JP3115200B2 - 汚染物質の捕捉方法 - Google Patents
汚染物質の捕捉方法Info
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Description
れたまたは汚染の虞れがある領域の周囲に、その領域か
ら周辺への汚染物質の移動を阻止する遮断壁を構築して
環境への影響を防止して環境保全を図る際における汚染
物質の捕捉方法に関する。
って、産業廃棄物や都市ごみの問題が大きくクローズア
ップされてきている。特に、その廃棄物の処理量の増大
の他、廃棄物中に含まれる有害物質、たとえば水銀、カ
ドミニウム、クロムなどの重金属が生活領域に、たとえ
ば地下水を通して流出することが大きな問題となってい
る。
れがある領域の周囲に、その領域から周辺への汚染物質
の移動を阻止する遮断壁を構築することが好適な解決策
となる。実際に、従来から、その領域の周囲にコンクリ
ート壁を、あるいはさらに底にコンクリートの不透水性
壁を構築することが行われてきた。
過する可能性が高く、またクラックが生じた場合、そこ
から集中的に流出してしまう。
は、ベントナイト−セメントを基本材料として、その中
に粘土類、シリカ質材料、炭酸ナトリウム、アルカリ金
属のピロ燐酸塩または酒石酸塩などを含ませて、重金属
の遮断性が高い遮断壁を構築することを提案している。
を構成する材料として、ベントナイトおよびセメントを
主体とする遮断壁においては、汚染物質に対して優れた
遮断性を示すものの、未だ充分に低い透水係数を示すも
のではない。
からなる遮断シートとを組み合わせて地下水の流通の遮
断を図ることが考えられるものの、その遮断シートは、
不意の外力や長期にわたる暴露により破断したり劣化に
より損傷したりし、適切な手段とはいい難い。
トおよびセメントを主体とする遮断壁のみで遮断を図る
のが最適な手法である。しかし、この遮断壁は殆どの汚
染物質について優れた遮断性を示すものの、例外的に6
価クロム(Cr6+)の遮断性は充分でない。
水係数を低下させるとともに、優れた6価クロム(Cr
6+)の遮断性を示すものを提供することにある。
または汚染の虞れがある汚染対象領域に対して、セメン
トおよびベントナイトを主体とする遮断壁を構築してそ
の遮断壁の外方に汚染物質の流出を防止する方法におい
て、前記遮断壁の内部または汚染対象領域に塩化マグネ
シウムを含有させることで解決できる。
周囲部分における地下水1リットル中、塩化マグネシウ
ムを250〜1000mgの濃度で存在させるのが望ま
しい。
適にはナトリウムベントナイト)系固化材を主体とする
遮断壁は、相互に絡み合った微細な珪酸カルシウム水和
物により構成されているので、止水性に富むものであ
る。また、経時的に水和反応が進行し、水和物の結晶が
よりタイト(強化)になり、透水係数の低下を示す。
水係数の低下には限界がある。そこで、本発明者らは、
次記の実験を行った結果、遮断壁の内部または汚染対象
領域に塩化マグネシウムを含有させることが有効である
ことを知見し、本発明の完成に到ったものである。
高さ10cmの円柱状の試験体を作製し、これに蒸留水
(対照)と、千葉県野田市の地下水(以下便宜的に純地
下水という)と、6価クロムおよび塩化マグネシウムを
溶解した同地下水(疑似改良地下水)とを通水し、その
試験体について透水係数、pHおよび6価クロムの流出量
を経時的に調べたところ、図2〜図5に示す結果を得
た。
うに、割合としてセメント250kg、Naベントナイト
60kgの配合の材料を水温20℃で7日間水中養生し、
前記寸法に仕上げて供試体とし、これを透水試験モール
ド内に設置し、重クロム酸カリウム試薬を用いて6価ク
ロム濃度が5mg/1リットル、および塩化マグネシウ
ムが2705mg/1リットルとなるように調整した疑
似改良地下水を、0.5kgf/cm2 の圧力で前記供試体
に通水したものである。また、地下水の地盤中の圧力を
考慮して、供試体には1.0kgf/cm2 の側圧を作用さ
せた。通水後の水はビニール袋により採取し、各水につ
いて前記の測定項目について試験した。実験は各条件ご
と28日間にわたって行われた。
透水係数は経時的に低下するものの、蒸留水および地下
