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JP3040901B2 - ニューラルネットワークによる制御方法および内蔵制御装置 - Google Patents
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JP3040901B2 - ニューラルネットワークによる制御方法および内蔵制御装置 - Google Patents

ニューラルネットワークによる制御方法および内蔵制御装置

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JP3040901B2
JP3040901B2 JP5262673A JP26267393A JP3040901B2 JP 3040901 B2 JP3040901 B2 JP 3040901B2 JP 5262673 A JP5262673 A JP 5262673A JP 26267393 A JP26267393 A JP 26267393A JP 3040901 B2 JP3040901 B2 JP 3040901B2
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neural network
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種制御対象の制御
に、ニューラルネットを適用する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種制御対象の制御に使用される
ニューラルネットワークにおいて、ニューラルネットワ
ークからの出力は、そのまま、制御対象に接続して設け
られた、制御対象を制御するためのコントローラへ送出
される指令値や、制御対象に送出される操作量等になっ
ていた。
【0003】すなわち、例えば、ニューラルネットワー
クに、所定の入力信号を入力し、ニューラルネットワー
クからの出力と、前記入力信号に対する望ましい出力と
の誤差が、ある所定値以下になるまで、ニューラルネッ
トワークの学習を行い、かかる学習が完了したニューラ
ルネットワークを制御対象の制御項目の制御に使用して
いた。
【0004】かかる学習は、例えば、制御量を前記入力
信号とし、これに対応するニューラルネットワークの出
力を、制御量に対応する操作量としたものである。
【0005】そして、学習が完了したニューラルネット
ワークに、ある制御量を入力せしめ、そのときのニュー
ラルネットワークからの出力を操作量とし、これを制御
装置に備えられたコントローラに、直接入力して制御対
象の制御項目を制御するものであった。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、上
記の従来技術には、例えば、以下のような問題が存在し
ていた。
【0007】ニューラルネットワークからの出力が、直
接、制御対象を制御するためのコントローラに対する指
令値や、制御対象に送出される操作量に対応しているた
め、ニューラルネットワークの出力誤差が、そのまま指
令値や操作量の誤差に含まれてしまい、制御の精度を、
著しく低下させたり、当該誤差により制御系を不安定化
させていた。
【0008】そこで、本発明の目的は、ニューラルネッ
トワークの出力誤差を低減し、高精度に制御対象を制御
するためのニューラルネットを内蔵した制御手段方法を
提供することにある。
【0009】
【問題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、以下の手段が考えられる。
【0010】入力層、中間層、出力層を有して構成さ
れ、制御対象の制御目標値との偏差量である、少なくと
も1以上の第1の入力値および制御対象が有する状態量
である、少なくとも1以上の第2の入力値を入力層が受
け付け、制御対象に与える操作量を出力層から出力する
ニューラルネットワークを備えたニューラルネットワー
ク内蔵制御装置において、入力層、中間層、出力層を有
して構成した、新たなニューラルネットと、減算手段と
を備え、前記新たなニューラルネットワークの入力層
は、前記第2の入力値、および、前記第1の入力値に対
応して予め定めた特定値を受け付け、受け付けた値に基
づいて、中間層および出力層が行う演算により、出力値
を出力層から出力し、前記減算手段は、前記2つのニュ
ーラルネットワークの出力値の差分を演算し、前記操作
量として出力する装置である。
【0011】また、以下のような制御方法も考えられ
る。
【0012】すなわち、入力層、中間層、出力層を有し
て構成されるニューラルネットワークを使用し、制御対
象の制御目標値との偏差量である、少なくとも1以上の
第1の入力値および制御対象が有する状態量である、少
なくとも1以上の第2の入力値を入力層に与え、制御対
象に与える操作量を出力層から出力させるニューラルネ
ットワークによる制御方法において、入力層、中間層、
出力層を有して構成した、新たなニューラルネットとを
用意し、前記新たなニューラルネットワークの入力層
に、前記第2の入力値、および、前記第1の入力値に対
応して予め定めた特定値を与え、受け付けた値に基づい
て中間層、出力層が行う演算により、出力値を出力層か
ら出力させ、前記2つのニューラルネットワークの出力
値の差分を演算し、前記操作量として出力するニューラ
ルネットワークによる制御方法である。
【0013】
【作用】上述した手段のように、本発明は、通常のニュ
ーラルネット演算を行う第1のニューラルネットワーク
に加えて、新たに、第1のニューラルネットワークの出
力誤差を算出する第2のニューラルネットワークを備え
ることによって解決される。
【0014】第2のニューラルネットワークは、予め設
定された入力値の近傍で、第1のニューラルネットワー
クの出力誤差を算出する。第1のニューラルネットワー
クの出力から第2のニューラルネットワークの出力を減
じた値が、最終的な出力信号となり、これが制御対象を
制御するためのコントローラに対する指令値や、制御対
象に送出される操作量に対応ずけられる。
【0015】これにより、第2のニューラルネットワー
クで、制御系を安定する上で最も重要な、入力に対する
誤差を算出させれば、この入力値近傍に対応した正確な
出力値を、ニューラルネットワークは、高精度に算出で
き、制御系の制御性能が向上する。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0017】図1に、本発明にかかるニューラルネット
制御装置の構成例を示す。
【0018】ニューラルネット制御装置100は、制御
対象104に与える望ましい指令値を算出し、コントロ
ーラ103に、当該指令値を出力する装置である。
【0019】ニューラルネット制御装置100は、ニュ
ーラルネット演算手段101、目標値格納部107、指
令値算出手段102を有して構成され、さらに、入力手
段108を備えた構成になっている。
【0020】ニューラルネット演算手段101、目標値
格納部107、指令値算出手段102は、例えばCP
U、ROM(所定の処理を行うプログラムが、予め内蔵
されている)、RAM、各種CMOS等の電子デバイス
によって実現される。入力手段108は、例えば、キー
