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JP3043764B2 - ミニ‐プロインシュリン、その製造および使用 - Google Patents
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JP3043764B2 - ミニ‐プロインシュリン、その製造および使用 - Google Patents

ミニ‐プロインシュリン、その製造および使用

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JP3043764B2
JP3043764B2 JP1162457A JP16245789A JP3043764B2 JP 3043764 B2 JP3043764 B2 JP 3043764B2 JP 1162457 A JP1162457 A JP 1162457A JP 16245789 A JP16245789 A JP 16245789A JP 3043764 B2 JP3043764 B2 JP 3043764B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、短縮されていないB鎖がアルギニン残基を
介してA鎖に結合しているのみの新規の「ミニ−プロイ
ンシュリン」に関する。ヒトインシュリンは、困難な化
学反応を行うことなくこのミニ−プロインシュリンから
調製される。
短縮されたC鎖を有するミニ−プロインシュリンは公
知である。すなわち、R.Wetzelら((1981)Gene 16、6
3−71)は、6個のアミノ酸に短縮されたC鎖を有する
プロインシュリンを記載している。欧州特許出願公開
(EP−A)第0,055,945号明細書には、対応するプロイ
ンシュリンが開示されている。ここでは、C鎖は2個の
アミノ酸に短縮されている。
EP−A第0,163,529号明細書には、短縮されたB鎖を
有するインシュリン前駆体が開示されており、そのC鎖
は全く欠損しているかまたは1個のアミノ酸に短縮され
ている。これら前駆体は、α−スレオニンエステルを用
いるトリプシン触媒トランスペプチデーション(transp
eptidation)によって成熟ヒトインシュリンに変換され
る。
一方、本発明は、ヒトDes−(32−65)プロインシュ
リンまたは次式Iのミニ−プロインシュリンに関する。
B(1−30)−Arg−A(1−21) (I) 式中、B(1−30)およびA(1−21)は、ヒトイン
シュリンのBおよびA鎖を表す。この化合物は、欧州特
許(EP−B)第0,132,769号および第0,132,770号明細書
に開示された次の「モノ−Arg−インシュリン」と呼ば
れるヒトインシュリンArg831−OHおよびヒトインシュリ
ンの調製のための中間体として使用されるのみならず、
これ自体で、あるインシュリン活性を示す。
本発明は、したがって、医薬物、特に糖尿病(diabet
es mellitus)の治療のための医薬物、としての使用の
ための式Iの化合物にも関し、さらに、式Iの化合物を
含む医薬物、および薬理学的に許容される賦形剤および
式Iの化合物からなる医薬物に関する。
本発明は、さらに、次式IIのモノ−Argインシュリン
および酵素的切断によるヒトインシュリンの調製のため
の式Iの化合物の使用に関する。
式中、A(1−21)およびB(1−30)は、上記と同
様の意味を有し、−S−S−架橋はインシュリンにおけ
るように配置されている。「ワン・ポット(one−pot)
反応」において式Iの化合物をすぐにインシュリンに転
換することは、特に有利である。
本発明は、さらに、式Iの化合物の製造法に関し、こ
れは宿主細胞、好ましくは大腸菌(E.coli)などの細菌
または酵母、特にサッカロミセス・セレビシエ(Saccha
romyces cerevisiae)、においてこの化合物をコードす
る遺伝子構造物を発現させること、および、遺伝子構造
物が融合タンパク質をコードする場合には、この融合タ
ンパク質からの式Iの化合物を遊離させること、からな
る。本発明は、式Iの化合物をコードするDNA配列に加
えて、このDNAを含む遺伝子構造物またはプラスミド、
および宿主細胞、特に大腸菌のような細菌または酵母細
胞、特にそのような遺伝子構造物またはプラスミドを含
むサッカロミセス・セレビシエの酵母株、に関する。本
発明は、さらに、式Iの化合物を含む融合タンパク質、
好ましくは式Iの化合物が下記の架橋メンバー(bridgi
ng member)を介して融合タンパク質の「バラスト部分
(ballast component)」に結合している融合タンパク
質、に関する。
−Met−Ile−Glu−Gly−Arg− なお、本発明の好ましい態様は、次により詳細に説明
される通りである。
諸例を説明するために諸図が用いられる。第1図(お
よびそれに続く第1a図および1b図)は、大腸菌発現ベク
ターPIK10およびpSW3の構築を示す。説明図である。第
2図(およびそれに続く第2a図および2b図)は、酵母発
現ベクターpαfB102またはpαfB104の構築を示す、説
明図である。これらベクターはミニ−プロインシュリン
をコードする。
ミニ−プロインシュリンは正しい折り畳み(foldin
g)を有することから、モノ−Argインシュリンはトリプ
シンによる切断の後でほとんど定量的に形成されること
が見出された。その結果、モノ−Argインシュリンの製
造が驚くほど簡単な工程で可能となる。ヒトインシュリ
ンは、これから既知の方法で調製することができる。モ
ノ−Arg−インシュリンは、さらに医薬物中の活性成分
として使用される(EP−B第0,132,769号明細書)。
発現ベクターpK50は、EP−A第0,229,998号明細書ま
たは対応するAU−A第66,760/86号明細書に記載され
た。ミニ−プロインシュリンは、この構造に対応する融
合タンパク質の形で大腸菌などの細菌中で調製すること
ができる。
難溶性の融合タンパク質は、中性緩衝液による洗浄に
よって濃縮することができる。ミニ−プロインシュリン
は、ハロゲン化シアン切断(E.GrossおよびB.Wittkop:
(1961)J.Am.Chem.Soc.82、1510−1517)によって遊離
させる。これはまだ生物学的に活性の形では存在しない
が、種々の分子間および分子内ジスルフィド架橋、おそ
らくまた他のタンパク質断片との架橋、を有する非均質
混合物からなる。S−スルフォン酸塩の形の分子は、化
学的に均質で比較的安定な誘導体として調製される(P.
