JP2890789B2 - 振動板の製造方法 - Google Patents
振動板の製造方法Info
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Landscapes
- Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は音響機器などに使用される炭素質の振動板に
関し、詳しくはスピーカ,マイクロホン等に最適な特性
を有する振動板の製造方法に関するものである。
関し、詳しくはスピーカ,マイクロホン等に最適な特性
を有する振動板の製造方法に関するものである。
従来の技術 近年、音響機器はほとんどデジタル化され、音質の飛
躍的な向上が図られてきており、これ以来、スピーカに
おける振動仮に対する要求性能はますます厳しくなって
いる。このような振動板には、外力による変形が少なく
て音の歪みが小さい事、再生音域が広くて明瞭な音質を
出す事が求められており、そのためには、軽くてしかも
弾性率、剛性にすぐれている事が要求されている。この
事を具体的な物性値の条件としてまとめると、 ヤング率(E)が大きい事。
躍的な向上が図られてきており、これ以来、スピーカに
おける振動仮に対する要求性能はますます厳しくなって
いる。このような振動板には、外力による変形が少なく
て音の歪みが小さい事、再生音域が広くて明瞭な音質を
出す事が求められており、そのためには、軽くてしかも
弾性率、剛性にすぐれている事が要求されている。この
事を具体的な物性値の条件としてまとめると、 ヤング率(E)が大きい事。
密度(ρ)が小さい事。
音速(音波の伝搬速度V)が大きい事。
振動の内部損失(tanδ)が適当である事。
などである。ただし、V,E,ρの間には の関係がある。もちろん、これらの条件以外に、加工の
容易性,はんだ付け性,錆びにくさ,熱や湿度などの外
部条件に対して安定である事なども大切である事は言う
までもない。
容易性,はんだ付け性,錆びにくさ,熱や湿度などの外
部条件に対して安定である事なども大切である事は言う
までもない。
さて、このような振動板材料としては、従来、紙,プ
ラスチック,アルミニウム,チタニウム,マグネシウ
ム,ベリリウム,ボロン,シリカ等がその素材として用
いられてきた。これらは単独に、あるいはガラス繊維や
炭素繊維などとの複合体として、さらには金属合金など
として多用な形で使用されてきた。しかしながら、紙や
プラスチックはヤング率や密度、音速等の特性が振動板
として十分でなく、特に高周波数帯域での周波数特性は
著しく劣るものであって、これらの材料からツイータ等
の振動板として明瞭な音質を得ることは困難であった。
また、アルミニウム,マグネシウム,チタニウムなどは
音速はかなり優れているものの、振動の内部損失が小さ
いため、高周波共振現象などが生じ、これもまた高周波
用振動板としては不十分な特性しか得られていなかっ
た。一方、ボロン,ベリリウム等は上記の素材に比べ優
れた物性値を有しているため、振動板として良好な音質
を発揮することができる。しかしながら、ボロンやベリ
リウムは極めて高価でしかも著しく加工性が劣っている
という欠点を有している。
ラスチック,アルミニウム,チタニウム,マグネシウ
ム,ベリリウム,ボロン,シリカ等がその素材として用
いられてきた。これらは単独に、あるいはガラス繊維や
炭素繊維などとの複合体として、さらには金属合金など
として多用な形で使用されてきた。しかしながら、紙や
プラスチックはヤング率や密度、音速等の特性が振動板
として十分でなく、特に高周波数帯域での周波数特性は
著しく劣るものであって、これらの材料からツイータ等
の振動板として明瞭な音質を得ることは困難であった。
また、アルミニウム,マグネシウム,チタニウムなどは
音速はかなり優れているものの、振動の内部損失が小さ
いため、高周波共振現象などが生じ、これもまた高周波
用振動板としては不十分な特性しか得られていなかっ
た。一方、ボロン,ベリリウム等は上記の素材に比べ優
れた物性値を有しているため、振動板として良好な音質
