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JP3241307B2 - 革屑の処理方法 - Google Patents
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JP3241307B2 - 革屑の処理方法 - Google Patents

革屑の処理方法

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JP3241307B2 JP24858897A JP24858897A JP3241307B2 JP 3241307 B2 JP3241307 B2 JP 3241307B2 JP 24858897 A JP24858897 A JP 24858897A JP 24858897 A JP24858897 A JP 24858897A JP 3241307 B2 JP3241307 B2 JP 3241307B2
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    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies

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  • Treatment And Processing Of Natural Fur Or Leather (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、革屑からクロムを
除去しつつ、これを蛋白質資源として利用するための方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】革屑には、鞣製工程で排出されるシェー
ビング屑、縁断屑、靴・鞄等の革製品の製造工程で排出
される裁断屑がある。また、使用済みの革製品も革屑に
含めることができる。
【0003】かかる各種の革屑の社会的排出量について
は、シェービング屑が年間28000トン、縁断屑が8
000トン生成すると推定される(社団法人日本タンナ
ーズ協会調査、平成6年度)他、革製品の製造に伴う裁
断屑が60000トン、使用済みの革製品が少なくとも
160000トン発生すると推定される。従って、この
ように大量に発生する革屑を再生的に利用に供すること
のできる、即ち、前記革屑より化粧品や医薬品等の原料
として利用可能な蛋白質資源を得ることのできる方法の
確立が望まれている。
【0004】一方、これらの革屑の90%はクロム革
(クロム含有革)であり、革屑中に含まれるクロム(C
r)は3価の状態では安全であるが、クロムが曝される
条件によっては6価に変化する可能性がある。かかる6
価クロムは生態系に対して有害であるので、クロムを含
む廃棄物や排水は法規制の対象とされている。従って、
前記革屑から蛋白質資源を得るための方法についても、
クロムの除去処理が必要となる。
【0005】従来より、クロムを含む有機物の処理方法
の一つに、管理された環境下で皮革処理汚泥の廃液の焼
却灰を高温の還元雰囲気下、再処理(高温ガス還元法)
して安定な3価クロム化合物にする方法がある。また、
コークスとともに1400℃乃至1500℃で溶融固化
(コークス溶融法)する方法もある。
【0006】また、前記シェービング屑について、いわ
ゆる湿式酸化法が試みられており、この方法によると、
耐圧反応容器にシェービング屑と水と空気を封入して、
これを230℃で1時間処理してコラーゲンを分解する
ことにより、革のCODの70%相当の有機物を分解で
きる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記高温ガス
法やコークス溶融法によっては、革屑から蛋白質資源と
しての利用を図ることができず、また、有害なクロムの
処理方法としても、必要となる設備や処理コストが高価
になるという欠点がある。
【0008】また、前記湿式酸化法は、コラーゲンの単
なる分解処理にすぎず、分解生成物よりクロムが除去さ
れるには至らない。加えて、前記湿式酸化法にあって
は、硫酸などの強酸を用いた反応によるため、反応容器
が腐食を受け易いという問題もある。
【0009】そこで、本発明は、革屑よりクロムを除去
しつつ、これを蛋白質資源として利用を図ることができ
る革屑の処理方法であって、設備コストの適正化を図り
得る方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の革屑の処理方法は、クロムを含む革屑と水
とを含む混合物を耐圧反応容器に収容し、該混合物を超
臨界水処理または亜臨界水処理して前記革屑に含まれた
クロムを沈殿として分離させることにより、前記革屑に
