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JP2988136B2 - 金属イオン架橋型ポリマー微粉末の製造方法 - Google Patents
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JP2988136B2 - 金属イオン架橋型ポリマー微粉末の製造方法 - Google Patents

金属イオン架橋型ポリマー微粉末の製造方法

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JP2988136B2
JP2988136B2 JP4220078A JP22007892A JP2988136B2 JP 2988136 B2 JP2988136 B2 JP 2988136B2 JP 4220078 A JP4220078 A JP 4220078A JP 22007892 A JP22007892 A JP 22007892A JP 2988136 B2 JP2988136 B2 JP 2988136B2
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアクリル酸金属塩
などの金属イオン架橋型ポリマーの微粉末を製造する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアクリル酸金属塩などの金属イオン
で高密度に架橋したポリマーは、高い耐熱性と等方的か
つ高い弾性率を有するため、金属代替ポリマーとして期
待されている。この金属イオン架橋型ポリマーを製造す
るには、例えば特開昭62−74905号、特開昭62
−74906号、特開昭62−259818号などの公
報に開示されているように、アルカリ金属水酸化物の水
溶液中でポリアクリル酸と無機金属塩とを所定の比率で
反応させて沈澱として析出させ、これを濾過後乾燥して
ポリマー粉体としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところがこの金属イオ
ン架橋型ポリマー粉体は、熱不融性であるため一般の樹
脂の成形法は利用できない。また粒径が大きく不定形で
あり成形時の流動性が低いため、加熱圧縮成形に際して
数千kg/cm2 以上の高圧を必要とし、成形に要する
工数が多大となっている。
【0004】成形時の圧力を低減するために成形時の流
動性を改善するには、金属イオン架橋型ポリマー粉体の
微細化を図ればよい。ところが上記製造方法により得ら
れる金属イオン架橋型ポリマー沈澱は、乾燥時に凝集す
るという性質があり、得られる乾燥粉末の粒子径は小さ
くても0.1mmであって、微細化が困難であった。残
る微細化の方法としては、物理的に粉砕する方法があ
る。しかし、この場合成形時の流動性は改善されるが、
粉砕により金属イオン架橋型ポリマーの構造に少なから
ず損傷が生じるため、成形体の物性に悪影響を及ぼす恐
れがある。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、ポリマー構造を損傷するような心配なく、
微細な金属イオン架橋型ポリマー粉体を製造することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する金属
イオン架橋型ポリマー微粉末の製造方法は、アルカリ金
属あるいはアルカリ土類金属の少なくとも一方の金属の
水酸化物の水溶液中で金属イオンと反応して架橋可能な
ポリマー原料と金属イオンとを反応させ金属イオン架橋
型ポリマーを沈澱させる析出工程と、得られた金属イオ
ン架橋型ポリマーの沈澱をウェットの状態で微粒子状に
噴出して乾燥させる乾燥工程と、からなることを特徴と
する。
【0007】金属イオンと反応して架橋可能なポリマー
原料としては、ポリアクリル酸が代表的に用いられる。
このポリアクリル酸は、アクリル酸80〜100モル%
と、他のビニルモノマ20〜0モルとを共重合させるこ
とにより得られる。このポリアクリル酸の重合度は、数
平均分子量で50〜125万であり、100以上が好ま
しい。他に、ポリメタクリル酸、ポリスチレンカルボン
酸、ポリスチレンスルホン酸など、溶媒中で解離して溶
解可能であり、かつ金属イオンとイオン結合が可能なポ
リマー原料であれば用いることができる。
【0008】水酸化物として供給されるアルカリ金属あ
るいはアルカリ土類金属は、ポリマー原料の官応基を活
性化させて、金属塩より供給される金属イオンとの反応
を促進させるものであり、Na,K,Li,Ca,B
a,Srなどの金属が用いられる。なかでも塩基性の強
いNa,Kなどの金属を用いるのが好ましい。上記ポリ
マー原料と反応して架橋する金属イオンとしては、Z
n,Mg,Ca,Ba,Sn,Fe,Pb,Cu,C
o,Niなどの2価金属の塩、Mn,Cr,Al,La
