JP2898064B2 - ヒトgp130蛋白質 - Google Patents
ヒトgp130蛋白質Info
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Description
あるヒトgp130蛋白質、該蛋白質をコードするDNA、さら
には該蛋白質を遺伝子光学的に生産するための手段およ
び方法に関するものである。
て重要な役割を果たしていることを特徴とする、生体の
増殖分化に広く関与する蛋白質である(岸本、Blood,7
4,p1,1989年参照)。さらにIL−6の異常産生が種々の
自己免疫疾患の病因因子である可能性が報告されている
(岸本、平野、Ann.Rev.Immunol.,6,p485,1988年参
照)。
ヒトIL−6レセプターの遺伝子を単離し、一次構造を決
定した(特願昭63−194885号明細書参照)。次にマウス
IL−6と特異的に結合する細胞膜上のマウスIL−6レセ
プターの遺伝子を単離し、一次構造を決定した(特願平
1−292230明細書参照)。またヒトIL−6レセプター遺
伝子を出発材料として、治療薬、診断薬として期待され
る、可溶性IL−6レセプター(IL−6レセプターの細胞
外部分)を作製した(特願平1−9774号明細書参照)。
的に調節することは、各種疾患の新しい治療のメカニズ
ムとして期待されている。IL−6の作用を増強あるいは
阻害する治療薬を開発するためには、IL−6のシグナル
伝達の経路に関する知見が重要である。
した結果、IL−6及びIL−6レセプターのほかに、第三
の因子としてIL−6のシグナル伝達に関与する蛋白質が
存在することを見出し、これがおよそ130kaの見かけ分
子量を有することからヒトgp130と命名した。IL−6の
シグナル伝達をさらに解析するためには、あるいは可溶
性gp130(gp130蛋白質の細胞外部分)をIL−6の阻害剤
として開発するためには、大量の可溶性gp130精製品を
得る必要があるが、gp130の生体内での生産量は極めて
微量である。gp130を遺伝子光学を用いて大量に生産す
るにはgp130をコードするDNA配列に必須である。
NA、並びに該DNAを用いるgp130の製造方法を提供しよう
とするものである。
を行った結果、IL−6のシグナル伝達に関与する細胞膜
上の蛋白質を発見した。さらに、細胞膜上のIL−6レセ
プターが、IL−6と結合することによりこの膜蛋白質と
結合すること、および、この膜蛋白質がIL−6のシグナ
ル伝達を担っており、IL−6レセプターの細胞内領域は
IL−6のシグナル伝達には関与しないことを証明した。
ーニングすることに成功し、そしてその塩基配列を決定
した。
6のシグナル伝達に関与するgp130;ヒトgp130をコード
するDNA配列;組換微生物または培養細胞中で前記DNA配
列を発現し得る複製可能な発現ベクター;前記発現ベク
ターにより形質転換された微生物または培養細胞;及び
前記微生物または培養細胞においてgp130をコードするD
NA配列を発現させることを特徴とするヒトgp130の生産
方法、を提供するものであり、以下詳細に説明する。
の蛋白質、すなわちヒトgp130は、IL−6がIL−6レセ
プターと結合して最終的に種々の細胞に増殖分化等の生
物活性を発揮させる際に重要な働きを担っており、天然
状態においては細胞膜に局在している蛋白質である。こ
こで、IL−6とは生体内で作られたIL−6、遺伝子工学
的に作られたIL−6、およびその誘導体等を例示するこ
とができる。またIL−6レセプターとは、生体内で、あ
るいは遺伝子工学的に作られた細胞膜上に存在、あるい
は細胞膜から離脱した可溶性のIL−6レセプター、およ
びその誘導体等を例示することができる。
ター(インターロイキン−6レセプター)との複合体と
結合し; (2)IL−6単独又はIL−6レセプター単独とは結合せ
ず;そして (3)SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動において1
30kDaの見かけの分子量を示す; を有する、IL−6のシグナル伝達に関与する蛋白質であ
って、その天然の形質においては第7図中1位のMetか
ら918位のGlnまでのアミノ酸配列を有する。本発明では
前記アミノ酸配列を有する蛋白質の他、前記アミノ酸配
列中の、IL−6とIL−6レセプターの複合体への特異的
な結合に寄与する部分を含有する蛋白質またはポリペプ
チドであれば良い。すなわち前記アミノ酸配列中の1個
または複数個のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基により
置換されているかまたは欠失もしくは付加されているア
ミノ酸配列を有し、かつIL−6とIL−6レセプターの複
合体と特異的に結合する能力を保持している蛋白質また
はポリペプチドはすべて本発明のgp130の範囲に含まれ
る。例えば、このような蛋白質として、前記アミノ酸配
列中のIL−6とIL−6レセプターの複合体との結合に寄
与するアミノ酸配列および/またはアミノ酸残基部分以
外のアミノ酸配列および/またはアミノ酸残基が置換、
欠損、挿入等により変化したもの、さらには前記アミノ
酸配列のN末端側および/またはC末端側にアミノ酸配
列および/またはアミノ酸残基が追加された蛋白質、あ
るいは例えばヒト成長ホルモン等の他の蛋白質等が融合
したものであってもよい。なお、本発明において、1個
又は複数個のアミノ酸の欠失もしくは欠損、付加もしく
は挿入、又は置換とは、本件の出願前に周知であった手
法、例えば部位特定変異誘発法、PCR法等により可能な
程度のアミノ酸の欠失、付加又は置換を意味する。
からなり、N末端側から第2番目に位置するロイシンか
ら第22番目に位置するグリシンにかけてと、第620番目
に位置するアラニンから第641番目に位置するフェニル
アラニンにかけての部分に疎水性アミノ酸残基が位置し
ている。この2つの疎水性領域は、前者がシグナルペプ
チド領域、後者が膜貫通領域であると考えられる。
第5図中、1位のMetから918位のGlnまでのアミノ酸配
列をコードするものであり、これを代表するcDNAの場
合、第5図中の273位のAから3026位のGまでの塩基配
列を有する。本発明のDNA配列は、上記のDNA配列の他、
このDNA配列中の1個または複数個のヌクレオチドが他
のヌクレオチドにより置換されているかまたは欠失もし
くは付加されているDNA配列を有し、かつIL−6とIL−
6レセプターの複合体と特異的に結合する能力を有する
蛋白質をコードしているDNA配列をも含有する。例え
ば、前記1において記載した種々のアミノ酸配列を有す
る蛋白質をコードするDNAが挙げられる。なお、本発明
において1個又は複数個のヌクレオチドの欠失、付加、
又は置換とは、本件の出願前の周知であった手法、例え
ば部位特定変異誘発法、PCR法等により可能な程度のヌ
クレオチドの欠失、付加又は置換を意味する。
の蛋白質は、第一の方法として、この蛋白質を産生する
動物細胞から製造することができる。この様な細胞とし
ては、IL−6レセプターを産生する細胞、例えばヒトミ
エローマ細胞U266、マウス白血病細胞株M1、ヒトB細胞
株C14等が挙げられる。さらに、本発明のIL−6のシグ
ナル伝達に関与する蛋白質は、IL−6レセプターを産生
しない細胞によっても生産されており、このような細胞
としてマウスB細胞株M12、ヒトT細胞株Jurkat、マウ
スT細胞株CTLL2等を挙げることができる。従って本発
明のIL−6のシグナル伝達に関与する蛋白質は、これら
種々の細胞から得ることができる。
IL−6レセプターと結合し、IL−6の非存在下ではIL−
6レセプターと結合しないから、この性質を利用して単
離することができる。
を産生する細胞から本細胞の蛋白質を単離するには、ま
ず該生産細胞を培養し、この細胞を、人為的に加えたIL
−6と、生理的条件下で両者間の反応のために十分な時
間、例えばRPMI1640のごとき常用の培地中で約37℃にて
約30分間インキュベートする。次に細胞を常法に従っ
て、例えば1%ジギトニンを含有するトリエタノールア
ミン緩衝液で処理することにより溶解し、IL−6とIL−
6レセプターと本発明の蛋白質とが結合した複合体を含
有する細胞溶解物を得る。あるいは、細胞を常法に従っ
て溶解した後にIL−6を添加し、前記のごとくインキュ
ベートして、前記の複合体を含有する細胞溶解物を得
る。他方、抗IL−6レセプター抗体、例えばMT18抗体
(本明細書の参考例1に従って製造される;なお、特願
昭194885号明細書を参照のこと)を固体キャリアー、例
えばセファロース4Bと、ブロムシアン活性化法により固
定化する。次に、この固定化抗IL−6レセプター抗体と
前記の細胞溶解物とを接触せしめることにより、IL−6
レセプターと抗IL−6レセプター抗体との特異的反応を
介して、本発明の蛋白質を含有する複合体を前記固体キ
ャリアーに固定する。次に、この固体キャリアーを洗浄
して非特異的に結合又は付着している夾雑物を除去した
後、常用の手段、例えば尿素、グアニジン等により複合
体を固体キャリアーから溶出し、本発明の目的蛋白質を
IL−6レセプター含有蛋白質複合体から遊離せしめる。
・精製するには、蛋白質の単離・精製に使用されている
常法、例えば硫酸アンモニウムによる沈澱、カラムクロ
マトグラフィー、例えば逆相クロマトグラフィー、イオ
ン交換クロマトグラフィー、電気泳動等を用いればよ
い。これらの単離・精製過程における活性画分の選択
は、IL−6の存在下でのIL−6レセプターへの結合、IL
−6非存在下でのIL−6レセプターへの非結合性、分子
量が130kDaであること等を指標として行うことができ
る。
レセプターを産生しない細胞を使用する場合には、可溶
性IL−6レセプター及びIL−6の存在下でインキュベー
トした後細胞を溶解して、IL−6/IL−6レセプター/目
的蛋白質から成る複合体を含有する細胞溶解物を調製す
る。あるいは前記の本発明の蛋白質を産生する細胞を溶
解した後にIL−6及びIL−6レセプターとのインキュベ
ーションを行い、最終的にIL−6/IL−6レセプター/目
的蛋白質から成る複合体を含有する細胞溶解物を得るこ
とができる。この細胞溶解物からの目的蛋白質の単離・
精製は前記のようにして行うことができる。
造のための第二の方法は遺伝子組換による方法である。
この方法において、IL−6のシグナル伝達に関与する細
胞膜上の蛋白質のアミノ酸配列をコードするDNAは種々
の方法で得ることができる。例えば、該蛋白質を発現し
ている細胞、例えば、ヒトミエローマ細胞から常法に従
ってcDNAライブラリーを作成し、これを種々の方法、例
えば、該蛋白質を精製して決定した部分アミノ酸配列に
基づく方法や、cDNAを発現させ該蛋白質の性質、例え
ば、IL−6の係合したIL−6レセプターとの特異的結合
等により検出する方法等により選択することができる。
こうしてクローン化されたDNAを常法に従って発現せし
めることにより、本発明の蛋白質を製造することができ
る。
ら、公知な方法で抽出した種々のメッセンジャーRNAよ
り、本発明により提供される式(II)DNA配列をもとに
作製したプローブ等を用いて目的とするメッセンジャー
RNAを抽出し、これをもとに作製しても良いし、また例
えば一部あるいは全部を本発明をもとに化学的に合成し
ても良い。
発現、すなわち生産し得る複製可能な発現ベクターは、
前記2で説明されたようなDNA配列を発現させ得るDAN配
列と読取り可能に結合しているgp130をコードするDAN配
列および宿主中でベクターDNAを複製するための複製オ
リジン等を有し、選定した宿主を形質転換できるもので
あれば制限なく適宜選定して使用できる。例えば宿主と
して大腸菌等の細胞株を用いる場合は、pBR322,pBR327
等のプラスミドが例示できる。また例えば、宿主として
哺乳動物等の培養細胞を用いる場合には、SV40ウィルス
由来のDAN複製オリジンを有するベクターが例示でき
る。
ーター系は重要であり、しかも選定した宿主との関係に
おいて適宜選定する必要がある。宿主として大腸菌を使
用する場合のプロモーター系としては、乳糖プロモータ
ー系、トリプトファンプロモーター系、さらにはこれら
のハイブリッドプロモーター系が例示できる。宿主とし
て哺乳動物由来の培養細胞を使用する場合のプロモータ
ー系としては、SV40プロモーター系、アデノウィルスプ
ロモーター系、サイトメガロウィルス系が例示できる。
蛋白質を生産するために用いられる微生物または培養細
胞が使用できる。微生物としては、K−12,W−3110等の
大腸菌類、枯草菌類、酵母等を例示できる。培養細胞と
しては、COS細胞(猿の腎臓繊維芽細胞)、CHO細胞(チ
ャイニーズハムスターの卵巣細胞)、ミエローマ細胞等
が例示できる。
4で説明された様な宿主を培養し、ベクターDNA中のヒ
トgp130をコードするDNA配列を発現させることでヒトgp
130を生産することができる。これはヒトgp130をコード
するDNA配列と結合した該DNA配列を発現させ得るDNA配
列中のプロモーター系の活性化により実現される。
は該蛋白質を産生する細胞を免疫原として用いて、該蛋
白質に対するポリクローナル抗体、又はモノクローナル
抗体を常法に従って調製することができる。これらの調
製法に用いる細胞源又は動物としてヒト、マウス、ウサ
ギ、ヒツジ、ヤギなど種々の生物種を例示することがで
きる。
する細胞膜由来の蛋白質は、IL−6のシグナル伝達機作
を解明するため、及びIL−6作用を調節する治療薬等の
有用物質を開発するのに有用な試薬として使用すること
ができる。例えばIL−6と結合したIL−6レセプターと
特異的に結合してシグナルを伝達する性質等を検出の指
標として用いることにより、IL−6の作用を調節する物
質をスクリーニングすることができる。スクリーニング
の対象となる物質としては、天然物質、合成化合物、遺
伝子工学的に生産されたIL−6あるいはIL−6レセプタ
ー、及びその誘導体、さらにはIL−6,IL−6レセプタ
ー、該蛋白質の抗体等を例示することができる。
した細胞表層から離脱した可溶性IL−6レセプターを結
合させることにより、IL−6作用を増強させるだけでな
く、IL−6レセプターを細胞表層に有しない細胞にもIL
−6を作用させることができよう。一方、該蛋白質と、
IL−6と結合したIL−6レセプターとの結合を、IL−6,
IL−6レセプターあるいは該蛋白質に対する抗体等で阻
害すれば、IL−6の生物活性を阻害することができよ
う。従って本発明の蛋白質は、医薬の活性成分としても
期待される。
さらには該蛋白質を遺伝子工学的に生産するための手段
および方法により、自然状態では極めて微量にしか生産
されない該蛋白質を大量に生産することが可能である。
すが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。なお、実施例においては本発明の蛋白質を便宜上
「gp130」と称する場合がある。
とヒト細胞膜上の蛋白質(gp130)との結合 ヒトミエローマ細胞U266(IL−6レセプター及びgp13
0蛋白質の両者を産生する細胞)(2×107個)の1mCiの
35S−メチオニンで内部標識した後、2等分し、一方をI
L−6存在下(1μg/ml)、そして他方をIL−6非存在
下で0.5mlのRPMI1640中で37℃で30分間インキュベート
した。その後U266細胞を1mlの1%ジギトニン(和光純
薬)含有10mMトリエタノールアミン緩衝液(pH7.4)、
0.15M NaCl,1mM pAPMSF(和光純薬)で可溶化した。一
方、ブロムシアンで活性化したセファロース4Bに、抗IL
−6レセプター抗体MT18(参考例1)を常法どおり結合
させた。これと前述の可溶化した細胞の上清を混合し、
樹脂上のMT18抗体に可溶化したIL−6レセプターを結合
させた。
した。その後、還元条件又は非還元条件にて、ドデシル
硫酸ナトリウム中ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SD
S/PAGE)、及びオートラジオグラフィーを行った。結果
を第1図に示す。第1図中、80kDaのバンドはU266細胞
由来の35S−メチオニン標識されたIL−6レセプターを
示し、そして130kDaのバンドは本発明のgp130蛋白質を
示す。この結果は、IL−6と結合したIL−6レセプター
が37℃では30分以内に単量体の分子量130kDaのヒト蛋白
質(gp130)と結合することを示している。
とマウス細胞膜上の蛋白質(gp130)との結合 IL−6レセプターを細胞表面に発現しないマウスB細
胞株M12に、プラスミドpZipNeoSV(X)I(Cepkoら、C
ell,37,p1053,1984年参照)のBamH I部位にヒトIL−6
レセプターcDNAを挿入して作製したプラスミドをエレク
トロポレーション法にて導入し、抗生物質G418(シグマ
社)に対する耐性により形質転換細胞をスクリーニング
した。この様にして確立されたヒトL−6レセプターを
細胞表面上に発現するマウスB細胞M12由来クローンをM
12IL6Rと名づけた。
Tris(pH7.4),0.15M NaClに懸濁した。次に、0.1mlの
上記緩衝液中で1mCiのNa125Iと2個のIodobeads(Pierc
e社)とを室温で5分反応させ、これを前記細胞懸濁液
と混合し、30分間室温でインキュベートした。この様に
して標識された細胞にIL−6を1μg/ml加え又は加える
ことなく37℃で30分間反応させた後に実施例1に示す方
法で可溶化し、MT18による免疫沈降を行い、その後、SD
S/PAGE、オートラジオグラフィーを行った。この結果を
第2図に示す。この図中、80kDaのバンドはM12細胞に導
入されたIL−6レセプターcDNAに基くIL−6レセプター
を示し、130kDaのバンドはM12細胞により本来的に産生
されるgp130蛋白質を示す。この結果、ヒトIL−6と結
合したM12IL6R上のヒトIL−6レセプターが、37℃で30
分以内にM12IL6R由来のマウス蛋白質(gp130)に結合す
ることを示している。
130の結合 2×107個のM12細胞(IL−6レセプター非産生細胞)
を実施例2に示す方法で標識した。この様に標識された
5×106の細胞を、IL−6存在下(1μg/ml)又は非存
在下で、可溶性IL−6レセプターを含有するか又は含有
しないCOS7細胞の培養上清1mlに添加し、37℃で30分間
反応させた。その後、実施例1に示す方法で細胞をジギ
トニンで可溶化し、MT18抗体により免疫沈降し、SDS/PA
GE及びオートラジオグラフィーを行った。この結果を第
3図に示す。図中、130kDaのバンドはM12細胞により産
生されたgp130蛋白質を示す。なお、この例においては
可溶性IL−6レセプターは標識されていないためオート
ラジオグラフィーに表わされていない。この結果は、IL
−6と可溶性IL−6レセプターの結合物が細胞膜上の蛋
白質(gp130)と結合し、可溶性IL−6レセプター単独
ではgp130に結合しないことを示している。
るIL−6の作用の増強 M1細胞を1×105個/ml、0.2ml/ウェルで、種々の濃度
のIL−6、および可溶性IL−6レセプターを含むCOS7細
胞の培養上清あるいは対照としてのCOS7細胞の培養上清
を25%加えた条件で培養した。培養開始後60時間〜70時
間の間に3H標識チミジンを加え、細胞内に取り込まれた
放射能活性を測定することによりM1細胞の増殖を調べ
た。第4図は、IL−6のもつM1細胞に対する増殖阻害効
果を、可溶性IL−6レセプターが増強させることを示
す。すなわちIL−6と結合した可溶性IL−6レセプター
がM1細胞のgp130と結合することにより、IL−6作用を
増強させる。
の制限酵素による切断等)は、マニアティスらの方法
(Molecular Cloning,Cold Spring Harbor Laboratory1
982年参照)、ハーウィンらの方法(DNA Cloning,a Pra
ctical Approach vol.1.p49,IRL,Oxford,1985年参照)
を参照に行った。また、ラムダgt11 cDNAライブラリー
の抗体によるスクリーニングも定法に従った。
年参照)からメッセンジャー(m)RNAを抽出し、ラム
ダgt11(クローンテック社)を用いてcDNAライブラリー
を作製した。次に、gp130に対するマウス由来モノクロ
ーナル抗体AM64とAM277(特願平2−15090号明細書参
照)を用いて約50万個のクローンをスクリーニングした
結果、最終的に2個のクローン(λA,λB)を得た。λ
AとλBのインサートcDNAを解析した結果、第5図に示
すようにいずれのインサートcDNAも、ヒトgp130コード
領域を完全に含まないことが判明した。
NA本来の方向に連結させた形でベクター、pBlueScript
SK(Stratagene社)のEcoR I部位に挿入し、ヒトgp130
コード領域を完全に含むインサートDNAを持つプラスミ
ド、pGP130を作製した。第6図にpGP130の構造を示す。
第7図に、pGP130のインサートDNAの配列、すなわちλ
AとλBのインサートcDNA配列から決定されたヒトgp13
0cDNAの配列、および推定されるアミノ酸配列を示す。
HB101/pGP130は工業技術院微生物工業技術研究所に、
微工研条寄第2912号(FERM BP−2912)としてブタペス
ト条約に基き国際寄託されている。
ンブロット解析を行った。細胞の培養、細胞からのmRAN
の抽出、電気泳動、ブロッティング、プローブの標識、
バイブリダイゼーション、フィルターの洗浄、オートラ
ジオグラフィー等はすべて定法どおり行った。
バーキットリンフォーマJijoye、ヒトT細胞株Jurkat、
NK細胞株YTからmRNAを抽出した。次に各mRAN1μgをホ
ルムアミド法で変性させ、0.8%アガロースゲル電気泳
動にかけ、ナイロンフィルター膜にノーザンブロッティ
ングした。続いて実施例1に記載の方法で得られたλA
のインサートcDNAを抽出し、これをプローブとして用
い、42℃、24時間のハイブリダイゼーションを行った。
洗浄後、オートラジオグラフィーを行った。
は、U266,YTでは強く、CESSでは中程度、Jijoye,Jurkat
では弱いことがわかった。これは、各種細胞のIL−6の
反応性と相関する。
ーナル抗体の製造 ヒトIL−6レセプターに対するマウスモノクローナル
抗体を作製する目的で、免疫原として、ヒトIL−6レセ
プターを膜面に発現しているマウスT細胞株を以下の方
法で作製した。すなわち、特願平1−9774号明細書に記
載されているpBSF2R.236及びpSV2neoをマウスT細胞株C
TLL−2(ATCC,TIB214)に常法で導入し、G−418を用
いる通常の方法でスクリーニングをし、最終的にIL−6
レセプターを細胞あたり約30,000個発現している株を樹
立し、これをCTBC2と名づけた。
法で培養後、PBSバッファーで4回洗浄したCTBC3を、C5
7BL6マウス1匹あたり1×107細胞個、1週間に1回で
計6階、腹腔内に免疫した。
ミエローマ細胞計P3U1と、ポリエチレングリコールを用
いる通常の方法に従って融合せしめた。
ー陰性のヒトT細胞株JURKAT(ATCC,CRL8163)に、pBRF
2R.236とPSV2neoを常法で導入し、スクリーニングの結
果、IL−6レセプターを細胞あたり約100,000個発現し
ている株を樹立し、これをNJBC8と名づけた。NP40で可
溶化したNJBC8を認識し、NP40で可溶化したJURKATを認
識しない。抗体を産生しているハイブリドーマが1クロ
ーン単離され、これをMT18と名づけた。また、このハイ
ブリドーマによって生産されるモノクローナル抗体をMT
18抗体と称する。
胞をIL−6により処理した後(レーン2及び4)又はIL
−6により処理することなく(レーン1及び3)溶解
し、セファロースB4に固定化された抗IL−6レセプター
抗体MT18により免疫沈降せしめ、そして非還元条件下
(レーン1及び2)、又は還元条件下(レーン3及び
4)でSDS/PAGEを行った場合のオートラジオグラフィー
のパターンを示す。 第2図は、125Iにより表面標識したM12IL6R細胞をIL−
6により処理した後(レーン2)又はIL−6により処理
することなく(レーン1)溶解し、第1図の場合と同様
に処理して得られたオートラジオグラフィーのパターン
を示す。 第3図は、IL−6の存在下(レーン2及び4)又はIL−
6の非存在下(レーン1及び3)で、且つ可溶性IL−6
レセプターを含有する(レーン3及び4)か又は含有し
ない(レーン1及び2)COS7細胞培養上清の存在下で、
M12細胞をインキュベートした後溶解し、第1図の場合
と同様に処理して得たオートラジオグラフィーのパター
ンを示す。 第4図は、種々の濃度のIL−6存在下、可溶性IL−6レ
セプター存在下あるいは非存在下でのM1細胞の3H標識の
チミジンの取り込みを示す。 第5図は、λAとλBの制限酵素地図および対応するヒ
トgp130蛋白質の模式図を示す。EはEcoR Iサイトを示
す。また、SSはシグナル配列、ECは細胞外領域、TMは膜
貫通領域、Cは細胞内領域を示す。 第6図は、pGP130の構造を示す。 第7−1図〜7−5図は、pGP130のインサートDNA、す
なわちヒトgp130をコードするDNA配列について、その塩
基配列を解析した結果、及びこのDNA配列が発現された
場合に生産される蛋白質、すなわちヒトgp130の推定さ
れるアミノ酸配列を示す。下線部分はN末端側の疎水性
アミノ酸領域を示し、二重下線部分はC末端側の疎水性
アミノ酸領域を示す。 第8図は、ヒトgp130cDNAをプローブとしたときの各種
細胞のノーザンブロットの結果を示す。
Claims (12)
- 【請求項1】下記のアミノ酸配列: を有するヒトgp130蛋白質をコードするか、又は該アミ
ノ酸配列中1個又は複数個のアミノ酸の欠失、付加及び
/又は他のアミノ酸による置換により修飾されているア
ミノ酸配列を有し且つヒトgp130蛋白質の生物学的活性
を維持している蛋白質をコードするDNA。 - 【請求項2】下記塩基配列: を有するか、又は該塩基配列中1又は複数個のヌクレオ
チドが欠失、付加及び/又は他のヌクレオチドによる置
換により修飾されている塩基配列を有し、請求項1に記
載のアミノ酸配列又は修飾されたアミノ酸配列をコード
するDNA。 - 【請求項3】シグナル配列をコードするDNAがさらに付
加されている請求項1又は2に記載のDNA。 - 【請求項4】上記アミノ酸配列: を有するヒトgp130蛋白質又は該アミノ酸配列中1個又
は複数個のアミノ酸配列の欠失、付加及び/又は他のア
ミノ酸による置換により修飾されているアミノ酸配列を
有し且つヒトgp130蛋白質の生物学的活性を維持してい
る蛋白質を含んで成る融合蛋白質をコードするDNA。 - 【請求項5】下記塩基配列: 又は該塩基配列中1個又は複数個のヌクレオチドの欠
失、付加及び/又は他のヌクレオチドによる置換により
修飾された塩基配列を含んで成り、請求項4に記載の融
合蛋白質をコードするDNA。 - 【請求項6】シグナル配列をコードするDNAがさらに付
加されている請求項4又は5に記載のDNA。 - 【請求項7】請求項1〜3のいずれか1項に記載のDNA
を含んで成る発現ベクター。 - 【請求項8】請求項4〜6のいずれか1項に記載のDNA
を含んで成る発現ベクター。 - 【請求項9】請求項7に記載の発現ベクターにより形質
転換された宿主。 - 【請求項10】請求項8に記載の発現ベクターにより形
質転換された宿主。 - 【請求項11】請求項9に記載の宿主を培養し、該培養
物からヒトgp130蛋白質又はヒトgp130蛋白質の生物学的
活性を有する蛋白質を採取することを特徴とする、ヒト
gp130蛋白質又はヒトgp130蛋白質の生物学的活性を有す
る蛋白質の製造方法。 - 【請求項12】請求項10に記載の宿主を培養することを
特徴とするヒトgp130蛋白質又はヒトgp130蛋白質の生物
学的活性を有する蛋白質を含んで成る融合蛋白質の製造
方法。
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