G.Katsoyannisら:(1967)Biochemistry 6、2635−246
1)。この誘導体は、イオン交換クロマトグラフィーで
きわめて容易に精製することができ、正しいジスルフィ
ド架橋の形成を伴う天然の立体構造への折り畳みのため
の出発材料として認められたものである(Y.C.Duら:
(1965)Sci.Sin.15、229−236、H.P.Gattnerら:(198
1)Hoppe−Seylers Z.Physiol.Chem.362、1943−1049、
B.H.Frankら:“Peptides:Synthesis−Structure−Func
tion"、D.H.Rich and Gross出版、1043−1049)。この
折り畳みの成功は、黄色ビドー球菌(S.aureus)プロテ
アーゼV8による切断で生じる断片をHPLC分析することよ
って証明される(U.Grau:(1985)Diabetes 34、1174−
1180)。
可能な切断部位の数を通常のプロインシュリンに較べ
て減らすことはこの目的のために特に有利であることが
証明されることから、モノ−Argインシュリンまたはイ
ンシュリンの遊離はトリプシンまたはカルボキシペプチ
ダーゼBの作用によってまたは同じ作用を有する酵素
(W.Kemmlerら:(1971)J.Biol.Chem.246、2780−279
5)によって確実に簡単な方法で行うことができる。こ
のために、切断はかなりもっと簡単にコントロールでき
る(Des−B30−インシュリンまたはDesocta−B23−B30
インシュリンの調製における副産物の形成に関して)。
モノ−Argインシュリンおよびインシュリンはともに既
知の方法でイオン交換クロマトグラフィーによって高純
度で単離することができる。インシュリンおよびモノ−
Arg誘導体の形成、精製工程および最終産物の品質は、
通常のRP−HPLC法(G.Seipkeら:(1986)Angew.Chem.9
8、530−548)を用いて調べられる。
驚いたことに、天然のプロインシュリンと対照的に、
ミニ−プロインシュリンの切断ではいかなるインシュリ
ンDes−B30もほとんど形成されない。
後者はきわめて困難な方法にてインシュリンから分離
できるのみであることから、天然のプロインシュリンか
らのインシュリンの生産においては「two−pot反応」が
好ましい。すなわち、トリプシン切断主要産生物、イン
シュリン−ArgB31−ArgB32およびモノ−Arg−インシュ
リンを既知の方法でイオン交換によってインシュリンDe
s−B30から先ず分離して、次いでカルボキシペプチダー
ゼB(EP−B第0,195,691号明細書)を用いて切断し
て、ヒトインシュリンを得る。これに比較して、ミニ−
プロインシュリンは、「one−pot反応」による理想的な
方法で、トリプシンもしくはカルボキシペプチダーゼB
または同じ作用を有する酵素を同時に用いることによっ
て、ヒトインシュリンに変換することができる。
正しく折り畳まれたプロインシュリン誘導体を直接に
単離できることから、式Iの化合物の酵母における発現
と続いての分泌は特に有利である。宿主系(system)と
して用いられる酵母は、例えば、EP−A第0,248,227号
明細書の例Bに示されるピキア・パストリス(Pichia p
astoris)、ハンセヌラ・ボリモルフィス(Hansenula p
olymorphis)、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosa
ccharomyces pombe)または好ましくはサッカロミセス
・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)などがあ
る。
酵母における発現ベクターは、多く知られている。本
発明に係るインシュリン誘導体の調製については、次に
酵母α−因子系を例にして記述されている。しかしなが
ら、他の発現系も既知の方法にしたがって用いることが
できることから、これは単に一例として理解されるべき
ものである。
酵母フェロモン(pheromone)遺伝子MFαの構造は、K
urjanおよびHerskovitz((1982)Cell 30、933−943)
によって報告されており、ここでは他の遺伝子の発現の
可能性および遺伝子産生物の分泌についても検討されて
いる。これに関しては、Brakeら((1984)Proc.Natl.A
cad.Sci.USA 81、4642−4646)も参照することができ
る。
別の方法として、酵母「キラートキシン(Killertoxi
n)」系を用いることができる。または酸ホスファター
ゼまたはインベルターゼ系を介する分泌を用いることが
できる。
酵母ベクターとしては、いわゆる「シャトル」ベクタ
ーが有利に用いられる。これは、細菌プラスミドおよび
酵母プラスミドの複製開始点、それに両宿主系の選択の
ための遺伝子または遺伝子群を有している。さらに、そ
のようなベクターは、外来性遺伝子の発現に必要なプロ
モーター配列および、必要に応じて、収率を上げるため
