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JP3263385B2 - 舌付き座金回り止め治具 - Google Patents
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JP3263385B2 - 舌付き座金回り止め治具 - Google Patents

舌付き座金回り止め治具

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JP3263385B2
JP3263385B2 JP30109299A JP30109299A JP3263385B2 JP 3263385 B2 JP3263385 B2 JP 3263385B2 JP 30109299 A JP30109299 A JP 30109299A JP 30109299 A JP30109299 A JP 30109299A JP 3263385 B2 JP3263385 B2 JP 3263385B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ねじの座面と物品
との間に舌付き座金を挟んだ状態で物品を対象物にねじ
締め固定する際に、舌付き座金が配置される物品の外側
面に沿って配置され、その舌付き座金がねじと共に回転
するのを阻止する舌付き座金回り止め治具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、鉄道車両のカーブ走行をスム
ーズにするため、例えば、ボギー台車の輪軸を円錐ゴム
等の軸ばね装置で支持した操舵台車が用いられている。
図3は、この種の代表的な操舵台車(EC383系鉄道
車両の操舵台車)の軸箱支持装置付近を示し、(a)は
その斜視図、(b)は軸箱支持装置全体を表し、(c)
は円錐ゴムの調整用蓋材及び金属筒を互いに固定するた
めの蓋材取付部分を表す。 この操舵台車では、車輪と
車軸とからなる輪軸を支持する軸箱体が、円錐ゴム50
と操舵装置とからなる軸箱支持装置を介して台車枠(側
バリ)と連結されている。そして、円錐ゴム50は、径
が異なる円錐台形状の3個の金属筒を同軸上に配置し、
各金属筒の間に筒状のゴムを配置したものである。ま
た、軸箱支持装置は、図3(a)に示すように、最大径
の金属筒52にて軸箱体と固定され、最小径の金属筒
(図示略)にて操舵装置と固定されている。
【0003】また、金属筒52の下部には、図3
(b),(c)に示すように、軸箱体を取り付ける際に
取付位置を規定するための円筒状の案内体60aを中央
に有する円盤状の調整用蓋材60が取り付けられるよう
になっている。そして、金属筒52下部においてこの金
属筒52の中心軸を中心とした両端部には、外側に突出
した蓋材取付部54が設けられている。また、この蓋材
取付部54に対応するように、調整用蓋材60の両端部
には外側に突出した蓋材取付部62が設けられている。
更に、各蓋材取付部54,62は、金属筒52と調整用
蓋材60とを互いにボルト70にて締め付けて固定する
ためのボルト取付穴をそれぞれ有している。
【0004】尚、円錐ゴム50のゴムは、車両重量やレ
ールから受ける衝撃等を受け止める機能を果たすもの
の、車両の運行を繰り返すうちにゴムに若干の変形が生
じることがある。そして、ゴムにいわゆる「へたり」を
伴うような変形を生じた場合には、軸箱体と車台枠との
間の高さが低くなるため、これに伴って車両全体の高さ
も低くなる。そこで、車両全体の高さを正常な高さとす
るため、図3(b)に示すように、金属筒52と調整用
蓋材60との間に、所定の高さを有するように形成され
た円盤状の間座80を挿入して、金属筒52に間座80
及び調整用蓋材60を積層した状態で互いにボルトにて
固定するようにしている。このため、間座80の両端部
には、各蓋材取付部54,62に対応するように、ボル
ト取付穴を有し、外側に突出した蓋材取付部82が設け
られている。尚、金属筒52,調整用蓋材60,間座8
0は、それぞれ鋼から形成されている。
【0005】また、金属筒52と調整用蓋材60(以
