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JP3221114B2 - 磁電変換素子 - Google Patents
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JP3221114B2 - 磁電変換素子 - Google Patents

磁電変換素子

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JP3221114B2 JP33315992A JP33315992A JP3221114B2 JP 3221114 B2 JP3221114 B2 JP 3221114B2 JP 33315992 A JP33315992 A JP 33315992A JP 33315992 A JP33315992 A JP 33315992A JP 3221114 B2 JP3221114 B2 JP 3221114B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は III−V族化合物半導体
材料を用いた磁電変換素子、特に高いサージ耐性を有す
る高信頼性の III−V族化合物磁電変換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】磁界を検知し、その強度をもって電気信
号に変換する、いわゆる磁電変換素子の一つとしてホー
ル(Hall)素子が知られている。ホール素子は従来
からシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)等の単一
元素からなる単体半導体や、ヒ化ガリウム(GaAs)
やリン化インンジウム(InP)などの元素周期律表の
第 III族並びに第V族に属する元素からなる、いわゆる
III−V族化合物半導体を利用して得られており、これ
らの半導体材料に磁場を印加した際に起こる電子の運動
によって発生するホール(Hall)電圧を被検知量と
した一種のセンサーであり、従来から磁界強度の測定に
は勿論のこと回転体の回転数の測定など、多岐に亘る産
業分野に多用されている。
【0003】ホール素子には上記の如くSi単体半導体
の他、InSb、InAsやGaAs等の III−V族化
合物半導体が使用されている。実際のホール素子の製造
にあたっては、例えばInSbから成るバルク結晶その
ものをホール素子の感磁部として利用する場合も有る
が、多くは高抵抗のGaAs単結晶基板にイオン注入法
により或はGaAs単結晶基板上にVPE、MOCV
D、MBE法等の気相成長法や液相成長法により形成さ
れたGaAs層が感磁部として利用されている。従来か
らの一般的なホール素子の製造方法は、この様にして形
成された感磁部となる層上に電気信号の入・出力電極と
なるオーミック(Ohmic)特性を有する電極を形成
し、ホール素子を構成する。
【0004】ホール素子の構成上、上記のオーミック電
極は必須な構成要素である。通常ホール素子は図1に示
す様に、感磁部 103 となるGaAsエピタキシャ
ル成長層の表面上に設けた一対の入力電極 101 と
一対の出力電極 102 とから形成される。一般的に
感磁部層 103 となる半導体層の電子移動度の高さ
がホール素子の感度特性を決めるため、感磁部として同
じ半導体材料に於いてもp形ではなくn形の伝導形を示
すn形半導体層が用いられてる。このためこの様なn形
伝導体について電極材料としてオーミック電極となり易
い、例えば金ーゲルマニウム合金などがもっぱら利用さ
れている。
【0005】実際にホール素子を動作させるにあって
は、例えば上記の金ーゲルマニウム合金によって構成さ
れる一対のオーミック性入力電極に電圧を適宣印加す
る。しかし、単にn形の伝導を示す半導体感磁部層上に
形成されたオーミック電極では、動作電圧を印加するに
際し許容値を越えるサージ的な電圧により、或はまた素
子の動作中に起こる突発的な過剰な動作電圧の印加によ
ってもホール素子の機能が破壊される難点があった。こ
のためこの様なサージ的に入力する電圧によるホール素
子の破壊を防御するために、ホール素子の駆動用電気回
路にサージ的な入力を吸収するダイオード等の電気部品
を具備してなる、いわばプロテクト回路を組み込むのが
従来から行われている一般的な方法であった(たとえ
ば、「最新カ−エレクトロニクスと車載電子機器の信頼
性対策」 P.255〜227、1989年 技術情報
協会刊 参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の様