のターミネーター配列を含む。すなわち、便宜的に分泌
シグナルと融合させたヘテロ(heterologous)遺伝子を
プロモーターとターミネーターの間に位置させる。この
ようなベクターは、例えば、US−A第4,766,073号明細
書に記載されている。
遺伝子コードは、公知のように、「縮重(degenerat
e)」している。すなわち、唯一のヌクレオチド配列で
コードされるアミノ酸は僅か2種であるのに対して、コ
ード可能な残りの18種のアミノ酸は、2種類から6種類
のトリプレットによってコードされる。したがって、ミ
ニ−プロインシュリンの遺伝子の合成には、多様のコド
ンの組合せを選択することができる。今、ミニ−プロイ
ンシュリンをコードするDNA配列I(二つの遺伝子断片I
K I(表1)およびIK II(表2)の形で付表に示されて
いる)が特に有利であることが見出された。これは、酵
母および大腸菌のコドン使用をともに最高にするからで
ある。
DNA配列Iのコード鎖の5′末端には、制限エンドヌ
クレアーゼKpn I部位に対応する「突出している」DNA配
列がある。これに対して、制限酵素Hind IIIに対応する
一本鎖配列はコード鎖の3′末端に突出を有している。
これら二つの異なる制限酵素認識配列によって、DNA配
列Iをプラスミドの所望の位置方向に挿入できることが
保証される。2個の翻訳/終結コドン(終止コドン)が
アスパラギンをコードするトリプレット第65のコード配
列に続いている。制限酵素Pst I(コドン41/42)の唯一
の内部切断部位の存在によって、二つの遺伝子断片をサ
ブクローニングすることが可能になる。これらを、pUC1
8などのよく研究されているプラスミドまたはこれらプ
ラスミドの誘導体などに導入することができる。
さらに、多数の制限酵素の唯一認識配列を構造遺伝子
中に導入することができ、これによって、一方ではプロ
インシュリンの部分配列へのアクセスが提供され、他方
では突然変異を起こすことができる。
DNA配列Iは、天然の配列から必須の部分を修飾して
得られた。このようにして、多数の制限酵素の唯一切断
部位の挿入が可能になった。
DNA配列Iは、47〜96ヌクレオチドユニットの鎖長の
全部で6個のオリゴヌクレオチドから構築することがで
きる。このための工程は以下に説明する通りである。
遺伝子断片IK I(表1)は、47〜74ユニットの鎖長の
4個のオリゴヌクレオチドから構築することができる。
すなわちこれらを先ず化学合成し、次いで3個のヌクレ
オチドの「粘着性末端」を介して酵素的連結を行わせ
る。この粘着性末端は制限酵素Dra IIIに対応するもの
で、これは後の修飾に有利である。
遺伝子断片IK II(表2)は、88および96ヌクレオチ
ドユニットの長さの2個の化学合成オリゴヌクレオチド
から得ることができる。
例1 a)一本鎖オリゴヌクレオチドの化学合成 DNA構築ブロックの合成をオリゴヌクレオチド表4
(表1)を例に用いて説明する。固相合成のために、
3′末端に位置するヌクレオシド、すなわちこの場合に
はアデニン(ヌクレオチド第125)、を支持体に3′水
酸基を介して共有結合させて用いる。支持体物質は、長
鎖アミノアルキル基を官能基として有するCPG(「調整
された有孔ガラス(controlled pore glass)」)であ
る。
次の諸合成工程において、塩基構成分は、β−シアノ
エチルN、N′−ジアルキル−5′−0−ジメトキシ−
トリチルヌクレオシド−3′−燐酸アミダイトとして用
いる。ここで、アデニンはN6−ベンゾイル化合物とし
て、シトシンはN4−ヘンゾイル化合物として、グアニン
はN2−イソブチル化合物として、およびチミンは保護基
をもたないかたちで、存在する。
0.2μmolの結合された5′−0−ジメトキシトリチル
−N4−ベンゾイル−2′−デソキシアデノシンを含有す
る重合支持体の25mgを次のような作用物で連続的に処理
する。
A) アセトニトリル B) 3%トリクロロ酢酸のジクロロメタン溶液 C) アセトニトリル D) 5μmolの適当なヌクレオシド−3′−0−ホス
ファイトおよび25μmolテトラゾール(0.15mlの無水ア
セトニトリル溶液) E) アセトニトリル F) 40%ルチジンおよび10%ジメチルアミノピリジン
を含有するテトラヒドロフランに溶かした20%無水酢酸 G) アセトニトリル H) 容量比で5:4:1のルチジン/水/テトラヒドロフ
ラン混液に溶かした3%イオジン ここで「ホスファイト」とは、β−シアノエチル2′
−デソキシリボース−3′−モノフォスファイトであっ
て、第三価をジイソプロピルアミノ基で飽和させたもの
であることを理解されたい。個々の合成工程の収率は、
各々、デトリチレーション(detritylation)反応B)
によって、分光光度計で496nmの波長でジメトキシトリ
チルの陽イオンの吸収を測定することによって決定する
ことができる。
合成が完了した後、ジメトキシトリチル基をA)〜
C)で記述したようにして切断する。アンモニア処理に
よってオリゴヌクレオチドを支持体から切り離し、同時