下、間座80をも積層した場合も含む)とを互いに固定
した後にボルト70が緩んでしまうのを防止するため
に、ボルト70と調整用蓋材60との間に舌付き座金9
0を挟んで固定するようにしている(図3(c)参照。
尚、図3(b)では、円錐ゴム50全体の構成をわかり
やすくするために、あえて舌付き座金90を省略し
た。)そして、調整用蓋材60の蓋材取付部62の外側
部分には、調整用蓋材60の中心軸に直交する平坦面6
4が設けられており、固定する際には、舌付き座金90
の舌部92の延出方向が平坦面に直交するように舌付き
座金90を配置させつつ、ボルト70を回転させて締め
付けるようにしている。そして、ボルト70にて固定し
た後には、舌付き座金90の舌部92をこの平坦面64
側に折り曲げると共に、舌部92とは反対側の座金部分
94をボルト70の側面側に折り曲げることによって、
舌付き座金90が自然に回転移動しないようにしている
のである。このため、ボルト70が緩んでしまうのを確
実に防止することができるのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、金属
筒52の下部に対して調整用蓋材60をボルト70にて
締め付けて固定する際には、まず、調整用蓋材60と金
属筒52とを完全に固定しないまでに、舌付き座金90
を挟んだ状態のボルト70を用いて互いに半固定状態と
なるようにする。次に、二人の作業者にてボルト70を
回転させて締め付ける作業を行うが、このうちの一方の
作業者は、ペンチ等を用いて舌付き座金90の舌部92
の延出方向が調整用蓋材60の平坦面64に直交するよ
うに舌部92を挟むようにして支持しつつ、他方の作業
者はボックスレンチ100(固定工具:図2(b)参
照)等を用いてボルト70を回転させて締め付けるよう
にしていた。
【0007】しかし、ボルト70を締め付ける際には、
作業者が強い力で舌部92を支持しても、舌付き座金9
0がボルト70の回転に伴う摩擦によって回転し易くな
るため(いわゆる、「共回り現象」が発生するため)、
舌部92の延出方向を平坦面64に直交させるのが困難
であった。尚、舌部92の延出方向が平坦面64に直交
しない状態で固定された場合には、舌部92が平坦面6
4側に正常に折り曲げることができず、舌付き座金90
が緩み易くなって、ボルト70が緩む確率が高くなって
しまう。
【0008】このため、舌部92の延出方向が平坦面6
4に直交しない状態で固定される場合には、ボルト7
0,舌付き座金90,調整用蓋材60等までを一旦金属
筒52から取り外し、再度新品の舌付き座金90を用い
て(ひいては新品のボルト70をも用いて)再度固定作
業を行うようにしていた。尚、新品の舌付き座金90を
用いるのは、一度ボルト70及び調整用蓋材60等から
摩擦を受けた舌付き座金90は、表面に多数の傷が発生
しており、このような状態の舌付き座金90は、摩擦や
振動等を再度受けた場合に破損し易くなるからである。
【0009】そして、このような固定作業(即ち、ボル
トにて締め付ける作業)は二人の作業者にて行うもので
あるが、ボルト一本の締め付けにつき約5分の作業時間
を要していた。尚、例えばEC383系鉄道車両では、
車両一両につき32カ所の蓋材取付部を有しているた
め、車両一両につき合計約160分(2時間40分)の
作業時間を要することになるのである。更に、固定作業
の際に、舌部が平坦面に直交しない場合には、再度取付
作業を行わなければならず、更に作業時間を要すること
になる。
【0010】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、ねじの座面と物品との間に舌付き座金を挟ん
だ状態で物品を対象物にねじ締め固定する際に、舌付き
座金がねじと共に回転するのを阻止することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段,発明の実施の形態及び発
明の効果】かかる目的を達成するためになされた請求項
1に記載の発明は、ねじの座面と物品との間に舌付き座
金を挟んだ状態で前記物品を対象物にねじ締め固定する
際、前記舌付き座金が配置される前記物品の外側面に沿
