JP3043764B2 - ミニ‐プロインシュリン、その製造および使用 - Google Patents
ミニ‐プロインシュリン、その製造および使用Info
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Description
介してA鎖に結合しているのみの新規の「ミニ−プロイ
ンシュリン」に関する。ヒトインシュリンは、困難な化
学反応を行うことなくこのミニ−プロインシュリンから
調製される。
知である。すなわち、R.Wetzelら((1981)Gene 16、6
3−71)は、6個のアミノ酸に短縮されたC鎖を有する
プロインシュリンを記載している。欧州特許出願公開
(EP−A)第0,055,945号明細書には、対応するプロイ
ンシュリンが開示されている。ここでは、C鎖は2個の
アミノ酸に短縮されている。
有するインシュリン前駆体が開示されており、そのC鎖
は全く欠損しているかまたは1個のアミノ酸に短縮され
ている。これら前駆体は、α−スレオニンエステルを用
いるトリプシン触媒トランスペプチデーション(transp
eptidation)によって成熟ヒトインシュリンに変換され
る。
リンまたは次式Iのミニ−プロインシュリンに関する。
シュリンのBおよびA鎖を表す。この化合物は、欧州特
許(EP−B)第0,132,769号および第0,132,770号明細書
に開示された次の「モノ−Arg−インシュリン」と呼ば
れるヒトインシュリンArg831−OHおよびヒトインシュリ
ンの調製のための中間体として使用されるのみならず、
これ自体で、あるインシュリン活性を示す。
es mellitus)の治療のための医薬物、としての使用の
ための式Iの化合物にも関し、さらに、式Iの化合物を
含む医薬物、および薬理学的に許容される賦形剤および
式Iの化合物からなる医薬物に関する。
および酵素的切断によるヒトインシュリンの調製のため
の式Iの化合物の使用に関する。
様の意味を有し、−S−S−架橋はインシュリンにおけ
るように配置されている。「ワン・ポット(one−pot)
反応」において式Iの化合物をすぐにインシュリンに転
換することは、特に有利である。
れは宿主細胞、好ましくは大腸菌(E.coli)などの細菌
または酵母、特にサッカロミセス・セレビシエ(Saccha
romyces cerevisiae)、においてこの化合物をコードす
る遺伝子構造物を発現させること、および、遺伝子構造
物が融合タンパク質をコードする場合には、この融合タ
ンパク質からの式Iの化合物を遊離させること、からな
る。本発明は、式Iの化合物をコードするDNA配列に加
えて、このDNAを含む遺伝子構造物またはプラスミド、
および宿主細胞、特に大腸菌のような細菌または酵母細
胞、特にそのような遺伝子構造物またはプラスミドを含
むサッカロミセス・セレビシエの酵母株、に関する。本
発明は、さらに、式Iの化合物を含む融合タンパク質、
好ましくは式Iの化合物が下記の架橋メンバー(bridgi
ng member)を介して融合タンパク質の「バラスト部分
(ballast component)」に結合している融合タンパク
質、に関する。
される通りである。
よびそれに続く第1a図および1b図)は、大腸菌発現ベク
ターPIK10およびpSW3の構築を示す。説明図である。第
2図(およびそれに続く第2a図および2b図)は、酵母発
現ベクターpαfB102またはpαfB104の構築を示す、説
明図である。これらベクターはミニ−プロインシュリン
をコードする。
g)を有することから、モノ−Argインシュリンはトリプ
シンによる切断の後でほとんど定量的に形成されること
が見出された。その結果、モノ−Argインシュリンの製
造が驚くほど簡単な工程で可能となる。ヒトインシュリ
ンは、これから既知の方法で調製することができる。モ
ノ−Arg−インシュリンは、さらに医薬物中の活性成分
として使用される(EP−B第0,132,769号明細書)。
たは対応するAU−A第66,760/86号明細書に記載され
た。ミニ−プロインシュリンは、この構造に対応する融
合タンパク質の形で大腸菌などの細菌中で調製すること
ができる。
よって濃縮することができる。ミニ−プロインシュリン
は、ハロゲン化シアン切断(E.GrossおよびB.Wittkop:
(1961)J.Am.Chem.Soc.82、1510−1517)によって遊離
させる。これはまだ生物学的に活性の形では存在しない
が、種々の分子間および分子内ジスルフィド架橋、おそ
らくまた他のタンパク質断片との架橋、を有する非均質
混合物からなる。S−スルフォン酸塩の形の分子は、化
学的に均質で比較的安定な誘導体として調製される(P.