水の場合には、低下速度が遅いのに対して、6価クロム
および塩化マグネシウムを溶解した疑似改良地下水で
は、7日程度で透水係数が低下し、蒸留水および地下水
より低い透水係数を示すことが判る。
良地下水の場合には経過日数によりやや低下傾向がある
ものの実質的には変化が殆どないのに対して、蒸留水お
よび地下水についてはpHが低下する傾向を示す。また、
塩化マグネシウムを含まない疑似汚染水と疑似改良地下
水とについて、供試体に対して通水量を変化させること
により浸出水量を変化させてその浸出水量に対するCr
6+濃度を調べた結果を示す図4および図5に示す結果を
みると、塩化マグネシウムを添加することにより、6価
クロムの浸出を大幅に低減できることが判る。なお、図
5は通水に伴うCr6+量の理論値を示す。しかも、現実
の遮断壁を考えた場合、前述の低い透水係数を示すもの
を構築できることが判ったので、浸出水量としては、図
4において5リットル以下であると考えられるので、こ
の範囲内においては、6価クロムの浸出量は限り無くゼ
ロに近い数値であることが推測できる。仮に、不意の事
故などにより遮断壁に通水路が形成された場合を想定し
ても、図示の結果によれば、浸出水量がより多くとも、
疑似改良地下水の場合には、6価クロムの浸出量は、疑
似汚染水より低いので、6価クロムの浸出を低いレベル
に抑制できる。
び塩化マグネシウム溶液に5mg/1リットルのCr+6
を含むビーカー内の溶液中に浸漬し、18日後に目視観
察したところ、ビーカー内底部に白濁はなく、かつ供試
体の色変化はなかった。これに対して、地下水中に同様
に浸漬した場合には、ビーカー内底部に白濁を生じ、か
つ供試体が淡緑色を呈した。なお、地下水中には約10
mg/1リットルのMg6+を含んでいる。
マグネシウムを地下水中に添加することにより、次記の
反応を生じるものと推論している。
カリ下で、 Cr2 O7 2-+2OH- →2CrO4 2- +2H2 O …(1) さらに、スラグセメント中などの硫黄分(CaS)が働
き、次記のとおりCrが3価に還元される。 2CrO4 2- +4H2 O+3e- →Cr(OH)3 +5OH- …(2) Cr(OH)3 →Cr2 O4 ・nH2 O …(3) しかも、アルカリ性になるとき、 Cr2 O4 ・nH2 O→スピネル型の複酸化物(クロマイト) MII(CrO2 )2 :水に難溶 …(4) Cr2 O4 ・nH2 O→スピネル型の以外のもの MgO・2CrO3 …(5) かくして、(4)および(5)式に示すように、亜クロ
ム酸塩が生成し、遮断壁内において目詰まりを生じ、C
r6+を遮断壁内に抑留させる。
を説明すると、疑似改良地下水のpHによる変化について
検討したところ、図6および図7に示す結果を得た。す
なわち、pH9程度が、特に透水係数の低下およびクロム
の遮断性に優れることが判った。したがって、実用上お
よびアルカリ公害を考えた場合、pHは7.0〜9.5が
好ましい。
は、地下水1リットル当たり、250〜1000mgが
好適である。地下水中のMg2+イオン濃度は50〜30
0mg/1リットル(通常は50〜200mg)であ
る。したがって、透水係数を低減し、かつ6価クロムの
浸出をを防止するために、少なくとも一般の地下水より
Mg2+イオン濃度を高める必要がある。他方で、塩化マ
グネシウムを過度に含有させると、図8に示すように、
1000mgを超えて添加すると透水性が高まり、特に
5000mg程度になると、セメント−ベントナイト壁
がボロボロに軟化してしまう。
の捕捉する際には、たとえば次述の方法を採ることがで
きる。
を示す概念図であり、廃棄物1の捨場の周囲を取り囲ん
で遮断壁2を構築してある。廃棄物により汚染されたま
たは汚染の虞れがある領域Aの周囲に、その領域Aから
周辺への汚染物質の移動を阻止する遮断壁2は、好まし
くは下部に不透水層3が存在する場合には、その不透水
層3に達して構築する。また、不透水層3を有しない、
あるいは下方へ地下水に乗って浸透の虞れがある場合に
は、汚染領域の下部に遮断壁2と同様の底壁を適宜の手
段により構築することができる。この場合の底壁は遮断
壁2と連続しているのが望ましい。
セメント−ベントナイトを主体とするものを用いる。こ
の遮断壁2中には、廃棄物1中の汚染物質を吸着保持す
