提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、C−3
に紫外線照射を行い、得られた菌株について抗菌活性と
病原性を指標にスクリーニングを行うことにより、C−
3と同様な抗菌活性を有し、かつ、病原性が低減された
新菌株を得ることに成功し、本発明を完成した。
に紫外線照射を行い、得られた菌株について抗菌活性と
病原性を指標にスクリーニングを行うことにより、C−
3と同様な抗菌活性を有し、かつ、病原性が低減された
新菌株を得ることに成功し、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、シュードモナス・グ
ラジオリC3−NPI(微工研菌寄第12898号)
(以下、「本菌株」という)を提供する。本菌株は、下
記実施例で実験的に示されるように、ナス青枯病菌に対
する防除効果を有し、デンドロビウム、ビルステケラ、
ミルトニア、シンビジウム、グラジオラス、フリージア
及びクロッカスに対する病原性がシュードモナス・グラ
ジオリC−3株(微工研菌寄第9396号)及びシュー
ドモナス・グラジオリ標準菌よりも低減されている。
ラジオリC3−NPI(微工研菌寄第12898号)
(以下、「本菌株」という)を提供する。本菌株は、下
記実施例で実験的に示されるように、ナス青枯病菌に対
する防除効果を有し、デンドロビウム、ビルステケラ、
ミルトニア、シンビジウム、グラジオラス、フリージア
及びクロッカスに対する病原性がシュードモナス・グラ
ジオリC−3株(微工研菌寄第9396号)及びシュー
ドモナス・グラジオリ標準菌よりも低減されている。
【0007】本菌株の創製方法及び菌学的性質は、下記
実施例において詳述する。本菌株は、米ぬか及びふすま
等と共に土壌に混入し、湛水処理を施すことにより、ト
マト及びナス青枯病、トマト萎凋病、タバコ立枯病等の
土壌病害を防除することができる。
実施例において詳述する。本菌株は、米ぬか及びふすま
等と共に土壌に混入し、湛水処理を施すことにより、ト
マト及びナス青枯病、トマト萎凋病、タバコ立枯病等の
土壌病害を防除することができる。
【0008】
【実施例】実施例1 本菌株の創製 ジャガイモ半合成培地に塗末接種したC−3に対し、殺
菌灯により紫外線照射を行った。紫外線照射の条件は1
5ワットの殺菌灯を15cmの距離から30秒間照射し
た。生き残った細菌のコロニーについて、下記実施例3
と同様にしてナス青枯病に対する抗菌活性を指標にスク
リーニングを行い、また、下記実施例4と同様にしてシ
ンビジウムに接種して病原性を指標にスクリーニングを
行った。対照として、C−3についても同様に試験し
た。
菌灯により紫外線照射を行った。紫外線照射の条件は1
5ワットの殺菌灯を15cmの距離から30秒間照射し
た。生き残った細菌のコロニーについて、下記実施例3
と同様にしてナス青枯病に対する抗菌活性を指標にスク
リーニングを行い、また、下記実施例4と同様にしてシ
ンビジウムに接種して病原性を指標にスクリーニングを
行った。対照として、C−3についても同様に試験し
た。
【0009】その結果、ナス青枯病に対する抗菌活性を
有するが、シンビジウムに対して病原性を有さない本菌
株が得られた。対照のC−3は、抗菌活性及び病原性を
共に有していた。本菌株は工業技術院微生物工業技術研
究所に寄託されており、その受託番号は微工研菌寄第1
2898号である。
有するが、シンビジウムに対して病原性を有さない本菌
株が得られた。対照のC−3は、抗菌活性及び病原性を
共に有していた。本菌株は工業技術院微生物工業技術研
究所に寄託されており、その受託番号は微工研菌寄第1
2898号である。
【0010】実施例2 本菌株の菌学的性質 本菌株について調べた菌学的性質を下記表1に示す。
【表1】 表1 ─────────────────────────────────── 形態 桿状 エタノール + グラム反応 − マニトール + 集落の特徴 微細なしわ イノシトール + レバン産生 − エリトリトール − オキシダーゼ反応 + ドルシトール + カタラーゼ反応 + ソルビトール + アルギニン加水分解 −1) アドニトール + デンプンの加水分解 − グリセリン + ゼラチン液化試験 + デンプン − 色素 キングB − イヌリン − リトマスミルク 消化・凝固・脱色 リンゴ酸 + サッカロース還元 − コハク酸 + グルコン酸の酸化 − クエン酸 + カゼインの消化試験 + フマール酸 + ツイーン80の分解 + 乳酸 + レシチナーゼ + 酢酸 + ペクチンの溶解 − 酒石酸(D) + エスクリン加水分解 − プロピオン酸 + メチルレッド試験 − 蟻酸 + アセトイン試験 − シュウ酸 − インドールの生成 − グリコール酸 + 硫化水素の産生 − マレイン酸 + 硝酸塩の還元性 − マロン酸 + 尿素試験(ウレアーゼ) − 安息香酸 + 耐食塩性 3% グルコン酸 + ジャガイモ腐敗能力 − α- ケト- グルタール酸 + タバコ過敏感反応 + ガラクツロン酸 + 炭水化物分解能: トリアセチン + L- アラビノース + ゲラニオール − キシロース + DL- アラニン + リボース + L-ロイシン + グルコース + L-ヒスチジン + フラクトース + L-チロシン +2) ガラクトース + L-トリプトファン + マンノース + プロリン + L-ラムノース + グルタミン + サッカロース − シトルリン − マルトース − アルギニン・一塩酸 + セロビオース + トレハロース + メリビオース + ラクトース − メレジトース − ラフィノース − α- メチル- グルコシド − アルブチン + サリシン + エスクリン − ─────────────────────────────────── 1)開放試験管ははじめ黄変のち赤変 2)増殖するが褐変はみられない なお、これらの菌学的性質のうち、グラム陰性、好気
