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JP3129332B2 - 透明樹脂包埋展示品の製造法 - Google Patents
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JP3129332B2 - 透明樹脂包埋展示品の製造法 - Google Patents

透明樹脂包埋展示品の製造法

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JP3129332B2
JP3129332B2 JP03207312A JP20731291A JP3129332B2 JP 3129332 B2 JP3129332 B2 JP 3129332B2 JP 03207312 A JP03207312 A JP 03207312A JP 20731291 A JP20731291 A JP 20731291A JP 3129332 B2 JP3129332 B2 JP 3129332B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、出土品、記念品などで
空気中において容易に変質してしまう物品の変質を防止
し、また、その物品が機械的に脆弱なものであれば、そ
れを保護し、そして、必要に応じて何時でも、その物品
をなんら傷付けることなく取り出すことができるように
した透明樹脂包埋展示品の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】生物体など空気中では変化しやすいもの
を透明樹脂中に包埋して、永く保存できるようにするこ
とは、透明樹脂包埋標本などにおいて通常行われている
ことであるが、特開昭57−77601号公報、特開昭
61−293901号公報、特開昭63−284101
号公報などにも記載されている。
【0003】この際、使用する樹脂は、透明で、かつ、
できる限り気体遮断性を有するものが望まれており、通
常、アクリル樹脂あるいはポリエステル樹脂が使用され
ているが、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂も使用すること
ができる。シリコンゴムは透明樹脂であるが、気体の透
過性が大きいので、保存性の要求される包埋製品の包埋
用樹脂としては適していない。したがって、シリコンゴ
ムは主として電気機器などの防水包埋に使用されてお
り、装飾品の分野で使用される場合でも、内容物は金属
ガラス製品などの空中に放置しても変化しないものに限
られている。
【0004】上記のように、シリコンゴムは保存性の要
求される生物体などの包埋用樹脂としては適していない
のであるが、シリコンゴムはアルコールなどを相当程度
含むことができ、香料を混和すると、香料は緩やかに発
散し、長期に亘って香気を出し続けるので、本発明者
は、この香料を混和したシリコンゴムと従来の包埋用樹
脂とを併用して生物体を包埋し、生物体を原色のままで
鑑賞すると同時に、香りを楽しむことができるようにし
た生物体の樹脂包埋置物の製造法を先に発明し、特許出
願した(特願平2−243985号)。
【0005】以上、従来の透明樹脂包埋標本あるいは置
物においては、包埋した物品を必要に応じて傷付けるこ
となく容易に取り出すことができるようにしたものは見
られない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、出土品、記
念品などの空気中において変質する物品を展示品とする
に当り、変質を防止し、また、機械的に脆弱な物品であ
れば、それを保護し、将来において精密調査、化学分析
などの必要が生じたときは、物品を傷付けることなく容
易に取り出すことができるようにした透明樹脂包埋展示
品を製造することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するため鋭意研究の結果、溶剤で除去できる透明
樹脂、シリコンゴムまたはシリコンゲルあるいは両者の
組み合わせ、ガラスまたは気体遮断性の合成樹脂の三者