ボード、マウス等によって実現できる。
【0021】なお、特に図示しないが、前記指令値等の
各種情報を表示する表示手段を備えた構成も考えられ
る。この場合、表示手段は、例えば、CRT、ELディ
スプレイ、液晶ディスプレイ等によって実現される。
【0022】また、ニューラルネット演算手段101
は、2つのニューラルネットワークを備えており、指令
値算出手段102には、モデル105を備えている。
【0023】モデル105は、制御対象を、不確定なパ
ラメータを含む数式で表現したものであり、この数式を
使用して、制御目標値に対する操作量を決定することが
可能である。
【0024】コントローラ103は、ニューラルネット
制御装置100により与えられた指令値に基ずいて制御
対象104に備えられた、アクチュエータ106に、指
令値を出力する。
【0025】コントローラ103は、例えばCPU、R
OM(所定の処理を行うプログラムが、予め内蔵されて
いる)、RAM、各種CMOS等の電子デバイスによっ
て実現される。
【0026】制御対象104には、制御量を検出する第
1のセンサ109および制御量以外の制御対象104の
状態を検出する第2のセンサ110が備えられており、
これらのセンサにより検出された信号は、ニューラルネ
ット制御装置100に送出される。
【0027】なお、制御対象、第1、第2のセンサ、ア
クチュエータの具体例は、後に具体的な実施例に即して
説明する。
【0028】ニューラルネット学習装置111は、光フ
ァイバ等をデータ伝送手段として使用したLAN112
によって、ニューラルネット制御装置100に接続され
ている。
【0029】ニューラルネット学習装置111は、例え
ばCPU、ROM(所定の処理を行うプログラムが、予
め内蔵されている)、RAM、各種CMOS等の電子デ
バイスによって実現される。これは、1チップ化してL
SI等により実現しても良い。
【0030】もちろん、ニューラルネット学習装置11
1は、ニューラルネット制御装置100内に備えた構成
にしても良い。
【0031】ニューラルネット学習装置111は、ニュ
ーラルネット制御装置に備えられているニューラルネッ
ト演算手段101の演算内容を決定し、その内容をLA
N112を介して、ニューラルネット演算手段101に
送出する。
【0032】さて、まず、ニューラルネット制御装置1
00の処理の流れを説明する。
【0033】前述のように、ニューラルネット制御装置
100は、指令値算出手段102、目標値格納部10
6、ニューラルネットにより演算を行なうニューラルネ
ット演算手段101を有して構成される。目標値格納部
106には、制御対象104の目標とする制御量である
値が格納されており、その値は、例えば、入力手段10
8を介して設定、変更すればよい。
【0034】指令値算出手段102は、制御対象104
を、数式を使用してモデル化したモデル105にもとづ
いて、制御対象104の出力が、制御目標値と一致する
ように、コントローラ103へ出力する指令値を算出す
る。
【0035】ニューラルネット演算手段101は、第1
の入力値である、第1のセンサ109により取り込んだ
制御量とモデル105を使用して算出された制御量との
差分を使用して、この差分を減少させるように、モデル
105の、不確定なパラメータを修正する。
【0036】前記差分と前記パラメータの修正量の関係
に、制御対象の状態を表す他の値(例えば、温度等の物
理量)が影響を与えている場合には、図1に示すよう
に、影響を与えている値を第2の入力値として、第2の
センサ110により取り込み、ニューラルネット演算手
段101に入力する。この第2のセンサ110により取
り込まれた物理量は、第1および第2のニューラルネッ
トワークに、全く等しく入力されている。
【0037】指令値算出手段102は、モデル105、
すなわち、数式の不確定パラメータが修正される度に、
修正されたモデル105にもとづいて、指令値を再計算
し、計算結果を新たな指令値としてコントローラ103
に出力する。
【0038】次に、各部の詳細な構成および処理につい
て説明する。
【0039】制御対象104として、本実施例では、熱
間圧延における加熱炉プラントを採用するものとする。
【0040】図2に、加熱炉の構成例を示す。加熱炉2
00では、加熱される材料であるスラブ204が、加熱
炉入り口より挿入され、加熱炉出側に移動する間に、ガ
スバーナ201により加熱される。図1の構成との対応
において、アクチュエータ106は、ガスバーナ201
に対応し、第1のセンサ109は、スラブ204の出口
での表面温度を測定する温度計203に対応する。ま
た、第2のセンサ110は、スラブ204の挿入温度を
測定する温度計205、加熱炉200の炉内温度を測定
する温度計202に対応している。
【0041】加熱炉プラントでは、スラブ204の出口
での表面温度を、ガスバーナ201の適切な操作によ
り、目標温度にすることが制御目標となる。
【0042】指令値算出手段102が備えるモデル10
5には、スラブ204に与えられる輻射伝熱量がモデル
化されている。輻射伝熱量に対応したモデルは、ステフ
ァンボルツマンの熱伝導方程式が代表的である。次式
(1)に、一般的なステファンボルツマンの熱伝導方程
式を示す。
【0043】
【数1】
【0044】ここで、Qは、炉からスラブへの伝熱量、
Tは、炉内温度であり、温度計202により検出され
る。θは、スラブ204の温度φcgは、総括熱吸収係
数と呼ばれる伝熱係数である。総括熱吸収係数の値は、
厳密に算出するのは一般に非常に困難であり、本実施例
では、ニューラルネット演算手段101により、この総
括熱吸収係数を、加熱炉200の総括熱吸収係数と一致
するようにチューニングするのが目的である。
【0045】指令値算出手段102は、このモデル10
5にもとづいて、スラブ204の加熱炉出口での温度
が、目標温度を満足するような炉温指令値を算出し、計
算結果をコントローラ103に出力する。コントローラ
103は、炉温と指令値が一致するようにガスバーナ2
01の燃料流量を制御する。
【0046】図3に、ニューラルネット演算手段101
の構成例を示す。
【0047】ニューラルネット演算手段101は、第1
のニューラルネットワーク301と第2のニューラルネ
ットワーク302を有して構成される。
【0048】第1のニューラルネットワーク301で
は、総括熱吸収係数の修正量が、第2のニューラルネッ
トワーク302では、第1のニューラルネットワーク3
01によって計算された修正量の誤差分が計算される。
【0049】第1のニューラルネットワーク301に
は、第1の入力値として、温度計203から実際に取り
込んだ制御量と、モデル105を使用して算出された制
御量との差分が入力される。また、第2の入力値とし
て、温度計202と205によって、それぞれ取り込ん
だ、炉内温度とスラブ202の挿入温度、さらにモデル
105で現在設定されている総括熱吸収係数の値が入力
される。
【0050】そして、差分を減少させるために、総括熱
吸収係数の修正量を算出し、モデル105に出力する。
モデル105では、入力された修正量にもとづいて、数
式を構成する不確定パラメータである総括熱吸収係数を
変更する。
【0051】第2のニューラルネットワーク302は、
第1のニューラルネットワーク301と同一の構成とな
っており、温度計203から検出された制御量と、モデ
