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JP3145292B2 - デジタル信号処理回路 - Google Patents
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JP3145292B2 - デジタル信号処理回路 - Google Patents

デジタル信号処理回路

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JP3145292B2
JP3145292B2 JP33958095A JP33958095A JP3145292B2 JP 3145292 B2 JP3145292 B2 JP 3145292B2 JP 33958095 A JP33958095 A JP 33958095A JP 33958095 A JP33958095 A JP 33958095A JP 3145292 B2 JP3145292 B2 JP 3145292B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル信号処理
回路自身が周辺回路へ与えるノイズなどの悪影響を軽減
したデジタル信号処理回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】デジタル信号処理回路が一定量の信号処
理を一定時間内に行う場合、通常、ある基準信号をトリ
ガーとして処理を開始している。ここでは、上記デジタ
ル信号処理回路の一例として、基準信号の両エッジをト
リガーとして処理を開始する場合について説明するが、
片エッジをトリガーとしても同様である。
【0003】図4に示すように、基準信号のトリガー入
力周期T以内に、処理単位a1ないしa5の5つの処理
を行う場合、従来の回路では、基準信号の立ち上がり、
あるいは立ち下がりをトリガーとして処理単位a1の処
理を開始する(図4のt0の時点)。処理単位a1が終
了すると、続いて、処理単位a2ないしa5が連続して
処理される。全ての処理が終了すると、デジタル信号処
理回路は、システムクロックなどを停止させて命令コー
ドの実行を停止させたり、あるいは、ノンオペレーショ
ン処理を繰り返したりして、次のトリガーまでの期間を
停止期間とする(図4のt1からt2までの期間)。な
お、処理単位a1ないしa5を実行する際の所要時間
は、例えば、計算する値や内部の演算ユニットの状態な
ど、種々の要因によって異なっている。したがって、所
要時間の最大値は、保証されているが、実際の所要時間
は特定できないことが多い。
【0004】同様にして、次サイクルでは、デジタル信
号処理回路は、処理単位b1ないしb5の処理を続けて
行う。そして、動作期間の後、次のトリガーが入力され
るまでは、停止期間となる。デジタル信号処理回路は、
基準信号をトリガーとして、このようなサイクルを繰り
返して動作する。
【0005】ところで、デジタル信号処理回路では、停
止期間に比べて動作期間の方が大きな消費電流を必要と
しており、動作開始や停止に伴って、その消費電流が変
動する。特に、デジタル信号処理回路が回路規模の大き
い乗算器などの演算ユニットを内部に持ち、これら演算
ユニットが同時に動作あるいは停止する場合などには、
デジタル信号処理回路の動作期間と停止期間との間で消
費電流差が大きい。この結果、図4の(c)に示すよう
に、上記デジタル信号処理回路の消費電流が変化し、そ
の変動周期は、基準信号のトリガー入力周期Tとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のデジタル信号処理回路では、消費電流の変動や、変
動に起因するノイズなどによって、当該デジタル信号処
理回路に定電圧を供給する電源回路や、当該電源から電
力の供給を受けるアナログ回路など、周辺回路へ少なか
らず悪影響を及ぼすという問題を生じている。
【0007】一般に、周辺回路は、他の周波数帯域に比
べてノイズの影響を受けやすい特定の周波数帯域を持っ
ている。したがって、消費電流の変動周期が、この周波
数帯域に入っている場合、周辺回路に深刻な影響を与え
る虞れがある。
【0008】例えば、オーディオ回路は、可聴帯域のノ