G.Katsoyannisら:(1967)Biochemistry 6、2635−246
1)。この誘導体は、イオン交換クロマトグラフィーで
きわめて容易に精製することができ、正しいジスルフィ
ド架橋の形成を伴う天然の立体構造への折り畳みのため
の出発材料として認められたものである(Y.C.Duら:
(1965)Sci.Sin.15、229−236、H.P.Gattnerら:(198
1)Hoppe−Seylers Z.Physiol.Chem.362、1943−1049、
B.H.Frankら:“Peptides:Synthesis−Structure−Func
tion"、D.H.Rich and Gross出版、1043−1049)。この
折り畳みの成功は、黄色ビドー球菌(S.aureus)プロテ
アーゼV8による切断で生じる断片をHPLC分析することよ
って証明される(U.Grau:(1985)Diabetes 34、1174−
1180)。
て減らすことはこの目的のために特に有利であることが
証明されることから、モノ−Argインシュリンまたはイ
ンシュリンの遊離はトリプシンまたはカルボキシペプチ
ダーゼBの作用によってまたは同じ作用を有する酵素
(W.Kemmlerら:(1971)J.Biol.Chem.246、2780−279
5)によって確実に簡単な方法で行うことができる。こ
のために、切断はかなりもっと簡単にコントロールでき
る(Des−B30−インシュリンまたはDesocta−B23−B30
インシュリンの調製における副産物の形成に関して)。
モノ−Argインシュリンおよびインシュリンはともに既
知の方法でイオン交換クロマトグラフィーによって高純
度で単離することができる。インシュリンおよびモノ−
Arg誘導体の形成、精製工程および最終産物の品質は、
通常のRP−HPLC法(G.Seipkeら:(1986)Angew.Chem.9
8、530−548)を用いて調べられる。
ミニ−プロインシュリンの切断ではいかなるインシュリ
ンDes−B30もほとんど形成されない。
できるのみであることから、天然のプロインシュリンか
らのインシュリンの生産においては「two−pot反応」が
好ましい。すなわち、トリプシン切断主要産生物、イン
シュリン−ArgB31−ArgB32およびモノ−Arg−インシュ
リンを既知の方法でイオン交換によってインシュリンDe
s−B30から先ず分離して、次いでカルボキシペプチダー
ゼB(EP−B第0,195,691号明細書)を用いて切断し
て、ヒトインシュリンを得る。これに比較して、ミニ−
プロインシュリンは、「one−pot反応」による理想的な
方法で、トリプシンもしくはカルボキシペプチダーゼB
または同じ作用を有する酵素を同時に用いることによっ
て、ヒトインシュリンに変換することができる。
単離できることから、式Iの化合物の酵母における発現
と続いての分泌は特に有利である。宿主系(system)と
して用いられる酵母は、例えば、EP−A第0,248,227号
明細書の例Bに示されるピキア・パストリス(Pichia p
astoris)、ハンセヌラ・ボリモルフィス(Hansenula p
olymorphis)、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosa
ccharomyces pombe)または好ましくはサッカロミセス
・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)などがあ
る。
発明に係るインシュリン誘導体の調製については、次に
酵母α−因子系を例にして記述されている。しかしなが
ら、他の発現系も既知の方法にしたがって用いることが
できることから、これは単に一例として理解されるべき
ものである。
urjanおよびHerskovitz((1982)Cell 30、933−943)
によって報告されており、ここでは他の遺伝子の発現の
可能性および遺伝子産生物の分泌についても検討されて
いる。これに関しては、Brakeら((1984)Proc.Natl.A
cad.Sci.USA 81、4642−4646)も参照することができ
る。
n)」系を用いることができる。または酸ホスファター
ゼまたはインベルターゼ系を介する分泌を用いることが