ル105を使用して算出された制御量の差分である、修
正量が「0」のときの第1のニューラルネットワークの
出力誤差が算出される。したがって、温度計203から
検出された制御量と、モデル105を使用して算出され
た制御量との差分に対応する入力に、「0」が入力さ
れ、他の入力に関しては、第1のニューラルネットワー
ク301と同一の値である第2の入力値が入力されるよ
うにしておく。
【0052】第1のニューラルネットワーク301の出
力から、第2のニューラルネットワーク302の出力と
の差分をとったものが、ニューラルネット演算手段10
1の出力となり、この値にしたがって、モデル105の
総括熱吸収係数が修正されることになる。
【0053】このように、第1、第2のニューラルネッ
トワークが同一構成のため、第1のニューラルネットワ
ーク301の入力信号である「制御量−モデルによる制
御量」に対応して、特定の値「0」を第2のニューラル
ネットワーク302に入力したとき、このときのニュー
ラルネットワーク302の出力が、第1のニューラルネ
ットワーク301の誤差量となることを利用して、誤差
を減少させる。
【0054】次に、図4に、ニューラルネット演算手段
101が行なう、処理のフローチャートを示す。
【0055】まず、s4−1で、温度計203で検出さ
れた制御量(以下、「y」とする)とモデル105を使
用して算出した制御量(以下、「yd」とする)の差分
および、制御量以外のパラメータ群である(第2の入力
値に相当する)、炉内温度、挿入温度、総括熱吸収係数
等を第1のニューラルネットワーク301に入力し、そ
の演算結果を修正量1とする。
【0056】次に、s4−2で、「y−yd」に対応し
た入力に、「0」を入力し、第2のニューラルネットワ
ーク302に、演算を実行させる。このときの演算結果
を、誤差量とする。
【0057】次に、s4−3では、s4−1で得られた
修正量1から、s4−2で得られた誤差量を引いたもの
を、修正量2とする。そして、s4−4で修正量2を出
力して、処理が終了となる。
【0058】次に、ニューラルネットワーク301(本
実施例では、第1のニューラルネットワークと第2のニ
ューラルネットワークは同一構成のため、第1のニュー
ラルネットワークの説明のみ行う)について詳細な説明
を行なう。
【0059】図5に、第1のニューラルネットワーク3
01の構成例を示す。
【0060】本ニューラルネットワークは、入力層、中
間層、出力層を有して構成される。
【0061】第1のニューラルネットワーク301は、
ニューロン501が、シナプス502により層状に連結
されて構成される。図5に示す例では、入力層503、
中間層504、出力層505からなる3層構造のネット
ワークを示しているが、中間層504を複数備えた4層
以上のネットワークを構築してもよいことは言うまでも
ない。
【0062】入力層503に入力された入力をIi、中間
層504の出力をMjとすれば、IiとMjの関係は、例え
ば、次式で与えられる。
【0063】
【数2】
【0064】
【数3】
【0065】
【数4】
【0066】Wij(jは、中間層ニューロンの番号)は、
i番目の入力ニューロンとj番目の中間層ニューロンを
結ぶシナプス502に与えられている重み、θjは、ニ
ューロンjに対応した定数、f(uj)は、一般に微分可能な
単調飽和関数が使用されるが、通常(2)式のような、
シグモイド関数が使用される。さらに、このように得ら
れたMjを使用すると、出力層505におけるk番目のニ
ューロンの出力Okは、
【0067】
【数5】
【0068】
【数6】
【0069】
【数7】
【0070】となる。Vjkは、j番目の中間層ニューロ
ンと、k番目の出力層ニューロンを結ぶ重み、θkは、出
力層ニューロンに対応した定数である。
【0071】以上のようにして、ニューラルネット演算
手段103では、入力Iiに対応した出力Okを決定する演
算が行なわれる。
【0072】ニューラルネット演算手段101では、第
2のニューラルネットワーク302を第1のニューラル
ネットワーク301と同一構造としていたが、温度計2
03より検出した制御量とモデル105を使用して算出
した制御量との差分に対応する入力層503でのニュー
ロンと、これに繋がるシナプスを欠落させた構成でもよ
い。
【0073】図6に、ニューラルネット学習装置111
の構成例を示す。
【0074】ニューラルネット学習装置111には、第
1のニューラルネットワーク301と同一の構造を有す
るニューラルネットワーク603に加えて、記憶手段6
01、学習手段602、入力手段604、出力手段60
5が備えられた構成になっている。これらは、バス60
6を介して結合され、必要な信号の授受を行なう。
【0075】記憶手段601は、例えば、RAM、記憶
媒体であるディスクを装着したディスクドライブ装置に
よって実現され、学習手段602は、例えばCPU、R
OM(所定の処理を行うプログラムが、予め内蔵されて
いる)、RAM、各種CMOS等の電子デバイスによっ
て実現される。また、入力手段604は、例えば、キー
ボード、マウス等により、出力手段605は、例えば、
CRT、ELディスプレイ、液晶ディスプレイ等によっ
て実現される。
【0076】記憶手段601には、ニューラルネットワ
ーク603に学習させたい入力信号と出力信号が(以
下、「入出力ペア」と称する)が少なくとも1個以上格
納されている。
【0077】学習手段602は、記憶手段601から入
出力ペアを一つづつ、バス606を介して取り込み、こ
れらのうち入力信号を、同様にバス606を介して、ニ
ューラルネットワーク603に与える。ニューラルネッ
トワーク603は、与えられた入力信号に基ずいて、演
算を行ない、演算結果を、学習手段602に送出する。
【0078】学習手段602は、送られてきた出力と入
出力ペアの出力信号との誤差を検出し、検出された誤差
に従って、ニューラルネットワーク603の重みWij、V
jkを誤差が減少するように修正する。
【0079】Wj,Vjの修正方法は、種々の方法が提案さ
れている。
【0080】代表的手法として最急降下法を用いた誤差
逆伝搬学習法がある。この学習方法は、入出力ペアの出
力信号と、それに対応したニューラルネットワーク60
3の出力との誤差量の総和を与えるエネルギー関数をも
とに、最適解探索法の一つである最急降下法により、こ
の関数を減少させる方向に、重みWj,Vjを修正する方法
である。
【0081】次式に、このエネルギー関数を示す。
【0082】
【数8】
【0083】Tkは、出力Okに対応した、入出力ペアの
出力信号である。最急降下法による重みWj,Vjの修正手
順の一例を、(9)、(10)式に示す。Wj(n),Vj(n)
は、n回目の修正による重みを表す。
【0084】
【数9】
【0085】
【数10】
【0086】上式の処理を全ての重みについて行うこと
により、(n+1)回目の修正が終了する。
【0087】この手法の詳細は、例えば、雑誌(David
E. Rumelhart. geoffrey e. Hinton& ronald J. willia
ms. "Learning representations by back-propagating
error." Nature. Vol.323. No.9. 第533項〜第536項.
