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JP3255057B2 - 既設タンクの強度補強方法 - Google Patents
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JP3255057B2 - 既設タンクの強度補強方法 - Google Patents

既設タンクの強度補強方法

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JP3255057B2
JP3255057B2 JP35130196A JP35130196A JP3255057B2 JP 3255057 B2 JP3255057 B2 JP 3255057B2 JP 35130196 A JP35130196 A JP 35130196A JP 35130196 A JP35130196 A JP 35130196A JP 3255057 B2 JP3255057 B2 JP 3255057B2
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光俊 鈴田
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株式会社新潟鉄工所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、既設タンクの強
度補強方法に係わり、詳しくは既設タンクの地震に対す
る耐力を満足し、かつ貯蔵液が可燃物や危険物である場
合に必要とされる放爆構造として最適な強度を得ること
のできる既設タンクの強度補強方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、容量1000KL未満の小型タン
クが知られている。かかる小型タンクの構造を図4に示
す。この図において、小型タンクは、基礎1上に設置
(敷設)または基礎1上にアンカー等により固定される
底板2と、該底板2に溶接固定されたタンク側板3と、
該タンク側板3の上部に溶接固定された天板部材として
のトップアングル4と、該トップアングル4の上部に溶
接固定された屋根板5と、を含んで構成されている。
【0003】前記タンク側板3は、例えば板厚4.5m
mの板から構成される。このタンク側板3の下部は、底
板2の上面周部と両側隅肉溶接(6)により結合され、
この隅肉溶接(6)の脚長は4.5mm程度である。ま
た、タンク側板3の上部は、トップアングル4の下部と
突合わせ溶接(7)または隅肉溶接(図示せず)により
結合される。
【0004】さらに、前記屋根板5は、例えば板厚4.
5mmの板から構成され、勾配1/5〜1/6程度に形
成される。この屋根板5の周端部は、前記トップアング
ル4の上部と片側隅肉溶接(8)により結合され、この
隅肉溶接(8)の脚長は4.5mm程度である。なお、
上述した脚長とは、JIS Z 3001 に定義され
ているように、継手のルートから隅肉溶接の止端までの
距離を意味し、平たく言えば隅肉溶接線の幅を意味す
る。
【0005】前記トップアングル4のサイズは、L50
×50×6またはL65×65×6が一般的に使用され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、既設のこの
ような小型タンクにあっては、従来、次のような問題点
がある。すなわち、長期間の使用、運転により、タンク
側板3の内面、外面の腐食が発生し、板厚の減肉が発生
する。
【0007】このため、地震発生時の水平力、鉛直力に
よって、タンク側板3の鉛直方向応力が大きくなり、側
板の変形や破損が発生するおそれがある。一方、近年、
小型タンクを用いて危険物や可燃物を貯蔵したいとの要
望が多くなってきている。しかし、既設小型タンクを用
いて、危険物を貯蔵する場合には、なんらかの原因で、
異常にタンク内圧が上昇した場合、屋根板5の取り付け
溶接部が破壊して内部の圧力を放出し、タンクの屋根板
5を除いた部分が破壊することがなく、タンクから危険
物液体が漏れることがないようにする放爆構造が要求さ
れる。
【0008】しかしながら、従来の既設小型タンクで
は、このような放爆構造は考慮されていない。すなわ
ち、上述したように、タンク側板3頂部のトップアング
ル4のサイズは、L50×50×6またはL65×65