性、オキシダーゼ活性陽性、かん状、1〜4本の極毛を
有し、運動性、ポリ−β−ヒドロキシ酪酸顆粒が観察さ
れ、アルギニンジヒドロラーゼ活性、硝酸塩還元性及び
脱窒反応は陰性であることから、本菌株はシュードモナ
ス・グラジオリと同定された。
性、オキシダーゼ活性陽性、かん状、1〜4本の極毛を
有し、運動性、ポリ−β−ヒドロキシ酪酸顆粒が観察さ
れ、アルギニンジヒドロラーゼ活性、硝酸塩還元性及び
脱窒反応は陰性であることから、本菌株はシュードモナ
ス・グラジオリと同定された。
【0011】実施例3 抗菌活性 日本たばこ植物開発研究所内の原野土壌にナス青枯病菌
を混入した土壌を1 /2000アールワグネルポットに入
れ、防除剤を混入した後、同ポットの地表面から5cmに
達するよう湛水し、30゜Cの常温器内に放置し、青枯病菌
数の減少を調査した。防除剤の混入は、米ぬかとふすま
の等量混合物(以下、「穀粒」)を10アール当り10
0kg又は200kg相当量を土壌に混入し、同時に、
本菌株又は対照としてのC−3を106 個/ml以上含
む溶液を10アール当り200ml相当量混入すること
により行った。さらに、湛水25日後の土壌へ、ナス(品
種:千両2号)の本葉6〜7枚苗を定植し、60日後の発
病率、被害程度および防除率を調査した。また、対照と
して、防除剤を混入することなく湛水処理のみを行った
土壌についても同様に試験した。結果を表2及び表3に
示す。
を混入した土壌を1 /2000アールワグネルポットに入
れ、防除剤を混入した後、同ポットの地表面から5cmに
達するよう湛水し、30゜Cの常温器内に放置し、青枯病菌
数の減少を調査した。防除剤の混入は、米ぬかとふすま
の等量混合物(以下、「穀粒」)を10アール当り10
0kg又は200kg相当量を土壌に混入し、同時に、
本菌株又は対照としてのC−3を106 個/ml以上含
む溶液を10アール当り200ml相当量混入すること
により行った。さらに、湛水25日後の土壌へ、ナス(品
種:千両2号)の本葉6〜7枚苗を定植し、60日後の発
病率、被害程度および防除率を調査した。また、対照と
して、防除剤を混入することなく湛水処理のみを行った
土壌についても同様に試験した。結果を表2及び表3に
示す。
【表2】
【表3】
【0012】なお、青枯病菌数の調査は、原、小野の培
地を用い、単位は土壌1g中の菌数とした。被害程度
は、下記表3に示すように、発病指数を0から10まで
の5段階に区別し、以下の式により算出した。
地を用い、単位は土壌1g中の菌数とした。被害程度
は、下記表3に示すように、発病指数を0から10まで
の5段階に区別し、以下の式により算出した。
【数1】
【表4】 また、防除率は、下記式により算出した。
【数2】
【0013】実施例4 本菌株の病原性(1) ジャガイモ半合成培地に生育した本菌株を1白金耳取
り、蒸留水に懸濁し、ラン類及びアヤメ科植物に針接種
し、病原性を調査した。対照としては、蒸留水、C−3
菌液、Pseudomonas gladioli標準菌を用いた。結果を表
4に示す。
り、蒸留水に懸濁し、ラン類及びアヤメ科植物に針接種
し、病原性を調査した。対照としては、蒸留水、C−3
菌液、Pseudomonas gladioli標準菌を用いた。結果を表
4に示す。
【表5】 表5 ─────────────────────────────────── C-3 本菌株 P.gladioli 蒸留水 ─────────────────────────────────── デンドロビウム + − + − バンダ + + + + カトレア + + + + ビルステケラ + − + − ミルトニア + − + − シンビジウム + − + − グラジオラス + − + − フリージア + − + − クロッカス + − + − ─────────────────────────────────── 表4から明らかなように、本菌株は、その病原性がC−
3よりも低減されており、この性質によりC−3とは明
瞭に区別できる(なお、バンダとカトレアについては、
蒸留水でも発病しているので、本菌株による発病とは認
められない)。実施例5 本菌株の病原性(2) 実施例4と同様にして、各種植物に対する病原性を調査
した。結果を表6に示す。
3よりも低減されており、この性質によりC−3とは明
瞭に区別できる(なお、バンダとカトレアについては、
蒸留水でも発病しているので、本菌株による発病とは認
