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JP2902872B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents
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JP2902872B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JP2902872B2
JP2902872B2 JP25401792A JP25401792A JP2902872B2 JP 2902872 B2 JP2902872 B2 JP 2902872B2 JP 25401792 A JP25401792 A JP 25401792A JP 25401792 A JP25401792 A JP 25401792A JP 2902872 B2 JP2902872 B2 JP 2902872B2
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靖子 寺垣
靖幸 樟本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、貴金属と遷移金属との
交互積層膜を基板上に成膜して成る書換え可能な光磁気
ディスク(光磁気記録媒体)に関し、詳しくは、信号再
生時に於けるC/Nの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図2のように、繰り返して記録・再生の
可能な光磁気ディスク(光磁気記録媒体)用の記録層
(垂直磁化膜)として、PtとCoとを、各々数Åづつ
交互に積層して成る交互積層膜1が提案されている。こ
の交互積層膜1は、総膜厚が数100Å以下の超薄膜領
域で垂直磁化膜になり、積層周期或いは膜厚等の条件を
変えることにより、保磁力やカ−回転角の特性を変える
ことができる。また、上記交互積層膜1と基板3との間
に、保磁力やカ−効果を改善する目的で、アモルファス
SiN等の誘電体膜20を下地層として成膜したものも
あり、さらに、その表面に、平滑化のために、エッチン
グ処理21を施したものもある(第14回日本応用磁気
学会講演概要集P65)。
【0003】かかる光磁気記録媒体の情報は、磁気光学
カ−効果を利用して再生される。即ち、直線偏光が磁化
を有する媒体の表面で反射されるときに、磁化が上向き
であるか下向きであるかによって、偏光面がθK 又は−
θK 回転される現象を利用して、これを検光子で検出す
ることにより、再生される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】磁気光学カ−効果での
回転角θK ,−θK の値は極めて小さく、略0.3°〜
1°程度である。このため、反射光に、ゆらぎ、或い
は、バラツキがあると、誤検出が生じて信号のノイズと
なり、再生信号のC/Nが低下する。
【0005】しかるに、図2の光磁気記録媒体では、ア
モルファス状態のSiN層20の上にPt/Coの交互
積層膜1が形成されているため、SiN層20の上のP
t層も、当初は〔111〕方向に綺麗に積層されない。
その結果、上記交互積層膜1の成長方向も図4のように
乱れて、反射光に、ゆらぎ、或いは、バラツキが発生す
る。即ち、再生信号のC/Nが低下する。本発明は上記
の事情に鑑みたものであり、情報再生時の反射光のゆら
ぎ,バラツキを低減して、再生信号のC/Nを改良する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、貴金属を有す
る層と遷移金属を有する層が交互に積層されて成る交互
積層膜を基板上に成膜して成る光磁気記録媒体に於い
て、前記交互積層膜の貴金属のX線回折のロッキングカ
−ブの半値幅を18deg以下とした光磁気記録媒体で
ある。
【0007】また、本発明は、貴金属を有する層と遷移
金属を有する層が交互に積層されて成る交互積層膜を透
光性の下地層を介して基板上に成膜して成る光磁気記録
媒体に於いて、前記下地層を、X線回折を行ったとき結
晶の或る面のピ−クが現れる化合物により形成して成る
光磁気記録媒体である。前記化合物としては、下地層ロ
ッキングカ−ブの半値幅が20deg以下であるZn
O,Al2 3 ,AlN,SiC,BeO,CoS等の
何れかを用いることができる。
【0008】
【作用】交互積層膜の貴金属の配向性を向上させて、そ
のX線回折のロッキングカ−ブの半値幅を18deg以
下にすると、情報再生時に於ける反射光のゆらぎ,バラ
ツキが低減され、再生信号のノイズが減少して、C/N
が向上する。貴金属の配向性の向上は、例えば、基板と
交互積層膜との間に、X線回折により結晶の或る面のピ
−クが現れる化合物を下地層として挟み込むことでも実
現できる。また、下地層として、上記の如き化合物を挟
み込むと、該下地層からの反射光のゆらぎ,バラツキも
低減される。この効果は、下地層のX線回折のロッキン
グカ−ブの半値幅を20deg以下としたときに顕著で
ある。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1は、
実施例の光磁気記録媒体の断面を模式的に示す。図示の
ように、本光磁気記録媒体では、基板3の上に、ZnO
の下地層2が成膜され、その上に、Pt/Co交互積層
膜1が成膜されている。ZnOの下地層2の膜厚は、2
00〜3000Å程度である。また、Pt層の一層当た
りの膜厚は5〜20Å程度、Co層一層当たりの膜厚は
10Å以下であり、交互積層膜1の総膜厚は50〜40
0Å程度である。
【0010】上記の光磁気記録媒体は、図3に示すスパ
ッタリング装置を用いて、基板3の表面にZnOの下地
層2を成膜した後、該下地層2の表面に、PtとCoを
交互に成膜することで作成される。
【0011】図3の装置は、真空槽4と、真空槽4内の
上方に回転可能に配設された基板ホルダ7と、真空槽4
内を区分する遮蔽板5とを備えており、電源8から供給
されるRF又はDCの電力により、スパッタリングを行
う。基板ホルダ7の回転速度は制御可能である。また、
基板3は、基板ホルダ7の下面側に、回転の軸心から偏
心するようにして保持される。
【0012】スパッタリングのタ−ゲット6は、遮蔽板
5で区分される真空槽4内の各空間下方の各保持板に各
々保持される。タ−ゲットとしては、下地層2の成膜時
にはZn又はZnOが用いられ、Pt/Co交互積層膜
の成膜時にはPtとCoとが用いられる。また、スパッ
タリングのガスとしては、Ar+O2 又はArが用いら
れ、これは、ボンベ9から弁及び配管等を介して供給さ
れる。
【0013】ZnOの下地層2は、X線回折で(000
2)面のピ−クが現れるように、結晶性良く成膜され
る。このZnOは六方晶であり、その(0001)面
は、Ptの(111)面と同じ並び方をしている。即
ち、Pt結晶は、図5に示すように面心立方格子であ
り、〔111〕方向から見ると、図6に示すように最密
な積み重ねの構造を成す。このため、下地層2が上記の
如く成膜されると、Pt層の結晶性・配向性も向上し
て、反射光のゆらぎ・バラツキが低減され、その結果、
情報再生時のノイズが減少して、C/Nが向上する。
【0014】かかる下地層2の成膜条件は、例えば、タ
−ゲットへの投入電力300W,Arガス圧力7mTorr
である。また、交互積層膜1の成膜条件は、例えば、タ
−ゲットへの投入電力100W以下である。なお、成膜
条件は、上記投入電力・ガス圧力の他、基板の加熱温度
によっても調整可能である。
【0015】このようにして作成した下地層と、図2に
示す従来の光磁気記録媒体の下地層とについて、X線回
折像を測定した。その結果を、図7(本実施例)、図8
(従来例)に示す。図示のように、実施例の光磁気記録
媒体では、ZnOの(0002)面のピ−クが現れてい
る。また、ZnOのロッキングカ−ブの半値幅は11de
g であり、良好な配向性を示した。
【0016】また、上記2つの光磁気記録媒体の交互積
層膜1のPtについて、X線回折のロッキングカ−ブを
各々測定した。その結果を、図9(本実施例)、図10
(従来例)に示す。図示のように、実施例の光磁気記録
媒体では、ロッキングカ−ブの半値幅は15deg であ
り、配向性が良好であるが、従来例の光磁気記録媒体で
は、19.5deg である。
【0017】また、上記2つの光磁気記録媒体につい
て、C/Nを測定した結果を、図11に示す。図示のよ
うに、キャリアは同程度であるが、図中正方形でプロッ
トされている実施例の光磁気記録媒体では、ノイズレベ
ルが小さい。このため、良好なC/Nを得られている。
なお、上記の如く良好なC/Nは、交互積層膜1のPt
のX線回折のロッキングカ−ブの半値幅を18deg 以下
としたときに得られ、また、ZnOのX線回折のロッキ
ングカ−ブの半値幅を20deg 以下としたときにも得ら
れた。
【0018】上記実施例では、スパッタリング法で光磁
気記録媒体を作成しているが、他の方法、例えば、真空
蒸着法、或いは、MBE(分子線エピタキシ−)法を用
いることによっても、本発明の光磁気記録媒体を得られ
る。また、上記実施例では、貴金属/遷移金属の交互積
層膜としてPt/Coを用いた場合について述べている
が、例えば、Pd/Co,PtPd/Co,Pt/Fe
Co,Pd/FeCo,Pt/Fe,等を用いた場合に
も、上記と同様の効果を得る。また、上記実施例に於い
て、交互積層膜1が基板3と接しない側の面に公知の誘
電体膜, 紫外線硬化樹脂膜, 反射膜を設けた場合も、同
様の効果を得る。
【0019】
【発明の効果】以上、交互積層膜の貴金属の配向性を向
上させて、X線回折のロッキングカ−ブの半値幅を18
deg以下にした本発明では、情報再生時に於ける反射
光のゆらぎ,バラツキが低減され、再生信号のC/Nが
向上する。また、X線回折により結晶の或る面のピ−ク
が現れる化合物を下地層として用いた本発明では、該下
地層からの反射光のゆらぎ,バラツキが低減されるとと
もに、交互積層膜の貴金属の配向性も向上されるため、
反射光のゆらぎ,バラツキが一層低減されて、再生信号
のC/Nが一層向上する。この効果は、下地層ロッキン
グカ−ブの半値幅が20deg以下の場合に一層顕著で
ある。また、交互積層膜の結晶性・配向性が向上する
と、保磁力や垂直磁気異方性等も向上して、記録ビット
が安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の光磁気記録媒体の断面構造を示す模式
図である。
【図2】従来の光磁気記録媒体の断面構造を示す模式図
である。
【図3】実施例の光磁気記録媒体を作成するための装置
の構成図である。
【図4】従来の光磁気記録媒体の結晶を示す模式図であ
る。
【図5】Ptの結晶構造図である。
【図6】〔111〕方向から見た積み重ねの構造図であ
る。
【図7】実施例の光磁気記録媒体下地層のX線回折像で
ある。
【図8】従来の光磁気記録媒体下地層のX線回折像であ
る。
【図9】実施例の光磁気記録媒体のX線回折のロッキン
グカ−ブである。
【図10】従来の光磁気記録媒体のX線回折のロッキン
グカ−ブである。
【図11】実施例の光磁気記録媒体と従来の光磁気記録
媒体のキャリア,ノイズを示す特性図である。
【符号の説明】
1 Pt/Co交互積層膜 2 ZnO下地層 20 アモルファスSiN下地層 3 基板
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 11/10 506

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貴金属を有する層と遷移金属を有する層
    が交互に積層されて成る交互積層膜を基板上に成膜して
    成る光磁気記録媒体に於いて、 前記交互積層膜の貴金属のX線回折のロッキングカ−ブ
    の半値幅を18deg以下とした光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 貴金属を有する層と遷移金属を有する層
    が交互に積層されて成る交互積層膜を、透光性の下地層
    を介して基板上に成膜して成る光磁気記録媒体に於い
    て、前記下地層を、X線回折を行ったとき結晶の或る面
    のピ−クが現れる化合物により形成して成る光磁気記録
    媒体。
  3. 【請求項3】 請求項2に於いて、 前記下地層のX線回折のロッキングカ−ブの半値幅が2
    0deg以下である光磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項2に於いて、 前記下地層の化合物は、ZnO,Al2 3 ,AlN,
    SiC,BeO,CoSから選ばれた何れかの化合物で
    ある光磁気記録媒体。
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