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JP3268196B2 - 建物の外断熱構造 - Google Patents
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JP3268196B2 - 建物の外断熱構造 - Google Patents

建物の外断熱構造

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JP3268196B2 JP7282096A JP7282096A JP3268196B2 JP 3268196 B2 JP3268196 B2 JP 3268196B2 JP 7282096 A JP7282096 A JP 7282096A JP 7282096 A JP7282096 A JP 7282096A JP 3268196 B2 JP3268196 B2 JP 3268196B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下地板材に発泡プ
ラスチック保温材を張り付けて断熱性を向上した建物の
外断熱構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、住宅の外壁の断熱構造とし
て、例えば図6に示す外壁通気構造が知られている。こ
の外壁通気構造は、外壁材11の裏側に通気ボード12
を配置して外壁材11と通気ボード12との間に通気層
13を形成し、この通気層13を流れる空気によって外
壁材11の裏面の湿気を外部に放出して外壁材11の裏
面への結露を防ぐようになっている。そして、通気ボー
ド12と内装材14との間にロックウール等の不燃繊維
で形成した断熱材15を充填することで、外壁の断熱性
を確保するようにしている。
【0003】しかしながら、この外壁通気構造では、外
壁材11と通気ボード12との間の湿気は通気層13を
通して外部に放出されるが、通気ボード12と内装材1
4との間の空間は、断熱性確保のために密閉されている
ため、通気層13を流れる外気によって通気ボード12
が冷やされ続けることで、通気ボード12の内面に結露
が生じてしまい、その結露水が土台16に流れ落ちて土
台16を腐食させる原因となる。しかも、この断熱構造
は、寒冷地では、断熱性が不足する。
【0004】そこで、近年、不燃繊維で形成した断熱材
15よりも断熱効果が高い発泡プラスチック板を使用
し、この発泡プラスチック板で建物の外周囲全体を囲む
ことで断熱効果を高めて、内部結露を防止する工法、い
わゆる外断熱工法が提案されている(特開平3−136
39号公報、特開平6−49918号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この外断熱構造では、
柱材と外壁材との間に、外部荷重に対する耐力が比較的
弱い発泡プラスチック板が組み込まれるため、外部荷重
が発泡プラスチック板に加わらないように特殊な外壁材
取付構造を採用している。即ち、特開平3−13639
号公報では、建物躯体の外側に外壁材取付用のハット型
鋼を取り付け、このハット型鋼を挟んで発泡プラスチッ
ク板を張り付けた後、該ハット型鋼に胴縁を取り付け
て、この胴縁に外壁材を取り付ける工法である。また、
特開平6−49918号公報では、柱材の外側に外壁材
取付用の胴縁を取り付け、この胴縁を挟んで発泡プラス
チック板を張り付けた後、該胴縁に外壁材を取り付ける
工法である。
【0006】しかしながら、これらの工法は、外壁材取
付構造が特殊な構造であるため、外壁材の施工に手間が
かかり、施工性が悪く、施工コストが高くつくという欠
点がある。
【0007】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、施工性、コスト性を
向上できる建物の外断熱構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の建物の外断熱構造は、建物の躯
体に取り付けられた下地板材に、板状の発泡プラスチッ
ク保温材を張り付け、この発泡プラスチック保温材の表
面側に宛がった留付金具をビスで前記下地板材に固定し
て、該留付金具によって外壁材を取り付けた構造であっ
て、前記発泡プラスチック保温材は、圧縮強度が0.8
kgf/cm2 以上の発泡プラスチックにより形成さ
れ、前記発泡プラスチック保温材と前記留付金具との間
に、面積が25〜150cm2 の高強度支持板が挟み込
まれた構造となっている。
【0009】この構造は、発泡プラスチック保温材の
圧縮強度を0.8kgf/cm2 以上とし、且つ発泡
プラスチック保温材と留付金具との間に面積25〜15
0cm2 の高強度支持板を挟み込むことで、従来工法と