イズの影響を受けやすい。したがって、オーディオ回路
において、上記変動周期が可聴帯域である場合は、周辺
回路に対して可聴ノイズとして悪影響を与え、深刻な問
題となる。
【0009】加えて、デジタル信号処理回路の消費電流
が変動しても周辺回路を安定して動作させるためには、
周辺回路を強化する必要がある。したがって、電源電圧
変動を抑え安定化させるために電源回路を強化したり、
ノイズの影響を受けにくいようにアナログ回路部を強化
したりしている。この結果、デジタル信号処理回路を備
えた機器のコストアップを招来するという問題も生ず
る。
【0010】本発明は、上記の問題点を鑑みてなされた
ものであり、その目的は、デジタル信号処理回路におい
て、ノイズなど、周辺回路へ与える悪影響を軽減するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るデ
ジタル信号処理回路は、上記課題を解決するために、基
準信号の入力があった場合、複数の少単位処理を次々に
実行し、その後、次の基準信号入力まで待機する演算処
理手段を有するデジタル信号処理回路において、上記基
準信号の入力周期毎に少なくとも1回、上記演算処理手
段に少単位処理の処理を一時中断させる制御手段を備え
ていることを特徴としている。
【0012】なお、上記演算処理手段は、例えば、命令
コードを格納したプログラムROM( Read-Only Memor
y )、データROM、ワーキングRAM( Random acce
ss Memory )や、演算ユニット、各種レジスタなどから
構成されており、停止時に比べ動作時の消費電流は、大
きくなっている。
【0013】上記構成において、基準信号が入力される
と、演算処理手段は、動作を開始して、複数の少単位処
理を次々に実行する。また、制御手段は、基準信号の入
力周期毎に少なくとも1回、例えば、演算処理手段へ供
給するクロックを停止させたり、演算処理手段にノンオ
ペレーション命令を繰り返すように指示したりして、演
算処理手段を停止させる。
【0014】その後、制御手段は、例えば、クロックの
供給を再開させるなどして、演算処理手段の動作を開始
させる。全ての少単位処理が終了すると、演算処理手段
は、次の基準信号が入力されるまで待機する。
【0015】これにより、基準信号の1入力周期におい
て、演算処理手段が動作を開始あるいは停止する回数
は、従来に比べて増加する。したがって、デジタル信号
処理回路は、演算処理手段の動作開始や停止に伴う消費
電流の変動周波数を、従来のデジタル信号処理回路に比
べて高周波側へ変更できる。
【0016】それゆえ、デジタル信号処理回路は、例え
ば、オーディオ回路における可聴帯域など、周辺回路に
悪影響を及ぼしやすい特定の周波数帯域から、消費電流
の変動周波数を外すことができる。したがって、例え
ば、オーディオ回路における可聴ノイズなど、デジタル
信号処理回路自身が周辺回路へ与える悪影響を軽減でき
る。
【0017】さらに、周辺回路に与える影響が軽減され
るので、例えば、電源回路やアナログ回路などの周辺回
路において、ノイズへの耐性を従来より低く設定でき
る。この結果、周辺回路の構成をより簡略にすると共
に、製造に要するコストを削減できる。
【0018】請求項2の発明に係るデジタル信号処理回
路は、上記課題を解決するために、請求項1記載のデジ
タル信号処理回路において、上記演算処理手段が次の少
単位処理を開始する時点を、上記制御手段へ指定する次
処理開始時指定手段を備えている。また、上記制御手段
は、各少単位処理が終了してから、上記次処理開始時指
定手段が指定した次処理開始時点までの間、上記演算処
理手段を待機させることを特徴としている。
【0019】上記構成において、演算処理手段が各少単
位処理を終了するまでに、次処理開始時指定手段は、次
処理開始時点を制御手段に指示する。また、制御手段
は、各少単位処理を終了した時点で演算処理手段を停止
させる。演算処理手段が停止したまま、次処理開始時点
になると、制御手段は、演算処理手段に次の少単位処理
を開始させる。
【0020】それゆえ、演算処理手段は、各少単位処理
の終了後に一時停止する。これにより、基準信号の入力
周期において、演算処理手段は、請求項1記載のデジタ
ル信号処理回路に比べて、より頻繁に動作開始/停止を
