JP3330655B2 - マイクロレンズ・マイクロレンズアレイの製造方法 - Google Patents
マイクロレンズ・マイクロレンズアレイの製造方法Info
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- JP3330655B2 JP3330655B2 JP31499192A JP31499192A JP3330655B2 JP 3330655 B2 JP3330655 B2 JP 3330655B2 JP 31499192 A JP31499192 A JP 31499192A JP 31499192 A JP31499192 A JP 31499192A JP 3330655 B2 JP3330655 B2 JP 3330655B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はマイクロレンズ・マイ
クロレンズアレイの製造方法に関する。この発明の方法
で製造されるマイクロレンズ・マイクロレンズアレイ
は、半導体レーザーのコリメートレンズや、CCDの受
光部用集光レンズ、液晶テレビにおける液晶シャッター
アレイ用集光レンズアレイに利用できる。
クロレンズアレイの製造方法に関する。この発明の方法
で製造されるマイクロレンズ・マイクロレンズアレイ
は、半導体レーザーのコリメートレンズや、CCDの受
光部用集光レンズ、液晶テレビにおける液晶シャッター
アレイ用集光レンズアレイに利用できる。
【0002】
【従来の技術】CCDや液晶シャッターアレイ等、微小
な電子素子と光の結合を高めたりする目的で、マイクロ
レンズやマイクロレンズアレイの使用が意図されてい
る。
な電子素子と光の結合を高めたりする目的で、マイクロ
レンズやマイクロレンズアレイの使用が意図されてい
る。
【0003】マイクロレンズもしくはマイクロレンズア
レイを形成する実際的な方法としては従来から、「透明
な基板の上に感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層
をマイクロレンズの大きさ、あるいはマイクロレンズア
レイを構成するマイクロレンズの大きさおよび配列に応
じてパターニングしたのち、加熱により感光性樹脂を溶
融し、溶融した樹脂の表面張力により凸レンズ面を形成
する」方法が知られている。
レイを形成する実際的な方法としては従来から、「透明
な基板の上に感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層
をマイクロレンズの大きさ、あるいはマイクロレンズア
レイを構成するマイクロレンズの大きさおよび配列に応
じてパターニングしたのち、加熱により感光性樹脂を溶
融し、溶融した樹脂の表面張力により凸レンズ面を形成
する」方法が知られている。
【0004】このような方法で形成されるマイクロレン
ズやマイクロレンズアレイは、その材料が樹脂であるた
め、マイクロレンズやマイクロレンズアレイが形成され
た基板に、トランジスタ等の電子素子をモノリシックに
形成するのが困難であるという問題があった。
ズやマイクロレンズアレイは、その材料が樹脂であるた
め、マイクロレンズやマイクロレンズアレイが形成され
た基板に、トランジスタ等の電子素子をモノリシックに
形成するのが困難であるという問題があった。
【0005】即ち、マイクロレンズもしくはマイクロレ
ンズアレイを形成した基板に電子素子を形成しようとす
ると、電子素子形成に伴う高温の熱処理の際に、マイク
ロレンズ等を構成する樹脂が熱破壊されてしまうのであ
る。
ンズアレイを形成した基板に電子素子を形成しようとす
ると、電子素子形成に伴う高温の熱処理の際に、マイク
ロレンズ等を構成する樹脂が熱破壊されてしまうのであ
る。
【0006】逆に、基板に対して電子素子を先に形成
し、マイクロレンズもしくはマイクロレンズアレイを形
成する場合には、マイクロレンズやマイクロレンズアレ
イとなるべき樹脂を溶融させる際の熱により電子素子が
悪影響を受けやすい。
し、マイクロレンズもしくはマイクロレンズアレイを形
成する場合には、マイクロレンズやマイクロレンズアレ
イとなるべき樹脂を溶融させる際の熱により電子素子が
悪影響を受けやすい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上述した事
情に鑑みてなされたものであって、トランジスタ等の電
子素子と同一の基板に形成できる新規なマイクロレンズ
・マイクロレンズアレイの製造方法の提供を目的とす
る。
情に鑑みてなされたものであって、トランジスタ等の電
子素子と同一の基板に形成できる新規なマイクロレンズ
