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JP3115237B2 - 制御プログラム作成装置及び制御プログラム作成方法 - Google Patents
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JP3115237B2 - 制御プログラム作成装置及び制御プログラム作成方法 - Google Patents

制御プログラム作成装置及び制御プログラム作成方法

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JP3115237B2
JP3115237B2 JP08233449A JP23344996A JP3115237B2 JP 3115237 B2 JP3115237 B2 JP 3115237B2 JP 08233449 A JP08233449 A JP 08233449A JP 23344996 A JP23344996 A JP 23344996A JP 3115237 B2 JP3115237 B2 JP 3115237B2
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  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Control By Computers (AREA)
  • Programmable Controllers (AREA)
  • Stored Programmes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御プログラム
を、複数の部分プログラムに基づいて効率的に作成する
制御プログラム作成装置及び制御プログラム作成方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、空気調和システムなど各種シ
ステムの制御を行なうコンピュータプログラムとして、
制御プログラムが知られている。そして、制御プログラ
ムが制御の単位とする装置は、デバイスと呼ばれる。デ
バイスの例は、空気調和システムに含まれるコンプレッ
サ、ファン、ルーバーなどである。一つのデバイスに関
する制御仕様としては、異なる観点から複数の部分仕様
が作成されるが、部分仕様間には、観点の相違に応じた
矛盾が存在する。
【0003】制御プログラムを作成する場合、従来は、
このような矛盾点について次のように対応していた。す
なわち、観点ごとの部分仕様を別々に作成したうえ、部
分仕様間の優先順位を決定しておく。そして、部分仕様
間の矛盾を解消するために、優先順位の高い部分仕様か
ら順に選択することによって、各部分仕様を組み合わせ
て一体化し、全体としての合成仕様を作成する。そし
て、一体化された合成仕様に基づいて、制御プログラム
を作成する。そして、従来では、このような作業を作業
者が手作業で行なっていた。
【0004】例えば、クーラーのコンプレッサに関する
制御仕様として、(1)制御性(目標温度への到達所要
時間の最短化)の観点からは、出力を
【0005】
【表1】
【0006】にすべきという部分仕様が作成される。ま
た、(2)経済性(無駄なランニングコストの排除)の
観点からは、出力の上限を
【0007】
【表2】
【0008】にすべきという部分仕様が作成される。さ
らに、(3)耐久性(クーラーの各構成部材の消耗の防
止)の観点からは、出力の下限を
【0009】
【表3】
【0010】にすべきという部分仕様が作成される。
【0011】従来の手法で、これら部分仕様を一体化す
る場合、次に例示する4つの指針を用いる。 指針1.出力値の算出に影響を与える環境パラメータの
条件を入力条件と呼ぶ。このとき、ある入力のもとで部
分仕様間に矛盾が発生しない場合には、すべての部分仕
様を同時に満たす出力値を一つ選び、これをその条件下
での出力とする。
【0012】指針2.ある入力条件のもとで部分仕様間
に矛盾が発生する場合、優先順位の高いものから順に部
分仕様を選んでいったときに、それまでに選んだ部分仕
様を全て満たすような出力値が存在するような最大数の
部分仕様の集まりを作る。この部分仕様の集まりを同時
に満たす出力値を、その条件下での出力とする。
【0013】指針3.指針2において、矛盾しない部分
仕様の集まりを満たす出力値が複数ある場合、部分仕様
の集まりとの間で矛盾を生じる部分仕様のうち、最も優
先順位の高いものを一つ選ぶ。そして、部分仕様の集ま
りを満たす出力値のうち、一つ選んだ前記矛盾する部分
仕様による出力範囲に最も近いものを、出力とする。
【0014】実際には、指針1〜指針3の作業を効率化
するため、下記指針4に基づいて仕様を構成する。
【0015】指針4.各部分仕様は、入力値(入力条
件)の範囲に応じて違った出力値を規定するので、各指
針の適用に先立って、ありうる入力範囲の組み合わせを
重複しないように場合分けする。この場合分けでは、入
力条件を構成している各要素を、いずれかの部分仕様に
よる出力値が異なる条件ごとに分け、分けた各要素の全
ての組み合わせを作成する。そして、分けられた場合ご
とに、該当するいずれかの指針を適用する。
【0016】これら4つの指針を、前記のコンプレッサ
に関する表1〜3の各部分仕様の組み合わせに適用する
例を示す。ここでは、表1〜3の各部分仕様の優先順位
は、高い方から、耐久性、経済性、制御性の順であるも
のとする。まず、指針4にいう入力条件の場合分けを行
なうが、この例では部分仕様ごとの入力条件は互いに独
立して変動しうる数値である。したがって、部分仕様ご
との条件の組合せとして、3*2*2(=12)通りに
場合分けする。ここでは、場合分けした入力条件の組み
合わせのうち、部分仕様間に矛盾が生じない場合と生じ
る場合について各々1つずつを例として説明する。
【0017】まず、部分仕様間に矛盾が生じない例とし
て、以下の条件(数1〜数3)が成立している状況を考
える。
【0018】
【数1】0.5°≦(設定温度−室温)<1.0°
【数2】熱交換機温度≧2.0°
【数3】外気温≧10.0° このとき、出力値(回転周波数)の範囲は、制御性に関
する部分仕様からは20Hz、経済性に関する部分仕様
からは50Hz以下、耐久性に関する部分仕様からは0
Hz以上となる。図22は、これら各出力値間の関係を
表す数直線を示す。この場合は、部分仕様間に矛盾が生
じないので、指針1により、三つの部分仕様を同時に満
たす出力値20Hzを、一体化された合成仕様によるこ
の場合の出力値として選択する。
【0019】一方、部分仕様間に矛盾が生じる例とし
て、以下の条件(数4〜数6)が成立している状況を考
える。
【0020】
【数4】1.0°≦(設定温度−室温)
【数5】熱交換機温度<2.0°
【数6】外気温<10.0° このとき、出力値(回転周波数)の範囲は、制御性に関
する部分仕様からは50Hz、経済性に関する部分仕様
からは10Hz以下、耐久性に関する部分仕様からは3
0Hz以上となる。図23は、これら各出力値間の関係
を表す数直線を示す。
【0021】このように部分仕様間に矛盾が生じている
場合、すべての部分仕様を満たす出力値を選ぶことは不
可能である。そこで、まず、指針2を適用すると、優先
順位が最高の部分仕様およびこの部分仕様と矛盾が生じ
ない部分仕様の集まりに属するのは、耐久性に関する部
分仕様のみである。この点で、出力値は30Hz以上の
値を選べばよい。
【0022】次に、指針3を適用すると、耐久性に関す
る部分仕様と矛盾する部分仕様のうちで最も優先順位の
高い部分仕様は、経済性に関する部分仕様である。そし
て、この部分仕様を満たす出力値は10Hz以下であ
る。このため、指針2による出力値である30Hz以上
の範囲のうち、「10Hz以下」に最も近い出力値であ
る30Hzを合成仕様全体によるこの場合の出力値とし
て選択する。
【0023】従来の制御プログラムの作成では、このよ
うな入力条件の全ての組み合わせを、人間がチェックし
た後に、全体としての仕様を作成していた。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来技術では、部分仕様間の矛盾を解消して全体
仕様を決定する作業を、全ての状況を考慮して手作業で
行なう必要があった。このため、 (1)手作業による作業工数が多く、自動化も困難で、
誤りが発生する可能性が大きかった。 (2)部分仕様の数又は部分仕様による出力値の種類が
増えると、場合分けの数が増大し、入出力を含む作業が
膨大になるという問題が存在していた。 (3)場合分けの内容は部分仕様の組み合わせごとに異
なるため、制御プログラムの部品化と再利用が困難であ
った。
【0025】(4)部分仕様の内容又は部分仕様間の優
先順位が変更された場合は、場合分けされた入力条件の