×6であり、屋根板5の勾配が1/5〜1/6程度であ
る一方、タンク側板3の下部は、底板2の上面周部と両
側隅肉溶接(6)により結合されている。
【0009】このような構造では、屋根板5とトップア
ングル4部分の構造と、タンク側板3下部側部分の構造
とを比較した場合、タンク側板3下部側部分の強度は、
屋根板5とトップアングル4部分の強度よりも低く、さ
らに、腐食によって、タンク側板3と底板2との溶接部
の強度低下傾向にあることもあいまって、タンク内圧が
上昇した場合、強度的に低いタンク側板3下部側部分、
つまり、タンクの屋根板5を除いた部分が破壊して、タ
ンクから危険物液体が漏れる虞があって、放爆構造が不
足している。
【0010】ようするに、既設小型タンクにあっては、
危険物や可燃物を貯蔵するタンクとしては、放爆構造か
ら安全なものとは言いがたい。この発明は、以上のよう
な従来の問題に鑑みてなされたもので、地震発生時の側
板の変形や破損が発生する虞を回避できると共に、可燃
物や危険物でも貯蔵することができる放爆構造とし得る
既設タンクの強度補強方法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、基礎上に設置または固定された底板と、該底
板に溶接固定されたタンク側板と、該タンク側板の上部
に溶接固定された天板部材と、該天板部材の上部に溶接
固定された屋根板と、を含んで構成された既設タンクの
強度補強方法であって、前記底板の上面を基点として少
なくとも前記タンク側板の60%以上の高さになるよう
に、山形鋼の両側縁部をタンク側板外周面に溶接して、
該山形鋼を略鉛直方向にタンク側板外周面に固定する山
形鋼側板固定工程と、前記山形鋼側板固定工程の前に、
または前記山形鋼側板固定工程の途中において前記底板
と接する山形鋼をタンク側板に取付ける前に、当板を前
記山形鋼の配設位置に対応する底板の外側端位置に該底
板の上面レベルが略同じに溶接して基礎上に設置する当
板設置工程と、少なくとも前記当板設置工程の後に、前
記山形鋼の下部を、前記底板および前記当板の上面に溶
接する山形鋼当板固定工程と、を含んで(任意の順に行
って)タンク側板の外周面の周方向に沿って所定ピッチ
で離間する複数位置に山形鋼を固定することを特徴とす
る。
【0012】なお、天板部材と山形鋼とは溶接してはな
らない。本明細書においては、前記タンク側板の高さ
は、底板の上面を基点とし天板部材の寸法は含まれない
ものとする。請求項2に係る発明は、タンク内に可燃性
液体が貯蔵されているときは、少なくとも前記山形鋼側
板固定工程前に、タンク内の液体を水に置換する水置換
工程を含んでタンク側板の外周面の周方向に沿って所定
ピッチで離間する複数位置に山形鋼を固定することを特
徴とする。
【0013】請求項3に係る発明は、前記山形鋼側板固
定工程が、前記底板の上面を基点として少なくとも前記
タンク側板の70%以上の高さになるように、山形鋼の
両側縁部をタンク側板外周面に溶接して、該山形鋼を略
鉛直方向にタンク側板外周面に固定することを特徴とす
る。
【0014】請求項4に係る発明は、前記山形鋼側板固
定工程が、前記底板の上面を基点として少なくとも前記
タンク側板の80%以上の高さになるように、山形鋼の
両側縁部をタンク側板外周面に溶接して、該山形鋼を略
鉛直方向にタンク側板外周面に固定することを特徴とす
る。
【0015】請求項5に係る発明は、前記山形鋼側板固
定工程において、前記天板部材の頂点から下150mm
の範囲は、山形鋼の両側縁部をタンク側板外周面に溶接
しないことを特徴とする。請求項6に係る発明は、前記
山形鋼側板固定工程において、前記天板部材の頂点から
下300mmの範囲は、山形鋼の両側縁部をタンク側板
外周面に溶接しないことを特徴とする。
【0016】請求項7に係る発明は、前記山形鋼側板固
定工程において、前記山形鋼と前記タンク側板とで三角
形が形成されるようにして、等辺山形鋼の両側縁部を、
タンク側板3外周面に溶接することを特徴とする。請求
項8に係る発明は、前記山形鋼側板固定工程において、
前記山形鋼の両側縁部は、タンク側板外周面に連続溶接
されることを特徴とする。
【0017】請求項9に係る発明は、前記山形鋼側板固
定工程の後に、または前記山形鋼側板固定工程の途中に
おいて最上部の山形鋼をタンク側板に取付けた後に、前
記山形鋼の上部の開口部に、該開口部を塞ぐ板を溶接固
定する蓋固定工程を含んでタンク側板の外周面の周方向