繰り返す。また、動作を停止させる時点は、各少単位処
理の終了時である。したがって、制御手段は、確実に演
算処理手段を一時停止させることできる。
【0021】これにより、デジタル信号処理回路は、消
費電流の変動周波数をさらに高い周波数まで確実に変更
できる。したがって、デジタル信号処理回路は、より確
実に、上記特定の周波数帯域の外まで消費電流の変動周
波数を変更でき、周辺回路に及ぼす悪影響を確実に軽減
できる。
【0022】請求項3の発明に係るデジタル信号処理回
路は、上記課題を解決するために、請求項2記載の発明
の構成において、上記次処理開始時設定手段は、上記演
算処理手段が各少単位処理を開始する時点を基準にして
算出された次処理開始時点を上記制御手段へ指定するこ
とを特徴としている。
【0023】したがって、各少単位処理の実行に要する
時間が変化しても、演算処理手段が次の少単位処理を開
始する時点は変化しない。この結果、演算処理手段が各
少単位処理を開始する時点を管理できる。特に、各少単
位処理の所要時間に関わらず、最後の少単位処理の開始
時点を決めることができるので、基準信号の1入力周期
内に全ての少単位処理が終わることを容易かつ確実に保
証できる。
【0024】なお、各少単位処理の開始時点から次の少
単位処理の開始時点までの時間間隔を各少単位処理の最
大所要時間と同一に設定した場合、デジタル信号処理回
路の処理速度を落とすことなく、周辺回路へ与える悪影
響を低減できる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態について図1
ないし図3に基づいて説明すると以下の通りである。本
実施形態に係るデジタル信号処理回路は、例えば、オー
ディオ回路などに供され、デジタル信号処理プロセッサ
(以下では、DSPと称する)の一部として実現されて
いる。
【0026】図1に示すように、本実施形態に係るDS
Pは、インターフェース1を介して外部から受け取った
基準信号に基づいて、システムクロックS1・S2(以
下では単にクロックS1・S2と略称する)など、DS
P内部で使用するシステムクロックを生成するクロック
ジェネレータ(制御手段)2と、クロックS1が供給さ
れている間、一連の少単位処理を次々に実行する演算処
理部(演算処理手段)3とを備えている。
【0027】この演算処理部3は、例えば、乗算器やA
LU( Arithmetic and Logical Unit)などの演算ユニ
ット、あるいは、ROM( Read-Only Memory )やRA
M(Random access Memory )などから構成されてお
り、上記クロックS1に同期して動作するプログラムカ
ウンタ4、プログラムROM5、デコーダー(次処理開
始時指定手段)6によって制御される。
【0028】具体的には、上記プログラムROM5に
は、上記各少単位処理が命令コードとして予め記憶され
ている。プログラムカウンタ4が次に実行する命令コー
ドの格納アドレスをプログラムROM5へ指示すると、
デコーダー6は、この命令コードをデコードして、演算
処理部3へ制御信号を送出する。これにより、演算処理
部3は、クロックS1に従って、上記命令コードに対応
する少単位処理を実行できる。処理が終了すると、プロ
グラムカウンタ4は、カウント値を増加させる。
【0029】なお、各少単位処理と命令コードとは、1
対1に対応していてもよいし、1つの少単位処理が、複
数の命令コードによって構成されていてもよい。また、
以下では、説明の便宜上、基準信号の入力周期毎に、演
算処理部3が5つの少単位処理を実行する場合について
説明するが、これに限らず、少単位処理の数は、自由に
設定できる。
【0030】上記プログラムカウンタ4は、上記クロッ
クジェネレータ2によって、基準信号の入力トリガー毎
に初期化される。したがって、上記演算処理部3は、基
準信号の入力がある度に、プログラムROM5に記憶し
た命令コードに基づき、一連の少単位処理を実行でき
る。
【0031】また、クロックジェネレータ2は、クロッ
クS1・S2の発振/停止を制御する。これにより、ク
ロックS1・S2に同期して動作する他の回路を動作さ
せたり、停止させたりできる。例えば、演算処理部3が
全ての処理を終了した場合、クロックジェネレータ2
は、クロックS1の生成を停止する。この結果、上記各