に、β−シアノエチル基を除去する。オリゴマーを50℃
で16時間濃アンモニアで処理することによって、塩基の
アミノ保護基を定量的に切断する。このようにして得ら
れる粗生産物をポリアクリルアミドゲル電気泳動によっ
て精製する。
オリゴヌクレオチド1〜3(表1)、5および6(表
2)を、同様の方法で調製する。
b)一本鎖オリゴヌクレオチドの酵素的連結 オリゴヌクレオチドの5′末端の酵素的燐酸化のため
に、各々1μmolのオリゴヌクレオチド1および4を4
ユニットのT4ポリヌクレオチドキナーゼ(20μlの50mM
トリス塩酸緩衝液(pH7.6)、10mM塩化マグネシウムお
よび10mMジチオスレイトール(DTT)に溶かしたもの)
で37℃で30分間処理する。95℃で5時間加熱して酵素を
失活させる。「突出している」一本鎖配列を形成するオ
リゴヌクレオチド2および3は燐酸化しない。これによ
って、より大きい遺伝子断片が次の連結反応において形
成されるのを阻止することができる。
オリゴヌクレオチド1〜4を次のようにして連結させ
る。各1μmolのオリゴヌクレオチド1と2または3と
4を各々対にして、20μlの50mMトリス塩酸緩衝液(pH
7.6)、10mM塩化マグネシウムおよび10mM DDTの中に溶
かして、この溶液を95℃で5分間加熱して、それを2時
間以内に室温まで冷却してハイブリダイズさせる。この
目的のために、オリゴヌクレオチド1および4を5′燐
酸塩の形で用いる。形成された二重螺旋状のDNA断片を
さらに連結させるために、これら断片の溶液を一緒に合
わせて15分間で60℃に加温した後、室温にまで冷却す
る。次いで、2μlの0.1M DDT、16μlの2.5mMアデノ
シン3燐酸(pH7)および1μlのT4DNAリガーゼ(400
ユニット)を次いで、この混合物を22℃で16時間インキ
ュベートする。
このようにして得られる遺伝子断片(表1および2)
を、10%強度ポリアクリルアミドゲル(尿素無添加、40
×20×0.1cm)上でのゲル電気泳動によって精製する。
このとき、Hinf Iで切断したφX174DNA(BRL社製)また
はHae IIIで切断したpBR322を標識物質として用いる。
例2 a)合成DNA断片のクローニング 市販のプラスミドpUC19を制限酵素(Kpn IおよびPst
Iを用いて開環して、大きい断片(I)を0.8%「Seapla
que」ゲルを通して分離する。この断片を表1のように
して合成したDNA(2)を用いてT4DNAリガーゼと反応さ
せて、ライゲイション混合物をコンピテントにした大腸
菌79/02細胞とインキュベートする。形質転換混合物を2
0mg/リットルのアンピシリンを含むIPTG/Xgalプレート
にプレートする。プラスミドDNAを、白色コロニーから
単離して、制限酵素およびDNA配列分析によって特徴付
けを行う。目的のプラスミドをpIK1と称する。
同様にして、表2によるDNA(5)を、Pst IおよびHi
nd IIIで開環しておいたpCU19に連結させる。プラスミ
ドpIK2(6)が得られる。
b)ミニ−プロインシュリン遺伝子の構築 表1および2によるDNA配列(2)および(5)プラ
スミドpIK1(3)およびpIK2(6)から再び単離して、
Kpn IおよびHind IIIを用いて開環しておいたpUC19と連
結させる(7)。このようにしてプラスミドpIK3(8)
が得られる。これは、修飾されたヒトインシュリン配列
をコードする。
プラスミドpIK3(8)をMul IおよびSpe Iを用いて開
環して、大きい断片(9)を単離する。これを下記のDN
A配列(10)と連結される。
この配列は、B鎖(B30)の最後のコドンを一つのア
ルギニンコドンで補い、切り取られたA鎖の最初の7個
のアミノ酸のコドンを置換し、この鎖のアミノ酸8およ
び9のコドンを補っている。
プラスミドpIK4(11)は、このようにして得られる。
これは、本発明によるヒトミニ−プロインシュリンをコ
ードする。
c)ミニ−プロインシュリンの発現ベクター pIK I: EP−A第0,229,998号明細書(その例3、第3図(3
3))から知られるプラスミドpK50(12)をEcoR Iおよ
びHind IIIを用いて切断する。断片(13)および(14)
の両方を単離する。次いで、IL−2の部分配列を含む小
さい切断(14)をMlu Iで切断して、IL−2部分配列(1
5)を単離する。
プラスミドpIK4(11)をEcoR IおよびHpa Iを用いて
切断して、大きい断片(16)を単離する。ここで、これ
をIL−2部分配列(15)および合成DNA(17) に連結し、プラスミドpIK8(18)を得る。これは、架橋
メンバーMet−Ile−Glu−Gly−Argおよび次いでミニ−
プロインシュリンのアミノ酸配列がIL−2の最初の38個
のアミノ酸に続いている、融合タンパク質をコードす
る。
記述した誘導タンパク質をコードするEcoR I−Hind I
II断片を、プラスミドpIK8(18)から切り出す。この断
片を、pK50の切断で得られた大きい断片(13)と連結さ