って配置され、前記舌付き座金がねじと共に回転するの
を阻止する舌付き座金回り止め治具であって、前記物品
に対して当該治具を位置決めするための治具固定部と、
該治具固定部を介して当該治具を前記物品に対して位置
決めした際に、前記舌付き座金の周囲を囲み、該舌付き
座金を挟んで前記物品の外側面に配置されるねじに対し
て締付用の工具を装着できるようにする開口部と、該開
口部の一部として形成され、前記治具固定部を介して当
該治具を前記物品に対して位置決めした際に、前記舌付
き座金の舌部の縁に当接して、該舌部を前記物品に対し
て位置決めする当接部と、前記治具固定部,前記開口
部,及び前記当接部が形成された治具本体に対して回動
可能に枢支され、前記治具固定部を介して当該治具を前
記物品に対して位置決めした際に、前記舌部の前記物品
側に回動させることにより当該治具を前記舌部に引っか
けるための引掛部と、を備えたことを特徴とする。
【0012】このように、本発明(請求項1)の舌付き
座金回り止め治具は、当該治具の物品に対する位置決め
するための治具固定部と、舌付き座金の周囲を囲み、舌
付き座金を挟んで配置されるねじに対して締付用の工具
を装着できるようにする開口部と、舌付き座金の舌部の
縁に当接して、舌部を物品に対して位置決めする当接部
とを備え、更に、当該治具を位置決めした際に当該治具
を舌付き座金の舌部に引っ掛けるための引掛部も備えて
おり、ねじの座面と物品との間に舌付き座金を挟んだ状
態で物品を対象物に固定する際には、当該治具を舌付き
座金が配置される物品の外側面に沿って配置すると共
に、治具固定部にて当該治具の物品に対する位置決めを
行った上で、舌付き座金の舌部を当接部に当接させ、
に引掛部を回動させて舌付き座金の舌部に引っかけ、
の後に開口部を介して締付用の工具をねじに装着して締
め付ける、といったようにして使用するものである。
【0013】つまり、本発明(請求項1)の舌付き座金
回り止め治具では、治具固定部にて当該治具の位置や向
きが規定され、しかも舌付き座金の縁が当接部に当接す
るため、舌付き座金がねじと共に回転するのを阻止する
ことができるのである。また、当該治具を物品に対して
位置決めし、舌付き座金の舌部の縁を当接部に当接した
後には、必ずしも治具を押さえたりする必要はなく、作
業者一人にて容易にねじを締め付けることができるので
ある。そして、対象物の上部に対して物品を上側から積
層して固定するような場合には、当該治具を物品の上か
ら被せるようにして使用すればいいが、対象物の下部に
対して物品を下方から積層して固定する場合には、引掛
部を回動させて舌付き座金の舌部に引っ掛けることによ
り、当該治具自体を舌部に吊り下げた状態で使用するこ
ともできる。
【0014】更に、請求項2に記載のように、引掛部を
舌部の物品側に回動させた際に、当該引掛部が舌部の物
品側側面に当接するように、引掛部に凸状部を形成する
のが好ましい。このようにすれば、引掛部を舌部に引っ
かけた際に、治具本体と引掛部との間に隙間が形成され
たとしても、凸状部が舌部に押し当たるため、舌部が隙
間に入り込んでしまうことなく、舌部の縁を当接部に確
実に当接させることができるようになるのである。
【0015】また更に、請求項3に記載のように、引掛
部を舌部の物品側に回動させた状態で位置決めする止め
部を治具本体に形成してもよい。このようにすれば、引
掛部を舌部に引っかける際には、常時舌部の同じ位置に
引掛部を引っかけることができるようになって、当該治
具を安定した状態で吊り下げることができるようになる
のである。
【0016】上述した本発明(請求項1〜3)の舌付き
座金回り止め治具を形成する形成材料としては、種々考
えられるが、通常、舌付き座金は鉄等の金属材料にて形
成されているため、ねじを締め付ける際に、舌付き座金
が回転しようとする力をある程度吸収できるものである
必要がある。例えば、舌付き座金が鉄にて形成されてい
る場合には、舌付き座金と同等以上の硬度を有する鋼等
の金属材料にて形成するようにしてもよい。このような
材料を用いれば、当該治具が舌付き座金から受ける力に
て破損してしまうのをある程度防止することができる。
