JP3149451B2 - 液晶電気光学素子の駆動方法 - Google Patents
液晶電気光学素子の駆動方法Info
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Description
等の駆動方法に関し、詳しくは液晶物質を用いた表示体
の駆動方法に関する。
定状態と電場誘起強誘電相の二つの配向状態との間の、
いわゆる三安定スイッチングは、従来の表面安定化強誘
電性液晶素子(SSFLC) に見られる幾つかの本質的な問題
点を解決する方法の一つとして期待され、活発に研究が
進められている(A.D.L.Chandani et al.:Jpn.J.Appl.
Phys.,27, L729(1988), A.D.L.Chandani et al.:J
pn. J. Appl. Phys.,28,L1265(1988) 等参照)三安定ス
イッチングの主な特徴は次の4点である。
移には、直流電圧に対する急峻なしきい値特性がある
(図7)。
シスを持つため、反強誘電相あるいは強誘電相を選択し
た後に維持電圧VH を印加しておけば、その状態を維持
することができる。
学的に等価にすることができる。
きるため、SSFLCに見られるような電気光学特性の
経時変化がない。
駆動による高精細液晶表示体を作成することができる。
なお、本出願では電場誘起強誘電相における二つの配向
状態を区別するため、それらを強誘電相(+)、強誘電相
(-)と呼ぶことにする。
ては、図8に示した方法が特開平2-173724に開示されて
いる。図8(a)のVt とVdは、それぞれ走査電極と信号
電極に印加する電圧波形、図8(b)はそれらの合成波形
であり、この合成電圧波形が液晶層へ印加される。1フ
レームは〔S〕と〔NS〕で示した選択期間と非選択期
間から成り、選択期間〔S〕は、〔R〕と〔W〕で示し
たリセット期間と書き込み期間から成っている。
層へ0ボルトを印加することによってOFF状態へリセ
ットする。そして、ON状態を選択する場合は、書き込
み期間の後半にV(A-F)sよりも大きい電圧を印加してO
N状態へスイッチした後、単極性の維持電圧波形(V0
−V2〜V0+V2)を印加して、ON状態(強誘電相)
を維持する。また、OFF状態を選択する場合には、書
き込み期間の後半にV(A-F)t以下の電圧を印加した後、
単極性の維持電圧波形を印加して、OFF状態(反強誘
電相)を維持する。
いて説明する。反強誘電相での光軸OAはスメクチック
層34と直交している。この液晶層を図6(b)のように
液晶配向膜310と透明電極37が設けられた二枚のガ
ラス基板38で挟み、さらに、偏光軸39が光軸OAと平行
又は垂直にセットされた偏光板35と、その偏光板と直交
している検光板36とで挟めば、光透過率は0(OFF
状態)となる。ここで、V(A-F)t以下の電圧を印加して
も光透過率の変化はわずかであり、OFF状態を維持す
ることができる。一方、絶対値がV(A-F)s以上の正極性
電圧を印加すれば、反強誘電相から強誘電相(+)へ相転
移する。この時の液晶分子配向方向(光軸)をOF(+)、自
発分極をPs(+)とする。また、絶対値がV(A-F)s以上の
負極性電圧を印加すれば、光軸がOF(-)で自発分極がP
s(-)であるもう一方の強誘電相(-)へ相転移する。OF
(+)、OF(-)と偏光軸のなす角度をそれぞれθ(+)、θ(-)
とすれば、それらは0ではないため光が透過し、ON状
態となる。そして、維持電圧VHを印加している限りそ
の状態を維持することができる。さらに、θ(+)とθ(-)
は互いに等しく、二つの強誘電相(+)と(-)の光透過率は
互いに等しいため、両者は光学的には等価である。した
がって、ON状態を選択するためには、光軸がOF(+)ま
たはOF(-)のいずれか一方の強誘電相を選択すればよ
い。
維持電圧を印加し続けなければならない。もし、一方極
性の電圧を印加し続けると、液晶層内の不純物イオンが