れる。前に特徴付けした融合タンパク質をコードする発
現ベクターpIK10(20)をこのようにして得る。
pSW3: 「bom site」を含むNde I−BstE III断片がベクターp
IK10(20)から除去される場合には、ベクターは、比較
的高いコピー数で細胞中に存在して得られて、「bom si
te」を欠くため、もはや抱合(conjugative)プラスミ
ドによって動員(mobilized)され得ない。
この目的のために、ベクターpIK10(20)をBstE III
およびNde Iを用いて切断して、これをエタノールで沈
殿させて、DNAポリメラーゼ緩衝液に移して、クレノウ
ポリメラーゼ反応に供する。このようにして形成した先
端を切断されたDNA断片をゲル電気泳動によって分離し
て、大きい断片(21)を単離する。ベクターpSW3(22)
をライゲーションによって得る。コンピテントにした大
腸菌Mc1061細胞を形質転換させて、増幅させた後、プラ
スミドpSW3(22)を単離して、特徴付けをする。
例3:大腸菌W3110株における発現 プラスミドpIK10(20)またはpSW3(22)を含む大腸
菌細胞の一晩培養菌液を、50μg/mlアンピシリンを含む
LB倍地(J.H.Miller:Experiments in Molecular Geneti
cs、Cold Spring Harbor Laboratory、1972)で約1:100
に希釈して、増殖をOD測定によって追う。OD=0.5にお
いて、培養菌液をIPTC濃度1mMに調整して、150〜180分
の後、細菌を遠心分離する。これら細菌を緩衝混合液
(7M尿素、0.1%SDS、0.1M燐酸ナトリウム、pH7.0)中
で約5分間煮沸して、試料をSDSゲル電気泳動プレート
に供する。ゲル電気泳動分析の後、追加のバンドが約10
Kdからの領域に認められる。これは目的の融合タンパク
質に対応する。このバンドは、「ウエスタンブロット」
実験においてインシュリンに対する抗体と反応する。細
胞を加圧下で破砕してから破砕物を遠心分離すると、融
合タンパク質は他の不溶性細胞成分とともに沈澱中に見
出される。
上記の誘導条件は、振とう培養にも適用される。より
大規模の培養では、他の培地の選択および、例えば、変
更したO.D.値を得るための条件などを適宜設定する。
例4: a)モノ−Argインシュリンの調製 遠心分離して燐酸緩衝液(pH7)または水で洗浄する
ことによって濃縮した融合タンパク質(乾燥物含有量約
25%)の40gを75mlの98〜100%の燐酸に溶解させて、こ
れに5gのBrCNを加える。室温で6時間反応させた後、混
合物に2リットルの水を加えて、凍結乾燥させる。
断片混合物(10g)を1リットルの緩衝溶液(8M尿
素、0.2Mトリス−HCl(pH8.5))に溶解して、30℃に加
温してから10g亜硫酸ナトリウムおよび2.5gの四チオン
酸ナトリウムを加える。30℃で90分間保持した後、3リ
ットルの冷水を加えて、pHを7.0に調整する。得られる
沈澱を遠心分離する。pHを3.5に調整することによって
ミニ−プロインシュリンのヘキサ−S−スルホン酸塩を
上清液から沈澱させる。+4℃で15分間インキュベート
した後、混合物を遠心分離する。沈澱を200mlの水で洗
浄してから凍結乾燥する。RP−HPLCによって900mgのミ
ニ−プロインシュリン含有量が測定された物質混合物4.
8gが得られる。S−スルホン酸塩の濃縮を次の二つの工
程によって行う。
1. 3M尿素および0.05Mトリス−HCl(pH8.3)中のフラ
クトゲル(RFractogel)TSK DEAE650Mを含む5×60cm
のカラムを通すアニオン交換クロマトグラフィー。溶出
を0.05〜0.5M NaCl(各々6リットル)の勾配を用いて
行う。溶出液を等電点焦点(isoelectric focusing)に
よって分析した後、産生物を、合わせた画分から1M尿素
濃度への希釈およびpHの3.5への調整によって沈澱させ
る。
2. 3M尿素、0.05Mトリス−HClおよび0.05M NaCl(pH8.
3)中のセファクリル(RSephacryl)S200を通すゲル濾
過による光および低分子不純物の除去。分画物の分析お
よび単離物の単離を上記の工程のようにして行う。沈澱
物を20mlの水で洗浄してから凍結乾燥する。1.10gの69
%純度に濃縮された産生物が得られる。
折り畳み(folding)およびジスルフィド架橋形成の
ために、Sスルホン酸塩を50mlの8M尿素および0.02Mト
リス−HCl(pH8.6)に溶解する。2、3滴のオクタノー
ルを加えた後、精製された窒素を15分間混合物に通す。
1.1ml(16mMol)の2−メルカプトエタノールを加えて
室温で1時間で完全な還元を行う。溶液をセファデック
ス(RSephadex)G25カラム(5×60cm)に供して、0.05
Mグリシン/NaOH(pH10.6)を用いて溶出する。検査の
後、グリシン緩衝液300ml中のタンパク質画分を検査の
後、4℃で2日間保持する。必要であれば、pH値(10.
