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JP2641263B2 - 耐熱型rnアーゼt1 - Google Patents
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JP2641263B2 - 耐熱型rnアーゼt1 - Google Patents

耐熱型rnアーゼt1

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JP2641263B2
JP2641263B2 JP63208905A JP20890588A JP2641263B2 JP 2641263 B2 JP2641263 B2 JP 2641263B2 JP 63208905 A JP63208905 A JP 63208905A JP 20890588 A JP20890588 A JP 20890588A JP 2641263 B2 JP2641263 B2 JP 2641263B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は新規な耐熱型RNアーゼT1、さらに詳しくは、
天然型RNアーゼT1のアミノ末端から24番目のチロシンと
84番目のアスパラギンをそれぞれシステインに置換して
その耐熱性を向上させた耐熱型RNアーゼT1、該耐熱型RN
アーゼT1をコードしているDNA配列、該DNA配列を含有す
る組み換えDNA発現ベクター、該ベクターで形質転換し
た宿主細胞、ならびに該耐熱型RNアーゼT1の製造方法に
関する。
技術的背景および先行技術 リボヌクレアーゼT1(EC3.1.27.3、以下RNアーゼT1と
いう)はコウジカビ、アスペルギルス・オリザエ(Aspe
rgillus oryzae)が産生する菌体外リボ核酸分解酵素で
あり、極めて厳密な基質特異性を有し、1本鎖のリボ核
酸およびリボヌクレオチド中のグアノシン3′−リン酸
部分のホスホジエステル結合のみを選択的に切断する。
この極めて厳密なグアニン特異性の故に、RNアーゼT1は
RNAの構造解析において極めて重要な役割を果たしてい
る。
このRNアーゼT1の1次構造は既に決定されており、こ
の酵素がアミノ酸残基104個からなり、分子内に2個の
ジスルフィド結合を有する、第1図に示したようなポリ
ペプチドであることが知られている(文献1および
2)。またX線結晶構造解析により、このRNアーゼT1の
立体構造も明らかにされている(文献3、4および
5)。
発明の目的 本発明者等は、RNAの構造解析に有用なこのRNアーゼT
1を修飾して、さらに有用な酵素を得るべく種々検討を
行なった結果、天然型RNアーゼT1のアミノ末端から24番
目のチロシンと84番目のアスパラギンをそれぞれシステ
インに置換することにより、その耐熱性を向上させうる
ことを見い出し本発明を完成するに至った。すなち本発
明は天然型RNアーゼT1のアミノ末端から24番目のチロシ
ンと84番目のアスパラギンをそれぞれシステインに置換
した耐熱型RNアーゼT1を提供するものである。更に本発
明は、該耐熱型RNアーゼT1をコードしているDNA配列、
該DNA配列を含有する組み換えDNA発現ベクター、該ベク
ターで形質転換した宿主細胞、ならびに該耐熱型RNアー
ゼT1の製造方法を提供するものである。
発明の構成および効果 本発明の耐熱型RNアーゼT1は以下のようにして製造す
ることができる。
始めに、耐熱型RNアーゼT1をコードしているDNA配列
を含有し、かつ5′側にBg1II部位および3′側にもBg1
II部位を有する変換体遺伝子を調製する。このフラグメ
ントの5′側には、Bg1II部位を作製するためTで始ま
るコドンたとえば今回の場合Pheに対応するTTCと、後に
融合蛋白からの切断に必要なMetに対応するコドンATG