に沿って所定ピッチで離間する複数位置に山形鋼を固定
することを特徴とする。
【0018】請求項10に係る発明は、前記当板設置工
程後、前記当板をアンカーボルトにより基礎上に固定す
る当板固定工程を含んでタンク側板の外周面の周方向に
沿って所定ピッチで離間する複数位置に山形鋼を固定す
ることを特徴とする。かかる発明の作用について説明す
る。
【0019】請求項1に係る発明においては、各工程を
講じることにより、地震発生時の水平力、鉛直力によっ
て、タンク側板の鉛直方向応力が大きくなった場合に
も、これに耐えることが可能となり、タンク側板の変形
や破損等が発生する虞を回避でき、また、当板を、タン
ク側板における複数の山形鋼の配設位置に対応する底板
の外側端複数位置にそれぞれ溶接固定し、かつ基礎上に
設置すると共に、複数の山形鋼の下部を、それぞれ複数
の山形鋼の配設位置に対応する位置の底板および当板の
上面に溶接したことによって、タンク側板と底板との継
手部分の結合強度を高めることができる。
【0020】請求項2に係る発明においては、タンク内
の液体を水に置換することによって、タンク内部を洗浄
せずに補強工事に取りかかれる。請求項3および4に係
る発明においては、前記底板の上面を基点として山形鋼
を略鉛直方向に所定の高さまでタンク側板外周面に固定
することによって、タンク側板の強度がより向上され
る。
【0021】請求項5および6に係る発明においては、
前記天板部材の頂点から下の所定の範囲を、山形鋼の両
側縁部をタンク側板外周面に溶接しないことによって、
何らかの原因で、異常にタンク内圧が上昇した場合、屋
根板の取り付け溶接部が破壊して内部の圧力を放出し、
タンクの屋根板を除いた部分が破壊することがない放爆
構造がより確実に確保される。
【0022】請求項7に係る発明においては、前記山形
鋼と前記タンク側板とで三角形が形成されることによっ
て、タンク側板の強度がより向上される。請求項8に係
る発明においては、山形鋼の両側縁部が、タンク側板外
周面に連続溶接されることによって、断続溶接と比較し
て、タンク側板の強度がより向上される。
【0023】請求項9に係る発明においては、山形鋼の
上部の開口部を板で塞ぐことによって、開口部から雨水
等が山形鋼とタンク側板との間の空間部に侵入するのが
防止される。請求項10に係る発明においては、当板
を、アンカーボルトにより基礎上に固定することによっ
て、タンク側板と底板との継手部分の結合強度がより高
められる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳述する。既設小型タンクを例にとって本発明
の既設タンクの強度補強方法の一実施形態を説明する。
なお、従来例で示したものと同じものは、同一番号を付
してその説明を省略する。
【0025】図1〜図3において、図4に示したような
既設小型タンクの強度を補強する方法は、次の[1]〜
[3]工程を含んでタンク側板3の外周面の周方向に沿
って所定ピッチで離間する複数位置に等辺山形鋼9を固
定する。 [1]底板2の上面を基点として少なくともタンク側板
3の60%以上の高さになるように、等辺山形鋼9の両
側縁部をタンク側板3外周面に溶接(11)して、該等
辺山形鋼9を略鉛直方向にタンク側板3外周面に固定す
る山形鋼側板固定工程 [2]前記山形鋼側板固定工程の前に、または前記山形
鋼側板固定工程の途中において底板2と接する等辺山形
鋼9をタンク側板3に取付ける前に、当板10を等辺山
形鋼9の予定または実施済の配設位置に対応する底板2
の外側端位置に該底板2の上面レベルが略同じに溶接
(14)して基礎1上に設置する当板設置工程 [3]少なくとも前記当板設置工程の後に、等辺山形鋼
9の下部を、底板2および前記当板10の上面に溶接
(15)する山形鋼当板固定工程 かかる上記[1]の工程においては、底板2の上面を基
点として少なくともタンク側板3の60%以上、好まし
くは70%以上、さらに好ましくは80%以上の高さに
なるように、等辺山形鋼9を略鉛直方向にタンク側板3
外周面に固定する。
【0026】トップアングル4と等辺山形鋼9とは溶接
してはならない。さらには、トップアングル4の頂点か
ら下150mmの範囲、より好ましくはトップアングル
4の頂点から下300mmの範囲は、等辺山形鋼9の両
側縁部をタンク側板3外周面に溶接しないのが好まし
い。したがって、等辺山形鋼9がトップアングル4の脇
に存在してても意味がないので、等辺山形鋼9の頂点
