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JP2949590B2 - 固体原料の粉砕性試験装置を用いた粉砕性評価方法 - Google Patents
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JP2949590B2 - 固体原料の粉砕性試験装置を用いた粉砕性評価方法 - Google Patents

固体原料の粉砕性試験装置を用いた粉砕性評価方法

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JP2949590B2 JP18903489A JP18903489A JP2949590B2 JP 2949590 B2 JP2949590 B2 JP 2949590B2 JP 18903489 A JP18903489 A JP 18903489A JP 18903489 A JP18903489 A JP 18903489A JP 2949590 B2 JP2949590 B2 JP 2949590B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、固体原料の粉砕性試験に係り、特に、高荷
重下における超微粉生成特性を求め、実用機に近い粉砕
条件を実現して高い精度で粉砕性の予測と粉砕機器の損
耗とを適確に評価できる固体原料の粉砕性試験装置を用
いた粉砕性評価方法に関する。
〔従来の技術〕
従来の固体原料の粉砕性試験装置においては、使用目
的に応じて粉砕機(ミル)により粉砕して使用されてい
る石炭、コークス、セメントあるいは焼結鉱などの固体
原料の粉砕性を評価するため、ハードグローブミル(Ha
rdgrove Mill)と称する小型の粉砕装置が用いられ、そ
の試験方法は日本工業規格によって定められており(JI
S M8801)、得られた結果はハードグローブ粉砕性指数
(Hardgrove Grandability Index)として標準化されて
いる。
第14図及び第15図にハードグローブミル(試験装置)
の構成が示され(火力原子力発電技術協会「燃料および
燃焼」II.I石炭=生産・輸送・貯蔵プロセス/性状・取
扱い/展望等」及び火力原子力発電Vol.39、No.5、(19
88.5)、525参照)、同図において、被粉砕試料(固体
原料)は粉砕容器103の底部に凹設された粉砕レース111
に配置した複数個の粉砕ボール101の、粉砕レース111内
面上における転動(粉砕ボール101の自転ないし粉砕レ
ース111上の循環運動)により一定時間に粉砕される。
この場合、粉砕ボール101は、トップリング102により粉
砕レース111上に上方から押圧される。トップリング102
はシャフト104に装着された減速機109を介してモータ10
7により回転駆動される。またトップリング102の押圧用
の荷重としては、トップリング102の回転シャフト104に
挿通配置したウエイト105(1個は通常8kg f程度のもの
を用いるが装置により異なる)を3個使用し、シャフト
104や他の部品の自重と合わせて合計29kg fとする。な
お、回転数カウンタ106、回転数検知器108、ミル架台11
0が図示される。
この構成のハードグローブミルによって得られた結果
は、バッチ(回分)式とフロー(連続)式との違いはあ
るが、このミルと原理的にほぼ同一構成のボールミル
(ボールレースミル又はボール式リングローラミル)
は、その粉砕の基本形態が類似しているため、前記試験
装置の結果を直接利用することが可能とされてきた。簡
単な方法でもあり現在でもこの方法が、一般的な手法と
して各産業分野において定着しているのが実情である。
これまで、固体原料(石炭、コークス、焼結鉱、スラ
グ他)などの粉砕性は、荷重Mを29kg fとする4分間の
粉砕(合計60回転)試験により求められていた。この場
合の粉砕ボール101の粉砕レース111面上への単位投影面
積当りの荷重σ(kg f/mm2)は、実用機の条件に比べて
はなはだ低い(第1表参照)。このような低荷重の粉砕
性試験は、粉砕具として第3図及び第4図に示されるロ
ーラを用いる場合でも同様であり(特願昭63−137423号
公報参照)、第1表に示されるように、その単位投影面
積当りの荷重σは、実用機ミルのそれよりもかなり低
い。このような低荷重下における粉砕部は第16図に示さ
れるように粗粒環境となり、実用機ローラミルのような
第17図に示される微粉環境とは大幅に異なる。したがっ
て、実用機と粉砕環境が大きく異なる条件で試験をして
も、従来式の試験では実用機の粉砕性能を精度良く予測
することは困難である。ちなみに、固体原料として例え
ば石炭は、その性質にもよるが、第16図に示されるよう