められない)。実施例5 本菌株の病原性(2) 実施例4と同様にして、各種植物に対する病原性を調査
した。結果を表6に示す。
【表6】 注)サトイモは対照(殺菌水)も針接種部では+反応を
示したが、周辺への拡大は、いづれも認められない。表
6から明らかなように、本菌株は広範囲の有用植物に対
して病原性を示さない。
示したが、周辺への拡大は、いづれも認められない。表
6から明らかなように、本菌株は広範囲の有用植物に対
して病原性を示さない。
【0014】
【発明の効果】本発明により、土壌病害の防除に有用
で、かつ、有用植物に対する病原性が従来の菌株よりも
低減されたシュードモナス新菌株が提供された。
で、かつ、有用植物に対する病原性が従来の菌株よりも
低減されたシュードモナス新菌株が提供された。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−220108(JP,A) 特開 平2−59504(JP,A) 特開 昭62−123104(JP,A) 特開 昭64−16579(JP,A) 特開 昭60−186230(JP,A) 特開 平1−50805(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】 ナス青枯病菌に対する防除効果を有し、
デンドロビウム、ビルステケラ、ミルトニア、シンビジ
ウム、グラジオラス、フリージア及びクロッカスに対す
る病原性がシュードモナス・グラジオリC−3株(微工
研菌寄第9396号)及びシュードモナス・グラジオリ
標準菌よりも低減されている、シュードモナス・グラジ
オリC3−NPI(微工研菌寄第12898号)。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5105165A JP2612533B2 (ja) | 1992-04-15 | 1993-04-07 | シュードモナス属新菌株 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4-121179 | 1992-04-15 | ||
| JP4121179A JPH0686668A (ja) | 1992-04-15 | 1992-04-15 | シュードモナス属新菌株 |
| JP5105165A JP2612533B2 (ja) | 1992-04-15 | 1993-04-07 | シュードモナス属新菌株 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06197754A JPH06197754A (ja) | 1994-07-19 |
| JP2612533B2 true JP2612533B2 (ja) | 1997-05-21 |
Family
ID=26445503
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5105165A Expired - Lifetime JP2612533B2 (ja) | 1992-04-15 | 1993-04-07 | シュードモナス属新菌株 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2612533B2 (ja) |
Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60186230A (ja) * | 1984-02-10 | 1985-09-21 | 日本たばこ産業株式会社 | ナス科植物の土壌病害防除方法 |
| JPS62123104A (ja) * | 1985-11-22 | 1987-06-04 | Japan Tobacco Inc | ナス科植物の土壌病害防除方法 |
| JPH0815428B2 (ja) * | 1987-07-10 | 1996-02-21 | 日本たばこ産業株式会社 | ナス科植物の土壌病害防除方法 |
| JPS6450805A (en) * | 1987-08-21 | 1989-02-27 | Japan Tobacco Inc | Method for controlling bacterial wilt of tobacco and plant of solanaceae family |
| JPH0259504A (ja) * | 1988-08-24 | 1990-02-28 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 植物病害の防除方法 |
| JPH066523B2 (ja) * | 1990-01-24 | 1994-01-26 | 栃木県 | 新規微生物 |
-
1993
- 1993-04-07 JP JP5105165A patent/JP2612533B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06197754A (ja) | 1994-07-19 |
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