・マイクロレンズアレイの製造方法の提供を目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のマイクロ
レンズ製造方法は「透明な石英ガラス基板上にマイクロ
レンズを形成する」方法であって、以下のように構成さ
れる。
レンズ製造方法は「透明な石英ガラス基板上にマイクロ
レンズを形成する」方法であって、以下のように構成さ
れる。
【0009】石英ガラス基板表面側にN原子もしくはC
原子の「侵入層」を形成し、この侵入層上にシリコン層
を所定の厚さに形成する。次に、「形成すべきマイクロ
レンズの大きさに応じた形状部分」を除いて、シリコン
層もしくはシリコン層および侵入層を除去する。シリコ
ン層もしくはシリコン層および侵入層の除去は、フォト
リソグラフフィとエッチングで行うことができる。この
除去行程を以下「パターニング」とよぶ。次で、石英ガ
ラス基板の溶融温度より低い所定の温度でシリコン層を
溶融・固化することにより「滑らかな凸面を持ったシリ
コンの微小な山」を形成する。最後に、酸化処理を行っ
て、微小な山を構成するシリコンを「透明な酸化物」に
変換する。
原子の「侵入層」を形成し、この侵入層上にシリコン層
を所定の厚さに形成する。次に、「形成すべきマイクロ
レンズの大きさに応じた形状部分」を除いて、シリコン
層もしくはシリコン層および侵入層を除去する。シリコ
ン層もしくはシリコン層および侵入層の除去は、フォト
リソグラフフィとエッチングで行うことができる。この
除去行程を以下「パターニング」とよぶ。次で、石英ガ
ラス基板の溶融温度より低い所定の温度でシリコン層を
溶融・固化することにより「滑らかな凸面を持ったシリ
コンの微小な山」を形成する。最後に、酸化処理を行っ
て、微小な山を構成するシリコンを「透明な酸化物」に
変換する。
【0010】請求項2記載のマイクロレンズアレイ製造
方法は「透明な石英ガラス基板上にマイクロレンズアレ
イを形成する」方法であって、以下のように構成され
る。
方法は「透明な石英ガラス基板上にマイクロレンズアレ
イを形成する」方法であって、以下のように構成され
る。
【0011】石英ガラス基板表面上にN原子もしくはC
原子の侵入層を形成し、この侵入層上にシリコン層を所
定の厚さに形成する。次いで、マイクロレンズアレイと
して形成すべきマイクロレンズの大きさおよび配置に応
じた形状配列部分を除いて、シリコン層もしくは上記シ
リコン層および侵入層を除去するパターニングを行う。
次に、石英ガラス基板の溶融温度より低い所定の温度で
シリコン層を溶融・固化することにより「滑らかな凸面
を持ったシリコンの微小な山のアレイ配列」を形成す
る。最後に、酸化処理を行って、各微小な山を構成する
シリコンを透明な酸化物に変換する。
原子の侵入層を形成し、この侵入層上にシリコン層を所
定の厚さに形成する。次いで、マイクロレンズアレイと
して形成すべきマイクロレンズの大きさおよび配置に応
じた形状配列部分を除いて、シリコン層もしくは上記シ
リコン層および侵入層を除去するパターニングを行う。
次に、石英ガラス基板の溶融温度より低い所定の温度で
シリコン層を溶融・固化することにより「滑らかな凸面
を持ったシリコンの微小な山のアレイ配列」を形成す
る。最後に、酸化処理を行って、各微小な山を構成する
シリコンを透明な酸化物に変換する。
【0012】上記請求項1および2記載の製造方法にお
いて、N原子の侵入層は「SiH4とN2Oを原料とする
熱分解のCVD法によりSiO2を成膜する」ことによ
り形成することができ(請求項3)、C原子の侵入層は
「CH4をソースガスとするイオン注入法による、石英
ガラス基板へのイオン注入」により形成することができ
る(請求項4)。
いて、N原子の侵入層は「SiH4とN2Oを原料とする
熱分解のCVD法によりSiO2を成膜する」ことによ
り形成することができ(請求項3)、C原子の侵入層は
「CH4をソースガスとするイオン注入法による、石英
ガラス基板へのイオン注入」により形成することができ
る(請求項4)。
【0013】これら請求項1または2または3または4
記載の製造方法において、「シリコン層もしくはシリコ
ンの微小な山または酸化物の表面に保護層を形成する」
ことができる(請求項5)。即ち「保護膜の形成」は、
侵入層上にシリコン層が形成され、パターニングの後に
行っても良いし、シリコンの溶融・固化後に行っても良
く、酸化処理の後に行っても良い。
記載の製造方法において、「シリコン層もしくはシリコ
ンの微小な山または酸化物の表面に保護層を形成する」
ことができる(請求項5)。即ち「保護膜の形成」は、
侵入層上にシリコン層が形成され、パターニングの後に
行っても良いし、シリコンの溶融・固化後に行っても良