回路3・4・5・6は、停止し、消費電流を低減でき
る。
【0032】さらに、本実施形態に係るDSPには、演
算処理部3が各少単位処理を開始するタイミングを制御
するために、ステップカウンタ7、レジスタ8および比
較器9が設けられている。これら、ステップカウンタ
7、レジスタ8および比較器9は、特許請求の範囲に記
載の制御手段に対応している。
【0033】上記ステップカウンタ7は、クロックS2
のパルス数を数えることができる。また、ステップカウ
ンタ7は、クロックジェネレータ2によって、基準信号
が入力される度に0クリアされる。これにより、基準信
号が入力されてから経過した時間を計測できる。基準信
号におけるトリガー入力周期をT、クロックS2の周期
をcとすると、クロックS2では、周期T毎にT/c個
のパルスが生成される。したがって、ステップカウンタ
7は、最大カウント値NmaxがT/cとなり、このN
maxをカウント可能なビット数を持っている。
【0034】また、レジスタ8は、デコーダー6から、
クロックS1に同期して送られる次処理開始ステップ値
を保持できる。次処理開始ステップ値は、演算処理部3
が次の少単位処理を開始する時点を示しており、次処理
開始時点において、ステップカウンタ7が示すカウント
値で表現されている。
【0035】さらに、比較器9は、クロックS2に同期
して、ステップカウンタ7が示すカウント値とレジスタ
8が保持する次処理開始ステップ値とを比較する。両者
が一致した場合、比較器9は、次処理開始時点になった
と判定し、クロックジェネレータ2にクロックS1の供
給を開始させる。これにより、演算処理部3は、次の少
単位処理を開始する。
【0036】一方、次処理開始ステップ値は、デコーダ
ー6によって、上記レジスタ8へ設定される。すなわ
ち、プログラムROM5には、各次処理開始ステップ値
を記憶する領域が設けられており、この領域には、各少
単位処理に応じた次処理開始ステップ値が予め記憶され
ている。本実施形態に係るデコーダー6は、演算処理部
3が少単位処理を開始する度に、プログラムROM5の
領域から各少単位処理に対応した次処理開始ステップ値
を読み出してレジスタ8へ設定できる。
【0037】本実施形態では、各少単位処理の次処理開
始時点は、演算処理部3が当該少単位処理を実行する
際、最も時間がかかる場合に基づいて設定される。した
がって、上記各少単位処理の次処理開始ステップ値は、
該少単位処理の最大ステップ数、および、それまでに実
行された少単位処理の最大ステップ数の総和となる。
【0038】例えば、少単位処理a1ないしa5の最大
ステップ数を、それぞれM1ないしM5、次処理開始ス
テップ値をそれぞれN1ないしN5とすると、少単位処
理a1の次処理開始ステップ値N1は、M1に設定され
る。また、N2=M1+M2、N3=M1+M2+M
3、および、N4=M1+M2+M3+M4にそれぞれ
設定されている。なお、本実施形態に係るクロックジェ
ネレータ2は、演算処理部3が最後の少単位処理a5を
終了した場合、クロックS1・S2を停止させる。した
がって、N5は、例えば、Nmaxや0など、N5の設
定以降、ステップカウンタ7が示すことの無い値に設定
される。
【0039】さらに、本実施形態に係るデコーダー6
は、演算処理部3が各少単位処理を終了した時点で、ク
ロックジェネレータ2へクロックS1の供給停止を指示
できる。この結果、演算処理部3は、各少単位処理の終
了毎に、次にクロックS1が供給されるまで停止する。
【0040】上記構成のDSPにおいて、演算処理時に
おける各部の動作について、図3に示すタイミングチャ
ートを参照し、図2に示すフローチャートに基づいて、
各ステップ毎に説明すると以下の通りである。
【0041】すなわち、最初のステップ1(以下では、
S1のように略称する)では、インターフェース1は、
基準信号入力の有無を判定し、立ち上がりや立ち下がり
など、トリガーとなる基準信号の入力があるまで待機す
る。
【0042】インターフェース1が基準信号の入力を検
出すると、クロックジェネレータ2は、プログラムカウ
ンタ4およびステップカウンタ7を初期化する(S
2)。これにより、プログラムカウンタ4およびステッ
プカウンタ7のカウント値は、0に初期化される(図3
に示すt0の時点)。
【0043】また、クロックジェネレータ2は、クロッ
クS1およびクロックS2を発振させる(S3)。この
結果、ステップカウンタ7および比較器9には、クロッ
クS2が供給される。これにより、図3の(b)に示す
ように、ステップカウンタ7のカウント値は、クロック
S2が供給されている間、時間の経過と共に増加する。
一方、演算処理部3、プログラムカウンタ4、プログラ
ムROM5、デコーダー6、およびレジスタ8には、ク
ロックS1が供給される。この結果、図3の(c)に示
すように、上記演算処理部3は、クロックS1に同期し
て動作を開始する。
【0044】S4において、上記プログラムカウンタ
4、プログラムROM5、およびデコーダー6は、クロ
ックS1に従って、演算処理部3が次に処理する少単位
処理を識別し、演算処理部3へ指示する。すなわち、ク
ロックS1のカウント毎に、プログラムカウンタ4の示
すアドレスは、プログラムROM5へ与えられる。プロ
グラムROM5は、与えられたアドレスに格納された命
令コードを読み出してデコーダー6へ送出する。デコー
ダー6は、この命令コードをデコードして、演算処理部
3を構成する乗算器、ALU、ROM、およびRAMな
どへ制御信号を送出する。また、S5において、デコー
ダー6は、プログラムROM5から次処理開始ステップ
値を読み出して、レジスタ8へ格納する。
【0045】例えば、図3に示すt0の時点では、プロ
グラムカウンタ4は、少単位処理a1に対応した命令コ
ードの格納アドレスを示している。したがって、演算処
理部3は、デコーダー6から送られる制御信号に基づい
て、少単位処理a1の実行を開始する。また、デコーダ
ー6は、少単位処理a1に対応した次処理開始ステップ
値N1をレジスタ8へ設定する。
【0046】一方、演算処理部3は、S4にてデコーダ
ー6より受け取った制御信号に基づき、少単位処理を行
う。また、デコーダー6は、演算処理部3の少単位処理
が終了したか否かを判定して、実行終了まで待機する
(S6)。クロックS2は、この間も供給されているの
で、ステップカウンタ7のカウント値は、増加している
(t0からt1までの期間)。
【0047】処理が終了すると、デコーダー6は、プロ
グラムROM5から新たなデータが与えられているか否
かなどによって、基準信号の周期T内に実行する必要が
ある他の少単位処理があるか否かを判定する(S7)。
次の少単位処理がある場合、クロックジェネレータ2
は、クロックS1を停止させる(S8)。これにより、
演算処理部3やプログラムカウンタ4などは動作を停止
する(図3に示すt1の時点)。
【0048】一方、クロックジェネレータ2は、クロッ
クS2を供給し続ける。したがって、ステップカウンタ
7のカウント値は、時間の経過に伴って増加している。
S9において、比較器9は、S5にてレジスタ8に設定
された次処理開始ステップ値とステップカウンタ7のカ
ウント値とをカウント毎に比較し、両者が一致するまで
待機する。この状態では、クロックS1が供給されてい
ないため、演算処理部3は停止している。
【0049】例えば、図3に示すt1の時点では、レジ
スタ8は、次処理開始ステップ値としてN1を保持して
いる。したがって、演算処理部3は、少単位処理a1の
実行後、ステップカウンタ7のカウント値が増加してN
1になる時点、すなわち、t2の時点まで待機する。
【0050】両者が一致した場合、すなわち、次処理開
始時点になると、S3に戻り、クロックジェネレータ2
はクロックS1の供給を再開する(図3に示すt2の時
点)。その後、S4以降の処理が実行され、演算処理部
3は、次の少単位処理を実行する。
【0051】上記S3ないしS9は、各少単位処理毎に
繰り返され、DSPは、ある少単位処理を実行後、若干
の停止期間をおいて、次の少単位処理を行う。これによ
り、図3に示すt2からt3までの期間において、演算
処理部3は、少単位処理a2ないしa5を実行する。こ
の結果、図3の(d)に示すように、本実施形態に係る
DSPにおいて、消費電流の変動周波数は、図4の
(c)に示す従来のDSPに比べ、約5倍の周波数とな
り、より高周波側へシフトする。なお、本実施形態で
は、基準信号の入力周期毎に演算処理部3が行う処理を
5つの少単位処理に分割しているが、さらに多くの少単
位処理に分割することによって、上記変動周波数をより
