JP2735909B2 - 二次電池用水素吸蔵合金粉末の製造方法 - Google Patents
二次電池用水素吸蔵合金粉末の製造方法Info
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Description
本発明は、アルカリ二次電池の負極として用いられる
水素吸蔵合金粉末およびその金属被覆粉末の製造方法に
関する。
水素吸蔵合金粉末およびその金属被覆粉末の製造方法に
関する。
アルカリ二次電池の負極として用いられる水素吸蔵合
金の組成はFe−Ti系、Ti−Mn系など種々提案されている
が、特性上最も優れたLaNi5に代表されるCaCu5型六方晶
構造を有する希土類系合金が中心となっている。 一方、水素吸蔵合金は、その特有の水素吸蔵脱蔵反応
を行わせる場合、水素吸蔵合金の表面積を大きく利用す
るために粉末状態で使用されている。 希土類金属を含んだ水素吸蔵合金粉末の製造方法に
は、アーク溶解法や高周波溶解法により溶解合金化した
後に鋳造し、さらに機械的粉砕、または、水素吸蔵脱蔵
反応に伴う体積膨脹収縮による自己崩壊を利用して粉末
を得る方法がある。 この様にして得られた水素吸蔵合金粉を二次電池電極
用として用いる場合、水素吸蔵脱蔵反応に伴う体積膨脹
収縮による自己崩壊により、水素吸蔵合金粉そのものの
微粉化が進行し、水素吸蔵脱蔵機能の低下、熱伝導性の
低下、電気伝導性の低下が問題となる。 この問題の対策として、Cuなどの電気伝導性や熱伝導
性の優れた金属で水素吸蔵合金粉末を被覆する方法が提
案されている。この金属被覆水素吸蔵合金粉末の製造方
法は、前述のように溶解鋳造後に粉砕された水素吸蔵合
金粉末に、無電解メッキにより、所定の金属を被覆する
方法が一般的である。
金の組成はFe−Ti系、Ti−Mn系など種々提案されている
が、特性上最も優れたLaNi5に代表されるCaCu5型六方晶
構造を有する希土類系合金が中心となっている。 一方、水素吸蔵合金は、その特有の水素吸蔵脱蔵反応
を行わせる場合、水素吸蔵合金の表面積を大きく利用す
るために粉末状態で使用されている。 希土類金属を含んだ水素吸蔵合金粉末の製造方法に
は、アーク溶解法や高周波溶解法により溶解合金化した
後に鋳造し、さらに機械的粉砕、または、水素吸蔵脱蔵
反応に伴う体積膨脹収縮による自己崩壊を利用して粉末
を得る方法がある。 この様にして得られた水素吸蔵合金粉を二次電池電極
用として用いる場合、水素吸蔵脱蔵反応に伴う体積膨脹
収縮による自己崩壊により、水素吸蔵合金粉そのものの
微粉化が進行し、水素吸蔵脱蔵機能の低下、熱伝導性の
低下、電気伝導性の低下が問題となる。 この問題の対策として、Cuなどの電気伝導性や熱伝導
性の優れた金属で水素吸蔵合金粉末を被覆する方法が提
案されている。この金属被覆水素吸蔵合金粉末の製造方
法は、前述のように溶解鋳造後に粉砕された水素吸蔵合
金粉末に、無電解メッキにより、所定の金属を被覆する
方法が一般的である。
しかしながら、希土類系合金は、その性質上基本的
に、他の合金系に比べて原料コストが高いという経済的
不利がある。また、アーク溶解法や高周波溶解法により
合金化する場合、原料に化学的に活性でかつ高価な希土
類金属を使用しなければならない。さらに、溶解鋳造後
においても、希土類金属を含んだ酸化に対して極めて活
性な合金を粉砕しなければならないという操業安全上の
問題点を有する。 また、機械粉砕を行なった水素吸蔵合金粉末に無電解
メッキ法により金属被覆を行なう場合、希土類系合金
は、表面の酸化膜除去工程が必要となることや、基本的
に合金製造工程、粉砕工程、無電解メッキ工程に完全に
分割されてしまうことで、量産工程上非常に不利であ
る。
に、他の合金系に比べて原料コストが高いという経済的
不利がある。また、アーク溶解法や高周波溶解法により
合金化する場合、原料に化学的に活性でかつ高価な希土
類金属を使用しなければならない。さらに、溶解鋳造後
においても、希土類金属を含んだ酸化に対して極めて活
性な合金を粉砕しなければならないという操業安全上の
問題点を有する。 また、機械粉砕を行なった水素吸蔵合金粉末に無電解
メッキ法により金属被覆を行なう場合、希土類系合金
は、表面の酸化膜除去工程が必要となることや、基本的
に合金製造工程、粉砕工程、無電解メッキ工程に完全に
分割されてしまうことで、量産工程上非常に不利であ
る。
上記課題を解決するために、本発明にかかる二次電池
用水素吸蔵合金粉末の製造方法では、La、Ce、Nd、ミッ
シュメタルのうち少なくとも一種類とNiとを主成分とす
る水素吸蔵合金粉末を製造する際に、La、Ce、Nd、ミッ
シュメタルのうち少なくとも一種類の粉末と、フィッシ
ャー粒径3〜10μmのNi粉末とを混合し、還元拡散法に
より950〜1000℃の温度で得た還元拡散反応物を水洗し
て水中崩壊させることにより水素吸蔵合金粉末を製造す
る。 また、本発明の二次電池用水素吸蔵合金粉末の製造方
法では、La、Ce、Nd、ミッシュメタルのうち少なくとも
一種類の粉末とNi粉末とを混合する際に、フラックスと
して無水CaCl2を5〜15%添加して、水中崩壊を促進で
きる。 さらに、本発明の二次電池用水素吸蔵合金粉末の製造
方法では、La、Ce、Nd、ミッシュメタルのうち少なくと
も一種類の粉末とフィッシャー粒径3〜10μmのNi粉末
とを混合し、還元拡散法により950〜1000℃の温度で得
た還元拡散反応物を水洗する水洗工程から直接に無電解
メッキ工程へ移行して、水素吸蔵合金粉末に金属被覆を
おこなうことができる。
用水素吸蔵合金粉末の製造方法では、La、Ce、Nd、ミッ
シュメタルのうち少なくとも一種類とNiとを主成分とす
る水素吸蔵合金粉末を製造する際に、La、Ce、Nd、ミッ
シュメタルのうち少なくとも一種類の粉末と、フィッシ
ャー粒径3〜10μmのNi粉末とを混合し、還元拡散法に
より950〜1000℃の温度で得た還元拡散反応物を水洗し
て水中崩壊させることにより水素吸蔵合金粉末を製造す
る。 また、本発明の二次電池用水素吸蔵合金粉末の製造方
法では、La、Ce、Nd、ミッシュメタルのうち少なくとも
一種類の粉末とNi粉末とを混合する際に、フラックスと
して無水CaCl2を5〜15%添加して、水中崩壊を促進で
きる。 さらに、本発明の二次電池用水素吸蔵合金粉末の製造
方法では、La、Ce、Nd、ミッシュメタルのうち少なくと
も一種類の粉末とフィッシャー粒径3〜10μmのNi粉末
とを混合し、還元拡散法により950〜1000℃の温度で得
た還元拡散反応物を水洗する水洗工程から直接に無電解
メッキ工程へ移行して、水素吸蔵合金粉末に金属被覆を
おこなうことができる。
本発明を代表的な希土類系水素吸蔵合金であるLaNi5
合金に適用して水素吸蔵合金粉末を製造すること、さら
に、その水素吸蔵合金粉末へ金属被覆を行うことについ
て詳細に説明する。従って、以下に説明することは、L
a、Ce、Nd、ミッシュメタルの群のうちLaに関するが、C
e、Nd、ミッシュメタルについても同様に考えて良い。 還元拡散法では原料の一部に金属酸化物を用いるた
め、LaNi5からなる水素吸蔵合金粉末をを製造する場
合、Laの原料としてLa2O3粉末を用いる。このように、
還元拡散法では、希土類金属のように酸化に対して極め
て活性な金属を化学的に安定な酸化物として使用するこ
とができる。そのため、工業生産上安全であり、さらに
安価な原料を使用することができ経済的でもある。 尚、La2O3粉末の寸法については、本発明の効果との
関係では、有為な差が見られない。 Niは、フィッシャー粒径3〜10μmのNi粉末金属粉末
を原料とする。 フィッシャー粒径が10μmより大きいNi粉を用いた場
合は、LaをNi中に拡散させてLaNi5の均一組織を得るた
めには、1000℃より高い温度で拡散還元反応を行なう必
要がある。しかし、その場合、合金相としてはLaNi5の
均一な相が得られるものの、焼結反応が進行して水素吸
蔵合金粉末としての収率が悪化する。 逆に、フィッシャー粒径3μm未満のNi粉を使用した
場合、950℃未満の温度では十分な還元拡散反応を行う
ことができず、950℃以上の温度では十分に還元拡散反
応が進行するものの、粒径が小さいため易焼結性とな
り、比較的低い温度でも焼結が進行してしまい、合金粉
としての収率が悪化する。 さらに、1000℃より高い温度で拡散還元反応を行なう
場合、あるいはフィッシャー粒径3μm未満のNi粉を使
用したときには、950℃以上の温度で拡散還元反応を行
なう場合、還元剤であるCaおよび副生成物CaOの噛み込
み焼結粉末の生成により合金粉末中のCa品位、O品位が
高くなり好ましくない。 これらの理由で、還元拡散反応を速やかに進行させる
には、フィッシャー粒径が3〜10μmのNi粉末を使用
し、還元拡散反応を950〜1000℃で0.5〜5時間行なう。 尚、Ni粉としては、安価で粒子形状がそろっているカ
ーボニルNi粉の使用が好ましい。 還元剤は、4メッシュ以下程度のCa粒が望ましいが、
大きい粒や小さな塊でも効果がある。 還元剤Caの添加量は、La2O3の還元当量の1.2倍(1.2
当量)以下では未還元のLa2O3が残留し、逆に1.4当量以
上になると、(Ca、La)2Ni17や(Ca、La)Ni3などの目
的以外の金属間化合物が形成されるため、1.2〜1.4当量
の添加が好ましい。 さらに、還元拡散反応時の焼結抑制および還元拡散処
理後の水洗工程での水中崩壊性をすみやかに進行させる
ために、フラックスとして無水CaCl2の添加が有効であ
る。CaCl2の添加量は、原料酸化物重量の5%未満では
その効果はなく、逆に15%より多いと、LaOClなどの目
的以外の化合物が生成残留するため、5〜15%の添加が
必要であり、10%の添加が好ましい。 これらの原料、還元剤およびフラックスを十分に混合
した後、ステンレス製反応容器に装入し、アルゴンガス
雰囲気中950〜1000℃で0.5時間から5時間の還元拡散反
応を行なう。反応生成物は、所望のLaNi5水素吸蔵合
金、および残留CaCl2と副生成物のCaOとの混合塊であ
る。 この混合塊を水中へ投入し崩壊させると共にデカンテ
ーションとレパルプ洗浄の繰り返しによる水洗浄で水素
吸蔵合金粉末をスラリーに形で分離する。こうして得ら
れた水素吸蔵合金粉末スラリーを過精製した後に、ア
ルコールによる掛け水洗浄した後に、真空乾燥を行ない
水素吸蔵合金粉末を得る。この水素吸蔵合金粉末は、X
線回折によるとCaCu5型六方晶のLaNi5単相からなり、粒
径74メッシュ以下でフィッシャー粒径25〜35μmの粒径
の合金粉末である。また、この合金粉末は、アルカリ二
次電池電極用合金粉末として、機械的粉砕工程を経なく
ても、十分に使用可能である。 さらに、多元系合金の場合でも、希土類金属やミッシ
ュメタルは原料にそれらの酸化物を用い、他の金属は主
に金属粉末または合金粉末の使用により、上記と同様な
粉砕不要な合金粉末を得ることが可能である。 尚、水素吸蔵合金を水中崩壊させるための水は、通常
の水道水でよいが、純水が好ましい。 以上のように、本発明の製法では、タイラーに基づき
少なくとも粒径74メッシュ以下の水素吸蔵合金粉末が機
械的粉砕工程を必要とせずに製造できる。 次に、この合金粉末に金属被覆を行う場合、還元拡散
法の水洗工程後に得られる水素吸蔵合金粉末スラリーを
直接に無電解メッキ工程へ移行させることにより、還元
拡散処理からの連続フローを構築することができ、量産
に有利な工程の簡略化が可能になる。 無電解メッキ工程におけるメッキ法は、すでに確立し
ている各種無電解メッキ法を利用すればよく、特に限定
はない。 無電解メッキ法により水素吸蔵合金粉末に金属被覆を
行う場合、被覆される水素吸蔵合金粉末の重量に対して
被覆金属成分の重量%で設計し、これを重量コート率と
して被覆金属膜厚と対応づけることが生産管理上都合が
よい。したがって、本発明のように水素吸蔵合金粉末ス
ラリーを直接無電解メッキ工程へ移行させる場合、水素
吸蔵合金粉末スラリー中の合金重量を知る必要がある。
水素吸蔵合金粉末スラリー中の合金粉の重量は次の方法
により容易に求めることができる。 水素吸蔵合金粉末スラリー中の水素吸蔵合金粉末の比
重がA、溶媒の比重がB、水素吸蔵合金粉末スラリー全
体の重量がM(g)、水素吸蔵合金粉末スラリー全体の
体重がV(cm3)のとき、水素吸蔵合金粉末スラリー中
の合金重量m(g)は(1)式で求められる。 m={A/(A−B)}×(M−B×V) (1) (1)式中、Aは、目的の合金の乾燥物をあらかじめ
ペックマン式比重測定装置などで求めておく。Bは純水
である。M,Vはその都度測定可能である。 無電解メッキ法でメッキ量をコントロールする場合、
メッキ反応速度から所定のメッキ反応が終了した時点で
反応を停止させるか、非メッキ物をメッキ浴から取り出
すか、メッキ浴中のメッキ金属成分を必要量にしてお
き、完全に析出させてしまう方法などがあるが、本発明
のようにメッキ対象物が粉末の場合は、めっき金属成分
の完全析出が望ましい。水素吸蔵合金粉末は、大気酸化
されていないために、特に前処理の必要はないが、酸洗
などの前処理が必要な場合でも、工程追加は容易であ
る。従って、本発明の方法は、金属被覆水素吸蔵合金粉
末を製造する上で工程が簡略化され、経済的である。
合金に適用して水素吸蔵合金粉末を製造すること、さら
に、その水素吸蔵合金粉末へ金属被覆を行うことについ
て詳細に説明する。従って、以下に説明することは、L
a、Ce、Nd、ミッシュメタルの群のうちLaに関するが、C
e、Nd、ミッシュメタルについても同様に考えて良い。 還元拡散法では原料の一部に金属酸化物を用いるた
め、LaNi5からなる水素吸蔵合金粉末をを製造する場
合、Laの原料としてLa2O3粉末を用いる。このように、
還元拡散法では、希土類金属のように酸化に対して極め
て活性な金属を化学的に安定な酸化物として使用するこ
とができる。そのため、工業生産上安全であり、さらに
安価な原料を使用することができ経済的でもある。 尚、La2O3粉末の寸法については、本発明の効果との
関係では、有為な差が見られない。 Niは、フィッシャー粒径3〜10μmのNi粉末金属粉末
を原料とする。 フィッシャー粒径が10μmより大きいNi粉を用いた場
合は、LaをNi中に拡散させてLaNi5の均一組織を得るた
めには、1000℃より高い温度で拡散還元反応を行なう必
要がある。しかし、その場合、合金相としてはLaNi5の
均一な相が得られるものの、焼結反応が進行して水素吸
蔵合金粉末としての収率が悪化する。 逆に、フィッシャー粒径3μm未満のNi粉を使用した
場合、950℃未満の温度では十分な還元拡散反応を行う
ことができず、950℃以上の温度では十分に還元拡散反
応が進行するものの、粒径が小さいため易焼結性とな
り、比較的低い温度でも焼結が進行してしまい、合金粉
としての収率が悪化する。 さらに、1000℃より高い温度で拡散還元反応を行なう
場合、あるいはフィッシャー粒径3μm未満のNi粉を使
用したときには、950℃以上の温度で拡散還元反応を行
なう場合、還元剤であるCaおよび副生成物CaOの噛み込
み焼結粉末の生成により合金粉末中のCa品位、O品位が
高くなり好ましくない。 これらの理由で、還元拡散反応を速やかに進行させる
には、フィッシャー粒径が3〜10μmのNi粉末を使用
し、還元拡散反応を950〜1000℃で0.5〜5時間行なう。 尚、Ni粉としては、安価で粒子形状がそろっているカ
ーボニルNi粉の使用が好ましい。 還元剤は、4メッシュ以下程度のCa粒が望ましいが、
大きい粒や小さな塊でも効果がある。 還元剤Caの添加量は、La2O3の還元当量の1.2倍(1.2
当量)以下では未還元のLa2O3が残留し、逆に1.4当量以
上になると、(Ca、La)2Ni17や(Ca、La)Ni3などの目
的以外の金属間化合物が形成されるため、1.2〜1.4当量
の添加が好ましい。 さらに、還元拡散反応時の焼結抑制および還元拡散処
理後の水洗工程での水中崩壊性をすみやかに進行させる
ために、フラックスとして無水CaCl2の添加が有効であ
る。CaCl2の添加量は、原料酸化物重量の5%未満では
その効果はなく、逆に15%より多いと、LaOClなどの目
的以外の化合物が生成残留するため、5〜15%の添加が
必要であり、10%の添加が好ましい。 これらの原料、還元剤およびフラックスを十分に混合
した後、ステンレス製反応容器に装入し、アルゴンガス
雰囲気中950〜1000℃で0.5時間から5時間の還元拡散反
応を行なう。反応生成物は、所望のLaNi5水素吸蔵合
金、および残留CaCl2と副生成物のCaOとの混合塊であ
る。 この混合塊を水中へ投入し崩壊させると共にデカンテ
ーションとレパルプ洗浄の繰り返しによる水洗浄で水素
吸蔵合金粉末をスラリーに形で分離する。こうして得ら
れた水素吸蔵合金粉末スラリーを過精製した後に、ア
ルコールによる掛け水洗浄した後に、真空乾燥を行ない
水素吸蔵合金粉末を得る。この水素吸蔵合金粉末は、X
線回折によるとCaCu5型六方晶のLaNi5単相からなり、粒
径74メッシュ以下でフィッシャー粒径25〜35μmの粒径
の合金粉末である。また、この合金粉末は、アルカリ二
次電池電極用合金粉末として、機械的粉砕工程を経なく
ても、十分に使用可能である。 さらに、多元系合金の場合でも、希土類金属やミッシ
ュメタルは原料にそれらの酸化物を用い、他の金属は主
に金属粉末または合金粉末の使用により、上記と同様な
粉砕不要な合金粉末を得ることが可能である。 尚、水素吸蔵合金を水中崩壊させるための水は、通常
の水道水でよいが、純水が好ましい。 以上のように、本発明の製法では、タイラーに基づき
少なくとも粒径74メッシュ以下の水素吸蔵合金粉末が機
械的粉砕工程を必要とせずに製造できる。 次に、この合金粉末に金属被覆を行う場合、還元拡散
法の水洗工程後に得られる水素吸蔵合金粉末スラリーを
直接に無電解メッキ工程へ移行させることにより、還元
拡散処理からの連続フローを構築することができ、量産
に有利な工程の簡略化が可能になる。 無電解メッキ工程におけるメッキ法は、すでに確立し
ている各種無電解メッキ法を利用すればよく、特に限定
はない。 無電解メッキ法により水素吸蔵合金粉末に金属被覆を
行う場合、被覆される水素吸蔵合金粉末の重量に対して
被覆金属成分の重量%で設計し、これを重量コート率と
して被覆金属膜厚と対応づけることが生産管理上都合が
よい。したがって、本発明のように水素吸蔵合金粉末ス
ラリーを直接無電解メッキ工程へ移行させる場合、水素
吸蔵合金粉末スラリー中の合金重量を知る必要がある。
水素吸蔵合金粉末スラリー中の合金粉の重量は次の方法
により容易に求めることができる。 水素吸蔵合金粉末スラリー中の水素吸蔵合金粉末の比
重がA、溶媒の比重がB、水素吸蔵合金粉末スラリー全
体の重量がM(g)、水素吸蔵合金粉末スラリー全体の
体重がV(cm3)のとき、水素吸蔵合金粉末スラリー中
の合金重量m(g)は(1)式で求められる。 m={A/(A−B)}×(M−B×V) (1) (1)式中、Aは、目的の合金の乾燥物をあらかじめ
ペックマン式比重測定装置などで求めておく。Bは純水
である。M,Vはその都度測定可能である。 無電解メッキ法でメッキ量をコントロールする場合、
メッキ反応速度から所定のメッキ反応が終了した時点で
反応を停止させるか、非メッキ物をメッキ浴から取り出
すか、メッキ浴中のメッキ金属成分を必要量にしてお
き、完全に析出させてしまう方法などがあるが、本発明
のようにメッキ対象物が粉末の場合は、めっき金属成分
の完全析出が望ましい。水素吸蔵合金粉末は、大気酸化
されていないために、特に前処理の必要はないが、酸洗
などの前処理が必要な場合でも、工程追加は容易であ
る。従って、本発明の方法は、金属被覆水素吸蔵合金粉
末を製造する上で工程が簡略化され、経済的である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。以下
において、%は重量%、粒度をあらわすμmはフィッシ
ャー法、メッシュはタイラーに基づく。 (実施例1) 原料として、粒度10μmのLa2O3(純度99.99%):11
2.4Gと、粒度5μmのカーボニルNi粉(純度99.7%):2
03.6gと、粒度4メッシュ以下のCa粒(純度99%):49.7
g(還元当量の1.2倍)と、無水CaCl2:11.2gとを十分に
混合し、ステンレススチール製反応容器に装入し、アル
ゴンガス雰囲気中、970℃で4.5時間還元拡散反応を行な
い、反応容器を室温まで空冷し、反応生成物を取り出
し、純水中に投入し崩壊させた。その後、デカンテーシ
ョン、レバルブをpH<9になるまで繰り返し、残留Ca,
副生成物のCaOを除去し、過後アルコールによる掛け
水洗浄を行ない真空乾燥を行なって、水素吸蔵合金粉末
を得た。 この水素吸蔵合金粉末は、La:31.4%、残りがNiと不
可避的不純物(Ca:0.43%、O:0.06%、C:0.01%)から
なり、X線回折によればCaCu5型六方晶を有し、74メッ
シュ以下、粒度39μmのLaNi5合金粉末であった。 この水素吸蔵合金粉末の水素吸蔵特性は、例えば第1
図に示すように60℃における水素吸蔵脱蔵平衡圧(以
下、プラトー圧という)は0.5〜0.8MPaであり、プラト
ー圧部の最大水素吸蔵脱蔵可能量は1.15%であった。ま
た、この水素吸蔵合金粉末を粉砕せずに二次電池電極と
して使用したときの初期容量は297mA・h/gであり、十分
な初期容量を有する水素吸蔵合金粉末であった。 (実施例2) 実施例1の条件のうち、Ca粒添加量を58.0g(還元当
量の1.4倍)に変更し、他は実施例1と同一条件で作製
した。 得られた水素吸蔵合金粉末は、La:31.5%、残りがNi
と不可避的不純物(Ca:0.53%、O:0.07%、C:0.02%)
からなり、X線回折によればCaCu5型六方晶を有し、74
メッシュ以下、粒度31μmのLaNi5合金粉末であった。 この合金粉末の水素吸蔵特性は、例えば、60℃におけ
るプラトー圧は0.5〜0.8MPaでありプラトー部の最大水
素吸蔵脱蔵可能量は1.15%であった。また、この水素吸
蔵合金粉末を粉砕せずに二次電池電極として使用したと
きの初期容量は295mA・h/gであり十分な初期容量を有す
る水素吸蔵合金粉末であった。 (実施例3) 実施例2の条件のうち、還元拡散時間を1.5時間に変
更し、他は同一条件で作製した。 得られた水素吸蔵合金粉末は、La:31.5%、残りがNi
と不可避的不純物(Ca:0.53%、O:0.07%、C:0.02%)
からなり、X線回折によればCaCu5型六方晶を有し、74
メッシュ以下、粒度30μmのLaNi5合金粉末であった。 この合金粉末の水素吸蔵特性は、例えば、60℃におけ
るプラトー圧は0.5〜0.8MPaでありプラトー部の最大水
素吸蔵脱蔵可能量は1.15%であった。また、この水素吸
蔵合金粉末を、粉砕せずに、二次電池電極として使用し
たときの初期容量は295mA・h/gであり、十分な初期容量
を有する水素吸蔵合金粉末であった。 (実施例4) 実施例2の条件のうち、Ni粉を粒度8.8μmのカーボ
ニルNi粉(純度99.7%)に変更し、他は同一条件で作製
した。 得られた水素吸蔵合金粉末は、La:31.5%、残りがNi
と不可避的不純物(Ca:0.61%、O:0.12%、C:0.02%)
からなり、X線回折によればCaCu5型六方晶を有し、74
メッシュ以下、粒度34μmのLaNi5合金粉末であった。 この水素吸蔵合金粉末の水素吸蔵特性は、例えば、60
℃におけるプラトー圧は0.5〜0.8MPaであり、プラトー
部の最大水素吸蔵脱蔵量は1.15%であった。また、この
水素吸蔵合金粉末を粉砕せずに二次電池電極として使用
したときの初期容量は295mA・h/gであり十分な初期容量
を有する水素吸蔵合金粉末であった。 (比較例1) 実施例2の条件のうち、Ni粉を粒度2.8μmのカーボ
ニルNi粉(純度99.7%)に変更し、他は同一条件で作製
した。 得られた水素吸蔵合金粉末は、La:28.5%、残りがNi
と不可避不純物(Ca:3.16%、O:65%、C:0.13%)から
なり、74メッシュ以下であったが、CaCu5型六方晶のほ
か、幾つかのX線回折ピークが認められた。この水素吸
蔵合金粉末の水素吸蔵特性は、例えば60℃におけるプラ
トー圧は0.5〜0.8MPaであり、プラトー部の最大水素吸
蔵脱蔵可能量は0.77%であった。また、この水素吸蔵合
金粉末を粉砕せずに二次電池電極として使用したときの
初期容量は102mA・h/gであり、初期容量は不十分な水素
吸蔵合金粉末であった。 本比較例からわかるように、粒径3μm以下のNi粉使
用では、焼結の進行などによりCa、O、Cの品位が高く
なり、またLaNi5以外の相が生成し十分な性能が得られ
ない。 (比較例2) 実施例2の条件のうち、Ni粉を粒度15.6μmのNi粉
(純度99.8%)に、Ca粒添加量を58.0g(還元当量の1.4
倍)に変更し、他は同一条件で作製した。 得られた水素吸蔵合金粉末は、La:27.2%、残りがNi
と不可避不純物(Ca:0.62%、O:0.82%、C:0.03%から
なり、74メッシュ以上を12g有し、CaCu5型六方晶の他
に、幾つかのX線回折ピークが認められた。この水素吸
蔵合金粉末の水素吸蔵特性は、例えば60℃におけるプラ
トー圧は0.5〜0.8MPaであり、プラトー圧部の最大水素
吸蔵脱蔵可能量は0.68%であった。また、この水素吸蔵
合金粉末を粉砕せずに二次電池電極として使用したとき
の初期容量は100mA・h/gであり、初期容量が不十分な水
素吸蔵合金粉末であった。 本比較例からわかるように、粒径15μm以上のNi粉使
用では十分に拡散反応を進行させるために還元拡散温度
を高くする必要があるが、焼結の進行などによりCa、
O、Cの品位が高くなり、また、LaNi5以外の相が生成
し、十分に拡散できなかったLaがLa2O3として水素吸蔵
合金粉末中に残存していたため、十分な性能が得られな
い。 (実施例5) 実施例1と同様のLa2O3:70gと、同様のNi粉末:189.3g
と、粒度80μmのアトマイズAl粉末(純度99.6%):9.7
gと、粒度8μmのNd2O3(純度99.9%):48.2gと、Ca粒
添加量を61.0g(還元当量の1.4倍)と、無水CaCl2:11.8
gを使用し、他は実施例1と同一の条件で作製した。 ここで得られた水素吸蔵合金粉末は、La:19.4%,Nd:1
3.4%、Al:3.25%で、残りがNiと不可避不純物(Ca:0.2
7%、O:0.05%、C:0.01%)からなり、CaCu5型六方晶を
有しており、74メッシュ以下で粒度38μmのLa0.6Nd0.4
Ni4.5Al0.5であった。この水素吸蔵合金粉末の水素吸蔵
特性は、例えば、60℃におけるプラトー圧は0.5〜0.8MP
aであり、プラトー部の最大水素吸蔵脱蔵可能量は1.15
%であった。また、この水素吸蔵合金粉末を、粉砕せず
に、二次電池電極として使用したときの初期容量は280m
A・h/gであり十分な初期容量を有する水素吸蔵合金粉末
であった。 (実施例6) 原料として、ミッシュメタル酸化物粉末(希土類純度
98%中La2O3:26%,CeO2:55%、Pr5O11:5%、Nd2O3:12
%、Sm2O3:0.8%、ほか<0.1%):84.6gと、粒度5μm
のカーボニルNi粉(純度99.7%):100.6gと、粒度80μ
mのアトマイスAl分粉末(純度99.6%):10.6gと、300
メッシュ以下のCo粉末(純度99.9%):20.2gとを使用
し、さらにCa粒添加量を56.0g(還元当量の1.4倍)と無
水CaCl2:8.5gに変更し、還元拡散温度を1000℃に変更し
た他は、実施例1と同一条件で作製した。 得られた水素吸蔵合金粉末は、La:9.3%、Ce:18.9
%、Pr:1.7%、Nd:4.5%、Sm:0.4%、Co:10.2%、Al:5.
