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JP3070604B2 - 光ファイバ素線の製造方法 - Google Patents
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JP3070604B2 - 光ファイバ素線の製造方法 - Google Patents

光ファイバ素線の製造方法

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JP3070604B2
JP3070604B2 JP11263720A JP26372099A JP3070604B2 JP 3070604 B2 JP3070604 B2 JP 3070604B2 JP 11263720 A JP11263720 A JP 11263720A JP 26372099 A JP26372099 A JP 26372099A JP 3070604 B2 JP3070604 B2 JP 3070604B2
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roller
line deflection
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏波分散特性を低
減させた光ファイバ素線の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ母材の一端を加熱軟化させ
て、そこから光ファイバを下方に引出して線引きする従
来からの製造方法では、光ファイバのコア部分及びその
周囲のクラッド部分の断面形状を完全に真円形でかつ同
心円状とすることは困難であり、わずかに楕円又は歪ん
だ円形状となるのが通例であった。そのため、光ファイ
バの断面における屈折率分布は完全に均等なものではな
くなり、これが原因となって光ファイバ断面内の2偏波
間の群速度に差異が生じ、偏波分散が大きくなってしま
うという問題があった。
【0003】この偏波分散は、大容量かつ長距離の伝送
が必要とされる海底ケーブル又は幹線ケーブルとして光
ファイバケーブルを実用化する場合、特に問題となる。
こうした偏波分散の問題を解決する方法として光ファイ
バを線引きして被覆を施した後、光ファイバを周期的に
回転軸の方向が揺動するガイドローラでガイドすること
によって、光ファイバに所定の捻回を与えるという光フ
ァイバ素線の製造方法が、特開平9−243833号公
報等で提案されている。
【0004】図4は光ファイバ素線の製造工程を示す図
であって、1は光ファイバ母材、2は線引き炉、3は光
ファイバ、4は外径測定器、5、8はコーテイングダ
イ、6、9は紫外線硬化型樹脂、7、10は紫外線照射
装置、11は光ファイバ素線、12は線振れ抑制ガイド
ローラ、13は揺動ガイドローラ、14は固定ガイドロ
ーラ、15は巻取りリールである。
【0005】線引き炉2内に配置した光ファイバ母材1
は、一端が加熱軟化され、そこから光ファイバ3が下方
鉛直方向に引出される。なお、光ファイバ3の外径を外
径測定器4にて測定し、図示しないコントローラによっ
て、線引き速度、光ファイバ母材の送り速度等を制御
し、線径が所定の範囲になるように制御する。
【0006】また、光ファイバ3の周囲には、コーテイ
ングダイ5によって紫外線硬化型樹脂6が塗布され、紫
外線照射装置7によって紫外線を照射して硬化して被覆
が形成される。更にその被覆の周囲に、コーテイングダ
イ8によって紫外線硬化型樹脂9が塗布され、紫外線照
射装置10によって紫外線を照射して硬化して2層目の
被覆が形成され、光ファイバ素線11となる。
【0007】その後、光ファイバ素線11は、線振れ抑
制ガイドローラ12、揺動ガイドローラ13、固定ガイ
ドローラ14等を経て、巻取りリール15に巻き取られ
る。図5は、光ファイバ素線と各ガイドローラの位置関
係を説明する図であって、図5(A)は正面図、図5
(B)は上面図である。また図6は、光ファイバ素線と
線振れ抑制ガイドローラの位置関係を説明する図であっ
て、図6(A)は上面図、図6(B)は側面図、図6
(C)は正面図である。また、図7は揺動ガイドローラ
の揺動状態を説明する上面図である。
【0008】揺動ガイドローラ13が揺動の基準位置に
ある時は、図5に示すように上方から鉛直方向に下りて
きた光ファイバ素線11は、線振れ抑制ガイドローラ1
2を通過して下方に下り、揺動ガイドローラ13のロー
ラ面13aにそって方向が90°曲げられ、水平方向に
進んで、固定ガイドローラ14によって更に方向が90
°曲げられ、上方に向かっている。