く、酸化処理の後に行っても良い。
【0014】前記請求項1または3または4または5記
載の製造方法でマイクロレンズを製造でき、前記請求項
2または3または4または5記載の製造方法でマイクロ
レンズアレイを製造できる。勿論、マイクロレンズアレ
イにおけるマイクロレンズのアレイ配列は1次元の配列
と2次元の配列とを問わず、2次元の配列の具体的配列
形態は適宜でよい。
載の製造方法でマイクロレンズを製造でき、前記請求項
2または3または4または5記載の製造方法でマイクロ
レンズアレイを製造できる。勿論、マイクロレンズアレ
イにおけるマイクロレンズのアレイ配列は1次元の配列
と2次元の配列とを問わず、2次元の配列の具体的配列
形態は適宜でよい。
【0015】マイクロレンズもしくはマイクロレンズア
レイを形成する「透明な石英ガラス基板」は、天然の石
英ガラス板を用いても良いし、合成石英ガラス板を用い
ても良く、ゾル・ゲル法により形成されたものでも良
い。石英ガラス基板の大きさや厚さはマイクロレンズも
しくはマイクロレンズアレイの用途や強度に応じて決定
される。
レイを形成する「透明な石英ガラス基板」は、天然の石
英ガラス板を用いても良いし、合成石英ガラス板を用い
ても良く、ゾル・ゲル法により形成されたものでも良
い。石英ガラス基板の大きさや厚さはマイクロレンズも
しくはマイクロレンズアレイの用途や強度に応じて決定
される。
【0016】
【作用】図1を参照してこの発明のマイクロレンズの製
造方法を説明する。図1(A)は、透明な石英ガラス基
板10の表面側にN原子もしくはC原子の侵入層12を
形成し、その上にさらにシリコン層14を所定の厚さに
形成した状態を示している。侵入層12は、請求項3記
載の発明の場合のように、石英ガラス基板10の表面上
に別の層として形成しても良いし、請求項4記載の発明
のように、石英ガラスの表面側に上記原子をイオン注入
して、石英ガラス基板10の表面層として形成してもよ
い。イオン注入による方法はN原子の侵入層を形成する
場合にも適用可能である。
造方法を説明する。図1(A)は、透明な石英ガラス基
板10の表面側にN原子もしくはC原子の侵入層12を
形成し、その上にさらにシリコン層14を所定の厚さに
形成した状態を示している。侵入層12は、請求項3記
載の発明の場合のように、石英ガラス基板10の表面上
に別の層として形成しても良いし、請求項4記載の発明
のように、石英ガラスの表面側に上記原子をイオン注入
して、石英ガラス基板10の表面層として形成してもよ
い。イオン注入による方法はN原子の侵入層を形成する
場合にも適用可能である。
【0017】侵入層12におけるN原子もしくはC原子
は、少なくともシリコン層14を形成する側の面に層を
なして存在しなければならない。換言すれば、N原子も
しくはC原子は、侵入層12のシリコン層14との境界
面部に1原子層以上の層厚で存在していても良く、侵入
層12の厚さ方向全域に渡って存在していてもよい。侵
入層12における侵入原子の濃度は、侵入原子がN原子
の場合にはSi3N4中の窒素量が限界であり、侵入原子
がC原子の場合はSiC中の炭素量が限界であるが、上
記濃度はマイクロレンズの作製条件に応じて前述の如く
最適化される。侵入原子が侵入層12の厚さ方向全域に
渡って存在している場合、N原子、C原子の密度はシリ
コン層14との境界面部分で最適化されていればよく、
侵入層12の内部では濃度が変化していてもよい。何れ
にせよ、シリコン層14が侵入層12の表面でN原子も
しくはC原子の層に接触することが必要である。
は、少なくともシリコン層14を形成する側の面に層を
なして存在しなければならない。換言すれば、N原子も
しくはC原子は、侵入層12のシリコン層14との境界
面部に1原子層以上の層厚で存在していても良く、侵入
層12の厚さ方向全域に渡って存在していてもよい。侵
入層12における侵入原子の濃度は、侵入原子がN原子
の場合にはSi3N4中の窒素量が限界であり、侵入原子
がC原子の場合はSiC中の炭素量が限界であるが、上
記濃度はマイクロレンズの作製条件に応じて前述の如く
最適化される。侵入原子が侵入層12の厚さ方向全域に
渡って存在している場合、N原子、C原子の密度はシリ
コン層14との境界面部分で最適化されていればよく、
侵入層12の内部では濃度が変化していてもよい。何れ
にせよ、シリコン層14が侵入層12の表面でN原子も
しくはC原子の層に接触することが必要である。
【0018】侵入層12を形成する方法は、請求項3,
4に記載された方法の他に公知のCVD、真空蒸着、ス
パッタリング等の気相法や、熱拡散法等を利用できる。
4に記載された方法の他に公知のCVD、真空蒸着、ス
パッタリング等の気相法や、熱拡散法等を利用できる。
