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JP2730364B2 - アニオン電着塗料及びその製造方法 - Google Patents
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JP2730364B2 - アニオン電着塗料及びその製造方法 - Google Patents

アニオン電着塗料及びその製造方法

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JP2730364B2
JP2730364B2 JP3338498A JP33849891A JP2730364B2 JP 2730364 B2 JP2730364 B2 JP 2730364B2 JP 3338498 A JP3338498 A JP 3338498A JP 33849891 A JP33849891 A JP 33849891A JP 2730364 B2 JP2730364 B2 JP 2730364B2
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博 吉川
剛志 三瀬
武 野口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高耐候性を有するアニ
オン電着塗料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、一般家屋やビルディングのア
ルミニウムサッシ、カーテンウォールなどの建材用アル
ミニウム材の塗装には、アクリル系水性樹脂に硬化剤と
してメラミン樹脂のようなアミノ樹脂を配合した塗料が
用いられ、これをアルミニウム材にアニオン電着塗装を
施こして実用化されてきたが、近年では時代の要請によ
り、さらに耐候性の良好な塗装が重要視されている。当
然のことながら、これに対応すべく、アクリル/シリコ
ーン樹脂のブレンド系、またはアクリル−シリコーン系
のグラフト共重合系樹脂、さらにはフッ素系樹脂が開発
されている。
【0003】ところが、アクリル/シリコーン樹脂のブ
レンド系は、両樹脂のブレンドなるがため、長期的には
シリコーン樹脂の脱落が起り、アクリル系樹脂に比べて
優れるものの、長期の耐候性を示さない。また、アクリ
ル−シリコーン系のグラフト共重合系樹脂は、その反応
工程でアクリルとシリコーン樹脂とのグラフト共重合反
応が有効に行なわれない場合が多く、一般的にはアクリ
ル/シリコーン樹脂のブレンド系より優れるものの、長
期の耐候性にはなお問題を残している。そして、フッ素
系樹脂は性能的には十分とされながらも経済的に不利と
なり、汎用性に乏しい。また、最近のユーザーニーズと
して、塗面の金属光沢感より落ち着いた雰囲気をかもし
出せる艶消し塗面が富に要望されるようになってきた。
この艶消し塗面を与える1回塗り仕上げ用電着塗料も盛
んに開発されているが、現状では高耐候性及び艶消し性
を有し、かつフッ素系樹脂のように高価でないものの開
発は行なわれていない。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来
のアニオン電着塗料が有する欠点を克服し、重合性不飽
和酸単量体を1成分とする共重合性混合単量体とアゾ基
含有ポリシロキサン化合物より導かれるシリコーン単位
とを効率よく結合させた付着性、耐候性及び艷消し性に
優れるアニオン電着塗料の製造方法を提供することを目
的とする。重合性不飽和酸単量体を1成分とする共重合
性混合単量体と、アゾ基含有ポリシロキサン化合物より
導かれるシリコーン単位とを効率よく結合させた耐候性
及び艶消し性に優れるアニオン電着塗料の製造方法を提
供することを目的とする。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】本発明によって、上
記目的を達成し得るアニオン電着塗料の製造方法が提供
される。
【0006】即ち、本発明の第1は、重合性不飽和酸単
量体(a)及びこれと共重合可能な重合性不飽和単量体
(b)の混合単量体より導かれる共重合体単位(A)と
アゾ基含有ポリシロキサン化合物より導かれるポリシロ
キサン単位(B)とを主鎖に有するブロック共重合体の
水性化物を主成分とする分散型アニオン電着塗料に関す
る。
【0007】また、本発明の第2は、一般式〔I〕
【0008】
【化2】
【0009】[式中、Rはアルキル基、Rはアルキ
ル基またはシアノ基、Rは脂肪族炭化水素、脂肪族ア
ミド、アミジン、脂肪族アミジンもしくはその誘導体の
各基、Rは飽和または不飽和脂肪族、脂環式、芳香族
炭化水素の各基、Rはポリシロキサン含有化合物基を
示し、X及びZはエステル、アミド、ウレタンまたは尿
素結合を示す]で表わされるアゾ基含有ポリシロキサン
化合物の2〜60重量%の存在下に、重合性不飽和酸単
量体(a)及びこれと共重合可能な重合性不飽和単量体
(b)の混合単量体の40〜98重量%を親水性溶媒中
でラジカル重合し、アンモニア及び/またはアミン類で
中和した後、水性化することを特徴とする請求項1記載
の分散型アニオン電着塗料の製造方法に関する。
【0010】以下に本発明をさらに詳細に説明する。本
発明は、重合性不飽和酸単量体(a)とこれと共重合可
能な重合性不飽和単量体(b)の混合単量体から導かれ
る共重合体単位(A)と、アゾ基含有ポリシロキサン化
合物から導かれるポリシロキサン単位(B)との各単位
が、主にA−B、A−B−A及び/または−(A−B)
−に結合してなるブロック共重合体の水性化物を主成
分とする分散型アニオン電着塗料に関するものであっ
て、その製造方法としては前期一般式[I]で表わされ
るアゾ基含有ポリシロキサン化合物を用いて、前期
(a)及び(b)成分を親水性溶媒中で加熱反応せしめ
ることにより得られるブロック共重合体溶液をアンモニ
ア及び/またはアミン類で中和して後、脱イオン水を添
加して水性化する方法が採用され、アニオン電着塗料用
樹脂が安定な微粒子分散体として得られる。
【0011】ブロック共重合体を製造する際に用いる前
記一般式〔I〕で表わされるアゾ基含有ポリシロキサン
化合物は、アゾ成分(c)、ジイソシアネートまたは酸
ハライド成分(d)及びポリシロキサン成分(e)を反
応させることによって製造することができる。
【0012】アゾ成分(c)は、一般式〔II〕
【0013】
【化3】
【0014】で表わされるアゾジオールまたはアゾジア
ミジン系の化合物であって、具体例としては、2,2′
−アゾビス(2−シアノプロパール)、2,2′−アゾ
ビス(2−シアノブタノール)、2,2′−アゾビス
(2−シアノペンタノール)、2,2′−アゾビス(2−
シアノヘキサノール)、2,2′−アゾビス(2−メチル
プロパノール)、2,2′−アゾビス(2−フェニルプ
ロパノール)、2,2′−アゾビス〔2−メチル−N−
(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド〕、2,2′
−アゾビス〔2−メチル−N−(3−ヒドロキシプロピ
ル)プロピオンアミド〕、2,2′−アゾビス〔2−メ
チル−N−(7−ヒドロキシヘプチル)プロピオンアミ
ド〕、2,2′−アゾビス〔2−フェニル−N−(2−
ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド〕、2,2′−
アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)
プロピオンアミジン〕、2,2′−アゾビス〔2−メチ
ル−N−(3−ヒドロキシプロピル)プロピオンアミジ
ン〕、2,2′−アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒ
ドロキシプロピル)プロピオンアミジン〕及びそのハラ
イドなどのアゾジオール類;2,2′−アゾビス(2−
メチルプロピオンアミジン)、2,2′−アゾビス(2
−メチル−N−フェニルプロピオンアミジン)、2,
2′−アゾビス〔N−(4−クロロフェニル)−2−メ
チルプロピオンアミジン〕、2,2′−アゾビス(N,
N′−ジメチレンイソブチルアミジン)、2,2′−ア
ゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イ
ル)プロパン〕、2,2′−アゾビス〔2−(3,4,5,
6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン〕、
2,2′−アゾビス〔2−(4,5,6,7−テトラヒ
ドロ−1H−1,3−ジアゼピン−2−イル)プロパ
ン〕、2,2′−アゾビス〔N−(4−アミノフェニ
ル)−2−メチルプロピオンアミジン〕及びそのハライ
ドなどのアゾジアミジン類があげられる。
【0015】ジイソシアネートまたは酸ハライドは、一
般式〔III〕
【0016】
【化4】 D−R4−D 〔III〕
【0017】〔式中、R4は前記に同じであり、DはN
CO,−COClを示す〕で表わされるものである。
【0018】ジイソシアネートの具体例としては、テト
ラメチレンジイソシアネート、へキサメチレンジイソシ
アネート、トリメチルヘキサンジイソシアネートなどの
脂肪族ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネー
ト、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネー
ト、メチルシクロヘキサン−2,6−ジイソシアネー
ト、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシア
ネート)、1,3−ジ(イソシアネートメチル)シクロ
ヘキサンなどの脂環式ジイソシアネート;またはトリレ
ンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳
香族ジイソシアネートなどがあげられる。
【0019】また、酸ハライドの具体例としては、コハ
ク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸などの飽
和脂肪族ジカルボン酸及びその誘導体のジクロライド;
シクロヘキサンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボ
ン酸などの脂環式ジカルボン酸及びその誘導体のジクロ
ライド;イソフタル酸、テレフタル酸、2,2′−ジフ
ェニルジカルボン酸、3,3′−ジフェニルジカルボン
酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルメ
タンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸、3,3′−ジフェニ
ルケトンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルケトンジ
カルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボン
酸、4,4′−ジフェニルチオエーテルジカルボン酸、
4,4′−ジフェニルスルフォンジカルボン酸などの芳
香族類ジカルボン酸及びその誘導体のジクロライド;マ
レイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸などの
不飽和脂肪族ジカルボン酸のジクロライドなどがあげら
れる。
【0020】ポリシロキサン成分(e)は、一般式〔I
V〕
【0021】
【化5】 G−R5−G 〔IV〕
【0022】〔式中、R5は前記に同じであり、Gは−
OHまたは−NH2を示す〕で表され、一般式〔V〕
【0023】
【化6】
【0024】〔式中、R6は同一または異なって低級ア
ルキル基、R7は同一または異なって、ハロゲン原子置
換もしくは非置換のアルキル基またはフェニル基、Jは
(CH2l(但し、lは同一または異なって0または1〜
6の整数)または−(CH23O(CH2)2−を示し、m
は0または1〜200の整数を示し、Gは前記に同じで
ある〕として表わされるポリシロキサン化合物である。
【0025】上記一般式〔V〕において、低級アルキル
基とは、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル基等の炭
素数1〜6の直鎖または分枝状のアルキル基があげられ
る。また、ハロゲン原子置換のアルキル基としては、上
記アルキル基がハロゲン化されたもの、例えばクロロメ
チル、ブロモメチル、トリフルオロメチル、2−クロロ
エチル、3−クロロプロピル、3−ブロモプロピル、
3,3,3−トリフルオロプロピル、1,1,2,2−テト
ラヒドロパーフルオロオクチル基があげられる。またハ
ロゲン原子としては、例えば弗素原子、塩素原子、臭素
原子、沃素元素があげられる。
【0026】一般式〔I〕で表されるアゾ基含有ポリシ
ロキサン化合物の合成は、一般式〔II〕で表わさせるア
ゾ成分(c)、一般式〔III〕で表わされるジイソシアネ
ートまたは酸ハライド成分(d)及び一般式〔IV〕また
は〔V〕で表わされるポリシロキサン成分(e)の反応
であり、各成分の仕込比率は、モル比で成分(d)=成
分(c)+成分(e)であるが、特に成分(c):成分
(d):成分(e)=1:2:1であることが好まし
い。
【0027】また、各成分の具体的な組合せには次の4
通りの方法があって、その1は成分(c)のアゾジオー
ル、成分(d)のジイソシアネート及び成分(e)であ
り、その2は成分(c)のアゾジオール、成分(d)の
酸ハライド及び成分(e)であり、その3は成分(c)
のアゾジアミジン、成分(d)のジイソシアネート及び
成分(e)であり、その4は成分(c)のアゾジアミジ
ン、成分(d)の酸ハライド及び成分(e)である。な
お、合成する際の上記の成分(c)、成分(d)及び成分
(e)の添加順序には、特に制限はなく、基本的には次
の3方法があげられる。その1は、成分(c)と成分
(d)を反応させてから、成分(e)を反応させてアゾ
基含有ポリシロキサン化合物を得る方法。その2は、成
分(d)と成分(e)を反応させてから、成分(c)を
反応させてアゾ基含有ポリシロキサン化合物を得る方
法。その3は、成分(c)、成分(d)及び成分(e)
と同時に反応させてアゾ基含有ポリシロキサン化合物を
得る方法である。
【0028】アゾ基含有ポリシロキサン化合物を合成す
る際に用いる有機溶媒としては、非プロトン性の溶媒が
好ましく、具体例としてはジエチルエーテル、ジメトキ
シエタン及びテトラヒドロフランなどのエーテル類;四
塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン及びトリクレン
などのハロゲン化炭化水素類;n−ヘキサン、シクロヘ
キサン、ベンゼン及びキシレンなどの脂肪族、脂環式及
び芳香族炭化水素類;アセトニトリル、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、及びN−メチル−2−ピロリドンなど
があげられる。
【0029】なお、アゾ基含有ポリシロキサン化合物の
合成には、必要に応じて触媒が使用される。この場合、
成分(d)としてジイソシアネートを使用するに際して
用いる触媒の例としては、ジメチル錫ジラウレート、ジ
ブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキ
ソエート)などの有機金属系触媒;トリエチレンジアミ
ン、トリエチルアミン、N,N,N′,N′,N″−ペンタ
メチルジエチレントリアミン、N,N−ジシクロヘキシ
ルメチルアミン、N−メチルモルホリンなどの脂肪族、
脂環式及び異節環式の3級アミン系触媒があげられる。
成分(d)として酸ハライドを使用するに際して用いる
触媒は塩基性触媒が好ましく、具体例としてはトリエチ
ルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリ
ン、ピペリジン、ピリジン、モルホリンなどの脂肪族、
芳香族及び異節環式の3級アミンがあげられる。
【0030】反応温度は、反応中のアゾ基の熱分解及び
各成分間の副反応を防止する意味で通常−10〜50℃
であることが好ましいが、さらに好ましくは0℃〜30
℃である。反応温度が−10℃未満では、反応速度が遅
くて好ましくなく、逆に50℃を超えると成分(c)の熱
分解が起り、また使用する成分(d)、成分(e)によ
っては副反応を起してゲル化するなどの問題を生ずる。
反応時間は特に限定しないが、0.5〜24時間が好ま
しい。
【0031】一般式〔I〕で表わされるアゾ基含有ポリ
シロキサン化合物の数平均分子量は、通常1,500〜
100,000であるが、好ましくは2,000〜60,
000である。数平均分子量が1,500未満である
と、実質的にアゾ結合を保有しない分子がかなり存在す
ることになるため、重合性単量体とのブロック共重合の
効率が低下し、本来の機能を示さなくなる。逆に10
0,000を超えるとブロック共重合に使用する親水性
溶媒に対する溶解性が低下し、また溶液粘度が高くなる
ため、低濃度でブロック共重合を行なわなければなら
ず、この場合にはブロック共重合に使用した重合性単量
体の重合率が低下するため、長時間の反応を余儀なくさ
れる。
【0032】かくして得られたアゾ基含有ポリシロキサ
ン化合物の性状は、使用する各成分の分子量と種類に依
存して変動するが、通常、無色から褐色の粉末状、粘
油状またはゴム状を呈している。
【0033】次に、重合性不飽和酸単量体(a)及びこ
れと共重合可能な重合性不飽和単量体(b)の混合単量
体より導かれる共重合体単位(A)と、アゾ基含有ポリ
シロキサン化合物より導かれるポリシロキサン単位
(B)とを主鎖に有するブロック共重合体の水性化物の
製造について説明する。
【0034】ブロック共重合体の水性化物の製造に用い
る前記のアゾ基含有ポリシロキサン化合物の使用量は2
〜60重量%であり、好ましくは5〜30重量%であ
る。アゾ基含有ポリシロキサン化合物の使用量が2重量
%未満ではブロック共重合が極めて困難となり、60重
量%を超えるとブロック共重合体の分子量が低下して好
ましくなく、かつ経済性も低下する。
【0035】ブロック共重合体の製造に用いられる重合
性不飽和酸単量体(a)は、生成したブロック共重合体
の水性化またはアニオン電着塗装工程上必要であること
は云うまでもない。使用できる重合性不飽和酸単量体の
具体例としては(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマ
ール酸、イタコン酸などがあげられ、これらは単独もし
くは併用して用いることができる。
【0036】また使用可能な(a)には、アシッドホス
ホオキシエチル(メタ)アクリレート、アシッドホスホ
オキシプロピル(メタ)アクリレート、アシッドホスホ
オキシポリオキシエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、アシッドホスホオキシポリオキシプロピレン
グリコールモノ(メタ)アクリレートのような不飽和有
機りん酸;ビニルスルホン酸、2−アクリルアミド−2
−メチルプロパンスルホン酸、p−スチレンスルホン酸
のような不飽和有機スルホン酸などがあげられる。これ
らの重合性不飽和酸単量体(a)の中で特に(メタ)ア
クリル酸の使用が好適である。
【0037】重合性不飽和酸単量体(a)の使用量は、共
重合の相手となる該単量体組成(b)及びその分子量と
分布、または反応条件により異なるが、通常は酸価で1
5〜150で、好ましくは20〜100の範囲に調整す
べきである。
【0038】ブロック共重合体の製造に用いる重合性不
飽和単量体(b)の具体例としては、1〜8個の炭素原子
を有する(メタ)アクリル酸エステル例えば(メタ)ア
クリル酸メチル、エチル、イソプロピル、n−ブチル、
イソブチル、2−エチルヘキシル、2−ヒドロキシエチ
ル、ヒドロキシプロピル:1〜12個の炭素原子を有す
るアルカンモノカルボン酸のビニルエステル例えば酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニル−n−ブチレー
ト、ビニルバーサテート:不飽和アミド又はイミド例え
ば(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、
N−メチロール(メタ)アクリルアミド、アルコキシメ
チル(メタ)アクリルアミド例えばN−ブトキシメチル
(メタ)アクリルアミド、マレイン酸イミド、マレイン
酸ジアミド:ビニル芳香族モノマー例えばスチレン、p
−メチルスチレンなどがあげられる。なお、一般にラジ
カル重合性を有する単量体であれば何れのものも本発明
の単量体として使用可能であり、塩化ビニル、塩化ビニ
リデン、弗化ビニリデンなどのハロゲン含有ビニル化合
物:エチレン、1,3−ブタジエンなどのモノまたはジ
オレフィン類:α−βオレフィン性不飽和酸例えばマレ
イン酸、フマル酸などのエステル:その他(メタ)アク
リロニトリル、などがあげられる。これらの単量体は単
独または併用できる。
【0039】なお、重合性不飽和酸単量体(a)と重合
性不飽和単量体(b)を含む混合単量体の使用量は40
〜98重量%、好ましくは70〜95重量%である。混
合単量体の使用量が40重量%未満では、ブロック共重
合体の分子量が低下するので好ましくなく、また混合単
量体の使用量が98重量%より多い場合はブロック共重
合体の合成が極めて困難である。
【0040】ブロック共重合体の製造に用いる親水性溶
媒の具体例としては、1〜4個の炭素原子を有するモノ
アルコール、例えばメチルアルコール、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、
イソブチルアルコール及びt−ブチルアルコール:エチ
レングリコール及びその誘導体、例えばエチレングリコ
ールのモノメチルエーテル、モノメチルエーテルアセテ
ート、モノエチルエーテル、ジエチルエーテル、モノエ
チルエーテルアセテート、モノイソプロピルエーテル、
モノブチルエーテル、ジエチルエーテル、モノエチルエ
ーテルアセテート、モノイソプロピルエーテル、モノブ
チルエーテルアセテート:ジエチレングリコール及びそ
の誘導体、例えばジエチレングリコールのモノメチルエ
ーテル、モノエチルエーテル、モノエチルエーテルアセ
テート、モノ−n−ブチルエーテル、モノ−t−ブチル
エーテル、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、
ジエチルエーテルモノアセテート:トリエチレングリコ
ール及びその誘導体、例えばトリエチレングリコールの
モノメチルエーテル、モノエチルエーテル:プロピレン
グリコール及びその誘導体、例えばプロピレングリコー
ルのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノ−
n−ブチルエーテル、モノ−t−ブチルエーテル、メチ
ルエーテルアセテート:ジプロピレングリコール及びそ
の誘導体、例えばジプロピレングリコールのモノメチル
エーテル、モノエチルエーテル:トリプロピレングリコ
ール及びその誘導体、例えばトリプロピレングリコール
のモノメチルエーテル:グリセリン及びその誘導体、例
えばグリセリンのモノアセテート:トリメチレングリコ
ール及びその誘導体、例えば1−ブトキシ−エトキシプ
ロパノール、3,3−ジメチル−3−メトキシプロパノ
ール、3−メトキシブチルアセテート:ブタンジオール
及びその誘導体、例えば3−メトキシブタノール、3−
メチル−3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メ
トキシブチルアセテート、3−メチル−1,3−ブタン
ジオール:アセチレングリコール誘導体、例えば2,
4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオ
ール及びそのエチレンオキサイド付加物、2,6−ジメ
チル−4−オクチン−3,6−ジオール:その他ジオキ
サン、1,5−ペンタンジオール、ヘキシレングリコー
ル、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサント
リオール及び低分子量ポリエチレングリコールなどがあ
げられるが、一般にエチレングリコールまたはプロピレ
ングリコールのモノアルキルエーテル及び炭素数5以下
のモノアルコールとの併用が好適である。なお、これら
の溶剤は単独または併用できる。
【0041】ブロック共重合体の水性化物の製造に用い
る中和剤はアンモニア及び/またはアミン類であり、使
用しうるアミン類の具体例としてはジエチルアミン、ト
リエチルアミン、ジイソプロピルアミン、トリメチルア
ミンなどのアルキルアミン;ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミンなどのアルカノールアミン類;ジメチ
ルアミノエタノールの如きアルキルアルカノールアミン
があげられる。使用量は使用する重合性不飽和酸単量体
の濃度(酸化)により異なるが、通常、酸基に対して5
0〜95モル%である。
【0042】ポリシロキサン単位を主鎖にもつ不飽和単
量体とのブロック共重合体の製造方法は、通常のアニオ
電着塗料に採用されている方法とは異なって、前述し
たアゾ基含有ポリシロキサン化合物を使用するため、一
般に用いられている低分子の重合開始剤を必要としな
い。即ち、親水性溶媒、重合性不飽和酸単量体(a)及
び重合性不飽和単量体(b)にアゾ基含有ポリシロキサ
ン化合物を溶解させてから昇温することにより、アゾ基
含有ポリシロキサン化合物中に含まれているアゾ基が分
解され、生じる炭素ラジカルが重合開始の場となる。し
たがって、ポリシロキサン単位の両延長分子末端より不
飽和単量体の重合反応が起ることになる。
【0043】原料の仕込方法は、一括仕込みまたは分割
仕込みのどちらでもよく、通常反応温度は60〜140
℃で、反応時間は4〜20時間程度行なわれる。なお、
アゾ基含有ポリシロキサン化合物の濃度が低い場合、ア
ゾ基含有ポリシロキサン化合物中のポリシロキサン単位
の分子量が高い場合、全体として反応系に含まれるアゾ
基含有ポリシロキサン化合物のアゾ成分の濃度が低下す
るため重合率の低下が起ることがある。このような場合
には、通常のパーオキサイド系及び/またはアゾ系の開
始剤を、重合反応の後半に添加して重合率の向上を計る
こともできる。
【0044】パーオキサイド系開始剤の具体例として
は、メチルエチルケトンパーオキサイド、ラウロイルパ
ーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイ
ドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイ
ドなどがあげられる。アゾ系開始剤の具体例としては、
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−ア
ゾビス(シクロヘキサン−1−カーボニトリル)及び前
記した一般式〔II〕で表わされるアゾジオールまたはア
ゾジアミジン系化合物があげられる。また、必要に応じ
て、オクチルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、β
−メルカプトプロピオン酸、チオグリコール酸オクチル
などの各種連鎖移動剤を分子量調節のために用いること
もできる。
【0045】かくして得られたブロック共重合体は、ア
ンモニア及び/またはアミン類で中和後、脱イオン水を
添加することにより水性化され、安定な微粒子分散体
(アニオン電着塗料用樹脂)となる。
【0046】なお、水性化された安定な微粒子分散体に
は、主成分のブロック共重合体の外、例えば反応中の溶
剤による連鎖移動、または連鎖移動剤を使用した場合に