【0009】また、線振れ抑制ガイドローラ12は、図
6に示す通り2mm程度の間隔dを設けて平行に配置し
た一対の円柱状ローラからなるものであって、円柱状ロ
ーラの回転軸12aはそれぞれ水平方向を向いており、
上方から見れば図5(B)に示すように、円柱状の線振
れ抑制ガイドローラ12の回転軸12aの方向は、揺動
ガイドローラ13の回転軸13bとは垂直になってい
る。そして、光ファイバ素線11は、一対の線振れ抑制
ガイドローラの間を通って下方に移動している。
【0010】次に、揺動ガイドローラによって光ファイ
バに捻回を与える原理について説明する。図7に示す通
り、揺動ガイドローラ13の回転軸13bは、揺動中も
常に水平面内にあって、揺動ガイドローラ13の中心を
通る鉛直軸13cの回りに基準位置から±θ(°)の角
度範囲で一定周期の往復運動による揺動を行なってい
る。従って、光ファイバ素線が最初に接するローラ面1
3aの揺動振幅D(mm)は、ローラ直径(mm)×π
×θ/360となる。
【0011】光ファイバ素線11は、揺動ガイドローラ
13によって進行方向が90°変化させられると共に、
図7に示すようにローラ面13aの揺動によって光ファ
イバ素線はローラ面13aに沿って光ファイバ素線の進
行方向と垂直方向に移動しようとする。この時、光ファ
イバ素線11には光ファイバ軸の回りに転動が起こる。
【0012】その時の光ファイバ素線の転動状態を、も
う少し詳しく説明する。図7において実線で示す揺動ガ
イドローラ13は、基準位置にある時の状態を示すもの
であって、一点鎖線の揺動ガイドローラ13’は揺動に
よって揺動振れ角θ(°)だけ回転して、片側に揺動振
幅分だけ変位した状態を示す。ローラ面13aが基準位
置にある時、そのローラ面13aに最初に接する光ファ
イバ素線11の位置は点Paである。
【0013】揺動によってローラ面13’aが揺動振幅
分だけ変位した時、光ファイバ素線がローラ面上で移動
しなければ、ローラ面13’aに最初に接する光ファイ
バ素線11の位置は点Qaであるが、光ファイバ素線1
1には張力が加わっているため、光ファイバ素線は最短
距離を進もうとして、ローラ面13’a上を移動する。
【0014】それによって、光ファイバ素線11のロー
ラ面13’aに最初に接する位置は、ローラ面13’a
上にあって点Qbの位置に移動する。この時、光ファイ
バ素線11とローラ面13’aには摩擦力が働いている
ため、光ファイバ素線11はローラ面13’aの上を滑
って移動するのではなく、光ファイバ素線の軸回りに回
転しながらローラ面13’a上を移動する。即ち、回転
運動が生じる。
【0015】光ファイバ素線11が揺動ガイドローラに
最初に接する位置で、光ファイバ素線11が軸回りに回
転すると、その回転力は光ファイバ素線11に沿って真
っ直ぐ上に伝わり、光ファイバを線引きしている光ファ
イバ母材の下部軟化箇所にまで伝わる。光ファイバ母材
の下部軟化箇所で線引きされた光ファイバはまだ軟化状
態にあって柔らかいため、光ファイバ素線によって伝達
された回転力が光ファイバ内のガラス組成に直接作用し
線引きされる光ファイバに捻回を生じる。そして捻回を
生じた光ファイバの上に被覆が施されて光ファイバ素線
となる。
【0016】光ファイバ素線は、揺動によって回転力を
発生し、主として回転力を光ファイバの線引き部分に伝
達する役目をするため、光ファイバ素線となったものが
被覆と共に捻じれることは殆どない。以上が、揺動ガイ
ドローラによる光ファイバの捻回生成の原理である。
【0017】なお、ローラ面は基準位置に対して正逆方
向に揺動するため、光ファイバ素線の回転移動の移動方
向が一定周期で変わる。従って、回転の方向も一定周期
で変わるので、光ファイバに生じる捻回も長さ方向に一
定周期でその捻回方向が反転する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】光ファイバに捻回を与
えて、光ファイバの偏波分散を小さくするには、捻回の
程度を一定以上にする必要がある。少なくとも、光ファ
イバの長手方向に1回/m以上の捻回が必要である。光
ファイバの線引き速度が200m/分以下のように小さ
い時には、揺動ガイドローラの時間当たり揺動回数もあ
まり大きなものにする必要はなく、20〜150往復/
分程度で所望の捻回を光ファイバに付与することが可能
である。
【0019】しかし、線引き速度が大きくなると、光フ
ァイバの長さ当たり同じ程度の捻回を付与するには、時
間当たり揺動回数を多くする必要がある。ところが、時
間当たりの揺動回数を多くすると、光ファイバの外径及
び光ファイバ素線の外径に長手方向の変動が生じ、線径
変動の少ない良好な製品が出来なかった。