また、形成材料として炭素繊維を含んだものを用いれ
ば、当該治具の重量を飛躍的に軽減できると共に、比較
的強い力を受けても破損しにくくなる。
【0017】ここで、本発明(請求項1〜3)の舌付き
座金回り止め治具本体の形成材料としては、請求項4に
記載のように、板状を呈するものを用いるようにしてお
けば、把持しやすくなると共に軽量に形成することもで
きるようになるため、当該治具の取り扱いが作業者にと
っては楽になる。また、当該治具を使用しない場合に
は、比較的狭い場所にでも保管することができるので、
無用に保管場所を確保する必要がなくなって便利であ
る。
【0018】また、このように治具本体を板状に形成し
た場合には、請求項5に記載のように、治具本体におい
て、当接部の周囲及び開口部の周囲の少なくとも一方
を、他の部分よりも板厚に形成するのが好ましい。例え
ば、当接部の周囲を板厚に形成しておけば、舌付き座金
の縁を当接させることができる面積がその分増加するた
め、舌部の縁を確実に当接部に当接させることができる
ようになる。また、開口部の周囲を板厚に形成しておけ
ば、固定工具をねじに装着する際には、固定工具のねじ
に対する位置決めを速やかにできるようになると共に、
ねじを締め付ける際には、開口部から固定工具が飛び出
したりするのを極力防止することができるのである。
【0019】また、請求項6に記載のように、軽量化を
図るための穴を治具本体に穿設すれば、その分軽量化を
図ることができる。尚、指が十分通る程度の大きさとな
るような穴を穿設しておけば、穴に指を引っかけるよう
にして通しつつ、当該治具の他の部分を支持することに
よって、当該治具を把持し易くなる。
【0020】尚、本発明では、治具本体に設けた引掛部
を舌付き座金の舌部に引っかけて当該治具自体を吊り下
げることにより、物品を下方から対象物の下部に固定す
る際に当該治具が落ちないようにすることができたが、
例えば治具本体を、磁性体を含む形成材料で形成するこ
とによって、当該治具が落ちないようにすることもでき
る。治具本体を磁性体を含む形成材料により形成してお
けば、例えば、物品が鉄鋼やステンレス鋼等の磁性体を
吸引する性質を有する金属から形成されている場合に、
当該治具を物品に磁石のように吸引させることができる
ため、物品を下方から対象物の下部に固定する際には、
当該治具を落ちないように物品にくっつけて使用するこ
とができるのである。しかも、当該治具を物品にくっつ
けた後には、当該治具はぐらついたりすることなく吸着
しているような状態であるため、当該治具は物品に対し
て位置決めされた状態を維持できるのである。
【0021】
【0022】
【実施例】以下に本発明の一実施例を図面と共に説明す
る。図1は、本実施例の舌付き座金回り止め治具を表
し、(a)はその平面図、(b)は(a)に示すA−A
線断面図、(c)は(a)に示すB−B線断面図であ
る。尚、本実施例の舌付き座金回り止め治具(以下、単
に治具ともいう)2は、図3中に示した操舵台車の軸箱
支持装置の円錐ゴム50において、調整用蓋材60(間
座80をも積層した場合も含む)との間に舌付き座金9
0を挟んだ状態のボルト70を用いて、この調整用蓋材
60を金属筒52に固定する際に、舌付き座金90の舌
部92の突出方向を調整用蓋材60の中心軸に直交する
方向に向かせた状態で固定するのに用いる治具である。
【0023】そして、図1に示すように、本実施例の治
具2は、紙面内上下方向にその中央両端が山状に若干膨
らんだ形状を有する長板状の治具本体4を主体として形
成されたものである。尚、本実施例の治具2は、後述す
る枢支部材16を除く各種構成部材の形成材料として、
鋼が用いられて形成されたものである。
【0024】そして、治具本体4において紙面内左右方
向の両端部は、治具本体4の長手方向に直交する側面を
有し、更に、その両端部側には、舌付き座金90の舌部
92の突出方向が外側を向いた状態の舌付き座金90の
外形と同様な形状を有すると共に、この舌付き座金90
よりも若干大きくなるように切り込まれた開口部6がそ
れぞれ形成されている。また、治具本体4の一方の板面
において開口部6の周囲には、半環状を呈する板材8が