【0019】シリコン層14はマイクロレンズの実体部
分となるもので、「所定の厚さ」に形成される。シリコ
ン層14の形成法としては、CVD等の気相法、粉末シ
リコンを塗布する塗布法等、種々の方法が可能である。
またシリコン層14の構造は結晶質、非晶質を問わない
が密度は高い方が良い。シリコン層14の厚さは、前述
の通り「所定の厚さ」であるが、この厚さは、形成され
るマイクロレンズの焦点距離に応じて定められる。上記
所定の厚さの一般的な範囲は、5000Å〜100μm
である。
分となるもので、「所定の厚さ」に形成される。シリコ
ン層14の形成法としては、CVD等の気相法、粉末シ
リコンを塗布する塗布法等、種々の方法が可能である。
またシリコン層14の構造は結晶質、非晶質を問わない
が密度は高い方が良い。シリコン層14の厚さは、前述
の通り「所定の厚さ」であるが、この厚さは、形成され
るマイクロレンズの焦点距離に応じて定められる。上記
所定の厚さの一般的な範囲は、5000Å〜100μm
である。
【0020】図1(B)は、形成すべきマイクロレンズ
の大きさに応じた形状部分を除き、シリコン層14およ
び侵入層12を除去した状態、即ち、形成すべきマイク
ロレンズに応じてパターニングを行った状態を示す。こ
のパターニングは、図1(B−1)に示すように、シリ
コン層14のみを除去して行っても良く、同図(B−
2)に示すように、石英ガラス基板10上に残される侵
入層12の大きさを、パターニング後のシリコン層14
の大きさよりも若干大きくしてもよい。パターニングは
前述したように通常のフォトリソグラフィとエッチング
とにより行うことができる。パターニングされたシリコ
ン層14の形状は、円形状が一般的であるが、多角形形
状とすることもできる。
の大きさに応じた形状部分を除き、シリコン層14およ
び侵入層12を除去した状態、即ち、形成すべきマイク
ロレンズに応じてパターニングを行った状態を示す。こ
のパターニングは、図1(B−1)に示すように、シリ
コン層14のみを除去して行っても良く、同図(B−
2)に示すように、石英ガラス基板10上に残される侵
入層12の大きさを、パターニング後のシリコン層14
の大きさよりも若干大きくしてもよい。パターニングは
前述したように通常のフォトリソグラフィとエッチング
とにより行うことができる。パターニングされたシリコ
ン層14の形状は、円形状が一般的であるが、多角形形
状とすることもできる。
【0021】図1(C)は、パターニング後、加熱を行
ってシリコン層14を溶融し、その後固化させた状態を
示している。加熱は、炉中加熱、レーザー光やランプ光
による光加熱、電子ビームによる粒子加熱等、種々の方
法で行うことができ、加熱を行うときの状況は、真空あ
るいは雰囲気ガス中等、シリコンの溶融・固化を達成で
きればとくに制限はない。なお、シリコンの融点はおよ
そ摂氏1412度である。
ってシリコン層14を溶融し、その後固化させた状態を
示している。加熱は、炉中加熱、レーザー光やランプ光
による光加熱、電子ビームによる粒子加熱等、種々の方
法で行うことができ、加熱を行うときの状況は、真空あ
るいは雰囲気ガス中等、シリコンの溶融・固化を達成で
きればとくに制限はない。なお、シリコンの融点はおよ
そ摂氏1412度である。
【0022】加熱により溶融したシリコンは液状とな
り、表面張力の作用によりその自由表面が球面に近い形
状となる。パターニングにより残されたシリコン層の大
きさは極めて小さいので、表面張力の作用は自由表面全
体に強く作用し、表面が略一律の曲率を持つからであ
る。
り、表面張力の作用によりその自由表面が球面に近い形
状となる。パターニングにより残されたシリコン層の大
きさは極めて小さいので、表面張力の作用は自由表面全
体に強く作用し、表面が略一律の曲率を持つからであ
る。
【0023】このようにしてシリコンを溶融・固化する
と、侵入層12上にシリコンの微小な山14’ができ
る。この状態では、固化したシリコンは不透明である。
そこで次に酸化処理(半導体製造プロセスで行われてい
る通常のシリコン酸化プロセスや酸素雰囲気中で光加熱
する酸化方法)でシリコンの酸化を行い、透明な酸化
物:SiO2に変換する。この酸化処理により、シリコ
ンの微小な山14’は、透明な酸化物:SiO2による
マイクロレンズ16(図1(D))へ変換される。
と、侵入層12上にシリコンの微小な山14’ができ
る。この状態では、固化したシリコンは不透明である。
そこで次に酸化処理(半導体製造プロセスで行われてい
る通常のシリコン酸化プロセスや酸素雰囲気中で光加熱
する酸化方法)でシリコンの酸化を行い、透明な酸化
物:SiO2に変換する。この酸化処理により、シリコ
ンの微小な山14’は、透明な酸化物:SiO2による
マイクロレンズ16(図1(D))へ変換される。
【0024】この変換過程を通じ、酸化処理前のシリコ
ンの微小な山14’の高さ:d1が、マイクロレンズ1
6の高さ:d2に増大する。d2の大きさは、d1の大き
さの略1.5倍である。
ンの微小な山14’の高さ:d1が、マイクロレンズ1
6の高さ:d2に増大する。d2の大きさは、d1の大き
さの略1.5倍である。
【0025】なお、酸化温度が高いほど酸化速度が速い
ので製造上有利であるが、酸化温度がシリコンの融点に
近くなると、シリコンの軟化による表面形状の変化を生
じてマイクロレンズの性能劣化につながるので、酸化温
度は適正な温度に設定する必要がある。
ので製造上有利であるが、酸化温度がシリコンの融点に
近くなると、シリコンの軟化による表面形状の変化を生
じてマイクロレンズの性能劣化につながるので、酸化温
度は適正な温度に設定する必要がある。
【0026】このようにして形成されたマイクロレンズ
16は、図1(E)に示すように正レンズとして光を集
光させる機能を持つ。
16は、図1(E)に示すように正レンズとして光を集
光させる機能を持つ。
【0027】ここで侵入層12の機能を説明する。図1
(C)における角:θは「接触角」を示す。接触角は周
知のように、液体と、これに接する固体表面の表面エネ
ルギーの大小関係により定まる。溶融した液体状のシリ
コンの表面エネルギー、即ち表面張力は極めて大きく、
シリコン層14を石英ガラス基板10上に直接形成して
溶融・固化を行うと、形成されるシリコンの微小な山に
おける接触角が大きく、表面の曲率が強いものになる。
それをさらに酸化処理して透明化すると、酸化処理に伴
う微小な山の高さの増大に伴い、形成される「マイクロ
レンズもどき」の表面の曲率半径は極めて小さくなり、
マイクロレンズとして実用に供することができない。
(C)における角:θは「接触角」を示す。接触角は周
知のように、液体と、これに接する固体表面の表面エネ
ルギーの大小関係により定まる。溶融した液体状のシリ
コンの表面エネルギー、即ち表面張力は極めて大きく、
シリコン層14を石英ガラス基板10上に直接形成して
溶融・固化を行うと、形成されるシリコンの微小な山に
おける接触角が大きく、表面の曲率が強いものになる。
それをさらに酸化処理して透明化すると、酸化処理に伴
う微小な山の高さの増大に伴い、形成される「マイクロ
レンズもどき」の表面の曲率半径は極めて小さくなり、
マイクロレンズとして実用に供することができない。
【0028】侵入層12は、シリコン層14を溶融した
とき「接触角の増大」を抑制し、シリコンの微小な山の
表面の曲率が過大に大きくなるのを防止する。シリコン
層14の溶融・固化により形成される「シリコンの微小
な山」の表面の曲率はパターニングされたシリコン層1
4の大きさおよび厚さ、溶融したシリコンの表面張力に
より決定される。この発明のマイクロレンズ製造方法に
おいて、シリコン層が「所定の厚み」に形成されると
は、酸化処理に伴う曲率の増大を見こして、形成される
べきマイクロレンズに応じて、適切な曲率をもったシリ
コンの微小な山を形成するのに必要な厚さに形成される
という意味である。
とき「接触角の増大」を抑制し、シリコンの微小な山の
表面の曲率が過大に大きくなるのを防止する。シリコン
層14の溶融・固化により形成される「シリコンの微小
な山」の表面の曲率はパターニングされたシリコン層1
4の大きさおよび厚さ、溶融したシリコンの表面張力に
より決定される。この発明のマイクロレンズ製造方法に
おいて、シリコン層が「所定の厚み」に形成されると
は、酸化処理に伴う曲率の増大を見こして、形成される
べきマイクロレンズに応じて、適切な曲率をもったシリ
コンの微小な山を形成するのに必要な厚さに形成される
という意味である。
【0029】なお、溶融したシリコンの表面張力はシリ
コンの温度により変化し、温度を高くすれば表面張力は
小さくなる。このことを利用して、シリコンの溶融温度
を管理することによりマイクロレンズ表面の曲率を調整
できる。
コンの温度により変化し、温度を高くすれば表面張力は
小さくなる。このことを利用して、シリコンの溶融温度
を管理することによりマイクロレンズ表面の曲率を調整
できる。
【0030】溶融したシリコンの温度を十分に高くし
て、シリコンの表面張力を十分に低くすれば、シリコン
層を石英ガラス基板上に直接形成し、溶融・固化と酸化
処理でマイクロレンズを形成することが可能であるよう
にも思われるが、このようなことが可能であるほどに溶
融したシリコンの温度を高くすると、基板である石英ガ
ラスが溶融してしまう。従って、侵入層12は是非とも
必要である。
て、シリコンの表面張力を十分に低くすれば、シリコン
層を石英ガラス基板上に直接形成し、溶融・固化と酸化
処理でマイクロレンズを形成することが可能であるよう
にも思われるが、このようなことが可能であるほどに溶
融したシリコンの温度を高くすると、基板である石英ガ
ラスが溶融してしまう。従って、侵入層12は是非とも
必要である。
【0031】以上、請求項1記載のマイクロレンズ製造
方法を説明した。この方法におけるパターニングの工程
で、マイクロレンズアレイに応じたパターニングを行え
ば上記と同様にしてマイクロレンズアレイを形成できる
ことは明らかであろう。
方法を説明した。この方法におけるパターニングの工程
で、マイクロレンズアレイに応じたパターニングを行え
ば上記と同様にしてマイクロレンズアレイを形成できる
ことは明らかであろう。
【0032】請求項5記載の製造方法のように、マイク
ロレンズもしくはマイクロレンズアレイの表面に保護層
を形成する場合、保護層の材料としてはSiO2,Si3
N4,SiON等のシリコン化合物が好ましく、その形
成方法はCVD等の気相法が好ましい。
ロレンズもしくはマイクロレンズアレイの表面に保護層
を形成する場合、保護層の材料としてはSiO2,Si3
N4,SiON等のシリコン化合物が好ましく、その形
成方法はCVD等の気相法が好ましい。
【0033】
【実施例】以下具体的な実施例を2例挙げる。
【0034】実施例1 図1における透明な石英ガラス基板10として厚さ52
5μmの合成石英ガラス板を用いた。この石英ガラス基
板の表面に侵入層12として、N原子の侵入層を形成し
た。即ち、SiO4を流量:20sccm(摂氏0度,
1気圧換算時の毎分の流量)で、N2Oを流量:100
0sccmで流し、成膜温度:摂氏750度、成膜圧
力:2.0Torrの条件で、熱分解のCVD法により
SiO2膜として侵入層12を膜厚5000Åに形成し
た。このSiO2の膜には、原料ガスであるN2Oの分解
により生じたN原子が侵入して窒素侵入層を形成する。
5μmの合成石英ガラス板を用いた。この石英ガラス基
板の表面に侵入層12として、N原子の侵入層を形成し
た。即ち、SiO4を流量:20sccm(摂氏0度,
1気圧換算時の毎分の流量)で、N2Oを流量:100
0sccmで流し、成膜温度:摂氏750度、成膜圧
力:2.0Torrの条件で、熱分解のCVD法により
SiO2膜として侵入層12を膜厚5000Åに形成し
た。このSiO2の膜には、原料ガスであるN2Oの分解
により生じたN原子が侵入して窒素侵入層を形成する。
【0035】この侵入層12上にSiH4を原料とする
熱分解CVD法により多結晶シリコン膜としてシリコン
層14を形成した。SiH4の流量は200sccm、
成膜温度は摂氏630度、成膜圧力は0.09Tor
r、膜厚は2.5μmである。X線回折測定の結果、多
結晶シリコン膜は(110)面の単一の配向膜で、粒径
は略500Åであった。
熱分解CVD法により多結晶シリコン膜としてシリコン
層14を形成した。SiH4の流量は200sccm、
成膜温度は摂氏630度、成膜圧力は0.09Tor
r、膜厚は2.5μmである。X線回折測定の結果、多
結晶シリコン膜は(110)面の単一の配向膜で、粒径
は略500Åであった。
【0036】基板上に、侵入層12とシリコン層14を
「直径220μmの円形状」に残すように、フォトリソ
グラフィとエッチングとによるパターニングを行った
後、電気炉中にて加熱を行い、シリコン膜14を溶融・
固化してシリコンの微小な山14’を形成した。
「直径220μmの円形状」に残すように、フォトリソ
グラフィとエッチングとによるパターニングを行った
後、電気炉中にて加熱を行い、シリコン膜14を溶融・
固化してシリコンの微小な山14’を形成した。
【0037】加熱は大気圧の窒素雰囲気で、昇温速度
は、室温から摂氏1200度まで100度C/min、
摂氏1200度から摂氏1415度まで0.5度C/m
inである。溶融状態に保持した時間は2分間で、冷却
は炉内で自然冷却した。この結果、形成されたシリコン
の微小な山は、直径が200μm、頂部の高さは3.2
μmであった。
は、室温から摂氏1200度まで100度C/min、
摂氏1200度から摂氏1415度まで0.5度C/m
inである。溶融状態に保持した時間は2分間で、冷却
は炉内で自然冷却した。この結果、形成されたシリコン
の微小な山は、直径が200μm、頂部の高さは3.2
μmであった。
【0038】次いで、水蒸気で飽和した酸素雰囲気中に
て酸化温度:摂氏1000度で酸化処理を行ったとこ
ろ、透明なSiO2により形成されたマイクロレンズ
は、直径が205μm、頂部の高さが5.0μmで、表
面は実質的に球面形状であり、略2mmの焦点距離を有
していた。
て酸化温度:摂氏1000度で酸化処理を行ったとこ
ろ、透明なSiO2により形成されたマイクロレンズ
は、直径が205μm、頂部の高さが5.0μmで、表
面は実質的に球面形状であり、略2mmの焦点距離を有
していた。
【0039】実施例2 透明な石英ガラス基板として、溶融石英から研磨により
形成した厚さ1.0mmの石英ガラス板を用いた。この
石英ガラス基板の表面側に、CH4をソースガスとする
イオン注入法でC原子の注入(Cイオンの加速電圧:1
50KV,注入量:1×1015/cm)を行ってCイオ
ン注入層として侵入層を形成した。
形成した厚さ1.0mmの石英ガラス板を用いた。この
石英ガラス基板の表面側に、CH4をソースガスとする
イオン注入法でC原子の注入(Cイオンの加速電圧:1
50KV,注入量:1×1015/cm)を行ってCイオ
ン注入層として侵入層を形成した。
【0040】この侵入層上に実施例1と同様の方法でシ
リコン層を形成し、マイクロレンズアレイを構成するマ
イクロレンズの大きさおよび配列に応じたパターニング
を行ったのち、実施例1におけると同様の溶融・固化、
酸化処理により、図2(B)に示すように、石英ガラス
基板100上にマイクロレンズM1,M2,...M
i,..Mj...が規則正しく配列したマイクロレン
ズアレイを得た。
リコン層を形成し、マイクロレンズアレイを構成するマ
イクロレンズの大きさおよび配列に応じたパターニング
を行ったのち、実施例1におけると同様の溶融・固化、
酸化処理により、図2(B)に示すように、石英ガラス
基板100上にマイクロレンズM1,M2,...M
i,..Mj...が規則正しく配列したマイクロレン
ズアレイを得た。
【0041】このようにマイクロレンズアレイMiを形
成された石英ガラス基板100の裏面側に、図2(A)
に示すように液晶シャッターアレイを形成した。図2
(A)において、符号100AはCイオンの注入により
形成された侵入層を示す。
成された石英ガラス基板100の裏面側に、図2(A)
に示すように液晶シャッターアレイを形成した。図2
(A)において、符号100AはCイオンの注入により
形成された侵入層を示す。
【0042】石英ガラス基板100の裏面には、表面側
の各マイクロレンズMiに1:1に対応して画素電極9
06iとこれを駆動する薄膜トランジスタ905iが形
成され、これら画素電極と薄膜トランジスタが形成され
た基板面と共通電極908との間に液晶907が封入さ
れている。各マイクロレンズと画素電極が同一基板に
1:1に対応して形成されているので、各シャッターに
効率良く光を結合させることができる。
の各マイクロレンズMiに1:1に対応して画素電極9
06iとこれを駆動する薄膜トランジスタ905iが形
成され、これら画素電極と薄膜トランジスタが形成され
た基板面と共通電極908との間に液晶907が封入さ
れている。各マイクロレンズと画素電極が同一基板に
1:1に対応して形成されているので、各シャッターに
効率良く光を結合させることができる。
【0043】なお、画素電極や薄膜トランジスタを形成
する際には、熱処理に伴いマイクロレンズも加熱される
が、上記熱処理の温度は600〜700度程度であり、
マイクロレンズを構成するシリコン酸化物を軟化ないし
溶融することがないので、マイクロレンズは上記熱処理
の影響を受けない。
する際には、熱処理に伴いマイクロレンズも加熱される
が、上記熱処理の温度は600〜700度程度であり、
マイクロレンズを構成するシリコン酸化物を軟化ないし
溶融することがないので、マイクロレンズは上記熱処理
の影響を受けない。
【0044】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば新規な
マイクロレンズ・マイクロレンズアレイの製造方法を提
供できる。この発明の方法で製造されるマイクロレンズ
・マイクロレンズアレイは上記の如き構成となっている
から、基板である石英ガラス基板に、トランジスタ等の
電子素子とともに形成できる。
マイクロレンズ・マイクロレンズアレイの製造方法を提
供できる。この発明の方法で製造されるマイクロレンズ
・マイクロレンズアレイは上記の如き構成となっている
から、基板である石英ガラス基板に、トランジスタ等の
電子素子とともに形成できる。
【図1】この発明のマイクロレンズ製造方法を説明する
ための図である。
ための図である。
【図2】実施例2を説明するための図である。
10 透明な石英ガラス基板 12 C原子またはN原子による侵入層 14 シリコン層 14’ シリコンによる微小な山 16 マイクロレンズ
Claims (5)
- 【請求項1】透明な石英ガラス基板上にマイクロレンズ
を形成する方法であって、 石英ガラス基板表面側にN原子もしくはC原子の侵入層
を形成し、この侵入層上にシリコン層を所定の厚さに形
成し、 形成すべきマイクロレンズの大きさに応じた形状部分を
除いて、上記シリコン層もしくは上記シリコン層および
上記侵入層を除去したのち、 石英ガラス基板の溶融温度より低い所定の温度で、上記
シリコン層を溶融・固化することにより滑らかな凸面を
持ったシリコンの微小な山を形成し、 次いで、酸化処理を行って、上記微小な山を構成するシ
リコンを透明な酸化物に変換することを特徴とするマイ
クロレンズの製造方法。 - 【請求項2】透明な石英ガラス基板上にマイクロレンズ
アレイを形成する方法であって、 石英ガラス基板表面上にN原子もしくはC原子の侵入層
を形成し、この侵入層上にシリコン層を所定の厚さに形
成し、 マイクロレンズアレイとして形成すべきマイクロレンズ
の大きさおよび配置に応じた形状配列部分を除いて、上
記シリコン層もしくは上記シリコン層および上記侵入層
を除去したのち、 石英ガラス基板の溶融温度より低い所定の温度で、上記
シリコン層を溶融・固化することにより、滑らかな凸面
を持ったシリコンの微小な山のアレイ配列を形成し、 次いで、酸化処理を行って、上記各微小な山を構成する
シリコンを透明な酸化物に変換することを特徴とするマ
イクロレンズアレイの製造方法。 - 【請求項3】請求項1または2記載の製造方法におい
て、 N原子の侵入層が、SiH4とN2Oを原料とする熱分解
のCVD法によりSiO2を成膜することにより形成さ
れることを特徴とする、マイクロレンズもしくはマイク
ロレンズアレイの製造方法。 - 【請求項4】請求項1または2記載の製造方法におい
て、 C原子の侵入層が、CH4をソースガスとするイオン注
入法による、石英ガラス基板へのイオン注入により形成
されることを特徴とする、マイクロレンズもしくはマイ
クロレンズアレイの製造方法。 - 【請求項5】請求項1または2または3または4記載の
製造方法において、 シリコン層もしくはシリコンの微小な山または酸化物の
表面に保護層を形成することを特徴とするマイクロレン
ズもしくはマイクロレンズアレイの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31499192A JP3330655B2 (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | マイクロレンズ・マイクロレンズアレイの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31499192A JP3330655B2 (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | マイクロレンズ・マイクロレンズアレイの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06160607A JPH06160607A (ja) | 1994-06-07 |
| JP3330655B2 true JP3330655B2 (ja) | 2002-09-30 |
Family
ID=18060098
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31499192A Expired - Fee Related JP3330655B2 (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | マイクロレンズ・マイクロレンズアレイの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3330655B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR0147401B1 (ko) * | 1994-02-23 | 1998-08-01 | 구본준 | 고체촬상소자 및 그 제조방법 |
| KR100613194B1 (ko) * | 2004-11-10 | 2006-08-21 | 광주과학기술원 | 마이크로렌즈가 집적된 광전소자 제조방법 |
-
1992
- 1992-11-25 JP JP31499192A patent/JP3330655B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06160607A (ja) | 1994-06-07 |
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