に、従来の粉砕性試験では、粉砕部の粒度が高くても20
0メッシュパス10%〜20%、通常はおおむね10%にすぎ
ないのに対し、実用機では同じく200メッシュパス基準
で30%や、粉砕能力を上げる運用条件下では60%に達す
る場合がある。最近では、粒度向上のために回転分級機
を内蔵するミルが増加しつつあり、この場合はミル内の
循環量が多くなるため、粉砕部の微粉の粒度は減るが絶
対量は増える。第16図のような粗粒環境では一般に粉砕
の進行が速くなる。したがって、従来式のような低荷重
下の粉砕性試験では、その原料の粉砕性をやや高めに見
積ることになる。一方、第17図のような微粉環境では粉
砕の進行がやや遅れ気味になり、粉層のクッション効果
によって粉砕効率が低下する場合もある。粉砕性試験に
おいて高荷重つまり単位投影面積当たりの高い荷重を与
えることにより、それに応じて粉砕は進み実用機の状態
に近づけることが可能になる。低荷重の粉砕性試験を行
って得られたローラミルの粉砕性指数RGI(ボールの替
りにローラを用いて得られる粉砕性指数で、値の導出法
はハードグローブ粉砕性指数の定義と同一であり、特願
昭63−137423号公報参照)をもって、実用機における石
炭の粉砕特性を整理すると第12図のようになり、低RGI
炭でもややずれはあるが、特にRGIの高い石炭において
予測直線からのずれが顕著である。これは、実用機にお
ける微粉層中の粉砕を、粗粒中の粉砕状態をもって予測
しようとした点に問題があったためと考えられる。また
低RGI炭における予測とのずれは小さいが、このような
石炭種の場合も、適切な単位投影面積あたりの荷重を付
与することにより、高い荷重をもってしても微粒子にま
で分裂しにくい等のミクロな性状(このような性質は粒
子の形状としてあらわれてくることもある)が露呈して
くる可能性もあり、予測精度はさらに確実に向上すると
考えられる。(ローラの投影面は第18図参照) 一方、最近になって、ローラを用いて各種の新素材原
料を平均径1〜10μm程度まで‘超’微粉砕する要求が
高まっている。このような固体原料の‘超’微粉砕性の
評価は、従来式の評価法は無力に近く、ほんのわずかし
か10μm以下の微粉が生成しないため、ミルの性能や原
料の‘超’微粉砕性の予測は実質的に不可能である。
このようなバッチ式の粉砕性試験として、「ハードグ
ローブミルで粉砕した粉砕物のうち、粉砕され易かった
微粉を除去し粉砕されにくい粗粒をミル内に残したまま
所定量になるまで粗粒を新しく追加し、HGIが一定にな
るまでこれらを繰り返す」という提案があるが(特公昭
63−18132号公報参照)、このように粗粒環境を入為的
に作り、低荷重で長時間粉砕するという試験は、実用機
ミルの状況へできるだけ近づけたいというねらいは正し
いものの、粉砕部の粉層環境設定に関しては従来式ハー
ドグローブ法の枠内にとどまっており、この観点からは
実用機の特性をシミュレートしたいという目的を達成で
きていない。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の固体原料の粉砕性試験装置にあっては、低荷重
による粉砕試験のため、粉砕部は粗粒環境となって実用
機の高荷重による粉砕特性の予測ができず、実用機にお
ける固体原料の粉砕性評価を精度よく行うことが困難で
あるという問題点がある。
本発明の目的は、実用機の状態をシミュレートし、精
度よく固体原料の粉砕性評価ができる固体原料の粉砕性
試験装置を用いた粉砕性評価方法を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は、レース面上の
固体原料に少くとも1個の粉砕ローラ又は粉砕ボールを
押圧する加圧手段と、前記レース面及び前記粉砕ローラ
又は粉砕ボールの少くとも一方を回転する回転手段と、
その回転数及び前記押圧する荷重の少なくともひとつを
設定する設定手段とからなる固体原料の粉砕性試験装置
を用いた粉砕性評価方法において、前記加圧手段による
前記粉砕ローラ又は粉砕ボールの前記レース面上への垂
直投影面積当りの前記荷重を、0.03kg f/mm2〜0.30kg f
/mm2に高め、前記粉砕ローラ又は粉砕ボールの粉砕性能
を評価することを特徴としている。
〔実施例〕
本発明の一実施例を第1図及び第2図を参照しながら
説明する。
第1図及び第2図に示されるように、レース3面上の
固体原料4に少くとも1個の粉砕ローラ1を押圧する加
圧手段50と、レース3面及び粉砕ローラ1の少くとも一
方を回転する回転手段60と、その回転数及び押圧する荷
重の少くともひとつを設定する設定手段(図示しない)
とからなる固体原料の粉砕性試験装置において、粉砕ロ
ーラ1のレース面上への垂直投影面積当りの荷重を、0.