などの3価金属の塩、Ti,Zr,Te,Ruなどの4
価金属の塩などから解離した金属イオンが利用できる。
【0009】金属イオンとポリマー原料との配合比は、
ポリマー原料のカルボキシル基1当量に対し、金属イオ
ンが0.1〜20当量の割合とすることができる。析出
工程では、上記ポリマー原料と金属イオンとが溶液中で
反応し、金属イオン架橋型ポリマーが析出して沈澱す
る。なお、溶液中に繊維状あるいは粉体状の強化材を共
存させておくことも好ましい。このようにすれば、金属
イオン架橋型ポリマーの析出と同時に強化材も取り込ま
れて沈澱し、強化材含有金属イオン架橋型ポリマー微粉
末を容易に製造することができる。
【0010】本発明の特色をなす乾燥工程は、得られた
沈澱を乾燥する前のウェットの状態で微粒子状に噴出し
て乾燥させる。例えば沈澱をポンプなどで汲み上げて熱
風気流中に噴出する。このようにすれば沈澱は熱風の風
圧で微細化され、その状態で乾燥されるため微細な金属
イオン架橋型ポリマー微粉末が得られる。また、沈澱を
減圧雰囲気下へ噴出して乾燥させてもよいし、回転する
熱ドラム表面に吹き付けて乾燥させることもできる。
【0011】なお、一旦乾燥された金属イオン架橋型ポ
リマー微粉末は、洗浄時にウェット状態となっても凝集
は生じず、洗浄・乾燥後も微細な状態を維持している。
したがって得られた金属イオン架橋型ポリマー微粉末
は、洗浄・乾燥後成形に供することができる。
【0012】
【作用】本発明の金属イオン架橋型ポリマー微粉末の製
造方法では、金属イオン架橋型ポリマーの沈澱がウェッ
ト状態で微粒子状に噴出される。この沈澱は、ウェット
状態の間は凝集が生じにくく、ある程度の自由度をもっ
ているので、容易に微粒子状とすることができる。また
ウェットの状態で微粒子状とされるため、溶液の表面張
力が作用し、ほぼ球状の粒子となる。そしてその状態で
乾燥され、一旦乾燥された金属イオン架橋型ポリマー微
粉末は再度ウェット状態とされても凝集が生じない。し
たがって洗浄・濾過を繰り返すことにより、純度の高い
略球状の微粉末状の金属イオン架橋型ポリマーが得られ
る。
【0013】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。 (実施例) (1)析出工程 ポリエチレン製ビーカ中に、数平均分子量25万のポリ
アクリル酸31.4gを含む水溶液3400ccと、N
aOH20gを含む水溶液1100ccを投入し、十分
に攪拌する。そして攪拌を続けながら、AlCl3 60
gを含む水溶液2600ccを徐々に滴下し、ポリアク
リル酸とAlCl3 を反応させる。全量滴下後も攪拌を
約10分間継続し、反応を収束させる。これにより反応
生成物が析出し、攪拌を停止するとゲル状の沈澱物とし
てポリアクリル酸のAlイオン架橋体が得られる。
【0014】なお、上記合成に使用した各原料の配合比
は、ポリアクリル酸0.44当量、NaOH0.52当
量、AlCl3 1.36当量であり、ポリアクリル酸に
対しNaOH及びAlCl3 とも過剰に配合した。 (2)乾燥工程 図1に示すように、ビーカ4内のゲル状沈澱物40を、
ポンプ3を用いて汲み上げ、噴射ノズル30から乾燥装
置へ供給した。
【0015】ここで乾燥装置は、図1に示すように壁面
にヒータ10をもつ乾燥室1と、乾燥室1の上部側壁に
開口する供給路2とから構成され、乾燥室1の下部開口
には通気性捕集袋11が装着されている。供給路2には
一端から乾燥室1に向かって熱風が供給される。この供
給路2は中間部に縮径部20をもち、その縮径部20に
ポンプ3に連結された噴射ノズル30が連通して接続さ
れている。そして供給路2の縮径部20の下流側にもヒ
ータ21が設けられている。さらにポンプ3から噴射ノ
ズル30に至る流路にもヒータ31が設けられている。
【0016】上記乾燥装置において、乾燥室1内及び供
給路2の縮径部20の下流側の温度は200℃に設定さ
れ、噴射ノズル30内を通る沈澱はヒータ31により8
0℃となるように予熱されている。そして熱風の送風速
度を噴射ノズル30近傍で60m/秒とし、噴射ノズル
30から10cc/秒の流量で沈澱物を微粒子状に噴出
させた。
【0017】微粒子状に噴出された沈澱物は、縮径部2
0から熱風とともに供給路2に噴出し、風圧によりさら
に微細な粒子となって乾燥室1に供給される。そして乾
燥室1で乾燥されて粉末となった沈澱物は、捕集袋11
に集められる。得られた粉末を純水で水洗・濾過を繰り
返し、未反応のNaOHとAlCl3及び反応生成物の
NaClを溶出させた後、再び加熱乾燥して40gのA
lイオン架橋型ポリマー微粉末を得た。顕微鏡観察の結
果、得られた微粉末の平均粒径は10μmであった。
【0018】ここでは架橋ポリマーの洗浄を粉体製造後
に実施した例を示したが、粉体製造前段階、即ち、沈澱