高周波側に移動できる。上記少単位処理の個数は、基準
信号の周波数と、移動後の周波数との比率から自由に決
めることができる。
【0052】全ての少単位処理が終了した場合(上記S
7で YESの場合)、S10において、クロックジェネレ
ータ2は、両クロックS1・S2を停止させる(図3に
示すt3の時点)。その後、S1に戻り、DSPは、次
の基準信号が入力されるまで待機する。これにより、D
SPは、基準信号のトリガー入力毎に上記S1ないしS
10の処理を繰り返す。
【0053】なお、本実施形態では、全ての少単位処理
が終了した場合、クロックジェネレータ2がクロックS
2を停止しているので、ステップカウンタ7のカウント
値は、図3の(b)に示すようにt3以降は増加しな
い。
【0054】以上のように、本実施形態に係るDSP
は、クロックS1を供給するか否かによって演算処理部
3を動作あるいは停止させるクロックジェネレータ2
と、少単位処理に応じて次処理開始ステップ値をレジス
タ8へ設定するデコーダー6と、時間を計測するステッ
プカウンタ7と、次処理開始ステップ値を保持するレジ
スタ8と、比較器9とを備えている。これにより、クロ
ックジェネレータ2は、演算処理部3が各少単位処理を
終了する毎に当該演算処理部3を停止させると共に、ス
テップカウンタ7およびレジスタ8が示す値が一致した
場合、すなわち、演算処理部3が処理を再開する時点に
なった場合、比較器9が、演算処理部3の動作再開をク
ロックジェネレータ2へ指示する構成である。
【0055】したがって、本実施形態に係るDSPは、
各少単位処理の終了時から、次処理開始ステップ値が示
す時点まで、演算処理部3を停止させることができる。
この結果、従来に比べて、演算処理部3の動作開始や停
止に伴うDSPの消費電流の変動周波数を高周波側に変
更できる。
【0056】ところで、上記DSPがオーディオ回路に
供された場合、DSPの消費電流が可聴帯域の周波数で
変動すると、DSPへ定電圧を供給する電源回路や、当
該電源回路から電力の供給を受ける回路など、周辺回路
(図示せず)は、上記消費電流の変動は、可聴ノイズと
して悪影響を与え、深刻な問題となる。
【0057】ところが、本実施形態に係るDSPでは、
消費電流の変動周波数を変更して、可聴帯域外へ移動で
きるので、上記周辺回路へ与える悪影響を軽減できる。
したがって、周辺回路は、ノイズへの耐性を従来に比べ
低く設定できる。この結果、周辺回路は、従来ほど回路
の強化を必要とせず、オーディオ回路など、DSPが供
される装置の製造コストを削減できる。
【0058】なお、本実施形態に係るDSPでは、クロ
ックジェネレータ2は、各少単位処理の終了してから、
比較器9が指示するまでの間、演算処理部3の動作を中
断させているが、これに限るものではない。例えば、幾
つかの少単位処理を終了する毎に、演算処理部3を中断
させてもよい。さらに、演算処理部3が少単位処理を実
行中に、処理を中断させてもよい。基準信号の入力周期
毎に少なくとも1回、演算処理部3を一時停止させるこ
とにより、本実施形態と同様の効果が得られる。
【0059】ただし、各少単位処理の終了時に、演算処
理部3を一時停止させることによって、演算処理部3の
動作開始や停止は、より頻繁に発生する。したがって、
DSPは、消費電流の変動周波数をより高い帯域に設定
できる。この結果、変動周波数をより柔軟に変更でき、
可聴帯域外へ確実に移動できる。これにより、上記周辺
回路へ及ぼす悪影響をさらに確実に軽減できる。また、
演算処理部3が停止する時点を各少単位処理の終了時に
特定できる。したがって、例えば、演算処理部3が特定
の命令コードを実行している間など、演算処理部3が停
止すると不具合が発生する期間がある場合、当該期間中
における演算処理部3の停止を防止できる。
【0060】また、本実施形態では、各少単位処理を開
始してから、次の少単位処理を開始するまでの期間が決
められているが、これに限るものではない。例えば、少
単位処理を終了してから、所定の期間、演算処理部3を
停止させてもよい。ただし、演算処理部3における各少
単位処理の所要時間が変化すると、基準信号の入力から
各少単位処理を開始するまでの時間が変化するので、演
算処理部3が各少単位処理を実行する期間を特定しにく
い。この結果、基準信号の入力周期毎に、演算処理部3