同じく、留付金具を用いて外壁材を取り付けるようにし
たものである。この構造では、外壁材に作用する風圧荷
重が留付金具と高強度支持板を介して発泡プラスチック
保温材に作用するが、上記及びの条件により発泡プ
ラスチック保温材の圧縮変形が防止される。
【0010】また、請求項2では、高強度支持板の厚み
によって発泡プラスチック保温材と外壁材との間に通気
用の隙間を形成し、この通気用の隙間を流れる空気によ
って外壁材の裏面の湿気を外部に放出して外壁材の裏面
への結露を防止する。
【0011】また、請求項3では、高強度支持板に、留
付金具を固定するビスの軸部に差し込まれる切欠溝が下
向きに形成されている。これにより、ビスを下地板材に
緩く締め込んだ状態で、該ビスの軸部に上方から高強度
支持板の切欠溝を差し込むことで、該高強度支持板を発
泡プラスチック保温材と留付金具との間に挟み込むこと
ができる。
【0012】また、請求項4では、高強度支持板は、硬
質繊維板、プラスチック成形板、金属板のいずれかで形
成されている。これらの材料は、いずれも安価であり、
コスト低減の要求も満たされる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
乃至図4に基づいて説明する。図1及び図3に示すよう
に、建物の躯体を構成する鉄骨製の下地柱21の外側に
は、下地板材22(構造用合板、OSB等)がステンレ
ス製のビス23によって取り付けられている。この下地
板材22の表面には防水紙24が張り付けられ、更にそ
の上から板状の発泡プラスチック保温材25が張り付け
られ、建物の外壁面全体が発泡プラスチック保温材25
で囲まれている。ここで使用する発泡プラスチック保温
材25は、後述する理由により圧縮強度が0.8kgf
/cm2 以上の発泡プラスチック(ビーズ法ポリスチレ
ンフォーム、押出法ポリスチレンフォーム、硬質ウレタ
ンフォーム、フェノールフォーム)によって形成されて
いる。
【0014】次に、窯業系の外壁材26の取付構造を図
1及び図2に基づいて説明する。下地板材22に張り付
けられた発泡プラスチック保温材25の表面の所定位置
に、高強度支持板27を介して留付金具28が宛がわ
れ、該留付金具28を固定する例えば1本のステンレス
製のビス29が発泡プラスチック保温材25を貫通して
下地板材22に締め込まれている。上記留付金具28
は、例えばアルミニウムの押出し成形又は金属板の板金
加工により形成され、該留付金具28に形成された係合
片部30に横長の外壁材26の上下端部に形成された実
部を係合することで、外壁材26が発泡プラスチック保
温材25の表面側に留付金具28を介して張り付けられ
る。施工時には、複数の留付金具28が外壁材26の横
方向の接合目地に沿って所定の間隔(0.455m)で
取り付けられる。
【0015】一方、高強度支持板27は、硬質繊維板、
プラスチック成形板、金属板のいずれかで形成され、面
積が留付金具28の面積よりも大きく、25〜150c
2となっている。この高強度支持板27には、図4
(a)に示すように、ビス用の切欠溝31が下向きに形
成されている。これにより、ビス29を下地板材22に
緩く締め込んだ状態で、該ビス29の軸部に上方から高
強度支持板27の切欠溝31を差し込むことで、該高強
度支持板27を発泡プラスチック保温材25と留付金具
28との間に挟み込むことができるようになっている。
また、高強度支持板27の厚みを1.0〜20mmに設
定することで、図1に示すように発泡プラスチック保温
材25と外壁材26との間に、上下方向に貫通する通気
用の隙間32を形成し、この通気用の隙間32を流れる
空気によって外壁材26の裏面の湿気を外部に放出し
て、外壁材26の裏面への結露を防止する。
【0016】尚、外壁材26の縦方向の接合目地には、
図1に示すように、裏面側にハットジョイナー33が挟
み込まれ、その表面側からコーキング材34が充填され
ている。
【0017】以上のように構成された外断熱構造におい
ては、外壁材26に作用する風圧荷重が留付金具28と
高強度支持板27を介して発泡プラスチック保温材25
に作用する。従って、発泡プラスチック保温材25の圧
縮強度が弱いと、風圧荷重により発泡プラスチック保温
材25が圧縮変形してしまう。また、高強度支持板27
の面積が小さいほど、高強度支持板27から発泡プラス
チック保温材25に加わる単位面積当たりの荷重が大き
くなり、発泡プラスチック保温材25が圧縮変形しやす
くなる。そこで、外断熱構造において要求される発泡プ
ラスチック保温材25の圧縮強度と、高強度支持板27
の面積との関係を以下に考察する。
【0018】準耐火、防火構造物の外壁として窯業系の
外壁材26を使用できる高さは、13m以下(3階建以
下)と定められている。一方、外壁材26を取り付ける
留付金具28の間隔は、通常、縦方向、横方向共に0.