10月. 1986年)に記載されている。
【0088】さて、学習手段602は、記憶手段601
に蓄えられている入出力ペアを次々と取り込み、上記の
操作を繰り返す処理を行う。最終的に、ニューラルネッ
トワーク603には、記憶手段601の、入力と出力と
の関係が蓄えられることになる。
【0089】入力手段604は、ユーザが記憶手段60
1に、入出力ペアを入力したり、学習手段602の学習
パラメータを変更するための手段である。出力手段60
5は、入出力ペアのモニタとして、または、ニューラル
ネットワーク301の構造を表示したり、学習の進み具
合(例えば、その時点におけるモデルのパラメータを表
示出力する等)を把握するための手段である。
【0090】以上の処理により、学習の終了したニュー
ラルネットワーク603の重みWij、Vjkは、ニューラル
ネット演算手段101に送信され、第1のニューラルネ
ットワーク301および第2のニューラルネットワーク
302は、送信された「重み」に基ずいて、演算を行な
う。
【0091】次に、記憶手段601の入出力ペアの値の
設定方法の一例を、図7に示す。
【0092】まず、s7−1で、モデル105に、チュ
ーニングの対象である総括熱吸収係数の値(以下、φc
gとする)を設定する。
【0093】次に、s7−2で、φcgが設定されたモ
デル105から制御量(抽出温度)t0を計算する。
【0094】s7−3では、s7−1で設定したパラメ
ータφcgに、パラメータ誤差Δφcgを加える。
【0095】s7−4でパラメータ誤差Δφcgを加え
られた、新たなパラメータφcgを使用して制御量t1
を計算する。
【0096】s7−5では、s7−2で算出した制御量
t0と、s7−4で算出した制御量t1との差をとり、
s7−3で算出した「t1−t0」とパラメータ誤差Δ
φcgを入出力ペアとして、記憶手段に記憶する。s7
−6で、パラメータφcgが、パラメータの上限φcg
maxを越えたか否かを判定する。
【0097】越えていれば終了し、そうでなければs7
−3に処理を移す。以上の操作で、記憶手段601に入
出力ペアが作成、記憶される。
【0098】上述の説明では、ニューラルネット演算手
段101と、ニューラルネット学習装置111は、別の
装置として構成したが、一つの装置としてもよい。すな
わち、例えば、ニューラルネット演算手段101にニュ
ーラルネット学習装置111を内蔵した構成でも良い。
【0099】図8に、ニューラルネット演算手段101
において、第2のニューラルネットワーク302の出力
を遮断するためのスイッチ801を設けたの構成例を示
す。
【0100】本実施例では、スイッチ801を、第2の
ニューラルネットワーク302の出力側に設け、スイッ
チ801が切られているときは、第2のニューラルネッ
トワーク302の出力は無効となり、第1のニューラル
ネットワーク301の出力が、そのまま修正量としてニ
ューラルネット演算手段101から出力されることにな
る。
【0101】なお、スイッチ801は、例えば、アナロ
グスイッチ(所定以上の電圧が入力されたときオン状態
になる手段である)等の電子デバイスによって実現し、
スイッチ801の開閉は、入力手段108を介してユー
ザが任意に設定したとき、その設定を受けて、前記アナ
ログスイッチに所定の信号を与える構成にしておけば良
い。
【0102】また、温度計203で検出した制御量が目
標値に近ずいたことを検知して、自動的にオンする構成
も考えられる。かかる自動的な制御は、例えばCPU、
ROM(所定のプログラムが予め内蔵されている)、R
AM等を有して構成される手段によって実現できる。
【0103】次に、図9に、スイッチ801を自動的に
開閉する処理のフローチャートを示す。
【0104】まず、s9−1で、温度計203で検出さ
れた制御量(以下、「y」)とモデル105を使用して
算出される制御量(以下、「yd」)の差分および、制
御量以外のパラメータ群である、炉内温度、挿入温度、
総括熱吸収係数を、ニューラルネットワーク301に入
力し、演算結果を、修正量1として保存する。
【0105】s9−2では、スイッチ801を「オン」
するか否かの判定を行なう。
【0106】判定するための計算式の一例として、次式
が考えられる。
【0107】
【数11】
【0108】ここで、Δythは、スイッチのオン、オ
フを判定するためのしきい値であり、「y−yd」が上
式を満たしたときに、スイッチがオンとなるように構成
しておけば良い。
【0109】上記判定式に従うと、第2のニューラルネ
ッワーク302で算出される誤差の精度が良くない、零
近傍(入力値が「0」の近傍である場合)から離れた入
力値では、第1のニューラルネットワーク301の出力
が直接制御量となり、第2のニューラルネットワーク3
02が、高精度に誤差を算出できる零近傍入力値で、第
2のニューラルネットワーク302の出力が減算される
ことになる。
【0110】次に、s9−2で、オフすべき判定の場合
は、s9−5に処理を移し、修正量1を修正量2とし
て、モデル105に出力する。オンすべき判定の場合
は、s9−3に処理が移り、「y−yd」に対応する入
力に、「0」を入力し、第2のニューラルネットワーク
302に演算させる。
【0111】s9−4では、s9−1で保存されている
修正量1から、s9−3で得られた演算結果である誤差
量を引いたものを、修正量2とする。そして、s9−5
で修正量2を出力して、処理は終了となる。
【0112】次に、ニューラルネット演算手段101の
出力が、入出力ペアで与えた出力信号の出力範囲を越え
ないように制限する、リミッタを備えた実施例を示す。
【0113】図10に、このときのニューラルネット演
算手段101の構成例を示す。
【0114】リミッタ1001は、第1のニューラルネ
ットワークと第2のニューラルネットワークによる演算
結果が入力される。リミッタ1001の処理は、例え
ば、上述した演算結果が入出力ペアのうち出力信号の最
大値または最小値を越えたときに、ニューラルネット演
算手段101の出力を前記出力信号の最大値または最小
値とし、越えていなければ演算結果をそのままニューラ
ルネット演算手段101の出力とするものである。