組み合わせの多くに変更の影響が及ぶため、部分仕様を
一体化するための膨大な作業全体が事実上やり直しとな
った。 (5)一体化された合成仕様をプログラムとして実装化
する作業も、入力条件の組み合わせごとに行なっていた
ため、多くの手作業が必要とされ、部分仕様の内容又は
部分仕様間の優先順位が変更されると、プログラミング
作業の大幅なやり直しを招いた。
【0026】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたもので、その目的は、シス
テムを制御する制御プログラムを、制御プログラムに含
まれるべき複数の部分プログラムに基づいて効率的に作
成する制御プログラム作成装置及び制御プログラム作成
方法を提供することである。
【0027】本発明の他の目的は、単純な手法を用いな
がら、制御プログラム全体で各部分仕様の優先順位が実
現される制御プログラム作成装置及び制御プログラム作
成方法を提供することである。また、本発明の他の目的
は、複雑な制御プログラムが容易に作成できる制御プロ
グラム作成装置及び制御プログラム作成方法を提供する
ことである。
【0028】また、本発明の他の目的は、制御プログラ
ム作成に用いる各データの部品化と再利用が可能となる
制御プログラム作成装置及び制御プログラム作成方法を
提供することである。また、本発明の他の目的は、制御
プログラムを得るに至る各段階において、作業内容が各
部分仕様に一致しているかどうかの確認を容易に行なう
ことができる制御プログラム作成装置及び制御プログラ
ム作成方法を提供することである。
【0029】また、本発明の他の目的は、優先順位が動
的に変化する複雑な制御プログラムに適用することによ
って、制御プログラム作成の効率化を図る制御プログラ
ム作成装置及び制御プログラム作成方法を提供すること
である。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は次のような構成及び作用を有する。すなわ
ち、請求項1の発明は、制御プログラムを作成するため
の制御プログラム作成装置において、複数の部分仕様の
各々に対応する制御フィルタ部品と、前記複数の部分仕
様の各々の優先順位を指定する優先順位指定手段と、前
記優先順位指定手段によって指定された優先順位に基づ
いて、前記複数の部分仕様の各々に対応する制御フィル
タ部品を組み合わせる作成手段と、を備えたことを特徴
とする。
【0031】請求項8の発明は、請求項1の発明を方法
の観点から把握したものであって、制御プログラムを作
成するための制御プログラム作成方法において、複数の
部分仕様の各々に対応する制御フィルタ部品を用い、前
記複数の部分仕様の各々の優先順位を指定する優先順位
指定処理と、前記優先順位指定処理によって指定された
優先順位に基づいて、前記複数の部分仕様の各々に対応
する制御フィルタ部品を組み合わせる作成処理と、を含
むことを特徴とする。
【0032】請求項14の記録媒体は、請求項8の発明
を実現するコンピュータプログラムを記録した記録媒体
に関するものであって、制御プログラムを作成するため
に、複数の部分仕様の各々に対応する制御フィルタ部品
を用い、前記複数の部分仕様の各々の優先順位を指定す
る優先順位指定処理と、前記優先順位指定処理によって
指定された優先順位に基づいて、前記複数の部分仕様の
各々に対応する制御フィルタ部品を組み合わせる作成処
理と、を実現するコンピュータプログラムを記録したこ
とを特徴とする。
【0033】請求項1,8,14の発明では、観点の異
なる複数の部分仕様について、個々の部分仕様の内容を
実現する部分プログラム(制御フィルタ部品)と、部分
プログラムに対応する部分仕様間の優先順位を与えれば
よい。すると、各部分プログラムが、前記優先順位が実
現されるように組み合わせられることによって、制御プ
ログラムが作成される。
【0034】この結果、部分仕様間に矛盾が存在してい
ても、制御プログラム中の各部分プログラムが実行され
ることによって優先順位が実現される。このため、制御
プログラムの作成に先立って部分仕様を一体化する作業
が不要となる。これによって、制御プログラムの開発が
飛躍的に効率化され、入出力操作が著しく減少し、作業
精度も向上する。
【0035】ここでは、部分プログラムは、内部に、暫
定的な制御出力を入力として受けとる機構と、この暫定
的な出力を補正する演算を施すための補正値を計算する
機構と、暫定的な出力を補正値により補正する演算を施
す機構と、この補正の演算の結果を出力する機構をも
つ。
【0036】また、各部分プログラムは、優先順位の隣
接する2つの部分プログラムのうち、優先順位の低いも
のの出力が高いものの入力として受け渡されるように構
成され、最も優先度の高い部分仕様に対応する部分プロ
グラムの出力を最終的に制御プログラム全体の出力とす
る。
【0037】請求項2の発明は、制御プログラムを作成
するための制御プログラム作成装置において、複数の部
分仕様の各々に対応する制御フィルタ部品と、前記複数
の部分仕様の各々の優先順位を指定する優先順位指定手
段と、前記優先順位指定手段によって指定された優先順
位に基づいて、前記複数の部分仕様の各々に対応する制
御フィルタ部品を組み合わせて複数の制御パイプ部品を
作成する作成手段と、該作成された複数の制御パイプ部
品を合成することによって前記制御プログラムを作成す
る合成手段を有することを特徴とする。
【0038】請求項9の発明は、請求項2の発明を方法
の観点から把握したものであって、制御プログラムを作
成するための制御プログラム作成方法において、複数の
部分仕様の各々に対応する制御フィルタ部品を用い、前
記複数の部分仕様の各々の優先順位を指定する優先順位
指定処理と、前記優先順位指定処理によって指定された
優先順位に基づいて、前記複数の部分仕様の各々に対応
する制御フィルタ部品を組み合わせて複数の制御パイプ
部品を作成する作成処理と、該作成された複数の制御パ
イプ部品を合成することによって前記制御プログラムを
作成する合成処理と、を含むことを特徴とする。
【0039】請求項2,9の発明では、複数の制御パイ
プ部品をそれぞれ構成要素として全体の制御プログラム
が合成される。このため、異なるデバイス又は動作モー
ドにそれぞれ対応して、異なった構成を持つ複数の制御
パイプ部品を切り換えて用いることができる。このた
め、複雑な制御プログラムが容易に作成でき、制御プロ
グラムの開発が効率化される。
【0040】なお、制御パイプ部品とは、内部に1つ以
上の制御フィルタ部品を保持する。これらの制御フィル
タ部品は、優先順位の隣接する2つの制御フィルタ部品
のうち、優先順位の低いものの出力が高いものの入力と
して受け渡されるように構成される。また、制御パイプ
部品は、優先度の最も高い部分仕様に対応する制御フィ
ルタ部品の出力を最終的に制御プログラム全体の出力と
するような機構を持つ。
【0041】請求項3の発明は、請求項1又は2記載の
制御プログラム作成装置において、前記作成手段は、所
定の優先順位が指定された部分仕様に対応する第1の制
御部品の出力が、該所定の優先順位より高い優先順位が
指定された部分仕様に対応する第2の制御部品の入力と
なるように、前記第1の制御部品と前記第2の制御部品
とを組み合わせることを特徴とする。
【0042】請求項3の発明では、低い優先順位の部分
仕様に基づく処理結果が、高い優先順位に対応する部分
プログラム(制御部品)に、入力の少なくとも一部とし
て引き渡される。このため、高い優先順位の部分仕様に
対応する部分プログラムが、より低い優先順位の部分仕
様に基づく処理結果を自由に変更できる。部分プログラ
ム間の処理結果の引き渡しという単純な手法を用いなが
ら、高い優先順位の部分仕様ほど、最終的な制御内容に
対して確実に反映されるので、制御プログラム全体で各
部分仕様の優先順位が実現される。
【0043】請求項4の発明は、請求項1又は2記載の
制御プログラム作成装置において、前記制御フィルタ部
品は、所定のフィルタリング値を算出する素制御関数
と、第1の制御出力と前記所定のフィルタリング値とに
基づいて、第2の制御出力を算出する素フィルタ関数と
からなることを特徴とする。
【0044】請求項10の発明は、請求項4の発明を方
法の観点から把握したものであって、請求項8又は9記
載の制御プログラム作成方法において、前記制御フィル
タ部品は、所定のフィルタリング値を算出する素制御関
数と、第1の制御出力と前記所定のフィルタリング値と
に基づいて、第2の制御出力を算出する素フィルタ関数
とからなることを特徴とする。
【0045】請求項4,10の発明では、フィルタリン
グ値の算出と、フィルタリング値に基づく第2の制御出
力の算出が、それぞれ素制御関数及び素フィルタ関数と
いう別々の構成要素によって実現されるので、一方の修
正を、他方とは独立して容易に行うことができる。ま
た、素制御関数及び素フィルタ関数を相互に独立して再
利用することが容易になる。
【0046】なお、素フィルタ関数は、しきい値を入力
する機構と、暫定的な制御出力を入力する機構と、暫定
的な制御出力をしきい値によって補正演算した値を算出
するフィルタリング処理を行う機構をもつ関数である。
ここで、補正演算とは、暫定的な制御出力をしきい値に
より上限又は下限を制限する処理又は暫定的な制御出力
をしきい値により四則演算を施す処理を指す。
【0047】請求項5の発明は、請求項1又は2記載の
制御プログラム作成装置において、前記制御プログラム
作成装置は、所定のフィルタリング値を算出する素制御
関数と、第1の制御出力及び前記所定のフィルタリング
値に基づいて、第2の制御出力を算出する素フィルタ関
数とを結合して前記制御フィルタ部品を作成する結合手
段を備えたことを特徴とする。
【0048】請求項11の発明は、請求項5の発明を方
法の観点から把握したものであって、請求項8又は9記
載の制御プログラム作成方法において、前記制御プログ
ラム作成方法は、所定のフィルタリング値を算出する素
制御関数と、第1の制御出力及び前記所定のフィルタリ
ング値に基づいて、第2の制御出力を算出する素フィル
タ関数とを結合して前記制御フィルタ部品を作成する結
合処理を含むことを特徴とする。
【0049】請求項5,11の発明では、部分プログラ
ムごとにフィルタリング処理の種別を指定すれば、指定
された種別に対応する素フィルタ関数が各部分プログラ
ムに結合され、部分プログラムにフィルタリング処理が
組み合わされた制御フィルタ部品が得られる。このた
め、フィルタリング処理を部分プログラムごとに繰り返
し定義する必要がなくなり、制御プログラムの開発が効
率化される。
【0050】制御フィルタ部品は、暫定的な制御出力を
入力する機構と、対応づけられた部分プログラムと素フ
ィルタ関数にデータを授受する機構と、入力された暫定
的な制御出力と部分プログラムからの出力を素フィルタ
関数にそれぞれ暫定的な制御出力の入力及びしきい値の
入力として受渡す機構と、これらの入力に基づく素フィ
ルタ関数の出力を出力する機構をもつ。
【0051】請求項6の発明は、請求項1,2,3,4
又は5記載の制御プログラム作成装置において、前記制
御フィルタ部品、前記制御パイプ部品及び前記制御プロ
グラムのうち少なくともいずれかをデータとして保存す
るためのデータベースと、前記データベースに記憶され
ている前記所定のデータを検索するための検索条件を入
力する条件入力手段と、前記検索条件に基づいて前記所
定のデータを検索する検索手段と、を備えたことを特徴
とする。
【0052】請求項12の発明は、請求項6の発明を方
法の観点から把握したものであって、請求項8,9,1
0又は11記載の制御プログラム作成方法において、前
記制御フィルタ部品、前記制御パイプ部品及び前記制御
プログラムのうち少なくともいずれかをデータとして保
存するためのデータベースを用い、前記データベースに
記憶されている前記所定のデータを検索するための検索
条件を入力する条件入力処理と、前記検索条件に基づい
て前記所定のデータを検索する検索処理と、を含むこと
を特徴とする。
【0053】請求項6,12の発明では、制御プログラ
ム又はその構成要素となる各データが保存され、与えら
れる条件に応じて検索して読み出されるので、各データ
の部品化と再利用が可能となる。
【0054】請求項7の発明は、請求項1,2,3,
4,5又は6記載の制御プログラム作成装置において、
前記優先順位について、前記制御プログラムの実行状態
における所定の条件に応じた動的な変化内容を指定する
ための変化指定手段と、前記作成された制御プログラム
の実行中に当該制御プログラムの実行状態を監視すると
ともに前記所定の条件と前記指定された変化内容とに基
づいて前記優先順位を切り替える処理を、前記制御プロ
グラムに組み込む組み込み手段と、を有することを特徴
とする。
【0055】請求項13の発明は、請求項7の発明を方
法の観点から把握したものであって、請求項8,9,1
0,11又は12記載の制御プログラム作成方法におい
て、前記優先順位について、前記制御プログラムの実行
状態における所定の条件に応じた動的な変化内容を指定
するための変化指定処理と、前記作成された制御プログ
ラムの実行中に当該制御プログラムの実行状態を監視
し、前記所定の条件と前記指定された変化内容とに基づ
いて前記優先順位を切り替える処理を、前記制御プログ
ラムに組み込む組み込み処理と、を含むことを特徴とす
る。
【0056】請求項7,13の発明では、制御プログラ
ムに含まれる前記各部分プログラムの優先順位につい
て、制御プログラムの実行状態における所定の条件に応
じた動的な変化の内容を指定しておく。例えば、ある条
件下ではある部分仕様の優先順位を高くし、別の条件下
では別の部分仕様の優先順位を高くする。優先順位は、
例えば、条件に応じて切り替えるテーブルとして格納す
る。この場合、制御プログラム又は前記各制御フィルタ
部品には優先順位の切り替えを行なうための処理を組み
込み、実行中に割込み処理などで実行状態を監視し、前
記所定の条件が成立したときに、前記テーブルを切り替
えることによって優先順位を切り替える。このようにす
れば、優先順位が動的に変化する複雑な制御プログラム
に本発明を適用することによって、制御プログラム作成
の効率化を図ることができる。
【0057】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
「実施形態」という)について、図面を参照して説明す
る。
【0058】(1)第1実施形態の構成 第1実施形態は、システムを制御する制御プログラムを
作成するための制御プログラム作成装置(請求項1〜6
に対応するもの)及びこの制御プログラム作成装置上で
実行される制御プログラム作成方法(請求項8〜12に
対応するもの)に関するものである。
【0059】第1実施形態の目的は、システムを制御す
る制御プログラムを、制御プログラムに含まれるべき複
数の部分プログラムに基づいて作成する制御プログラム
作成装置及び制御プログラム作成方法を提供することで
ある。
【0060】第1実施形態の他の目的は、単純な手法を
用いながら、制御プログラム全体で各部分仕様の優先順
位が実現される制御プログラム作成装置及び制御プログ
ラム作成方法を提供することである。また、第1実施形
態の他の目的は、各部分プログラムに対応すべきフィル
タリング処理を、部分プログラムごとに繰り返し定義す
る必要がない制御プログラム作成装置及び制御プログラ
ム作成方法を提供することである。また、第1実施形態
の他の目的は、複雑な制御プログラムが容易に作成でき
る制御プログラム作成装置及び制御プログラム作成方法
を提供することである。
【0061】また、第1実施形態の他の目的は、制御プ
ログラム作成に用いる各データの部品化と再利用が可能
となる制御プログラム作成装置及び制御プログラム作成
方法を提供することである。また、第1実施形態の他の
目的は、制御プログラムを得るに至る各段階において、
作業内容が各部分仕様に一致しているかどうかの確認を
容易に行なうことができる制御プログラム作成装置及び
制御プログラム作成方法を提供することである。
【0062】また、第1実施形態の他の目的は、優先順
位が動的に変化する複雑な制御プログラムに適用するこ
とによって、制御プログラム作成の効率化を図る制御プ
ログラム作成装置及び制御プログラム作成方法を提供す
ることである。
【0063】[第1実施形態の概略]まず、第1実施形
態の概略を説明する。すなわち、第1実施形態の制御プ
ログラム作成装置(以下「本装置」という)において、
制御プログラムを開発しようとするときは、制御プログ
ラムの仕様は、複数の部分仕様3として作成しておく。
【0064】そして、各部分仕様3に対応する素制御関
数1と、部分仕様3間の優先順位4とを与える。素制御
関数1からの出力に対して種別ごとのフィルタリング処
理を行なう素フィルタ関数9を用意し、フィルタリング
処理の種別は各素制御関数1ごとに指定する。結合手段
14が、各素制御関数1に、指定された種別の前記素フ
ィルタ関数9を結合することによって、フィルタリング
機能を含む制御フィルタ部品13を作成する。
【0065】ここで、素制御関数1は内部に、外部から
環境パラメータを受けとる機構(入力機構I1)と、受
けとった環境パラメータを用いて部分仕様に基づいて出
力を計算する処理機構F1とをもつ(図1)。
【0066】また、素フィルタ関数9は、しきい値(フ
ィルタリング値)を入力する機構(入力機構I2)と、
暫定的な制御出力を入力する機構(入力機構I3)と、
暫定的な制御出力をしきい値によって補正演算した値を
算出するフィルタリング処理を行う処理機構F2をもつ
関数である(図2)。ここで、補正演算とは、暫定的な
制御出力をしきい値により上限又は下限を制限する処理
又は暫定的な制御出力をしきい値により四則演算を施す
処理を指す。
【0067】さらに、制御フィルタ部品13は、暫定的
な制御出力を入力する機構(入力機構I4)と、対応づ
けられた部分プログラム(素制御関数1)と素フィルタ
関数9にデータを授受する機構と、入力された暫定的な
制御出力と部分プログラムからの出力を素フィルタ関数
9にそれぞれ暫定的な制御出力の入力及びしきい値の入
力として受渡す機構と、これらの入力に基づく素フィル
タ関数の出力を出力する機構(出力機構O3)をもつ
(図3)。
【0068】作成手段9は、制御フィルタ部品13を、
優先順位4が実現される順序で組み合わせることによっ
て、部品たる制御パイプ部品15を作成する。合成手段
18が、各制御パイプ部品15から全体の制御プログラ
ム17を作成する。素制御関数1及び制御フィルタ部品
13のデータは保存手段21に保存し、再利用する。
【0069】なお、制御パイプ部品15は、内部に1つ
以上の制御フィルタ部品13を保持する。これらの制御
フィルタ部品14は、優先順位の隣接する2つの制御フ
ィルタ部品13のうち、優先順位の低いものの出力が高
いものの入力として受け渡されるように構成される。ま
た、制御パイプ部品15は、優先度の最も高い部分仕様
に対応する制御フィルタ部品の出力を最終的に制御プロ
グラム全体の出力とするような機構(出力機構O4)を
持つ(図4)。
【0070】また、素制御関数、制御フィルタ部品な
ど、制御プログラムの構成要素となる部品を「制御部
品」と総称する。
【0071】[第1実施形態の具体的構成]次に、本装
置の構成を具体的に説明する。すなわち、図5に示すよ
うに、本装置は、各部分仕様に対応する素制御関数1
(前記部分プログラムに対応するもの)を入力するため
の入力手段2と、素制御関数1に対応する部分仕様3間
の優先順位4を指定する順位指定手段5と、を有する。
【0072】また、本装置は、各部分仕様3を入力する
仕様入力手段6と、入力された各部分仕様3を保存する
ための仕様保存手段7と、仕様保存手段7に保存されて
いる前記各部分仕様3を出力するための仕様出力手段8
と、を有する。
【0073】このため、制御プログラムを得るに至る各
段階において、部分仕様3を参照することによって、作
業内容が各部分仕様3に一致しているかどうかの確認を
容易に行なうことができる。
【0074】ここで、第1実施形態における各素制御関
数1は、制御に用いる値の範囲を区切るしきい値を算出
するように構成されている。そして、制御のためには、
算出されたしきい値を用いて値がとるべき範囲を決定す
る処理であるフィルタリング処理が必要である。
【0075】本装置は、前記フィルタリング処理を行な
う一種又は二種以上の素フィルタ関数9を格納するため
の関数格納手段10と、各素制御関数1ごとに前記素フ
ィルタ関数9の種別であるフィルタ種別11を指定する
ための種別指定手段12と、各素制御関数1に対して、
前記指定されたフィルタ種別11に対応する前記素フィ
ルタ関数9を結合することによって、制御プログラムに
用いるための制御フィルタ部品13を作成する結合手段
14と、を有する。
【0076】また、本装置は、素制御関数1を含む制御
フィルタ部品13を、優先順位4が実現されるように組
み合わせることによって制御パイプ部品15を作成する
作成手段16を有する。この制御パイプ部品15は、全
体の制御プログラムを作成するための部分的な制御プロ
グラムである。
【0077】また、本装置は、複数の各制御パイプ部品
15を組み合わせることによって制御プログラム17を
作成する合成手段18を有する。なお、制御パイプ部品
15を起動するための起動プログラム19及び入出力機
器のデバイスドライバ20も、必要に応じて入力してお
けば、合成手段18によって制御プログラム17に組み
込まれる。
【0078】また、本装置は、素制御関数1及び制御フ
ィルタ部品13をデータとして保存するための保存手段
21と、前記各データを保存手段21に登録するための
登録手段22と、を有する。また、本装置は、前記保存
手段21に保存されている前記データを検索するための
条件を入力する条件入力手段23と、入力された前記条
件に該当する前記データを検索する検索手段24と、検
索された前記データを、新たな制御プログラムに用いる
ために読み出す読み出し手段25と、を有する。
【0079】なお、本装置のユーザインタフェースは、
マウスなどのポインティングデバイスとCRTなどの画
像表示装置を備え、対話型のグラフィカルユーザ・イン
タフェースを実現する。作業者は、このユーザインタフ
ェースを通じて、素制御関数1など本装置が必要とする
各種データを、自然言語、表、図形など各種の形式で入
力できる。また、作業者は、このユーザインタフェース
を通じて、編集モードの切替え、検索、作成など、必要
な指示を与えることができる。
【0080】(2)第1実施形態の作用及び効果 上記のような構成を有する第1実施形態は、次のような
作用及び効果を有する。まず、図6は、第1実施形態に
おける制御プログラムの作成手順を示すフローチャート
である。
【0081】[素制御関数などの入力]本装置を用いて
制御プログラム17を開発しようとするときは、制御プ
ログラム17の構成要素となる素制御関数1などのデー
タが必要である。ここで、素制御関数1は、部分仕様3
の内容を実装化した部分プログラムで、所定の各種セン
サなどからのデータを入力値とし、制御の対象となるデ
バイスに対する制御値を出力値として算出するものであ
る。図7は、素制御関数1の例を示す図である。図中に
おいて、関数getTs(),getTa() が入力機器デバイスドラ
イバの呼び出しであり、if文の記述が出力値算出の実装
部分である。
【0082】素制御関数1などのデータはその場で入力
してもよいし、保存されているものを再利用してもよ
い。すなわち、第1実施形態において、素制御関数1と
制御フィルタ部品13は保存手段21に保存され、作業
者が、条件入力手段23から所望の条件を入力すること
によって(条件入力処理)、検索手段24が保存されて
いるデータのなかから条件に合うものを検索し(ステッ
プ201,ステップ204、検索処理)、読み出す(読
み出し処理)。この場合、作業者は、素制御関数1と制
御フィルタ部品13のうち再利用可能なものについては
必要な修正を施すだけで、新たな制御プログラム17を
構成する要素として再利用することができる(ステップ
203,206)。
【0083】この場合における検索の条件は、特定の関
数名を含むもの、特定の変数やデバイスドライバにアク
セスしているもののほか、特定の制御プログラム17を
構成したものなど、自由に定めることができる。また、
部分仕様3そのものを入力し保存する場合は、特定の入
力値名・出力値名・特定の条件や出力値を含む部分仕様
3を検索し、検索結果として得られた部分仕様に対応す
る対応する素制御関数1又は制御フィルタ部品13を検
索して読み出すこともできる。さらに、再利用の回数の
大きなものから表示し、その中から選択を行なうなども
可能である。
【0084】このように、第1実施形態では、制御プロ
グラム17又はその構成要素となる各データが保存さ
れ、与えられる条件に応じて検索して読み出されるの
で、各データの部品化と再利用が可能となる。
【0085】再利用しないものについては、各部分仕様
3を実現する各素制御関数1を、入力手段2から入力す
る(ステップ207)。入力された素制御関数1は以降
の再利用のために、登録手段22によって保存手段21
に登録することができる。
【0086】なお、部分仕様3自体は、素制御関数1及
びフィルタ種別11の基礎であり、参照用に入力するこ
とが望ましいが、制御プログラム17の部品にはならな
いので、必ずしも入力する必要はない。
【0087】[素フィルタ関数の結合処理]また、第1
実施形態では、素制御関数1の出力値に対してフィルタ
リング処理を行なう素フィルタ関数9が用意されてお
り、種別指定手段12を用いて、素制御関数1ごとにフ
ィルタ種別11を指定することにより(ステップ20
8)、結合手段14が、指定された種別の素フィルタ関
数9を当該素制御関数1に結合することによって、制御
フィルタ部品13を作成する(ステップ209)。
【0088】各素フィルタ関数9は、素制御関数1から
の出力値を入力値とし、指定された種別に応じたフィル
タリング処理を行ない、その結果である出力値を出力す
る。第1実施形態におけるフィルタ種別11は、値の上
限を制限する上限フィルタ関数(図8)、値の下限を制
限する下限フィルタ関数(図9)、値を特定の値とする
唯一フィルタ関数(図10)、という3種の中から指定
する。
【0089】例えば、図8の上限フィルタ関数に、引数
input で入力値を、引数param で上限値を引き渡すと、
入力値が上限値より大きい場合に、出力値は引数param
の内容に置き換えられる。同様に、下限フィルタ関数
(図9)では、値は引数paramの内容によって下限を与
えられるようフィルタリングされ、唯一フィルタ関数
(図10)では、どのような値も引数param の内容であ
る特定の値に置き換えられて出力される。
【0090】図11は、素制御関数f0()と素フィルタ関
数uniqueFilter()を結合して、制御フィルタ部品filter
Control0()が生成される例を示す概念図である。この制
御フィルタ部品filterControl0()は、唯一フィルタ関数
uniqueFilter()が本体になっており、引数input で与え
られた値を素制御関数f0()で得られる値に置き換えて出
力する。
【0091】このように、素制御関数1に素フィルタ関
数9が結合された制御フィルタ部品13は、入力データ
を受け取るための一引数を持つ関数であり、内部の素制
御関数1から渡される出力値を上限値、下限値又は唯一
の値として入力データをフィルタリングし、出力値とす
る。
【0092】すなわち、第1実施形態では、素制御関数
1が出力するしきい値を用いたフィルタリング処理は、
種別ごとの素フィルタ関数9として予め用意すればよ
い。そして、素制御関数1ごとにフィルタリング処理の
フィルタ種別11を指定すれば、指定されたフィルタ種
別11に対応する素フィルタ関数9が各素制御関数1に
結合される。このため、フィルタリング処理を素制御関
数1ごとに繰り返し定義する必要がなくなるので制御プ
ログラム17の開発が効率化される。
【0093】[制御パイプ部品の作成処理]制御フィル
タ部品作成までの処理は、必要な制御フィルタ部品13
が全てそろうまで繰り返す(ステップ210)。そし
て、作成された各制御フィルタ部品13から制御パイプ
部品15を作成するには、部分仕様3間の優先順位4が
必要である。なお、部分仕様3と素制御関数1と制御フ
ィルタ部品13とは相互に一対一に対応するので、部分
仕様3間の優先順位4は、素制御関数1間及び制御フィ
ルタ部品13間の優先順位でもある。そして、この対応
関係を表すデータも優先順位と共に保持される。
【0094】この優先順位4は、制御パイプ部品15の
作成の直前に順位指定手段5から与えてもよいが(ステ
ップ211)、素制御関数1と前後して入力するなど、
早い時点で与えてもよい。
【0095】作成手段16は、各制御フィルタ部品13
を、この優先順位4が実現される順序で実行されるよう
に組み合わせることによって、制御パイプ部品15を作
成する(ステップ212)。制御パイプ部品15は、制
御プログラムの一種であるが、構成要素として、全体の
制御プログラム11を構成するための部品である。
【0096】ここで、制御フィルタ部品13同士を組み
合わせる具体的な手法の一例は、各部分プログラムを呼
び出す関数名を上位ルーチンに順次記述し、各部分プロ
グラムを所定の順序で呼び出すようにすることである。
【0097】また、優先順位4が実現される呼び出し順
序の例は、優先順位が高いものほど後にすることであ
る。この場合、処理途中のある出力値が、優先順位が低
い部分仕様3に対応する制御フィルタ部品13によって
算出されたものである場合、より優先順位の高い部分仕
様3に対応する制御フィルタ部品13によって自由に変
更されうる。このため、高い優先順位の部分仕様ほど、
最終的な制御内容に対して確実に反映されるので、制御
プログラム全体で各部分仕様の優先順位が実現される。
【0098】図12は、制御フィルタ部品13と優先順
位4に基づいて、制御パイプ部品15が作成される例を
示す概念図である。制御パイプ部品15では、この図に
示すように、優先順位4の高い制御フィルタ部品13ほ
ど後に呼び出される。また、この図の例では、優先順位
が高い部分仕様に対応する制御フィルタ部品13が、優
先順位が低い部分仕様に対応する制御フィルタ部品13
による処理結果を入力として実行されるように、制御フ
ィルタ部品13が組み合わされている。
【0099】このように作成された制御パイプ部品15
の始点にデータの初期値を与えると、各制御フィルタ部
品13が、必要な入力値を取り込みながら順次データに
作用し、最終的な出力値が得られる。制御パイプ部品1
5に与える初期値は、制御パイプ部品15に含まれる制
御フィルタ部品13の中で、一番優先順位が低く、最初
に呼び出されるもの(基本制御フィルタ部品と呼ぶ)に
与える。
【0100】この初期値は、制御のアルゴリズムにとっ
て望ましい特定の定数値が存在する場合はその定数値を
用いればよい。例えば、変数に定数値を代入する代入文
をソースコードに埋め込むことによって、そのような定
数値を初期値として与え、基本制御フィルタ部品からの
出力値に定数値を反映させることができる。
【0101】また、基本制御フィルタ部品からの出力値
に反映すべき定数値が存在しない場合は、基本制御フィ
ルタ部品として、唯一フィルタ関数を含む制御フィルタ
部品を用いるか、又は素制御関数を単独で用いることに
よって初期値を与えることができる。唯一フィルタ関数
も素制御関数も、それ以前の始点側からの数値は無視し
て値を出力するので、始点側の初期値が存在しない場合
に用いることができる。
【0102】ここで、制御パイプ部品15の初期値に関
する構成要素の組み合わせをいくつか説明する。第1の
例は、パイプ部品が実行されるたびに、初期値としてフ
ィードバックデータを用いるものである(図13)。な
お、図13〜図17において、図中の破線は部品の階層
を区分し、矢印は部品の組み合わせ関係を示す。
【0103】第2の例は、制御パイプ部品pipe0() の最
初の制御フィルタ部品filterControl0()が唯一フィルタ
部品uniqueFilter()を用いており(図14)、フィード
バックデータを初期値として利用していない。
【0104】第3の例は、図14に示した第2の例から
除去できる要素を除去して簡略化したもので(図1
5)、必要な記憶領域を節約することができる。
【0105】第4の例は、図14に示した第2の例にさ
らに条件を追加したもので(図16)、毎回のパイプ部
品の呼び出しにおける初期値が固定となっており、初期
値としてフィードバックデータを用いていない。この例
では、具体的には、制御パイプ部品pipe0() の最初の制
御フィルタ部品filterControl0()が唯一フィルタ部品un
iqueFilter()を含んでいて、さらに定数を返す素制御関
数を持っている。
【0106】第5の例は、図16に示した第4の例をさ
らに簡略化したもので(図17)、変数prevPipe0 と関
数filterControl0()を含んでいないので、必要な記憶領
域を節約することができる。
【0107】このように、第1実施形態では、各素制御
関数1を含む制御フィルタ部品13が、優先順位が実現
されるように組み合わせられることによって、制御パイ
プ部品15が作成され、最終的に制御プログラム17が
得られる。この結果、部分仕様間に矛盾が存在していて
も、制御プログラム17中の各制御フィルタ部品13が
実行されることによって優先順位が実現される。
【0108】このため、制御プログラムの作成に先立っ
て部分仕様を一体化する作業が不要となる。これによっ
て、制御プログラムの開発が飛躍的に効率化され、入出
力操作が著しく減少し、作業精度も向上する。
【0109】[制御プログラムの作成処理]制御パイプ
部品作成までの処理は、必要な制御パイプ部品15が全
てそろうまで繰り返す(ステップ213)。その後、合
成手段18が、各制御パイプ部品15を、所定のタイミ
ングで実行されるように関連づけることによって全体の
制御プログラム17を作成する(ステップ214)。
【0110】この関連づけは、例えば、起動プログラム
19と、各制御パイプ部品15を接続することによって
行なう。起動プログラム19は、定期的または非定期的
に各制御パイプ部品15を呼び出し起動する上位ルーチ
ンである。また、各制御パイプ部品15は、外部機器と
の入出力を行うデバイスドライバ20と接続される。こ
のように作成された制御プログラム17では、制御アル
ゴリズム上必要な時間間隔で各制御パイプ部品15が起
動され、制御出力値を更新する。
【0111】このように、第1実施形態では、複数の制
御パイプ部品15をそれぞれ構成要素として一つの制御
プログラム17が作成される。このため、複数の制御対
象デバイス又は動作モードが存在するような場合に、相
互に構成が異なる複数の制御パイプ部品15を切り換え
て用いることができる。このため、複雑な制御プログラ
ム17が容易に作成でき、制御プログラムの開発が効率
化される。
【0112】[制御プログラムの例]上記の手順で生成
された制御プログラム17について、次に説明する。ま
ず、図18は、作成された制御プログラム17の構造を
示す概念図である。この図は、構成要素間の全体部分関
係や関係の多重度の表記に、オブジェクト開発方法論の
一つであるOMT法の表記方法を用いている。
【0113】この図に示すように、全体としての制御プ
ログラム17は複数の制御パイプ部品15を含む。各制
御パイプ部品15はさらに複数の制御フィルタ部品13
を含む。制御フィルタ部品13は一対の素制御関数1と
素フィルタ関数9を含む。
【0114】このような構造を有する制御プログラム1
7の実行では、まず、入力機器Aから得られるセンサ入
力データが入力機器デバイスドライバ20Aを通じて制
御プログラム17中の素制御関数1に渡され、各素制御
関数1は、入力データと、前回の制御出力値(フィード
バックデータ)に基づいて新たな出力値を算出する。す
なわち、各素制御関数1は直前に実行された制御フィル
タ部品13から出力とセンサ入力の双方に基づいて処理
を行なう。
【0115】得られた制御出力値は、出力機器デバイス
ドライバ20Bを通じて出力機器Bに送られ、出力機器
Bを制御する。制御出力値はまた、所定の記憶領域であ
るフィードバックデータストアSに送られて保存され、
次回の制御出力値算出の際に素制御関数1に渡され、前
回の制御出力値を新たな制御出力値にフィードバックす
るために用いられる。
【0116】このような制御プログラムの一例を図19
に示す。このプログラムの本体は、時間を計測して10
秒経過ごとに実行され、3つの制御出力値をそれぞれ制
御パイプ部品pipe0(),pipe1(),pipe2() で算出する。算
出された各制御出力値は、大域変数として定義されたフ
ィードバックデータストアprevPipe0,prevPipe1,prevPi
pe2 に受け渡され、さらに、出力機器デバイスドライバ
setOutput0(),setOutput1(),setOutput2()に受け渡され
る。
【0117】[ユーザインタフェース]なお、以上のよ
うな制御プログラム17の階層構造に対応したグラフィ
カルユーザインタフェースの例を図20(概念図)に示
す。この例では、表示ウインドウ101が、最上位構造
である制御プログラム17に関する情報を表示する。こ
のウインドウ101において所望の制御パイプ部品15
を選択し、アイコンである「詳細」ボタン101Dをマ
ウスポインタでクリックすることによって、ウインドウ
102が表示される。ウインドウ102は次の階層であ
る制御パイプ部品15に関する情報を表示する。
【0118】さらに、このウインドウ102内で制御フ
ィルタ部品13を選択し「詳細」ボタン102Dを用い
ることでさらにウインドウ103が現れ、制御フィルタ
部品13に関する情報が表示される。
【0119】また、この例では、各ウインドウの「登
録」ボタン102R,103Rによって、制御フィルタ
部品13などのデータを保存手段21に登録できる(登
録処理)。また、「検索」ボタン101S,102Sに
よって制御フィルタ部品13などの一覧を表示させた
り、入力する条件に基づいて検索し(検索処理)、条件
に合致するものを読み出して表示させ(読み出し処
理)、所望のものを一覧から選択することによって新た
な制御プログラムに部品として再利用できる。
【0120】(3)第1実施形態による制御プログラム
の妥当性 このようにして作成した制御プログラム17が、適切な
優先順位によって各部分仕様を満たしていることを、以
下に証明する。
【0121】[厳密な優先順位による合成仕様の条件]
まず、次に定義する「厳密な優先順位による合成仕様の
条件」を満たす制御プログラムは適切な優先順位によっ
て各部分仕様を満たすものとみなす。「厳密な優先順位
による合成仕様の条件」は、部分仕様を優先順位の低い
順に並べたときに、i番目以降の全ての部分仕様を満た
す出力値が選べるような最小のiについて、i番目以降
の全ての部分仕様を満たす出力値が合成仕様の出力値と
なる、という条件である。
【0122】また、個々の部分仕様に対応する記法とし
て「フィルタ合成仕様形式」を導入し、解釈を与える。
次に、このフィルタ合成仕様形式を用いて、本発明によ
る制御プログラムが先に示した「厳密な優先順位による
合成仕様の条件」を満たすことを証明する。
【0123】[フィルタ合成仕様形式]フィルタ合成仕
様形式は、フィルタ仕様及び優先順位仕様の2種類の仕
様からなる。フィルタ仕様はその仕様が上限を与えるの
か、下限を与えるのか、または唯一の出力を指定するの
かという区別によりそれぞれを上限フィルタ仕様、下限
フィルタ仕様、唯一フィルタ仕様とよぶ。それぞれのフ
ィルタ仕様はこの上限、下限、または唯一の出力の値を
算出するための仕様を含む。この値をフィルタ仕様のし
きい値とよぶ。優先順位仕様には各フィルタ仕様間の優
先順位を記述する。フィルタ仕様と優先順位仕様が正し
く与えられたフィルタ合成仕様形式の意味は次のように
与えられる。
【0124】[フィルタ合成仕様形式の解釈]すなわ
ち、フィルタ合成仕様形式は次のように解釈する。ま
ず、フィルタ仕様は暫定的な出力値Xを新たな出力値
X’に変換する関数Fとして解釈する。関数Fの定義を
以下に示す。ここで、fはフィルタ仕様のしきい値を算
出する関数であり、この関数fの引数は制御値を計算
するのに必要なすべてのパラメータの並びを表す。 上限フィルタ仕様:
【数7】 下限フィルタ仕様:
【数8】 唯一フィルタ仕様:
【数9】 ここで、n個のフィルタ仕様を含むフィルタ合成仕様形
式の解釈は下に示すような漸化式で規定される出力値X
n を出力するものとして解釈される。ここで、優先順位
がi番目に低いフィルタ仕様に対応する関数をFi 、フ
ィルタ仕様のしきい値を与える関数をfi とする。
【数10】1.X1 =f1 ) 2.Xn =Fn (Xn-1 ) [フィルタ合成仕様形式の妥当性]このようなフィルタ
合成仕様形式の妥当性を示すため、この仕様形式が厳密
な優先順位による合成仕様であることを帰納法を用いて
証明する。
【0125】まず、フィルタ仕様が1個のときは、題意
は明らかである。そこで次に、フィルタ仕様がn−1個
のときの成立を仮定する。
【0126】この場合の補題として、n個のフィルタ仕
様からなるフィルタ合成仕様形式は、優先順位のもっと
も高いフィルタ仕様を除いたn−1個のフィルタ仕様か
らなるフィルタ合成仕様形式が厳密な優先順位による合
成仕様であるとき、厳密な優先順位による合成仕様であ
る。
【0127】また、証明は次のとおりである。すなわ
ち、n−1個のフィルタ仕様からなるフィルタ合成仕様
形式の出力をXn-1 、n個のものをXn とする。n番目
のフィルタ仕様のしきい値を与える関数をfn )と
する。
【0128】この場合、帰納法の仮定として、Xn-1
部分仕様を優先順位の低い順に並べたときのin-1 番目
以降の全ての部分仕様を満たす出力値が存在する最小の
n- 1 について、in-1 番目以降の全ての部分仕様を満
たす。
【0129】まず、n番目が上限フィルタ仕様のとき
【数11】Xn =min(Xn-1 ,f1 )) したがって、
【数12】Xn-1 ≦f1 )のとき、Xn =Xn-1 である。よって、帰納法の仮定より明らかに、部分仕様
を優先順位の低い順に並べたときのi番目以降の全ての
部分仕様を満たす出力値が存在する最小のiはin-1
あり、Xn はi番目以降の全ての部分仕様を満たす。
【0130】また、
【数13】Xn-1 >f1 )のとき、Xn =f
1 ) である。このとき、Xn が「部分仕様を優先順位の低い
順に並べたときのi番目以降の全ての部分仕様を満たす
出力値が存在する最小のiについて、i番目以降の全て
の部分仕様を満たすような出力であること」を証明す
る。
【0131】このとき、Xn が満たさない最小の部分仕
様の順番をjとする。上記の証明のためには、「X’n
<Xn であるX’n がj番目以降の部分仕様を全て満た
す」ようなX’n が存在しないことを言えば十分であ
る。
【0132】具体的には、まず、j番目の部分仕様が下
限仕様のときは、しきい値をfj とするとfj ≧Xn
から、X’n はこの部分仕様と矛盾する。よって題意の
X’n は存在しない。
【0133】また、j番目の部分仕様が上限仕様のとき
は、しきい値をfj とすると、X’n がこの部分仕様を
満たすためにはX’n ≦fj <Xn が必要である。しか
しながら、帰納法の仮定からXn >Xn-1 であるから、
このような上限仕様が存在する場合にはj番目の部分仕
様と、n−1番目の部分仕様の間にしきい値fi ’(j
<i’<n−1)であるような上限仕様が必要である。
ところがこのような部分仕様はXn-1 と矛盾する。よっ
て題意のX’n は存在しない。
【0134】さらに、j番目の部分仕様が唯一仕様のと
きは、しきい値をfj とすると、X’n がこの部分仕様
を満たすためにはX’n =fj <Xn が必要である。し
かしながら、帰納法の仮定からXn >Xn-1 であるか
ら、このような上限仕様が存在する場合にはj番目の部
分仕様と、n−1番目の部分仕様の間にしきい値fi
(j<i’<n−1)であるような上限仕様が必要であ
る。ところがこのような部分仕様はXn-1 と矛盾する。
よって題意のX’n は存在しない。
【0135】なお、n番目が下限フィルタ仕様のとき
は、上限フィルタとの対称性により明らかであり、n番
目が唯一フィルタ仕様のときも明らかである。
【0136】以上より、任意のn個のフィルタ仕様から
なるフィルタ合成仕様形式が厳密な優先順位による合成
仕様であることが証明された。
【0137】(4)第1実施形態の効果 以上説明したように、第1実施形態によれば、制御プロ
グラム17の作成に先立って各部分仕様3を一体化する
作業が不要となる。これによって、制御プログラムの開
発が飛躍的に効率化され、入出力操作が著しく減少し、
作業精度も向上する。
【0138】具体的には、制御プログラム作成作業が大
幅に自動化されるので、手作業による作業工数が減少
し、誤りが発生する可能性も減少する。また、部分仕様
の数又は部分仕様による出力値の種類が増えても、作業
内容が急激に増大することがなく、入出力を含む作業が
膨大になるという問題も解消される。
【0139】さらに、制御プログラムの構成要素が、制
御フィルタ部品13などのデータとして部品化されるの
で、再利用が容易になる。また、部分仕様3の内容又は
部分仕様3間の優先順位4が変更された場合でも、部品
化されている構成要素はそのまま利用できるので、作業
全体のやり直しも生じない。
【0140】そして、各部分仕様3をプログラムとして
実装化する作業は、部分プログラムである素制御関数1
の組み合わせによって容易に行なわれ、部分仕様3の内
容又は部分仕様3間の優先順位4が変更されても、プロ
グラミング作業全体のやり直すは不要となる。
【0141】(5)第2実施形態 第2実施形態は、請求項7の制御プログラム作成装置及
びこの制御プログラム作成装置上で実行される制御プロ
グラム作成方法(請求項13に対応する)に関するもの
である。第2実施形態の目的は、優先順位が動的に変化
する複雑な制御プログラムに適用することによって、制
御プログラム作成の効率化を図る制御プログラム作成装
置及び制御プログラム作成方法を提供することである。
【0142】図21は、第2実施形態の制御プログラム
作成装置の構成を示す機能ブロック図である。即ち、変
化指定手段26から、制御プログラムの実行において変
化する所定の条件に応じた優先順位の動的な変化内容を
あらかじめ指定しておく(変化指定処理)。例えば、あ
る条件下ではある部分仕様の優先順位を高くし、別の条
件下では別の部分仕様の優先順位を高くする。典型的に
は、条件に応じた2セット以上の優先順位44が入力さ
れる。
【0143】そして、制御プログラムには、組み込み手
段27によって、優先順位の切り替えを行なうための処
理を組み込んでおき(組み込み処理)、実行中に割込み
処理などで実行状態を監視し、前記所定の条件が成立し
たときに、前記テーブルを切り替えるなどして、優先順
位を切り替える(請求項7,13)。具体的には、優先
順位44は、条件に応じて切り替える複数のテーブルと
しておき、制御フィルタ部品の実行順序は、実際の実行
時に、制御パイプ部品15からこのテーブルを参照して
決定する。
【0144】このようにすれば、優先順位が動的に変化
する複雑な制御プログラムに本発明を適用することによ
って、制御プログラム作成の効率化を図ることができ
る。
【0145】(6)他の実施形態 なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものでは
なく、実施態様の変更は自由であるから、次に例示する
ような他の実施形態をも包含するものである。例えば、
本明細書において「関数」及び「部品」というときは、
一定のプログラムとして機能するソフトウェア要素を広
く意味し、プログラム言語処理系における狭義の関数な
どには限定されない。
【0146】また、優先順位に基づいた部分プログラム
同士又は制御フィルタ部品同士の組み合わせは、関数名
による呼び出しには限定されず、他の態様で行なっても
よい。例えば、実行順序をソースコードの行番号で決定
する言語処理系を用いる場合、整数で表した優先順位を
行番号に用いれば、優先順位の小さいものほど先に実行
される。
【0147】また、素フィルタ関数で実現するフィルタ
リング処理の種別は前記実施形態に示したものには限定
されず、値を一定の数値幅に制限したり、特定の数値を
避けるなど、自由に定めることができる。また、フィル
タリング処理は必ずしも素フィルタ関数を用いず、部分
プログラム内に直接記述することによって実現してもよ
い。
【0148】また、各制御パイプ部品を所定のタイミン
グで実行されるように関連づける態様は、関数名によっ
て順次呼び出すことには限定されず、タイマ割込み処理
など自由に定めることができる。また、制御パイプ部品
は必ずしも制御フィルタ部品から作成する必要はなく、
フィルタリング処理を含めて記述した部分プログラムを
組み合わせて作成したり、制御フィルタ部品と部分プロ
グラムの双方を組み合わせて作成してもよい。
【0149】部分プログラムや制御フィルタ部品から必
ずしも制御パイプ部品を作成する必要はなく、単一のデ
バイスを制御する場合などは、最終的完成品たる制御プ
ログラムを直接作成してもよい。
【0150】また、各部分プログラムまたは制御フィル
タ部品は、優先順位が実現されるように組み合わせれば
よく、優先順位の低いものから先に実行する必要はな
い。例えば、各部分プログラムについて、優先順位と無
関係な順序で実行して出力値を保存しておき、全ての部
分プログラムの実行が終了した後に、優先順位に基づい
て出力値を組み合わせることによって、優先順位を実現
することもできる。
【0151】また、保存手段に保存して再利用を図るデ
ータは、部分プログラム、制御フィルタ部品、制御パイ
プ部品及び制御プログラムのうち一種類でも複数種類で
もよく、部分仕様そのものなど、所望の他のデータを保
存して再利用してもよい。
【0152】また、優先順位の動的な変化に用いる条件
の内容は、入力条件の内容、時刻、動作モードなど自由
に定めることができ、変化内容やその種類数も自由に定
めることができる。
【0153】また、制御プログラム作成装置及び制御プ
ログラム作成方法はコンピュータソフトウェアによって
実現されうるが、そのようなソフトウェアを記録した媒
体も本発明の一態様である(請求項14)。
【0154】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
システムを制御する制御プログラムを、制御プログラム
に含まれるべき複数の部分プログラムに基づいて効率よ
く作成する、制御プログラム作成装置及び制御プログラ
ム作成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における素制御関数の構
成を示す概念図
【図2】本発明の第1実施形態における素フィルタ関数
の構成を示す概念図
【図3】本発明の第1実施形態における制御フィルタ部
品の構成を示す概念図
【図4】本発明の第1実施形態における制御パイプ部品
の構成を示す概念図
【図5】本発明の第1実施形態における制御プログラム
作成装置の構成を示す機能ブロック図
【図6】本発明の第1実施形態における制御プログラム
の作成手順を示すフローチャート
【図7】本発明の第1実施形態における素制御関数の例
を示す図
【図8】本発明の第1実施形態において、値の上限を制
限する上限フィルタ関数を示す図
【図9】本発明の第1実施形態において、値の下限を制
限する下限フィルタ関数を示す図
【図10】本発明の第1実施形態において、値を特定の
値とする唯一フィルタ関数を示す図
【図11】本発明の第1実施形態において、素制御関数
f0()と素フィルタ関数uniqueFilter()を結合して、制御
フィルタ部品filterControl0()が生成される例を示す概
念図
【図12】本発明の第1実施形態において、制御フィル
タ部品と優先順位とに基づいて、制御パイプ部品が作成
される例を示す概念図
【図13】本発明の第1実施形態において、制御パイプ
部品の初期値に関する構成要素の組み合わせを示す概念
図(第1の例)
【図14】本発明の第1実施形態において、制御パイプ
部品の初期値に関する構成要素の組み合わせを示す概念
図(第2の例)
【図15】本発明の第1実施形態において、制御パイプ
部品の初期値に関する構成要素の組み合わせを示す概念
図(第3の例)
【図16】本発明の第1実施形態において、制御パイプ
部品の初期値に関する構成要素の組み合わせを示す概念
図(第4の例)
【図17】本発明の第1実施形態において、制御パイプ
部品の初期値に関する構成要素の組み合わせを示す概念
図(第5の例)
【図18】本発明の第1実施形態において、作成された
制御プログラムの構造を示す概念図
【図19】本発明の第1実施形態において、制御プログ
ラムの一例を示す図
【図20】本発明の第1実施形態において、制御プログ
ラムの階層構造に対応したグラフィカルユーザインタフ
ェースの例を示す概念図
【図21】本発明の第2実施形態における制御プログラ
ム作成装置の構成を示す機能ブロック図
【図22】従来技術において、部分仕様間に矛盾が生じ
ない場合の、各部分仕様に基づく出力値間の関係を表す
数直線を示す図
【図23】従来技術において、部分仕様間に矛盾が生じ
る場合の、各部分仕様に基づく出力値間の関係を表す数
直線を示す図
【符号の説明】
1…素制御関数 2…入力手段 3…部分仕様 4,44…優先順位 5…順位指定手段 6…仕様入力手段 7…仕様保存手段 8…仕様出力手段 9…素フィルタ関数 10…関数格納手段 11…フィルタ種別 12…種別指定手段 13…制御フィルタ部品 14…結合手段 15…制御パイプ部品 16…作成手段 17…制御プログラム 18…合成手段 19…起動プログラム 20(A,B)…デバイスドライバ 21…保存手段 22…登録手段 23…条件入力手段 24…検索手段 25…読み出し手段 26…変化指定手段 27…組み込み手段 101,102,103…ウインドウ 101S,102S…「検索」ボタン 102R,103R…「登録」ボタン 101D,102D…「詳細」ボタン A…入力機器 B…出力機器 I1〜I5…入力機構 O1〜O4…出力機構 F…処理機構 STEP…手順の各ステップ

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御プログラムを作成するための制御プ
    ログラム作成装置において、 複数の部分仕様の各々に対応する制御フィルタ部品と、 前記複数の部分仕様の各々の優先順位を指定する優先順
    位指定手段と、 前記優先順位指定手段によって指定された優先順位に基
    づいて、前記複数の部分仕様の各々に対応する制御フィ
    ルタ部品を組み合わせる作成手段と、 を備えたことを特徴とする制御プログラム作成装置。
  2. 【請求項2】 制御プログラムを作成するための制御プ
    ログラム作成装置において、 複数の部分仕様の各々に対応する制御フィルタ部品と、 前記複数の部分仕様の各々の優先順位を指定する優先順
    位指定手段と、 前記優先順位指定手段によって指定された優先順位に基
    づいて、前記複数の部分仕様の各々に対応する制御フィ
    ルタ部品を組み合わせて複数の制御パイプ部品を作成す
    る作成手段と、 該作成された複数の制御パイプ部品を合成することによ
    って前記制御プログラムを作成する合成手段を有するこ
    とを特徴とする制御プログラム作成装置。
  3. 【請求項3】 前記作成手段は、所定の優先順位が指定
    された部分仕様に対応する第1の制御部品の出力が、該
    所定の優先順位より高い優先順位が指定された部分仕様
    に対応する第2の制御部品の入力となるように、前記第
    1の制御部品と前記第2の制御部品とを組み合わせるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の制御プログラム作
    成装置。
  4. 【請求項4】 前記制御フィルタ部品は、 所定のフィルタリング値を算出する素制御関数と、 第1の制御出力と前記所定のフィルタリング値とに基づ
    いて、第2の制御出力を算出する素フィルタ関数とから
    なることを特徴とする請求項1又は2記載の制御プログ
    ラム作成装置。
  5. 【請求項5】 前記制御プログラム作成装置は、所定の
    フィルタリング値を算出する素制御関数と、第1の制御
    出力及び前記所定のフィルタリング値に基づいて、第2
    の制御出力を算出する素フィルタ関数とを結合して前記
    制御フィルタ部品を作成する結合手段を備えたことを特
    徴とする請求項1又は2記載の制御プログラム作成装
    置。
  6. 【請求項6】 前記制御フィルタ部品、前記制御パイプ
    部品及び前記制御プログラムのうち少なくともいずれか
    をデータとして保存するためのデータベースと、 前記データベースに記憶されている前記所定のデータを
    検索するための検索条件を入力する条件入力手段と、 前記検索条件に基づいて前記所定のデータを検索する検
    索手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1,2,3,4又は5
    記載の制御プログラム作成装置。
  7. 【請求項7】 前記優先順位について、前記制御プログ
    ラムの実行状態における所定の条件に応じた動的な変化
    内容を指定するための変化指定手段と、 前記作成された制御プログラムの実行中に当該制御プロ
    グラムの実行状態を監視するとともに前記所定の条件と
    前記指定された変化内容とに基づいて前記優先順位を切
    り替える処理を、前記制御プログラムに組み込む組み込
    み手段と、 を有することを特徴とする請求項1,2,3,4,5又
    は6記載の制御プログラム作成装置。
  8. 【請求項8】 制御プログラムを作成するための制御プ
    ログラム作成方法において、 複数の部分仕様の各々に対応する制御フィルタ部品を用
    い、 前記複数の部分仕様の各々の優先順位を指定する優先順
    位指定処理と、 前記優先順位指定処理によって指定された優先順位に基
    づいて、前記複数の部分仕様の各々に対応する制御フィ
    ルタ部品を組み合わせる作成処理と、 を含むことを特徴とする制御プログラム作成方法。
  9. 【請求項9】 制御プログラムを作成するための制御プ
    ログラム作成方法において、 複数の部分仕様の各々に対応する制御フィルタ部品を用
    い、 前記複数の部分仕様の各々の優先順位を指定する優先順
    位指定処理と、 前記優先順位指定処理によって指定された優先順位に基
    づいて、前記複数の部分仕様の各々に対応する制御フィ
    ルタ部品を組み合わせて複数の制御パイプ部品を作成す
    る作成処理と、 該作成された複数の制御パイプ部品を合成することによ
    って前記制御プログラムを作成する合成処理と、 を含むことを特徴とする制御プログラム作成方法。
  10. 【請求項10】 前記制御フィルタ部品は、 所定のフィルタリング値を算出する素制御関数と、 第1の制御出力と前記所定のフィルタリング値とに基づ
    いて、第2の制御出力を算出する素フィルタ関数とから
    なることを特徴とする請求項8又は9記載の制御プログ
    ラム作成方法。
  11. 【請求項11】 前記制御プログラム作成方法は、所定
    のフィルタリング値を算出する素制御関数を用い、第1
    の制御出力及び前記所定のフィルタリング値に基づい
    て、第2の制御出力を算出する素フィルタ関数とを結合
    して前記制御フィルタ部品を作成する結合処理を含むこ
    とを特徴とする請求項8又は9記載の制御プログラム作
    成方法。
  12. 【請求項12】 前記制御フィルタ部品、前記制御パイ
    プ部品及び前記制御プログラムのうち少なくともいずれ
    かをデータとして保存するためのデータベースを用い、 前記データベースに記憶されている前記所定のデータを
    検索するための検索条件を入力する条件入力処理と、 前記検索条件に基づいて前記所定のデータを検索する検
    索処理と、 を含むことを特徴とする請求項8,9,10又は11記
    載の制御プログラム作成方法。
  13. 【請求項13】 前記優先順位について、前記制御プロ
    グラムの実行状態における所定の条件に応じた動的な変
    化内容を指定するための変化指定処理と、 前記作成された制御プログラムの実行中に当該制御プロ
    グラムの実行状態を監視し、前記所定の条件と前記指定
    された変化内容とに基づいて前記優先順位を切り替える
    処理を、前記制御プログラムに組み込む組み込み処理
    と、 を含むことを特徴とする請求項8,9,10,11又は
    12記載の制御プログラム作成方法。
  14. 【請求項14】 制御プログラムを作成するために、 複数の部分仕様の各々に対応する制御フィルタ部品を用
    い、 前記複数の部分仕様の各々の優先順位を指定する優先順
    位指定処理と、 前記優先順位指定処理によって指定された優先順位に基
    づいて、前記複数の部分仕様の各々に対応する制御フィ
    ルタ部品を組み合わせる作成処理と、 を実現するコンピュータプログラムを記録したことを特
    徴とする記録媒体。
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