溶接によって積層されている。このような開口部6及び
板材8において、舌付き座金形状を呈する開口部6の座
金部分に相当する側の内壁には、舌付き座金90の座金
部分94の縁を当接させる当接部10aが形成され、同
じく開口部6の舌部両側壁に相当する側の内壁には、舌
付き座金90の舌部92の縁を当接させる当接部10b
が形成されている。
【0025】尚、ボルト70を締め付ける際には、開口
部6を介して、固定工具としてのボックスレンチ100
の装着部102(図2(b)参照)をボルト70に装着
するようになっている。また、治具本体4の開口部6が
形成された両端側それぞれにおいて、板材8が設けられ
た側とは反対側の板面の角部付近には、略長板状を呈す
る引掛部14が、治具本体4の板面に対して平行に回動
可能となるように枢支部材16にてその一端が枢支され
ている。尚、枢支部材16としては、治具本体4及び引
掛部14の各板厚を合計した厚さよりもブランク部分を
長くしたボルトと、ナット等とを組み合わせたものを用
いるようにしてもよい。
【0026】そして、枢支された端部とは反対側の引掛
部14の端部が、この引掛部14が設けられた治具本体
4の板面とは反対側に折り曲げられている(折曲部14
a)。この折曲部14aは、治具2を用いて作業を行う
作業者が引掛部14を回動させる際に用いられる部分で
あり、指等で容易に回動方向に力を加えることができる
ようにするものである(図1(b)等参照)。
【0027】尚、引掛部14は、その長手方向が治具本
体4の開口部6側の両端側の側面に平行となるようにし
て用いるものであり、そのため治具本体4には、引掛部
14の長手方向が治具本体4の前記側面に平行となった
場合に、引掛部14が治具本体4の中心方向に回転しな
いように、舌部90の調整用蓋材60側に回動させた状
態で位置決めするための止め部18が設けられている
(図1(c)等参照)。また、この止め部18は、例え
ば、治具本体4の山状に膨らんだ側の側面側それぞれか
ら二本の切れ込みが入れられ、この切れ込みの間の部分
が引掛部14が設けられた板面側に折り曲げられて形成
されたものである。
【0028】また、引掛部14において、この引掛部1
4が設けられた側の板面側の中央には、凸状部としての
板材20が溶接によって積層されており、引掛部14の
長手方向が治具本体4の開口部6側の両端側の側面に平
行となった場合には、各当接部10b間にこの板材20
が配置されるようになっている(図1(a)等参照)。
【0029】そして、治具本体4の中央には、図3
(b)に示した調整用蓋材60の案内体60aを通過さ
せると共に、治具2を用いる際に調整用蓋材60に対し
て治具2が動かないように位置決めするための治具固定
部としての通孔4aが穿設されている。また、通孔4a
は、案内体60aの外形と同様な形状を有すると共に、
この案内体60aよりも若干大きくなるように穿設され
ている。
【0030】更に、この通孔4aと開口部6との間に
は、大人の指を十分通すことができる程度の大きさを有
する通孔(穴)4bが、それぞれ図1に示すように、紙
面内において上下方向に2個並んで穿設されている(即
ち、本実施例では、治具本体4に合計4個の通孔4bが
設けられている)。そして、これら通孔4b(ひいては
通孔4a)を設けることによって、鋼から形成された治
具本体4(ひいては治具2)の重量を多少軽減させるこ
とができるようになり、治具2を取り扱う際には、治具
2の重量から受ける作業者への負担を多少軽減させるこ
とができるのである。また、この通孔4b(ひいては通
孔4a)に指を通すことによって、作業者は楽に治具2
を把持できるようになる。
【0031】このように構成された治具2は、その全体
が黄色に着色されており、治具2自体の存在が目立つよ
うになっている。このため、治具2の位置(例えば、保
管場所等での保管位置)が容易に把握できるようになっ
ている。次に、以上説明した本実施例の治具2を用い、
図3(b)等に示した調整用蓋材60及び間座80を積
層した状態にて金属筒52の下部にそれぞれ固定する場
合の手順について、以下に図2を用いて説明する。
【0032】まず、金属筒52の下部から下方側に、間