【0115】次式に、このときのリミッタ1001の出
力を決定する式の例を示す。
【0116】なお、かかるリミッタ1001は、オペレ
ーションアンプ、抵抗等の電子デバイスを使用して、全
てハードウエアで実現するものや、ROM、CPU、R
AMを有した構成にし、ROMに記憶されたプログラム
により処理を実行するようにしてもよい。
【0117】
【数12】
【0118】
【数13】
【0119】
【数14】
【0120】ここで、Oは、第1のニューラルネットワ
ークと第2のニューラルネットワークによる演算結果で
あり、Ymax、Yminは、それぞれ入出力ペアのう
ち出力信号の最大値、最小値である。上式に従えば、ニ
ューラルネット演算手段101の出力範囲を限定できる
ため、制御系の安定性が保証されることになる。
【0121】次に、図11に、本実施例のニューラルネ
ット制御装置100による、モデルのパラメータのチュ
ーニングシミュレーション結果を示す。
【0122】本シミュレーションでは、実炉の有する総
括熱吸収係数φcgの値を、「0.5」とし、モデル10
5に設定されている、総括熱吸収係数φcgを「0.65」
に設定した。
【0123】本図は、本発明にかかるニューラルネット
演算手段101が、モデル105のφcgを、実炉のφ
cgに、チューニングしていく様子を示している。
【0124】比較の対象として、ニューラルネット演算
手段101が第1のニューラルネットワーク301のみ
で構成された、ニューラルネット制御装置を従来手段と
して採用した。
【0125】δθoutは、スラブ204の測定温度と目
標温度との抽出温度誤差であり、目標温度達成時に0と
なる。
【0126】従来手段によるチューニング結果では、モ
デル105のφcgが、実炉のφcgからずれた値に収
束し、抽出温度誤差が残ったままの状態になっているの
に対して、本発明によれば、チューニング回数の増加に
伴い、実炉のφcgが再現されてゆき、最終的に、抽出
温度誤差がほぼ「0」となり、チューニングが成功して
いる。
【0127】なお、上記実施例では、ニューラルネット
演算手段の出力が1つであるが、出力値が複数となる
(例えば、修正量または操作量が複数必要な制御対象を
考慮した場合)構成にしてもよい。このことは、全ての
実施例において言える。
【0128】また、図1には2つニューラルネットワー
クを有した構成を示したが、第1のニューラルネットワ
ークのほかに、第2のニューラルネットワークを備え
ず、第1のニューラルネットワークにより、まず、所定
の値(第2のニューラルネットワークが出力する、特定
値に対応する出力値)を求めておき、この値をニューラ
ルネットワークの出力値から、減ずる構成でも良い。
【0129】次に、図12に、本発明によるニューラル
ネット制御装置を、フィードバックコントローラとして
使用した実施例を示す。
【0130】ニューラルネット制御装置1200は、ニ
ューラルネット演算手段101と目標値格納部106と
を有して構成される。
【0131】ニューラルネット演算手段101は、第1
のニューラルネットワーク301と第2のニューラルネ
ットワーク302を備えて構成される。
【0132】また、目標値格納部106には、制御量の
目標値が格納されており、例えば、RAM等によって実
現される。
【0133】ニューラルネット制御装置1200は、第
1のセンサ1203より取り込んだ制御量から、目標値
を減じて得られる偏差を、第1の入力値として、第2の
センサ1204より取り込んだ制御量以外の制御対象1
201の状態量を、第2の入力値として、第1のニュー
ラルネットワーク301に与える。また、前記第2の入
力値と、前記第1の入力値に対して、与えた「0」を、
第2のニューラルネットワーク302に与える。
【0134】そして、ニューラルネット演算手段は、第
1と第2のニューラルネットワークの出力の差を、制御
量を目標値と一致させる操作量として、制御対象120
1が備えるアクチュエータ1202に出力する。
【0135】さて、ニューラルネット制御装置1200
を、浄水プラントの薬品注入制御に適用した応用例を採
用して、ニューラルネット制御装置1200の動作を詳
細に説明する。
【0136】図13に、制御対象1201に対応した、
浄水プラントの構成図を示す。
【0137】図12のアクチュエータ1202は、凝固
材を第1の層1304に挿入する凝固材注入器1301
に対応する。また、第1のセンサ1203は、凝固材濃
度および不純物濃度を検出するセンサ1303に対応
し、第2のセンサ1204は、浄水プラント1300の
温度を検出するセンサ1302に対応している。
【0138】源水を注入されたプラントは、第一の層1
304で凝固材を、凝固材注入器1301により注入
し、源水に含まれる不純物を凝固させる。
【0139】第2の層1305、第3の層1306で沈
殿物を濾過し、水道水として精製する。
【0140】第3の層1306で、センサ1302によ
り抽出された水の不純物濃度と凝固材濃度を検出する。
【0141】また、プラントの温度を、センサ1302
により取り込む。浄水プラントでは、不純物濃度と凝固
材濃度が制御量となり、ニューラルネット制御装置12
00は、不純物濃度と凝固材濃度が「0」になるまで、
凝固材注入器1301に操作量を送る。
【0142】図14に、ニューラルネット制御装置13
00の処理の流れを示す。
【0143】本実施例では第2のニューラルネットワー
ク302で、制御量が目標値と一致したときの誤差を算
出する場合を説明する。
【0144】まず、s14−1では、第1のニューラル
ネットワーク301に、第1の入力値である、センサ1
303により取り込んだ不純物濃度および凝固材濃度と
目標値(本実施例では「0」)との偏差が入力される。
さらに、偏差とこれに対応した適切な操作量の関係に影
響を与える信号として、センサ1302により取り込ん
だプラントの温度を、第2の入力値として入力し、演算
結果を、操作量1として保存する。
【0145】次に、s14−2で、第2のニューラルネ
ットワーク302に、s14−1で入力した不純物濃度
および凝固材濃度と、目標値との偏差に対応した入力
に、「0」を入力し、同様の演算を行なう。
