JP3333276B2 - 磁束ジャンプ型限流器部材製造方法 - Google Patents
磁束ジャンプ型限流器部材製造方法Info
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- JP3333276B2 JP3333276B2 JP16681493A JP16681493A JP3333276B2 JP 3333276 B2 JP3333276 B2 JP 3333276B2 JP 16681493 A JP16681493 A JP 16681493A JP 16681493 A JP16681493 A JP 16681493A JP 3333276 B2 JP3333276 B2 JP 3333276B2
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
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- Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物高温超電導材料
を利用した磁束ジャンプ型超電導限流装置用部材の製造
方法に関する。
を利用した磁束ジャンプ型超電導限流装置用部材の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超電導体の電力機器への応用は、酸化物
超電導体が発見される以前より、従来の金属系超電導材
料において検討されてきた。なかでも電力用超電導機器
の有効な応用分野として、事故発生時に短絡電流を抑え
て遮断機の責務を軽減する事故時限流器(限流器)の開
発が望まれている。
超電導体が発見される以前より、従来の金属系超電導材
料において検討されてきた。なかでも電力用超電導機器
の有効な応用分野として、事故発生時に短絡電流を抑え
て遮断機の責務を軽減する事故時限流器(限流器)の開
発が望まれている。
【0003】従来、金属系超電導材料を用いた限流器に
は限流素子型、整流型、リアクトル型のものが提案され
ている。しかしながら、金属系超電導体は常電導状態で
の電気抵抗値が低く、常電導抵抗を稼ぐため、ある程度
以上の長さを必要とし大型装置化せざるを得なかった。
また、運転コストの高い液体ヘリウム温度で使用する必
要があるため、断熱等のために装置が大型化し、また高
価になるという問題があり、実用化されるに到っていな
い。
は限流素子型、整流型、リアクトル型のものが提案され
ている。しかしながら、金属系超電導体は常電導状態で
の電気抵抗値が低く、常電導抵抗を稼ぐため、ある程度
以上の長さを必要とし大型装置化せざるを得なかった。
また、運転コストの高い液体ヘリウム温度で使用する必
要があるため、断熱等のために装置が大型化し、また高
価になるという問題があり、実用化されるに到っていな
い。
【0004】そこで近年常電導状態での電気抵抗が高
く、コストの安い液体窒素で超電導状態を維持できる酸
化物超電導体を用いた限流器が検討されている。これに
加えて、最近においては、鉄心、誘導コイル、酸化物超
電導体で形成され円筒形ジャケットを組み合わせた、誘
導/抵抗複合式電流制限器(特開平2−105402号
公報:ヘルムート デルシュ)が提案されている。この
方法は、構成が比較的簡単なため全体としてのシステム
を小型化できる可能性がある。誘導/抵抗複合式電流制
限器においては、通電時に発生する誘導磁場を、マイス
ナー効果(完全反磁性)によりシールドする事が基本原
理となっている。
く、コストの安い液体窒素で超電導状態を維持できる酸
化物超電導体を用いた限流器が検討されている。これに
加えて、最近においては、鉄心、誘導コイル、酸化物超
電導体で形成され円筒形ジャケットを組み合わせた、誘
導/抵抗複合式電流制限器(特開平2−105402号
公報:ヘルムート デルシュ)が提案されている。この
方法は、構成が比較的簡単なため全体としてのシステム
を小型化できる可能性がある。誘導/抵抗複合式電流制
限器においては、通電時に発生する誘導磁場を、マイス
ナー効果(完全反磁性)によりシールドする事が基本原
理となっている。
【0005】図を用いて誘導/抵抗複合式電流制限器の
簡単な動作原理を説明する。図1に示す様に、構成要素
は3つの部品:通電誘導コイル1、高透磁率鉄心ヨーク
3、円筒型状の反応焼結法により作製された酸化物超電
導ジャケットシールド体2からなっている。この通電誘
導コイルには電流が流れ、通常の電流値においては、円
筒型ジャケットは超電導状態にあり、通電コイルが発生
する磁場を鉄心から完全にマイスナー効果によりシール
ドしている。従って、システム全体のインダクタンスは
低い。しかしながら短絡し、過大電流が通電コイルに流
れた場合、ジャケット部のシールド特性が破れ、システ
ムは通常のチョークコイルのように挙動して、短絡回路
を制限する。以上が誘導/抵抗複合式電流制限器の簡単
な動作原理である。しかしながらこの場合、動作原理は
マイスナー効果による磁気シールドであり、酸化物超電
導体を含む第二種超電導体では、マイスナー効果が破れ
た状態では、量子化磁束が超電導体内に入り込み、超電
導状態と常電導状態が混在する混合状態になっている。
この事からマイスナー状態が破れただけでは、磁場は超
電導体内に入り込むだけで、十分な限流効果は期待でき
ない。さらに、反応焼結法で作製された酸化物超電導ジ
ャケットは、多結晶体である。酸化物超電導材料は、一
般に良く知られているように結晶粒界が弱結合として作
用し、結晶粒界では磁束の出入りが容易であり、余り高
いシールド性がない。この事から焼成多結晶酸化物超電
導体を用いた、誘導/抵抗複合式電流制限器は実用化す
ることが困難のように思われる。
簡単な動作原理を説明する。図1に示す様に、構成要素
は3つの部品:通電誘導コイル1、高透磁率鉄心ヨーク
3、円筒型状の反応焼結法により作製された酸化物超電
導ジャケットシールド体2からなっている。この通電誘
導コイルには電流が流れ、通常の電流値においては、円
筒型ジャケットは超電導状態にあり、通電コイルが発生
する磁場を鉄心から完全にマイスナー効果によりシール
ドしている。従って、システム全体のインダクタンスは
低い。しかしながら短絡し、過大電流が通電コイルに流
れた場合、ジャケット部のシールド特性が破れ、システ
ムは通常のチョークコイルのように挙動して、短絡回路
を制限する。以上が誘導/抵抗複合式電流制限器の簡単
な動作原理である。しかしながらこの場合、動作原理は