が、トップアングル4に達しないようにタンク側板3に
取付けるのが好ましい。
【0027】なお、前記タンク側板3には、トップアン
グル4は含まれおらず、したがってタンク側板3の高さ
は、底板の上面を基点としトップアングル4手前までの
高さである。また、等辺山形鋼9は、L50×50×6
〜L150×1 50×10、好ましくは、L65×65
×6〜L75×75×9を使用するのが好ましい。等辺
山形鋼9は、継足してタンク側板3に溶接固定してもよ
い。その際には、継足す等辺山形鋼9どうしを連続溶接
により継足す。この継足し作業は、タンク側板3に溶接
固定した等辺山形鋼9に、新たな等辺山形鋼9を該タン
ク側板3脇で継足してもよく、またはタンク側板3に溶
接固定する前に等辺山形鋼9どうしを継足し、所定の長
さにした上でタンク側板3に溶接固定するようにしても
よく、いずれの継足しかたでも差支えない。
【0028】上記[1]〜[3]の工程を繰り返してタ
ンク側板3の外周面の周方向に沿って所定ピッチで離間
する複数位置に等辺山形鋼9を固定する。すなわち、所
定ピッチで離間して等辺山形鋼9を固定する各位置にお
いて、上記[1]〜[3]の工程がなされる。等辺山形
鋼9を固定する各位置において行う上記[1]〜[3]
の工程の手順は、数多くある。例えば、次のケースなど
が挙げられる。
【0029】 ・[2]→[1]→[3] ・[2]→[3]→[1] ・[2]→[1]途中→[3]→[1]残り ・[1]途中→[2]→[1]残り→[3] ・[1]途中→[2]→[3]→[1]残り 論理的には、上記の他に[2]途中または[3]途中の
ことも考えられ、工程の手順は数限りなくある。
【0030】したがって、等辺山形鋼9を固定する複数
位置全体を考えた場合、上記[1]〜[3]の工程が、
同時進行しなくともよいので、その工程の手順は多数あ
り、実質的には上記[1]〜[3]の工程が任意の順で
行えるといって差し支えない。この等辺山形鋼9をタン
ク側板3の外周面の周方向に沿って配設する所定ピッチ
は、300〜1500mm好ましくは500〜800m
mとする。
【0031】本発明においては、次の態様を採ればより
好ましい。すなわち、タンク内に危険物等の可燃性液体
が貯蔵されているときは、少なくとも前記[1]の工程
の前に、好ましくは前記3つの工程[1]〜[3]を実
行する前の準備段階で、タンク内の液体を水に置換する
工程を含ませるとタンク内の洗浄が省略できて好まし
い。この場合、水をトップアングル4(天板部材)のレ
ベル以上、好ましくはトップアングル4から50mm程
度上方の屋根部分まで張込むのが好ましい。
【0032】なお、水置換を行わない場合は、通常の通
りタンクから可燃性液体を取除いた後、タンク内を洗浄
液で洗浄し可燃物質を除く必要がある。また、前記等辺
山形鋼9をタンク側板3外周面に溶接固定する場合、図
2の如く等辺山形鋼9とタンク側板3とで三角形が形成
されるようにして、等辺山形鋼9の両側縁部を、タンク
側板3外周面に連続溶接(11)するのが好ましい。
【0033】前記等辺山形鋼9の下端のタンク側板3側
には、切欠き16を設けることが好ましい。これによ
り、水はけがよくなると共に、底板2とタンク側板3と
の隅肉溶接(6)近傍の定期的な漏れ検査がやりやすく
なり、さらには、前記等辺山形鋼9の両側縁部とタンク
側板3外周面との溶接(11)や等辺山形鋼9の下部と
当板10の上面との溶接(15)が、交わることが防止
でき、溶接の信頼性が向上する。
【0034】前記[1]山形鋼側板固定工程の後に、ま
たは前記[1]山形鋼側板固定工程の途中において最上
部の等辺山形鋼9をタンク側板3に取付けた後に、等辺
山形鋼9の上部の開口部9Aに、該開口部9Aを塞ぐ板
12(例えば板厚4.5mm)を溶接固定して、開口部
9Aから雨水等が等辺山形鋼9とタンク側板3との間の
空間部に侵入するのを防止できるようにするのが好まし
い。
【0035】さらに、前記[3]当板設置工程後、前記
当板10は、アンカーボルト13により基礎1上に固定
すると良い。その作業は、当板10を底板2の外側端に
溶接(14)した後であれば、何時でもよい。以上説明
したように、タンク側板3の外周面の周方向に沿って所
定ピッチで離間する複数位置において、等辺山形鋼9の
両側縁部をタンク側板3外周面にそれぞれ溶接して、等
辺山形鋼9を、底板3を基点として略鉛直方向にタンク
側板3外周面に固定することによって、タンク側板3の