を、耐熱型RNアーゼT1をコードしているDNA配列の前に
入れた。また3′側には、この耐熱型RNアーゼT1の構造
遺伝子の後ろに、Met−G1nに対応するコドンを付け、更
Bg1II部位を設けた。このフラグメントの全DNA配列お
よび該DNA配列がコードしているアミノ酸配列を以下の
配列式1に示す。尚、天然型RNアーゼT1を所望の場合に
は、24番目のアミノ酸残基に対応するコドンTGTおよび
その相補的な配列ACAをそれぞれTACおよびGTAに、又、8
4番目のアミノ酸残基に対応するコドンTGTおよびその相
補的な配列ACAをそれぞれAACおよびGTTに置換すればよ
い(これにより、24番目並びに84番目のアミノ酸、シス
テインがそれぞれチロシン、アスパラギンに変わ
る。)。
このDNAフラグメントの調製は、たとえば以下のよう
にして行なうことができる。すなわち、全DNA配列をい
くつかのオリゴヌクレオチド単位に分割し、各オリゴヌ
クレオチドをリン酸トリエステル法あるいはホスファイ
ト法等の既知の方法(文献6および7)によって合成す
る。次いで、得られたオリゴヌクレオチドを第2図に示
したようにしてライゲートし(文献6および10)、5′
側、3′側共にBa1II部位を有する目的のDNAフラグメン
トを得ることができる。
次に、上記フラグメントを組み込んだ組み換えDNA発
現ベクターを第3図のようにして構築する。すなわち、
プラスミドpIGF8(文献11)を文献16の条件に従いBg1II
制限酵素で消化し、得られた直鎖状ベクターと、上記の
Bg1IIフラグメントをライゲートしてプラスミドpT1Sを
得る。ここで用いるプラスミドpIGF8は大腸菌(Escheri
chia coli、以下E.コリと称する)trpプロモーター遺
伝子、ヒト成長ホルモン(以下hGHと称する)遺伝子の
一部分、インスリン様成長因子(以下IGF−Iと称す
る)遺伝子およびアンピシリン耐性遺伝子(Apr)を含
有している。IGF−I遺伝子はhGH遺伝子の5′側から2/
3の位置にあるBg1II部位を介してつながっている(第3
図参照)このhGH遺伝子のBg1II部位より上流側がコード
しているアミノ酸配列をhGHのAB部分と称する。従っ
て、得られるプラスミドpT1Sは、耐熱型RNアーゼT1が2
つのメチオニンを介してhGHのAB部分とIGF−Iにはさま
れたサンドイッチ状融合タンパク質を発現する(第4図
参照)。RNアーゼT1分子はメチオニンを含有していない
ので、この融合タンパク質を、後に、メチオニンのC末
端部で特異的に切断させる臭化シアンを作用させること
により、融合タンパク質から分離することができる。
尚、上記プラスミドpT1Sの構築にプラスミドpIGH8を用
いたのは、E.コリtrpプロモーターによるRNアーゼT1遺
伝子の直接発現がうまくいかず、一方hGHの合成遺伝子
がE.コリtrpプロモーターの制御下で安定かつ効率的に
発現されるという知見に基づいている。
次いで、常法によりプラスミドpT1Sをアンピシリン感
受性の大腸菌、たとえばE.コリHB101(F-,hsdS20〔r
B-,mB-〕,recA13,ara−14,proA2,lacY1,galK2,rpsL20
(Smr),xy1−5,mt1−1,supE44,λ-)に導入し、アンピ
シリン含有培地で形質転換体を選択する。この形質転換
体をアンピシリンを含有する適当な増殖培地で増殖さ
せ、プラスミドpT1Sを取り出し、このプラスミドが正し
い塩基配列を有していることをジデオキシ法(文献14)
により確認する。この様にして確認されたプラスミドpT
1Sを含有する形質転換体、即ち大腸菌HB101/pT1Sは工業
技術院微生物工業研究所に寄託されている(寄託日:昭
和63年8月2日、微工研菌寄第10167号)。
上記形質転換体を増殖させ、適当なOD660値となった
時に3−インドールアクリル酸を加えることにより、融