マイスナー効果による磁気シールドであり、酸化物超電
導体を含む第二種超電導体では、マイスナー効果が破れ
た状態では、量子化磁束が超電導体内に入り込み、超電
導状態と常電導状態が混在する混合状態になっている。
この事からマイスナー状態が破れただけでは、磁場は超
電導体内に入り込むだけで、十分な限流効果は期待でき
ない。さらに、反応焼結法で作製された酸化物超電導ジ
ャケットは、多結晶体である。酸化物超電導材料は、一
般に良く知られているように結晶粒界が弱結合として作
用し、結晶粒界では磁束の出入りが容易であり、余り高
いシールド性がない。この事から焼成多結晶酸化物超電
導体を用いた、誘導/抵抗複合式電流制限器は実用化す
ることが困難のように思われる。
【0006】これとは独立に第二種超電導体独特の原理
を応用した、超電導磁束スイッチング効果を応用した限
流器が提案されている[電総研:大西他、平成2年第4
3回春期低温工学・超電導学会予稿集B1−14(19
90)、電総研:大西他、平成3年電気学会全国大会予
稿集938(1991)、]。動作原理は、超電導体内
に入り込んだ磁束が、短絡時において過大電流が流れる
ことにより発生した磁場が増加することにより、超電導
体内の磁束が高透磁率鉄心ヨークへジャンプする事を利
用するものである。この原理に基づき、金属超電導材料
を用いて、液体ヘリウム温度で動作することが、既に上
記参考文献内で報告されている。これは金属系超電導材
料のシールド特性が優れていること、およびある一定磁
場で磁束がジャンプ可能なピンニングサイト導入によ
る。ここでは、超電導磁束スイッチング効果を応用した
限流器を、その特徴から磁束ジャンプ型限流器とも呼ぶ
ことにする。既に開発されている金属超電導利用磁束ジ
ャンプ型限流器は、液体ヘリウムを利用するためシステ
ムとしては比較的大型化せざるを得なく、経済的メリッ
トは現段階では少ない。
を応用した、超電導磁束スイッチング効果を応用した限
流器が提案されている[電総研:大西他、平成2年第4
3回春期低温工学・超電導学会予稿集B1−14(19
90)、電総研:大西他、平成3年電気学会全国大会予
稿集938(1991)、]。動作原理は、超電導体内
に入り込んだ磁束が、短絡時において過大電流が流れる
ことにより発生した磁場が増加することにより、超電導
体内の磁束が高透磁率鉄心ヨークへジャンプする事を利
用するものである。この原理に基づき、金属超電導材料
を用いて、液体ヘリウム温度で動作することが、既に上
記参考文献内で報告されている。これは金属系超電導材
料のシールド特性が優れていること、およびある一定磁
場で磁束がジャンプ可能なピンニングサイト導入によ
る。ここでは、超電導磁束スイッチング効果を応用した
限流器を、その特徴から磁束ジャンプ型限流器とも呼ぶ
ことにする。既に開発されている金属超電導利用磁束ジ
ャンプ型限流器は、液体ヘリウムを利用するためシステ
ムとしては比較的大型化せざるを得なく、経済的メリッ
トは現段階では少ない。
【0007】酸化物超電導体を磁束ジャンプ型電流制限
器に応用した場合、安価で比較的保冷システムが簡単な
液体窒素を活用できるため小型化することが可能であ
り、経済的な意味で実用化できる可能性が大きい。しか
しながら、酸化物超電導体の液体窒素温度におけるシー
ルド特性は材料製造方法に大きく依存する。通常の焼結
方法で作製された超電導材料は多結晶体であり、超電導
体全体を流れる超電導遮蔽電流を阻害する弱結合である
結晶粒界を含んでいる。そのため超電導粒間の臨界電流
密度は77K、1Tの磁場下で数十A/cm2と低いこと
が知られている。これは実用上要求される臨界電流密度
値(104〜106A/cm2)に比べて著しく小さい。こ
れまで検討された結果からは、焼結体等多結晶体では数
十から数百ガウス程度の外部磁場しか磁場シールドでき
ていない("IEEE Transactions onmagnetics" Vol. 25,
No. 2, March 1989, p.2506-2510)。シールド体全体
を流れる遮蔽電流が小さく、そのため限流器に使われる
ような強磁場シールドには、酸化物超電導体を用いるこ
とは不可能であるとされてきた。加えて、ある一定以上
磁場で超電導体内の磁束がジャンプする必要があり、こ
れは超電導体内のピンニングサイトを制御することによ
り臨界電流密度値を制御しなければならない。このよう
な制御は、従来の焼結法を用いた超電導材料では不可能
であった。
器に応用した場合、安価で比較的保冷システムが簡単な
液体窒素を活用できるため小型化することが可能であ
り、経済的な意味で実用化できる可能性が大きい。しか
しながら、酸化物超電導体の液体窒素温度におけるシー
ルド特性は材料製造方法に大きく依存する。通常の焼結
方法で作製された超電導材料は多結晶体であり、超電導
体全体を流れる超電導遮蔽電流を阻害する弱結合である
結晶粒界を含んでいる。そのため超電導粒間の臨界電流
密度は77K、1Tの磁場下で数十A/cm2と低いこと
が知られている。これは実用上要求される臨界電流密度
値(104〜106A/cm2)に比べて著しく小さい。こ
れまで検討された結果からは、焼結体等多結晶体では数
十から数百ガウス程度の外部磁場しか磁場シールドでき
ていない("IEEE Transactions onmagnetics" Vol. 25,
No. 2, March 1989, p.2506-2510)。シールド体全体
を流れる遮蔽電流が小さく、そのため限流器に使われる
ような強磁場シールドには、酸化物超電導体を用いるこ
とは不可能であるとされてきた。加えて、ある一定以上
磁場で超電導体内の磁束がジャンプする必要があり、こ
れは超電導体内のピンニングサイトを制御することによ
り臨界電流密度値を制御しなければならない。このよう
な制御は、従来の焼結法を用いた超電導材料では不可能
であった。
【0008】上述したように酸化物超電導体を磁束ジャ
ンプ型電流制限器に活用するためには、特に大電力およ
び中電力応用の場合、シールド特性の優れた材料を用い
なければならない。そのため、酸化物超電導体を用いた
磁束ジャンプ型電流制限器は実現されるに至っていな
い。
ンプ型電流制限器に活用するためには、特に大電力およ
び中電力応用の場合、シールド特性の優れた材料を用い
なければならない。そのため、酸化物超電導体を用いた
磁束ジャンプ型電流制限器は実現されるに至っていな
い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明者らは、