を発揮することができる。しかしながら、ボロンやベリ
リウムは極めて高価でしかも著しく加工性が劣っている
という欠点を有している。
以上述べたような従来の振動板材料のもつ欠点を克服
し、すぐれた高周波特性を有し、かつ良質の音色の再現
を目ざして、炭素材料を用いた振動板の開発が行われて
いる。これは、炭素および黒鉛(グラファイト)のもつ
優れた物性値を生かして、これを振動板として使用する
ものである。このような手法には、 (1)黒鉛粉末と高分子樹脂とから成る複合型。
し、すぐれた高周波特性を有し、かつ良質の音色の再現
を目ざして、炭素材料を用いた振動板の開発が行われて
いる。これは、炭素および黒鉛(グラファイト)のもつ
優れた物性値を生かして、これを振動板として使用する
ものである。このような手法には、 (1)黒鉛粉末と高分子樹脂とから成る複合型。
(2)黒鉛粉末と高分子樹脂とから成る複合材をさらに
焼結した黒鉛/炭素複合型。
焼結した黒鉛/炭素複合型。
(3)高分子フィルムを単独で炭化・黒鉛化する方法。
などがある。
これらのうち、(1)の方法の代表的なものとして、
ポリ塩化ビニル樹脂をマトリックスとして、これに黒鉛
粉末を複合させた振動板がある。これは優れた性質を有
する振動板として知られているが、湿度,温度特性が劣
り、30℃以上ではその振動特性は著しく劣化してしま
う。
ポリ塩化ビニル樹脂をマトリックスとして、これに黒鉛
粉末を複合させた振動板がある。これは優れた性質を有
する振動板として知られているが、湿度,温度特性が劣
り、30℃以上ではその振動特性は著しく劣化してしま
う。
(2)の方法としては、原油分解ピッチ液晶成分に黒
鉛粉末を混合させ、しかる後に熱処理し炭化する方法
や、黒鉛粉末にこれを結合する炭化バインダーの原料と
して熱硬化性樹脂のモノマーまたは、初期重合物と加熱
時に分解して相互に反応して架橋硬化する官能基を有す
る熱可塑性樹脂を用いて熱処理し炭化する方法などが知
られている。これらの方法は有機材料としての炭素収率
を高めて熱処理時における収縮、変形を防止することを
目的として開発されたものであって、優れた特性の振動
板を得ることができる。しかし、これらは製造工程が複
雑であるため、工業的な量産には著しく不利なものであ
った。さらにこの方法によって得られた振動板は、従来
にない極めて優れた特性を有しているとはいうものの、
その特性は、現在最高特性であると言われているベリリ
ウムよりはわずかに劣り、また黒鉛単結晶の理論弾性率
1020GPaには、はるかに及ばないものであった。
鉛粉末を混合させ、しかる後に熱処理し炭化する方法
や、黒鉛粉末にこれを結合する炭化バインダーの原料と
して熱硬化性樹脂のモノマーまたは、初期重合物と加熱
時に分解して相互に反応して架橋硬化する官能基を有す
る熱可塑性樹脂を用いて熱処理し炭化する方法などが知
られている。これらの方法は有機材料としての炭素収率
を高めて熱処理時における収縮、変形を防止することを
目的として開発されたものであって、優れた特性の振動
板を得ることができる。しかし、これらは製造工程が複
雑であるため、工業的な量産には著しく不利なものであ
った。さらにこの方法によって得られた振動板は、従来
にない極めて優れた特性を有しているとはいうものの、
その特性は、現在最高特性であると言われているベリリ
ウムよりはわずかに劣り、また黒鉛単結晶の理論弾性率
1020GPaには、はるかに及ばないものであった。
(3)の方法としては、いくつかの高分子フィルムが
検討されている。しかし、いずれも難黒鉛化材料である
ため、当初予想したほどの特性は得られず、しかも用い
られたプラスチック材の炭素収率が低いため、熱処理時
の寸法収縮が大きく、これにより、変形,ひび割れ等が
しばしば生じてしまうという欠点があった。
検討されている。しかし、いずれも難黒鉛化材料である
ため、当初予想したほどの特性は得られず、しかも用い
られたプラスチック材の炭素収率が低いため、熱処理時
の寸法収縮が大きく、これにより、変形,ひび割れ等が
しばしば生じてしまうという欠点があった。
そこで本発明者らは難黒鉛化材料に対し、易黒鉛化材