液晶層と配向膜との界面に掃き寄せられて、液晶の電気
光学特性に悪影響を及ぼす。したがって、外部印加電圧
の極性の偏りによる電気光学特性の経時変化を防ぐため
には、単位時間内の電圧の時間平均値を0にしなければ
ならない。そこで、この駆動方法では、データ電圧波形
を交流として、さらに、1フレーム内においては交流で
はない書き込み電圧波形と維持電圧波形の極性を、1フ
レーム毎に反転することによって、単位時間内での電圧
の時間平均値が零となるようにしている。
法は以下に述べるような二つの課題を持っている。
F状態を選択する場合に液晶層へ印加される電圧波形で
ある。既に説明したように、絶対値がしきい値以下の電
圧VNS=−(V0+V1)+V2 を書き込み期間の最後に印
加し、その直後にVNSよりも小さい維持電圧を印加す
る。このような駆動方法で高いコントラスト比を得るこ
とは困難である。その理由を、図3を用いて説明する。
VNS を印加した時の光透過率をINSで表し、その直後
にVHを印加したときの光透過率をIHで表すことにす
る。図3の破線で描かれたループCは、印加電圧の最大
値をVNSとしたときのヒステリシス特性を示している。
この図からわかるように、電圧をしきい値よりも低いV
NSから下げて行くときにも、光透過率は矢印のように変
化して、ヒステリシス特性を示す。したがって、電圧V
NSを印加した直後に維持電圧VH を印加したときの光透
過率IH は図示したようになる。コントラスト比はIH
に反比例するため、IH を十分小さくすることができな
い従来の駆動方法では、高いコントラスト比を得ること
は困難である。
反強誘電相への相転移の緩和速度が逆方向の相転移の緩
和速度と比較して遅いため、リセット期間を長くしなけ
ればならず、画面走査に時間がかかる、ということであ
る。
あり、その目的とするところは、三安定スイッチングの
特長を十分に生かして、高いコントラスト比と高い光透
過率を得ることができ、さらに電荷の偏りを防ぐことが
できるマルチプレックス駆動方法を提供するところにあ
る。
子の駆動方法は、走査電極を有する基板と信号電極を有
する基板との間に液晶層が挟持されてなり、前記液晶層
は反強誘電相の配向状態と強誘電相の配向状態を有して
なる液晶電気光学素子の駆動方法において、選択期間内
に前記液晶層のいずれかの配向状態を選択するための電
圧を前記液晶層に印加する工程と、非選択期間に前記選
択した配向状態を維持するための電圧を前記液晶層に印
加する工程と、を有し、 前記選択期間内に前記液晶層を
前記反強誘電相の配向状態に選択する際に前記液晶層に
印加される電圧は、その極性が互いに異なる2レベルの
電圧を含み、各電圧レベルの絶対値が前記反強誘電相か
ら強誘電相へ相転移させるときのしきい値電圧の絶対値
以下に設定されていることを特徴とする。
電相の配向状態に選択する際に、液晶層に印加される電
圧は、その極性が互いに異なる2レベルの電圧を含むこ
とで、反強誘電相の配向状態での液晶層の光透過率は例
えば図2の実線の通りとなり、図2の破線に示す従来駆
動と比べて改善される。
液晶層を前記強誘電相の配向状態に選択する際に前記液
晶層に印加される電圧は、その極性が互いに異なる2レ
ベルの電圧を含み、先に前記液晶層に印加される電圧は
前記反強誘電相から強誘電相へ相転移させるときの飽和
値電圧の絶対値以上に設定され、後に前記液晶層に印加
される電圧は前記強誘電相から反強誘電相へ相転移させ
るときのしきい値電圧の絶対値以上に設定されることが
好ましい。
TO)を形成し、さらにその上に液晶配向膜(ポリイミ
ド)を形成する。上下基板に形成した透明電極は、それ
ぞれ走査電極と信号電極に相当する。そして、液晶配向
膜をラビング処理する。このような2枚の基板間に液晶
材料 4-(1-methylheptyloxycarbonyl)phenyl-4'-octylo
xybiphenyl-4-carboxylate(MHPOBC)を封入し、