【0146】演算結果は、誤差量として保存する。
【0147】s14−3で、s14−1で保存された操
作量1の値から、s14−2で算出された誤差量を引い
たものを、操作量2とする。そして、s14−4で、操
作量2の値をプラントに(具体的には、アクチュエータ
に対応する1301に)を出力する。
【0148】第1のニューラルネットワーク301の学
習に使用する記憶手段601の入出力ペアは、実際のプ
ラントで、入力信号と、これに対応して、例えば熟練運
転者の操作量にもとづいて作成すれば良い。また、浄水
プラント1300を対象としたモデルが作成されている
場合は、これを使用したシミュレーション、実験等によ
って、入出力ペアを作成することも可能である。
【0149】次に、ニューラルネットワーク101の出
力が、制御量のみで決定される実施例について説明す
る。
【0150】図15に、本実施例の構成例を示す。
【0151】ニューラルネット制御装置1500は、ニ
ューラルネットワーク301、オフセット記憶手段15
01、目標値格納部107を備えている。
【0152】オフセット記憶手段1501、目標値格納
部107は、例えば、RAMによって実現される。
【0153】まず、全体の処理について説明する。
【0154】ニューラルネットワーク301は、センサ
1504より取り込んだ制御量から、目標値を減じた値
を取り入れて、この値を減少させるのに適当な操作量を
算出する。
【0155】算出された操作量から、オフセット記憶手
段1501に予め記憶されているオフセット値を差し引
いて、その値を制御対象1502が備えるアクチュエー
タ1503に、出力する。
【0156】オフセット記憶手段1501には、ニュー
ラルネットワーク301に、偏差として「0」が入力さ
れたときの出力値が予め記憶されている。
【0157】図16に、オフセット記憶手段1501の
構成方法を示す。
【0158】まず、s16−1で、各制御量が目標値と
一致したときの値である「0」を、ニューラルネットワ
ーク301に入力する。
【0159】次に、s16−2において、このときのニ
ューラルネットワーク301の出力を、オフセット記憶
手段1501に保存する。
【0160】以上の処理により、オフセット記憶手段1
501に記憶されるオフセット値のデータがが作成、記
憶される。
【0161】次に、このニューラルネット制御装置15
00を、倒立振子の倒立制御に適用した実施例を示す。
【0162】図17に、制御対象1502の構成例を示
す。倒立振子1700は、台車1701の上に取付けら
れ、角度θ、角速度dθ/dtは、センサ1404に相
当する角度センサ1703により取り込まれる。角度セ
ンサとしては、例えば、角速度が検出可能なジャイロを
使用すれば良い。
【0163】アクチュエータ1503に相当する駆動部
1702により発生する力Fによって、角度θ、角速度
dθ/dtが、「0」となるように制御される。
【0164】倒立振子の場合、制御量は、角度θと、角
速度dθ/dtであり、制御量の目標値は、それぞれ
「0」、操作量は、力Fである。
【0165】また、例えば、駆動部1702は、モータ
と該モータによって駆動される駆動輪を備えて構成され
る場合、前記操作量である力Fは、モータの出力トルク
等によって与えられ、これを与えるためには、例えば、
所定の駆動電流をモータに注入すれば良い。
【0166】次に、図18に、ニューラルネット制御装
置1500による処理の流れを示す。
【0167】まず、s18−1で、目標値と、角度セン
サ1302により取り込まれた角度θ、角速度dθ/d
tとの、それぞれの偏差を、ニューラルネットワーク3
01に入力し、得られた演算結果を算出する。
【0168】次に、s18−2で、オフセット記憶手段
1501に保存されている値を、演算結果から差し引
き、差し引いたものを操作量Fとする。
【0169】次に、s18−3で、操作量Fを制御対象
1502の駆動部1702に出力する。
【0170】すなわち、例えば、操作量Fを与えるよう
に、モータに電流を注入する。
【0171】本実施例では、ソフトウェアによって、ニ
ューラルネット制御装置1500を実現する方法を述べ
たが、ニューラルネットワーク301とオフセット記憶
手段1501を個別に設けた構成にし、それらを各種C
MOS等の論理素子によって、ハードウェアで実現して
も良い。
【0172】また、前述した実施例と同様に、オフセッ
ト記憶手段1501に保存されるオフセット値を、状況
に応じて差し引くか否かを選択可能とするスイッチ80
1を設けても良い。
【0173】次に、ニューラルネットワーク301の出
力が複数ある場合の実施例を示す。
【0174】図19に、本発明をPID(Pは比例、I
は積分、Dは微分を表し、この3動作を組み合わせた制
御方式を称する)ゲインパラメータのオートチューニン
グに適用した実施例を示す。
【0175】ニューラルネット制御装置1900は、P
IDコントローラ1901、入力波形発生部1903、
解析部1904、ニューラルネットワーク301、オフ
セット記憶手段1501、目標値格納部107を有して
構成される。また、キーボード、マウス等で実現される
入力手段108も備えられている。
【0176】各構成要素は、例えば、CPU、ROM
(所定の処理を行うプログラムを予め記憶しておく)、
RAM、各種CMOS等の電子デバイスにて実現可能で
ある。
【0177】まず、全体の処理を説明する。
【0178】本実施例では一例として、入力波形として
ステップ入力を行う場合について説明する。
【0179】入力波形発生部1903から発生されるス
テップ入力に対する、制御対象1902の出力波形が理
想応答と一致するように、PIDコントローラ1901
のゲインkP、kI、kDをチューニングする必要があ
る。
【0180】入力手段108を介して、目標値格納部1
07に、理想ステップ応答の応答波形が予め記憶されて
いる。
【0181】制御対象1902の制御量は、解析部19
04に入力され、出力波形が抽出される。
【0182】出力波形の抽出法は、入力波形の発生法や
目標値の格納の仕方にも関係するが、例えば、ナイキス
ト間隔で波形をサンプリングすることや、周波数スペク