合タンパク質を発現させる。
耐熱型RNアーゼT1の精製の概略を以下に述べる。
先ず菌体を凍結融解法で破砕する。遠心分離操作で沈
澱画分と可溶性画分にわける。沈澱画分に回収される融
合蛋白質を7M尿素を含む緩衝液に溶解させ、陰イオン交
換カラムクロマトグラフィー(ワットマンDE52)で分離
し、融合蛋白質部分を回収する。透析により尿素を除い
た後、臭化イオン処理でメチオニンの所で切断し、融合
蛋白質から耐熱型RNアーゼT1を切り出す。透析後、陰イ
オン交換カラムクロマトグラフィー(ファルマシア、Q
セファロース)で分離し、耐熱型RNアーゼT1を回収す
る。集めた分画を更にHPLC(ファルマシア、モノQ)で
精製する。
酵素活性の測定は、5′水酸基を〔γ32−P〕ATPお
よびポリヌクレオチドキナーゼでラベルした基質32pGpC
に耐熱型RNアーゼT1を加え種々の温度で反応させ、ホモ
クロマトグラフィー法(文献12)によって32pGpの初期
生成量を測定し、これを時間に対してプロットし、その
傾きから初速度を求めることによって酵素活性測定を行
なう。
測定結果を後記第2表に示すが、本発明の耐熱型RNア
ーゼT1は天然型RNアーゼT1に比べて55℃、60℃の高温で
その活性が10倍以上高いことがわかった。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明す
る。
実施例で使用したポリヌクレオチドキナーゼ、DNAリ
ガーゼ、Bg1II制限酵素は(株)宝酒造より入手した。D
NアーゼIはベーリンガー・マンハイム社より入手し
た。リゾチームはシグマ社より入手した。基質pGpCは、
オーツカ等の方法(文献8)に従ってジヌクレオチドGp
Cを合成した後、その5′水酸基をポリヌクレオチドキ
ナーゼでリン酸化して調製した(文献9)。
実施例1 オリゴデオキシヌクレオチドの合成 A.MU5、ML6、MU17、ML17、U21CおよびL21C以外のオリゴ
デオキシヌクレオチドの固相法による合成 A−1.ヌクレオチド樹脂の合成 以下のフローチャート1に示すようにしてヌクレオシ
ド樹脂10を合成した。
1)3′−〔5′−O−ジメトキシトリチル−(デオキ
シリボヌクレオシド)〕モノサクシネート(7)の合成 3′−(5′−O−ジメトキシトリチルチミジニル)
モノサクシネートの合成例を示す。
ジメトキシトリチルチミジン2.72g(5mモル)をピリ
ジンと共沸した後、塩化メチレン20mlに溶解し、無水コ
ハク酸750mg(7.5mモル)および4−ジメチルアミノピ
リジン(DMAP)916mg(7.5mモル)を加えて2時間撹拌
した。TLC(CHCl3:MeOH=20:1)で原料の消失を確認
し、0.5M KH2PO4(pH5)(20ml×2回)で洗浄した後、
水洗(20ml×2回)し溶媒を留去した。精製はC18シラ
ン化シリカゲルカラムにより行なった。収量3.14g(4.8
8mモル)、収率97.5%。
2)ペンタクロロフェニル3′−〔5′−O−ジメトキ
シトリチル−(デオキシリボヌクレオシド)〕サクシネ
ートの合成 ペンタクロロフェニル3′−(5′−O−ジメトキシ
トリチルチミジニル)サクシネートの合成例を示す。
ジメトキシトリチルチミジニルモノサクシネート3.14
g(4.9mモル)をN,N−ジメチルホルムアミド34.1mlに溶
解し、ペンタクロロフェノール1.43g(5.4mモル)とN,
N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド1.51g(7.3mモ
ル)を加えて室温で一晩撹拌した。TLC(CHCl3:MeOH=1
0:1)で反応の完結を確認した後、沈澱を濾別し溶媒を
留去した。残査にベンゼン15mlを加えて析出する不溶物
を濾別した後、ベンゼンを留去した。この残査をクロロ
ホルム15mlに溶解し、n−ペンタン中に滴下して粉末化