状態でろ過、水洗を繰り返した後に、これを噴射して乾
燥・粉体化しても良い。次に10×80×深さ60mm
のキャビティをもつ成形型を用意し、得られた微粉末4
gを投入した。そして真空室内で減圧としつつ250℃
に加熱保持し、面圧3000〜7000kg/cm2
それぞれ60分間の真空加熱圧縮成形を行なった。得ら
れた成形体(試料NO.a〜e)の比重をそれぞれ測定
し、結果を表1に示す。またそれぞれの成形体につい
て、室温における3点曲げ試験を行い曲げ強度を測定し
た結果を図2に示す。なお、成形体の厚さは約3mmで
ある。 (比較例1)実施例と同様にして得られた沈澱を、その
まま濾過し、純水による水洗・濾過を繰り返して洗浄し
た後、そのまま熱風乾燥炉中で150℃に加熱して乾燥
した。
【0019】得られたAlイオン架橋型ポリマーは、強
固に凝集しており粉体とはいえない。そこで乳鉢により
粉砕し、約300μmの粉体とした。この粉体4gから
実施例と同様に成形体(試料NO.f〜j)を形成し、
同様に比重と3点曲げ強度を測定した。結果を表1及び
図2に示す。 (比較例2)比較例1で得られた粉体をさらに乳鉢で粉
砕し、平均粒径約30μmの粉体を得た。この粉体4g
から実施例と同様に成形体(試料NO.k〜o)を形成
し、同様に比重と3点曲げ強度を測定した。結果を表1
及び図2に示す。
【0020】
【表1】 (評価)表1より、実施例で形成された成形体は、成形
時の圧力にかかわらず比重が高く、緻密な成形体となっ
ている。しかし比較例1では、粉体の粒径が大きいため
に成形時の圧力によって比重が大きくばらついている。
比較例2で形成された成形体では、比較例1に比べれば
良好な結果を示し、4000kg/cm2 以上の圧力で
成形すれば実施例と同等の緻密さが得られることがわか
る。
【0021】一方、図2より、実施例で得られた成形体
は成形圧力にかかわらずほぼ一定の高い強度を示してい
る。しかし比較例1で得られた成形体では、低い成形圧
力ではボイドが多くなって強度が得られず、6000k
g/cm2 以上の成形圧力で成形してようやく使い物に
なる程度である。そして比較例2では、比較例1に比べ
ると粒径が小さくなっているためボイドが少なく、高い
強度が得られている。しかし粉砕時にAlイオン架橋型
ポリマーが損傷を受けたために、実施例と比べると強度
が低くなっている。
【0022】すなわち実施例の製造方法により得られた
Alイオン架橋型ポリマー微粉末によれば、低圧で成形
しても緻密で高強度の成形体が形成されることが明らか
である。
【0023】
【発明の効果】すなわち本発明の製造方法によれば、形
状がほぼ球状をなしきわめて微細な金属イオン架橋型ポ
リマー微粉末を容易に、かつ確実に製造することができ
る。またポリマー構造が損傷されるような恐れもない。
したがって、本発明の製造方法により得られた金属イオ
ン架橋型ポリマー微粉末を用いることにより、加熱圧縮
成形時の圧力を低減しても緻密な成形体とすることがで
き、成形体の物性の向上を図ることができるとともに、
工数を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で用いた乾燥装置の概略構成
説明図である。
【図2】実施例及び比較例における成形時の圧力と得ら
れた成形体の3点曲げ強度の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1:乾燥室 2:供給路 3:ポンプ 30:
噴射ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−259818(JP,A) 特開 昭51−31756(JP,A) 特開 昭48−68693(JP,A) 特開 平3−59006(JP,A) 特開 平6−16864(JP,A) 特開 平6−122714(JP,A) 特開 平1−149805(JP,A) 特開 昭62−74906(JP,A) 特開 昭62−74905(JP,A) 特開 平6−57034(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 8/44 C08J 3/12 - 3/16 C08J 3/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属
    の少なくとも一方の金属の水酸化物の水溶液中で金属イ
    オンと反応して架橋可能なポリマー原料と金属イオンと
    を反応させ金属イオン架橋型ポリマーを沈澱させる析出
    工程と、 得られた金属イオン架橋型ポリマーの沈澱をウェットの
    状態で微粒子状に噴出して乾燥させる乾燥工程と、から
    なることを特徴とする金属イオン架橋型ポリマー微粉末
    の製造方法。
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