強度を高めることができ、特に、タンク側板3の高さ方
向の略全長に等辺山形鋼9を溶接固定することによっ
て、タンク側板3の座屈強度を高めることができる。
【0036】したがって、地震発生時の水平力、鉛直力
によって、タンク側板3の鉛直方向応力が大きくなった
場合にも、これに耐えることが可能となり、タンク側板
3の変形や破損等が発生する虞を回避できる。また、当
板10を、タンク側板3における複数の等辺山形鋼9の
配設位置に対応する底板2の外側端複数位置にそれぞれ
溶接固定し、かつ基礎1上に設置すると共に、複数の等
辺山形鋼9の下部を、それぞれ複数の等辺山形鋼9の配
設位置に対応する位置の底板2および当板10の上面に
溶接したことによって、タンク側板3と底板2との継手
部分の結合強度を高めることができる。
【0037】したがって、屋根板5とトップアングル4
部分の構造と、タンク側板3下部側部分の構造とを比較
した場合、タンク側板3下部側部分の強度は、屋根板5
とトップアングル4部分の強度よりも高くなり、タンク
内圧が上昇した場合、強度的に低い方の屋根板5とトッ
プアングル4部分が破壊して、内部の圧力が放出され、
タンクから危険物液体が漏れることのない確実な放爆構
造とすることができる。
【0038】すなわち、強度補強がなされた既設小型タ
ンクは、放爆構造から安全なものとなるため、安全性が
確保でき、可燃物や危険物でも貯蔵が可能となる。な
お、上記実施形態においては、既設小型タンクを例にし
て本発明の強度補強方法を述べたが、小型に限らず、そ
の他のタンクにおいても、本発明を適用できるのはむろ
んである。
【0039】また、上記実施様態では、等辺山形鋼9を
タンク側板3に取付ける例を示したが、不等辺山形鋼を
使用してもよいのはむろんである。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、既設タンクのタンク側板の強度、特に、座
屈強度を高めることができると共に、タンク側板と底板
との継手部分の結合強度を高めることができる結果、地
震発生時の側板の変形や破損が発生する虞を回避できる
と共に、可燃物や危険物でも貯蔵することができる放爆
構造とすることができる。
【0041】請求項2に係る発明においては、タンク内
部を洗浄せずに補強工事に取りかかれる。請求項3およ
び4に係る発明においては、タンク側板の強度がより向
上できる。請求項5および6に係る発明においては、何
らかの原因で、異常にタンク内圧が上昇した場合、屋根
板の取り付け溶接部が破壊して内部の圧力を放出し、タ
ンクの屋根板を除いた部分が破壊することがない放爆構
造がより確実に確保できる。
【0042】請求項7に係る発明においては、タンク側
板の強度がより向上できる。請求項8に係る発明によれ
ば、タンク側板の強度をより向上できる。請求項9に係
る発明によれば、山形鋼の上部の開口部から雨水等が山
形鋼とタンク側板との間の空間部に侵入するのを防止で
きる。請求項10に係る発明によれば、タンク側板と底
板との継手部分の結合強度をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる既設タンクの強度補強方法の
一実施形態を説明する小型タンクの要部縦断面図
【図2】 図1中A矢視図
【図3】 同上の小型タンクの全体構造を示す図で、
(A)は正面図、(B)は平面図
【図4】 従来の既設小型タンクの構造を示す縦断面図
【符号の説明】 1 基礎 2 底板 3 タンク側板 4 トップアングル 5 屋根板 9 等辺山形鋼 10 当板 13 アンカーボルト
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−51083(JP,A) 実開 昭57−30500(JP,U) 実開 昭55−88984(JP,U) 実開 昭52−11617(JP,U) 実開 昭62−31098(JP,U) 実開 昭64−43296(JP,U) 実開 昭56−18379(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 88/00 - 90/66

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基礎上に設置または固定された底板と、該
    底板に溶接固定されたタンク側板と、該タンク側板の上
    部に溶接固定された天板部材と、該天板部材の上部に溶