【0020】また、時間当たりの揺動回数を多くする
と、線振れ抑制ガイドローラがあってもその近くの光フ
ァイバ素線の線振れが大きくなり、そこに光ファイバ素
線の被覆内の気泡を検出するための気泡センサ等を設置
しようとしても、線振れによって気泡センサの動作精度
は悪くなるという問題があった。また、線振れ抑制ガイ
ドローラが一対の円柱状ローラからなるため、円柱状ロ
ーラの間隔が大きいと線振れが大きく気泡センサの動作
精度が悪くなり、光ファイバの捻回が不安定になる、間
隔が小さいと光ファイバ素線が円柱状ローラにしごかれ
て被覆と光ファイバとの間に間隙が出来るといった問題
があった。
【0021】そこで、線引き速度が大きくなっても、光
ファイバに最適な捻回を与えて偏波分散特性を低減させ
ながら、光ファイバの外径及び光ファイバ素線の外径の
長手方向の変動を小さいものに抑えることが出来る光フ
ァイバ素線の製造方法を提供する。また本発明において
は、光ファイバ素線の線振れを更に小さくして、気泡セ
ンサ等の精度を高めることが出来る光ファイバ素線の製
造方法を提供する。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、光ファイバ母
材を加熱し軟化させて光ファイバを下方に引出して線引
きを行い、該光ファイバの上に被覆を施し、周期的に揺
動する揺動ガイドローラによって光ファイバに軸回りの
捻回を与えながら光ファイバ素線を製造する方法におい
て、前記被覆を施す工程と前記揺動ガイドローラとの間
にV字型の狭溝を有する線振れ抑制ガイドローラをその
回転軸を水平にして設置し、該線振れ抑制ガイドローラ
によって光ファイバ素線の進行方向が曲げられる位置に
前記揺動ガイドローラを設置する。そして、被覆された
光ファイバ素線を前記線振れ抑制ガイドローラ及び前記
揺動ガイドローラを通過させて光ファイバに捻回を与え
るものである。
【0023】これによって、線振れ抑制ガイドローラの
前後における光ファイバ素線の線振れを極力小さくし
て、紫外線照射装置と線振れ抑制ガイドローラとの間に
設置される気泡センサ等の線振れの影響を受け易い装置
の精度を高めることが出来る。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、光ファイバ素線の製造方
法において使用される揺動ガイドローラの揺動を説明す
る図であって、図1(A)(B)はそれぞれ揺動ガイド
ローラの上面図である。図1(A)(B)において、実
線で描いた揺動ガイドローラ13は揺動の基準位置にあ
る場合を示し、一点鎖線で描いた揺動ガイドローラ1
3’又は13”は、最大振幅に変位したところを示すも
のであって、基準位置に対して片側に振動した時の状態
のみを図示している。実際の揺動では基準位置に対して
反対側にも同じように振動する。
【0025】図1(A)の場合は、揺動ガイドローラの
回転軸13b、13’bは揺動中も常に水平面内に位置
させ、回転軸13bを鉛直軸13cの回りに揺動振れ角
θ(°)だけ回転させ、回転軸13’bの位置に至らし
める。この時、揺動ガイドローラ13のローラ面13a
は、D(mm)=ローラ直径(mm)×π×θ/360
だけ揺動によって振れ、ローラ面13’aに至る。この
揺動振幅Dは±10mm以内かつ±0.5mm以上にな
るように設定する。なお、この揺動振幅Dは±7mm以
内かつ±0.5mm以上とすることがより望ましい。
【0026】揺動ガイドローラ13のローラ面13a
が、揺動振幅±D(mm)で揺動することによって、光
ファイバ素線11はローラ面13a上を転がりながら往
復移動する。この光ファイバ素線11の回転力は光ファ
イバの軟化引出し箇所に伝わり、引出された光ファイバ
自身が長手方向に捻回する。なお、揺動の往復運動によ
って、ローラ面13a上での光ファイバ素線11の転が
り方向は反転するので、光ファイバの捻回方向も長手方
向に揺動周期に合わせて反転する。
【0027】次に、振幅Dを上記の範囲にすることが好
ましいとする知見を得た経緯について説明する。線引き
速度が大きくなると、光ファイバに長さ当たり一定値以
上の捻回を与えるためには、揺動ガイドローラの時間当
たり揺動回数を増加させる必要がある。しかし、単に揺
動回数を増加させただけでは、光ファイバの線径及び光
ファイバ素線の被覆線径が長手方向に変動することが分
かった。そこで、光ファイバの線径及び光ファイバ素線
の被覆線径が長手方向に変動しない条件を見つけるべ
く、実験を繰り返したところ、次の結果を得た。
【0028】揺動ガイドローラとして表1に示す各種ロ
ーラ直径のものを使用して、図1(A)の形式の揺動を
させ、1分当たりの揺動回数は200往復とし、揺動振