トルの分布を調べ、当該分布において、所定の周波数間
隔でスペクトルの大きさをサンプリングしていく方法
等、各種の方法が考えられ、波形を再現できるように抽
出するのであれば、いかなる方法でも良い。
【0183】このように抽出された出力波形と理想波形
との差が、ニューラルネットワーク301に入力される
ことになる。ニューラルネットワーク301は、ゲイン
修正量ΔkP、ΔkI、ΔkDを出力するが、オフセッ
ト記憶手段1501に記憶されている、ゲインkP、k
I、kD、のそれぞれに対応した、オフセット値を、修
正量ΔkP、ΔkI、ΔkDから差し引いたものを、P
IDコントローラ1901のゲインに加える処理を行
う。
【0184】オフセット記憶手段1501に格納されて
いるオフセット値は、出力波形と理想波形の偏差とし
て、「0」が入力されたときのニューラルネットワーク
301の出力値である。
【0185】ゲインを表すパラメータの修正を受けた、
PIDコントローラ1901から、制御対象1902
に、操作量が送られ、制御対象1902の制御量が、再
度解析部1904に入力される。
【0186】以上のような処理を繰り返し、ゲインパラ
メータのチューニングが行われる。
【0187】図20に、本実施例のオフセット記憶手段
による処理のフローチャートを示す。
【0188】まず、s20−1で、ニューラルネットワ
ーク301による演算結果が、ゲインパラメータの修正
量として、ΔkP、ΔkI、ΔkDに記憶される。
【0189】次に、s20−2で、オフセット記憶手段
1501に記憶されている値、ΔkP0、ΔkI0、Δ
kD0を取り出し、修正量として記憶されている、Δk
P、ΔkI、ΔkDから取り出したΔkP0、ΔkI
0、ΔkD0を、それぞれ減じた値を、修正量ΔkP、
ΔkI、ΔkDとする。
【0190】そして、s20−3で、修正量ΔkP、Δ
kI、ΔkDを、制御対象1902に出力すれば、一連
の処理が完了する。
【0191】
【発明の効果】本発明によれば、指定された値に対する
第1のニューラルネットワークの出力誤差を、第2のニ
ューラルネットワークの出力で相殺した値を、ニューラ
ルネット演算手段の出力とすることにより、指定された
入力値の近傍での出力誤差を低減することができる。こ
のため、ニューラルネット制御装置は、指令値、操作量
等を高精度に出力することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるニューラルネット制御装置例の
構成図である。
【図2】制御対象である加熱炉の構成図である。
【図3】ニューラルネット演算手段の構成図である。
【図4】ニューラルネット演算手段の処理アルゴリズム
を示すフローチャ−トである。
【図5】ニューラルネットワークの一例の構成図であ
る。
【図6】ニューラルネット学習装置の構成図である。
【図7】入出力ペアの作成アルゴリズムを示すフローチ
ャ−トである。
【図8】スイッチを設けたニューラルネット制御装置例
の構成図である。
【図9】スイッチ操作のアルゴリズムを示すフローチャ
−トである。
【図10】リミッタを設けたニューラルネット演算手段
の構成図である。
【図11】シミュレーション結果の説明図である。
【図12】本発明をコントローラに適用した実施例の構
成図である。
【図13】浄水プラントの構成図である。
【図14】ニューラルネット演算手段のアルゴリズムを
示すフローチャ−トである。
【図15】オフセット記憶手段を組み込んだニューラル
ネット制御装置の構成図である。
【図16】オフセット記憶手段のアルゴリズムを示すフ
ローチャ−トである。
【図17】倒立振子の構成図である。
【図18】ニューラルネット演算手段のアルゴリズムを
示すフローチャ−トである。
【図19】本発明をPIDコントローラに適用した実施
例の構成図である。
【図20】ニューラルネット演算手段のアルゴリズムを
示すフローチャ−トである。
【符号の説明】
100…ニューラルネット制御装置、101…ニューラ
ルネット演算手段、102…指令値算出手段、105…
モデル、111…ニューラルネット学習装置、301…
第1のニューラルネットワーク、302…第2のニュー
ラルネットワーク、801…スイッチ、1001…リミ
ッタ、1501…オフセット記憶手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−181506(JP,A) 特開 平5−197401(JP,A) 特開 平5−150803(JP,A) 特開 平4−15704(JP,A) 特開 平5−333902(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 11/00 - 13/04 G06F 15/18

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力層、中間層、出力層を有して構成さ
    れ、制御対象の制御目標値と検出した制御量との偏差量
    である、少なくとも一つ以上の第1の入力値および制御
    対象が有する状態量である、少なくとも一つ以上の第2
    の入力値を入力層が受け付け、制御対象に与える操作量
    を出力層から出力するニューラルネットワークを備えた
    ニューラルネットワーク内蔵制御装置において、 入力層、中間層、出力層を有して構成した、新たなニュ
    ーラルネットと、減算手段とを備え、 前記新たなニューラルネットワークの入力層は、前記第
    2の入力値、および、前記第1の入力値に対応して予め
    定めた特定値を受け付け、受け付けた値に基づいて、中
    間層および出力層が行う演算により、出力値を出力層か
    ら出力し、 前記減算手段は、前記2つのニューラルネットワークの
    出力値の差分を演算し、前記操作量として出力すること
    を特徴とするニューラルネットワーク内蔵制御装置。
  2. 【請求項2】入力層、中間層、出力層を有して構成され
    るニューラルネットワークを使用し、制御対象の制御目
    標値と検出した制御量との偏差量である、少なくとも
    以上の第1の入力値および制御対象が有する状態量で