酸化物超電導体を磁束ジャンプ型限流器に組み込みかつ
動作可能とするためには、液体窒素温度で高いシールド
特性を有する円筒型形状の超電導部材を開発することが
重要であると認識し、実用上十分な超電導遮蔽電流をシ
ールド体全体に流せ、また臨界電流値を制御することに
より磁束ジャンプするシールド値を制御でき、それを容
易かつ安価に実施し得る方法を鋭意検討してきた。
酸化物超電導体を磁束ジャンプ型限流器に組み込みかつ
動作可能とするためには、液体窒素温度で高いシールド
特性を有する円筒型形状の超電導部材を開発することが
重要であると認識し、実用上十分な超電導遮蔽電流をシ
ールド体全体に流せ、また臨界電流値を制御することに
より磁束ジャンプするシールド値を制御でき、それを容
易かつ安価に実施し得る方法を鋭意検討してきた。
【0010】以上のことから、液体窒素温度において
0.3T以上のシールド特性を有し、磁束ジャンプ値を
制御できるように臨界電流密度値が制御でき、かつ磁束
ジャンプ型電流制限器に組み込めるような円筒型形状を
有する酸化物超電導部材、更にはシールド効率を向上さ
せる為の鍔付き形状のシールド部材を提供することを課
題とする。
0.3T以上のシールド特性を有し、磁束ジャンプ値を
制御できるように臨界電流密度値が制御でき、かつ磁束
ジャンプ型電流制限器に組み込めるような円筒型形状を
有する酸化物超電導部材、更にはシールド効率を向上さ
せる為の鍔付き形状のシールド部材を提供することを課
題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、臨界電流
密度特性およびシールド特性に優れた酸化物超電導材料
を開発するために、研究を鋭意推進してきた。特にYB
a2Cu 3 O7-x系酸化物超電導材料を溶融法により製造
することにより、従来の焼結法に比較して2桁以上高い
臨界電流密度を有する材料を開発することに成功してき
た。その材料開発過程で培った技術を基本とし、円筒状
の片側に蓋がついた形状の前駆体を作製し、更に蓋の付
いた方から結晶を成長させることにより、上記課題を解
決できることを発見し、本発明を完成させた。
密度特性およびシールド特性に優れた酸化物超電導材料
を開発するために、研究を鋭意推進してきた。特にYB
a2Cu 3 O7-x系酸化物超電導材料を溶融法により製造
することにより、従来の焼結法に比較して2桁以上高い
臨界電流密度を有する材料を開発することに成功してき
た。その材料開発過程で培った技術を基本とし、円筒状
の片側に蓋がついた形状の前駆体を作製し、更に蓋の付
いた方から結晶を成長させることにより、上記課題を解
決できることを発見し、本発明を完成させた。
【0012】即ち、磁束ジャンプ型超電導限流器用部材
としては、超電導部材がREBa2Cu 3 O7-x系(R
E:Yを含む希土類元素およびそれらの組み合わせ)お
よびRE2BaCuO5が微細に分散した超電導材料から
なり、磁場シールド限流特性を向上させるため、中空超
電導材料部材が単一結晶粒からなり、かつREBa2C
u 3 O7-x中のRE 2 BaCuO5の量が40%以下である
ことが好ましい。これまで我々の得た実験知見からは、
仕込組成を変化させることによりREBa2Cu 3 O7-x
中の微細均一分散RE 2 BaCuO5の量は制御でき、R
E 2 BaCuO5の量を変化させることにより臨界電流密
度を制御できるという知見を得た。具体的にはREBa
2Cu 3 O7-x中のRE 2 BaCuO5の量が0%から40
%になるように仕込組成を変化させた場合、臨界電流密
度は1万A/cm2から3万A/cm2へ直線的に変化する。最
も簡単な臨界状態モデルによれば、最大磁場シールド特
性は臨界電流密度に比例する。よってREBa2Cu 3 O
7-x中のRE 2 BaCuO5の量を変化させることにより
シールド特性を制御することが可能となる。
としては、超電導部材がREBa2Cu 3 O7-x系(R
E:Yを含む希土類元素およびそれらの組み合わせ)お
よびRE2BaCuO5が微細に分散した超電導材料から
なり、磁場シールド限流特性を向上させるため、中空超
電導材料部材が単一結晶粒からなり、かつREBa2C
u 3 O7-x中のRE 2 BaCuO5の量が40%以下である
ことが好ましい。これまで我々の得た実験知見からは、
仕込組成を変化させることによりREBa2Cu 3 O7-x
中の微細均一分散RE 2 BaCuO5の量は制御でき、R
E 2 BaCuO5の量を変化させることにより臨界電流密
度を制御できるという知見を得た。具体的にはREBa
2Cu 3 O7-x中のRE 2 BaCuO5の量が0%から40
%になるように仕込組成を変化させた場合、臨界電流密
度は1万A/cm2から3万A/cm2へ直線的に変化する。最
も簡単な臨界状態モデルによれば、最大磁場シールド特
性は臨界電流密度に比例する。よってREBa2Cu 3 O
7-x中のRE 2 BaCuO5の量を変化させることにより
シールド特性を制御することが可能となる。
【0013】また、本発明に係る磁束ジャンプ型限流器
部材製造方法として、REBa2Cu 3 O7-x系超電導材
料の複数の原料粉を混合し、片端穴開き円筒形状に成形
した後、未開口上部表面を半溶融状態時に、希土類を置
換したRE系種結晶を用いた種付け法で結晶方位を揃え
て成長させた後、結晶成長開始部を含む上部表面を穴開
け加工することにより中空単一結晶粒状のシールド部材
を作製することを特徴とするものである。
部材製造方法として、REBa2Cu 3 O7-x系超電導材
料の複数の原料粉を混合し、片端穴開き円筒形状に成形
した後、未開口上部表面を半溶融状態時に、希土類を置
換したRE系種結晶を用いた種付け法で結晶方位を揃え
て成長させた後、結晶成長開始部を含む上部表面を穴開
け加工することにより中空単一結晶粒状のシールド部材
を作製することを特徴とするものである。
【0014】さらには、磁束ジャンプ型超電導限流器に
おいて、上記中空シールド部材の両端に鍔状のシールド
部材形状を加工付加もしくは成形後の接合により付加
し、漏れ磁場によるロスを少なくすることが好ましい。
おいて、上記中空シールド部材の両端に鍔状のシールド
部材形状を加工付加もしくは成形後の接合により付加
し、漏れ磁場によるロスを少なくすることが好ましい。
【0015】上述した液体窒素温度で高いシールド特性
が得られる様に、高臨界電流密度を有し、更に結晶粒界
の少ない酸化物超電導体円筒型部材が作製できれば、限
流器として動作させるに必要なシールド特性が得られ
る。また結晶成長時に、中心部が既に空洞化しているた
め、後で孔空け加工することによりクラック等が導入さ
れる心配がない。そのためより高いシールド特性を得る
ことができる。
が得られる様に、高臨界電流密度を有し、更に結晶粒界
の少ない酸化物超電導体円筒型部材が作製できれば、限
流器として動作させるに必要なシールド特性が得られ
る。また結晶成長時に、中心部が既に空洞化しているた
め、後で孔空け加工することによりクラック等が導入さ
れる心配がない。そのためより高いシールド特性を得る
ことができる。
【0016】
【作用】本発明においては、磁束ジャンプ型超電導限流
器部材として、REBa 2 CuO5(211相)が微細に
分散した単一粒状REBa2Cu 3 O7-x(123相)を
用いる。ここで単一粒状と称するのは、本部材製造方法
は基本的に包晶反応であるため、全体としては単結晶状
になっていても内部に反応残りの微細な211相を含む
ため、単一結晶粒状と表現する。この123相の臨界温
度は90K以上であり、液体窒素温度では超電導状態に
なるものであり、超電導相である123相に非超電導相
である211相が微細に分散したことにより高い臨界電
流密度が得られている。このような材料は、溶融法、例
えばQMG(Qench andMelt Growt
h)法および改良QMG法を用いることで製造すること
が出来る。(QMG法:特願昭63−137464、特
願昭63−261607,改良QMG法:特願平4−5
5203)
器部材として、REBa 2 CuO5(211相)が微細に
分散した単一粒状REBa2Cu 3 O7-x(123相)を
用いる。ここで単一粒状と称するのは、本部材製造方法
は基本的に包晶反応であるため、全体としては単結晶状
になっていても内部に反応残りの微細な211相を含む
ため、単一結晶粒状と表現する。この123相の臨界温
度は90K以上であり、液体窒素温度では超電導状態に
なるものであり、超電導相である123相に非超電導相
である211相が微細に分散したことにより高い臨界電
流密度が得られている。このような材料は、溶融法、例
えばQMG(Qench andMelt Growt
h)法および改良QMG法を用いることで製造すること
が出来る。(QMG法:特願昭63−137464、特
願昭63−261607,改良QMG法:特願平4−5
5203)
【0017】ここで用いる基本組成は、RE 2 O 3 、Cu
酸化物、Ba酸化物が、各々の金属元素比(RE:B
a:Cu)が原子パーセントで(10:60:30)、
(10:20:70)、(50:20:30)の点で囲
まれる領域内の組成になるものとする。上記混合物に、
PtまたはRh粉末、あるいはPtまたはRhの化合物
を0.001wt%から1.0wt%を添加し混練す
る。十分混練した混合粉を、円筒状の金型で加圧成形、
静水圧プレス処理した後、ボール盤等により中心部を片
方からもう片方に突きでない程度にくり貫き前駆体を作
製する。またくり貫き工程を省略することを可能とする
方法もある。図2に示すような金型4で加圧成形し、必
要に応じて静水圧プレス処理をして、酸化物超電導体の
前駆体を作製する。こうすることによりくり貫き工程が
省略できる。また同様に図3に示した様な金型5におい
て、チューブ状の軟らかいパイプ6に混合混練粉を導入
し、中心部に円柱状の棒を挿入し、静水圧プレス処理を
行う。このような手法により、片側の閉じた円筒型形状
の酸化物超電導前駆体を作製する。
酸化物、Ba酸化物が、各々の金属元素比(RE:B
a:Cu)が原子パーセントで(10:60:30)、
(10:20:70)、(50:20:30)の点で囲
まれる領域内の組成になるものとする。上記混合物に、
PtまたはRh粉末、あるいはPtまたはRhの化合物
を0.001wt%から1.0wt%を添加し混練す
る。十分混練した混合粉を、円筒状の金型で加圧成形、
静水圧プレス処理した後、ボール盤等により中心部を片
方からもう片方に突きでない程度にくり貫き前駆体を作
製する。またくり貫き工程を省略することを可能とする
方法もある。図2に示すような金型4で加圧成形し、必
要に応じて静水圧プレス処理をして、酸化物超電導体の
前駆体を作製する。こうすることによりくり貫き工程が
省略できる。また同様に図3に示した様な金型5におい
て、チューブ状の軟らかいパイプ6に混合混練粉を導入
し、中心部に円柱状の棒を挿入し、静水圧プレス処理を
行う。このような手法により、片側の閉じた円筒型形状
の酸化物超電導前駆体を作製する。
【0018】次に、これら前駆体を炉に開口部を下にし
て設置し、部分溶融温度(希土類元素がYの場合約10
00℃)以上である1100℃程度に加熱する。加熱
後、冷却速度:5℃/hで炉温を900℃まで冷却し、
その際、1030℃で希土類サイトを置換した種結晶
(特願平2−402204、特願平2−299025)
を前駆体上部に安置し、前駆体全体が単一結晶粒となる
ように結晶成長させる。
て設置し、部分溶融温度(希土類元素がYの場合約10
00℃)以上である1100℃程度に加熱する。加熱
後、冷却速度:5℃/hで炉温を900℃まで冷却し、
その際、1030℃で希土類サイトを置換した種結晶
(特願平2−402204、特願平2−299025)
を前駆体上部に安置し、前駆体全体が単一結晶粒となる
ように結晶成長させる。
【0019】上述したような手法により、結晶方位の揃
った均一かつ結晶粒界の少ない酸化物超電導円筒型部材
の作製が達成される。これを磁束ジャンプ型限流器用部
材とするために種付け上部位を加工し、円筒状の部材を
作製する。これにより従来は結晶粒界における弱結合の
ため、液体窒素温度では数十ガウス程度のシールド特性
しか示せなかったものが、数千ガウス以上をシールドす
ることを可能となる。
った均一かつ結晶粒界の少ない酸化物超電導円筒型部材
の作製が達成される。これを磁束ジャンプ型限流器用部
材とするために種付け上部位を加工し、円筒状の部材を
作製する。これにより従来は結晶粒界における弱結合の
ため、液体窒素温度では数十ガウス程度のシールド特性
しか示せなかったものが、数千ガウス以上をシールドす
ることを可能となる。
【0020】加えて出発材料を調整することによりRE
Ba2Cu 3 O7-x中のRE 2 BaCuO5の量およびサイ
ズを変え、限流器部材の臨界電流密度値を制御すること
も可能になる。これは上記改良QMG法中で述べた白金
添加および出発組成制御により臨界電流密度値が変わる
ことを限流器に適用するものである。従来は高い臨界電
流密度値を創出するために、これらの手法は用いられて
きたが、逆に限流器の場合は任意の磁場値で磁束ジャン
プを起こさせるため211相を制御し、臨界電流密度値
を下げることに適用できる。
Ba2Cu 3 O7-x中のRE 2 BaCuO5の量およびサイ
ズを変え、限流器部材の臨界電流密度値を制御すること
も可能になる。これは上記改良QMG法中で述べた白金
添加および出発組成制御により臨界電流密度値が変わる
ことを限流器に適用するものである。従来は高い臨界電
流密度値を創出するために、これらの手法は用いられて
きたが、逆に限流器の場合は任意の磁場値で磁束ジャン
プを起こさせるため211相を制御し、臨界電流密度値
を下げることに適用できる。
【0021】さらに、磁束ジャンプ型限流器部材とし
て、円筒外部に巻かれたコイル状送電線からの漏れ磁場
による定常状態のインピーダンスを増加させない様にす
る為に超電導円筒形状両端に鍔状シールド体を付加する
ことにより、さらなる高シールド特性が得られる。この
鍔状シールド体は部分溶融する前の前駆体に加工処理し
て付加するか、円筒形状作製後に、同様の手法で作製し
た鍔状の部材を、希土類置換し融点を低下させたREB
a2Cu 3 O7-xをソルダーとして鍔状部材と円筒形状部
材間に挿入し、ソルダーの溶融温度以上部材の溶融温度
以下の温度まで加熱し接合しても、優れたシールド特性
を有する鍔付き部材を作製することが可能である。
て、円筒外部に巻かれたコイル状送電線からの漏れ磁場
による定常状態のインピーダンスを増加させない様にす
る為に超電導円筒形状両端に鍔状シールド体を付加する
ことにより、さらなる高シールド特性が得られる。この
鍔状シールド体は部分溶融する前の前駆体に加工処理し
て付加するか、円筒形状作製後に、同様の手法で作製し
た鍔状の部材を、希土類置換し融点を低下させたREB
a2Cu 3 O7-xをソルダーとして鍔状部材と円筒形状部
材間に挿入し、ソルダーの溶融温度以上部材の溶融温度
以下の温度まで加熱し接合しても、優れたシールド特性
を有する鍔付き部材を作製することが可能である。
【0022】以上の円筒部材の断面形状は円形、多角形
さらに鍔状部材の形状は円形、多角形など自由である。
さらに鍔状部材の形状は円形、多角形など自由である。
【0023】
【実施例】(実施例1) 外径約20mm、内径約8mm、高さ約40mmの円筒形状磁
束ジャンプ型限流器部材を以下に述べる方法により作製
した。本部材中にはY2BaCuO5が微細に分散してお
り、YBa2Cu 3 O7-x(Y−123)とY 2 BaCuO
5(Y−211)のモル比が7:3なる単一結晶粒状バ
ルク限流器用部材である。本実施例の場合、結晶C軸は
円筒の軸と平行になるようにした。
束ジャンプ型限流器部材を以下に述べる方法により作製
した。本部材中にはY2BaCuO5が微細に分散してお
り、YBa2Cu 3 O7-x(Y−123)とY 2 BaCuO
5(Y−211)のモル比が7:3なる単一結晶粒状バ
ルク限流器用部材である。本実施例の場合、結晶C軸は
円筒の軸と平行になるようにした。
【0024】以下に、バルク限流器用部材の製造法、得
られたバルク成分、Y−211の分散状態、および円筒
形状を得る方法について詳述する。市販の以下の粉末、
Y 2 O 3 、Ba 2 O、BaCuO 2 、CuO、PtO 2 を用
い、これらをY−123とY−211がモル比で7:3
かつPtが0.5wt%になるように秤量し、自動混練機
で約1時間混練した後、直径20mm、高さ40mmの円柱
形状に金型を用いて成形した。さらに成形した粉体をゴ
ムの袋に真空封入し、冷間静水圧プレスで2t/cm2の
荷重をかけ、前駆体を作製した。この円柱形状前駆体の
底部から直径8mmのドリルで上部から10mm残して穴開
け加工を施した。こうして得られた片端穴開き円柱形状
前駆体を箱型炉内で、1100℃程度に加熱後、冷却速
度5℃/hで炉温900℃まで冷却する熱処理パターン
にて、部分溶融状態からY−123が成長するような熱
処理を行った。この熱処理の途中1030℃付近でSm
−123の種結晶を箱型炉内部の部分溶融状態にある円
柱形状前駆体の上面中心部に、劈開面(ab面)が接す
るように置いた。この熱処理後室温において取り出し、
酸素雰囲気管状炉に移し、600℃で20時間の酸素付
加処理を施した。
られたバルク成分、Y−211の分散状態、および円筒
形状を得る方法について詳述する。市販の以下の粉末、
Y 2 O 3 、Ba 2 O、BaCuO 2 、CuO、PtO 2 を用
い、これらをY−123とY−211がモル比で7:3
かつPtが0.5wt%になるように秤量し、自動混練機
で約1時間混練した後、直径20mm、高さ40mmの円柱
形状に金型を用いて成形した。さらに成形した粉体をゴ
ムの袋に真空封入し、冷間静水圧プレスで2t/cm2の
荷重をかけ、前駆体を作製した。この円柱形状前駆体の
底部から直径8mmのドリルで上部から10mm残して穴開
け加工を施した。こうして得られた片端穴開き円柱形状
前駆体を箱型炉内で、1100℃程度に加熱後、冷却速
度5℃/hで炉温900℃まで冷却する熱処理パターン
にて、部分溶融状態からY−123が成長するような熱
処理を行った。この熱処理の途中1030℃付近でSm
−123の種結晶を箱型炉内部の部分溶融状態にある円
柱形状前駆体の上面中心部に、劈開面(ab面)が接す
るように置いた。この熱処理後室温において取り出し、
酸素雰囲気管状炉に移し、600℃で20時間の酸素付
加処理を施した。
【0025】この様にして作製した超電導体は、振動試
料型磁化測定機(VSM)の測定では臨界電流密度は3
×104A/cm2であり、AC帯磁率測定からは臨界温度
92Kを示した。この片端穴開き円柱バルクの上下面部
および側面を研磨し、偏光光学顕微鏡および2次電子走
査型顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒界は認めら
れなかった。また結晶軸方向をラウエ法X線回折によ
り、上下面部を測定したところ、円柱長手方向とc軸方
向が平行であることがわかった。すなわち種付けにより
片端穴開き円柱全体が、単一結晶粒から成っていること
がわかった。エネルギー分散型X線成分分析を行ったと
ころ、マトリックスはY:Ba:Cu=0.98:2.
02:2.97の原子比であった。包晶反応残留物であ
る211相の平均粒径は1μmであり、0.5〜5μm
の間で分布しており、体積分率は約27%であった。こ
うして得られた片端穴開き単一結晶粒状バルクの上面中
心部をダイヤモンド砥石にて切削加工し、中心部に直径
8mmの穴を開け、全体を貫通させ、両端開口の中空円筒
とした。以後これを部材Aと呼ぶ。
料型磁化測定機(VSM)の測定では臨界電流密度は3
×104A/cm2であり、AC帯磁率測定からは臨界温度
92Kを示した。この片端穴開き円柱バルクの上下面部
および側面を研磨し、偏光光学顕微鏡および2次電子走
査型顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒界は認めら
れなかった。また結晶軸方向をラウエ法X線回折によ
り、上下面部を測定したところ、円柱長手方向とc軸方
向が平行であることがわかった。すなわち種付けにより
片端穴開き円柱全体が、単一結晶粒から成っていること
がわかった。エネルギー分散型X線成分分析を行ったと
ころ、マトリックスはY:Ba:Cu=0.98:2.
02:2.97の原子比であった。包晶反応残留物であ
る211相の平均粒径は1μmであり、0.5〜5μm
の間で分布しており、体積分率は約27%であった。こ
うして得られた片端穴開き単一結晶粒状バルクの上面中
心部をダイヤモンド砥石にて切削加工し、中心部に直径
8mmの穴を開け、全体を貫通させ、両端開口の中空円筒
とした。以後これを部材Aと呼ぶ。
【0026】比較のため種結晶を用いずに、それ以外は
全く同様な製造過程で多結晶バルクの部材Bを作製し
た。部材Bの上下面および側面の一部を研磨して、顕微
鏡観察したところ平均結晶粒サイズ5mm程度の多結晶か
らなっていることがわかった。以上のようにして得られ
た磁束ジャンプ型限流器部材のシールド特性の評価を、
部材Aを超電導ソレノイドマグネット中のボアー中にお
き、シールド特性を評価した。その液体窒素温度におけ
る結果を図4に示す。比較のための多結晶部材Bの結果
も同一図面上に示す。部材Bの場合8に示す如くほとん
どシールド効果がみられず、磁場が少しずつ侵入してい
ることがわかる。一方本発明の部材のシールド特性7で
は、0.4Tまで外部磁場を高い効率でシールドしてお
り、磁束ジャンプ型限流器部材としての機能を十分に満
たすことがわかる。
全く同様な製造過程で多結晶バルクの部材Bを作製し
た。部材Bの上下面および側面の一部を研磨して、顕微
鏡観察したところ平均結晶粒サイズ5mm程度の多結晶か
らなっていることがわかった。以上のようにして得られ
た磁束ジャンプ型限流器部材のシールド特性の評価を、
部材Aを超電導ソレノイドマグネット中のボアー中にお
き、シールド特性を評価した。その液体窒素温度におけ
る結果を図4に示す。比較のための多結晶部材Bの結果
も同一図面上に示す。部材Bの場合8に示す如くほとん
どシールド効果がみられず、磁場が少しずつ侵入してい
ることがわかる。一方本発明の部材のシールド特性7で
は、0.4Tまで外部磁場を高い効率でシールドしてお
り、磁束ジャンプ型限流器部材としての機能を十分に満
たすことがわかる。
【0027】磁束ジャンプ型限流器の円筒形状部材の場
合、過大電流が流れた場合のみ、磁場がシールドを破り
内部に入り、全体としてのインダクタンスを増加させる
ことが不可欠であるが、多結晶部材の場合、ある程度の
磁場から磁場が部材内部に入り込み、使えないことは明
らかである。
合、過大電流が流れた場合のみ、磁場がシールドを破り
内部に入り、全体としてのインダクタンスを増加させる
ことが不可欠であるが、多結晶部材の場合、ある程度の
磁場から磁場が部材内部に入り込み、使えないことは明
らかである。
【0028】前駆体の加工法を変えた場合、すなわち金
型自体が片端穴開き前駆体を作製する方法やチューブ内
に棒を差し込み静水圧処理後に棒をぬき、片端穴開き前
駆体を作製した場合でも、本実施例と同様の結果が得ら
れた。このことからも明らかなように、磁束ジャンプ型
限流器の円筒形状部材を作製するためには、種付けを行
い、部材全体を単一粒から成ることが大切であり、本発
明の有効性が確認できた。
型自体が片端穴開き前駆体を作製する方法やチューブ内
に棒を差し込み静水圧処理後に棒をぬき、片端穴開き前
駆体を作製した場合でも、本実施例と同様の結果が得ら
れた。このことからも明らかなように、磁束ジャンプ型
限流器の円筒形状部材を作製するためには、種付けを行
い、部材全体を単一粒から成ることが大切であり、本発
明の有効性が確認できた。
【0029】また、Y 2 O 3 、BaO 2 、BaCuO 2 、C
uO、PtO 2 を用い、これらをY−123とY−21
1がモル比で9:1および10:0かつPtが0.5w
t%になるように秤量し、上述作製法と同様にして作製
した試料の臨界電流密度を測定した。モル比で9:1の
試料の臨界電流密度は1.5×104A/cm2であり、モ
ル比で10:0の試料の臨界電流密度は0.9×104
A/cm2であった。出発混合粉比を制御することにより
臨界電流密度値を制御することができる。臨界電流密度
値を制御することにより磁場シールド特性を制御できる
ので、磁束ジャンプ型限流器部材製造に応用できること
が解った。
uO、PtO 2 を用い、これらをY−123とY−21
1がモル比で9:1および10:0かつPtが0.5w
t%になるように秤量し、上述作製法と同様にして作製
した試料の臨界電流密度を測定した。モル比で9:1の
試料の臨界電流密度は1.5×104A/cm2であり、モ
ル比で10:0の試料の臨界電流密度は0.9×104
A/cm2であった。出発混合粉比を制御することにより
臨界電流密度値を制御することができる。臨界電流密度
値を制御することにより磁場シールド特性を制御できる
ので、磁束ジャンプ型限流器部材製造に応用できること
が解った。
【0030】(実施例2) 実施例1と同様の方法で鍔付き形状を作製した。市販の
以下の粉末、Y 2 O 3 、BaO 2 、BaCuO 2 、CuO、
PtO 2 を用い、これらをY−123とY−211がモ
ル比で7:3かつPtが0.5wt%になるように秤量
し、自動混練機で約1時間混練した後、直径25mm、高
さ40mmの円柱形状に金型を用いて成形した。さらに成
形した粉末をゴムの袋に真空封入し、冷間静水圧プレス
で2t/cm2の荷重をかけ、前駆体を作製した。この円
柱形状前駆体の底部から直径8mmのドリルで上部から1
0mm残して穴開け加工を施した。さらに図5に示すよう
な両端が鍔付き形状になるように切削加工を施した。こ
うして得られた鍔付き形状片端穴開き円柱形状前駆体を
箱型炉内で、実施例1と同様の熱処理パターンにて、部
分溶融状態からY−123が成長するような熱処理を行
った。この熱処理の途中1030℃付近でSm−123
の種結晶を箱型炉内部の部分溶融状態にある円柱形状前
駆体の上面中心部に、劈開面(ab面)が接するように
置いた。この熱処理後室温において取り出し、酸素雰囲
気管状炉に移し、600℃で20時間の酸素付加処理を
施した。
以下の粉末、Y 2 O 3 、BaO 2 、BaCuO 2 、CuO、
PtO 2 を用い、これらをY−123とY−211がモ
ル比で7:3かつPtが0.5wt%になるように秤量
し、自動混練機で約1時間混練した後、直径25mm、高
さ40mmの円柱形状に金型を用いて成形した。さらに成
形した粉末をゴムの袋に真空封入し、冷間静水圧プレス
で2t/cm2の荷重をかけ、前駆体を作製した。この円
柱形状前駆体の底部から直径8mmのドリルで上部から1
0mm残して穴開け加工を施した。さらに図5に示すよう
な両端が鍔付き形状になるように切削加工を施した。こ
うして得られた鍔付き形状片端穴開き円柱形状前駆体を
箱型炉内で、実施例1と同様の熱処理パターンにて、部
分溶融状態からY−123が成長するような熱処理を行
った。この熱処理の途中1030℃付近でSm−123
の種結晶を箱型炉内部の部分溶融状態にある円柱形状前
駆体の上面中心部に、劈開面(ab面)が接するように
置いた。この熱処理後室温において取り出し、酸素雰囲
気管状炉に移し、600℃で20時間の酸素付加処理を
施した。
【0031】さらに限流器部材化するために、得られた
鍔付き形状片端穴開き単一結晶粒状バルクの上面中心部
をダイヤモンド砥石にて切削加工し、中心部に直径8mm
の穴を開け、全体を貫通させ、両端開口の鍔付き形状中
空円筒とした。本部材の鍔間にコイルを巻き、シールド
特性を評価したところ、鍔無し形状部材と比較して円筒
両端部からの磁場漏れが少なく、0.42Tまで良好な
シールド特性が得られることが確認できた。
鍔付き形状片端穴開き単一結晶粒状バルクの上面中心部
をダイヤモンド砥石にて切削加工し、中心部に直径8mm
の穴を開け、全体を貫通させ、両端開口の鍔付き形状中
空円筒とした。本部材の鍔間にコイルを巻き、シールド
特性を評価したところ、鍔無し形状部材と比較して円筒
両端部からの磁場漏れが少なく、0.42Tまで良好な
シールド特性が得られることが確認できた。
【0032】(実施例3) 実施例1と同様の方法で円筒型磁束ジャンプ型限流器部
材を作製した後、以下に説明するような接合法を用い
て、円筒形状の両端に磁場もれ防止用Y−123から成
る鍔を付加した。すなわち市販の以下の粉末、Y 2 O 3 、
BaO 2 、BaCuO 2 、CuO、PtO 2 を用い、これ
らをY−123とY−211がモル比で7:3かつPt
が0.5wt%になるように秤量し、自動混練機で約1
時間混練した後、直径25mm、高さ40mmの円柱形状に
金型を用いて成形した。さらに成形した粉末をゴムの袋
に真空封入し、冷間静水圧プレスで2t/cm2の荷重を
かけ、前駆体を作製した。この円柱形状前駆体の底部か
ら直径8mmのドリルで上部から10mm残して穴開け加工
を施し、部材前駆体Cを作製した。さらに、外径30m
m、厚さ5mmの円盤状鍔前駆体Dを、上述手法で作製し
た。こうして得られた片端穴開き円柱形状前駆体Cおよ
び円盤状鍔前駆体Dを箱型炉内で、実施例1と同様の熱
処理パターンにて、部分溶融状態からY−123が成長
するような熱処理を行った。この熱処理の途中1030
℃付近でSm−123の種結晶を箱型炉内部の部分溶融
状態にある円柱形状前駆体の上面中心部に、劈開面(a
b面)が接するように置いた。この熱処理後室温におい
て取り出し、部材CおよびDを酸素雰囲気管状炉に移
し、600℃で20時間の酸素付加処理を施した。
材を作製した後、以下に説明するような接合法を用い
て、円筒形状の両端に磁場もれ防止用Y−123から成
る鍔を付加した。すなわち市販の以下の粉末、Y 2 O 3 、
BaO 2 、BaCuO 2 、CuO、PtO 2 を用い、これ
らをY−123とY−211がモル比で7:3かつPt
が0.5wt%になるように秤量し、自動混練機で約1
時間混練した後、直径25mm、高さ40mmの円柱形状に
金型を用いて成形した。さらに成形した粉末をゴムの袋
に真空封入し、冷間静水圧プレスで2t/cm2の荷重を
かけ、前駆体を作製した。この円柱形状前駆体の底部か
ら直径8mmのドリルで上部から10mm残して穴開け加工
を施し、部材前駆体Cを作製した。さらに、外径30m
m、厚さ5mmの円盤状鍔前駆体Dを、上述手法で作製し
た。こうして得られた片端穴開き円柱形状前駆体Cおよ
び円盤状鍔前駆体Dを箱型炉内で、実施例1と同様の熱
処理パターンにて、部分溶融状態からY−123が成長
するような熱処理を行った。この熱処理の途中1030
℃付近でSm−123の種結晶を箱型炉内部の部分溶融
状態にある円柱形状前駆体の上面中心部に、劈開面(a
b面)が接するように置いた。この熱処理後室温におい
て取り出し、部材CおよびDを酸素雰囲気管状炉に移
し、600℃で20時間の酸素付加処理を施した。
【0033】さらに限流器部材化するために、得られた
片端穴開き単一結晶粒状バルク(C)の上面中心部をダ
イヤモンド砥石にて切削加工し、中心部に直径8mmの穴
を開け、全体を貫通させ、両端開口の中空円筒とした。
同様に円盤状部材D2枚の中心部をダイヤモンド砥石に
て切削加工し、中心部に直径8mmの穴を開けた。この両
部材をシールド特性を損なうことなく接合するため、Y
bBa2Cu 3 O7-x焼結粉をソルダーとして部材間に挿
入し、箱型炉中で980℃まで加熱し、室温まで冷却し
た。こうすることによりソルダーは部分溶融し、部材は
溶融しないため部材の結晶方位をソルダー部分は引継、
結晶粒界のない接合ができた。このようにして作製され
た鍔付き形状部材の鍔間にコイルを巻き、シールド特性
を評価したところ、額無し形状部材と比較して円筒両端
部からの磁場漏れが少なく、実施例2と同様な良好なシ
ールド特性が得られることが確認できた。
片端穴開き単一結晶粒状バルク(C)の上面中心部をダ
イヤモンド砥石にて切削加工し、中心部に直径8mmの穴
を開け、全体を貫通させ、両端開口の中空円筒とした。
同様に円盤状部材D2枚の中心部をダイヤモンド砥石に
て切削加工し、中心部に直径8mmの穴を開けた。この両
部材をシールド特性を損なうことなく接合するため、Y
bBa2Cu 3 O7-x焼結粉をソルダーとして部材間に挿
入し、箱型炉中で980℃まで加熱し、室温まで冷却し
た。こうすることによりソルダーは部分溶融し、部材は
溶融しないため部材の結晶方位をソルダー部分は引継、
結晶粒界のない接合ができた。このようにして作製され
た鍔付き形状部材の鍔間にコイルを巻き、シールド特性
を評価したところ、額無し形状部材と比較して円筒両端
部からの磁場漏れが少なく、実施例2と同様な良好なシ
ールド特性が得られることが確認できた。
【0034】
【発明の効果】上述したごとく、本発明はこれまで酸化
物超電導体では理論的に可能であるが実現不可能であっ
た、磁束ジャンプ型限流器を実現するものである。本発
明は、特に液体窒素温度における限流作用を可能とする
磁束ジャンプ型限流器部材を提供するものであり、極め
て工業的効果が大きい。
物超電導体では理論的に可能であるが実現不可能であっ
た、磁束ジャンプ型限流器を実現するものである。本発
明は、特に液体窒素温度における限流作用を可能とする
磁束ジャンプ型限流器部材を提供するものであり、極め
て工業的効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁束ジャンプ型限流器の基本構成要素を示す
図。
図。
【図2】本発明前駆体を作製するための金型の断面図。
【図3】本発明前駆体を作製するためのゴムチューブ型
の断面図。
の断面図。
【図4】本発明の磁束ジャンプ型超電導限流器部材の磁
気シールド特性と種付けを行わなかった部材の磁気シー
ルド特性とを示したグラフ。
気シールド特性と種付けを行わなかった部材の磁気シー
ルド特性とを示したグラフ。
【図5】本発明の鍔付き磁束ジャンプ型限流器部材の前
駆体の例を示す。
駆体の例を示す。
1 銅巻線で構成される誘導コイル 2 中空形状の超電導磁気シールド体 3 高透磁率鉄心 4 金型 5 金型 6 ラバーチューブ 7 本発明部材の磁気シールド特性 8 種付けを行わなかった部材のシールド特性
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柁川 一弘 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 電子 技術総合研究所内 (72)発明者 田中 将元 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新 日本製鐵株式会社 先端技術研究所内 (72)発明者 橋本 操 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新 日本製鐵株式会社 先端技術研究所内 (72)発明者 宮本 勝良 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新 日本製鐵株式会社 先端技術研究所内 (72)発明者 森田 充 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新 日本製鐵株式会社 先端技術研究所内 (72)発明者 手嶋 英一 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新 日本製鐵株式会社 先端技術研究所内 (72)発明者 木村 圭一 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新 日本製鐵株式会社 先端技術研究所内 (72)発明者 竹林 聖記 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新 日本製鐵株式会社 先端技術研究所内 審査官 小林 勝広 (56)参考文献 特開 平2−105402(JP,A) 特開 平2−153803(JP,A) 特開 平5−145128(JP,A) 特開 平5−137300(JP,A) 特開 平6−335160(JP,A) 特開 平5−24908(JP,A) 実開 平4−15811(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02H 9/02
Claims (1)
- 【請求項1】 REBa 2 Cu 3 O 7-x 系超電導材料の複
数の原料粉を混合し、片端穴開き円筒形状に成形した
後、未開口上部表面を半溶融状態時に、希土類を置換し
たRE系種結晶を用いた種付け法で結晶方位を揃えて成
長させた後、結晶成長開始部を含む上部表面を穴開け加
工することにより中空円筒単一結晶粒状のシールド部材
を作製することを特徴とする磁束ジャンプ型限流器部材
製造方法。(ここでREはNd、Sm,Eu,Gd,D
y,Y,Ho,Er,Tm,Yb,Luからなる群れか
ら選ばれた一種類以上の元素をいう)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16681493A JP3333276B2 (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | 磁束ジャンプ型限流器部材製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP16681493A JP3333276B2 (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | 磁束ジャンプ型限流器部材製造方法 |
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ID=15838162
Family Applications (1)
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1993
- 1993-07-06 JP JP16681493A patent/JP3333276B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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| JPH0731053A (ja) | 1995-01-31 |
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