れ角は表1の通りとした。なお、線引き速度は400m
/分、線引き張力は90〜100gとした。その結果、
光ファイバの線径及び光ファイバ素線の線径は表1の通
りであった。また、揺動振幅は、次式で計算した値であ
る。 揺動振幅(mm)=ローラ直径(mm)×π×(揺動振
れ角(°)/360)
【0029】
【表1】
【0030】この表1の結果によれば、揺動振幅が小さ
いほど、光ファイバの線径及び光ファイバ素線の線径そ
れぞれの変動が小さくなることが分かる。揺動振幅を±
10mm以下にすれば、一応実用性のある光ファイバ素
線が得られるが、品質の良好な光ファイバ素線を得るに
は揺動振幅を±7mm以下にすることが望ましい。更に
揺動振幅を±5mm以下にすれば、線径変動を更に小さ
くすることが可能で、より好ましい。また、揺動振幅を
あまり小さくし過ぎると光ファイバへ所定の捻回を与え
ることが困難になるので、揺動振幅は±0.5mm以上
にする。
【0031】図1(A)では、揺動ガイドローラ13は
その回転軸13bが、鉛直軸13cの回りに往復回転を
行なう形式の揺動を行い、揺動振れ角±θ(°)にする
ことによってローラ面に面平行方向に±D(mm)の揺
動振幅を生ぜしめるものを例示しているが、揺動形式と
しては図1(B)に示すものにすることも出来る。
【0032】図1(B)は、揺動ガイドローラ13の回
転軸13bを鉛直軸13c回りに回転させるのではな
く、回転軸13bの方向に往復移動させるものであっ
て、揺動ガイドローラ13”は、揺動ガイドローラ13
の基準位置から片側にD’だけ変位した状態を示してい
る。この場合の揺動振幅は±D’である。
【0033】図2は、揺動ガイドローラと前後のローラ
の関係を説明する図であって、揺動ガイドローラ周辺の
正面図である。光ファイバ素線が線振れ抑制ガイドロー
ラに接している時に、線振れ抑制ガイドローラ12と揺
動ガイドローラ13との間で光ファイバ素線11が両側
のローラに接しない距離をLa、揺動ガイドローラ13
と固定ガイドローラ14との間で光ファイバ素線11が
両側のローラに接しない距離をLbとし、La、Lbに
うち小さい方をL、揺動ガイドローラの揺動振幅を±D
(mm)とした時、D/L>0.005の関係を満たす
ようにする。
【0034】この揺動ガイドローラと前後のローラとの
距離と揺動ガイドローラの揺動振幅との関係に関する知
見を得た経緯について説明する。揺動振幅を小さくした
場合でも光ファイバに十分な捻回を与えることが出来る
かということについて検討していたところ、揺動ガイド
ローラの揺動振幅と、線振れ抑制ガイドローラと揺動ガ
イドローラ間との間において光ファイバ素線が両側のロ
ーラと接しない距離との比が、光ファイバの捻回に大き
く関係していることが分かった。表2、表3はその結果
である。なお、1分当たりの揺動回数は200往復、線
引き速度は400m/分、線引き張力は90〜100g
とした。
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】表2及び表3によれば、揺動振幅Dと、線
振れ抑制ガイドローラと揺動ガイドローラ間において光
ファイバ素線が両側のローラに接しない距離Laとの
比、即ち揺動振幅D/距離Laが大きくなれば、光ファ
イバの捻回数も多くなり、光ファイバ捻回数を1回/m
以上にするには、揺動振幅D/距離Laを約0.005
以上にすれば良いということが分かる。即ち、揺動振幅
が同じであれば、線振れ抑制ガイドローラと揺動ガイド
ローラ間の軸間距離を小さくして光ファイバ素線が両側
のローラに接しない距離を小さくすれば、所望の値以上
の光ファイバの捻回数が得られる。
【0038】光ファイバ素線が線振れ抑制ガイドローラ
に接している時、線振れ抑制ガイドローラと揺動ガイド
ローラとの間において光ファイバ素線が両側のローラの
接しない距離をLa,揺動ガイドローラと固定ガイドロ
ーラとの間において光ファイバ素線が両側のローラに接
しない距離をLbとし、揺動ガイドローラの揺動振幅を
Dとした時、光ファイバ素線のローラ面での滑りを考慮
しない場合、揺動ガイドローラのローラ面で生じる光フ
ァイバ素線の転動運動による光ファイバ素線に作用する
トルクは、D/La+D/Lbに比例する。
【0039】ここで、La、Lbの小さい方をLとすれ
ば、2×D/L>D/La+D/Lb>D/Lであるの
で、光ファイバ素線の軸回りの回転は大まかには、D/
Lにほぼ比例する。従って、光ファイバ素線の軸回りの
回転は、線振れ抑制ガイドローラと固定ガイドローラの
内、揺動ガイドローラに近い方のローラと揺動ガイドロ
ーラとの距離でほぼ決まると考えて良い。なお、表2、
表3の結果と、これらを考え合わせると、D/Lを0.