が各少単位処理を終了できるか否かを保証しにくい。
【0061】ところが、本実施形態に係るステップカウ
ンタ7は、基準信号の入力毎に初期化され、基準信号の
入力から各少単位処理を開始するまでの期間を計時でき
る。この結果、演算処理部3は、各少単位処理の所要時
間によらず、常に一定の時点から次の少単位処理を開始
できる。したがって、演算処理部3が各少単位処理を実
行する期間を、より確実に特定できる。この結果、演算
処理部3の停止期間を許容範囲内に確実に抑えることが
でき、演算処理部3が全ての少単位処理を基準信号の入
力周期内に終了することを容易に保証できる。
【0062】また、各少単位処理の最大ステップ数の和
を次処理開始ステップ値として設定することによって、
DSPの処理速度を落とすことなく、消費電流の変動周
波数を変更できる。なお、演算処理部3が最大ステップ
数で少単位処理を実行した場合、当該少単位処理の終了
時に、演算処理部3は停止しない。したがって、このよ
うな場合が連続すると、上記変動周波数が上昇せず、不
具合が生ずる。ところが、演算処理部3が最大ステップ
数にて少単位処理を実行する場合は、特定の場合なの
で、通常は、何ら支障とならない。
【0063】なお、本実施形態に係るデコーダー6は、
プログラムROM5に予め記憶したデータに基づいて、
レジスタ8へ次処理開始ステップ値を設定しているが、
これに限るものではない。デコーダー6は、演算処理部
3が実行する少単位処理に応じて、次処理開始ステップ
値を算出し、レジスタ8へ設定してもよい。さらに、本
実施形態では、基準信号の入力毎に、ステップカウンタ
7を初期化させているが、これに限るものではない。例
えば、各少単位処理の開始時などに初期化してもよい。
また、ステップカウンタ7をクリアしなくてもよい。た
だし、デコーダー6がレジスタ8へ次処理開始ステップ
値を設定する際に、現在のカウント値から次処理開始ス
テップ値を算出する必要があるので、デコーダー6の処
理が複雑になる。いずれにしても、各少単位処理の間に
設けられる停止期間中、ステップカウンタ7がクロック
S2をカウントし、次の少単位処理の開始時を決定でき
るものであれば、本実施形態と同様の効果が得られる。
【0064】また、本実施形態に係るDSPでは、クロ
ックジェネレータ2がクロックS1を停止することによ
って、演算処理部3を停止させているが、これに限るも
のではない。例えば、ノンオペレーション処理を繰り返
すように演算処理部3へ指示することによって、演算処
理部3による少単位処理実行を停止させてもよい。この
場合は、比較器9に代えて、DSP内のALUなどを用
い、ステップカウンタ7とレジスタ8とを比較すること
もできる。さらに、ノンオペレーション処理を繰り返す
回数によって計時できるので、DSPが所定のプログラ
ムを実行することによって、ステップカウンタ7および
レジスタ8を代替えできる。また、ノンオペレーション
の回数によって計時する場合は、クロックジェネレータ
2がクロックS2を生成する必要はない。いずれの場合
も、演算処理部3がノンオペレーション処理を繰り返し
ている間、演算ユニットなど、演算処理部3を構成する
回路のうち、消費電流が大きい回路は、動作を停止して
いるため、演算処理部3全体の消費電流は減少する。こ
の結果、本実施形態と略同様の効果が得られる。
【0065】ただし、クロックS1を停止させた場合、
クロックジェネレータ2やプログラムカウンタ4などが
停止するので、クロックS1の動作時に比べ、DSPの
消費電流をより低減できる。また、ステップカウンタ7
がクロックS2のパルス数を数えることによって、演算
処理部3やプログラムカウンタ4などへ供給するクロッ
クS1とは独立して、停止期間を計時し、演算処理部3
の次処理開始時点を決定できる。したがって、動作期間
と停止期間との比率を、より細かく設定できる。
【0066】なお、本実施形態に係るデジタル信号処理
回路は、オーディオ回路に用いられているが、これに限
るものではない。例えば、画像処理回路などに用いても
よい。所定の基準信号毎に、一定量の信号処理を行うデ
ジタル信号処理回路と、影響を受けやすい特定の周波数
帯域を持つ周辺回路とを備える装置であれば、本発明を
適用することができる。
【0067】
