JP2963577B2 - セラミック部材と金属部材等との接合体の製造方法 - Google Patents
セラミック部材と金属部材等との接合体の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミック部材と金属
部材等との接合体(結合体)の製造方法に関し、詳しく
は、セラミック部材と金属部材とを突合わせて位置決め
をし、その下でロー付け接合することにより接合体を製
造する方法に関する。
部材等との接合体(結合体)の製造方法に関し、詳しく
は、セラミック部材と金属部材とを突合わせて位置決め
をし、その下でロー付け接合することにより接合体を製
造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、共に円柱状に形成されたセラミ
ック部材と金属部材とを端面を突合わせてロー付けする
工程では、精度上、両部材の半径方向の位置決め(芯合
せ)が重要である。こうした位置決めの一例として次の
ものが知られている。すなわち例えば図7に示すよう
に、Al2 O3 製で、内径が接合される部材(以下、ワ
ークともいう)の外径より僅かに大きくリング(円筒)
状に形成されてなる位置決め治具Gの内側に、ワークS
1、S2を挿入し、その内面で半径方向のずれを規制す
ることで位置決めするというものである。
ック部材と金属部材とを端面を突合わせてロー付けする
工程では、精度上、両部材の半径方向の位置決め(芯合
せ)が重要である。こうした位置決めの一例として次の
ものが知られている。すなわち例えば図7に示すよう
に、Al2 O3 製で、内径が接合される部材(以下、ワ
ークともいう)の外径より僅かに大きくリング(円筒)
状に形成されてなる位置決め治具Gの内側に、ワークS
1、S2を挿入し、その内面で半径方向のずれを規制す
ることで位置決めするというものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、セラミック
は焼成により約20%収縮し、焼成後の寸法精度のばらつ
きは大きく、金属部材の加工精度なみの高精度に保持す
ることは困難である。したがって、ロー付治具とセラミ
ック部材は、ある程度の余裕(隙間)をもって設計する
ことになり、ロー付時には、治具Gの内面と金属部材S
2との外側(面)には隙間が生じないとしても、セラミ
ックS1の外面には比較的大きな隙間Kができてしま
う。このために、両端面間で溶融されたロー材R中の余
剰のものは、この隙間Kに流れ出ることとなるが、流れ
出たロー材は治具Gの内面に規制されるために、セラミ
ックS1をその流れ出たロー材の側と反対側(矢印方
向)に押しやるように作用する(図7参照)。この結
果、セラミック部材S1と金属部材S2の軸線がずれ
る、いわゆる芯ずれ状態で接合されやすく、接合体の精
度の低下を招いているといった問題があった。また、セ
ラミックを焼成後、研摩加工して精度を金属部材なみに
することは可能であるが、この場合には次のような問題
がある。すなわち、研摩工程分、コストアップとな
る。一般にはロー付は、箔状のロー材を部材間に挟ん
で、過剰のロー材を出すためにウエイトを載せて昇温す
るが、セラミックも金属も精度良く治具に密着した状態
だと、過剰のロー材がはみ出る場所がなく、ロー付後の
ロー材厚が厚く強度が低下したり、ロー材がつぶれきら
ないためにブローホールが残ったり、部材表面に付着し
ていたホコリ、ヨゴレ等の不純物が残存したりし、信頼
性を下げる。
は焼成により約20%収縮し、焼成後の寸法精度のばらつ
きは大きく、金属部材の加工精度なみの高精度に保持す
ることは困難である。したがって、ロー付治具とセラミ
ック部材は、ある程度の余裕(隙間)をもって設計する
ことになり、ロー付時には、治具Gの内面と金属部材S
2との外側(面)には隙間が生じないとしても、セラミ
ックS1の外面には比較的大きな隙間Kができてしま
う。このために、両端面間で溶融されたロー材R中の余
剰のものは、この隙間Kに流れ出ることとなるが、流れ
出たロー材は治具Gの内面に規制されるために、セラミ
ックS1をその流れ出たロー材の側と反対側(矢印方
向)に押しやるように作用する(図7参照)。この結
果、セラミック部材S1と金属部材S2の軸線がずれ
る、いわゆる芯ずれ状態で接合されやすく、接合体の精
度の低下を招いているといった問題があった。また、セ
ラミックを焼成後、研摩加工して精度を金属部材なみに
することは可能であるが、この場合には次のような問題
がある。すなわち、研摩工程分、コストアップとな
る。一般にはロー付は、箔状のロー材を部材間に挟ん
で、過剰のロー材を出すためにウエイトを載せて昇温す
るが、セラミックも金属も精度良く治具に密着した状態
だと、過剰のロー材がはみ出る場所がなく、ロー付後の