料となる高分子材料に着目して検討を重ねた結果、400
μm以下の厚さを有するポリオキサジアゾール,ポリベ
ンゾチアゾール,ポリベンゾビスチアゾール,ポリベン
ゾオキサゾール,ポリベンゾビスオキサゾール,芳香族
ポリイミド,芳香族ポリアミド,ポリフェニレンベンゾ
イミタゾール,ポリフェニレンベンゾビスイミタゾー
ル,ポリチアゾール,ポリパラフェニレンビニレンの高
分子フィルムが特定の温度で熱処理されるとき、従来よ
り知られているどのような高分子材料よりも容易にグラ
ファイト化率の高いグラファイトを得ることができるこ
とを確認した。このことによって、優れた特性を有する
炭素質およびグラファイト質の振動板を得ることかで
き、しかも短時間で製造できるということが明らかにな
ってきた。
料となる高分子材料に着目して検討を重ねた結果、400
μm以下の厚さを有するポリオキサジアゾール,ポリベ
ンゾチアゾール,ポリベンゾビスチアゾール,ポリベン
ゾオキサゾール,ポリベンゾビスオキサゾール,芳香族
ポリイミド,芳香族ポリアミド,ポリフェニレンベンゾ
イミタゾール,ポリフェニレンベンゾビスイミタゾー
ル,ポリチアゾール,ポリパラフェニレンビニレンの高
分子フィルムが特定の温度で熱処理されるとき、従来よ
り知られているどのような高分子材料よりも容易にグラ
ファイト化率の高いグラファイトを得ることができるこ
とを確認した。このことによって、優れた特性を有する
炭素質およびグラファイト質の振動板を得ることかで
き、しかも短時間で製造できるということが明らかにな
ってきた。
発明が解決しようとする課題 しかしなから、前述した特殊な高分子フィルムによ
り、炭素質およびグラファイト質の振動板を得る方法は
容易で非常に優れた方法であるが、この方法にもその後
いろいろな検討を加えた結果、次のような問題点がある
ことが明らかになった。
り、炭素質およびグラファイト質の振動板を得る方法は
容易で非常に優れた方法であるが、この方法にもその後
いろいろな検討を加えた結果、次のような問題点がある
ことが明らかになった。
その問題点とは、第一に、高分子フィルムを熱処理す
ることによって生じる歪み、あるいは表面の不均一性で
ある。この歪みや表面の不均一性は、熱処理によって得
られる優れた特性を悪化させるだけでなく、外観を損な
わせる。また、歪みが大きいものになると、振動板の表
面が発泡し、さらには破壊に至るものもある。
ることによって生じる歪み、あるいは表面の不均一性で
ある。この歪みや表面の不均一性は、熱処理によって得
られる優れた特性を悪化させるだけでなく、外観を損な
わせる。また、歪みが大きいものになると、振動板の表
面が発泡し、さらには破壊に至るものもある。
またその問題点の第二は高分子フィルムの熱処理には
1600℃以上の、さらに好ましくは2500℃以上の高温が必
要であるため、振動板の価格が高価になると言う点であ
る。
1600℃以上の、さらに好ましくは2500℃以上の高温が必
要であるため、振動板の価格が高価になると言う点であ
る。
本発明は、このような従来の振動板の持つ問題点を改
良するもので、非常に簡単で量産性に優れ、しかも従来
のどのような振動板よりも優れた特性を有する炭素質お
よびグラファイト質の振動板の製造方法を安価に提供す
ることを目的とするものである。
良するもので、非常に簡単で量産性に優れ、しかも従来
のどのような振動板よりも優れた特性を有する炭素質お
よびグラファイト質の振動板の製造方法を安価に提供す
ることを目的とするものである。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明の振動板の製造方
法は、複数枚の高分子フィルムを積層し、これらを真空
中または不活性ガス中において1600℃以上の温度範囲で
のみ0.1kg/cm2から10kg/cm2の圧力を印加しなから熱処
理し、その後、複数枚の高分子フィルムを一枚毎に剥離
して振動板を得るようにしたものである。
法は、複数枚の高分子フィルムを積層し、これらを真空
中または不活性ガス中において1600℃以上の温度範囲で
のみ0.1kg/cm2から10kg/cm2の圧力を印加しなから熱処