【発明の効果】請求項1の発明に係るデジタル信号処理
回路は、以上のように、基準信号の入力周期毎に少なく
とも1回、演算処理手段に少単位処理の処理を一時中断
させる制御手段を備えている構成である。
【0068】それゆえ、デジタル信号処理回路は、消費
電流の変動周波数を高周波側に調整でき、周辺回路へ与
える悪影響を軽減できるという効果を奏する。さらに、
ノイズへの耐性を従来より低く設定できるので、周辺回
路の構成を簡略にすると共に製造に要するコストを削減
できるという効果を併せて奏する。
【0069】請求項2の発明に係るデジタル信号処理回
路は、以上のように、請求項1記載のデジタル信号処理
回路において、上記演算処理手段が次の少単位処理を開
始する時点を、上記制御手段へ指定する次処理開始時指
定手段を備えている。また、上記制御手段は、各少単位
処理が終了してから、上記次処理開始時指定手段が指定
した次処理開始時点までの間、上記演算処理手段を待機
させる構成である。
【0070】それゆえ、デジタル信号処理回路は、消費
電流の変動周波数をさらに高い周波数まで確実に変更で
きる。この結果、周辺回路に及ぼす悪影響をさらに軽減
できるという効果を奏する。
【0071】請求項3の発明に係るデジタル信号処理回
路は、以上のように、請求項2記載の発明の構成におい
て、上記次処理開始時設定手段は、上記演算処理手段が
各少単位処理を開始する時点を基準にして算出された次
処理開始時点を上記制御手段へ指定する構成である。
【0072】それゆえ、各少単位処理の実行に要する時
間が変化しても、演算処理手段が次の少単位処理を開始
する時点を一定に保つことができる。特に、各少単位処
理の所要時間に関わらず、最後の少単位処理の開始時点
を決定できるので、基準信号の1入力周期内に全ての少
単位処理が終わることを容易かつ確実に保証できるとい
う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであり、デジタ
ル信号処理回路の要部構成を示すブロック図である。
【図2】上記デジタル信号処理回路の動作を示すフロー
チャートである。
【図3】上記デジタル信号処理回路において、各部の波
形や信号処理イメージを示すタイミングチャートであ
る。
【図4】従来例を示すものであり、デジタル信号処理回
路各部の波形や、信号処理イメージを示すタイミングチ
ャートである。
【符号の説明】
2 クロックジェネレータ(制御手段) 3 演算処理部(演算処理手段) 6 デコーダー(次処理開始時指定手段) 7 ステップカウンタ(制御手段) 8 レジスタ(制御手段) 9 比較器(制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−67899(JP,A) 特開 平2−28833(JP,A) 特開 平2−110733(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 9/30 - 9/355 G06F 9/46

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基準信号の入力があった場合、複数の少単
    位処理を次々に実行し、その後、次の基準信号入力まで
    待機する演算処理手段を有するデジタル信号処理回路に
    おいて、 上記基準信号の入力周期毎に少なくとも1回、上記演算
    処理手段に少単位処理の処理を一時中断させる制御手段
    を備えていることを特徴とするデジタル信号処理回路。
  2. 【請求項2】上記演算処理手段が次の少単位処理を開始
    する時点を、上記制御手段へ指定する次処理開始時指定
    手段を備え、 上記制御手段は、各少単位処理が終了してから、上記次
    処理開始時指定手段が指定した次処理開始時点までの
    間、上記演算処理手段を待機させることを特徴とする請
    求項1記載のデジタル信号処理回路。
  3. 【請求項3】上記次処理開始時設定手段は、上記演算処
    理手段が各少単位処理を開始する時点を基準にして算出
    された次処理開始時点を上記制御手段へ指定することを
    特徴とする請求項2記載のデジタル信号処理回路。
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