を併用することにより、展示品の変質を防止し、必要に
応じて何時でも、展示品を傷付けることなく容易に取り
出すことができることを知り、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】すなわち、本発明は、出土品、記念品など
の展示用の物品全表面に溶剤で除去できる透明樹脂被膜
を施し、その外側をシリコンゴムまたはシリコンゲルあ
るいは両者を組み合わせた層で被覆し、これをさらにガ
ラスまたは気体遮断性の合成樹脂で被覆することを特徴
とする透明樹脂包埋展示品の製造法である。
【0009】本発明は、出土品、記念品などの展示する
物品(以下、展示品という)を樹脂包埋するのである
が、まず、展示品の全表面に通常の溶剤で溶かして除去
することができる透明樹脂被膜を施す。この透明樹脂と
しては、シェラック、アクリル樹脂などが用いられ、シ
ェラックはアルコールに溶かして展示品の表面に塗布
し、アクリル樹脂としては、通常のアクリル樹脂塗料の
透明なものを用いればよく、これを展示品の表面に塗布
する。場合によっては、両者を併用してもよい。
【0010】上記のように溶剤で除去できる透明樹脂被
膜を施すのは、シリコンゴムおよびシリコンゲルで直接
展示品を被覆すると、これが展示品表面に粘着して、展
示品を取り出す必要が生じたとき、展示品を傷付けるこ
となく取り出すのが困難となるからであり、溶剤で除去
できる透明樹脂被膜を施せば、展示品を傷付けることな
く容易に取り出すことができる。
【0011】上記のように溶剤で除去できる透明樹脂被
膜を施した展示品の外側をシリコンゴムまたはシリコン
ゲルあるいは両者を組み合わせた層で被覆する。シリコ
ンゴムはメスなどの刃物で切開くことによって、容易に
取り除くことができ、また、シリコンゲルは箆などで容
易に取り除くことができるので、本発明においては、シ
リコンゴムまたはシリコンゲルあるいは両者を組み合わ
せた層を包埋樹脂の主体をなす層とする。
【0012】このシリコンゴムおよびシリコンゲルは気
体の透過性が大きいので、シリコンゴムおよびシリコン
ゲルだけでは、展示品の保存性が不充分で保存の目的を
達することができない。したがって、本発明において
は、シリコンゴムまたはシリコンゲルあるいは両者を組
み合わせた層で被覆した後、これをガラスまたは気体遮
断性の合成樹脂で被覆する。このガラスまたは気体遮断
性の合成樹脂は外層を形成するものであり、展示品にお
いてはケースに相当するものであるから、実際の製造に
当たっては、あらかじめガラスまたはアクリル樹脂、ポ
リエステル樹脂、ウレタン樹脂あるいはエポキシ樹脂な
どでケースとその蓋を形成しておき、前記シリコンゴム
またはシリコンゲルあるいは両者を組み合わせた層で被
覆する処理を、上記ケース内で行うのが好ましい。すな
わち、溶剤で除去できる透明樹脂被膜を施した展示品を
上記ケースに入れ、これにシリコンゴムまたはシリコン
ゲルを注入し、展示品の全面とケースの空間部を満たし
た後、蓋をして注入したシリコンゴムまたはシリコンゲ
ルに接着させる。
【0013】これにより、外層がガラスまたは気体遮断
性の合成樹脂で形成されるので、気体の透過が防止さ
れ、展示品の保存の目的が達成されると共に、展示品を
取り出す必要が生じたときは、この外層は、その内層に
当たるシリコンゴムまたはシリコンゲルから剥がし取る
ことができるので、展示品の取り出しに不都合はない。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、溶剤で除去できる透明
樹脂、シリコンゴムまたはシリコンゲルあるいは両者の
組み合わせ、ガラスまたは気体遮断性の合成樹脂の三者
を併用することにより、変質しやすく、また、機械的に
脆弱な展示品の変質および損傷が完全に防止される。そ
して、展示品を取り出す必要が生じたときは、展示品を
傷付けることなく容易に取り出すことができる。
【0015】
【実施例】以下に、本発明の実施例を挙げて説明する。 実施例1 長い間湿った土中にあった船の構造材木片を60℃の乾
燥炉に入れ、表面が乾いた段階で取り出し、この木片の
全表面にシェラックを溶かしたアルコールを塗布した
