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JP2982178B2 - 鉛蓄電池用極板の製造法 - Google Patents
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JP2982178B2 - 鉛蓄電池用極板の製造法 - Google Patents

鉛蓄電池用極板の製造法

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JP2982178B2
JP2982178B2 JP1157756A JP15775689A JP2982178B2 JP 2982178 B2 JP2982178 B2 JP 2982178B2 JP 1157756 A JP1157756 A JP 1157756A JP 15775689 A JP15775689 A JP 15775689A JP 2982178 B2 JP2982178 B2 JP 2982178B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、鉛蓄電池用極板の製造方法に関するもので
ある。
従来の技術 近年、鉛蓄電池においてはメンテナンスフリー性が社
会的に強く求められる傾向から、一般的に全くアンチモ
ンを含まないかごく微量に含む程度にアンチモン量を抑
制された合金を格子に用いるいわゆるメンテナンスフリ
ー電池が多用されている。しかしながらアンチモン量を
抑制するとメンテナンスフリー性つまり減液性とは自己
放電についての性能が向上するのとは逆に、深放電サイ
クル寿命が低下する傾向にある。この解決の一手段とし
て格子の表面に一度取り除いたはずのアンチモンを別の
合金層として付与する技術が開示された。特に圧延によ
って母体となる格子合金のシートの上に別のアンチモン
を含む合金の箔を一体化し、これをエキスパンド加工す
る方法は簡単に格子の表面の性質を変える点で優れた方
法であった。
上記により、深放電サイクル寿命は大幅に改善された
が、新たな2つの課題が発生した。
発明が解決しようとする課題 第1の課題は、アンチモンを含む合金の薄層が格子表
面に全く形成されていない場合に比べ減液特性が低下す
ることである。この現象は水素過電圧の低いアンチモン
が電池系に存在するために起こる現象であるが、さらに
詳細な解析を行ったところ、表面に用いるアンチモン濃
度は極めて大であり、アンチモンを含む合金の薄層が活
物質に包囲されている箇所での問題ではなく、完全に露
出している箇所でのアンチモンが悪影響を及ぼしている
ことが判明した。
第2の課題は、合金インゴットから合金シートさらに
エキスパンド加工によって格子を形成していくプロセス
において、母体となるシート中にアンチモンと他の金属
が共存し、耐食性に著しい問題を生じる。例えば、その
母体がアンチモン合金であれば問題ないがメンテナンス
フリー用として最も多く用いられている鉛−カルシウム
系合金が母体であるときには、アンチモンがカルシウム
合金に混入することによって著しく耐食性が低下する。
ここで、エキスパンド用シートはスラブを圧延すること
によって得られるが、シート厚み、幅寸法を一定に保つ
だけでなく、圧延した後には圧延方向の両端部はクラッ
クが入りやすく、圧延した後にトリミングによって両端
部を切断除去するのが普通である。そして除去された切
屑はスラブ製造のための溶解釜に戻されるのが一般的で
ある。この材料のリターンは行わなくても良いが、経済
的には廃棄することはできず、ここでこの切屑にアンチ
モンを含む薄層が存在していた場合、結果的に基体内に
アンチモンが混入してしまう。それによって、格子基体
中のアンチモン量を管理できなくなると同時に、条件に
よっては耐食性を著しく低下せしめる結果になる。
本発明は上記2つの課題、すなわち負極へのアンチモ
ンの流出によるメンテナンスフリー性の低下を抑制する
とともに、格子製造のプロセスでの母材シートの耐食性
の低下を防止するものである。
課題を解決するための手段 本発明は鉛合金シート表面にアンチモンを含む合金の
薄層を形成し、これをエキスパンド加工した格子を用い
る構成において、網状部以外においてはアンチモンを含
む合金の薄層を含まず、上記薄層をもつ部分は活物質に
包囲されているという構成を最も効率的に形成し、かつ
格子の製造プロセスの段階でトリミング等の廃材が再利
用され、また母材等に耐食性に影響を与えるアンチモン
の混入を最も効果的に抑止する具体的な方法として、母
材用合金のスラブとアンチモンを含む合金の箔をロール
圧延により圧延一体化する段階で進行方向に向って中央
部に非展開部を設定し、その両脇にエキスパンド展開さ
れる網状体形成位置を設定し、その寸法を超えない位置
を連続的に圧延一体化し、そのさらに両脇のアンチモン
を含まない領域において、シートの目的の幅に調整する
トリミング加工を行うことを特徴とする鉛蓄電池用極板
の製造法を開示するものである。
作 用 アンチモンを含む薄層が活物質に包囲されている場
合、アンチモンはそのほとんどが活物質内部に移行し、
極板外への流出はほとんどない。しかしながらアンチモ
ンを含む薄層が活物質に包囲されず露出している場合
は、正極板格子から流出したアンチモンが負極板に析出
し、減液特性を低下せしめる原因となる。このような点
で本発明ではエキスパンド加工した格子の下枠骨および
シート中央部の非展開部から得られる耳部および上枠骨
にアンチモンを含む合金の薄層が活物質層から露出して
形成されていないことが極めて重要である。
そこで、エキスパンド用シート製造時においては本発
明によれば圧延されたシートをトリミングするため、除
去された切屑中にアンチモンを含む層が含まれていない
ことは明らかであり、母材へのアンチモンの混入という
危険を抑止しながら、メンテナンスフリー性と深放電寿
命の両立を図ることができる。
なお重要なのは活物質層のすべてにアンチモンを含む
薄層が必要かどうかが本発明の鍵となったが、以下の実
施例によって、本発明の方法がそのメカニズムにおいて
当現象に適切であるとの判断に至った。
実施例 以下実施例によって本発明の効果をのべる。
第1図は本発明を実施したエキスパンド用シートの断
面図および平面部分図である。ここで1はシート母材、
2はその上の設けたアンチモンを含む合金の箔を圧延一
体化した薄層である。そのシートの中央には極板の耳部
を形成するための非展開部Pがt1とt2の間で設定され、
その両側にQの幅をもつ網状体形成用の設定位置がt3,t
1とt2,t4の間に示されている。アンチモンを含む合金の
薄層はRの幅をもち上記t3,t1とt2,t4の間に設定されて
いる。ここでQ>Rが本発明の効果を与える重要な鍵で
ある。
以上のごとき圧延一体化ののちQの範囲で網状体が形
成されているので、t3およびt4の更に外側でトリミング
されることになる。
従って網状体前のトリミング部3および中央での非展
開部より耳部を切り出した残りの屑中には一切の高濃度
のアンチモンを含む薄層は存在しない。従って工業的に
再利用し母材に用いたとしても何ら問題が発生しないこ
とは明らかである。
ついで、アンチモンが各骨格に必ず存在しなければな
らないかどうかについて、アンチモンが骨格上に存在す
る程度が深放電サイクルに及ぼす影響度を調べること
と、サイクル中での減液特性に代表されるメンテナンス
フリー性に及ぼす程度を調べる実験を行った。
その方法としては、母材側にPb−Ca(0.05〜0.1%)
−Sn(0.1〜0.3%)合金を用い、表面層にはアンチモン
を5%と10%のPb−Sb合金の形で用いて、その幅RをQ
に対して110%,100%,90%,60%,30%,0%に設定した。
それぞれの極板をX1,X2,X3,X4,X5,X0およびY1,Y2,Y3,
Y4,Y5とした。極板は常法に基づき網状部に活物質ペー
ストを塗布乾燥して得た。
ついで深い放電寿命サイクルについては上記極板を用
いて約50Ahの電池を構成し、25Aで1時間放電し、充電
は最大電流25A、最大電圧14.8Vとして5時間行う単位を
1サイクルとしサイクル試験を行い、25サイクル毎に30
0Aでの30秒目電圧を測定し、7.2Vに達する寿命期間を調
べた。また寿命試験中の減液速度も同時に調べた。その
結果を第2図,第3図に示す。
図から明らかなように、表面に付与するアンチモン濃
度が高いほど寿命の向上に効果があり、また網状体全体
にアンチモンを含む必要はなく、R/Qの比率が小さい領
域では濃度効果が顕著であった。
一方、減液速度については、R/Qの比率が110%になる
と急激に増加してくるのが認められ、これは活物質で包
囲されないアンチモン層から直接溶出し、減液性を低下
させていることがわかった。さらに100%においても若
干悪化するのは、アンチモンを含む薄層が多少蛇行し、
設定よりもt1,t2間またはt3,t4の外にはみ出したためと
思われる。アンチモンの濃度が高いだけその被害は大き
い。
一方、薄層部に含まれるアンチモン含有量によって深
放電寿命と減液特性がどのような挙動を示すか試験し
た。すなわち、薄層部のアンチモン含有量を種々変えて
極板を準備し、上記と同様の実験を行った。なおR/Qの
値は90%で統一した。その結果を第4図に示す。第4図
は横軸に格子重量に対する薄層部に含まれるアンチモン
含有量,縦軸に深放電寿命サイクルの寿命指数および減
液指数をとり、結果をプロットした。アンチモンが多少
なりとも存在すれば著しく寿命サイクル数は向上する
が、アンチモン含有量が0.4%を越えると減液特性が低
下することがわかる。従って、格子重量に対するアンチ
モン量は0.4%以下が適量であり、これ以上において
は、メンテナンスフリー性の新たな課題が発生する。
また、本発明の構成を負極に用いることは、特別の効
果は別にして特に差しつかえない。
発明の効果 以上のごとく、本発明は負極への影響を抑制しつつ格
子の表面に多量のアンチモンを付与して、深い放電での
寿命向上とメンテナンスフリー性を両立し、かつ製造中
にはアンチモンを母材の中に混入するのを防止し、その
工業的価値は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
第1図A,Bは本発明の技術を用いるシートの断面図およ
び平面部分図、第2図および第3図はR/Qの比率と寿命
試験結果の関係および減液速度の関係、第4図A,Bは薄
層部のアンチモン含有量と寿命指数および減液指数との
関係を示す図である。 1……鉛シート母材、2……アンチモンを含む合金の薄
層、3……トリミング部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−188861(JP,A) 実開 昭58−79846(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 4/66 - 4/74

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】母材合金シート用のスラブをアンチモンを
    含む合金箔と圧延一体化して形成したシートをエキスパ
    ンド加工した格子を用いる鉛蓄電池用極板の製造法にお
    いて、母材シート用合金のスラブとアンチモンを含む合
    金の箔をロール圧延により圧延一体化する段階で、圧延
    する進行方向に向かって中央部に非展開部を設定すると
    共に、その両脇にエキスパンド加工し網状体を形成する
    寸法を設定し、この網状体形成設定位置内にその寸法を
    越えない幅のアンチモンを含む合金箔を圧延一体化した
    シートの網状体形成設定位置の外側をトリミングし、こ
    のトリミングした部分を母材シート用合金として再生使
    用することを特徴とする鉛蓄電池用極板の製造法。
  2. 【請求項2】前記網状態形成設定位置内にその設定寸法
    の90%以下の幅のアンチモンを含む合金箔が少なくとも
    一本以上圧延一体化されることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項に記載の鉛蓄電池用極板の製造法。
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JP4983023B2 (ja) * 2006-01-12 2012-07-25 パナソニック株式会社 鉛蓄電池用エキスパンド格子体の製造方法および鉛蓄電池用エキスパンド格子体の製造装置
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