る粒子またはその粒子を造粒したペレットからなる捕捉
中核材料、あるいはその表面に、汚染物質との直接の接
触を防止する被膜を形成した捕捉材料を含有させること
ができる。
築方式に用いる場合には、ガイドウォールを形成して、
ベントナイト安定液で満たしながら掘削溝を掘削し、掘
削した後、そのベントナイト安定液にセメントなどの固
化性材料および前記の捕捉材料を添加攪拌しまたは置換
攪拌し、その固化を図ることで造成できる。
透水係数が大きく、したがって遮断壁2内を汚染物質を
含む液が透過する割合が大きい。このとき、捕捉材料は
その液の接触により、被膜が一部または全部溶解し、捕
捉中核材料が露出する。この露出した捕捉中核材料に対
して、汚染物質が吸着保持される。やがて、遮断壁2の
造成後の経時に伴って、透水係数が小さくなり、高い遮
液性を発揮する。この場合であっても、クラックなどを
通して遮断壁2内に入る液に対してその汚染物質を捕捉
中核材料が吸着保持する。その結果、遮断壁2の周囲に
は、汚染物質の流出を防止できる。また、被膜を構成す
る材料または膜厚を選択することにより、固化の完了時
点までに被膜が溶解するようにコントロールすることも
できる。
においては、遮断壁2の構成材料とともに捕捉材料を予
め混合して、その掘削溝内に打設することができる。
染物質を吸着または保持するもの、たとえば活性炭、石
炭、木炭、ゼオライト、バーミキュライト、カオリン、
ナトリウムベントナイト、シリカ、高炉スラグのほか、
他の粘土鉱物を単独または複数混合した状態で用いるこ
とができる。この種のものには、イオン交換能力、吸着
能力あるいは多孔質によるその孔内への保持能力を有す
るので、これを利用することができる。
膜としては、水や遮断壁を構成するスラリーにより溶解
する材料を用いればよく、たとえばゼラチン、セルロー
ス系材料、酢酸ビニル系材料を用いることができる。
適には高炉セメント)250kg当たり、Naベントナイ
ト20〜250kg、特に40〜80kg、必要により膨張
剤たとえば電気化学工業社製「デンカCSA」15〜4
0kg、必要により減水剤たとえばポゾリス物産社製「ポ
ゾリスシリーズ」1〜5kg、さらに必要ならば、前記の
汚染物質捕捉材料を適量とし、これに水、たとえば10
00kgを配合して用いることができる。
たは汚染対象領域に塩化マグネシウムを含有させるため
の具体的手段としては、遮断壁2に注出管10を設置す
る。この注出管10としては、図12に具体例を示すよ
うに、外管10Aの壁面に高方向に複数の注入口11を
形成し、その内部に同心的に挿入設置される内管10B
から、塩化マグネシウム水溶液12を吐出させて、外管
10Aの注入口11から可撓性の短管状のスリーブ15
を膨張させながら遮断壁2および汚染対象領域に注入す
ることができる。
マグネシウム水溶液12の広い範囲への浸透がさほど期
待できないので、内管10Bの注入口13を挟んでエア
または水などの流体圧により膨縮するパッカー14,1
4を設け、地上から各パッカー14,14を膨張させて
外管10Aの内壁面に当接させた状態で、塩化マグネシ
ウム水溶液12の注入を行い、次いで、たとえば所定長
さステップアップして、上のステージにおいて、同様の
注入を行うことを繰り返すのが好適である。
開始した時点、より具体的には、遮断壁の造成後、24
〜48時間後に注入することが好適である。これによ
り、遮断壁2の汚染対象領域方向に水みちを形成でき、
後に、この水みちを通って汚染地下水が遮断壁2を通ろ
うとするときにおいて、6価クロムの捕捉を行うことが
できるからである。
入するほか、図11に示すように、高架タンク16に塩
化マグネシウム水溶液12を貯留して、水頭ヘッドを利
用して徐々に注入することもできる。
ウム水溶液を前述の注入形態のほか、単なる流し込みな
どの適宜の手段により塩化マグネシウムを存在させるこ
ともできるが、地下水中にある濃度で塩化マグネシウム
を存在させるためには、大量の塩化マグネシウムを必要
とするとともに、現実的または最終的には、遮断壁にお
いて捕捉を図るのであるから、遮断壁2の内部、特に汚
染対象領域側に近接した位置を注入位置とするのが望ま
しい。
透水係数を低下させることができるとともに、優れた6