できる。
ーが有利に用いられる。これは、細菌プラスミドおよび
酵母プラスミドの複製開始点、それに両宿主系の選択の
ための遺伝子または遺伝子群を有している。さらに、そ
のようなベクターは、外来性遺伝子の発現に必要なプロ
モーター配列および、必要に応じて、収率を上げるため
のターミネーター配列を含む。すなわち、便宜的に分泌
シグナルと融合させたヘテロ(heterologous)遺伝子を
プロモーターとターミネーターの間に位置させる。この
ようなベクターは、例えば、US−A第4,766,073号明細
書に記載されている。
e)」している。すなわち、唯一のヌクレオチド配列で
コードされるアミノ酸は僅か2種であるのに対して、コ
ード可能な残りの18種のアミノ酸は、2種類から6種類
のトリプレットによってコードされる。したがって、ミ
ニ−プロインシュリンの遺伝子の合成には、多様のコド
ンの組合せを選択することができる。今、ミニ−プロイ
ンシュリンをコードするDNA配列I(二つの遺伝子断片I
K I(表1)およびIK II(表2)の形で付表に示されて
いる)が特に有利であることが見出された。これは、酵
母および大腸菌のコドン使用をともに最高にするからで
ある。
クレアーゼKpn I部位に対応する「突出している」DNA配
列がある。これに対して、制限酵素Hind IIIに対応する
一本鎖配列はコード鎖の3′末端に突出を有している。
これら二つの異なる制限酵素認識配列によって、DNA配
列Iをプラスミドの所望の位置方向に挿入できることが
保証される。2個の翻訳/終結コドン(終止コドン)が
アスパラギンをコードするトリプレット第65のコード配
列に続いている。制限酵素Pst I(コドン41/42)の唯一
の内部切断部位の存在によって、二つの遺伝子断片をサ
ブクローニングすることが可能になる。これらを、pUC1
8などのよく研究されているプラスミドまたはこれらプ
ラスミドの誘導体などに導入することができる。
中に導入することができ、これによって、一方ではプロ
インシュリンの部分配列へのアクセスが提供され、他方
では突然変異を起こすことができる。
得られた。このようにして、多数の制限酵素の唯一切断
部位の挿入が可能になった。
全部で6個のオリゴヌクレオチドから構築することがで
きる。このための工程は以下に説明する通りである。
4個のオリゴヌクレオチドから構築することができる。
すなわちこれらを先ず化学合成し、次いで3個のヌクレ
オチドの「粘着性末端」を介して酵素的連結を行わせ
る。この粘着性末端は制限酵素Dra IIIに対応するもの
で、これは後の修飾に有利である。
ドユニットの長さの2個の化学合成オリゴヌクレオチド
から得ることができる。
(表1)を例に用いて説明する。固相合成のために、
3′末端に位置するヌクレオシド、すなわちこの場合に
はアデニン(ヌクレオチド第125)、を支持体に3′水
酸基を介して共有結合させて用いる。支持体物質は、長
鎖アミノアルキル基を官能基として有するCPG(「調整
された有孔ガラス(controlled pore glass)」)であ
る。
エチルN、N′−ジアルキル−5′−0−ジメトキシ−
トリチルヌクレオシド−3′−燐酸アミダイトとして用
いる。ここで、アデニンはN6−ベンゾイル化合物とし
て、シトシンはN4−ヘンゾイル化合物として、グアニン
はN2−イソブチル化合物として、およびチミンは保護基
をもたないかたちで、存在する。
−N4−ベンゾイル−2′−デソキシアデノシンを含有す
る重合支持体の25mgを次のような作用物で連続的に処理
する。
ファイトおよび25μmolテトラゾール(0.15mlの無水ア
セトニトリル溶液) E) アセトニトリル F) 40%ルチジンおよび10%ジメチルアミノピリジン
を含有するテトラヒドロフランに溶かした20%無水酢酸 G) アセトニトリル H) 容量比で5:4:1のルチジン/水/テトラヒドロフ
ラン混液に溶かした3%イオジン ここで「ホスファイト」とは、β−シアノエチル2′
−デソキシリボース−3′−モノフォスファイトであっ
て、第三価をジイソプロピルアミノ基で飽和させたもの
であることを理解されたい。個々の合成工程の収率は、
各々、デトリチレーション(detritylation)反応B)
によって、分光光度計で496nmの波長でジメトキシトリ