ロー材厚が厚く強度が低下したり、ロー材がつぶれきら
ないためにブローホールが残ったり、部材表面に付着し
ていたホコリ、ヨゴレ等の不純物が残存したりし、信頼
性を下げる。
【0004】また、近時はこうしたロー付け接合に、I
n−Cu−Ag−Ti系ロー材などの活性ローが使用さ
れることが多いが、治具がAl2 O3 製の場合には、は
みだしたローが治具に反応する結果、治具は一度しか使
用できず、製造コストの上昇の要因となっている。
n−Cu−Ag−Ti系ロー材などの活性ローが使用さ
れることが多いが、治具がAl2 O3 製の場合には、は
みだしたローが治具に反応する結果、治具は一度しか使
用できず、製造コストの上昇の要因となっている。
【0005】本願発明は、セラミック部材と金属部材と
をロー付け接合することで接合体を製造する工程におけ
る、こうした諸問題に鑑みて案出したものであって、ワ
ークの位置決め手段を改善することで、その接合精度の
向上を図るとともに、接合体の製造コストの低減を図る
ことのできる技術を提供することを目的とする。
をロー付け接合することで接合体を製造する工程におけ
る、こうした諸問題に鑑みて案出したものであって、ワ
ークの位置決め手段を改善することで、その接合精度の
向上を図るとともに、接合体の製造コストの低減を図る
ことのできる技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、セラミック部材と金属部材等とをロー付
け接合することにより接合体を製造するにあたり、接合
される部材を、その位置決め用の位置決め治具本体に着
脱可能にして配設されてなる複数の位置決め体に対し、
接する状態とすることにより位置決めし、その下でロー
付け接合することにある。この場合、位置決め体はその
軸線の回りに回転可能にして配設しておくのが好まし
い。また、位置決め体を、接合される両部材の接合面の
外縁を跨いで、接合される部材に接するものとしておく
こともできる。
め、本発明は、セラミック部材と金属部材等とをロー付
け接合することにより接合体を製造するにあたり、接合
される部材を、その位置決め用の位置決め治具本体に着
脱可能にして配設されてなる複数の位置決め体に対し、
接する状態とすることにより位置決めし、その下でロー
付け接合することにある。この場合、位置決め体はその
軸線の回りに回転可能にして配設しておくのが好まし
い。また、位置決め体を、接合される両部材の接合面の
外縁を跨いで、接合される部材に接するものとしておく
こともできる。
【0007】
【作用】上記の構成により、ワークを突き合せ、位置決
め治具本体の複数の位置決め体に対して接する状態と
し、その突き合せ(接合)面が所定の温度に加熱される
と、そこに介在されたロー材が溶融され、余剰のロー材
は接合面の外縁から流れ出る。この場合、流れ出たロー
材は位置決め体相互の間を通って外側に出る。そして流
れ出たロー材は、従来におけるリング状の治具を使用し
た技術のように、治具の内面に規制されることがないか
ら、ロー付け工程において、接合される部材(セラミッ
ク部材)を一側に押しやることがない。したがって、ワ
ークの接合面がずれた状態で接合されることが有効に防
止される。また、位置決め体の、ワークと接する位置
(側)が摩耗やロー材による反応で損傷した場合には、
その損傷したもののみ交換することでよい。
め治具本体の複数の位置決め体に対して接する状態と
し、その突き合せ(接合)面が所定の温度に加熱される
と、そこに介在されたロー材が溶融され、余剰のロー材
は接合面の外縁から流れ出る。この場合、流れ出たロー
材は位置決め体相互の間を通って外側に出る。そして流
れ出たロー材は、従来におけるリング状の治具を使用し
た技術のように、治具の内面に規制されることがないか
ら、ロー付け工程において、接合される部材(セラミッ
ク部材)を一側に押しやることがない。したがって、ワ
ークの接合面がずれた状態で接合されることが有効に防
止される。また、位置決め体の、ワークと接する位置
(側)が摩耗やロー材による反応で損傷した場合には、
その損傷したもののみ交換することでよい。
【0008】そして、位置決め体をその軸線の回りに回
転可能にして配設したものでは、それを回転することに
より、ワークと接する位置(側)が変化するから、その
接する位置が損傷しても、次のワークの接合にあたって
は、損傷していない位置がワークに接するように適宜の
角度、回転させればよい。つまり、この技術によれば一
位置決め体を繰り返し使用できる分、治具の使用効率を
向上させることができるし、全周が損傷して使用不能と
なっても、その位置決め体のみを交換することでよいか
ら、位置決め治具全体を交換していた従来技術に比べる
と、治具の消耗が著しく低減され、接合体の製造コスト
が大幅に低減される。
転可能にして配設したものでは、それを回転することに
より、ワークと接する位置(側)が変化するから、その
接する位置が損傷しても、次のワークの接合にあたって
は、損傷していない位置がワークに接するように適宜の
角度、回転させればよい。つまり、この技術によれば一
位置決め体を繰り返し使用できる分、治具の使用効率を
向上させることができるし、全周が損傷して使用不能と
なっても、その位置決め体のみを交換することでよいか
ら、位置決め治具全体を交換していた従来技術に比べる
と、治具の消耗が著しく低減され、接合体の製造コスト
が大幅に低減される。
【0009】さらに、位置決め体を、接合される両部材
の接合面の外縁を跨いで、接合される部材に接するもの
とした技術では、接合面の外縁から流れ出たロー材が位
置決め体に付着することがない。したがって、一位置決
め体は、事実上、摩耗により使用不能とならない限り使
用し続けることができるので、治具の寿命が著しく延長
される。
の接合面の外縁を跨いで、接合される部材に接するもの
とした技術では、接合面の外縁から流れ出たロー材が位
置決め体に付着することがない。したがって、一位置決
め体は、事実上、摩耗により使用不能とならない限り使
用し続けることができるので、治具の寿命が著しく延長
される。
【0010】
第1実施例 本発明の製法を具体化した第1実施例について図1ない
し図3を参照して詳細に説明する。ただし、製造される
接合体Sは、同径でともに短円柱状をなすセラミック部
材(Si3 N4 )S1と、金属部材(SNCM630 )S
2とから成るものとし、使用するローは、In−Ti−
Cu−Ag系の活性ローとする。
し図3を参照して詳細に説明する。ただし、製造される
接合体Sは、同径でともに短円柱状をなすセラミック部
材(Si3 N4 )S1と、金属部材(SNCM630 )S
2とから成るものとし、使用するローは、In−Ti−
Cu−Ag系の活性ローとする。
【0011】まず、本例で使用する位置決め治具1につ
いて説明する。本例では、治具本体(ベース)2は円盤
状に形成され、上面に、所定の内径及び深さを備えた平
面視円形の孔3,3を中心から同一半径で、しかも等角
度間隔で6箇所備えている。そして、この各孔3,3
に、本例では、所定の隙間を保持し、位置決め体として
円柱状に形成された軸体(ピン)4,4が挿入(隙間嵌
め)されている。ただし、軸体4,4は、本例では挿入
した状態のままでその軸線4aの回りに回転でき、かつ
着脱自在にして配設されている。また、配設された6本
の軸体4,4に内接する仮想円の直径は、ワークS1,
S2の外径より僅かに大きく設定されており、したがっ
て、全軸体4,4にワークS1,S2が内接するように
設定されている(図3参照)。なお、本明細書で「接す
る」とは、物理的に接している状態のほか、肉眼で見て
ほぼ接している状態をいう。また、本例では、治具本体
2と軸体4ともにグラファイト(炭素)製とされてい
る。
いて説明する。本例では、治具本体(ベース)2は円盤
状に形成され、上面に、所定の内径及び深さを備えた平
面視円形の孔3,3を中心から同一半径で、しかも等角
度間隔で6箇所備えている。そして、この各孔3,3
に、本例では、所定の隙間を保持し、位置決め体として
円柱状に形成された軸体(ピン)4,4が挿入(隙間嵌
め)されている。ただし、軸体4,4は、本例では挿入
した状態のままでその軸線4aの回りに回転でき、かつ
着脱自在にして配設されている。また、配設された6本
の軸体4,4に内接する仮想円の直径は、ワークS1,
S2の外径より僅かに大きく設定されており、したがっ
て、全軸体4,4にワークS1,S2が内接するように
設定されている(図3参照)。なお、本明細書で「接す
る」とは、物理的に接している状態のほか、肉眼で見て
ほぼ接している状態をいう。また、本例では、治具本体
2と軸体4ともにグラファイト(炭素)製とされてい
る。
【0012】さて本例では、治具本体(単に本体ともい
う)2の各孔3,3に挿入、配設された複数の軸体4,
4の内側にセラミック部材S1を挿入し、本体2の上面
に着座させ、次いで、所定のロー材(図示しない)を介
在させ、金属部材S2を挿入して端面(接合面)Stを
突合わせる。かくして、ワークS1,S2は6本の軸体
4,4に内接する状態におかれることとなり、その位置
が決まる。以後は、定法にしたがい、ウエイトを載せて
真空中で800゜Cに加熱し30分間保持後、窒素ガス
置換冷却し、しかる後、取り出すことで接合体Sを得る
ことができる。この溶融、接合工程において余剰のロー
材は、接合面の外縁Soから軸体4,4相互の間を通っ
て外部に流れ出る。したがって、余剰のロー材により、
セラミック部材S1が半径方向に押しやられることがな
い。
う)2の各孔3,3に挿入、配設された複数の軸体4,
4の内側にセラミック部材S1を挿入し、本体2の上面
に着座させ、次いで、所定のロー材(図示しない)を介
在させ、金属部材S2を挿入して端面(接合面)Stを
突合わせる。かくして、ワークS1,S2は6本の軸体
4,4に内接する状態におかれることとなり、その位置
が決まる。以後は、定法にしたがい、ウエイトを載せて
真空中で800゜Cに加熱し30分間保持後、窒素ガス
置換冷却し、しかる後、取り出すことで接合体Sを得る
ことができる。この溶融、接合工程において余剰のロー
材は、接合面の外縁Soから軸体4,4相互の間を通っ
て外部に流れ出る。したがって、余剰のロー材により、
セラミック部材S1が半径方向に押しやられることがな
い。
【0013】また、軸体4の、ワークS1,S2に接触
する側が摩耗したり、活性ローに反応したりして損傷を
受けたときには、次のワークの接合にあたり、それを図
3中に矢印で示すように、適宜回転させ、こうした摩耗
等のない側がワークに接するようにする。使用不能とな
ればその軸体を抜き取り新規のものと交換する。なお、
活性ローを使用しない場合には、セラミック部材の接合
面に予めメタライズ処理をしておくこととなる。なお、
図2中、2点鎖線で示すように軸体4の中間部を縮径し
ておき、逃げNを設け、ワークS1,S2の接合面St
の外縁Soを跨いで、軸体4がワークに接する状態と
し、その下でロー付けする場合には、流れ出たロー材が
軸体4に付着することがないから、活性ローを使用する
場合に好適である。
する側が摩耗したり、活性ローに反応したりして損傷を
受けたときには、次のワークの接合にあたり、それを図
3中に矢印で示すように、適宜回転させ、こうした摩耗
等のない側がワークに接するようにする。使用不能とな
ればその軸体を抜き取り新規のものと交換する。なお、
活性ローを使用しない場合には、セラミック部材の接合
面に予めメタライズ処理をしておくこととなる。なお、
図2中、2点鎖線で示すように軸体4の中間部を縮径し
ておき、逃げNを設け、ワークS1,S2の接合面St
の外縁Soを跨いで、軸体4がワークに接する状態と
し、その下でロー付けする場合には、流れ出たロー材が
軸体4に付着することがないから、活性ローを使用する
場合に好適である。
【0014】本例では、位置決め体は軸体としたが、位
置決め部位(点)を備えたものであれば、別段軸体でな
くともよく適宜の形状の位置決め片を用いることができ
る。また軸体は、セラミックや金属など適宜の材質のも
のとすることができるが、本体と同材質のものとする
か、近似する熱膨張率のものとするのがよい。グラファ
イトは、加工性に優れる上に熱膨張率もセラミックと近
似しているので、昇温時(ロー付け温度)でも、変位差
が小さいので精度上においても好適な材料といえる。し
かも、ロー材がグラファイトと反応を起こしても、グラ
ファイトはセラミックより強度が低いため、ワークの損
傷を小さくすることができ、不良発生の低減にも有効で
ある。
置決め部位(点)を備えたものであれば、別段軸体でな
くともよく適宜の形状の位置決め片を用いることができ
る。また軸体は、セラミックや金属など適宜の材質のも
のとすることができるが、本体と同材質のものとする
か、近似する熱膨張率のものとするのがよい。グラファ
イトは、加工性に優れる上に熱膨張率もセラミックと近
似しているので、昇温時(ロー付け温度)でも、変位差
が小さいので精度上においても好適な材料といえる。し
かも、ロー材がグラファイトと反応を起こしても、グラ
ファイトはセラミックより強度が低いため、ワークの損
傷を小さくすることができ、不良発生の低減にも有効で
ある。
【0015】また、軸体の表面にはセラミックの粉末を
塗布しておくとよい。こうすることで、活性ローが軸体
(母体)自体と反応することを防止することができ、し
たがって、その分、軸体の耐久性が向上するからであ
る。なお微粉末(セラミック)の例としては、Al2 O
3 、Si3 N4 、BN、SiO2 を挙げることができる
が、なるべく比表面積を大きくするのが好ましい。因み
に、軸体の表面に比面積3m2 /g程度のアルミナ粉末
を塗布したものでは、軸体の消耗を半分以下に抑えるこ
とができた。
塗布しておくとよい。こうすることで、活性ローが軸体
(母体)自体と反応することを防止することができ、し
たがって、その分、軸体の耐久性が向上するからであ
る。なお微粉末(セラミック)の例としては、Al2 O
3 、Si3 N4 、BN、SiO2 を挙げることができる
が、なるべく比表面積を大きくするのが好ましい。因み
に、軸体の表面に比面積3m2 /g程度のアルミナ粉末
を塗布したものでは、軸体の消耗を半分以下に抑えるこ
とができた。
【0016】第2実施例 次に、第2実施例について図4を参照して説明するが、
本例は、実施例1に対し、ワークS1,S2を異径のも
のとし、位置決め体としての軸体14をそれに対応して
異径のものとし、これを治具本体12に設けられた複数
の孔13に配設し、ワークS1,S2をその軸体14,
14に内接する状態とすることにより位置決めするよう
にした点が相違するだけで、前例の応用例とでもいうべ
きものであるので相違点のみ簡単に説明する。すなわ
ち、前例では、ワークが同一径のものであるため、軸体
も同一径の円柱のものとすることで、両部材に接するよ
うにしたが、本例は、ワークが下が小で上が大の異径の
ものであるため、それぞれに接するように、設定、構成
された異径の軸体14,14を配設したものである。
本例は、実施例1に対し、ワークS1,S2を異径のも
のとし、位置決め体としての軸体14をそれに対応して
異径のものとし、これを治具本体12に設けられた複数
の孔13に配設し、ワークS1,S2をその軸体14,
14に内接する状態とすることにより位置決めするよう
にした点が相違するだけで、前例の応用例とでもいうべ
きものであるので相違点のみ簡単に説明する。すなわ
ち、前例では、ワークが同一径のものであるため、軸体
も同一径の円柱のものとすることで、両部材に接するよ
うにしたが、本例は、ワークが下が小で上が大の異径の
ものであるため、それぞれに接するように、設定、構成
された異径の軸体14,14を配設したものである。
【0017】なお、位置決め体としての軸体は、ワーク
の外径(形)に応じて、それと接する状態で配設してお
けばよい。また、その断面形状についても、円形に限定
されるものではなく、例えば正八角等、適宜の多角形、
或いは、不等辺の多角形としたものでもよい。因みに、
軸体の基部(治具本体に対する嵌合部)を円形断面とし
て回転可能としたもので、位置決め部位(ワークに接す
る部位)を、例えば正八角形とした位置決め体を配設し
た場合には、45度づつ回転させて、繰り返し使用する
こととなる。また当然のことながら、軸体の数はワーク
の外径や輪郭に応じて適宜に設定すればよいが、少なく
とも3以上必要とされる。
の外径(形)に応じて、それと接する状態で配設してお
けばよい。また、その断面形状についても、円形に限定
されるものではなく、例えば正八角等、適宜の多角形、
或いは、不等辺の多角形としたものでもよい。因みに、
軸体の基部(治具本体に対する嵌合部)を円形断面とし
て回転可能としたもので、位置決め部位(ワークに接す
る部位)を、例えば正八角形とした位置決め体を配設し
た場合には、45度づつ回転させて、繰り返し使用する
こととなる。また当然のことながら、軸体の数はワーク
の外径や輪郭に応じて適宜に設定すればよいが、少なく
とも3以上必要とされる。
【0018】第3実施例 第3実施例について図5を参照して説明するが、本例
は、ワークは第1実施例のものと同じで、また余剰のロ
ー材が接合面(界面)の外縁からはみ出しても位置決め
体に接触しないようにした技術である点で、第1実施例
の図2中に2点鎖線で示したことによる技術内容と共通
するが、同例では、接合される両部材(ワーク)を位置
決め体に対して接する状態とすることにより位置決めし
たものであるのに対し、本例は一方のワークのみ位置決
め体に接する状態とすることにより位置決めするように
したものである。以下、相違点を中心として説明する。
は、ワークは第1実施例のものと同じで、また余剰のロ
ー材が接合面(界面)の外縁からはみ出しても位置決め
体に接触しないようにした技術である点で、第1実施例
の図2中に2点鎖線で示したことによる技術内容と共通
するが、同例では、接合される両部材(ワーク)を位置
決め体に対して接する状態とすることにより位置決めし
たものであるのに対し、本例は一方のワークのみ位置決
め体に接する状態とすることにより位置決めするように
したものである。以下、相違点を中心として説明する。
【0019】本例で使用する位置決め治具21は、本体
22の上部中央に円形状の凹部25が形成され、接合さ
れる部材の一方、つまりセラミック部材S1の下約半分
が所定の隙間で挿入(嵌合)されるように形成されてい
る。そして、その周囲に上記実施例の場合と同様、次記
する軸体24,24が挿入される孔23が凹部25の底
部の中心から同一半径上に複数形成されている。一方、
本例では、軸体24が円柱状に形成された軸部24aの
上端部に同芯で拡径されてなる拡径部24bを備えたも
のとされ、その軸線の回りに回転可能で、しかも着脱可
能にして各孔23,23に配設されている。そして軸体
24の内側に金属部材S2が内挿されると金属部材S2
の外周と拡径部24bの外周が接するように構成されて
いる。
22の上部中央に円形状の凹部25が形成され、接合さ
れる部材の一方、つまりセラミック部材S1の下約半分
が所定の隙間で挿入(嵌合)されるように形成されてい
る。そして、その周囲に上記実施例の場合と同様、次記
する軸体24,24が挿入される孔23が凹部25の底
部の中心から同一半径上に複数形成されている。一方、
本例では、軸体24が円柱状に形成された軸部24aの
上端部に同芯で拡径されてなる拡径部24bを備えたも
のとされ、その軸線の回りに回転可能で、しかも着脱可
能にして各孔23,23に配設されている。そして軸体
24の内側に金属部材S2が内挿されると金属部材S2
の外周と拡径部24bの外周が接するように構成されて
いる。
【0020】しかして、本体22の各孔23,23に軸
体24,24を配設し、内側の凹部25にセラミック部
材S1を挿入し、ロー材を介在させ、金属部材S2を挿
入して端面Stを突合わせ、第1実施例の場合と同様、
所定温度に加熱し、ロー材を溶融し、しかる後冷却する
ことで接合体が製造されるが、本例では、本体の凹部2
5にセラミック部材S1の下部を内挿し、凹部25の底
部と内周面でその位置決めをし、その上に載せた金属部
材S2の外周を軸体の拡径部24bの外周の内側で接す
る状態として位置決めしたものである。したがって、軸
体24はワークS1,S2の接合(界)面Stの外縁S
oを跨いだ形となり、一方のワークS2にのみ接する状
態となるので、ローの付着が防止される。
体24,24を配設し、内側の凹部25にセラミック部
材S1を挿入し、ロー材を介在させ、金属部材S2を挿
入して端面Stを突合わせ、第1実施例の場合と同様、
所定温度に加熱し、ロー材を溶融し、しかる後冷却する
ことで接合体が製造されるが、本例では、本体の凹部2
5にセラミック部材S1の下部を内挿し、凹部25の底
部と内周面でその位置決めをし、その上に載せた金属部
材S2の外周を軸体の拡径部24bの外周の内側で接す
る状態として位置決めしたものである。したがって、軸
体24はワークS1,S2の接合(界)面Stの外縁S
oを跨いだ形となり、一方のワークS2にのみ接する状
態となるので、ローの付着が防止される。
【0021】つまり本例は、ワークの一方の位置決めを
治具本体22自体に形成された凹部25にそれを嵌入す
ることで行い、こうして位置の固定されワークS1に対
し、他方のワークS2を軸体24に接する状態とするこ
とで位置決めして接合することとしたものである。この
場合、ワークS1の位置決め手段は、その変位(移動)
を防止でき、所定の位置に固定されればよいから、凹部
25の代え、本体を円盤状のものとしておき、ワークS
1の外周を囲繞する形で本体に適数個の位置決め片を上
向きに固設しておいてもよい。
治具本体22自体に形成された凹部25にそれを嵌入す
ることで行い、こうして位置の固定されワークS1に対
し、他方のワークS2を軸体24に接する状態とするこ
とで位置決めして接合することとしたものである。この
場合、ワークS1の位置決め手段は、その変位(移動)
を防止でき、所定の位置に固定されればよいから、凹部
25の代え、本体を円盤状のものとしておき、ワークS
1の外周を囲繞する形で本体に適数個の位置決め片を上
向きに固設しておいてもよい。
【0022】第4実施例 第4実施例について図6を参照して説明するが、本例は
本質的には前例と同じであるから相違点のみ簡単に説明
する。すなわち本例においては、接合体Sは、Si3 N
4 製セラミックの円板とメタルボディステム(JIS SNCM
630)とで構成される自動車エンジン用タペット部品で
あって、金属部材S2であるメタルボディステム部をグ
ラファイト製の治具本体32の上端面中央に設けられた
貫通孔35に、上方より内挿し、その孔35の内周によ
って同芯にし、かつその開口上縁のテーパ面で吊下げ状
態として芯出し位置決めをし、前例と同様、各孔33,
33に配設された軸体34,34の内側に、セラミック
部材S1を接する状態として内挿して両者を突き合わ
せ、その下で、所定温度にすることでロー付け接合する
ことにより、接合体Sを製造する技術を示したものであ
る。前例は、金属部材を軸体に接する状態として位置決
めしたが、本例では、逆にセラミック部材S1を軸体に
接する状態としたものである。ローは金属部材S2側に
ぬれやすいので、軸体への付着がより有効に防止され
る。
本質的には前例と同じであるから相違点のみ簡単に説明
する。すなわち本例においては、接合体Sは、Si3 N
4 製セラミックの円板とメタルボディステム(JIS SNCM
630)とで構成される自動車エンジン用タペット部品で
あって、金属部材S2であるメタルボディステム部をグ
ラファイト製の治具本体32の上端面中央に設けられた
貫通孔35に、上方より内挿し、その孔35の内周によ
って同芯にし、かつその開口上縁のテーパ面で吊下げ状
態として芯出し位置決めをし、前例と同様、各孔33,
33に配設された軸体34,34の内側に、セラミック
部材S1を接する状態として内挿して両者を突き合わ
せ、その下で、所定温度にすることでロー付け接合する
ことにより、接合体Sを製造する技術を示したものであ
る。前例は、金属部材を軸体に接する状態として位置決
めしたが、本例では、逆にセラミック部材S1を軸体に
接する状態としたものである。ローは金属部材S2側に
ぬれやすいので、軸体への付着がより有効に防止され
る。
【0023】上記各実施例においては、位置決め体(軸
体)はその軸線の回りに連続回転できるよう、本体の孔
3,13,23,33に対する嵌合部(基部)を円形断
面とした場合で例示したが、所定の角度づつ不連続で回
転できる様にして配設しておいてもよい。例えば、孔の
平面(断面)視形状を正八角形とし、位置決め体を、そ
の孔に隙間なく、しかも着脱自在に嵌合する正八角形の
嵌合部(基部)を備えた軸体としてもよい。この場合に
は、いったん抜きとり45度回転させて孔に挿入(嵌
合)することとなる。
体)はその軸線の回りに連続回転できるよう、本体の孔
3,13,23,33に対する嵌合部(基部)を円形断
面とした場合で例示したが、所定の角度づつ不連続で回
転できる様にして配設しておいてもよい。例えば、孔の
平面(断面)視形状を正八角形とし、位置決め体を、そ
の孔に隙間なく、しかも着脱自在に嵌合する正八角形の
嵌合部(基部)を備えた軸体としてもよい。この場合に
は、いったん抜きとり45度回転させて孔に挿入(嵌
合)することとなる。
【0024】本発明方法は、ロッカーアームやタペット
などのエンジン部品、電子部品、工具など、セラミック
と金属などをロー付け接合してなる接合体の製造に広く
適用することができる。また、筒状などの中空のワーク
にも適用できるし、非円形のワークにも適用することが
できる。
などのエンジン部品、電子部品、工具など、セラミック
と金属などをロー付け接合してなる接合体の製造に広く
適用することができる。また、筒状などの中空のワーク
にも適用できるし、非円形のワークにも適用することが
できる。
【0025】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、接合される両部材の接合面に介在されたロー
材が溶融され、接合面の外縁から流れ出ても、位置決め
体相互の間を通って外側に出るから、従来におけるリン
グ状の治具を使用した技術のように、ロー付け工程にお
いて、熱膨張率の小さいセラミック部材を一方の側に押
しやることがない。したがって、接合面がずれた状態で
接合されるといったことが有効に防止される結果、接合
体の接合精度が向上する。また、位置決め体が摩耗やロ
ー材による反応で損傷しても、それのみ交換することで
よいから、治具全体を交換していた従来技術に比べ、製
造コストを低減することができる。
によれば、接合される両部材の接合面に介在されたロー
材が溶融され、接合面の外縁から流れ出ても、位置決め
体相互の間を通って外側に出るから、従来におけるリン
グ状の治具を使用した技術のように、ロー付け工程にお
いて、熱膨張率の小さいセラミック部材を一方の側に押
しやることがない。したがって、接合面がずれた状態で
接合されるといったことが有効に防止される結果、接合
体の接合精度が向上する。また、位置決め体が摩耗やロ
ー材による反応で損傷しても、それのみ交換することで
よいから、治具全体を交換していた従来技術に比べ、製
造コストを低減することができる。
【0026】そして、位置決め体を軸線の回りに回転可
能にして配設した技術では、それを適宜の角度、回転さ
せることで繰り返し使用できるから、治具の使用効率を
向上させることができる。したがって、その分、従来技
術に比べ、治具のコストひいては接合体の製造コストが
より一層低減される。
能にして配設した技術では、それを適宜の角度、回転さ
せることで繰り返し使用できるから、治具の使用効率を
向上させることができる。したがって、その分、従来技
術に比べ、治具のコストひいては接合体の製造コストが
より一層低減される。
【0027】さらに、位置決め体を、ワークの接合面の
外縁を跨いで、それに接するものとした技術では、接合
面の外縁から流れ出た余剰のロー材が位置決め体に付着
することが防止されるので、治具の寿命が著しく延長さ
れる。
外縁を跨いで、それに接するものとした技術では、接合
面の外縁から流れ出た余剰のロー材が位置決め体に付着
することが防止されるので、治具の寿命が著しく延長さ
れる。
【図1】本発明方法の第1実施例の説明図であって、そ
の実施例におけるワークの位置決め技術を具体化した位
置決め治具、およびそれにワークをセットして位置決め
している状態を示す斜視図である。
の実施例におけるワークの位置決め技術を具体化した位
置決め治具、およびそれにワークをセットして位置決め
している状態を示す斜視図である。
【図2】図1における軸体の部分を示す部分縦断面図で
ある。
ある。
【図3】図1の平面図である。
【図4】本発明方法の第2実施例の説明図であって、そ
の実施例におけるワークの位置決め技術を具体化した位
置決め治具、およびそれにワークをセットして位置決め
している状態を示す破断面図である。
の実施例におけるワークの位置決め技術を具体化した位
置決め治具、およびそれにワークをセットして位置決め
している状態を示す破断面図である。
【図5】本発明方法の第3実施例の説明図であって、そ
の実施例におけるワークの位置決め技術を具体化した位
置決め治具、およびそれにワークをセットして位置決め
している状態を示す破断面図である。
の実施例におけるワークの位置決め技術を具体化した位
置決め治具、およびそれにワークをセットして位置決め
している状態を示す破断面図である。
【図6】本発明方法の第4実施例の説明図であって、そ
の実施例におけるワークの位置決め技術を具体化した位
置決め治具、およびそれにワークをセットして位置決め
している状態を示す破断面図である。
の実施例におけるワークの位置決め技術を具体化した位
置決め治具、およびそれにワークをセットして位置決め
している状態を示す破断面図である。
【図7】従来の位置決め治具を使用してワークを位置決
めし、その下でロー付けしている状態を示す断面図およ
び部分拡大図である。
めし、その下でロー付けしている状態を示す断面図およ
び部分拡大図である。
2,12,22,32…位置決め治具本体 4,14,24,34…軸体(位置決め体) 4a…軸線 S…接合体 S1…セラミック部材(ワーク) S2…金属部材(ワーク) St…接合面 So…外縁
Claims (3)
- 【請求項1】 セラミック部材と金属部材等とをロー付
け接合することにより接合体を製造するにあたり、接合
される部材を、その位置決め用の位置決め治具本体に着
脱可能にして配設されてなる複数の位置決め体に対し、
接する状態とすることにより位置決めし、その下でロー
付け接合することを特徴とする、セラミック部材と金属
部材等との接合体の製造方法。 - 【請求項2】 位置決め体をその軸線の回りに回転可能
にして配設した請求項1記載のセラミック部材と金属部
材等との接合体の製造方法。 - 【請求項3】 位置決め体を、接合される両部材の接合
面の外縁を跨いで、接合される部材に接するものとした
請求項1又は2記載のセラミック部材と金属部材等との
接合体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13176192A JP2963577B2 (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | セラミック部材と金属部材等との接合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13176192A JP2963577B2 (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | セラミック部材と金属部材等との接合体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05294745A JPH05294745A (ja) | 1993-11-09 |
| JP2963577B2 true JP2963577B2 (ja) | 1999-10-18 |
Family
ID=15065561
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13176192A Expired - Fee Related JP2963577B2 (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | セラミック部材と金属部材等との接合体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2963577B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102012203621A1 (de) * | 2012-03-07 | 2013-09-12 | Man Diesel & Turbo Se | Kraftstoffinjektor |
-
1992
- 1992-04-23 JP JP13176192A patent/JP2963577B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05294745A (ja) | 1993-11-09 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |