JP3124337B2 - 精製ダニアレルゲン - Google Patents
精製ダニアレルゲンInfo
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Description
精製ダニアレルゲンに関するものである。
等のアレルギー疾患の主要な原因として重要である。従
来、アレルギー疾患の治療法としては、アレルギーの原
因物質であるアレルゲンを投与して減感作する減感作療
法が、最も重要な根本療法とされ、特に花粉症を始め昆
虫アレルギー等、抗原が特定され易い疾患においては、
その評価は今や確立されたものといえる。しかしなが
ら、この減感作療法ではアレルゲンによるアナフィラキ
シーの危険が伴う為、安全な治療用抗原の投与が必要と
される。
のダニアレルゲンとして、ヤケヒョウヒダニ(Dermatop
hagoides pteronyssinus)及びコナヒョウヒダニ(Derm
atophagoides farinae)の2種が重要であると報告され
ている[ J. Allergy : 42,14-28,(1968)] 。従来、主要
ダニアレルゲンとしてはダニ排泄物および/またはダニ
虫体中に含有されている分子量24〜28kDの糖蛋白(pI
4.6〜7.2)、および/または分子量14.5〜20kDの蛋白(p
I 5〜8.3)が報告されている[J. Immunol. : 125,587-59
2,(1980)/ J. Allergy Clin. Immunol.: 76,753-761,
(1985)/ Immunology : 46,679-687,(1982)/ Int. Ar
ch. Allergy Appl. Immunol. : 81,214-223,(1986)/
J. Allergy Clin. Immunol. : 75,686-692,(1985)等]
。
分子量の画分及び低分子量の画分に、ダニ喘息患者血清
IgG に特異的反応性を示し、ダニ喘息患者の白血球ヒス
タミン遊離を誘導する成分が存在することを本発明者ら
は報告している(日本農芸化学会,62:411, 1988)。し
かし、減感作治療用抗原として用いることができる程度
までの精製は、未だなされていなかった。
従来、問診を主体とし、屋内塵(ハウスダスト)抽出物
および/またはダニ虫体抽出物を用いる皮内反応試験が
殆どであり、まれにRAST法による血清中のIgE 抗体価の
測定値(相対値)を併用する程度で、ダニアレルギー疾
患を直接的に断定するのはかなり困難であった。
特異抗原とする気管支喘息の減感作治療法には、屋内塵
(ハウスダスト) 抽出液が用いられてきているが、化学
的にはその組成が極めて不明確であり、また多種類の不
純物を含み、アナフィラキシー誘発の可能性があるため
に投与量が極度に制限され、治療効果が極めて低いのが
現状である。したがって、有効性及び安全性の観点か
ら、有用な減感作治療用抗原の出現が期待されている。
また、ダニアレルギー疾患の迅速かつ正確な診断は、ダ
ニアレルギー疾患の適切な治療を行う上で重要であり、
診断システムの確立が期待されている。
ニアレルギー疾患の治療剤、診断薬として極めて有用な
新規な精製ダニアレルゲンを提供することにある。即
ち、本発明の第1の目的は、ダニ培養中の排泄物から抽
出しうる、アレルゲン活性を有する新規な精製ダニアレ
ルゲンを提供することである。本発明の第2の目的は、
当該新規な精製ダニアレルゲンの製造方法を提供するこ
とである。本発明の第3の目的は、新規なダニアレルギ
ー疾患治療剤を提供することである。本発明の第4の目
的は、新規なダニアレルギー疾患診断薬を提供すること
である。
ルギー疾患の治療剤、診断薬を開発することを目的とし
て、コナヒョウヒダニ排泄物の抽出物中のアレルゲンに
ついて鋭意研究を重ねた。その結果、分子量約13,000の
糖蛋白に強いアレルゲン活性を有することを見出し、さ
らに研究を重ねて本発明を完成した。
生物学的性質を有する精製ダニアレルゲンである。 ダニ培養中の排泄物抽出液に含まれ、分画分子量 10,
000 の限外濾過膜を通過する成分である。 約30%の糖質を含む糖蛋白である。 分子量(セファデックスG50ゲル濾過法): 約13,0
00 アレルゲン活性を有する。 また、本発明はダニ培養中の排泄物を飽和食塩水および
/または中程度イオン強度の緩衝液により抽出処理し、
得られた抽出液をゲル濾過等の手法を用いて分画するこ
とを特徴とする前記の精製ダニアレルゲンの製造方法で
ある。さらに、本発明は前記の精製ダニアレルゲンを有
効成分とするダニアレルギー疾患治療剤、ダニアレルギ
ー疾患診断薬である。
て、IUPAC−IUBに基づく略号および当該分野に
おける慣用略号で表示する場合があり、それらを例示す
ると次の通りである。アミノ酸残基に対する略号は、以
下の通りである。 Asp アスパラギン酸; Thr スレオニン; Se
r セリン; Glu グルタミン酸; Gly グリシン; Al
a アラニン; Val バリン; Ile イソロイシン; Le
u ロイシン; Phe フェニルアラニン; Lys リジン; His
ヒスチジン Arg アルギニン; Pro プロリン;
記の〜の要件を満足する限り、単一の精製ダニアレ
ルゲンよりなるもの、また複数のダニアレルゲンよりな
るもの(すなわち、精製ダニアレルゲンの混合物の態
様)のいずれでもよい。
てより詳細に説明する。即ち、本発明の精製ダニアレル
ゲン(例えば、後述の実施例で得られる精製LM−1活
性成分)の性状は、次のとおりである。 (1)色および性状:白色(凍結乾燥物) (2)水溶性:易溶性 (3)分子量:セファデックスG50ゲル濾過法により
約13,000である。 (4)組成成分:組成成分からの解析では、糖含量が約
30%を占める。
成は、次の操作により得られる。即ち、0.2%サンプル溶
液200μl を12N塩酸200μlと混合し、N2 置
換をした密封試験管内で、110℃で24時間加水分解
する。乾固させた後、少量の水を加え再び乾固させると
いう操作を3回繰り返すことによって脱塩酸を行い、こ
れをアミノ酸アナライザー用の希釈用緩衝液1mlに溶解
し、アミノ酸アナライザー(日立製作所)により定量す
る。これにより次の結果が得られる。 アミノ酸(計7.6μmol/mg) Asp 0.9 ; Thr 0.4 ; Ser 0.7 ; Glu 1.0 ; G
ly 1.5 ; Ala 0.6 ; Val 0.3 ; Ile 0.3; Leu 0.4 ; Ph
e 0.2 ; Lys 0.3 ; His 0.1 ; Arg 0.3; Pro 0.6
全中性糖をGlucose を標準としてフェノール硫酸法で定
量した結果である。
た患者白血球ヒスタミン遊離試験により判断する。 (6)アナフィラキシー反応を誘導しない。 常法により、モルモットを免疫し、追加免疫時に、アナ
フィラキシー反応について観察する。
しては、たとえば次のような方法が例示される。 a)粗ダニ排泄物抗原の調製 ダニ抗原の製造原料として、特に制限されるものではな
いが例えばコナヒョウヒダニまたはヤケヒョウヒダニの
いずれを用いてもよい。これらのダニをダニ培養培地で
培養し、これを抽出処理する。抽出処理は飽和食塩水お
よび/またはリン酸緩衝液を加えて攪拌し、室温で30分
間静置した後に、遠心分離(3000 rpm 、30分) を行い上
清をプールする。この際、抽出溶媒としては他に、中程
度イオン強度の緩衝液であればいずれを用いてもよい。
例えば、乳酸緩衝液、酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液、ト
リス塩酸緩衝液、ホウ酸緩衝液等が挙げられる。上清表
面にダニ虫体が浮遊するのでこれを濾過して取り除く。
プールした上清を濾過およびイオン交換水に対して透析
したもの(粗ダニ排泄物抽出液)を出発材料とする。次
に、この粗ダニ排泄物抽出液を、例えば分子量1万カッ
トの限外濾過膜(UF-20CS-10PS) に通し、この膜を通過
しない高分子粗ダニ排泄物抗原と通過する低分子粗ダニ
排泄物抗原に分画する。
血清特異IgE 、IgG 、ウサギ抗ダニ排泄物抗血清、ウサ
ギ抗ダニ排泄物抗体、排泄物抗原に特異的なマウスモノ
クローナル抗体等との反応を酵素免疫測定法(ELISA) に
より測定することによる、各フラクションの抗原活性の
測定(Immunochemistry: 8, 871,(1971))、(ii) ウサギ
抗ダニ排泄物抗血清を用いたラジオイムノアッセイによ
る、各フラクションの抗原活性の測定、(iii) 皮内反
応活性による、各フラクションのアレルゲン活性の測
定、(iv) ダニアレルギー患者白血球ヒスタミン遊離活
性による、各フラクションのアレルゲン活性の測定、等
のモニターの下に公知の精製法、例えばゲル濾過クロマ
トグラフィー、限外濾過、イオン交換クロマトグラフィ
ー、アフィニティクロマトグラフィー、疎水クロマトグ
ラフィー、焦点電気泳動法、ゲル電気泳動法等を単独ま
たは組み合わせて精製することができる。
原をセファデックスG50(Pharmacia LKB Biotechnol
ogy AB) でゲル濾過する。その時の溶出パターンをダニ
喘息患者の白血球ヒスタミン遊離能、ELISA による患者
血清特異IgE およびウサギ抗ダニ排泄物血清に対する反
応性等によりモニターし、蛋白含量および280nmの
吸収をガイドに画分に分ける。強い皮内反応活性が認め
られる画分を、更にイオン交換クロマトグラフィー、逆
相クロマトグラフィー、デュアルモードクロマトグラフ
ィー、逆相HPLC等の精製手段を適宜組み合わせるこ
とにより本発明の精製ダニアレルゲンである活性成分を
精製することができる。
ギー疾患治療剤として適用することができ、例えば減感
作治療剤として有用である。ここでダニアレルギー疾患
とは、アトピー性気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレ
ルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎等、ダニの特異抗原
が原因となるあらゆるアレルギー疾患をいう。
ルゲンは、濃縮して溶液状又はシロップ状として採取す
るか、更に乾燥して粉末状で採取してダニアレルギー疾
患に対する減感作治療剤として用いられる。本減感作治
療剤はそのままで、又は必要に応じて一般的に用いられ
るアジュバントや各種の添加剤、例えば安定剤、賦形
剤、溶解補助剤、乳濁化剤、緩衝剤、無痛化剤、保存
剤、着色剤等を添加した配合剤として用いることができ
る。本減感作治療剤は、通常の投与経路、例えば、経
口、皮内、皮下、筋肉内、腹腔内等の投与方法により行
うことができる。更に、例えばトローチ、舌下錠、点眼
剤、鼻腔内噴霧剤、パップ剤、クリーム剤、ローション
剤等の経皮、経粘膜薬としても使用することができる。
本減感作治療剤の投与量及び投与回数は、投与経路、症
状等に応じて成人1回当たり約20μg以下の範囲となる
ように適宜選択し、毎週1回程度投与される。また、本
減感作治療剤はダニアレルギー疾患に対する治療剤のみ
ならず予防剤としても有用である。本減感作治療剤は、
アナフィラキシー誘発作用もなく、人体に対して安全に
用いることができる。
ギー疾患の診断薬として有用である。即ち、患者の血
液、及びこの血液から遠心分離により得られた血球画分
を緩衝液に懸濁した血球浮遊液の一定量を、それぞれ精
製ダニアレルゲンを滴定試薬として用いて滴定し、アレ
ルゲン刺激により好塩基球(白血球の一種)から遊離す
るヒスタミン量を測定する[ アレルギー:33,692,(198
4) /アレルギー:33,733,(1984)]。このヒスタミン遊
離滴定では、最大遊離量の50%量( 滴定曲線の変曲点)
から遊離されるヒスタミン量を求める。この滴定では、 (i) 血球浮遊液の滴定値から患者のアレルゲン感受性
を直接測定することになる。 (ii)血液の滴定値は、通常、血球浮遊液の値より高い
値が得られる。これは、血漿中にアレルゲン中和能を持
つIgG 抗体(遮断抗体)が存在するためである。
滴定曲線からのシフトの大きさから、遮断抗体価が得ら
れる。感受性とこの遮断抗体価から表1のように、ダニ
アレルギーの正確な診断が可能となる。また、減感作治
療効果のモニターとしても有用である。
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。 実施例1 低分子粗ダニ排泄物抗原の調製: ラット、マウス、ハムスター用飼料M(オリエンタル酵
母社)中で、温度26±2℃、湿度75%RHの環境
で、ダニ密度が2〜3万匹/g培地になるようにコナヒ
ョウヒダニを飼育し、ダニ培養培地100gに対して、
飽和食塩水を1リットル加えてよく攪拌した。室温で3
0分間静置した後、3000rpm、30分遠心分離を
行った。この時、ダニ虫体は上清表面に浮遊するので、
これを濾過して取り除いた。沈澱に再び飽和食塩水を加
えて同じ操作を繰り返した。さらに沈澱に10mMリン
酸緩衝液を1リットル加えて飽和食塩水の場合と同じ操
作を繰り返した(2回)。得られた抽出液を水道水に対
して一夜透析し、分画分子量1万の限外濾過(膜はUF-2
0CS-10PS,東ソー) により分子量1万以上とそれ以下に
分画した。各分画を濃縮し凍結乾燥して、それぞれ高分
子粗ダニ排泄物抗原および低分子粗ダニ排泄物抗原とし
た。ダニ培養培地3.7kgから、高分子粗ダニ排泄物
抗原(HM)127.0g、低分子粗ダニ排泄物抗原
(LM)69.7gを得た。
画分の分画 実施例1で得られた低分子粗ダニ排泄物抗原(LM)5
00mg(濃度500mg/30ml 0.9%NaC
l)をUltrogel AcA 54 カラム(IBF, サイズ 4.4×100
cm)に入れ、溶出液に0.9%NaClを用いて、流
速120ml/時間でゲル濾過して分画した。各フラク
ションについて、抗原性を抗血清との応答で(図には示
されていない)、さらにアレルゲン活性をダニアレルギ
ー患者白血球に対するヒスタミン遊離試験で検定したと
ころ、図1のヒストグラムで示されるようにヒスタミン
遊離活性が大きく2つに分かれた。そこでフラクション
No. 27-31 とNo. 37-39 をアレルゲン活性成分を含む画
分として集め、それぞれをLM−1画分、LM−2画分
とした。なお、図中のBDはボイドボリュームに相当し
ブルーデキストランの溶出位置を、BSAは牛血清アル
ブミンの溶出位置を、またTVはトータルボリュームで
K2 CrO4 の溶出位置である。破線は280nmの紫
外部吸収を示す。それぞれの画分の凍結乾燥後の収量
は、LM−1画分23.4mg、LM−2画分70.8
mgであった。また、ダニアレルギー患者に対する皮内
反応試験も同時に検定したところ、どちらの画分にも強
いアレルゲン活性を認めた。
過クロマトグラフィーセファデックスG50(Pharmaci
a LKB Biotechnology AB) でゲル濾過クロマトグラフィ
ーを行い、LM−1画分を分画した。同時にオボアルブ
ミンおよびチトクロームCを用いて、キャリブレーショ
ンを行い、LM−1画分中の活性成分の分子量推定を行
った。その結果を図2に示す。ゲル濾過の条件は、サン
プル量10mg(濃度10mg/3ml)、溶離液0.
9%NaCl、流速30ml/時間、カラムサイズ 1.5
×100cmである。各フラクションを、抗血清の応答と
ともに、白血球ヒスタミン遊離活性でモニターした。図
中、ヒストグラムは白血球ヒスタミン遊離活性を、OV
Aは分子量 45,000のオボアルブミンの溶出位置を、ま
た Cyt. C は分子量 13,500 のチトクロームCの溶出位
置を示す。各成分のピークの溶出位置までの体積とそれ
ぞれの分子量の片対数とのプロットから、LM−1画分
中の白血球ヒスタミン遊離活性を示す成分の分子量は、
約 13,000 であると推定された。ここで、図中に矢印で
示した画分(フラクションNo. 13-16 )をプールし、L
M−1活性画分とし、凍結乾燥を行った。その収量は3
mgであった。
マトグラフィー (a)で得たLM−1活性画分10mg(濃度10mg
/0.1ml)を HPLC カラム DEAE GM(栗田工業、サ
イズ0.78×10cm)でイオン交換クロマトグラフィーを
行い分画した。溶離液に20mM Tris-HCl緩衝液 (p
H8.0)を用い、サンプルを注入して10分後から、Na
Clの500mM/40分の直線グラジエントにより、
流速1ml/分で溶出を行った。その結果を図3に示
す。ここで、ヒストグラムは白血球ヒスタミン遊離活性
を、実線は215nmの紫外部吸収を、さらに破線はN
aClの濃度を示す。図中、ヒストグラムからわかるよ
うに、ヒスタミン遊離活性は、フラクションNo. 19-20
の約250mM NaClに相当するところにのみ溶出
した。LM−1活性画分として、この酸性フラクション
を集め、透析後凍結乾燥し、活性画分2mgを得た。
ラフィー (b)で得たLM−1活性画分10mg(濃度10mg
/0.1 ml)を、TSKgel ODS-120T (東ソー、サイズ0.
46×25cm) でさらに逆相HPLCを行い分画した。溶
離液に0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)を用い、サ
ンプルを注入して10分後から、メタノールの1%/分
の直線グラジエントにより、流速1ml/分で溶出を行
った。その結果を図4に示す。ここで、ヒストグラムは
白血球ヒスタミン遊離活性を、実線は280nmの紫外
部吸収を、さらに破線はメタノールの濃度を示す。図
中、ヒストグラムからわかるように、ヒスタミン遊離活
性はフラクションNo. 15-16 に溶出した。このフラクシ
ョンをLM−1活性画分として集め、透析後凍結乾燥し
たが、微量のため充分な精度で計量することができなか
った。しかし、ダニアレルギー患者に対する皮内反応試
験も同時に検定したところ、強いアレルゲン活性を認め
た。
クロマトグラフィー(DMC) (c)で得たLM−1活性画分を Asahipack GS-320
(旭化成、サイズ0.76×50cm) でさらにDMCを行い
精製した。溶離液に50mM酢酸アンモニウムを用い、
流速 0.5ml/分でアイソクラティックに溶出を行っ
た。その結果を図5に示す。ここで、実線は215nm
の紫外部吸収を示す。図中、12.1分のところに鋭い
ピークを与え、このピークをLM−1活性画分として集
め、透析後凍結乾燥したが、微量のため充分な精度で計
量することができなかった。しかし、ダニアレルギー患
者に対する皮内反応試験も同時に検定したところ、強い
アレルゲン活性を認めた。
TSKgel ODS-120T ( 東ソー、サイズ0.46×25cm)で逆
相HPLCを行った。溶離液に0.1%トリフルオロ酢
酸(TFA)を用い、サンプルを注入して10分後か
ら、メタノールの1%/分の直線グラジエントにより、
流速1ml/分で溶出を行った。その結果を図6に示
す。ここで実線は215nmの紫外部吸収を示す。図
中、矢印で示したピークを含む画分に、ダニアレルギー
患者に対する白血球ヒスタミン遊離活性、および皮内反
応活性が認められた。この画分を分取して精製LM−1
活性成分とした。
ミノ酸分析、およびフェノール硫酸法で糖分析したとこ
ろ、アミノ酸7.7μg、グルコース換算で3.0μg
の中性糖(即ち、糖含量として約30%)が検出された。
アミノ酸の組成分析の結果は以下の通りであった。 Asp 0.9 ; Thr 0.4 ; Ser 0.7 ; Glu 1.0 ; G
ly 1.5 ; Ala 0.6 ; Val 0.3 ; Ile 0.3; Leu 0.4 ; Ph
e 0.2 ; Lys 0.3 ; His 0.1 ; Arg 0.3; Pro 0.6 また、この精製LM−1活性成分の色および性状は白色
(凍結乾燥物)であり、水には易溶性のものであった。
また、モルモットを用いたアナフィラキシー反応試験で
は、アナフィラキシー反応を誘導しないものである。
実施例3で得られた精製LM−1活性成分を1mg/m
lの濃度に溶解し、減感作治療用抗原の原液とする。
M−1活性成分を1mg/mlの濃度に溶解し、ヒスタ
ミン遊離滴定用試薬の原液とする。
よび安全性の観点から有用な減感作治療用抗原であり、
ダニアレルギー疾患に対する減感作治療剤・予防剤とし
て有用である。また、本減感作治療剤はアナフィラキシ
ー誘発作用もなく、人体に対して安全に用いることがで
き、ダニアレルギー疾患の迅速かつ正確な診断におい
て、またダニアレルギー疾患の適切な治療を行う上で重
要であり、診断システムの確立が期待されている。
得た各フラクションについて、アレルゲン活性をダニア
レルギー患者白血球に対するヒスタミン遊離試験で検定
した結果を示す。ここで図中のBDはボイドボリューム
に相当しブルーデキストランの溶出位置を、BSAは牛
血清アルブミンの溶出位置を、またTVはトータルボリ
ュームでK2 CrO4 の溶出位置を示す。破線は280
nmの紫外部吸収を示す。
ルブミンおよびチトクロームCと共にセファデックスG
50でのゲル濾過クロマトグラフィーを行い、LM−1
画分中の活性成分の分子量推定を行った図である。ここ
で図中のヒストグラムは白血球ヒスタミン遊離活性を、
OVAは分子量 45,000 のオボアルブミンの溶出位置
を、また Cyt. C は分子量 13,500 のチトクロームCの
溶出位置を示す。
−1活性画分10mgを、 HPLC カラム DEAE GMでイオ
ン交換クロマトグラフィーを行い分画した結果を示す図
である。
−1活性画分10mgを、TSKgel ODS-120T で逆相HP
LCを行い分画した結果を示す図である。
活性画分を、 Asahipack GS-320 によるDMCを行った
結果を示す図である。
活性画分の均一性をみるために、TSKgel ODS-120T で逆
相HPLCを行い、その結果を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記の理化学的性質および生物学的性質
を有する精製ダニアレルゲン。 ダニ培養中の排泄物抽出液に含まれ、分画分子量 10,
000 の限外濾過膜を通過する成分である。 約30%の糖質を含む糖蛋白である。 分子量(セファデックスG50ゲル濾過法): 約13,0
00 アレルゲン活性を有する。 - 【請求項2】 ダニ培養中の排泄物を飽和食塩水および
/または中程度イオン強度の緩衝液により抽出処理し、
得られた抽出液をゲル濾過等の手法を用いて分画するこ
とを特徴とする請求項1記載の精製ダニアレルゲンの製
造方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の精製ダニアレルゲンを有
効成分とするダニアレルギー疾患治療剤。 - 【請求項4】 請求項1記載の精製ダニアレルゲンを有
効成分とするダニアレルギー疾患診断薬。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03290848A JP3124337B2 (ja) | 1991-10-09 | 1991-10-09 | 精製ダニアレルゲン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03290848A JP3124337B2 (ja) | 1991-10-09 | 1991-10-09 | 精製ダニアレルゲン |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0597898A JPH0597898A (ja) | 1993-04-20 |
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Family
ID=17761267
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03290848A Expired - Lifetime JP3124337B2 (ja) | 1991-10-09 | 1991-10-09 | 精製ダニアレルゲン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3124337B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| AU7195194A (en) * | 1993-07-16 | 1995-02-13 | Meiji Milk Products Co., Ltd. | Antiallergic agent |
-
1991
- 1991-10-09 JP JP03290848A patent/JP3124337B2/ja not_active Expired - Lifetime
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0597898A (ja) | 1993-04-20 |
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