チルの陽イオンの吸収を測定することによって決定する
ことができる。
C)で記述したようにして切断する。アンモニア処理に
よってオリゴヌクレオチドを支持体から切り離し、同時
に、β−シアノエチル基を除去する。オリゴマーを50℃
で16時間濃アンモニアで処理することによって、塩基の
アミノ保護基を定量的に切断する。このようにして得ら
れる粗生産物をポリアクリルアミドゲル電気泳動によっ
て精製する。
2)を、同様の方法で調製する。
に、各々1μmolのオリゴヌクレオチド1および4を4
ユニットのT4ポリヌクレオチドキナーゼ(20μlの50mM
トリス塩酸緩衝液(pH7.6)、10mM塩化マグネシウムお
よび10mMジチオスレイトール(DTT)に溶かしたもの)
で37℃で30分間処理する。95℃で5時間加熱して酵素を
失活させる。「突出している」一本鎖配列を形成するオ
リゴヌクレオチド2および3は燐酸化しない。これによ
って、より大きい遺伝子断片が次の連結反応において形
成されるのを阻止することができる。
る。各1μmolのオリゴヌクレオチド1と2または3と
4を各々対にして、20μlの50mMトリス塩酸緩衝液(pH
7.6)、10mM塩化マグネシウムおよび10mM DDTの中に溶
かして、この溶液を95℃で5分間加熱して、それを2時
間以内に室温まで冷却してハイブリダイズさせる。この
目的のために、オリゴヌクレオチド1および4を5′燐
酸塩の形で用いる。形成された二重螺旋状のDNA断片を
さらに連結させるために、これら断片の溶液を一緒に合
わせて15分間で60℃に加温した後、室温にまで冷却す
る。次いで、2μlの0.1M DDT、16μlの2.5mMアデノ
シン3燐酸(pH7)および1μlのT4DNAリガーゼ(400
ユニット)を次いで、この混合物を22℃で16時間インキ
ュベートする。
を、10%強度ポリアクリルアミドゲル(尿素無添加、40
×20×0.1cm)上でのゲル電気泳動によって精製する。
このとき、Hinf Iで切断したφX174DNA(BRL社製)また
はHae IIIで切断したpBR322を標識物質として用いる。
Iを用いて開環して、大きい断片(I)を0.8%「Seapla
que」ゲルを通して分離する。この断片を表1のように
して合成したDNA(2)を用いてT4DNAリガーゼと反応さ
せて、ライゲイション混合物をコンピテントにした大腸
菌79/02細胞とインキュベートする。形質転換混合物を2
0mg/リットルのアンピシリンを含むIPTG/Xgalプレート
にプレートする。プラスミドDNAを、白色コロニーから
単離して、制限酵素およびDNA配列分析によって特徴付
けを行う。目的のプラスミドをpIK1と称する。
nd IIIで開環しておいたpCU19に連結させる。プラスミ
ドpIK2(6)が得られる。
スミドpIK1(3)およびpIK2(6)から再び単離して、
Kpn IおよびHind IIIを用いて開環しておいたpUC19と連
結させる(7)。このようにしてプラスミドpIK3(8)
が得られる。これは、修飾されたヒトインシュリン配列
をコードする。
環して、大きい断片(9)を単離する。これを下記のDN
A配列(10)と連結される。
ルギニンコドンで補い、切り取られたA鎖の最初の7個
のアミノ酸のコドンを置換し、この鎖のアミノ酸8およ
び9のコドンを補っている。
これは、本発明によるヒトミニ−プロインシュリンをコ
ードする。
3))から知られるプラスミドpK50(12)をEcoR Iおよ
びHind IIIを用いて切断する。断片(13)および(14)
の両方を単離する。次いで、IL−2の部分配列を含む小
さい切断(14)をMlu Iで切断して、IL−2部分配列(1
5)を単離する。
切断して、大きい断片(16)を単離する。ここで、これ
をIL−2部分配列(15)および合成DNA(17) に連結し、プラスミドpIK8(18)を得る。これは、架橋
メンバーMet−Ile−Glu−Gly−Argおよび次いでミニ−
プロインシュリンのアミノ酸配列がIL−2の最初の38個
のアミノ酸に続いている、融合タンパク質をコードす
る。
II断片を、プラスミドpIK8(18)から切り出す。この断
片を、pK50の切断で得られた大きい断片(13)と連結さ
れる。前に特徴付けした融合タンパク質をコードする発