6)の修正を行う。次いで、溶液をpH6.8に調整して、溶
液を1mg(3.5U)のトリプシン(メルク社製、L−1−
p−トシルアミノ−2−フェニルエチルクロロメチルケ
トン(TPCK)で処理)とともに室温で4時間インキュベ
ートする。次いで、pHを3.5に調整して、1mgの大豆トリ
プシンインヒビター(シグマ社製)および3mlの10%ZnC
l2を加えて、溶液を再びpH6.8に調整する。得られる沈
澱を遠心分離によって分離する。これは、主にモノ−Ar
gインシュリンを含む。これを50mM乳酸および30%イソ
プロパノール(pH3.5)からなる緩衝液中のS−セファ
ロース(SepharoseR)(2.5×40cm)によるイオン交換
クロマトグラフィーによって精製する。溶出を、0.05〜
0.50M NaCl(各1リットル)の勾配によって行う。溶
出液をHPLCで分析する。水で1:1に希釈した後、1リッ
トル当り10mlの10%ZnCl2を加えてpH6.8に調整すること
によって、モノ−Argインシュリンを産生物を含む画分
から沈澱させる。遠心分離によって分離される沈澱を、
1g/リットルのフェノール、10.5g/リットルのクエン酸
および200mg/リットルのZnCl2からなる緩衝液からpH6で
結晶化させる。水で洗浄した結晶を凍結乾燥した後、純
度90%以上のモノ−Argインシュリンの390mgが得られ
る。
例5: インシュリンの調製 200mgのモノ−Argインシュリン(例4を参照された
い)を100mlの0.05Mトリス−HCl(pH8.5)に溶解する。
次いで、IU(約4μg)のカルボキシペプチダーゼBを
加えて、溶液を室温で緩やかに攪はんする。3時間の
後、pH3.5まで酸性化し、1mlの10%ZnCl2をpH5.5で加え
ることによってヒトインシュリンを結晶化させる。85%
以上の純度の結晶化インシュリンの200mgが得られる。
この材料を、0.1%ルテンソル(Lutensol)ON100(BASF
AG、実質的に12個の炭素原子の直鎖状飽和脂アルコール
(linear saturated farry alcohol)のオクスエチレー
ト(Oxethylate))および0.05Mトリス−HCl(pH8.3)
中のフラクトゲルTSKDEAE650Mを含むカラム(2.5×40c
m)でのイオン交換クロマトグラフィーによる精製に供
する。溶出を0〜0.4M NaCl(各リットル)の勾配を用
いて行う。HPLCによって同定された産生物を含む画分か
ら、10mlの10%ZnCl2および1mlの10%クエン酸を加えた
後にpH5.5でインシュリンを結晶化させる。一晩緩やか
に攪はんした後、混合物を遠心分離して、得られる沈澱
物を、5g/リットルのクエン酸、125ml/リットルのアセ
トンおよび200mg/リットルのZnCl2からなる緩衝液の20m
lからpH5.5で再結晶化させる。95%以上の純度を有する
インシュリンの160mgが得られる。
例6: トリプシンとカルボキシペプチダーゼBとの組合せ使用
によるモノ−Argインシュリンからのインシュリンの調
製 5mgのモノ−Argインシュリンを20mlの0.1Mトリス−HC
l(pH8.0)に溶解して、溶液を30℃に加温する。同時
に、2.5μlのトリプシン溶液(1U/ml)および150μl
のカルボキシペプチダーゼB溶液(1U/ml)を加える。
3時間の後、溶液をpH3.5に調整して、2.5μlのトリプ
シンインヒビター溶液(1U/ml)および200μlの10%Zn
Cl2溶液を加える。pHを6.8に調整することによってヒト
インシュリンを沈澱させて、遠心分離してから例5のよ
うに結晶化させる。結晶化されたインシュリンの純度
は、95%以上である。
例7:酵母発現ベクターの構築 DNA配列(23)(表3)を先ずホスファイト法によっ
て合成する。このDNA配列(23)はMFα前駆体タンパク
質のアミノ酸49〜80をコードし、本質的に天然DNA配列
に対応する。
先ず、DNA配列(23)をα因子の遺伝子を単離するた
めのプローブとして用いる。この目的のために、このDN
A配列を32Pで標識する。このプローブを用いて、遺伝子
をゲノムλgt11酵母遺伝子バンク(例えば、Clotech La
boratories Inc.、4055 Fabian Way、Palo Alto、CA943
03から市販もされている入手可能なもの)から単離す
る。この目的のために、α因子遺伝子を有するλgt11フ
ァージを、プラークハイブリダイゼーション実験におい
て同定する。陽性と同定されたプラークからのファージ
を単離して、複製してからDNAを得る。これをEcoR Iを
用いて切断して、0.8%のアガロースゲル上で分析す
る。「サザントランスファー」実験によって膜を32P−
標識DNA配列(23)に対してハイブリダイズさせる。DNA
配列(23)に対してハイブリダイズさせる約1.75kbの断
片(24)を含むファージDNAを、酵素で再び切断して、
対応する断片(24)を単離する。ベクターpUC19をEcoR
Iで開環して(25)、T4リガーゼを用いて1.75kbの断片
(24)と反応させる。クローニングベクター(26)が得
られる。
大腸菌79/02株をライゲーション混合物を用いて形質
転換させる。白色のコロニーを単離して、これからプラ
スミドDNAを得て、1.75kbEcoR I断片を含むプラスミド
(26)を同定する。
MFαの前駆体タンパク質の天然のDNA配列は、アミノ
酸8〜10領域のPst I切断部位およびアミノ酸48/49領域
のTaq I切断部位を含む。単離されるプラスミドDNA(2
6)から、Pst IおよびTaq Iとの反応によって、MFα前
駆体配列のアミノ酸9〜48をコードする断片(27)が単
離される。ベクターpUC18をPst IおよびKpn Iを用いて
開環して、T4リガーゼを用いて、Pst I−Taq I断片(2
7)および合成DNA配列(23)と反応させる。大腸菌79/0
2をライゲーション混合物を用いて形質転換させる。形
質転換混合物をIPTG−Xgal−Apプレートにプレートす