価クロム(Cr6+)の遮断性を示すものを構築できる。
る。
管、10A…外管、10B…内管、A…汚染領域。
Claims (2)
- 【請求項1】汚染されたまたは汚染の虞れがある汚染対
象領域に対して、セメントおよびベントナイトを主体と
する遮断壁を構築してその遮断壁の外方に汚染物質の流
出を防止する方法において、 前記遮断壁の内部または汚染対象領域に塩化マグネシウ
ムを含有させることを特徴とする汚染物質の捕捉方法。 - 【請求項2】前記遮断壁の壁面周囲部分における地下水
1リットル中、塩化マグネシウムを250〜1000m
gの濃度で存在させる請求項1記載の汚染物質の捕捉方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07012342A JP3115200B2 (ja) | 1995-01-30 | 1995-01-30 | 汚染物質の捕捉方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07012342A JP3115200B2 (ja) | 1995-01-30 | 1995-01-30 | 汚染物質の捕捉方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08197028A JPH08197028A (ja) | 1996-08-06 |
| JP3115200B2 true JP3115200B2 (ja) | 2000-12-04 |
Family
ID=11802620
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP07012342A Expired - Fee Related JP3115200B2 (ja) | 1995-01-30 | 1995-01-30 | 汚染物質の捕捉方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3115200B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6440242B1 (en) | 1998-12-22 | 2002-08-27 | Japan Cell, Co., Ltd. | Method of joining synthetic corundum, method of manufacturing synthetic corundum cell, and synthetic corundum cell |
| US10386889B2 (en) | 2013-12-11 | 2019-08-20 | Apple Inc. | Cover glass for an electronic device |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007061663A (ja) * | 2005-07-14 | 2007-03-15 | Karuto Kk | 浄化用パイプの移動体ユニット及びこれを用いた土壌の浄化方法 |
-
1995
- 1995-01-30 JP JP07012342A patent/JP3115200B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|---|---|---|
| US6440242B1 (en) | 1998-12-22 | 2002-08-27 | Japan Cell, Co., Ltd. | Method of joining synthetic corundum, method of manufacturing synthetic corundum cell, and synthetic corundum cell |
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Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08197028A (ja) | 1996-08-06 |
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