03kg f/mm2〜0.30kg f/mm2に設定する加圧手段50を備え
た構成とする。
そして、加圧手段50は、回転手段60の回転軸6に嵌着
された少くとも1個の軸受15と、軸受15を回転自在とし
かつその軸受15の一方側の面に当接する加圧フレーム16
と、加圧フレーム16に荷重を伝達する加圧機構(スプリ
ング)22とからなる構成である。
このバッチ式ローラミルの粉砕部には、第3及び第4
図に示される粉砕ローラ1と粉砕レース3を組み合わせ
てある。粉砕ローラ1と粉砕レース3は、ともに粉砕部
がほぼ円弧状に形成されているが、粉砕レース3の粉砕
面の曲率半径は粉砕ローラ1のそれよりもやや大きめに
してある。被粉砕原料4が無い場合、粉砕ローラ1と粉
砕レース3とはメタルタッチする。粉砕部を、第5図に
示されるように、粉砕レース302上を循環運動する粉砕
ボール301とそれを上部から加圧するためのトップリン
グ304とを用いて、ハードグローブミル(JIS M8801)
と同様にして粉砕性を評価することが可能になる。実用
機がボール式のリングローラミルである場合は、このよ
うに粉砕ボール301とトップリング304とを用いた粉砕性
予測試験が必要になる。
第1図及び第2図に示されるように、本発明の一実施
例であるバッチ式ローラミルは、ミル駆動シャフト6
を、モータ37により駆動して粉砕を行う。回転速度(単
位時間あたりの回転数)ωは、プーリ34とプーリ36の組
み合せによって調整する。水平軸の駆動力は、減速機3
3、フレキシブルカップリング32、ジョイント31、トル
クメータ30及びジョイント29を経て、ベベルギヤ28によ
って垂直軸へと軸転換される。トルクメータ30は、粉砕
時のトルクを測定するためのものである。ミルが回転を
開始するとき、かなり高い起動トルクが加わる可能性が
ある。そのトルクが、トルクメータ30の使用限界を超え
てしまう場合は、フレキシブルカップリング32がトルク
リミッタとして作用し、過大なトルクを逃がして軸力を
緩和するようになっている。なお有効粉砕トルクTeは次
のように求める。
Te=T−ΔT ……(1) ここにT:粉砕トルク、ΔT:空トルク(荷重を粉砕時と
同様に加えて測定する)である。また、有効粉砕摩擦係
数μは、次式で定義される。
ここにMは荷重、Dracは粉砕レース3の直径である。
したがって、正味の粉砕動力Pは次式のようになる。
垂直軸へと軸転換された駆動力は、スプラインを刻設
した接続具26を介して、ミル駆動シャフト6に伝達され
る。そしてこのミル駆動シャフト6に、加圧手段により
荷重が付与される。軸受15は一対のオイルシール13,18
及び一対の軸受固定座14,19によってはさみ込まれるよ
うにミル駆動シャフト6に装着されている。軸受ボック
ス17は加圧フレーム16と一体化されており、この加圧フ
レーム16は、第2図に示されるように、120゜等間隔で
アーム16aが設けられている。これらアーム16aの先端に
は、加圧ロッド20を挟持できるようにU字型の溝が設け
られている。加圧ロッド20に、スプリング固定座21ない
し23とナット24とによって加圧用スプリング22が設けら
れており、必要は荷重Mは、3個のスプリング22をでき
るだけ均等に収縮させ、ナット24でその状態に固定する
ことによってミル駆動シャフト6に与える。荷重設定時
に各スプリング22における荷重バランスがくずれた場合
は、粉砕トルクが規則的(周期的)にしかも大きく変動
することから認識することができる。本実施例における
設定可能な最高荷重は300kg fであるが、荷重範囲0〜1
00(低)、100〜200(中)ないし200〜300(高)に応じ
て、弾性係数の異なるスプリング22を選択して用いる。
これは荷重設定時の誤差を少なくするためである。すな
わち、同一のスプリングを用いると、低荷重の条件では