    ある、少なくとも一つ以上の第2の入力値を入力層に与
    え、制御対象に与える操作量を出力層から出力させるニ
    ューラルネットワークによる制御方法において、 入力層、中間層、出力層を有して構成した、新たなニュ
    ーラルネットとを用意し、 前記新たなニューラルネットワークの入力層に、前記第
    2の入力値、および、前記第1の入力値に対応して予め
    定めた特定値を与え、受け付けた値に基づいて中間層、
    出力層が行う演算により、出力値を出力層から出力さ
    せ、 前記2つのニューラルネットワークの出力値の差分を演
    算し、前記操作量として出力することを特徴とするニュ
    ーラルネットワークによる制御方法。
  3. 【請求項3】入力層、中間層、出力層を有して構成さ
    、少なくとも一つ以上の入力値を入力層が受け付け、
    制御対象に与える操作量を出力層に出力するニューラル
    ネットワークを備えたニューラルネットワーク内蔵制御
    装置において、予め定めた一の特定値を入力値としたときの前記ニュー
    ラルネットワークの出力値をオフセット値として記憶す
    るオフセット格納手段と、 前記ニューラルネットワークの出力値と前記オフセット
    値との差分を演算し、これを前記操作量として出力する
    オフセット演算手段と、 を備える ことを特徴とするニューラルネットワーク内蔵
    制御装置。
  4. 【請求項4】入力層、中間層、出力層を有して構成され
    るニューラルネットワークを使用し、少なくとも一つ以
    上の入力値を入力層に与え、制御対象に与える操作量を
    出力層に出力させるニューラルネットワークによる制御
    方法において、 予め定めた一つの特定値を入力値としたときの前記ニュ
    ーラルネットワークの出力値をオフセット値として記憶
    するオフセット格納手段を用意し、 前記ニューラルネットワークの出力値と前記オフセット
    値との差分を演算し、これを前記操作量として出力する
    ことを特徴とするニューラルネットワークを用いた制御
    方法
  5. 【請求項5】請求項1において、前記新たなニューラル
    ネットワークに、該ニューラルネットワークの出力値
    を、前記減算手段に接続するか否かを選択するための選
    択手段を備えたことを特徴とするニューラルネットワー
    ク内蔵制御装置。
  6. 【請求項6】請求項において、前記オフセット演算手
    段を起動させるか否かの選択が可能な選択手段を備えた
    ことを特徴とするニューラルネットワーク内蔵制御装
    置。
  7. 【請求項7】請求項5および6のいずれかにおいて、予
    め定めたタイミングで、予め定めた選択項目を選択する
    ように前記選択手段を起動する起動手段を備えたことを
    特徴とするニューラルネットワーク内蔵制御装置。
  8. 【請求項8】請求項1、5および7のいずれかにおい
    て、さらに、リミッタ手段を備え、 該リミッタ手段は、前記減算手段からの出力値の、上限
    値および下限値のうちいずれか一方を制限することを特
    徴とするニューラルネットワーク内蔵制御装置。
  9. 【請求項9】請求項、6および7のいずれかにおい
    て、さらに、リミッタ手段を備え、 該リミッタ手段は、前記オフセット演算手段からの出力
    値の、上限値及び下限値のうちいずれか一方を制御する
    ことを特徴とするニューラルネットワーク内蔵制御装
    置。
  10. 【請求項10】請求項5において、 前記入力値は、制御対象の制御目標値と検出した制御量
    との偏差量であり、 前記定めた一の特定値は、0であることを特徴とするニ
    ューラルネットワーク内蔵制御装置。
  11. 【請求項11】入力層、中間層、出力層を有して構成さ
    れ、制御対象を、正確には分からないパラメータを含む
    数式で表現するモデルで表したとき、制御目標値と検出
    した制御量との偏差量である、少なくとも一つ以上の第
    1の入力値および制御対象が有する状態量である、少な
    くとも一つ以上の第2の入力値を入力層が受け付け、受
    け付けた値に基づいて前記中間層および出力層が行う演
    算により、前記モデルのパラメータの修正量を出力層に
    出力するニューラルネットワークを具備し、 入力層、中間層、出力層を有して構成した、新たなニュ
    ーラルネットと、減算手段とを備え、 前記新たなニューラルネットワークの入力層は、前記第
    2の入力値、および、前記第1の入力値に対応して予め
    定めた特定値を受け付け、受け付けた値に基づいて、中
    間層および出力層が行う演算により、所定の出力値を出
    力層から出力し、 前記減算手段は、前記2つのニューラルネットワークの
    出力値の差分を演算し、前記パラメータの修正量として
    演算結果を出力することを特徴とするニューラルネット
    ワーク内蔵制御装置。
  12. 【請求項12】入力層、中間層、出力層を有して構成さ
    れるニューラルネットワークを使用し、制御対象の制御
    目標値と検出した制御量との偏差量である、少なくとも
    一つ以上の第1の入力値および制御対象が有する状態量
    である、少なくとも一つ以上の第2の入力値を入力層に
    与え、制御対象に与える操作量を出力層から出力させる
    ニューラルネットワークによる制御方法において、 まず、前記ニューラルネットワークの入力層に、前記第
    2の入力値、および、前記第1の入力値に対応して予め
    定めた一の特定値を与え、受け付けた値に基づいて中間
    層、出力層が行う演算により、出力値を出力層から出力
    させ、当該出力値を記憶しておき、 次に、前記ニューラルネットワークの出力値と、前記記
    憶してある出力値との差分を演算し、前記操作量として
    出力することを特徴とするニューラルネットワークによ
    る制御方法。
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