含まれた革蛋白質の加水分解物を得ることを特徴として
いる。
【0011】ここで、超臨界水処理とは前記革屑等を含
む混合物を臨界点(水の場合374℃、217気圧)以
上のいわゆる超臨界状態に保持して化学処理を施すこと
をいい、前記亜臨界水処理とは前記混合物を前記臨界点
以下ではあるが臨界点近傍の高温高圧の状態である亜臨
界状態に保持して化学処理を施すことをいう。かかる超
臨界水処理または亜臨界水処理(以下、これらの両者を
まとめて「臨界水処理」という)には、以下のごとき技
術的意義がある。
【0012】臨界点付近の水は、常温の水と異なり誘電
率が低く、電離度が高く、弱い極性溶媒のような挙動を
示し、極めて反応性が高い。そして、高温度でも水の存
在下では熱分解が抑制される。本発明は、これらの性質
が革屑の処理に特異な作用を及ぼすであろうことを推考
し、検討を進めた結果、完成されたものである。即ち、
従来法では、革の蛋白質(コラーゲン)の加水分解に
は、例えば、濃厚な(6モル)塩酸や硫酸とともに数時
間以上110℃に保つことが必要であるが、臨界水処理
によれば、水の高電離度と高反応性により、酸を加えな
くても10分間以下で加水分解を完了させ得ると考えら
れる。
【0013】また、上記酸分解液中のクロムはアルカリ
で中和して水酸化クロムの沈殿として分離するしかない
が、この沈殿はコロイド状であり、ろ過や遠心沈殿等の
通常の方法によっては短時間での完全な分離は困難であ
る。
【0014】そして、コラーゲンの加水分解物の等電点
はpH9程度であり緩衝作用が強いので、当初の系のp
Hがある程度酸性やアルカリ性であっても、加水分解の
進行とともにpH9の等電点に近づく。超臨界水処理に
より液がpH9に接近すると、革中のクロムは全て水酸
化クロムの沈殿として加水分解物から遊離し、高温の作
用を受けて濾過しやすい性質に変化し、容易に加水分解
液から分離できると考えられる。そして、予めアルカリ
性に調整しておくことにより、クロムの分離沈殿反応を
より迅速かつ完全に進行させ得ると考えられる。
【0015】また、得られた水酸化クロムの沈殿は、溶
解度が低く、たとえ溶存酸素があったとしても、pH9
において、溶出して6価クロムに酸化することはないと
考えられる。
【0016】本発明者らは、上記観点より各種条件の下
に実験を行い、クロムを含む革屑と水とを含む混合物
に、かかる臨界水処理を施す工程を含む処理により、革
屑中に存在したクロムが除去された革蛋白質が得られる
ことを確認した。即ち、クロムを含む革屑と水とを含む
混合物を耐圧反応容器に収容し、該混合物を超臨界水処
理または亜臨界水処理すると、前記革屑に含まれたクロ
ムが水酸化物の形態で沈殿となることを確かめた。これ
により、前記臨界水処理により生成される革蛋白質の加
水分解物よりクロムを除去し得ることを確認した(請求
項6)。また、クロムを含む革屑及び水を含む混合物を
耐圧反応容器に収容し、該耐圧反応容器内の空間を脱気
することにより前記混合物を脱気した後に、該混合物を
超臨界水処理または亜臨界水処理して前記革屑に含まれ
たクロムを沈殿として分離させることにより、前記革屑
に含まれた革蛋白質の加水分解物を得ることもできる
(請求項1)。
【0017】また、本発明の革屑の処理は、クロムを含
む革屑及び水を含む混合物を耐圧反応容器に収容すると
ともにアルカリ性に調整した後に、超臨界水処理または
亜臨界水処理して前記革屑に含まれたクロムを沈殿とし
て分離させることによって、前記革屑に含まれた革蛋白
質の加水分解物を得ることを特徴としている(請求項
2)。
【0018】本発明者らは、前記革屑及び水を含む混合
物を、アルカリ性に調整した条件下で臨界水処理するこ
とにより、革屑中に含まれるクロムが水酸化物の形態で
沈殿となることを確認した。これにより、前記臨界水処
理により生成される革蛋白質の加水分解物よりクロムを
除去し得ることを確認した。
【0019】本発明の上記臨界水処理に基づく処理の方
法によれば、6価クロムの生成を抑制するという観点か
ら、高温ガス還元法やコークス溶融法に比べてはるかに
エネルギーコストを低くすることができる他、発明の実
施に伴い必要とされる設備コストを安価に抑えることも
できる。また、上記方法によると、一酸化炭素や水素な
どの還元ガスを使用する高温ガス還元法に比べて危険性
が少ない。
【0020】また、前記革屑及び水を含む混合物を収容
した耐圧反応容器内の空間を脱気することを介して前記
混合物を脱気した後に該混合物を前記臨界水処理する場
合には(請求項1)、温度条件を300℃以上とするの
が望ましい(請求項4)。
【0021】また、前記革屑及び水を含む混合物を耐圧
反応容器に収容するとともにアルカリ性に調整した後に
前記臨界水処理する場合には(請求項2)、アルカリと
して水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ナ
トリウムおよびこれらの組み合わせからなるグループか
ら選択されたものを前記混合物中に含めることができる
(請求項3)。
【0022】さらに、前記混合物をアルカリ性に調整し
た後に臨界水処理する場合には(請求項2、3)、温度
条件を150℃以上とするのが望ましい(請求項5)。
【0023】ここで、上記革蛋白質には、コラーゲンお
よびその変性物、加水分解物(ペプチド、アミノ酸)を
含む。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の処理は、少なくとも革屑
と水とからなる混合物を、耐圧反応容器に密封して、こ
れを超臨界状態または亜臨界状態にある高温高圧水に曝
す処理を施すことにより、短時間に加水分解させる。こ
れにより、革屑を形成している皮蛋白質よりペプチドや
アミノ酸を得ることができる。また、革屑に含まれるク
ロムを沈殿として分離できるので、革蛋白質の加水分解
物中にクロムを殆ど残さないようにできる。
【0025】ここで、前記耐圧反応容器の器内をあらか
じめ脱気しておくか、少なくとも革屑と水とを含む混合
物にアルカリを添加することが望ましい。
【0026】少なくとも革屑と水とを含む混合物を耐圧
反応容器に密封した状態であらかじめ脱気しておくと、
クロムを3価のクロム水酸化物の沈殿として分離するこ
とができ、クロムの溶出を防止することができる。
【0027】さらに、本発明によると、6価クロムをジ
フェニルカルバジド発色法等の通常の方法によっては検
出されないほどの微量とすることもできる。
【0028】本発明を実施するにあたり、前記革屑と水
との適当な配合組成は、クロム革無水物/水の重量比が
0.001〜0.3の範囲である。また、処理する温度
範囲を150℃以上、反応時間を最高処理温度での保持
時間が10分以下とするのが好適である。
【0029】また、アルカリとしては、水酸化マグネシ
ウムの他に、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、アンモニアなどを使用できる。
【0030】さらに、本発明の実施に伴う反応の方法
は、オートクレーブを使用する回分式方法と、連続的な
処理や1分間以内の短時間の処理が可能である流通式の
いずれによるのであっても構わない。
【0031】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。
【0032】(1)実施例1 実施例1として、シェービング屑に水を加えた系で、脱
気した空間内で臨界水処理を行った結果を以下に示す。
【0033】シェービング屑(乾物換算3.00g)に
水20gを加えたものを、容量50ccの耐圧反応容器
(オートクレーブ)に密封した。使用したシェービング
屑の組成は水分57.4%、固形分について皮質分8
9.7%、クロム分(Cr23として)3.9%、脂肪分
6.4%である。そして、耐圧反応容器を脱気した後
に、電気炉により150℃以上に加熱して(この実施例
にあっては、400℃を上限とする結果を得た)所定温
度に達すると直ちに冷却し、その後に室温で開封して内
容物を取り出し、固液分離して、溶液生成物の加水分解
物収率、全クロム分及び6価クロム分を分析した。その
結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1に示される結果について、革蛋白質の
加水分解物を含む溶液生成物中の全クロムの分析は、J
ISK6550の方法により行った。クロム含有率が
0.5%以下の場合は、酸分解した試料液のジフェニル
カルバジド法による比色法で分析を行った。6価クロム
の量は液を硫酸で酸性に調整してジフェニルカルバジド
法で求めた。加水分解物の収率は、溶液生成物を乾燥し
た後、600℃で強熱した際の減量率であり、シェービ
ング屑の乾物量に対する表示である。
【0036】表1に示される結果より、250℃以下で
処理して得られた溶液生成物中に含まれる全クロムは1
7000ppm以上であり、革蛋白質としての利用に不
適切な加水分解物しか得られないことが確認される。
【0037】300℃以上で処理して得られた溶液生成
物については、全クロムが6価クロム共に検出されない
ほど極めて微量であることが確認される。従って、革蛋
白質としての有効な利用を多くの用途に対して図ること
ができる。
【0038】このような結果が得られたのは、脱気によ
り、上記処理が行われる耐圧反応容器内の酸素が除去さ
れたことによると考えられる。従って、臨界水処理の前
に脱気を行う場合には、かかる脱気を行った後にアルゴ
ンや窒素ガス等の不活性気体を注入したり、亜硫酸塩や
水素ガスのような還元性の物質を封入することによって
も、臨界水処理後の溶液生成物中の全クロムを極めて微
量とすることができると推測される。
【0039】なお、臨界水処理を行った後に生成される
沈殿の大部分は、クロムと未分解物を含んでいた。
【0040】(2)実施例2 実施例2として、シェービング屑に水とアルカリを加え
た系で、臨界水処理を行った結果を以下に示す。
【0041】実施例1に用いたのと同じシェービング屑
に水20gを加え、さらに、アルカリとして水酸化マグ
ネシウム0.5gを加え、実施例1で用いたのと同じ耐
圧反応容器に密封した。そして、実施例1と同じ条件で
加熱し、また、その後の処理を行った。また、実施例1
で用いた方法と同じ方法により分析を行った。その結果
を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】表2に示される結果から、全ての温度の領
域において、溶液生成物中の全クロムが微量であること
が確認され、特に、200℃以上の領域において溶液生
成物中の全クロムが微量であることが確認される。ま
た、全ての温度の領域において、6価クロムは検出され
なかった。従って、革蛋白質としての有効な利用を多く
の用途に対して図ることができる。
【0044】なお、臨界水処理を行った後に生成される
沈殿の大部分は、クロムと未分解物及び水酸化マグネシ
ウムを含んでいた。
【0045】(3)実施例3 実施例3として、裁断革屑に水とアルカリを加えた系
で、臨界水処理した結果を以下に示す。
【0046】酸性染料で茶色に染色した革(厚さ1.4
mm、幅5mm、長さ30mmに切断、組成は水分1
3.7%、固形分について皮質分88.8%、クロム分
(Cr23として)3.7%、脂肪分6.5%である)に
水20gを加え、さらに、アルカリとして水酸化マグネ
シウム0.5gを加え、実施例1で用いたのと同じ耐圧
反応容器に密封した。そして、実施例1と同じ条件で加
熱し、また、その後の処理を行った。また、実施例1で
用いた方法と同じ方法により分析を行った。その結果を
表3に示す。
【0047】
【表3】
【0048】表3に示される結果から、全ての温度の領
域において、溶液生成物中の全クロムが微量であること
が確認された。また、全ての温度の領域において、6価
クロムは検出されなかった。従って、革蛋白質としての
有効な利用を多くの用途に対して図ることができる。
【0049】(4)実施例4 実施例4として、アルカリに水酸化カルシウムを使用し
た場合の結果を以下に示す。
【0050】実施例3で用いたのと同じ裁断革屑に水2
0gを加え、さらに、アルカリとして水酸化カルシウム
0.5gを加え、実施例1で用いたのと同じ耐圧反応容
器に密封した。そして、実施例1と同じ条件で加熱し、
また、その後の処理を行った。また、実施例1で用いた
方法と同じ方法により分析を行った。その結果を表4に
示す。
【0051】
【表4】
【0052】表4に示される結果から、全ての温度の領
域において、溶液生成物中の全クロムが微量であること
が確認された。また、全ての温度の領域において、6価
クロムは検出されなかった。従って、革蛋白質としての
有効な利用を多くの用途に対して図ることができる。
【0053】(5)実施例5 実施例5として、アルカリに水酸化ナトリウムを使用し
た場合の結果を以下に示す。
【0054】実施例3で用いたのと同じ裁断革屑に水2
0gを加え、さらに、アルカリとして水酸化ナトリウム
0.5gを加え、実施例1で用いたのと同じ耐圧反応容
器に密封した。そして、実施例1と同じ条件で加熱し、
また、その後の処理を行った。また、実施例1で用いた
方法と同じ方法により分析を行った。その結果を表5に
示す。
【0055】
【表5】
【0056】表5に示される結果から、全ての温度の領
域において、溶液生成物中の全クロムが微量であること
が確認された。また、全ての温度の領域において、6価
クロムは検出されなかった。従って、革蛋白質としての
有効な利用を多くの用途に対して図ることができる。
【0057】(6)実施例6 実施例6として、シェービング屑に水を加えた系に対し
て、耐圧反応容器の脱気を行わず、またアルカリを加え
ることもせず、臨界水処理のみを行った結果を以下に示
す。
【0058】実施例1に用いたのと同じシェービング屑
に水20gを加え、実施例1で用いたのと同じ耐圧反応
容器に密封した。そして、実施例1と同じ条件で加熱
し、また、その後の処理を行った。また、実施例1で用
いた方法と同じ方法により分析を行った。その結果を表
6に示す。
【0059】
【表6】
【0060】表6に示される結果より、250℃以下で
処理して得られた溶液生成物中に含まれる全クロムは1
5000ppm以上であり、革蛋白質としての利用に不
適切な加水分解物しか得られないことが判った。
【0061】ただし、300℃以上で処理して得られた
溶液生成物については、全クロムは100ppm以下に
まで劇的に減少したことが確認される。この場合には、
革蛋白質としての利用を図ることは可能である。
【0062】(7)実施例7 実施例7として、裁断革屑に水を加えた系に対して、耐
圧反応容器の脱気を行わず、またアルカリを加えること
もせず、臨界水処理のみを行った結果を以下に示す。
【0063】実施例3に用いたのと同じ裁断革屑に水2
0gを加え、実施例1で用いたのと同じ耐圧反応容器に
密封した。そして、実施例1と同じ条件で加熱し、その
後の処理を行った。また、実施例1で用いた方法と同じ
方法により分析を行った。その結果を表7に示す。
【0064】
【表7】
【0065】表7に示される結果から、実施例6と同様
の結果が得られた。即ち、250℃以下で処理して得ら
れた溶液生成物については、革蛋白質としての利用に不
適切な加水分解物しか得られないことが判った。
【0066】ただし、300℃以上で処理して得られた
溶液生成物については、全クロムは150ppm以下に
まで劇的に減少したことが確認される。この場合には、
革蛋白質としての利用を図ることは可能である。
【0067】なお、実施例1から実施例7を通じて、得
られた結果は温度の上限が400℃であるが、臨界水処
理の特性から、400℃以上のさらに高温の領域におい
ては、加水分解物を含む溶液生成物中の全クロムおよび
6価クロムともに微量であると判断できる。
【0068】また、実施例1から実施例7を通じて、2
50℃以上の処理により加水分解物を含む溶液生成物中
の革蛋白質は分子量1000以下のペプチドやアミノ酸
であった。
【0069】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明は、革屑
の加水分解に伴い得られるクロムを含まないペプチドや
アミノ酸等を得ることができるという効果を奏する。ま
た、これらの加水分解物を得るにあたり、所要の設備コ
ストが比較的に安価で済むという効果も奏する。また、
前記加水分解物を得る処理を安全に行えるという効果も
奏する。加えて、前記加水分解物を極めて短時間の処理
により得ることができるという効果も奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉田 正見 兵庫県神戸市須磨区竜が台5丁目14−8 (56)参考文献 特開 昭59−179600(JP,A) 特開 昭54−150843(JP,A) 特開 昭52−39573(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B09B 3/00 304 C14C 3/32

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロムを含む革屑と水とを含む混合物を
    耐圧反応容器に収容し、該耐圧反応容器内の空間を脱気
    することにより前記混合物を脱気した後に、該混合物を
    超臨界水処理または亜臨界水処理して前記革屑に含まれ
    たクロムを沈殿として分離させることにより、前記革屑
    に含まれた革蛋白質の加水分解物を得ることを特徴とす
    る革屑の処理方法。
  2. 【請求項2】 クロムを含む革屑と水とを含む混合物を
    耐圧反応容器に収容するとともにアルカリ性に調整した
    後に、超臨界水処理または亜臨界水処理して前記革屑に
    含まれたクロムを沈殿として分離させることによって、
    前記革屑に含まれた革蛋白質の加水分解物を得ることを
    特徴とする革屑の処理方法。
  3. 【請求項3】 前記混合物をアルカリ性にする調整が、
    水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリ
    ウムおよびこれらの組み合わせからなるグループから選
    択されたアルカリを前記混合物に含めることによってさ
    れる、請求項2に記載の革屑の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記超臨界水処理または亜臨界水処理
    が、300℃以上の温度条件下で行われることを特徴と
    する請求項1記載の革屑の処理方法。
  5. 【請求項5】 前記超臨界水処理または亜臨界水処理
    が、150℃以上の温度条件下で行われることを特徴と
    する請求項2または請求項3記載の革屑の処理方法。
  6. 【請求項6】 クロムを含む革屑と水とを含む混合物を
    耐圧反応容器に収容し、該混合物を超臨界水処理または
    亜臨界水処理して前記革屑に含まれたクロムを沈殿とし
    て分離させることによって、前記革屑に含まれた革蛋白
    質の加水分解物を得ることを特徴とする革屑の処理方
    法。
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