スプリング収縮量が少なく、誤差が相対的に拡大してし
まうからである。また何らかの原因で回転時に回転方向
の力が加圧フレーム16へ加わってしまった場合、加圧ロ
ッド20へ過大な負荷が加わる可能性がある。本実施例で
は、このような加圧ロッド20の変形を防止するため、加
圧フレーム16の一部に断面矩形の溝を設け、ミル本体へ
固定している加圧フレームストッパ38を、その溝へ挿入
させるようにして設置した。
第1表に、従来式になる粉砕性試験法と実用機である
ローラミルとにおける単位投影面積当りの荷重を示す。
本実施例になるバッチ式のローラミルは、これらの値
をもとにして、実用機と同等の単位面積当りの荷重を、
あるいは原料の超微粉砕性を評価するため、これまでの
実用機における条件よりもはるかに高い単位投影面積当
りの荷重を設定できる。なお、JISに準拠したテストを
実施する場合は、低荷重用のスプリングを用いることに
よって、荷重M=29kg fとする粉砕実験も可能である。
本実施例では、粉砕荷重を加圧用スプリング22により
与えたが、小型の油・空圧装置を用いることも可能であ
る。油・空圧装置にアキュムレータを組み合わせること
により、粉砕ローラ1と粉砕レース3との間にできる粉
層の厚みが変化しても、実効荷重の変動を防止すること
ができる。このような粉層の厚みは、粉砕条件によって
も異なるが、荷重を加えた初期設定時に約1.5mmである
場合はテスト終了後に0.5mmまで減少する。この差1mmが
粉砕実効荷重の変動となるが、荷重初期設定時のスプリ
ング収縮量が40〜50mmであることを考慮すると、荷重と
しての誤差は2.0〜2.5%にすぎない。
ここで、本発明になる固体原料の粉砕性試験装置を用
いることによって得られた粉砕特性に関する実験結果を
説明する。
第6図は、無次元荷重に対する無次元比表面積(重量
又は体積当りの粉体の総表面積)の変化を示す。結果
は、単位投影面積当りの荷重が実用機ミルに相当する条
件を荷重の基準とし、またその条件下において得られた
比表面積を基準として無次元化して表現してある。荷重
が低い場合に比表面積は急速に増加するものの、高荷重
になるほど比表面積の増加は頭打ちになる。これは、荷
重が増えるほど粉砕が速く進むため、粉砕部の粉層が第
17図のように、いわば微粉環境となって粒子が粉砕され
にくくなり、粉砕能力の急速なアップが見込めなくなっ
たためと考えられる。
第7図は、第6図の結果が得られた場合と同じ粉砕実
験における有効粉砕トルクの変化を荷重に対する変化と
して示す。この結果も、第6図と同様に、実用機の運用
に相当する条件で無次元化して表現した。有効粉砕トル
クは、やや上方に凸曲線の傾向はあるものの、おおむね
荷重とともにほぼ直線状に増加することがわかる。そし
て第6図からわかるように、高い荷重下において比表面
積の増加は飽和状態となる。したがって、第6図及び第
7図の両結果から、高荷重の粉砕条件において粉砕効率
(比表面積を有効粉砕トルクで割って求まる値を便宜上
粉砕効率と見なす)が低下してくることが予想される。
したがって本実施例による荷重設定は、第6図における
荷重の直線状増加範囲の上限には達しておらず、粉砕性
評価に必要な条件は満足されている。
第8図は、本発明になる装置を用いて得られたローラ
ミルの粉砕性指数RGI0に対する粉砕容量係数F′(所定
の粒度を満足する粉砕処理量を標準値に対する比で表
す)の変化をまとめたものである。RGI0は、従来式の粉
砕性評価試験(JIS M8801)における荷重の約4倍の高
い荷重を与える実験において得られた粉砕性指数であ
る。RGI0は、基準とした石炭におけるRGI0の値を1とし
て無次元化してある。また粉砕容量係数F′も、基準石
炭の粉砕容量(この値は、実用機である連続式のローラ
ミルによって得られる)を1.0として無次元化して表現
した。従来式の粉砕性評価結果は、第12図に示されるよ
うに、実用機の性能を予測できなかったのに比べて、本
発明による試験法で求めたRGI0は、粉砕容量係数Fと大
変に良い直線状の相関関係となっていることがわかる。
このようにして、粉砕性評価値RGI0は実用機の特性を
よく予測できるようになったが、粉砕性の良い石炭の場
合は、粉砕が急速に進むため、実用機の状態に近い微粉
環境を実現する本発明の試験法が実用機の特性をよく予
測できる。これは、第8図と第11図とにおいて、無次元
RGI>1.0の結果を比較すれば明らかである。
粉砕性の比較的良い石炭を用いて、荷重を変えて(た
だし一部にローラ径を変化させた条件も含まれる)、投
影面積当りの荷重に対する粉砕容量比、すなわち粉砕性
試験から予測される粉砕容量と、実用機ミルにおける粉
砕容量の実績との比を調べた。その結果が第12図に示さ
れる。投影面積当りの荷重が0.03kg f/mm2以上0.3kg f/
mm2以下において粉砕容量比がおおむね1.0に等しく、こ
の範囲が好適な粉砕性試験条件に相当していることがわ
かる。投影面積当りの荷重が0.03kg f/mm2以下の場合、
前述したように粉砕部が粗粒環境になってしまうため、
粉砕性試験では見かけ上粉砕が速く進み、過大な予測値
が得られるわけである。一方、あまりに過剰な圧力を加
える条件つまり投影面積当りの荷重が0.3kg f/mm2以上
になるとバッチ式ミル特有の欠点が生じて、予測値は実
用機の性能を過小に見積るようになってしまう。つま
り、実用機ミルでは特殊な条件を除き確実に存在するは
ずの粒子の流れ(ローラ近傍の)が少なく、ローラ下で
強く圧縮され過ぎた粉層内において粉砕が限界に達し粉
砕が進まなくなる。したがって、実用機よりもかなり控
えめな予測結果のみしか得られなくなるわけである。
実用機の粉砕性能を高い精度で予測できるという効果
の他に、本発明になる装置を用いれば、超微粉砕性を調
べることが可能になる。数多い石炭種のなかには、10μ
m以下程度の超微粉を生成しやすい種類の石炭とそうで
ない種類の石炭とがある。このような特殊な性質は、20
0メッシュパスを基準とした評価法ではなかなか判断で
きない。第9図と第10図とに、それぞれ10μm以下及び
5μm以下を基準とする無次元微粉粒度を、無次元荷重
に対する変化として示す。このような性質は、従来式の
粉砕性評価法を見つけることははなはだ困難(粒度分布
を解析することによりある程度まで予測することは可能
であるが)である。
本発明になる手段で有効摩擦係数を求めることによ
り、実用機における粉砕動力の値を、間接的ながら予測
することが可能になる。第13図は、数多くの石炭種(殆
んどのプロットは省略してある)を対象に、ローラミル
の粉砕性指数に対する有効摩擦係数をまとめたものであ
る。両値とも基準炭の値をもとに無次元化して表してあ
る。ハッチングで示した特性が一般的なものであるが、
A,B及びC炭のように有効摩擦係数の低い石炭もあるこ
とがわかる。これら特異な石炭は、高い荷重が加えられ
ていても粉層上をローラがすべりやすく、粒子がフレー
ク(薄皮)状に分裂してしまうというあまり微粉砕にふ
さわしくない性質がある。ただし、粉砕動力が低いとい
うのは好都合であるが、このような石炭の特性も、本発
明になる装置を用いることにより検出することが可能と
なる。
本発明になる粉砕性試験装置は、これまで実施例を示
してきたローラミル用に限らず、ボールを用いる粉砕性
試験装置すなわち第14図に示されるハードグローブミル
(ボールレースミルあるいはボール式リングローラミ
ル)の粉砕部へ、第5図に示されるようにローラをボー
ルと交換するのみで直接適用することができる。従来式
のハードグローブ粉砕性試験装置(第14図)による試験
のように、荷重M=29kg fとする実験では、粉砕部の粒
子が粗すぎて、実用機であるボールレースミルの粉砕部
の粉層環境に類似せず、実用機の粉砕能力を適確に予測
することができない。したがって、本発明をボールミル
へ適用することは、ローラミルの場合と同様に、実用機
の性能をより適確に評価するために大変有用である。ま
たボール式ミルでは、高負荷時において、特に粉砕部の
粒子を構成する粒度がある程度まで上昇したとき、ボー
ル同士が接触したまま粉砕レース上を循環運動するため
振動を起こすが、本発明になる粉砕性評価装置は、それ
と類似する現象をトルクの変動をみることによって観測
することが可能である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、粉砕性試験装置により実用機ミルと
同等以上の投影面積当りの荷重圧が達成されるため、粉
層部の粉層環境すなわち粉砕部の粒度を実用機と同等に
試験できて実用機ミルの粉砕能力を適確にまた高精度に
予測できるようになり、また直接点火ボイラ起動用の超
微粉粉砕機や新素材原料の超微粉を製造するミルと関連
し、原料の微粉砕性を見極めることが可能となる。
そして投影面積当りの荷重圧を高めるためのローラ形
状の選定が可能になって、粉砕能力を最適化したローラ
ミルの設計製作ができるようになる。
さらに高い荷重で試験を行うため、ローラの粉砕面又
はレース面の損耗状態が把握できて装置の粉砕部の耐久
性及び寿命の予測が可能となり、粉砕効率を最高とする
最適条件のローラ荷重(投影面圧荷重)を試験により見
つけ出すことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す構成図、第2図は第1
図をE−E線方向から見た図、第3〜5図は粉砕部を示
す構成図、第6〜13図は本発明の効果を説明するグラ
フ、第14図は従来の技術を示す平面図、第15図は第14図
のF−F断面図、第16〜17図は従来の粉砕部を説明する
図、第18図はローラミルの投影面を示す図である。 1……粉砕ローラ、3……レース、4……固体原料、50
……加圧手段、60……回転手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金本 浩明 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日 立株式会社呉工場内 (72)発明者 田岡 善憲 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日 立株式会社呉工場内 (72)発明者 長谷川 忠 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日 立株式会社呉工場内 (56)参考文献 特開 昭64−22356(JP,A) 特開 昭63−162049(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 33/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レース面上の固体原料に少くとも1個の粉
    砕ローラ又は粉砕ボールを押圧する加圧手段と、 前記レース面及び前記粉砕ローラ又は粉砕ボールの少く
    とも一方を回転する回転手段と、 その回転数及び前記押圧する荷重の少なくともひとつを
    設定する設定手段とからなる固体原料の粉砕性試験装置
    を用いた粉砕性評価方法において、 前記加圧手段による前記粉砕ローラ又は粉砕ボールの前
    記レース面上への垂直投影面積当りの前記荷重を、0.03
    kg f/mm2〜0.30kg f/mm2に高め、前記粉砕ローラ又は粉
    砕ボールの粉砕性能を評価することを特徴とする固体原
    料の粉砕性試験装置を用いた粉砕性評価方法。
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