した。収量3.89g(4.35mモル)、収率89.2%。
3)ヌクレオシド樹脂(10)の合成 チミジン−ポリスチレン樹脂(N・T)の合成例を示
す。
アミノメチル化ポリスチレン(9、1%ジビニルベン
ゼン、NH2:0.20mモル/g)2.5g(0.5mモル)をN,N−ジメ
チルホルムアミド15mlに懸濁し、ペンタクロロフェニル
3′−(5′−O−ジメトキシトリチルチミジニル)サ
クシネート1.34g(1.5mモル)とトリエチレンアミン0.2
3ml(1.15mモル)を加えて一晩振盪した。反応液を濾過
し、樹脂をN,N−ジメチルホルムアミド(20ml×2回)
およびピリジン(20ml×2回)で洗浄した後、0.1M4−
ジメチルアミノピリジンのピリジン溶液4.5mlと無水酢
酸0.5mlを加えて10分間振盪した。反応液を濾過し、樹
脂をピリジン(20ml×3回)、ジクロロメタン(20ml×
3回)およびエーテル(20ml×3回)で順次洗浄後乾燥
させた。
ヌクレオシドの定量は、チミジン−ポリスチレン樹脂
10mgに2%ベンゼンスルホン酸の塩化メチレン−メタノ
ール(7:3v/v)溶液2mlを加えて1分間振盪し、反応液
の1/100をとって溶媒を留去した後、残査にHClO4−EtOH
(3:2v/v)3mlを加え、λ=500nmにおける吸光度を測定
することにより行なった。以上、塩基がチミンであるヌ
クレオシドについて記載したが、他の塩基を持つヌクレ
オシド樹脂の場合も同様の方法で調製した。
A−2.オリゴデオキシヌクレオシドの合成 A−1で得たヌクレオシド樹脂20〜30mg(3〜5μモ
ル)に対し下記の第1表の操作を繰り返すことにより行
なった。工程1〜5で、塩化メチレン−メタノール(7:
3v/v)中の2%ベンゼンスルホン酸により5′水酸基の
保護基であるジメトキシトリチル基を除去し、次に工程
6〜9で、常法により合成したダイマーブロックまたは
モノマーを樹脂に対して3〜4当量用いて縮合した。縮
合剤メシチレンスルホニルニトロトリアゾリドは樹脂に
対して15〜20当量用い、縮合反応は、40℃で20分間、30
℃で30分間、室温(20〜25℃)で40分間行なった。縮合
させた後、前記フローチャートの工程10〜12で未反応の
5′−水酸基を、4−ジメチルアミノピリジン触媒下、
無水酢酸でキャッピングを行なった。この一連の操作を
目的鎖長に達するまで行なった。(フローチャート1の
化合物番号1113参照)。
A−3.オリゴデオキシヌクレオチドの樹脂からの切り出
し、脱保護、精製および同定 目的鎖長に達したヌクレオチド樹脂をジオキサンで洗
浄した後、0.5M1,1,3,3−テトラメチルグアニジウム−s
yn−ピリジン−2−アルドキシメートのジオキサン−水
(9:1)溶液1mlを加え、30℃で一晩振盪した。溶液を濾
過した後、樹脂を50%ピリジン水で洗浄した。濾液と洗
液を留去し、残査にピリジン0.5mlとアンモニア水(28
%NH4OH)10mlを加えて封管し、55℃で5時間加熱した
後、溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにより精製した。
目的物を含むフラクションについて溶媒を留去した
後、80%酢酸1mlを加えた。20分後溶媒を留去し、水で
共沸を行なった。残査を水3mlに溶解し、酢酸エチル(3
ml×3回)でトリタノールを抽出除去した後、水層を留
去した。得られた完全脱保護遺伝子断片をC18HPLCによ
り分析分取を行なった。更にこれをイオン交換HPLCによ
り分析し、不純物が認められる時は分取し、HPLCで単一
ピークとなるまで精製を行なった。精製した遺伝子断片
は二次元ホモクロマトグラフィー(Mobility Shift Ana
lysis)および5′−末端分析によりその塩基配列が正
しいことを確認した。
B.オリゴデオキシヌクレオチドMU5、ML6、MU17、ML17、