    接固定された屋根板と、を含んで構成された既設タンク
    の強度補強方法であって、 前記底板の上面を基点として少なくとも前記タンク側板
    の60%以上の高さになるように、山形鋼の両側縁部を
    タンク側板外周面に溶接して、該山形鋼を略鉛直方向に
    タンク側板外周面に固定する山形鋼側板固定工程と、 前記山形鋼側板固定工程の前に、または前記山形鋼側板
    固定工程の途中において前記底板と接する山形鋼をタン
    ク側板に取付ける前に、当板を前記山形鋼の配設位置に
    対応する底板の外側端位置に該底板の上面レベルが略同
    じに溶接して基礎上に設置する当板設置工程と、 少なくとも前記当板設置工程の後に、前記山形鋼の下部
    を、前記底板および前記当板の上面に溶接する山形鋼当
    板固定工程と、 を含んでタンク側板の外周面の周方向に沿って所定ピッ
    チで離間する複数位置に山形鋼を固定することを特徴と
    する既設タンクの強度補強方法。
  2. 【請求項2】タンク内に可燃性液体が貯蔵されていると
    きは、少なくとも前記山形鋼側板固定工程前に、タンク
    内の液体を水に置換する水置換工程を含んでタンク側板
    の外周面の周方向に沿って所定ピッチで離間する複数位
    置に山形鋼を固定することを特徴とする請求項1記載の
    既設タンクの強度補強方法。
  3. 【請求項3】前記山形鋼側板固定工程は、前記底板の上
    面を基点として少なくとも前記タンク側板の70%以上
    の高さになるように、山形鋼の両側縁部をタンク側板外
    周面に溶接して、該山形鋼を略鉛直方向にタンク側板外
    周面に固定することを特徴とする請求項1〜2のうちい
    ずれか1に記載の既設タンクの強度補強方法。
  4. 【請求項4】前記山形鋼側板固定工程は、前記底板の上
    面を基点として少なくとも前記タンク側板の80%以上
    の高さになるように、山形鋼の両側縁部をタンク側板外
    周面に溶接して、該山形鋼を略鉛直方向にタンク側板外
    周面に固定することを特徴とする請求項1〜2のうちい
    ずれか1に記載の既設タンクの強度補強方法。
  5. 【請求項5】前記山形鋼側板固定工程において、前記天
    板部材の頂点から下150mmの範囲は、山形鋼の両側
    縁部をタンク側板外周面に溶接しないことを特徴とする
    請求項1〜4のうちいずれか1に記載の既設タンクの強
    度補強方法。
  6. 【請求項6】前記山形鋼側板固定工程において、前記天
    板部材の頂点から下300mmの範囲は、山形鋼の両側
    縁部をタンク側板外周面に溶接しないことを特徴とする
    請求項1〜4のうちいずれか1に記載の既設タンクの強
    度補強方法。
  7. 【請求項7】前記山形鋼側板固定工程において、前記山
    形鋼と前記タンク側板とで三角形が形成されるようにし
    て、等辺山形鋼の両側縁部を、タンク側板3外周面に溶
    接することを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1
    に記載の既設タンクの強度補強方法。
  8. 【請求項8】前記山形鋼側板固定工程において、前記山
    形鋼の両側縁部は、タンク側板外周面に連続溶接される
    ことを特徴とする請求項1〜7のうちいずれか1つに記
    載の既設タンクの強度補強方法。
  9. 【請求項9】前記山形鋼側板固定工程の後に、または前
    記山形鋼側板固定工程の途中において最上部の山形鋼を
    タンク側板に取付けた後に、前記山形鋼の上部の開口部
    に、該開口部を塞ぐ板を溶接固定する蓋固定工程を含ん
    でタンク側板の外周面の周方向に沿って所定ピッチで離
    間する複数位置に山形鋼を固定することを特徴とする請
    求項1〜8のうちいずれか1つに記載の既設タンクの強
    度補強方法。
  10. 【請求項10】前記当板設置工程後、前記当板をアンカ
    ーボルトにより基礎上に固定する当板固定工程を含んで
    タンク側板の外周面の周方向に沿って所定ピッチで離間
    する複数位置に山形鋼を固定したことを特徴とする請求
    項1〜9のうちいずれか1つに記載の既設タンクの強度
    補強方法。
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