005以上にすることで、光ファイバの捻回を所望の1
回/m以上にすることが出来ると考えられる。
【0040】図3(A)は、本発明で使用される線振れ
抑制ガイドローラ、揺動ガイドローラ等を説明する図で
あって、揺動ガイドローラ周辺の正面図である。また、
図3(B)(C)(D)はそれぞれ、線振れ抑制ガイド
ローラの側面図、揺動ガイドローラの上面図、固定ガイ
ドローラの上面図である。揺動ガイドローラ13は図
1、図2と、固定ガイドローラ14は図2に示すものと
同じであるが、線振れ抑制ガイドローラ12’は図2に
示す線振れ抑制ガイドローラ12と異なる。
【0041】この線振れ抑制ガイドローラ12’は、V
字型の狭溝を有するものであって、線振れ抑制ガイドロ
ーラ12’によって光ファイバ素線11が角度αだけ進
行方向が曲げられるように、次の揺動ガイドローラ13
を配置している。なお、角度αは5度〜45度の範囲が
望ましいが、10度〜30度の範囲がより好ましい。ま
た、線振れ抑制ガイドローラ12’のV字型の溝は、底
が尖ったV字型でも良いが、底が狭い平らになったV字
型でも良い。但し、その場合の底の幅は光ファイバ素線
が底の幅方向に滑らない程度の大きさ、即ち光ファイバ
素線の外径とほぼ同等又はそれ以下とすることが望まし
い。
【0042】これらの結果、光ファイバ素線11は常に
線振れ抑制ガイドローラ12’の溝底を通過することに
なり、線振れ抑制ガイドローラ12’の付近での線振れ
が小さくなる。従って、線振れ抑制ガイドローラ12’
の揺動ガイドローラ側でない側の近くに、非接触型の光
ファイバ素線の被覆内の気泡を検出するための気泡セン
サ等を設置しても、線振れによって気泡センサの動作精
度は悪くなるといった不具合は起こらず、精度の高い気
泡検出を行なうことが出来る。また、揺動ガイドローラ
13の揺動によって光ファイバ素線11に与えられた軸
周りの回転力は、線振れ抑制ガイドローラ12’の上方
の光ファイバの線引き箇所まで伝達される必要がある。
光ファイバ素線11は線振れ抑制ガイドローラ12’の
溝底に接しているが、高速で進行しているため、回転力
の上方への伝達には支障は生じない。
【0043】
【発明の効果】本発明に係る光ファイバ素線の製造方法
は、線振れ抑制ガイドローラの形式をV字型の狭溝を有
するものとし、線振れ抑制ガイドローラによって光ファ
イバ素線の進行方向が曲げられる位置に次の揺動ガイド
ローラを配置することにしたものであるので、線振れ抑
制ガイドローラの近くの線振れを極めて小さいものとす
ることが可能である。従って、線振れ抑制ガイドローラ
の近くに非接触型の気泡センサ等の装置を配置してもそ
の精度を十分なものに確保することが出来る。
【0044】また、図6に示す従来技術による線振れ抑
制ガイドローラを使用したときは、光ファイバ素線が振
動しながら2つの円柱状ローラの間を通過するので、光
ファイバ素線が円柱状ローラにしごかれて光ファイバ素
線の被覆と光ファイバとの間が剥離して空隙が出来ると
いう現象が度々見られたが、本発明にかかるV字型の狭
溝を有する線振れ抑制ガイドローラの使用によって光フ
ァイバ素線がローラ面でしごかれることは無くなるの
で、被覆と光ファイバとの間の剥離は少なくなる。
【0045】また、円柱状ローラの場合は光ファイバ素
線とローラの接触の程度で、揺動ガイドローラによる光
ファイバ素線の回転の上方への伝達程度が変化し、光フ
ァイバの捻回が不均一になることがあったが、線振れ抑
制ガイドローラをV字型にして光ファイバ素線が常にロ
ーラに接触するようにしたので、光ファイバ素線の回転
の上方への伝達は常に均一となり、均一な光ファイバの
捻回が得られる。
【0046】また、揺動ガイドローラのローラ面の揺動
振幅を±10mm以下かつ±0.5mm以上になるよう