な従来からの方法は、電気部品の構成数を単に増加させ
ると共に電気回路上の構成を複雑化し、結果的にはホー
ル素子の小型化に支障を来す等の欠点があり、微小領域
での磁界測定、2次元的な磁界強度の分布測定には差し
支えを生じていた。
【0007】 本発明は上記の欠点に鑑み、突発的な動
作用電源の入力から素子を保護するための特別な外部回
路を必要とせず、安定的な動作をもたらす高信頼性のし
かも小型化が容易な磁電変換素子を提供することを目的
としてなされたものある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は従来のホール
素子に見られる感磁部を構成するn形半導体層にオーミ
ック接触を構成する一対の入力電極の構成手段に検討を
加えた。その結果化合物半導体からなるホール素子に於
いて一対を成すオーミック性入力電極の一つにp/n接
合を設けることにより、突発的な動作電源の入力から素
子を保護し、継続して安定な特性を発揮し得る高い信頼
性を有する化合物半導体ホール素子を提供するものであ
る。
【0009】 上記p/n接合は、例えば入力電極が形
成されるn型半導体層に接合させてp形半導体を介在さ
せれば容易に形成され得る。例えば、GaAs、In
P、ヒ化インジウム(InAs)やアンチモン化インジ
ウム(InSb)等のIII−V族2元化合物、または
それらの混晶半導体を利用したホール素子にあっては、
元素の周期律表に掲げられる第II族元素である亜鉛
(Zn)やマグネシウム(Mg)のイオンを適量注入す
るいわゆるイオン注入を施し、然る後適宜熱処理を施す
ことによりn形半導体領域内にp形の伝導形を有する化
合物半導体層を形成することが出来る。一方、n形の伝
導形を呈するIII−V族2元化合物またはそれらの混
晶半導体は、p形半導体層領域内に元素周期律表の第I
V族に属するシリコン(Si)、ゲルマニウム(G
e)、もしくは第VI族の硫黄(S)やセレン(Se)
等の元素をイオン注入すれば容易に得ることが出来る。
また、上述のp形、またはn形化合物半導体は、イオン
注入法に限らず有機金属熱分解気相成長法(MOCV
D)法、分子線エピタシャル法(MBE)法等の気相
成長、或はまた液相エピタキシャル法などの成長法によ
っても形成できる。
【0010】Si、Ge等の単体半導体から成るホール
素子に於いても、上記の様な方法でp/n接合を形成す
ることが出来る。但し、これら第VI族の半導体にあって
は上記の III−V族化合物半導体とは異なり、p形層の
形成には第 III族に属する元素を、n形層の形成にはリ
ン(P)、ヒ素(As)等の第V族の元素をイオン注入
するか、或はドーピング(添加)するエピタキシャル成
長法により得られる。
【0011】更に、GaAsから成るホール素子をイオ
ン注入法を利用して得る場合を例に挙げ、本発明に説明
を加える。従来と同様GaAsから成るホール素子を得
るには半絶縁性のいわゆる高抵抗のGaAs単結晶を基
板として用いる。先ずこの高抵抗GaAs基板表面の素
子を形成する領域以外、即ち入・出力電極部、感磁部と
なる領域以外の領域を、公知のフォトリソグラフィー
法、エッチング法等に従って一般的なレジスト剤、酸化
ケイ素(SiO2 )、窒化ケイ素(SiN)などの膜で
被覆する。然る後、GaAsに対しn形不純物となるS
iイオンを適量注入する。次に、上述の素子の機能部と
なる領域以外を被覆していた膜材をエッチングにより除
去する。その後、Siイオンが注入されたGaAs結晶
基板に適宣熱処理を施し、注入されたSiイオンを電気
的に活性化させてn形GaAsから成る感磁部、及び各
々一対をなす入力並びに出力電極部を形成する。次にS
iをイオン注入した一対をなす入力電極部の片方に、p
/n接合を成す様に例えばZnイオンなどのp型不純物
を注入する。然る後に再び適宣熱処理を施し、注入され
たZnイオンを電気的に活性化してp/n接合を形成す
る。最終的には各々一対をなす入・出力電極部に金ーゲ
ルマニウム合金等の、n形GaAsに対し、オーミック
接触をもたらす電極材を真空蒸着法などにより被着して
電極を形成すれば、本発明に係わるホール素子が得られ
る。
【0012】上記の例ではn形不純物のSiを先ず注入
し、活性化のための熱処理を施し、然る後、p形不純物
のZnイオンを注入し、熱処理する工程手順であった
が、本発明に係わるホール素子にあっては別段この手順
に限定されることはなく、上記の例とは逆にp形不純物
を注入し熱処理を施した後、n形不純物を注入し熱処理
を実施しても良い。また、各イオンの注入の度に熱処理
を施すのではなく、p形、n形不純物を先ずイオン注入
し、然る後同時に熱処理を行う簡略化された工程でも本