座80,調整用蓋材60の順となるように積層した上
で、調整用蓋材60との間に舌付き座金90を挟んだ上
で、ボルト70を調整用蓋材60,間座80,金属筒5
2の両端部に設けられた蓋材取付部62,82,54の
各ボルト取付穴を通し、調整用蓋材60,間座80等が
落下しない程度(つまり、完全に固定しない半固定状態
となる程度)となるように取り付ける。このとき、舌付
き座金90の舌部92の突出方向がある程度外側へ向く
ように舌付き座金90を配置させておく。
【0033】次に、この状態の調整用蓋材60の案内体
60aを治具2の通孔4aに通すと共に、この案内体6
0aを支点として治具2を回転させつつ、治具2両端の
開口部6に対して、各舌付き座金90をはめ込んだ状態
とする(図2(a)の状態)。
【0034】尚、このとき、通孔4aに案内体60aを
通すことによって、治具2は調整用蓋材60に対して位
置決めされた状態であり、しかも舌付き座金90は、舌
部92の突出方向が調整用蓋材60の中心軸に直交する
方向を向いた状態となる。そして、治具2の両端部の引
掛部14をそれぞれ回動させて、引掛部14を舌付き座
金90の舌部92に引っかける。このとき、引掛部14
に突設された板材20が舌部92に当接した上で、舌部
92が板材20によって開口部6内に押し込まれた状態
となる。つまり、舌部92の側壁が治具2の当接部10
bに当接した状態となり、他方、舌付き座金90の座金
部分94の側壁が当接部10aに当接した状態となるの
である。
【0035】尚、この状態では、治具2自体が舌付き座
金90の舌部92に吊り下げられた状態となって、治具
2を作業者が手で支持したりする必要はない。次に、ボ
ックスレンチ100の装着部102を、治具2の開口部
6(当接部10a)を介してボルト70の頭部に装着
し、各ボルト70を締め付けることによって、調整用蓋
材60,間座80,金属筒52を互いに固定する。この
とき、ボルト70を回転させることに伴って生じる摩擦
を舌付き座金90が受けることになるが、舌付き座金9
0の舌部92は、その縁が治具2の当接部10bに当接
した状態のまま保持されているので、舌付き座金90は
摩擦によって回転移動してしまうことなく、舌部92の
突出方向が調整用蓋材60の中心軸に直交する方向を向
いた状態にて固定されるのである。(図2(b),
(c)の状態)この後、治具2の引掛部14を、引っか
ける際に回動させた方向とは反対側に回動させることに
よって治具2を調整用蓋材60から取り外す。次に、舌
付き座金90の舌部92を調整用蓋材60の平坦面64
に密着するように所定の工具を用いて折り曲げると共
に、座金部分94をボルト70の側面に密着するように
折り曲げる。このようにして、ボルト70にて固定した
後においても、舌付き座金90が自然に回転移動するの
を確実に防止することができるようになる。従って、ボ
ルト70が自然に緩んでしまうのを確実に防止すること
ができるのである。
【0036】以上説明したように、本実施例の治具2で
は、金属筒52等に対してそれぞれ半固定状態の調整用
蓋材60とボルト70(詳しくはボルト70の頭部)と
の間に入れた舌付き座金90を、治具2に設けられた二
つの開口部6にそれぞれはめ込み、更に治具2の引掛部
14を回転させて舌部92にその引掛部14を引っかけ
ることによって、治具2自体を舌付き座金90に吊り下
げることができるのである。
【0037】そして、治具2を舌付き座金90に吊り下
げた後には、治具2の開口部6を介してボックスレンチ
100の装着部102をボルト70に装着して、ボルト
70を締め付けることができる。また、このとき、舌付
き座金90は開口部6にはめ込まれている状態であるた
め、ボルト70を回転させても舌付き座金90の舌部9
2は治具2の当接部10bに当接した状態のまま保持さ
れる。このため、舌付き座金90が回転移動してしまう
ことがなく、舌付き座金90の舌部92の突出方向を所
定の方向(つまり、調整用蓋材60の中心軸に直交する
方向)を向けた状態となるように固定することができる
のである。
【0038】しかも、治具2を用いる場合には、舌付き
座金90に吊り下げられた状態とし上で、ボックスレン