現ベクターpIK10(20)をこのようにして得る。
IK10(20)から除去される場合には、ベクターは、比較
的高いコピー数で細胞中に存在して得られて、「bom si
te」を欠くため、もはや抱合(conjugative)プラスミ
ドによって動員(mobilized)され得ない。
およびNde Iを用いて切断して、これをエタノールで沈
殿させて、DNAポリメラーゼ緩衝液に移して、クレノウ
ポリメラーゼ反応に供する。このようにして形成した先
端を切断されたDNA断片をゲル電気泳動によって分離し
て、大きい断片(21)を単離する。ベクターpSW3(22)
をライゲーションによって得る。コンピテントにした大
腸菌Mc1061細胞を形質転換させて、増幅させた後、プラ
スミドpSW3(22)を単離して、特徴付けをする。
菌細胞の一晩培養菌液を、50μg/mlアンピシリンを含む
LB倍地(J.H.Miller:Experiments in Molecular Geneti
cs、Cold Spring Harbor Laboratory、1972)で約1:100
に希釈して、増殖をOD測定によって追う。OD=0.5にお
いて、培養菌液をIPTC濃度1mMに調整して、150〜180分
の後、細菌を遠心分離する。これら細菌を緩衝混合液
(7M尿素、0.1%SDS、0.1M燐酸ナトリウム、pH7.0)中
で約5分間煮沸して、試料をSDSゲル電気泳動プレート
に供する。ゲル電気泳動分析の後、追加のバンドが約10
Kdからの領域に認められる。これは目的の融合タンパク
質に対応する。このバンドは、「ウエスタンブロット」
実験においてインシュリンに対する抗体と反応する。細
胞を加圧下で破砕してから破砕物を遠心分離すると、融
合タンパク質は他の不溶性細胞成分とともに沈澱中に見
出される。
大規模の培養では、他の培地の選択および、例えば、変
更したO.D.値を得るための条件などを適宜設定する。
ことによって濃縮した融合タンパク質(乾燥物含有量約
25%)の40gを75mlの98〜100%の燐酸に溶解させて、こ
れに5gのBrCNを加える。室温で6時間反応させた後、混
合物に2リットルの水を加えて、凍結乾燥させる。
素、0.2Mトリス−HCl(pH8.5))に溶解して、30℃に加
温してから10g亜硫酸ナトリウムおよび2.5gの四チオン
酸ナトリウムを加える。30℃で90分間保持した後、3リ
ットルの冷水を加えて、pHを7.0に調整する。得られる
沈澱を遠心分離する。pHを3.5に調整することによって
ミニ−プロインシュリンのヘキサ−S−スルホン酸塩を
上清液から沈澱させる。+4℃で15分間インキュベート
した後、混合物を遠心分離する。沈澱を200mlの水で洗
浄してから凍結乾燥する。RP−HPLCによって900mgのミ
ニ−プロインシュリン含有量が測定された物質混合物4.
8gが得られる。S−スルホン酸塩の濃縮を次の二つの工
程によって行う。
クトゲル(RFractogel)TSK DEAE650Mを含む5×60cm
のカラムを通すアニオン交換クロマトグラフィー。溶出
を0.05〜0.5M NaCl(各々6リットル)の勾配を用いて
行う。溶出液を等電点焦点(isoelectric focusing)に
よって分析した後、産生物を、合わせた画分から1M尿素
濃度への希釈およびpHの3.5への調整によって沈澱させ
る。
3)中のセファクリル(RSephacryl)S200を通すゲル濾
過による光および低分子不純物の除去。分画物の分析お
よび単離物の単離を上記の工程のようにして行う。沈澱
物を20mlの水で洗浄してから凍結乾燥する。1.10gの69
%純度に濃縮された産生物が得られる。
ために、Sスルホン酸塩を50mlの8M尿素および0.02Mト
リス−HCl(pH8.6)に溶解する。2、3滴のオクタノー
ルを加えた後、精製された窒素を15分間混合物に通す。
1.1ml(16mMol)の2−メルカプトエタノールを加えて
室温で1時間で完全な還元を行う。溶液をセファデック
ス(RSephadex)G25カラム(5×60cm)に供して、0.05
Mグリシン/NaOH(pH10.6)を用いて溶出する。検査の
後、グリシン緩衝液300ml中のタンパク質画分を検査の
後、4℃で2日間保持する。必要であれば、pH値(10.