発明に係わるホール素子が得られる。
【0013】以上、化合物半導体の例としてGaAs
を、並びに単体半導体の例としてSiを例に挙げて本発
明に係わる新たなホール素子につき概略を記したが、I
nP、InAs、InSb或はそれらの混晶を材料とし
ても、またGeの様なSi以外の単体半導体に於いても
上述の方法により本発明に記載のp/n接合をもってな
る新たなホール素子を得ることは可能である。
【0014】
【作用】本発明に記載のp/n接合を一対の入力電極の
内、一方の入力電極にp/n接合を設けることにより、
ホール素子を動作させるための動作・制御電圧等の入力
には何等支障を与えず、許容を越える動作電圧の入力に
対しては機能破壊から素子を防護する作用が得られる。
【0015】
【実施例】以下、本発明に係わるホール素子について、
実施例を基に詳細に説明する。 (実施例1)ここでは、 III−V族2元化合物であるG
aAsを母体材料とするホール素子を例に挙げ説明を加
える。先ず、本発明に係わるホール素子の平面の概略図
を図2に示し、断面図を図3に示す。先に記載した如
く、GaAsから成るホール素子にあってはクロム(C
r)などの遷移金属または酸素(O2 )などを添加して
なる、或は無添加(アンドープ)の半絶縁性を有する高
抵抗のGaAs結晶を基板として使用する。本実施例で
は比抵抗が約107 Ω・cmの無添加の半絶縁性GaA
s単結晶を基板204 として使用した。また、基板
204 の面方位は(100)±0.5度の範囲内にあ
った。但し、使用する基板の比抵抗値並びに面方位共に
上述の値に限定されることはなく、例えば比抵抗が10
6 Ω・cm程度であっても良く、面方位も(100)面
から2度程度傾斜させた方位であっても差し支えはな
い。
【0016】次に、上述のGaAs単結晶基板 204
表面に感磁部 203、入力電極部 201 及び出
力電極部 202 となるn形の伝導形を呈するGaA
s層を形成すべく、該GaAs結晶 204 表面を一
般的なフォトレジスト材で全面に亘り被覆し、その後公
知のフォトリソグラフィー法及びエッチング法を駆使し
て素子形成領域部に相当する部分(201〜203)の
フォトレジストを選択的に剥離し、同領域に於てGaA
s結晶 204 の表面を露出させた。
【0017】然る後、上記の如く加工されたGaAs結
晶 204 を一般のイオン注入装置内に載置し、質量
数28、もしくは29のSiイオンを加速電圧200K
V、ドーズ量2×1012cm-2の条件で上記素子形成領
域(202〜204)に選択的に注入しn形GaAs注
入層を形成した。次いで、マスキング材として利用した
フォトレジスト材を剥離した後、このイオン注入を施し
たGaAs結晶 204 を、所定の分圧のアルシン
(AsH3 )ガスを含む雰囲気内に於て温度850℃で
15分間熱処理した。
【0018】次に再び該GaAs結晶 204 の表面
全体にフォトレジスト材を塗布し、一対のn形GaAs
から成る入力電極 201 の一方 201−a との
p/n接合を形成するため、p形GaAs層を形成すべ
き該当領域 205 を公知のフォトリソグラフィー法
とエッチング法により加工し、当該p形GaAs形成領
域(205)に在るフォトレジスト材を選択的に除去し
た。然る後、Znイオンを加速電圧100KVで、ドー
ズ量8.0×1013cm-2で注入した。先述の如くフォ
トレジスト材を剥離した後、所定の分圧のアルシンガス
を含む雰囲気中に於て温度650℃で20分間の第2回
目の熱処理をGaAs結晶に施した。
【0019】更に、上記Si並びにZnイオンを注入し
たGaAs結晶 204 の表面を、一般的なフォトレ
ジスト材で全面に亘り被覆し、入力電極部 201 と
出力電極部 202 となるn形GaAs層の領域を被
覆しているフォトレジスト材のみを剥離し、同領域(2
01及び202)に於て該n形GaAs層が露出する様
に加工を施した。然る後、n形GaAsとオーミック接
触をもたらす金ーゲルマニウム(Au−Ge)合金を真
空蒸着し、各々一対をなす計4個の入力用電極206
及び出力用電極 207 を構成した。ここではn形の
オーミック電極材料としてGeの含有量が12重量%の
Au−Ge合金を使用したが、Au−Ge合金に於ける
Geの含有量はこれに固定されることはなく、またAu
−Ge合金以外の物質を用いても構わない。
【0020】p形GaAs注入領域 205 には、熱
処理された金ー亜鉛(Au−Zn)合金からなp形Ga
As用のオーミック入力電極 209 を設けた。次
に、図2に示す如くAuからなる配線 208 を、Z
nイオン注入によるp形オーミック電極 209 と入
力用電極 206 のうちp形注入層 205 を設け
てない側の入力電極 206−b に連結させて構成し
た。
【0021】(比較例)また、本発明による効果をより
よく対比させるため、本発明に依るp/n接合を含まな
い従来のホール素子を作成した。その手順はp形GaA
s注入層の注入は実施せず、その他はすべて同一とし
た。
【0022】表1に本発明に係わるホール素子の特性、
特に耐サージ特性につき従来のホール素子のそれと比較
して纏める。
【0023】
【表1】
【0024】本発明によるp/n接合の有無に係わら
ず、入力並びに出力抵抗値、積感度、ホール電圧の温度
依存性、ホール電圧の不平衡率の諸特性に顕著な差は認
められなかった。一方、入力電極に瞬時に所定の電圧を
印加する手法で入力電圧に対するサージ耐性を調査した
結果、本発明に係わるp/n接合を設けて成るホール素
子については、同接合を有しない従来のホール素子に比
較し格段に優れたサージ耐性を示した。一例として、p
/n接合を含まない従来のホール素子では、25Vのパ
ルス電圧の印加に対し、被検体の総数8200個の52
%に相当する数の検体が、電極部の破壊に基づくと思わ
れるホール出力電圧の不安定性、入力抵抗値の均一性の
悪化等の以上をもたらした。また、35Vのパルス電圧
の入力では実に83%の数に及ぶ被検体が何等かの電気
的特性に異常を来した。これとは全く逆に本発明に基づ
くp/n接合を入力電極側に有するホール素子にあって
は、35Vのパルス電圧の瞬時入力に対しても被検体総
数7500の内、素子特性上何等かの異常を来したもの
は皆無であった。
【0025】尚、本発明に係わる実施例では、GaAs
半導体を材料とするホール素子を例に挙げたが、本発明
による効果は、InP、InAs、InSbなどの2元
系化合物半導体、並びにSi、Ge等の単体半導体を使
用した場合でも発揮され得るのは明かである。
【0026】
【発明の効果】本発明に基づくp/n接合を内蔵したホ
ール素子に於いては、上述の如く耐サージ特性が向上す
るのは明白であり、従来に無い高い信頼性を発揮するホ
ール素子を与える効果をもたらすものである。加えて、
サージ耐性を有する機能を素子に内蔵させることによっ
て、従来の如くサージ吸収機能をもった外部電気回路を
具備させる必要もないため、素子自体を小型化すること
も可能であり、よって、微小領域に於ける磁界センサ
ー、回転センサー等として産業界への応用が図られ、高
信頼性、高精度が要求される制御工学分野等の発展に寄
与するところ大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のホール素子の回路構成例を示す図であ
る。
【図2】本発明に係わるp/n接合を内蔵してなるホー
ル素子の概略を示す平面図である。
【図3】図2の平面図をA−A’ラインで切断した断面
構造図である。
【符号の説明】
101・・・・入力電極 102・・・・出力電極 103・・・・感磁部 104・・・・結晶基板 201・・・・入力電極の形成領域 202・・・・出力電極の形成領域 203・・・・感磁部 204・・・・結晶基板 205・・・・p形層の形成領域 206・・・・n形入力電極 207・・・・n形出力電極 208・・・・Au配線 209・・・・p形入力電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−27075(JP,A) 特開 昭63−151090(JP,A) 特開 昭56−96886(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 43/06 G01R 33/07 G11B 5/37

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半絶縁性GaAs基板の表面に形成され
    たn形のGaAs層からなる感磁部および各々一対をな
    す入力電極部並びに出力電極部と、該入力電極部並びに
    出力電極部の表面にそれぞれオーミック接触をなすよう
    に形成された一対の入力電極および一対の出力電極とを
    有するホール素子において、前記入力電極部の一方のn
    形GaAs層とpn接合をなしてp型のGaAs層が形
    成され、該p型GaAs層の表面にp形オーミック電極
    が形成され、該p形オーミック電極と前記入力電極部の
    他の一方に形成された入力電極とが配線により電気的に
    結ばれていることを特徴とするホール素子。
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