理し、その後、複数枚の高分子フィルムを一枚毎に剥離
して振動板を得るようにしたものである。
作用 上記製造方法によれば、一度に優れた特性を有する大
量の高分子フィルムよりなる振動板の製造が可能となる
ため、従来の製造方法に比べ、非常に安価な製造が可能
となるものである。
量の高分子フィルムよりなる振動板の製造が可能となる
ため、従来の製造方法に比べ、非常に安価な製造が可能
となるものである。
実施例 以下、本発明の実施例について詳細に説明する。
本発明者らは、理想の炭素質およびグラファイト質の
振動板を得る目的で、高分子フィルムを複数枚積層し、
その炭化,グラファイト化を試みた。その結果、1600℃
以上の温度範囲でのみ圧力を印加することにより、室温
において一枚毎に剥離が可能であることを見い出した。
また、この時に印加する圧力は高分子フィルムの積層枚
数および厚さに密接に関係していることが明らかになっ
た。
振動板を得る目的で、高分子フィルムを複数枚積層し、
その炭化,グラファイト化を試みた。その結果、1600℃
以上の温度範囲でのみ圧力を印加することにより、室温
において一枚毎に剥離が可能であることを見い出した。
また、この時に印加する圧力は高分子フィルムの積層枚
数および厚さに密接に関係していることが明らかになっ
た。
第1表は、例として50μmの厚さのポリピロメリット
イミドよりなる高分子フィルムを複数枚積層し、これら
を2000℃以上においてのみ圧力を印加しながら2900℃で
熱処理を行い、その圧力を変えたときの音速値を示した
ものである。
イミドよりなる高分子フィルムを複数枚積層し、これら
を2000℃以上においてのみ圧力を印加しながら2900℃で
熱処理を行い、その圧力を変えたときの音速値を示した
ものである。
第1表から明らかなように、高分子フィルムの積層枚
数が多くなる程、最適な圧力値が大きくなることがわか
る。また、高分子フィルムの積層枚数が500枚の時の最
適圧力は200kg/cm2であり、以後、枚数を増やした場合
でも、最適圧力は200kg/cm2であった。また、反対に枚
数が1枚の時の最適圧力は0.1kg/cm2であり、したがっ
て、この最適圧力には特定の範囲があることがわかっ
た。
数が多くなる程、最適な圧力値が大きくなることがわか
る。また、高分子フィルムの積層枚数が500枚の時の最
適圧力は200kg/cm2であり、以後、枚数を増やした場合
でも、最適圧力は200kg/cm2であった。また、反対に枚
数が1枚の時の最適圧力は0.1kg/cm2であり、したがっ
て、この最適圧力には特定の範囲があることがわかっ
た。
第2表は、例として各種類の厚さのポリピロメリット
イミドよりなる高分子フィルムを10枚積層し、これらを
1800℃以上においてのみ圧力を印加しながら2900℃で熱
処理を行ったときの音速値を示したものである。
イミドよりなる高分子フィルムを10枚積層し、これらを
1800℃以上においてのみ圧力を印加しながら2900℃で熱
処理を行ったときの音速値を示したものである。
第2表から明らかなように、高分子フィルムの厚さが
増すにつれ、最適な圧力値が大きくなることがわかる。
さらに原料である高分子フィルムの厚さが薄い程、音速
特性が良くなっていくこともわかる。原料である高分子
フィルムは薄ければ薄い程、良い特性を示すが、取扱い
性、振動板としての強度、耐久性を考慮すると、好まし
くは厚さ12.5〜75μmの間が最適である。
増すにつれ、最適な圧力値が大きくなることがわかる。
さらに原料である高分子フィルムの厚さが薄い程、音速
特性が良くなっていくこともわかる。原料である高分子
フィルムは薄ければ薄い程、良い特性を示すが、取扱い
性、振動板としての強度、耐久性を考慮すると、好まし
くは厚さ12.5〜75μmの間が最適である。
また本発明に使用される高分子フィルムは、400μm
以下の厚さを有するポリオキサジアゾール,ポリベンゾ
チアゾール,ポリベンゾビスチアゾール,ポリベンゾオ
キサゾール,ポリベンゾビスオキサゾール,芳香族ポリ
イミド,芳香族ポリアミド,ポリフェニレンベンゾイミ
タゾール,ポリフェニレンベンゾビスイミタゾール,ポ
リチアゾール,ポリパラフェニレンビニレンのうちから
選択される。ここで各種芳香族ポリイミドとは下記の一
般式で示されるポリイミドである。
以下の厚さを有するポリオキサジアゾール,ポリベンゾ
チアゾール,ポリベンゾビスチアゾール,ポリベンゾオ
キサゾール,ポリベンゾビスオキサゾール,芳香族ポリ
イミド,芳香族ポリアミド,ポリフェニレンベンゾイミ
タゾール,ポリフェニレンベンゾビスイミタゾール,ポ
リチアゾール,ポリパラフェニレンビニレンのうちから
選択される。ここで各種芳香族ポリイミドとは下記の一
般式で示されるポリイミドである。
ただし、R1は R2は である。
また、各種芳香族ポリアミドとは下記の一般式で示さ
れるポリアミドである。
れるポリアミドである。
ただし、R3は R4は である。
以下に具体的な実施例によって本発明を説明するが、
本発明がこれらに限定されるものではないことは言うま
でもない。
本発明がこれらに限定されるものではないことは言うま
でもない。
(実施例1) 25μmの厚さを有するデュボン社製のポリイミドフィ
ルム(商品名カプトンHフィルム)を100枚積層したも
のをグラファイト板にはさんで、窒素ガス中において、
毎分5℃の速度で昇温させ、1000℃で1時間熱処理し
た。こうして得られた熱処理フィルムを黒鉛基板でサン
ドイッチし、アルゴンガスの気流中で室温より毎分10℃
の速度で昇温させ、そして3000℃で1時間処理し、毎分
20℃の速度で降温させた。その際、2500℃以上でのみ10
kg/cm2の圧力の印加を行った。そして室温まで冷却した
後、試料を取り出し、100枚を一度に直径27mmに打ち抜
き、一枚毎に剥離した。その特性は、音速17.8km/sec、
内部損失0.17であった。
ルム(商品名カプトンHフィルム)を100枚積層したも
のをグラファイト板にはさんで、窒素ガス中において、
毎分5℃の速度で昇温させ、1000℃で1時間熱処理し
た。こうして得られた熱処理フィルムを黒鉛基板でサン
ドイッチし、アルゴンガスの気流中で室温より毎分10℃
の速度で昇温させ、そして3000℃で1時間処理し、毎分
20℃の速度で降温させた。その際、2500℃以上でのみ10
kg/cm2の圧力の印加を行った。そして室温まで冷却した
後、試料を取り出し、100枚を一度に直径27mmに打ち抜
き、一枚毎に剥離した。その特性は、音速17.8km/sec、
内部損失0.17であった。
(実施例2) 75μmの厚さを有するデュポン社製のポリイミドフィ
ルム(商品名カプトンHフィルム)10枚を直径90mmにカ
ットし、圧力を1kg/cm2として実施例1と同様の熱処理
を行ったところ、表面の所々にしわがみられ、音速値は
3km/secという低い値であった。そこで、圧力を10kg/cm
2に変えて同様の熱処理を行ったところ、表面性が著し
く向上し、音速は15.4km/secであった。
ルム(商品名カプトンHフィルム)10枚を直径90mmにカ
ットし、圧力を1kg/cm2として実施例1と同様の熱処理
を行ったところ、表面の所々にしわがみられ、音速値は
3km/secという低い値であった。そこで、圧力を10kg/cm
2に変えて同様の熱処理を行ったところ、表面性が著し
く向上し、音速は15.4km/secであった。
なお、上記実施例においては、熱処理を窒素ガス,ア
ルゴンガス等の不活性ガス中において行うものについて
説明したが、真空中で熱処理を行ってもよいものであ
る。
ルゴンガス等の不活性ガス中において行うものについて
説明したが、真空中で熱処理を行ってもよいものであ
る。
発明の効果 上記実施例の説明から明らかなように、本発明の振動
板の製造方法は、複数枚の高分子フィルムを積層し、こ
れらを真空中または不活性ガス中において1600℃以上の
温度範囲でのみ0.1kg/cm2から10kg/cm2の圧力を印加し
ながら熱処理し、その後、複数枚の高分子フィルムを一
枚毎に剥離して振動板を得るようにしているため、従来
の方法によって作成された振動板よりもはるかに優れた
特性を有する高分子フィルムよりなる振動板を一度に大