はそれによる連鎖移動を受け、ブロック共重合体になら
ない(a)(b)単量体の混合単量体のみより導かれる
共重合体が生成する。また通常のパーオキサイド系また
はアゾ系開始剤をアゾ基含有ポリシロキサン化合物と併
用した場合にも、ブロック共重合体にならない(a)
(b)単量体の混合単量体のみより導かれる共重合体が
生成する。また厳密にはブロック共重合反応中にアゾ基
が失括したアゾ基含有ポリシロキサン化合物及び未反応
の水酸基を有するポリジメチルシロキサンなども含まれ
ている。そして、水性化された安定な微粒子分散体の固
形分は通常20〜40%の範囲で製造できるが、アニオ
ン電着塗料はこれに硬化剤成分を含め約10%の濃度に
通常調製される。ブロック共重合体の製造後に添加混合
される硬化剤は脱イオン水を添加して水性化する前後の
どちらの添加でもよい。
【0047】
【実施例】以下、実施例及び比較例をあげて本発明をさ
らに詳細に説明する。なお、製造例、実施例、比較例及
び応用参考例中の「部」は、特に断りのない限り「重量
部」である。
【0048】製造例1(アゾ基含有ポリシロキサン化合
物の合成) 温度計、撹拌機、還流冷却器及び塩化カルシウム管の付
いた500mlの四つ口フラスコに、クロロホルム380
部、2,2′−アゾビス(2−シアノプロパノール)
〔和光純薬工業(株)社製,VF−077〕5.88
部、分子量3,200の両末端に水酸基を有するポリジ
メチルシロキサン〔前記一般式(V)において、R6
びR7はメチル基、Gは水酸基、Jは−(CH22
(CH23−、mは平均40の信越化学工業(株)社
製,KF−6002〕96部及びトリエチルアミン1
2.12部を仕込み、撹拌均質化後氷冷した。次に、セ
バシン酸ジクロライド14.32部を含むクロロホルム
溶液47部を約1時間で滴下した後、30℃加温下に4
時間反応を続けた。
【0049】反応終了後、生成物溶液を水洗し、溶液中
に含まれているトリエチルアミン塩酸塩などの水溶性成
分を除去し、減圧乾燥を行なって重合体を得た。重合体
の収率は93%、GPCより求めた重合体のポリスチレ
ン換算数平均分子量は22,000であった。なお、D
SC(示差走査熱量計)より求めたアゾ基の熱分解温度
は88.6℃であって、そのエンタルピーは−38.6
mJ/mgであったが、140℃、5時間熱処理後の重合体
にはこの熱収支は見受けられなかった。
【0050】製造例2(アゾ基含有ポリシロキサン化合
物の合成) 製造例1で用いた2,2′−アゾビス(2−シアノプロ
パノール)の代りに、2,2′−アゾビス(N,N′−
ジメチレンイソブチルアミジン)7.5部を用いた以外
は、製造例1と同様に行なって重合体を得た。
【0051】重合体の収率は98%、GPCより求めた
重合体のポリスチレン換算数平均分子量は12,000
であった。なお、DSCより求めたアゾ基の熱分解温度
は86.2℃であって、そのエンタルピーは−88.8m
J/mgであったが、140℃、5時間熱処理後の重合体に
はこの熱収支は見受けられなかった。
【0052】製造例3(アゾ基含有ポリシロキサン化合
物の合成) 製造例1で用いたフラスコに、撹拌しながらクロロホル
ム140部、製造例1で用いた両末端に水酸基を有する
ポリジメチルシロキサン100部、トリレンジイソシア
ネート10.88部及びジブチル錫ジラウレート0.0
7部を順次仕込み、室温で4時間反応させた。次に、
2,2′−アゾビス(N,N′−ジメチレンイソブチル
アミジン)7.82部、クロロホルム140部及びジブ
チル錫ジラウレート0.005部を仕込んで、更に室温
で23時間反応を続けた。反応終了後、生成物溶液を水
洗し、減圧乾燥を行なって重合体を得た。
【0053】重合体の収率は93%、GPCにより求め
た重合体のポリスチレン換算数平均分子量は14,50
0であった。なお、DSCより求めたアゾ基の熱分解温
度は106.2℃であって、そのエンタルピーは−23.
5mJ/mgであったが、140℃、5時間熱処理後の重合
体には、この熱収支は見受けられなかった。
【0054】製造例4(アゾ基含有ポリシロキサン化合
物の合成) 製造例3で用いた2,2′−アゾビス(N,N′−ジメチ
レンイソブチルアミジン)の代りに2,2′−アゾビス
(2−シアノプロパノール)6.13部を用いた以外は
製造例3と同様に行なって重合体を得た。
【0055】重合体の収率は99%、GPCにより求め
た重合体のポリスチレン換算数平均分子量は21,00
0であった。なおDSCより求めたアゾ基の熱分解温度
は81.3℃であって、そのエンタルピーは−27.4mJ
/mgであったが、140℃、5時間熱処理後の重合体に