にして揺動させながら、光ファイバ素線をその揺動ガイ
ドローラに通過させることによって、光ファイバに捻回
を与える方法は、光ファイバ素線の製造線速が大きくな
っても、光ファイバの偏波分散特性を抑制しつつ、光フ
ァイバの線径及び光ファイバ素線の線径それぞれの変動
を許容値以下に抑えることが出来る。
【0047】また、揺動ガイドローラと線振れ抑制ガイ
ドローラ又は固定ガイドローラとの距離を小さくして、
揺動振幅と上記距離の小さい方との比を0.005以上
にする方法は、揺動振幅が小さくなっても、光ファイバ
に十分な捻回を付与し、光ファイバの偏波分散特性を抑
制した光ファイバを製造することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ファイバ素線の製造方法において使用される
揺動ガイドローラの揺動を説明する図であって、(A)
(B)はそれぞれ揺動ガイドローラの上面図である。
【図2】揺動ガイドローラとその前後のローラとの関係
を説明する図であって、揺動ガイドローラ周辺の正面図
である。
【図3】(A)は本発明において使用される線振れ抑制
ガイドローラ、揺動ガイドローラ等を説明する図であっ
て、揺動ガイドローラ周辺の正面図である。(B)
(C)(D)はそれぞれ、線振れ抑制ガイドローラの側
面図、揺動ガイドローラの上面図、固定ガイドローラの
上面図である。
【図4】光ファイバ素線の製造工程を示す図である。
【図5】光ファイバ素線と各ガイドローラの位置関係を
説明する図であって、(A)は正面図、(B)は上面図
である。
【図6】光ファイバ素線と線振れ抑制ガイドローラの位
置関係を説明する図であって、(A)は上面図、(B)
は側面図、(C)は正面図である。
【図7】揺動ガイドローラの揺動状態を説明する上面図
である。
【符号の説明】
1:光ファイバ母材 2:線引き炉 3:光ファイバ 4:外径測定器 5、8:コーテイングダイ 6、9:紫外線硬化型樹脂 7、10:紫外線照射装置 11:光ファイバ素線 12、12’:線振れ抑制ガイドローラ 13、13’、13”:揺動ガイドローラ 13a、13’a:ローラ面 13b、13’b:回転軸 13c:鉛直軸 14:固定ガイドローラ 15:巻取りリール θ:揺動振れ角(°)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−97463(JP,A) 特開 平8−295528(JP,A) 特開 平9−2834(JP,A) 特開 平9−243833(JP,A) 特許2981088(JP,B2) 特表 平11−508221(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/00 - 6/54 C03B 37/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ母材を加熱し軟化させて光フ
    ァイバを下方に引出して線引きを行い、該光ファイバの
    上に被覆を施し、周期的に揺動する揺動ガイドローラに
    よって光ファイバに軸回りの捻回を与えながら光ファイ
    バ素線を製造する方法において、前記被覆を施す工程と
    前記揺動ガイドローラとの間にV字型の狭溝を有する線
    振れ抑制ガイドローラをその回転軸を水平にして設置
    し、該線振れ抑制ガイドローラによって光ファイバ素線
    の進行方向が曲げられる位置に前記揺動ガイドローラを
    設置し、被覆された光ファイバ素線を前記線振れ抑制ガ
    イドローラ及び前記揺動ガイドローラを通過させて光フ
    ァイバに捻回を与えることを特徴とする光ファイバ素線
    の製造方法。
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