455mである。従って、単位面積当たりの留付金具2
8の個数は、4.83個/m2 となる。
【0019】他方、建物の風圧荷重Pは次のようになる
(建築基準法施行令第87条)。
【数1】
【0020】従って、留付金具28の1個当たりの荷重
は、173÷4.83=35.8kg/個となる。この
場合、長期安全率を3とすると、1個の留付金具28に
加わる風圧荷重は、35.8×3=108kg/個とな
る。
【0021】また、発泡プラスチック保温材25は、J
IS A9551で規定されたビーズ法ポリスチレンフ
ォーム保温板、押出法ポリスチレンフォーム保温板、硬
質ウレタンフォーム保温板、フェノールフォーム保温板
によって形成されている。これらの保温板の密度、曲げ
強度、圧縮強度を下記の表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】この表1に示された各保温板の圧縮強度か
ら上記風圧荷重(108kg/個)に耐え得る高強度支
持板27の面積を算出すると、下記の表2のようにな
る。
【0024】
【表2】
【0025】これら表1及び表2から明らかなように、
発泡プラスチック保温材25の圧縮強度が低くなるほ
ど、高強度支持板27の面積を大きくする必要がある。
しかし、高強度支持板27の面積が大きくなり過ぎる
と、施工性が悪くなるばかりか、高強度支持板27の製
造コストが高くなる。従って、施工性とコスト性を確保
するには、高強度支持板27の面積を25〜150cm
2 にする必要がある。この条件を満たすものが上記表2
の評価の欄で「○」で示されている。また、面積25〜
150cm2 の高強度支持板27を用いて、上記風圧荷
重(108kg/個)に耐え得る発泡プラスチック保温
材25の圧縮強度は、0.8kgf/cm2以上であ
る。
【0026】本発明者は、発泡プラスチック保温材25
として硬質ウレタンフォーム保温板の1種2号と1種3
号を用いて加圧テストを行ったので、そのテスト結果を
下記の表3に示す。
【0027】
【表3】
【0028】加圧テスト方法は、図5に示すように、基
台41上に合板42を介して硬質ウレタンフォーム保温
板(発泡プラスチック保温材25)のサンプル43をセ
ットし、このサンプル43上に高強度支持板27を載せ
て、その上から加圧機44で108kgの荷重を加え、
クリープ曲線を観察した。
【0029】この加圧テストにおいて、サンプルNo.
1,3は、硬質ウレタンフォーム保温板(発泡プラスチ
ック保温材25)のサンプル43に加わる単位面積当た
りの加圧力がJIS圧縮強度よりも小さいため、クリー
プ曲線が弾性比例範囲内であり、風圧荷重に耐え得る。
これに対し、サンプルNo.2,4は、硬質ウレタンフ
ォーム保温板(発泡プラスチック保温材25)のサンプ
ル43に加わる単位面積当たりの加圧力がJIS圧縮強
度よりも大きいため、サンプル43が座屈変形した。従
って、サンプルNo.2,4は、風圧荷重に耐えること
ができない。この加圧テストの結果から、高強度支持板
27の面積を、単位面積当たりの加圧力がJIS圧縮強
度より小さくなるように設定しなければならないことが
分かる。
【0030】尚、上記実施形態では、高強度支持板27
にビス用の切欠溝31を下向きに形成しているので、ビ
ス29を下地板材22に緩く締め込んだ状態で、該ビス
29の軸部に上方から高強度支持板27の切欠溝31を
差し込むことで、該高強度支持板29を発泡プラスチッ
ク保温材25と留付金具28との間に挟み込むことがで
き、施工性を向上できる利点がある。しかしながら、本
発明は、高強度支持板27にビス29を挿通するビス挿
通孔を形成しても良く、この場合でも、本発明の所期の
目的を十分に達成できる。
【0031】また、上記実施形態では、施工性向上の観
点から1本のビス29で留付金具28を固定するように
したが、2本以上のビス29で留付金具28を固定する
ようにしても良いことは言うまでもない。
【0032】また、上記実施形態では、下地柱21を鉄
骨で構成されているが、これを木材で形成しても良い。
【0033】また、上記実施形態では、横長の外壁材2
6の上下両端を留付金具28で係合保持する横張り工法
を採用したが、縦長の外壁材の左右両端を留付金具で係
合保持する縦張り工法を採用しても良い。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の請求項1の建物の外断熱構造によれば、発泡プラスチ
ック保温材の圧縮強度を0.8kgf/cm2 以上と
し、且つ発泡プラスチック保温材と留付金具との間に面
積25〜150cm2 の高強度支持板を挟み込むように
したので、外断熱構造により断熱性能を高めながら、従