U21CおよびL21Cの合成 オリゴヌクレオチドの合成はアプライド・バイオシス
テム社のDNAシンセサイザー(Model 380A)を用いて行
なった。原料、試薬はアプライド・バイオシステム社か
ら購入した。
脱保護は5′水酸基の保護基であるジメトキシトリチ
ル基以外の保護基についてDNAシンセサイザー中で行
い、以後、上記A−3と同様にしてオリゴヌクレオチド
の精製、同定を行なった。
実施例2 耐熱型RNアーゼT1をコードしているDNAフラ
グメントの調製 A.5′リン酸化 U1、L21C以外の各オリゴヌクレオチド0.1OD(≒750p
モル、5μg)を、50mMトリス・HCl(pH8.0)、10mM M
gCl2、10mM β−ME、1mMスペルミン緩衝液中、10μモル
のATPと6Uのポリヌクレオチドキナーゼを加えて10μl
とし、37℃で1時間反応させ、5′水酸基をリン酸化し
た(U1とL21Cの5′水酸基は制限酵素部位となっている
ので、先にリン酸化してから結合反応を行なうとダイマ
ーになるため、結合反応を行なってからリン酸化を行な
った)。反応後90℃で3分間加熱して酵素を失活させ
た。
B.セグメントの調製 U1、L21Cおよび5′リン酸化したオリゴヌクレオチド
を、第2図に示した各セグメント(I〜IV C)の構成要
素ごとに1本のチューブに集めて混和し、66mMトリス・
HCl(pH7.6)、6.6mM MgCl2、0.5mM ATP緩衝液150μl
となるようにして90℃で3分間熱処理を行ない、直ちに
氷につけて急冷した。10分後再び75℃に加熱してから室
温(20℃〜25℃)まで1〜3時間かけて放冷し、アニー
リングを行なった。この後15℃で10分間保った後、β−
MEを10mMになるように加え、T4DNAリガーゼを30U加え、
15℃で12〜15時間反応させた(セグメントIIIについて
は反応の収率を上げるため2つにわけそれぞれをアニー
リングさせ、2〜3時間結合反応を行なわせた後、1つ
に混和した)。反応後、65℃で5分間加熱して酵素を失
活させ、続いてエタノール沈澱によりDNAを回収した。1
0%PAGE(ポリアクリルアミド電気泳動、サイズ(0.1×
20×20cm)、CV175V、3〜4時間)を行ない、目的の鎖
長のセグメントのバンド部から電気溶離によりDNAを回
収し、フェノール処理、エタノール沈澱を行ない、各セ
グメント15〜25μg(225〜375pモル)を得た。
C.変換体遺伝子の調製 各セグメントを3.3μg(50pモル)用いて前述の緩衝
液中、T4DNAリガーゼを15U加えて結合反応を行なった。
この際アニーリングは行なわず、20℃で12〜15時間反応
させた。反応後65℃で5分間処理し、エタノール沈澱
後、5%PAGE(サイズ0.1×20×20cm)を行なった。RN
アーゼT1遺伝子の鎖長に対応する部分のバンドを電気溶
離により回収し、フェノール処理、エタノール沈澱を行
なった。さらに前述の条件下、6Uのポリヌクレオチドキ
ナーゼを用いてフラグメントの両5′末端部をリン酸化
して、耐熱型RNアーゼT1をコードしているDNA配列を含
有するフラグメント約1μg(3.8pモル)を得た。
実施例3 プラスミドpT1Sの構築 耐熱型RNアーゼT1をコードしているDNA配列を含有す
る組み換えDNA発現ベクター、プラスミドpT1Sは、ニシ
カワ等の方法(文献16)に従い、以下のように調製した
(第3図参照)。
緩衝液〔20mMトリス・HCl(pH7.6)、7mM MgCl2、10m
M β−ME、175mM NaCl〕100μl中のプラスミドpIGF8
(5μg)を、37℃で1.5時間、Bg1II制限酵素12単位で
消化した。更に、子牛小腸のアルカリホスファターゼ
(0.04ユニット)で処理し、5′末端のリン酸基を除い
た。この溶液をフェノール抽出し、次いでエーテル洗浄
することによって酵素を除去した。次いで直鎖状pIGF8