6)の修正を行う。次いで、溶液をpH6.8に調整して、溶
液を1mg(3.5U)のトリプシン(メルク社製、L−1−
p−トシルアミノ−2−フェニルエチルクロロメチルケ
トン(TPCK)で処理)とともに室温で4時間インキュベ
ートする。次いで、pHを3.5に調整して、1mgの大豆トリ
プシンインヒビター(シグマ社製)および3mlの10%ZnC
l2を加えて、溶液を再びpH6.8に調整する。得られる沈
澱を遠心分離によって分離する。これは、主にモノ−Ar
gインシュリンを含む。これを50mM乳酸および30%イソ
プロパノール(pH3.5)からなる緩衝液中のS−セファ
ロース(SepharoseR)(2.5×40cm)によるイオン交換
クロマトグラフィーによって精製する。溶出を、0.05〜
0.50M NaCl(各1リットル)の勾配によって行う。溶
出液をHPLCで分析する。水で1:1に希釈した後、1リッ
トル当り10mlの10%ZnCl2を加えてpH6.8に調整すること
によって、モノ−Argインシュリンを産生物を含む画分
から沈澱させる。遠心分離によって分離される沈澱を、
1g/リットルのフェノール、10.5g/リットルのクエン酸
および200mg/リットルのZnCl2からなる緩衝液からpH6で
結晶化させる。水で洗浄した結晶を凍結乾燥した後、純
度90%以上のモノ−Argインシュリンの390mgが得られ
る。
い)を100mlの0.05Mトリス−HCl(pH8.5)に溶解する。
次いで、IU(約4μg)のカルボキシペプチダーゼBを
加えて、溶液を室温で緩やかに攪はんする。3時間の
後、pH3.5まで酸性化し、1mlの10%ZnCl2をpH5.5で加え
ることによってヒトインシュリンを結晶化させる。85%
以上の純度の結晶化インシュリンの200mgが得られる。
この材料を、0.1%ルテンソル(Lutensol)ON100(BASF
AG、実質的に12個の炭素原子の直鎖状飽和脂アルコール
(linear saturated farry alcohol)のオクスエチレー
ト(Oxethylate))および0.05Mトリス−HCl(pH8.3)
中のフラクトゲルTSKDEAE650Mを含むカラム(2.5×40c
m)でのイオン交換クロマトグラフィーによる精製に供
する。溶出を0〜0.4M NaCl(各リットル)の勾配を用
いて行う。HPLCによって同定された産生物を含む画分か
ら、10mlの10%ZnCl2および1mlの10%クエン酸を加えた
後にpH5.5でインシュリンを結晶化させる。一晩緩やか
に攪はんした後、混合物を遠心分離して、得られる沈澱
物を、5g/リットルのクエン酸、125ml/リットルのアセ
トンおよび200mg/リットルのZnCl2からなる緩衝液の20m
lからpH5.5で再結晶化させる。95%以上の純度を有する
インシュリンの160mgが得られる。
によるモノ−Argインシュリンからのインシュリンの調
製 5mgのモノ−Argインシュリンを20mlの0.1Mトリス−HC
l(pH8.0)に溶解して、溶液を30℃に加温する。同時
に、2.5μlのトリプシン溶液(1U/ml)および150μl
のカルボキシペプチダーゼB溶液(1U/ml)を加える。
3時間の後、溶液をpH3.5に調整して、2.5μlのトリプ
シンインヒビター溶液(1U/ml)および200μlの10%Zn
Cl2溶液を加える。pHを6.8に調整することによってヒト
インシュリンを沈澱させて、遠心分離してから例5のよ
うに結晶化させる。結晶化されたインシュリンの純度
は、95%以上である。
て合成する。このDNA配列(23)はMFα前駆体タンパク
質のアミノ酸49〜80をコードし、本質的に天然DNA配列
に対応する。
めのプローブとして用いる。この目的のために、このDN
A配列を32Pで標識する。このプローブを用いて、遺伝子
をゲノムλgt11酵母遺伝子バンク(例えば、Clotech La
boratories Inc.、4055 Fabian Way、Palo Alto、CA943
03から市販もされている入手可能なもの)から単離す
る。この目的のために、α因子遺伝子を有するλgt11フ
ァージを、プラークハイブリダイゼーション実験におい
て同定する。陽性と同定されたプラークからのファージ
を単離して、複製してからDNAを得る。これをEcoR Iを
用いて切断して、0.8%のアガロースゲル上で分析す
る。「サザントランスファー」実験によって膜を32P−
標識DNA配列(23)に対してハイブリダイズさせる。DNA
配列(23)に対してハイブリダイズさせる約1.75kbの断
片(24)を含むファージDNAを、酵素で再び切断して、
対応する断片(24)を単離する。ベクターpUC19をEcoR
Iで開環して(25)、T4リガーゼを用いて1.75kbの断片
(24)と反応させる。クローニングベクター(26)が得
られる。
転換させる。白色のコロニーを単離して、これからプラ
スミドDNAを得て、1.75kbEcoR I断片を含むプラスミド
(26)を同定する。
酸8〜10領域のPst I切断部位およびアミノ酸48/49領域
のTaq I切断部位を含む。単離されるプラスミドDNA(2
6)から、Pst IおよびTaq Iとの反応によって、MFα前
駆体配列のアミノ酸9〜48をコードする断片(27)が単
離される。ベクターpUC18をPst IおよびKpn Iを用いて
開環して、T4リガーゼを用いて、Pst I−Taq I断片(2
7)および合成DNA配列(23)と反応させる。大腸菌79/0
2をライゲーション混合物を用いて形質転換させる。形
質転換混合物をIPTG−Xgal−Apプレートにプレートす
る。白色コロニーを単離して、このクローンのプラスミ
ドDNAを制限酵素分析によって特徴付けする。MFα前駆
体配列のアミノ酸8〜80をコードするクローニングベク
ター(29)がこのようにして得られる。
応によってクローニングベクター(29)から切り出し、
下記のライゲーションにおいて組み入れを行う。この目
的のために、クローンニングベクター(26)をEcoR Iと
反応させて、一部をPst Iと反応させて、MFα前駆体配
列の最初の8個のアミノ酸のコード配列を含む断片(3
1)を単離する。さらに、ベクターpCU19をEcoR Iおよび
Kpn I(32)を用いて開環して(32)、前述した二つの
断片(30)および詳述した(31)とに連結させる。その
結果、クローニングベクター(33)が形成される。これ
は、MFα前駆体の全配列のアミノ酸80までをコードす
る。
を用いて開環して、大きい断片(34)を単離する。これ
をミニ−プロインシュリンをコードするプラスミド(1
1)からのKpn I−Hind III断片(35)を用いて連結す
る。プラスミドpIK20(36)は、このようにして得られ
る。その構造は制限酵素分析によって確認される。
をBam Iを用いて開環して、突出末端をクレノウポリメ
ラーゼを用いて埋填する(38)。エタノールを用いてDN
Aを沈澱させてからウシアルカリホスファーターゼで処
理する。
する断片を、Hind IIIおよびEcoR Iを用いてクローニン
グベクター(36)から切り出して、突出末端を前述した
ようにして埋填する(37)。
互いに連結させて、プラスミドpαfB102(39)および
pαfB104(40)を形成させる。これら二つのプラスミ
ドは、挿入断片の位置方向が異なるのみである。
に、ターミネーターを挿入配列の後方に挿入することが
できる(EP−A第0,171,024号明細書の第4〜6図)。
この目的のためには、Nco Iおよび/またはBamH I切断
部位が適している。
ミドpαfB102を用いて、H.Itoら((1983)J.Bacterio
l.、153、163)のリチウム法によって、ロイシン要求性
株酵母株Y79(α、trp1、leu2−1)、(Cantrellら:
(1985)Proc.Acad.Natl.Sci.USA 82、6250)およびDM6
−6(α/αleu2−3、112::ura3+/leu2::lys2+、trp1
-/trp1-、his3−11、15/his3−11、15、ura3-/ura3-、l
ys2-/lys2-、arg4−17/arg4+、adel/adel+)(Maya Han
na Dept.Mol.Biol.Massachusetts General Hospital、B
oston、USA)を形質変換させた。ロイシンを添加しない
選択培地で増殖できるコロニーを単離して合わせる。酵
母ミニマム培地に個々のコロニーを接種して、28℃で24
時間インキュベートする。細胞を遠心分離して、上清液
のインシュリン活性をRIA試験で調べる。プラスミドTDN
Aを、上清がインシュリン活性を示す酵母クローンから
再び単離して、制限酵素分析によって特徴付けした。形
質転換させた酵母株を次の発現に用いる。
られる酵母株細胞を、吸光度OD600=0.1になるように10
mlの酵母完全培地に接種する。培養物を28℃で8時間振
とうさせる。その後、90mlの新鮮培地を加える。次い
で、培養物をさらに20時間振とうさせる。細胞を遠心分
離して、上清液のインシュリン濃度を測定する。より大
規模の培養では、条件を改変する。例えば、新鮮培地を
連続的に添加することができる。
精製 培養上清液を、スチレンおよびジビニルベンゼンのコ
ポリマーからなる多孔性吸着樹脂(Diaion HP20)を含
む吸着カラムに通して加える。カラムは、20〜50mM酢酸
緩衝液(pH5)によって予め平衡にした。トリス緩衝液
(pH8)で洗浄した後、10倍のカラム容量のイソプロパ
ノール勾配(0〜50%)を適用する。インシュリンを含
む画分をpH6に調整して、RMATREX CELLUFINE AM(アミ
コン社製)を加えて、混合物を攪はんして、吸引によっ
て濾過を行って、50mlの酢酸緩衝液(pH6)で洗浄す
る。洗浄画分と主画分とを合わせて、乳酸を用いてpHを
3.5に調整して、50mM乳酸(pH5)/30%イソプロパノー
ルを用いて平衡にさせておいたS−SEPHAROSEカラムを
通して加える。
ロインシュリンは、0.25〜0.3Mの範囲で溶出される。
て、6%酢酸(pH2)で平衡にしたBiogel P10(Bio−Ra
d社製)を含むカラムを通して加える。インシュリンを
含む溶出液を凍結乾燥して、調製用「逆相」HPLC工程
(RP18材料、0.1%TFA、アセトニトリル勾配20〜40%)
に通して精製する。続いての凍結乾燥の後、凍結乾燥物
をトリス緩衝液(pH6.8)に溶解して、モノ−Arg−プロ
インシュリン1グラム当り4ユニットのトリプシンとと
もに室温で3〜5時間インキュベートする。反応過程を
「逆相」分析によって追跡する。それによると、モノ−
Argインシュリンはほぼ定量的に形成されることがわか
る。反応終わりに、pHを3.5に調整して、等量のトリプ
シンインヒビターを加えることによって反応を終結させ
る。次いで、塩化亜鉛濃度を0.21g/リットルに、pHを6.
8に調整する。綿状の沈澱を得て、これを乳酸緩衝液に
溶解する。S−SEPHAROSEクロマトグラフィーによって
成分を各々分離する。モノ−Argインシュリンを含む画
分を合わせて、水と1:1の割合で混合する。次いで、1
リットル当り10mlの10%ZnCl2を溶液に加える。次い
で、モノ−ArgインシュリンをpH6.8で沈澱させ、既知の
方法(インシュリンについて)によって再結晶させる。
ルボキシペプチダーゼB切断の出発物質としている。こ
の目的のために、インシュリン誘導体をトリス緩衝液
(pH8.5)に溶解して、モノ−Argインシュリン1グラム
当り5ユニットのカルボキシペプチダーゼを加える。緩
やかに攪はんしながら室温にて3時間にわたって反応を
行う。次いで、産生物を例9に記載のようにしてZnCl2
で沈澱させる。次いで、ヒトインシュリンを既知の方法
(DE−B第2,629,568号明細書)によって精製する。
菌発現ベクターPIK10およびpSW3の構築を示す、説明図
である。 第2図(およびそれに続く第2a図および第2b図)は、酵
母発現ベクターpαfB102およびpαfB104の構築を示
す、説明図である。
Claims (9)
- 【請求項1】次式Iで示される化合物。 B(1−30)−Arg−A(1−21) (I) 〔式中、B(1−30)およびA(1−21)はヒトインシ
ュリンのBおよびA鎖を表す。〕 - 【請求項2】請求項1記載の化合物を含んでなる、糖尿
病(diabetes mellitus)治療用医薬物。 - 【請求項3】薬理学的に認容できる賦形剤および請求項
1記載の化合物からなる、糖尿病治療用医薬物。 - 【請求項4】請求項1記載の化合物を酵素的に切断し
て、次式IIの化合物及び/又はヒトインシュリンを形成
させることを含む、好ましくはワン・ポット反応での、
次式IIの化合物及び/又はヒトインシュリンの調製方
法。 ここで、−S−S−架橋はインシュリンにおけるように
配置されている。 - 【請求項5】請求項1記載の化合物をコードする遺伝子
構造物(structure)を宿主細胞、好ましくは細菌また
は酵母、において発現させること、および、遺伝子構造
が融合タンパク質をコードする場合には、得られる融合
タンパク質から式Iの化合物を遊離させること、からな
る、請求項1記載の化合物の製造法。 - 【請求項6】請求項1記載の化合物をコードする、DN
A。 - 【請求項7】請求項7に記載のDNAを含んでなる、遺伝
子構造物またはプラスミド。 - 【請求項8】請求項8に記載の遺伝子構造物またはプラ
スミドを含んでなる、宿主細胞、好ましくは細菌または
酵母。 - 【請求項9】請求項1記載の化合物、好ましくは次の架
橋メンバー(bridging member)を介して融合タンパク
質の「バラスト部分(ballast component)」に結合し
た請求項1記載の化合物、を含んでなる、融合タンパク
質。
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