環境温度を反強誘電性カイラルスメクティックC相の温
度範囲に保持したものを試料として用いた。液晶層厚は
1.7μmである。この試料を2枚の直交する偏光板で挟
み、一方の偏光板の偏光軸をスメクチック層面と直交さ
せた。70℃における光透過率のヒステリシス特性を図7
に示す。V(A-F)t=14〔v〕、V(A-F)s=20
〔v〕、V(F-A)t=6〔v〕である。
図1(a)は走査電圧波形、図1(b)のVd(OFF)、Vd(ON)
はそれぞれ反強誘電相(OFF状態)と強誘電相(ON
状態)を選択するためのデータ電圧波形である。図2の
上段は液晶層へ印加される電圧波形であり、走査電圧波
形とデータ電圧波形の合成波形である。そして、図2の
下段はそれに対する液晶の電気光学応答である。リセッ
ト電圧はVSE=0〔v〕、データ電圧は|VD1|=|V
D2|=3〔v〕とし、選択期間の最後から二番目の書き
込み電圧パルスの波高値はVS1=17〔v〕、最後の書き
込み電圧パルスの波高値はVS2=−4〔v〕とした。維
持電圧波形としては、負極性から始まる±9〔v〕の交
流電圧パルスとした。また、補償電圧波形としては、パ
ルス幅と波高値がそれぞれPW2とVC=−(VS1+VS2+
VSE)=−13〔v〕の電圧パルスを、リセット期間の最
初に印加することにした。駆動デューティ比とパルス幅
PW1、PW2はそれぞれ1/1000と480μsec、8
0μsecであり、維持電圧波形の周波数は1/(1.991×10
-3) Hzである。
印加した場合、選択期間の最後から二番目に液晶層へ印
加される電圧はVS1−VD1=20[v]となり、その絶
対値が反強誘電相から強誘電相へ相転移させる時の飽和
値V(A-F)Sの絶対値以上となるため、反強誘電相から強
誘電相(+)への相転移が起こる。それに続く最後の電
圧は−7[v]である。このようにパルス電圧の波高値
が+20[v]から−7[v]へ直接変化した場合、7
[v]は|V(F-A)t|以上であるため、反強誘電相を通
り越してもう一方の強誘電相(−)へスイッチする。そ
の後、非選択期間には−6〜−12[v]と6〜12
[v]という維持電圧パルスが交互に印加されて、交互
に強誘電相(−)と強誘電相(+)の状態になるため、
ON状態が維持される。
d(OFF)を印加した場合、選択期間の最後から二番目に
液晶層へ印加される電圧は14〔v〕となる。この値は|
V(A-F)t|以下であるため、反強誘電相から強誘電相
(+) への相転移は起こらない。この時の光透過率は図3
に示したようにINSである。それに続く最後の電圧は、
−1〔v〕である。この電圧は、最後から二番目の電圧
とは逆極性のため、この期間に光透過率はほぼ0に近い
値まで低下する。その後、非選択期間には−6〜−12
〔v〕と6〜12〔v〕という維持電圧パルスが交互に印
加される。この場合、光透過率は図3に示したループB
にほぼ従うように変化する。ただし、この図では正極性
側のみ示してある。
の時間変化を図2に実線で示す。比較のために、従来方
法によって駆動した場合の光透過率を、同図の破線で示
した。これより、ON状態の光透過率については両者の
間に差は見られないが、OFF状態の光透過率には明ら
かな差が認められる。本発明によるOFF状態の平均光
透過率は、従来方法によるそれのほぼ 2/3 倍となっ
ている。コントラスト比はOFF状態の光透過率に反比
例するため、コントラスト比は従来のほぼ3/2倍とな
り、1:25から1:35へ向上した。さらに、前述し
たように補償電圧パルスを1個印加しているため、1フ
レーム内に液晶層へ印加される電圧の時間平均値は0と
なり、液晶層内での電荷の偏りは起こらない。
よる駆動方法の表示速度を比較する。強誘電相から反強
誘電相への緩和時間が約420μsec であるため、従来
の方法では、選択期間の長さは80×2+420=58
0μsec となる。これに対して、本発明による方法で