る。白色コロニーを単離して、このクローンのプラスミ
ドDNAを制限酵素分析によって特徴付けする。MFα前駆
体配列のアミノ酸8〜80をコードするクローニングベク
ター(29)がこのようにして得られる。
記述したコード配列(30)をPst IおよびKpn Iとの反
応によってクローニングベクター(29)から切り出し、
下記のライゲーションにおいて組み入れを行う。この目
的のために、クローンニングベクター(26)をEcoR Iと
反応させて、一部をPst Iと反応させて、MFα前駆体配
列の最初の8個のアミノ酸のコード配列を含む断片(3
1)を単離する。さらに、ベクターpCU19をEcoR Iおよび
Kpn I(32)を用いて開環して(32)、前述した二つの
断片(30)および詳述した(31)とに連結させる。その
結果、クローニングベクター(33)が形成される。これ
は、MFα前駆体の全配列のアミノ酸80までをコードす
る。
クローニングベクター(33)をKpn IおよびHind III
を用いて開環して、大きい断片(34)を単離する。これ
をミニ−プロインシュリンをコードするプラスミド(1
1)からのKpn I−Hind III断片(35)を用いて連結す
る。プラスミドpIK20(36)は、このようにして得られ
る。その構造は制限酵素分析によって確認される。
プラスミドYep13(Broachら:(1979)Gene 8、121)
をBam Iを用いて開環して、突出末端をクレノウポリメ
ラーゼを用いて埋填する(38)。エタノールを用いてDN
Aを沈澱させてからウシアルカリホスファーターゼで処
理する。
インシュリン誘導体およびMFαの前駆体配列をコード
する断片を、Hind IIIおよびEcoR Iを用いてクローニン
グベクター(36)から切り出して、突出末端を前述した
ようにして埋填する(37)。
先端を切断した二つのDNA配列(37)および(38)を
互いに連結させて、プラスミドpαfB102(39)および
pαfB104(40)を形成させる。これら二つのプラスミ
ドは、挿入断片の位置方向が異なるのみである。
EP−A第0,171,024号明細書に記載されているよう
に、ターミネーターを挿入配列の後方に挿入することが
できる(EP−A第0,171,024号明細書の第4〜6図)。
この目的のためには、Nco Iおよび/またはBamH I切断
部位が適している。
大腸菌MM294でのプラスミドDNAの増幅の後に、プラス
ミドpαfB102を用いて、H.Itoら((1983)J.Bacterio
l.、153、163)のリチウム法によって、ロイシン要求性
株酵母株Y79(α、trp1、leu2−1)、(Cantrellら:
(1985)Proc.Acad.Natl.Sci.USA 82、6250)およびDM6
−6(α/αleu2−3、112::ura3+/leu2::lys2+、trp1
-/trp1-、his3−11、15/his3−11、15、ura3-/ura3-、l
ys2-/lys2-、arg4−17/arg4+、adel/adel+)(Maya Han
na Dept.Mol.Biol.Massachusetts General Hospital、B
oston、USA)を形質変換させた。ロイシンを添加しない
選択培地で増殖できるコロニーを単離して合わせる。酵
母ミニマム培地に個々のコロニーを接種して、28℃で24
時間インキュベートする。細胞を遠心分離して、上清液
のインシュリン活性をRIA試験で調べる。プラスミドTDN
Aを、上清がインシュリン活性を示す酵母クローンから
再び単離して、制限酵素分析によって特徴付けした。形
質転換させた酵母株を次の発現に用いる。
例8:酵母における発現 新鮮な選択培地一晩培養物から例7の方法によって得
られる酵母株細胞を、吸光度OD600=0.1になるように10
mlの酵母完全培地に接種する。培養物を28℃で8時間振
とうさせる。その後、90mlの新鮮培地を加える。次い
で、培養物をさらに20時間振とうさせる。細胞を遠心分
離して、上清液のインシュリン濃度を測定する。より大
規模の培養では、条件を改変する。例えば、新鮮培地を
連続的に添加することができる。
例9:酵母上清液からのモノ−Arg−プロインシュリンの
精製 培養上清液を、スチレンおよびジビニルベンゼンのコ
ポリマーからなる多孔性吸着樹脂(Diaion HP20)を含
む吸着カラムに通して加える。カラムは、20〜50mM酢酸
緩衝液(pH5)によって予め平衡にした。トリス緩衝液
(pH8)で洗浄した後、10倍のカラム容量のイソプロパ
ノール勾配(0〜50%)を適用する。インシュリンを含
む画分をpH6に調整して、RMATREX CELLUFINE AM(アミ
コン社製)を加えて、混合物を攪はんして、吸引によっ
て濾過を行って、50mlの酢酸緩衝液(pH6)で洗浄す
る。洗浄画分と主画分とを合わせて、乳酸を用いてpHを
3.5に調整して、50mM乳酸(pH5)/30%イソプロパノー
ルを用いて平衡にさせておいたS−SEPHAROSEカラムを
通して加える。
溶出を、0〜0.6M NaCl勾配によって行う。ミニ−プ
ロインシュリンは、0.25〜0.3Mの範囲で溶出される。
プロインシュリンを含む画分を1/4の容量に濃縮し
て、6%酢酸(pH2)で平衡にしたBiogel P10(Bio−Ra
d社製)を含むカラムを通して加える。インシュリンを
含む溶出液を凍結乾燥して、調製用「逆相」HPLC工程
(RP18材料、0.1%TFA、アセトニトリル勾配20〜40%)
に通して精製する。続いての凍結乾燥の後、凍結乾燥物
をトリス緩衝液(pH6.8)に溶解して、モノ−Arg−プロ
インシュリン1グラム当り4ユニットのトリプシンとと
もに室温で3〜5時間インキュベートする。反応過程を
「逆相」分析によって追跡する。それによると、モノ−
Argインシュリンはほぼ定量的に形成されることがわか
る。反応終わりに、pHを3.5に調整して、等量のトリプ
シンインヒビターを加えることによって反応を終結させ
る。次いで、塩化亜鉛濃度を0.21g/リットルに、pHを6.