をエタノール沈澱させ、10mMトリス−HCl(pH7.5)およ
び1mMのEDTA溶液25μlに溶解した。この直鎖状pIGF8
(0.67pモル)と実施例2で調製した変換体遺伝子(2
〜5pモル)を、20℃で一晩、T4 DNAリガーゼ(1.2単
位)を用いてライゲートした(合計容量20μl)。この
溶液をフェノール抽出した後、DNAをエタノール沈殿さ
せ、得られた沈殿ペレットをE.コリの形質転換に用い
た。
実施例4 E.コリHB101の形質転換 モリソン等の方法(文献15)により予め調製したコン
ピテントな細胞100μlおよび実施例3で調製したベク
ターDNA溶液10μlを混合し、1時間放置した後、42℃
で75秒間処理し、室温で5時間放置した。これにLB培地
900μlを加え、37℃で1時間培養した。これを集菌
し、LB培地100μlに懸濁し、寒天培地[1.5%(w/v)
寒天、LB、40μg/mlアンピシリン]にまいて37℃で一晩
培養した。次いで、形質転換体を20μg/mlのアンピシリ
ンを含有するM9−カザミノ酸培地で増殖させた。菌体を
集めて溶菌し、プラスミドを回収した。ジデオキシ法
(文献14)によってこのプラスミドの塩基配列を調べ、
変換体遺伝子が正しく挿入されていることを確認し、こ
のプラスミドをpT1Sと命名した。
実施例5 融合タンパク質の発現および粗酵素の調製 A.融合タンパク質の発現 40μl/mlアンピシリンを含有するLB培地50mlに実施例
4で調製したE,コリHB101/pT1Sを植え、37℃で約8時間
振盪培養した(前前培養)。
0.2%(重量/容量)カザミノ酸および40μg/mlアン
ピシリンを含有するM9培地[5.5g/lのNa2HPO4、3g/lのK
H2PO4、5g/lのNaCl、1g/lのNH4Cl、0.4%(重量/容
量)のブドウ糖、1mMのMgSO4、および0.1mMのCaCl2]20
0mlに、前前培養液5mlを加え、37℃で約15時間振盪培養
した(前培養液)。次いで、この前培養液40mlを、上記
のカザミノ酸およびアンピシリン含有のM9培地1に加
え、37℃で振盪培養した。1〜1.5時間後、OD660=0.01
〜0.02となった時にIAA(3−インドールアクリル酸)
を終濃度が40μg/mlになるように加え、hGHのAB部分と
耐熱型RNアーゼT1とIGF−Iの融合タンパク質の発現を
誘導し、さらに7時間培養した。
B.耐熱型RNアーゼT1の精製 集菌後、菌体を生理食塩水で洗浄し、次いで、50mMト
リス−HCl(pH8.0)、30mM NaCl、1mM EDTAからなる溶
液に1g菌体/10mlになるように懸濁した。これにリゾチ
ームを1mg/mlになるように加え、0℃で1時間放置し
た。次いで凍結融解の操作を5回繰り返し、更に全容量
の1/50(容量/容量)の150mMトリス−HCl(pH7.5)、2
80mM MgCl2、4mM CaCl2溶液を加え、1mg/ml DNアーゼI
溶液100μlを加え、0℃で60分間放置した。これを35,
000×g、40分間遠心分離し、沈澱を回収した。この沈
澱を7M尿素、20mMトリス−HCl(pH7.5)、10mM−メルカ
プトエタノールを含む溶液80mlに溶かし、同溶液で平衡
化したDE52カラムクロマトグラフィー(φ3cm×6cm)に
アプライして、0から0.3Mの食塩濃度勾配で溶出した。
目的とする融合蛋白質は0.1Mから0.2M NaClの範囲に溶
出されていることをSDS−PAGE(文献17)で認めた。こ
の画分を回収し、透析脱塩後凍結乾燥した。総蛋白質量
は、247mgであった。これを70%ギ酸82mlに溶かし、臭
化シアン656mgを加え、溶解後4℃で20時間、放置し
た。反応後、50〜10mMのNH4HCO3に対して透析を行な
い、ギ酸および臭化シアンを除いた後、減圧濃縮した。
これを次に20mMトリス−HCl(pH7.5)、0.15M NaClで平
衡化したQセファロースカラムクロマトグラフィー(φ
2.4cm×13.5cm)にアプライし、0.15Mから0.45MのNaCl
濃度勾配で溶出した。目的の耐熱型RNアーゼT1は0.28M
から0.31M NaClにかけて溶出されていることをSDS−PAG
Eで認めた。この画分を回収し、10mM NH4HCO3に対して
透析後、減圧濃縮し、更にMonoQカラムクロマトグフィ
ー(φ5×50mm)で分離精製し、SDS−PAGEで単一バン
ド(純度90%以上)の耐熱型RNアーゼT1を得た。
C.RNアーゼT1活性の測定 5′水酸基を[γ−32P]ATPとポリヌクレオチドキナ
ーゼでラベルした基質32pGpCの濃度を150μM、耐熱型R
NアーゼT1の濃度を0.5ng/μl(45.1nM)にし、トリス
−HCl(pH7.5)およびEDTAの濃度をそれぞれ50mMおよび
1mMにした全量20μlの溶液を37℃、45℃、55℃、60
℃、70℃でそれぞれ反応させた。反応開始から0、2、
5、10、15分後に3μlづつ分取し、それに1規定HCl
0.6μlを加え、反応を止めた。これをDEAE−セルロー
スプレートにスポットし、ホモミックスVIを用いてホモ
クロマトグラフィー(文献12)を行なった。X線フイル
ムを感光させ、それをもとにしてプレートの各スポット
部分を切り取ってバイアルに入れ、液体シンチレーショ
ンカウンターによって放射能を測定した。32pGpの生成
量を時間に対してプロットし、その傾きから初速度を求
めた。得られた結果を、天然型RNアーゼT1について同様
に試験して得た結果と合わせ第2表に示す。
引用文献 1.タカハシ(K.Takahashi)、ジャーナル・オブ・バイ
オロジカル・ケミストリー(J.Biol.Chem.)、240、211
7(1965) 2.タカハシ(K.Takahashi)、ジャーナル・オブ・バイ
オケミストリー(J.Biochem.)、98、815(1985) 3.ハイネマン等(U.Heinemann et al.)、ネイチャー
(Nature)、299、27(1982) 4.スギオ等(S.Sugio et al.)、FEBSレターズ(FEBS L
ett.)、181、129(1985) 5.スギオ等(S.Sugio et al.)、ジャーナル・オブ・バ
イオケミストリー(J.Biochem.)、103、354(1988) 6.イケハラ等(M.Ikehara et al.)、プロシーディング
ス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サンエンシ
ーズ・米国(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)、81、5956(19
84) 7.バロン等(A.D.Barone et al.)、ヌクレイック・ア
シッズ・リサーチ(Nucleic Acids Res.)、12、4051
(1984) 8.オーツカ等(E.Ohtsuka et al.)、テトラヘドロン
(Tetrahedron)、40、47(1984) 9.リチャードソン(C.C.Richardson)、ブロシーディン
グス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サンエン
シーズ・米国(Proc.Nat1.Acad.Sci.USA)、54、158(1
965) 10.イケハラ等(M.Ikehara et al.).プロシーディン
グス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サンエン
シーズ(Proc.Nat1.Acad.Sci.)、83、4695(1986) 11.ニシカワ等(S.Nishikawa et al.)、プロテイン・
エンジニアリング(Protein Engineering)、1、487(1