は、選択期間(書き込み期間)の長さは160μsecで
ある。したがって、本発明による駆動方法を用いれば、
従来方法による駆動方法よりも約3.5倍の高速化が達
成される。ただし、どの程度高速化されるか、というこ
とは、強誘電相から反強誘電相への緩和時間によって異
なり、緩和時間が長ければ長いほどその効果が大きくな
る。
と|VD2|の値の上限V2を3〔v〕として、その範囲
内で変化させた。ただし、実施例1と同様に VD1=−
VD2である。このようにデータ電圧を変調することによ
って、階調表示を行うことができた。
される維持電圧波形に補償電圧波形を重畳した。VS1=
17〔v〕,VS2=−4〔v〕,VH=±9〔v〕,VC=
−13〔v〕,|VD1|=|VD2|=3〔v〕である。し
たがって、維持電圧波形に補償電圧波形を重畳した部分
の電圧(VH+VC)は−4〔v〕となる。本実施例で
も、実施例1と同様な表示特性が得られた。
電圧波形が直流である電圧波形によって駆動した。VS1
=17〔v〕、VS2=−4〔v〕、VH=−9〔v〕、
|VD1|=|VD2|=3〔v〕、VSE=0〔v〕であ
る。1フレーム期間内での印加電圧の平均値は0ではな
いため、1フレーム毎にすべての電圧波形の極性を反転
することによって、単位時間内での平均値が0になるよ
うにした。表示特性は実施例1と同様に1:17のコン
トラスト比が得られた。また、実施例4と同様に、デー
タ電圧を変調することによって、階調表示を行うことが
できた。
た。実施例1の場合よりも温度を高くしたため、強誘電
相から反強誘電相への緩和速度が速くなった。したがっ
て、PW1=160μsecとしても駆動することができ、
1:31のコントラスト比が得られた。
誘電相と電場誘起強誘電相との間のスイッチングを用い
る液晶電気光学素子のマルチプレックス駆動において、
従来の方法よりもOFF状態の光透過率を低くすること
ができるため、より高いコントラスト比を得ることがで
きる、という効果を有する。本発明は、大型・高精細液
晶ディスプレイやライトバルブへ応用することができ
る。
圧波形と、液晶の電気光学応答を示す図。
シス特性を示す図。
Claims (2)
- 【請求項1】 走査電極を有する基板と信号電極を有す
る基板との間に液晶層が挟持されてなり、前記液晶層は
反強誘電相の配向状態と強誘電相の配向状態を有してな
る液晶電気光学素子の駆動方法において、 選択期間内に前記液晶層のいずれかの配向状態を選択す
るための電圧を前記液晶層に印加する工程と、 非選択期間に前記選択した配向状態を維持するための電
圧を前記液晶層に印加する工程と、 を有し、 前記選択期間内に前記液晶層を前記反強誘電相の配向状
態に選択する際に前記液晶層に印加される電圧は、その
極性が互いに異なる2レベルの電圧を含み、各電圧レベ
ルの絶対値が前記反強誘電相から強誘電相へ相転移させ
るときのしきい値電圧の絶対値以下に設定されているこ
とを特徴とする液晶電気光学素子の駆動方法。 - 【請求項2】 請求項1において、 前記選択期間内に前記液晶層を前記強誘電相の配向状態
に選択する際に前記液晶層に印加される電圧は、その極
性が互いに異なる2レベルの電圧を含み、先に前記液晶
層に印加される電圧の絶対値は前記反強誘電相から強誘
電相へ相転移させるときの飽和値電圧の絶対値以上に設
定され、後に前記液晶層に印加される電圧の絶対値は前
記強誘電相から反強誘電相へ相転移させるときのしきい
値電圧の絶対値以上に設定されていることを特徴とする
液晶電気光学素子の駆動方法。
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- 1991-04-11 JP JP07923991A patent/JP3149451B2/ja not_active Expired - Fee Related
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