8に調整する。綿状の沈澱を得て、これを乳酸緩衝液に
溶解する。S−SEPHAROSEクロマトグラフィーによって
成分を各々分離する。モノ−Argインシュリンを含む画
分を合わせて、水と1:1の割合で混合する。次いで、1
リットル当り10mlの10%ZnCl2を溶液に加える。次い
で、モノ−ArgインシュリンをpH6.8で沈澱させ、既知の
方法(インシュリンについて)によって再結晶させる。
例10:ヒトインシュリンの調製 例9の方法で調製したモノ−Argインシュリンを、カ
ルボキシペプチダーゼB切断の出発物質としている。こ
の目的のために、インシュリン誘導体をトリス緩衝液
(pH8.5)に溶解して、モノ−Argインシュリン1グラム
当り5ユニットのカルボキシペプチダーゼを加える。緩
やかに攪はんしながら室温にて3時間にわたって反応を
行う。次いで、産生物を例9に記載のようにしてZnCl2
で沈澱させる。次いで、ヒトインシュリンを既知の方法
(DE−B第2,629,568号明細書)によって精製する。
【図面の簡単な説明】
第1図(およびそれに続く第1a図および1b図)は、大腸
菌発現ベクターPIK10およびpSW3の構築を示す、説明図
である。 第2図(およびそれに続く第2a図および第2b図)は、酵
母発現ベクターpαfB102およびpαfB104の構築を示
す、説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12N 15/00 A61K 37/26 C12P 21/02 C12N 15/00 //(C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 オイゲン、ウールマン ドイツ連邦共和国グラスヒュッテン/タ ウヌス、ツム、タールブリック、31 (56)参考文献 特開 昭61−221200(JP,A) 特開 昭61−1389(JP,A) 特開 昭60−42334(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 14/62 ZNA C12N 15/00 BIOSIS(DIALOG) GenBank/EMBL/DDBJ WPI/L(QUESTEL)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式Iで示される化合物。 B(1−30)−Arg−A(1−21) (I) 〔式中、B(1−30)およびA(1−21)はヒトインシ
    ュリンのBおよびA鎖を表す。〕
  2. 【請求項2】請求項1記載の化合物を含んでなる、糖尿
    病(diabetes mellitus)治療用医薬物。
  3. 【請求項3】薬理学的に認容できる賦形剤および請求項
    1記載の化合物からなる、糖尿病治療用医薬物。
  4. 【請求項4】請求項1記載の化合物を酵素的に切断し
    て、次式IIの化合物及び/又はヒトインシュリンを形成
    させることを含む、好ましくはワン・ポット反応での、
    次式IIの化合物及び/又はヒトインシュリンの調製方
    法。 ここで、−S−S−架橋はインシュリンにおけるように
    配置されている。
  5. 【請求項5】請求項1記載の化合物をコードする遺伝子
    構造物(structure)を宿主細胞、好ましくは細菌また
    は酵母、において発現させること、および、遺伝子構造
    が融合タンパク質をコードする場合には、得られる融合
    タンパク質から式Iの化合物を遊離させること、からな
    る、請求項1記載の化合物の製造法。
  6. 【請求項6】請求項1記載の化合物をコードする、DN
    A。
  7. 【請求項7】請求項7に記載のDNAを含んでなる、遺伝
    子構造物またはプラスミド。
  8. 【請求項8】請求項8に記載の遺伝子構造物またはプラ
    スミドを含んでなる、宿主細胞、好ましくは細菌または
    酵母。
  9. 【請求項9】請求項1記載の化合物、好ましくは次の架
    橋メンバー(bridging member)を介して融合タンパク
    質の「バラスト部分(ballast component)」に結合し
    た請求項1記載の化合物、を含んでなる、融合タンパク
    質。
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