3%で、残りがNiと不可避的不純物(Ca:0.29%、O:0.06
%、C:0.01%)からなり、CaCu5型六方晶を有し、74メ
ッシュ以下、粒度34μmのMmNi3.5Co0.7Al0.8の水素吸
蔵合金粉末であった。この水素吸蔵合金粉末の水素吸蔵
特性は、例えば、60℃におけるプラトー圧は0.5〜0.8MP
aであり、プラトー圧部の最大水素吸蔵脱蔵可能量は1.1
5%であった。また、この水素吸蔵合金粉末を、粉砕せ
ずに、二次電池電極として使用したときの初期容量は23
0mA・h/gであり十分な初期容量を有する水素吸蔵合金粉
末であった。 (実施例7) 実施例4と全く同じ条件で製造した合金スラリーを用
いてCuコートを行なった。すなわち、実施例4で製造し
た粒度34μmで比重8.4の水素吸蔵合金粉末に1μmの
膜厚のCuで被覆するために要するCuの重量コート率は8.
6%であった。水素吸蔵合金粉末スラリー中の合金量を
(1)式により求めたところ75.6gであった。したがっ
て、必要Cu量は7.1gであった。ここで使用した無電解Cu
メッキ浴は、CuSO4・5H2O:50g/、エチレンジアミン四
酢酸ナトリウム:150g/、αα−ジビリジル:0.01g/l、
ポリエチレングリコール:0.1g/の浴組成からなるCu:1
2.5g/用のCu無電解メッキ液であった。Cu必要量は7.1
gであるため、このメッキ液0.57を用意し、合金スラ
リーを投入し、メッキ反応は苛性ソーダ水溶液でpH=1
0.5にコントロールし、浴温度65℃でホルマリン添加に
より行なった。メッキ反応終了後、純水により洗浄しア
ルコールで掛け水洗浄して真空乾燥した。金属顕微鏡に
より粒子断面を観察したところ、0.5〜1μmの厚さのC
u皮膜が形成されていた。このCu被覆LaNi5水素吸蔵合金
粉末を二次電池電極として使用したときに初期容量は29
1mA・h/gであり十分な初期容量を有する水素吸蔵合金粉
末だあった。 このCu被覆LaNi5水素吸蔵合金粉末には、Cu被覆のな
いものに比べて、寿命の長いことが認められた。 以上の結果を第1表、第2表、第3表に示した。
において、%は重量%、粒度をあらわすμmはフィッシ
ャー法、メッシュはタイラーに基づく。 (実施例1) 原料として、粒度10μmのLa2O3(純度99.99%):11
2.4Gと、粒度5μmのカーボニルNi粉(純度99.7%):2
03.6gと、粒度4メッシュ以下のCa粒(純度99%):49.7
g(還元当量の1.2倍)と、無水CaCl2:11.2gとを十分に
混合し、ステンレススチール製反応容器に装入し、アル
ゴンガス雰囲気中、970℃で4.5時間還元拡散反応を行な
い、反応容器を室温まで空冷し、反応生成物を取り出
し、純水中に投入し崩壊させた。その後、デカンテーシ
ョン、レバルブをpH<9になるまで繰り返し、残留Ca,
副生成物のCaOを除去し、過後アルコールによる掛け
水洗浄を行ない真空乾燥を行なって、水素吸蔵合金粉末
を得た。 この水素吸蔵合金粉末は、La:31.4%、残りがNiと不
可避的不純物(Ca:0.43%、O:0.06%、C:0.01%)から
なり、X線回折によればCaCu5型六方晶を有し、74メッ
シュ以下、粒度39μmのLaNi5合金粉末であった。 この水素吸蔵合金粉末の水素吸蔵特性は、例えば第1
図に示すように60℃における水素吸蔵脱蔵平衡圧(以
下、プラトー圧という)は0.5〜0.8MPaであり、プラト
ー圧部の最大水素吸蔵脱蔵可能量は1.15%であった。ま
た、この水素吸蔵合金粉末を粉砕せずに二次電池電極と
して使用したときの初期容量は297mA・h/gであり、十分
な初期容量を有する水素吸蔵合金粉末であった。 (実施例2) 実施例1の条件のうち、Ca粒添加量を58.0g(還元当
量の1.4倍)に変更し、他は実施例1と同一条件で作製
した。 得られた水素吸蔵合金粉末は、La:31.5%、残りがNi
と不可避的不純物(Ca:0.53%、O:0.07%、C:0.02%)
からなり、X線回折によればCaCu5型六方晶を有し、74
メッシュ以下、粒度31μmのLaNi5合金粉末であった。 この合金粉末の水素吸蔵特性は、例えば、60℃におけ
るプラトー圧は0.5〜0.8MPaでありプラトー部の最大水
素吸蔵脱蔵可能量は1.15%であった。また、この水素吸
蔵合金粉末を粉砕せずに二次電池電極として使用したと
きの初期容量は295mA・h/gであり十分な初期容量を有す
る水素吸蔵合金粉末であった。 (実施例3) 実施例2の条件のうち、還元拡散時間を1.5時間に変
更し、他は同一条件で作製した。 得られた水素吸蔵合金粉末は、La:31.5%、残りがNi
と不可避的不純物(Ca:0.53%、O:0.07%、C:0.02%)
からなり、X線回折によればCaCu5型六方晶を有し、74
メッシュ以下、粒度30μmのLaNi5合金粉末であった。 この合金粉末の水素吸蔵特性は、例えば、60℃におけ
るプラトー圧は0.5〜0.8MPaでありプラトー部の最大水
素吸蔵脱蔵可能量は1.15%であった。また、この水素吸
蔵合金粉末を、粉砕せずに、二次電池電極として使用し
たときの初期容量は295mA・h/gであり、十分な初期容量
を有する水素吸蔵合金粉末であった。 (実施例4) 実施例2の条件のうち、Ni粉を粒度8.8μmのカーボ
ニルNi粉(純度99.7%)に変更し、他は同一条件で作製
した。 得られた水素吸蔵合金粉末は、La:31.5%、残りがNi
と不可避的不純物(Ca:0.61%、O:0.12%、C:0.02%)
からなり、X線回折によればCaCu5型六方晶を有し、74
メッシュ以下、粒度34μmのLaNi5合金粉末であった。 この水素吸蔵合金粉末の水素吸蔵特性は、例えば、60
℃におけるプラトー圧は0.5〜0.8MPaであり、プラトー
部の最大水素吸蔵脱蔵量は1.15%であった。また、この
水素吸蔵合金粉末を粉砕せずに二次電池電極として使用
したときの初期容量は295mA・h/gであり十分な初期容量
を有する水素吸蔵合金粉末であった。 (比較例1) 実施例2の条件のうち、Ni粉を粒度2.8μmのカーボ
ニルNi粉(純度99.7%)に変更し、他は同一条件で作製
した。 得られた水素吸蔵合金粉末は、La:28.5%、残りがNi
と不可避不純物(Ca:3.16%、O:65%、C:0.13%)から
なり、74メッシュ以下であったが、CaCu5型六方晶のほ
か、幾つかのX線回折ピークが認められた。この水素吸
蔵合金粉末の水素吸蔵特性は、例えば60℃におけるプラ
トー圧は0.5〜0.8MPaであり、プラトー部の最大水素吸
蔵脱蔵可能量は0.77%であった。また、この水素吸蔵合
金粉末を粉砕せずに二次電池電極として使用したときの
初期容量は102mA・h/gであり、初期容量は不十分な水素
吸蔵合金粉末であった。 本比較例からわかるように、粒径3μm以下のNi粉使
用では、焼結の進行などによりCa、O、Cの品位が高く
なり、またLaNi5以外の相が生成し十分な性能が得られ
ない。 (比較例2) 実施例2の条件のうち、Ni粉を粒度15.6μmのNi粉
(純度99.8%)に、Ca粒添加量を58.0g(還元当量の1.4
倍)に変更し、他は同一条件で作製した。 得られた水素吸蔵合金粉末は、La:27.2%、残りがNi
と不可避不純物(Ca:0.62%、O:0.82%、C:0.03%から
なり、74メッシュ以上を12g有し、CaCu5型六方晶の他
に、幾つかのX線回折ピークが認められた。この水素吸
蔵合金粉末の水素吸蔵特性は、例えば60℃におけるプラ
トー圧は0.5〜0.8MPaであり、プラトー圧部の最大水素
吸蔵脱蔵可能量は0.68%であった。また、この水素吸蔵
合金粉末を粉砕せずに二次電池電極として使用したとき
の初期容量は100mA・h/gであり、初期容量が不十分な水
素吸蔵合金粉末であった。 本比較例からわかるように、粒径15μm以上のNi粉使
用では十分に拡散反応を進行させるために還元拡散温度
を高くする必要があるが、焼結の進行などによりCa、
O、Cの品位が高くなり、また、LaNi5以外の相が生成
し、十分に拡散できなかったLaがLa2O3として水素吸蔵
合金粉末中に残存していたため、十分な性能が得られな
い。 (実施例5) 実施例1と同様のLa2O3:70gと、同様のNi粉末:189.3g
と、粒度80μmのアトマイズAl粉末(純度99.6%):9.7
gと、粒度8μmのNd2O3(純度99.9%):48.2gと、Ca粒
添加量を61.0g(還元当量の1.4倍)と、無水CaCl2:11.8
gを使用し、他は実施例1と同一の条件で作製した。 ここで得られた水素吸蔵合金粉末は、La:19.4%,Nd:1
3.4%、Al:3.25%で、残りがNiと不可避不純物(Ca:0.2
7%、O:0.05%、C:0.01%)からなり、CaCu5型六方晶を
有しており、74メッシュ以下で粒度38μmのLa0.6Nd0.4
Ni4.5Al0.5であった。この水素吸蔵合金粉末の水素吸蔵
特性は、例えば、60℃におけるプラトー圧は0.5〜0.8MP
aであり、プラトー部の最大水素吸蔵脱蔵可能量は1.15
%であった。また、この水素吸蔵合金粉末を、粉砕せず
に、二次電池電極として使用したときの初期容量は280m
A・h/gであり十分な初期容量を有する水素吸蔵合金粉末
であった。 (実施例6) 原料として、ミッシュメタル酸化物粉末(希土類純度
98%中La2O3:26%,CeO2:55%、Pr5O11:5%、Nd2O3:12
%、Sm2O3:0.8%、ほか<0.1%):84.6gと、粒度5μm
のカーボニルNi粉(純度99.7%):100.6gと、粒度80μ
mのアトマイスAl分粉末(純度99.6%):10.6gと、300
メッシュ以下のCo粉末(純度99.9%):20.2gとを使用
し、さらにCa粒添加量を56.0g(還元当量の1.4倍)と無
水CaCl2:8.5gに変更し、還元拡散温度を1000℃に変更し
た他は、実施例1と同一条件で作製した。 得られた水素吸蔵合金粉末は、La:9.3%、Ce:18.9
%、Pr:1.7%、Nd:4.5%、Sm:0.4%、Co:10.2%、Al:5.
3%で、残りがNiと不可避的不純物(Ca:0.29%、O:0.06
%、C:0.01%)からなり、CaCu5型六方晶を有し、74メ
ッシュ以下、粒度34μmのMmNi3.5Co0.7Al0.8の水素吸
蔵合金粉末であった。この水素吸蔵合金粉末の水素吸蔵
特性は、例えば、60℃におけるプラトー圧は0.5〜0.8MP
aであり、プラトー圧部の最大水素吸蔵脱蔵可能量は1.1
5%であった。また、この水素吸蔵合金粉末を、粉砕せ
ずに、二次電池電極として使用したときの初期容量は23
0mA・h/gであり十分な初期容量を有する水素吸蔵合金粉
末であった。 (実施例7) 実施例4と全く同じ条件で製造した合金スラリーを用
いてCuコートを行なった。すなわち、実施例4で製造し
た粒度34μmで比重8.4の水素吸蔵合金粉末に1μmの
膜厚のCuで被覆するために要するCuの重量コート率は8.
6%であった。水素吸蔵合金粉末スラリー中の合金量を
(1)式により求めたところ75.6gであった。したがっ
て、必要Cu量は7.1gであった。ここで使用した無電解Cu
メッキ浴は、CuSO4・5H2O:50g/、エチレンジアミン四
酢酸ナトリウム:150g/、αα−ジビリジル:0.01g/l、
ポリエチレングリコール:0.1g/の浴組成からなるCu:1
2.5g/用のCu無電解メッキ液であった。Cu必要量は7.1
gであるため、このメッキ液0.57を用意し、合金スラ
リーを投入し、メッキ反応は苛性ソーダ水溶液でpH=1
0.5にコントロールし、浴温度65℃でホルマリン添加に
より行なった。メッキ反応終了後、純水により洗浄しア
ルコールで掛け水洗浄して真空乾燥した。金属顕微鏡に
より粒子断面を観察したところ、0.5〜1μmの厚さのC
u皮膜が形成されていた。このCu被覆LaNi5水素吸蔵合金
粉末を二次電池電極として使用したときに初期容量は29
1mA・h/gであり十分な初期容量を有する水素吸蔵合金粉
末だあった。 このCu被覆LaNi5水素吸蔵合金粉末には、Cu被覆のな
いものに比べて、寿命の長いことが認められた。 以上の結果を第1表、第2表、第3表に示した。
本発明により、タイラーに基づき少なくとも粒径74メ
ッシュ以下の水素吸蔵合金粉末が機械的粉砕工程を要せ
ずに製造できる。 本発明は水素吸蔵合金粉の製造において、CaCu5型六
方晶構造を有する希土類金属系水素吸蔵合金としての基
本特性を有し、製造工程上、希土類成分を安価でかつ取
扱いが安全な酸化物での使用が可能であり、多元系合金
の製造も可能であり、さらに、二次電池電極用水素吸蔵
合金粉末として用いる場合においては、酸化に対して極
めて活性な希土類合金の粉砕工程を完全に除去し、ま
た、必要に応じて、合金粉末の微粉化防止、電気伝導性
の改善、熱伝導性の改善のための無電解メッキ法による
金属被覆工程まで連続可能な、優れた二次電電極用水素
吸蔵合金粉末および金属被覆水素吸蔵合金粉末の製造方
法であり、その工業的価値は極めて大きい。
ッシュ以下の水素吸蔵合金粉末が機械的粉砕工程を要せ
ずに製造できる。 本発明は水素吸蔵合金粉の製造において、CaCu5型六
方晶構造を有する希土類金属系水素吸蔵合金としての基
本特性を有し、製造工程上、希土類成分を安価でかつ取
扱いが安全な酸化物での使用が可能であり、多元系合金
の製造も可能であり、さらに、二次電池電極用水素吸蔵
合金粉末として用いる場合においては、酸化に対して極
めて活性な希土類合金の粉砕工程を完全に除去し、ま
た、必要に応じて、合金粉末の微粉化防止、電気伝導性
の改善、熱伝導性の改善のための無電解メッキ法による
金属被覆工程まで連続可能な、優れた二次電電極用水素
吸蔵合金粉末および金属被覆水素吸蔵合金粉末の製造方
法であり、その工業的価値は極めて大きい。
第1図は、実施例1で作製したLaNi合金粉末の一定温度
における水素吸蔵量と水素平衡圧力を示したグラフであ
る。
における水素吸蔵量と水素平衡圧力を示したグラフであ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】La、Ce、Nd、ミッシュメタルのうち少なく
とも一種類とNiとを主成分とする二次電池用水素吸蔵合
金粉末の製造方法において、La、Ce、Nd、ミッシュメタ
ルのうち少なくとも一種類の粉末と、フィッシャー粒径
で3〜10μmのNi粉末とを混合し、還元拡散法により95
0〜1000℃の温度で得た還元拡散反応物を水洗すること
を特徴とする二次電池用水素吸蔵合金粉末の製造方法。 - 【請求項2】La、Ce、Nd、ミッシュメタルのうち少なく
とも一種類の粉末とNi粉末とを混合する際に、フラック
スとして無水CaCl2を5〜15%添加することを特徴とす
る請求項1記載の二次電池用水素吸蔵合金粉末の製造方
法。 - 【請求項3】請求項1記載の方法で得られた水素吸蔵合
金粉末を被覆するために、還元拡散反応物を水洗する水
洗工程から直接に無電解メッキ工程へ移行することを特
徴とする金属被覆水素吸蔵合金粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1308968A JP2735909B2 (ja) | 1989-11-30 | 1989-11-30 | 二次電池用水素吸蔵合金粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1308968A JP2735909B2 (ja) | 1989-11-30 | 1989-11-30 | 二次電池用水素吸蔵合金粉末の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03170601A JPH03170601A (ja) | 1991-07-24 |
| JP2735909B2 true JP2735909B2 (ja) | 1998-04-02 |
Family
ID=17987394
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1308968A Expired - Lifetime JP2735909B2 (ja) | 1989-11-30 | 1989-11-30 | 二次電池用水素吸蔵合金粉末の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2735909B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0614236B1 (en) * | 1993-03-01 | 2001-01-24 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Method for producing hydrogen storage alloy |
| JP3542501B2 (ja) * | 1998-06-05 | 2004-07-14 | 日本電池株式会社 | 水素吸蔵電極 |
-
1989
- 1989-11-30 JP JP1308968A patent/JP2735909B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03170601A (ja) | 1991-07-24 |
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