は、この熱収支は見受けられなかった。
【0056】実施例1〜5 撹拌機、熱交換器及び温度計を備えた1000mlの四つ
口フラスコに、表1記載の処方にしたがって、アゾ基含
有ポリシロキサン化合物、重合性不飽和酸単量体及び重
合性不飽和単量体を一括して仕込み、撹拌下約100℃
の温度で7時間溶液重合を行なってから、希釈溶剤を添
加した。次いで反応物溶液の温度を約60℃とし、中和
剤溶液で中和後、脱イオン水を徐々に添加して水性化
し、安定な微粒子分散体(アニオン電着塗料用樹脂)と
した。
【0057】得られた微粒子分散体は酢酸を添加して樹
脂を析出し、アセトン/水で溶解/析出を繰り返して未
反応成分を除去して乾燥し、 1H−NMR及び赤外吸収
スペクトル分析を行なった結果、いづれの試料もポリジ
メチルシロキサン単位を主鎖に持つブロック共重合体で
あることを確認した。
【0058】
【発明の効果】本発明のポリシロキサン単位を主鎖にも
つビニル成分とのブロック共重合体の水性化物は、付着
性、耐候性に優れており、かつ艶消し性を有するアニオ
電着塗料として有用である。
【0059】
【表1】
【0060】応用参考例1〜5及び(比較)参考例1〜
2 実施例1〜5で得られたポリシロキサン単位を主鎖に持
つブロック共重合体の水性化物を主成分とするアニオン
電着塗料用樹脂及び比較例1〜2の樹脂に硬化剤成分と
してサイメル301(三井東圧化学(株)社製の水溶性メ
ラミン樹脂)を表2記載の処方にしたがって配合してア
ニオン電着塗装を行ない、表2の結果を得た。
【0061】なお、用いた被塗装体、電着塗装条件及び
塗膜性能の評価方法は次のような要領で行なった。
【0062】イ)アルミニウム板:JIS H400
(A1050P)1.5×35×70mm ロ)陽極酸化: ・10%NaOH水溶液に2分/60℃浸漬後、脱イオ
ン水洗浄 ・15%HNO3 水溶液に30秒/25℃浸漬後、脱イ
オン水洗浄 ・15%H2SO4水溶液に電流量1A/dm2 で30分/
30℃通電後、脱イオン水洗浄 ハ)電着塗装:電圧150V,2分/25℃,電極間距
離150mm ニ)膜厚:膜厚計(イソスコープMP2,ヘルムトフィ
ッシャー社製品)を用いて測定 ホ)塗膜の平滑性:塗装後の塗膜の外観を肉眼観察し、
外観、凹凸、ピンホールを調べた。 ヘ)付着性:塗面に1mm間隔のゴバン目(10×10)
を入れ、セロハンテープを貼り付けた後に剥離し、残っ
た塗膜の数で評価 ト)光沢:光沢計〔デジタル変角光沢計UGV−5D,
スガ試験機(株)製品〕を用いて60度鏡面光沢度を測
定 チ)耐候性:サンシャインウエザオメーター1000時
間後の光沢保持率(%) リ)鉛筆硬度:「三菱ユニ」(三菱鉛筆(株)製品)を
用いて塗膜に傷が付くまでの硬度で評価 ヌ)耐アルカリ性:5%Na2CO3水溶液に塗膜を24
時間/20℃浸漬後の状態を観察 ル)耐酸性:5%H2SO4水溶液に塗膜を24時間/2
0℃浸漬後の状態を観察
【0063】
【表2】
【0064】
【発明の効果】本発明のポリシロキサン単位を主鎖に持
つビニル成分とのブロック共重合体の水性化物は、付着
性、耐候性に優れており、かつ艶消し性を有するアニオ
ン電着塗料用樹脂として有用である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性不飽和酸単量体(a)及びこれと
    共重合可能な重合性不飽和単量体(b)の混合単量体よ
    り導かれる共重合体単位(A)とアゾ基含有ポリシロキ
    サン化合物より導かれるポリシロキサン単位(B)とを
    主鎖に有するブロック共重合体の水性化物を主成分とす
    る分散型アニオン電着塗料。
  2. 【請求項2】 一般式[I] 【化1】 [式中、R はアルキル基、R はアルキル基またはシ
    アノ基、R は脂肪族炭化水素、脂肪族アミド、アミジ
    ン、脂肪族アミジンもしくはその誘導体の各基、R
    飽和または不飽和脂肪族、脂環式、芳香族炭化水素の各
    基、R はポリシロキサン含有化合物基を示し、X及び
    Zはエステル、アミド、ウレタンまたは尿素結合を示
    す]で表わされるアゾ基含有ポリシロキサン化合物の2
    〜60重量%の存在下に、重合性不飽和酸単量体(a)
    及びこれと共重合可能な重合性不飽和単量体(b)の混
    合単量体の40〜98重量%を親水性溶媒中でラジカル
    重合し、アンモニア及び/またはアミン類で中和した
    後、水性化することを特徴とする請求項1記載の分散型
    アニオン電着塗料の製造方法
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