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JP3292002B2 - 角速度センサおよびそれを用いた角速度センサのヌル電圧補正方法 - Google Patents
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JP3292002B2 - 角速度センサおよびそれを用いた角速度センサのヌル電圧補正方法 - Google Patents

角速度センサおよびそれを用いた角速度センサのヌル電圧補正方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は角速度センサおよ
びそれを用いた角速度センサのヌル電圧補正方法に関
し、特にたとえば、ナビゲーションシステムやビデオレ
コーダの手振れ補正システムなどに用いられる角速度セ
ンサおよびそれを用いた角速度センサのヌル電圧補正方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば振動体の振動を利用した角速度
センサなどでは、一定のオフセット電圧が設定される。
そして、オフセット電圧を基準として、角速度センサの
出力電圧を測定し、それによって加わった回転角速度の
大きさおよび方向が検出される。しかしながら、角速度
センサには温度特性があり、温度変化によって、回転角
速度が加わっていないときのヌル電圧が、設定されたオ
フセット電圧からずれる場合がある。従来では、図7
示すように、ヌル電圧の上限および下限を決めておき、
その範囲内にある角速度センサを良品とし、範囲外の角
速度センサを不良品としていた。
【0003】また、角速度センサのヌル電圧補正方法と
して、たとえばサーミスタを用いる方法や、温度特性を
ROMに記憶させて補正する方法などがある。これらの
方法を用いれば、温度変化に対しても、ほぼ一定のヌル
電圧を出力させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
方法では、サーミスタやROMなどの別の部品が必要で
あり、角速度センサに必要な部品数が増える。また、サ
ーミスタを用いる方法では、ヌル電圧の温度特性に応じ
て、特性の異なるサーミスタを用いる必要がある。その
ため、角速度センサの製造時に、個々の角速度センサに
適するサーミスタを選ばなければならず、工数が増え
る。また、ROMを用いる方法では、補正のための温度
設定のステップが荒いと、設定温度の境界付近で一気に
補正がかかり、温度変化によってヌル電圧がジクザグ状
に変化する。
【0005】それゆえに、この発明の主たる目的は、個
々のヌル電圧の温度特性を把握することができる角速度
センサと、得られた温度特性を用いてヌル電圧を補正す
ることができる角速度センサのヌル電圧補正方法を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、回転角速度
が加わっていないときのヌル電圧の温度特性を一次式で
直線近似し、該近似直線の傾きに対応する電圧をセンサ
出力に加算し、基準温 度における無回転時のセンサ出力
が、あらかじめ定められた既知の基準電圧に対して、前
記近似直線の傾きに対応する電圧分だけずれるように構
成することにより、当該センサのヌル電圧を補正するヌ
ル電圧の温度に対する傾き情報を、抽出可能にセンサ出
力に重畳する、角速度センサである。さらに、この発明
の方法は、上述の角速度センサの基準電圧における無回
転時の出力電圧を測定するステップと、前記出力電圧を
あらかじめ定められた既知の基準電圧と比較することに
より、角速度センサのヌル電圧の、直線近似した温度特
性を解析するステップと、温度を測定するステップと、
解析された角速度センサのヌル電圧の温度特性と測定さ
れた温度からヌル電圧の補正値を求めるステップと、ヌ
ル電圧の補正値によって角速度センサのヌル電圧を補正
するステップとを含む、角速度センサのヌル電圧補正方
法である。
【0007】角速度センサのヌル電圧の温度特性を一次
式で近似した近似直線の傾きに対応する電圧がセンサ出
力に加算され、無回転時におけるセンサ出力が、あらか
じめ定められた既知の基準電圧に対して、近似直線の傾
きに対応する電圧分だけずれるように構成されているた
め、既知の基準電圧と比較することにより、ヌル電圧の
直線近似した温度特性を解析することができる。角速度
センサのヌル電圧の温度特性がわかれば、温度を測定す
ることにより、その温度における補正値を得ることがで
きる。得られた補正値によって、角速度センサのヌル電
圧が補正される。
【0008】
【発明の効果】この発明によれば、個々の角速度センサ
のヌル電圧の温度特性を容易に知ることができる。した
がって、温度を測定することにより、その温度における
補正値が得られ、角速度センサのヌル電圧が補正され
る。それにより、角速度センサの使用時に、温度変化に
対して、ヌル電圧の変動を抑えることができる。したが
って、正確に回転角速度を検出することができる。
【0009】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0010】
【発明の実施の形態】ここでは、振動体の振動を利用し
た角速度センサについて説明する。図1は、この発明の
角速度センサの一例を示す図解図である。角速度センサ
10は、振動ジャイロ12を含む。振動ジャイロ12
は、図2および図3に示すように、たとえば正3角柱状
の振動体14を含む。振動体14の材料としては、たと
えばエリンバ,鉄−ニッケル合金,石英,ガラス,水
晶,セラミックなど、一般的に機械的な振動を生じる材
料で形成される。
【0011】振動体14の3つの側面には、圧電素子1
6a,16b,16cが形成される。圧電素子16a
は、たとえば圧電セラミックなどで形成される圧電層1
8aを含む。圧電層18aの両面には、それぞれ電極2
0a,22aが形成される。そして、一方の電極22a
が、振動体14に接着される。同様に、圧電素子16
b,16cは圧電層18b,18cを含み、圧電層18
b,18cの両面に、電極20b,22bおよび電極2
0c,22cが形成される。そして、圧電素子16b,
16cの一方の電極22b,22cが、振動体14に接
着される。
【0012】圧電素子16a,16bには、それぞれ抵
抗24a,24bが接続される。これらの抵抗24a,
24bと圧電素子16cとの間に、発振回路26が接続
される。さらに、圧電素子16a,16bは、差動回路
28に接続される。差動回路28は同期検波回路30に
接続され、さらに同期検波回路30はDCアンプ32に
接続される。このDCアンプ32は、オフセット電圧調
整器34に接続される。なお、オフセット電圧調整器3
4は、DCアンプ32の前に接続されてもよい。このオ
フセット電圧調整器34としては、最終的な直流出力を
調整できる機能を有するものであれば、どのようなもの
であってもよい。
【0013】振動ジャイロ12では、圧電素子16a,
16bが振動体14を屈曲振動させるための駆動用とし
て用いられるとともに、回転角速度に対応した信号を得
るための検出用として用いられる。また、別の圧電素子
16cは、振動体14を自励振駆動するための帰還用と
して用いられる。つまり、発振回路26から圧電素子1
6a,16bに駆動信号が与えられ、圧電素子16cの
出力信号が発振回路26に帰還される。この駆動信号に
よって、振動体14は、圧電素子16c形成面に直交す
る方向に屈曲振動する。
【0014】無回転時においては、圧電素子16a,1
6bの出力信号は同じであり、差動回路28から信号が
出力されない。振動体14の軸を中心として回転する
と、コリオリ力によって振動体14の振動方向が変わ
る。それによって、圧電素子16a,16bの出力信号
に差が生じ、差動回路28から振動方向の変化に対応し
た信号、つまりコリオリ力に対応した信号が出力され
る。したがって、差動回路28の出力信号は、加わった
回転角速度に対応した信号である。
【0015】差動回路28の出力信号は、同期検波回路
30によって検波される。検波された信号はDCアンプ
32で増幅される。そして、オフセット電圧調整器34
でオフセット電圧が設定される。通常、オフセット電圧
は、基準電圧として駆動電圧の1/2となるように設定
される。たとえば、駆動電圧が5Vの場合、オフセット
電圧は2.5Vに設定される。つまり、常温(25℃)
における角速度センサ10のヌル電圧が2.5Vとなる
ように、オフセット電圧調整器34で調整される。
【0016】しかしながら、この発明の角速度センサ1
0では、まずヌル電圧の温度特性が測定される。つま
り、回転角速度が加わらない状態で、雰囲気温度を変化
させ、角速度センサ10の出力電圧の変化が測定され
る。そして、図4に示すように、角速度センサ10の出
力電圧から、たとえば最小二乗法などにより、ヌル電圧
の温度特性の傾きが解析される。得られた温度特性の傾
きに対応して、オフセット電圧調整器34で、オフセッ
ト電圧が設定される。たとえば、ヌル電圧の温度特性の
傾きが200mV/100℃である場合、通常のオフセ
ット電圧(基準電圧)より0.2V高くして、オフセッ
ト電圧が2.7Vに設定される。また、ヌル電圧の温度
特性の傾きが、−100mV/100℃の場合、通常の
オフセット電圧(基準電圧)より0.1V低くして、オ
フセット電圧が2.4Vに設定される。このようにし
て、それぞれの角速度センサ10について、ヌル電圧の
温度特性に対応したオフセット電圧が設定される。
【0017】この角速度センサ10を機器に組み込む場
合、図5に示すように、A/Dコンバータ36を通し
て、角速度センサ10の出力信号が機器内の演算装置3
8に入力される。演算装置38では、図6に示すよう
に、常温における無回転時の角速度センサ10の出力信
号から、オフセット電圧が測定される。このオフセット
電圧が、ROMなどに記憶される。そして、記憶された
オフセット電圧から、ヌル電圧の温度特性の傾きが求め
られる。また、温度センサにより、雰囲気温度が測定さ
れる。次に、測定された温度と温度特性の傾きとから、
そのときの温度における補正値が算出される。つまり、
常温(25℃)を基準温度T0 とし、温度特性の傾きを
αとしたとき、温度TX におけるヌル電圧の補正値V
は、V=α(TX −T0 )で求められる。したがって、
角速度センサ10の出力電圧と補正値Vとの差をとれ
ば、雰囲気温度の変化にかかわらず、角速度センサ10
のヌル電圧をほぼ一定に保つことができる。このよう
に、この角速度センサ10を用いてヌル電圧を補正すれ
ば、温度変化によるドリフトを抑えることができ、正確
に回転角速度を検出することができる。
【0018】 この発明の角速度センサ10では、ヌル電
圧の温度特性の傾きに対応して、オフセット電圧を調整
したり補正信号を出力したりしているため、角速度セン
10を使用するときに、ヌル電圧を補正することがで
きる。そのため、従来では不良品となっていた角速度セ
ンサも使用することができ、しかも極めて少ない誤差で
回転角速度を検出することができる。
【0019】 なお、上述の角速度センサ10には、振動
ジャイロ12が用いられたが、振動型以外の角速度検出
素子を用いた場合でも、ヌル電圧の温度特性に対応し
て、オフセット電圧を調整したり、補正信号を出力させ
ることによって、全ての角速度センサを良品として使用
することができる。しかも、ヌル電圧の温度特性がある
角速度センサを使用するときにも、それを補正すること
によって、正確に回転角速度を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の角速度センサの一例を示す図解図で
ある。
【図2】図1に示す角速度センサに用いられる振動ジャ
イロの斜視図である。
【図3】図2に示す振動ジャイロの断面図である。
【図4】温度変化に対する角速度センサのヌル電圧の変
化と、それらの関係から得られる温度特性の傾きを示す
グラフである。
【図5】図1に示す角速度センサを機器に組み込む場合
を示す図解図である。
【図6】図1に示す角速度センサを用いてヌル電圧を補
正する場合を示すフロー図である。
【図7】 従来の角速度センサの温度特性の良品および不
良品の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 角速度センサ 12 振動ジャイロ 26 発振回路 28 差動回路 30 同期検波回路 32 DCアンプ 34 オフセット電圧調整器 36 A/Dコンバータ 38 演算装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−167342(JP,A) 特開 平4−152210(JP,A) 特開 平3−162616(JP,A) 実開 平6−33022(JP,U) 多田邦雄(編),センサー技術,日 本,丸善株式会社,1991年 9月10日, 207−222 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 19/56 G01P 9/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転角速度が加わっていないときのヌル
    電圧の温度特性を一次式で直線近似し、該近似直線の傾
    きに対応する電圧をセンサ出力に加算し、基準温度にお
    ける無回転時のセンサ出力が、あらかじめ定められた既
    知の基準電圧に対して、前記近似直線の傾きに対応する
    電圧分だけずれるように構成することにより、当該セン
    サのヌル電圧を補正するヌル電圧の温度に対する傾き情
    報を、抽出可能にセンサ出力に重畳する、角速度セン
    サ。
  2. 【請求項2】 請求項1の角速度センサの基準電圧にお
    ける無回転時の出力電圧を測定するステップ、前記出力電圧をあらかじめ定められた既知の基準電圧と
    比較することにより、 前記角速度センサのヌル電圧の
    直線近似した温度特性を解析するステップ、 温度を測定するステップ、解析された 前記角速度センサのヌル電圧の温度特性と測
    定された温度からヌル電圧の補正値を求めるステップ、
    および前記ヌル電圧の補正値によって前記角速度センサ
    のヌル電圧を補正するステップを含む、角速度センサの
    ヌル電圧補正方法。
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