後、暖かい空気を送ってアルコールを蒸発させ、シェラ
ックを木片に密着させる。次に、アクリル樹脂塗料の透
明なものを塗布して乾燥する。これをガラスケースに入
れ、さらにシリコンゴムを注入充満させた後、ガラスの
蓋をしてシリコンゴムに接着させる。
【0016】木片が大きいか、あるいは複雑な形状また
はごく脆弱な部分があるなどの場合には、前記アクリル
樹脂塗料を塗布して乾燥した後、ミリメートルのオーダ
ーの比較的厚いシリコンゴムの被膜を施してからガラス
ケースに入れ、シリコンゲルを注入充満させた後、ガラ
スの蓋をしてシリコンゲルに接着させる。これは、シリ
コンゴムの熱膨張係数がガラスや木に比べて数倍以上大
きいので、保存展示中の室温の変化のために木片が破壊
される恐れもあるからであり、被膜程度のシリコンゴム
ならばその恐れはない。
【0017】上記包埋した木片を取り出す必要が生じた
場合には、外壁のケースを剥がし取り、シリコンゲルの
場合には箆などで取り除いた後、メスでシリコンゴムを
切り開いて取り除き、酢酸エチル、アルコールに順次浸
漬して、アクリル樹脂とシェラックを除去する。
【0018】実施例2 全体が完全に錆びており、多くの小片に別れてしまって
いる状態で発掘された鉄剣で、その後、室内の普通のガ
ラスケース内に収めたまま2ケ年以上が経過して、各々
の小片がさらに酸化されて、小さな衝撃でも粉々になっ
てしまうような状態となったものの表面に、アクリル塗
料を塗り重ねて、付着した錆などが飛び散らないように
する。このままでは動かすとバラバラになってしまうの
で、多量の硬化剤を加えたシリコンゴムを塗布し、2〜
3mm厚みの被膜を形成させる。この被膜が完全に硬化し
たならば、鉄剣を裏返して裏面にも上記と同様に被膜を
形成させる。
【0019】透明なアクリル板でケースを作り、その内
側に5〜10mm厚みのシリコンゴム層を密着させる。こ
のケース内に上記被膜を形成させた鉄剣を入れ、シリコ
ンゲルをケースの口部の5〜10mm下の位置まで満たし
て硬化させた後、ケースの口部まで充満するようにシリ
コンゴムを注入して、これを硬化させる。このとき同時
に口部をアクリル板で蓋をし、これを密着させる。
【0020】この実施例では、外側がアクリルケース、
その内側がシリコンゴム、さらにその内側がシリコンゴ
ム、そして、さらにシリコンゴムとアクリル樹脂に包ま
れた鉄剣という形になる。ゲルは熱膨張の影響を緩和す
るために不可欠ではあるが、水蒸気の透過をとどめるこ
とが完全ではないので、ゴムとアクリル樹脂はこれを補
うのを目的の第1とするが、それだけではなく、内側の
ゴムは鉄剣を取り出しやすくするためでもあり、外側の
ゴムはアクリルケースが熱膨張の影響で万一破壊された
場合の流出を止めるためでもある。
【0021】実施例3 水に濡らしておけば真黒であるが、乾かすと灰色にな
り、かつ、バラバラになる木の実をアルコール、アクリ
ルモノマーに順次浸漬した後、その全表面にアクリル樹
脂塗料の透明なものを塗布して風乾する。以下、実施例
1と同様にしてガラスケースに封入する。
【0022】実施例4 火災を受けて劣化した鉄その他の金属よりなる構造物
で、長年放置されてかなり腐食が進んでいるだけでな
く、形状が複雑で数メートルの大きさを持つものの全表
面に、アクリルモノマーおよびそのポリマーの混合物
で、通常の塗装膜よりも厚く、かつ、一様の厚みの密着
層を作る。以下、実施例2と同様にしてアクリル板のケ
ースに封入する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B44C 3/00 C09D 183/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出土品、記念品などの展示用の物品全表
    面に溶剤で除去できる透明樹脂被膜を施し、その外側を
    シリコンゴムまたはシリコンゲルあるいは両者を組み合
    わせた層で被覆し、これをさらにガラスまたは気体遮断
    性の合成樹脂で被覆することを特徴とする透明樹脂包埋
    展示品の製造法。
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