987) 12.ジェイ等(E.Jay et al.)、ヌクレイック・アシッ
ズ・リサーチ(Nucleic Acids Res.)、1、337(1974) 13.草間慶一、トレーサー実験法(上)(生化学実験講
座6)、日本生化学会編、東京化学同人、201(1977) 14.サンガー等(F.Sanger et al.)、プロシーディング
ス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サンエンシ
ーズ(Proc.Nat1.Acad.Sci.)、74、5463(1977) 15.モリソン等(P.A.Morrison et al.)、メソッズ・オ
ブ・エンザイモロジー(Methods Enzymol.)、68、326
(1979) 16.ニシカワ等(S.Nishikawa et al.)、ヨーロピアン
・ジャーナル・オブ・バイオケミストリー(Eur.J.Bioc
hem.)、173、389(1988) 17.レムリ(U.K.Laemmli)、ネイチャー(Nature)、22
7、680(1970)
【図面の簡単な説明】
第1図は天然型RNアーゼT1の1次構造を示す模式図であ
り、第2図は耐熱型RNアーゼT1をコードしているDNA配
列を含有するBg1IIフラグメント調製の工程図であり、
第3図は組み換えDNA発現ベクター、プラスミドpT1S構
築の工程図であり、第4図は耐熱型RNアーゼT1を含むサ
ンドイッチ状融合タンパクの融合部を示す模式図であ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 15/09 ZNA C12R 1:69)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】天然型RNアーゼT1のアミノ末端から24番目
    のチロシンと84番目のアスパラギンをそれぞれシステイ
    ンに置換した耐熱型RNアーゼT1。
  2. 【請求項2】天然型RNアーゼT1のアミノ末端から24番目
    のチロシンと84番目のアスパラギンをそれぞれシステイ
    ンに置換した耐熱型RNアーゼT1をコードしているDNA配
    列。
  3. 【請求項3】配列式1で示される請求項2に記載のDNA
    配列。
  4. 【請求項4】天然型RNアーゼT1のアミノ末端から24番目
    のチロシンと84番目のアスパラギンをそれぞれシステイ
    ンに置換した耐熱型RNアーゼT1をコードしているDNA配
    列を含有する組み換えDNA発現ベクター。
  5. 【請求項5】プラスミドpT1Sである請求項4に記載のベ
    クター。
  6. 【請求項6】天然型RNアーゼT1のアミノ末端から24番目
    のチロシンと84番目のアスパラギンをそれぞれシステイ
    ンに置換した耐熱型RNアーゼT1をコードしているDNA配
    列を含有する組み換えDNA発現ベクターで形質転換した
    微生物。
  7. 【請求項7】E.コリHB101/pT1Sである請求項6に記載の
    微生物。
  8. 【請求項8】天然型RNアーゼT1のアミノ末端から24番目
    のチロシンと84番目のアスパラギンをそれぞれシステイ
    ンに置換した耐熱型RNアーゼT1の製造方法であって、 (a)該耐熱型RNアーゼT1をコードしているDNA配列を
    調製し、 (b)該DNA配列を含有する組み換えDNA発現ベクターを
    調製し、 (c)次いで、該組み換えDNA発現ベクターで宿主細胞
    を形質転換して耐熱型RNアーゼT1を融合タンパク質とし
    て発現させ、 (d)該融合タンパク質を切断して耐熱型RNアーゼT1を
    得ることからなる方法。
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