来工法と同じく、留付金具を用いて外壁材を安定的に取
り付けることができて、施工性、コスト性を向上でき
る。
【0035】更に、請求項2では、高強度支持板の厚み
によって発泡プラスチック保温材と外壁材との間に通気
用の隙間を形成したので、この通気用の隙間を流れる空
気によって外壁材の裏面への結露を防止することができ
て、外壁材の耐久性も向上することができる。
【0036】また、請求項3では、高強度支持板にビス
用の切欠溝を下向きに形成したので、留付金具に挿通し
たビスを下地板材に緩く締め込んだ後で、高強度支持板
を発泡プラスチック保温材と留付金具との間に挟み込む
ことができて、施工性を更に向上できる。
【0037】また、請求項4では、高強度支持板を、比
較的安価な材料である硬質繊維板、プラスチック成形
板、金属板のいずれかで形成したので、コスト低減の要
求も満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す外断熱構造の部分横
断面図
【図2】留付金具の取付状態を示す斜視図
【図3】発泡プラスチック保温材の取付状態を示す斜視
【図4】(a)は高強度支持板の斜視図、(b)は留付
金具を高強度支持板に重ね合わせた状態を示す斜視図
【図5】加圧テスト方法を説明する図
【図6】従来の外壁通気構造を示す縦断側面図
【符号の説明】
21…下地柱(躯体)、22…下地板材、23…ビス、
24…防水紙、25…発泡プラスチック保温材、26…
外壁材、27…高強度支持板、28…留付金具、29…
ビス、30…係合片部、31…切欠溝、32…通気用の
隙間、33…ハットジョイナー、34…コーキング材。
フロントページの続き (72)発明者 清水 秀夫 東京都千代田区大手町一丁目一番3号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 白川 潔 兵庫県尼崎市東高洲町4番の1 住金エ フアールシー株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−13639(JP,A) 特開 平6−49918(JP,A) 特開 平8−4139(JP,A) 特開 平2−144437(JP,A) 特開 昭61−45046(JP,A) 実開 平2−20605(JP,U) 実開 昭60−159105(JP,U) 実開 昭57−54506(JP,U) 実開 平3−74730(JP,U) 実開 平2−149037(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/76 - 1/80 E04F 13/18

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の躯体に取り付けられた下地板材
    に、板状の発泡プラスチック保温材を張り付け、この発
    泡プラスチック保温材の表面側に宛がった留付金具をビ
    スで前記下地板材に固定して、該留付金具によって外壁
    材を取り付けた建物の外断熱構造であって、 前記発泡プラスチック保温材は、圧縮強度が0.8kg
    f/cm2 以上の発泡プラスチックにより形成され、 前記発泡プラスチック保温材と前記留付金具との間に、
    面積が25〜150cm2 の高強度支持板が挟み込まれ
    ていることを特徴とする建物の外断熱構造。
  2. 【請求項2】 前記高強度支持板の厚みによって前記発
    泡プラスチック保温材と前記外壁材との間に通気用の隙
    間が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の
    建物の外断熱構造。
  3. 【請求項3】 前記高強度支持板には、前記留付金具を
    固定するビスの軸部に差し込まれる切欠溝が下向きに形
    成され、 前記ビスを前記下地板材に緩く締め込んだ状態で、該ビ
    スの軸部に上方から前記高強度支持板の切欠溝を差し込
    むことで、該高強度支持板を前記発泡プラスチック保温
    材と前記留付金具との間に挟み込むことができるように
    なっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の建
    物の外断熱構造。
  4. 【請求項4】 前記高強度支持板は、硬質繊維板、プラ
    スチック成形板、金属板のいずれかで形成されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の建物
    の外断熱構造。
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