チ100にてボルト70を締め付けるだけでよく、その
作業は一人の作業者にて十分簡単に行えるものである。
尚、本発明者等は、本実施例の治具2を用いてボルト7
0を締め付けた場合の固定作業に要する時間を調査した
ところ、ボルト一本の締め付けにつき約30秒であるこ
とが分かった。つまり、例えばEC383系鉄道車両に
おいて車両一両の32カ所のボルトを締め付けるのに約
16分の作業時間で済ませることができ、従来では約1
60分要していたのに比べて飛躍的に作業時間を短縮で
きるようになったのである。このため、不意に円錐ゴム
50の分解・組立を伴うような補修作業等が発生して
も、従来に比べて比較的短時間で作業を済ませることが
できるようになるのである。
【0039】また、従来では、一方の作業者がペンチ等
を用いて舌付き座金90の舌部92を挟むようにして支
持しつつ、他方の作業者がボックスレンチ100を用い
てボルト70を締め付ける作業を行っていたが、その際
舌付き座金90が回転移動してしまわないように舌部9
2を動かないように強い力にて支持していなければなら
ず、外側に突出した状態の舌部92にて不用意に作業者
が手や腕等を切ってしまう危険性があった。しかし、治
具2を用いる場合には、舌部92は治具2の開口部6内
に配置されるようになっており、しかも、舌部92の側
壁は当接部10bの内壁に当接するため、作業者は固定
作業中に舌部92により手や腕等を切ってしまう危険性
はなく、安全に作業を実行することができるのである。
【0040】更に、治具2を用いる場合には、舌付き座
金90の舌部92の突出方向を所定の方向を向けた状態
で確実に固定できるため、従来舌部92が所定方向を向
かない場合に行っていたようなボルト70,舌付き座金
90,調整用蓋材60等までを一旦金属筒52から取り
外す、といった作業がなくなると共に、新品の舌付き座
金90を余分に確保しておく必要がなくなるのである。
このため、調整用蓋材60(間座80をも積層した場合
を含む)を金属筒52に固定する場合の作業に要するコ
ストを低減することができるのである。
【0041】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、
種々の態様を採ることができる。例えば、上記実施例の
治具2では、調整用蓋材60の案内体60aを通過させ
ると共に、治具2を調整用蓋材60に対して動かないよ
うにその位置を規定するための通孔4aを治具2の治具
本体4に設けるようにしたが、治具2では治具本体4の
両端部に舌付き座金90の舌部92に引っかける引掛部
14が設けられており、これら二つの引掛部14を舌部
92に引っかけておけば治具2は、調整用蓋材60(ひ
いては、金属筒52)に対して簡易的に位置決めするこ
とができるため、必ずしも治具本体4に通孔4aを設け
る必要はない。ただし、その場合には、治具本体4に対
して、単に案内体60aを通過させるだけの通孔を設け
たり、或いは、単に案内体60aを回避するような形状
を持たせておく必要がある。
【0042】また、治具2では、調整用蓋材60等の蓋
材取付部に対応するように、両端側に開口部6を設けて
いるが、必ずしも両端側に設ける必要はなく、片端側の
みに設けるようにしてもよい。その場合でも、治具は舌
付き座金90の舌部92に吊り下げられた状態とするこ
とができると共に、舌付き座金90の舌部92を所定の
方向に向かせた状態で固定することができる。しかも、
その固定作業は一人の作業者にて十分簡単に行えるもの
である。
【0043】更に、治具2は、図3中に示した操舵台車
の軸箱支持装置の円錐ゴム50において、調整用蓋材6
0(物品:間座80をも積層した場合も含む)を金属筒
52(対象物)の下部に対して、下方から取り付けて固
定する際に用いるものとして構成したが、このような円
錐ゴム50に限らず、物品を対象物の上部に対して上方
から取り付けて固定する場合といった種々の場合に対応
する治具として構成することもできる。また、物品を対
象物の上部に対して上方から取り付けて固定する場合に
は、必ずしも治具2に設けたような引掛部14は必要な
い。
【0044】上記実施例では、調整用蓋材60(間座8
0をも積層した場合も含む)を金属筒52に固定するの
にボルト70を用いているが、治具2は、このようにボ
ルトにて物品を対象物に固定する場合に用いるのに限定
されず、例えば、ねじ部が突設された対象物に対して、
このねじ部を通す程度の大きさのねじ通し孔が設けられ
た物品を積層し、その後ナットをねじ部に取り付け、更
に締め付けて固定するような場合にも用いることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の座金回り止め治具2の構成を表す説
明図である。
【図2】 座金回り止め治具2の使用手順を説明する説
明図である。
【図3】 操舵台車の軸箱支持装置付近を表す説明図で
ある。
【符号の説明】
2…舌付き座金回り止め治具、4…治具本体、4a…通
孔(治具固定部)、4b…通孔(穴)、6…開口部、8
…板材、10b…当接部、14…引掛部、16…枢支部
材、18…止め部、20…板材(凸状部)、52…金属
筒(対象物)、60…調整用蓋材(物品)、70…ボル
ト、80…間座(物品)、90…舌付き座金、92…舌
部、100…ボックスレンチ(固定工具)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23P 19/00 - 21/00 B61F 5/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ねじの座面と物品との間に舌付き座金を
    挟んだ状態で前記物品を対象物にねじ締め固定する際、
    前記舌付き座金が配置される前記物品の外側面に沿って
    配置され、前記舌付き座金がねじと共に回転するのを阻
    止する舌付き座金回り止め治具であって、 前記物品に対して当該治具を位置決めするための治具固
    定部と、 該治具固定部を介して当該治具を前記物品に対して位置
    決めした際に、前記舌付き座金の周囲を囲み、該舌付き
    座金を挟んで前記物品の外側面に配置されるねじに対し
    て締付用の工具を装着できるようにする開口部と、 該開口部の一部として形成され、前記治具固定部を介し
    て当該治具を前記物品に対して位置決めした際に、前記
    舌付き座金の舌部の縁に当接して、該舌部を前記物品に
    対して位置決めする当接部と、 前記治具固定部,前記開口部,及び前記当接部が形成さ
    れた治具本体に対して回動可能に枢支され、前記治具固
    定部を介して当該治具を前記物品に対して位置決めした
    際に、前記舌部の前記物品側に回動させることにより当
    該治具を前記舌部に引っかけるための引掛部と、 を備えたことを特徴とする舌付き座金回り止め治具。
  2. 【請求項2】 前記引掛部には、前記舌部の前記物品側
    に回動させた際に、当該引掛部が前記舌部の前記物品側
    側面に当接するよう、凸状部が形成されていることを特
    徴とする請求項1記載の舌付き座金回り止め治具。
  3. 【請求項3】 前記治具本体には、前記引掛部を前記舌
    部の前記物品側に回動させた状態で位置決めする止め部
    が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項
    2記載の舌付き座金回り止め治具。
  4. 【請求項4】 前記治具本体は、板状の形成材料から形
    成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3いず
    れか記載の舌付き座金回り止め治具。
  5. 【請求項5】 前記治具本体において、前記当接部の周
    囲及び前記開口部の周囲の少なくとも一方は、他の部分
    よりも板厚に形成されていることを特徴とする請求項4
    に記載の舌付き座金回り止め治具。
  6. 【請求項6】 前記治具本体には、軽量化を図るための
    穴が穿設されていることを特徴とする請求項1〜請求項
    いずれか記載の舌付き座金回り止め治具。
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