量に製造することができ、かつコスト的にも安価にして
量産化を行うことができるもので、この製造方法によっ
て得られた振動板はスピーカ,マイクロホン等の音響機
器に最適となるものである。
板の製造方法は、複数枚の高分子フィルムを積層し、こ
れらを真空中または不活性ガス中において1600℃以上の
温度範囲でのみ0.1kg/cm2から10kg/cm2の圧力を印加し
ながら熱処理し、その後、複数枚の高分子フィルムを一
枚毎に剥離して振動板を得るようにしているため、従来
の方法によって作成された振動板よりもはるかに優れた
特性を有する高分子フィルムよりなる振動板を一度に大
量に製造することができ、かつコスト的にも安価にして
量産化を行うことができるもので、この製造方法によっ
て得られた振動板はスピーカ,マイクロホン等の音響機
器に最適となるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 睦明 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番 1号 松下技研株式会社内 (72)発明者 渡辺 和廣 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番 1号 松下技研株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04R 7/00 H04R 31/00
Claims (2)
- 【請求項1】複数枚の高分子フィルムを積層し、これら
を真空中または不活性ガス中において1600℃以上の温度
範囲でのみ0.1kg/cm2から10kg/cm2の圧力を印加しなが
ら熱処理し、その後、複数枚の高分子フィルムを一枚毎
に剥離して振動板を得るようにしたことを特徴とする振
動板の製造方法。 - 【請求項2】高分子フィルムが、400μm以下の厚さを
有するポリオキサジアゾール,ポリベンゾチアゾール,
ポリベンゾビスチアゾール,ポリベンゾオキサゾール,
ポリベンゾビスオキサゾール,芳香族ポリイミド,芳香
族ポリアミド,ポリフェニレンベンゾイミタゾール,ポ
リフェニレンベンゾビスイミタゾール,ポリチアゾー
ル,ポリパラフェニレンビニレンのうちから選ばれた少
なくとも一種類である請求項1記載の振動板の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27399390A JP2890789B2 (ja) | 1990-10-11 | 1990-10-11 | 振動板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27399390A JP2890789B2 (ja) | 1990-10-11 | 1990-10-11 | 振動板の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04150499A JPH04150499A (ja) | 1992-05-22 |
| JP2890789B2 true JP2890789B2 (ja) | 1999-05-17 |
Family
ID=17535453
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27399390A Expired - Fee Related JP2890789B2 (ja) | 1990-10-11 | 1990-10-11 | 振動板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2890789B2 (ja) |
-
1990
- 1990-10-11 JP JP27399390A patent/JP2890789B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04150499A (ja) | 1992-05-22 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |