JP3338590B2 - 射出成形法によるR−Fe−B系焼結磁石の製造方法 - Google Patents
射出成形法によるR−Fe−B系焼結磁石の製造方法Info
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Description
R−Fe−B系焼結永久磁石を製造する方法に係り、R
−Fe−B系合金微粉末と所定温度により固相・液相転
移を起こす有機溶剤とメチルセルロースとの混練物を特
定条件下で射出成形し、脱バインダー処理後、焼結する
ことにより、得られる焼結体中の炭素と酸素の残留を抑
制し、磁気特性の劣化防止とともに、射出成形時の成形
性を向上させ、三次元的に複雑な形状の焼結磁石が得ら
れる射出成形法によるR−Fe−B系焼結磁石の製造方
法に関する。
辺機器や自動車等用途に用いられる小型モーターやアク
チュエータ等には、小型化、軽量化とともに高性能化が
求められており、その磁石材料も小型化、軽量化、薄肉
化からさらに磁石材料表面の所定位置に凹凸を設けた
り、貫通孔を設ける等、三次元的に複雑な形状製品が要
求されている。高性能永久磁石として、R−Fe−B系
焼結永久磁石が提案(USP 4,770,223、特
開昭59−46008号公報、特公昭61−34242
号公報)され、また、R−Fe−B系ボンド磁石も提案
(USP 4,902,361)されている。
Fe−B系ボンド磁石ともに、通常、製造工程中に磁場
中のプレス成形を含むことから、単純形状の成形品しか
得られなかった。しかし、最近の種々形状の要求に対応
するために、従来から多くの技術分野において採用され
ている射出成形法を、上記R−Fe−B系焼結永久磁石
の製造方法に採用することが検討されている。例えば、
R−Fe−B系合金鋳塊を粉砕して得られた合金粉末と
ポリエチレン、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂を含有す
るバインダーを混練して射出成形し、脱バインダー後に
焼結するR−Fe−B系焼結永久磁石の製造方法(特開
昭61−220315号公報、特開昭64−28302
号公報、特開昭64−28303号公報)が提案されて
いる。又、バインダーとしてパラフィン系ワックスを用
いた射出成形法を採用したR−Fe−B系焼結永久磁石
の製造方法(特開昭64−28302号公報)が提案さ
れている。
類元素(R)を含有する金属間化合物はO、H、C、N
等の元素と反応し易く、上記の射出成形法で使用されて
いる熱可塑性樹脂やパラフィン系ワックス等のバインダ
ーをR−Fe−B系合金粉末に添加混合した場合、一般
的にバインダー中の炭素と酸素の含有量がRとの反応に
より増加するために、射出成形、脱バインダー後、及び
焼結後でもかなりの炭素と酸素が残留し、特に永久磁石
の場合、磁気特性の劣化を招き、射出成形法による複雑
形状品の磁石部品への応用の妨げになっている。
上記のバインダーは、合金粉末と混合した後、射出成形
機内でバインダーの融点、すなわち100℃〜200℃
程度まで加熱してバインダーを溶解させていたが、R−
Fe−B系永久磁石のキュリー温度(Tc)は300℃
〜350℃程度であることから、磁場中配向させる際に
キュリー温度近くまで加熱すると配向が困難になり、ま
た配向に大きな着磁電流を必要とする問題があった。
すると、従来、Co系スーパーアロイ粉末を対象とした
圧縮成形用のバインダーとして、対象合金粉末に対し
て、1.5〜3.5wt%のメチルセルロースとさらに
所定量の添加物であるグリセリンとほう酸を混合した組
成が提案(USP 4,113,480)され、また、
工具用合金粉末の射出成形用のバインダーとして、特殊
組成からなり、対象合金粉末に対して0.5〜2.5w
t%のメチルセルロースに水、グリセリン等の可塑剤、
ワックスエマルジョン等の滑剤、離型剤を添加した組成
が提案(特開昭62−37302号公報)されている。
するバインダーは、所定の流動性と成形体強度を確保す
るためいずれも対象合金粉末に対して、上記のように比
較的多量に使用するもので、しかも種々のバインダー添
加剤の添加、例えばグリセリン等の可塑剤をメチルセル
ロースと同量程度添加することが不可欠であるため、や
はり、射出成形、脱脂した後、焼結後でもかなりの炭素
と酸素が残留し、特にこの発明の対象とするR−Fe−
B系焼結永久磁石の場合、磁気特性の劣化を招き、射出
成形法による複雑形状品の磁石部品への応用の妨げとな
っている。
縮とともにR成分とバインダーとの反応や、成形体中に
残留する炭素および酸素による磁気特性の劣化を防止す
ることが可能で、また、射出成形時の金型温度を100
℃以下にでき、磁場中での射出成形時に大きな着磁電流
を必要とせず、複雑な形状で磁気特性のすぐれた焼結磁
石を得ることができる製造方法として、R−Fe−B系
合金粉末にバインダーとして所定温度によりゾル・ゲル
反応を起こすメチルセルロースと水を加えて混練した混
練物を磁場中で射出成形して成形体となし、該成形体を
脱バインダー後に焼結する方法を提案した(特開平6−
77028号)。
ル反応を利用した射出成形では、射出成形時に金型内で
ゲル化させるために、該金型温度を70℃以上にし、一
定時間保持する必要があるため、ゲル化中にR−Fe−
B系合金粉末が酸化してしまい、得られる焼結磁石の磁
気特性が低下するという問題があった。また、溶媒に水
を用いると、射出成形後の成形体中に残存する相当量の
水を、短時間に脱水もしくは冷凍真空乾燥するなどし
て、R−Fe−B系合金粉末の酸化防止を行う必要があ
るため、製造工程が複雑かつ煩雑になる問題があった。
焼結するR−Fe−B系焼結磁石の製造方法において、
合金粉末中のR成分とバインダーとの反応や成形工程中
における酸化を防止するとともに、射出成形性並びに生
産性を向上させ、焼結後の焼結体における残留酸素量及
び残留炭素量を低減し、すぐれた磁気特性を有しかつ複
雑な形状、特に小型形状のR−Fe−B系焼結磁石が容
易にかつ効率よく得られる製造方法の提供を目的とす
る。
を達成すべく種々検討した結果、R−Fe−B系合金粉
末に、メチルセルロースを0℃〜30℃の温度で冷凍固
化する有機溶剤に溶解したバインダーを混合することに
より、合金粉末中のR成分とバインダーとの反応が抑制
できるとともに、残留酸素量及び残留炭素量を大幅に低
減できることを知見した。すなわち、上記バインダー
は、R−Fe−B系合金粉末と反応し難く、しかもバイ
ンダー中のメチルセルロースの量を0.5wt%以下と
しても、射出成形に必要な十分な流動性と粘弾性を得る
ことができ、また十分な成形体強度が得られるため射出
成形性が向上するとともに成形体の取り扱いが容易にな
るなど生産性が向上する上、成形体あるいは焼結体の残
留酸素量及び残留炭素量を大幅に低減できることを知見
した。
金粉末との混練物を射出成形するに際し、該混練物の射
出温度をバインダー中の有機溶剤の凍結温度より高く、
かつ金型温度を有機溶剤の凍結温度より低くして磁場中
で射出成形することにより、高い強度を有する成形体が
得られるため、小物や複雑な形状に成形可能であり、ま
た、金型温度を低くして成形(磁場印加)できるので、
成形体の配向度を向上させることができ、さらに、上記
バインダーは、焼結前の脱バインダー工程により比較的
効率よく除去することができるため、残留酸素量及び残
留炭素量を大幅に低減された、優れた磁気特性を有する
小物や複雑な形状の焼結磁石が効率よく得られることを
知見しこの発明を完成した。
金粉末(RはYを含む希土類元素のうち少なくとも1
種)に、0℃〜30℃の温度で凍結固化する有機溶剤に
溶解したメチルセルロースを添加して混練物となし、該
混練物の射出温度を該有機溶剤の凍結温度よりも高く
し、かつ金型温度を該有機溶剤の凍結温度より低くし
て、磁場中で射出成形して成形体となし、該成形体を脱
バインダー後に焼結することを特徴とする射出成形法に
よるR−Fe−B系焼結磁石の製造方法である。
ともR(Yを含む希土類元素のうち少なくとも1種)と
FeとBとを含有するものであり、R以外の元素を別の
元素で置換したもの、例えば、FeをCo等の遷移金属
で置換したものや、BをCやSi等の半金属で置換した
もの、あるいは、後述の如く、保磁力や製造性を完全す
るために種々の添加元素を添加した合金粉末を含む。好
ましい組成範囲の一例を以下に挙げる。
のうち少なくとも1種、あるいはさらにLa、Sm、C
e、Er、Eu、Pm、Tm、Yb、Yのうち少なくと
も1種を含むものが好ましい。R(但しRはYを含む希
土類元素のうち少なくとも1種)は、8原子%未満では
結晶構造がα−鉄と同一構造の立方晶組織となるため、
高磁気特性、特に高保磁力が得られず、30原子%を越
えるとRリッチな非磁性相が多くなり、残留磁束密度
(Br)が低下して、すぐれた特性の永久磁石が得られ
ないため、8原子%〜30原子%が好ましい。
り、高い保磁力(iHc)は得られず、28原子%を越
えるとBリッチな非磁性相が多くなり、残留磁束密度
(Br)が低下するため、すぐれた永久磁石が得られな
いため、2原子%〜28原子%が好ましい範囲である。
(Br)が低下し、90原子%を越えると高い保磁力が
得られないので、Feは42原子%〜90原子%の含有
が好ましい。また、Feの一部をCoで置換すること
は、得られる磁石の磁気特性を損うことなく温度特性を
改善することができるが、Co置換量がFeの50%を
越えると、逆に磁気特性が劣化するため好ましくない。
を添加することは、Fe−B−R系永久磁石に対してそ
の保磁力(iHc)等を改善あるいは製造性の改善、低
価格化に効果がある。 Ti、Ni、V、Nb、Ta、
Cr、Mo、W、Mn、Al、Sb、Ge、Sn、Z
r、Bi、Hf、Cu、Si、S、C、Ca、Mg、
P、H、Li、Na、K、Be、Sr、Br、Ag、Z
n、N、F、Se、Te、Pb。しかし、必要以上の添
加は残留磁束密度(Br)の低減を招き、最大エネルギ
ー積を低下させることから、通常合計量で10at%以
下が望ましく、添加元素に応じて合計量を5at%以
下、3at%以下等を適宜選定することが望ましい。
の合金を粉砕したもの、異なる組成の原料を混合して所
要組成に調整したもの、添加元素を原料配合時や粉砕前
後に加えたものなど、公知の合金粉末を適宜選定するこ
とができ、また、その製造方法も、溶解・粉化法、超急
冷法、直接還元拡散法、水素含有崩壊法、アトマイズ法
等の公知の方法を用いることができる。
が、合金粉末の粒度が1μm未満では、大気中の酸素あ
るいはバインダー及び溶媒と反応して酸化しやすくな
り、焼結後の磁気特性を低下させる恐れがあるととも
に、合金粉末の表面積が相対的に増大するため、それに
応じてバインダー添加量を増加させる必要が生じ、ひい
ては焼結体の残留酸素量及び残留炭素量の増加に繋がる
ため好ましくない。また、合金粉末の粒度が10μmを
超えると、粒度が大きすぎて焼結密度が95%程度で飽
和し、密度の向上が望めないため好ましくない。よって
1〜10μmの平均粒度が好ましい範囲である。特に好
ましくは1〜6μmである。
も、平均粒度をそれぞれ好ましい範囲とすることによ
り、一般的な射出成形用の遷移金属粉末、例えばFe基
合金粉末やCo基合金粉末等の場合よりも、平均粒度が
数分の1から10分の1程度となり、該遷移金属粉末を
射出成形する際に用いるバインダーの添加量よりも、大
幅にバインダーの添加量を低減することができる。
元素とバインダー及び溶媒との反応を抑制するために、
従来の粉末冶金法で一般的に使用されている所要の単一
組成の合金原料粉末の代わりに、R2Fe14B相を主相
とする平均粒径1〜10μmの主相系合金粉末と、R3
Co相を含むCoまたはFeとRとの金属間化合物相に
一部R2(FeCo)14B相等を含みかつ希土類含有量
が多く、極力バインダーとの反応を抑えるように主相系
合金より平均粒度の大きい平均粒度8〜40μmの液相
系化合物粉末の2種類の原料粉末を用いることにより、
焼結後の残留酸素量を低減できる。
ては、0℃〜30℃の温度で凍結固化する有機溶剤に溶
解したメチルセルロースを用いる。すなわち、該バイン
ダーを用いることにより、合金粉末中のR成分とバイン
ダーとの反応が抑制できるとともに、射出成形に必要な
十分な流動性と粘弾性を得ることができ、また十分な成
形体強度が得られるため射出成形性が向上するとともに
成形体の取り扱いが容易になるなど生産性が向上する
上、成形体あるいは焼結体の残留酸素量及び残留炭素量
を大幅に低減することができる。
混練物となし、該混練物の射出温度を該有機溶剤の凍結
温度よりも高くし、かつ金型温度を該有機溶剤の凍結温
度より低くして、磁場中で射出成形することにより、高
い強度を有する成形体が得られるため、小物や複雑な形
状に成形可能であり、また、金型温度を低くして成形
(磁場印加)できるので、成形体の配向度を向上させる
ことができ、さらに、上記バインダーは、焼結前の脱バ
インダー工程により比較的効率よく除去することができ
るため、残留酸素量及び残留炭素量を大幅に低減され
た、優れた磁気特性を有する小物や複雑な形状の焼結磁
石が効率よく得られる。
の含有量は、0.05wt%未満では成形時の強度が著
しく低下し、また0.50wt%を越えると、残留炭素
量と酸素量が増加して保磁力が下がり磁気特性が劣化す
るので、0.05wt%〜0.50wt%の含有量が好
ましく、さらに0.1wt%〜0.45wt%が好まし
い。最も好ましい範囲は、0.15wt%〜0.4wt
%である。
0℃の温度で凍結固化する有機溶剤、すなわち、0℃〜
30℃の間の温度で固相・液相転移を起こす有機溶剤と
しては、1,4−ジオキサン、ジメチルスルホキシド、
ジエチルスルホキシド、ベンゼンなどが挙げられる。
を0℃〜30℃に限定する理由は、0℃未満では、射出
成形の際に金型温度を0℃未満にする必要があり、冷却
の際に金型に霜が付着して成形体の寸法精度を低下させ
るため好ましくなく、また、30℃を超えると、混練時
の温度と混練物を供給するシリンダー部の温度を30℃
より高く設定する必要があり、合金粉末が酸化しやすく
なるため好ましくないためである。
は、5wt%未満では成形時の流動性が悪くなり、ショ
ート・ショットが発生しやすくなるため好ましくなく、
20wt%を越えると混練物の粘弾性が低下し、ダイラ
タンシィが大きくなって射出圧力の伝播が悪くなり、得
られる成形体の強度が低下してしまうため好ましくな
い。よって、5wt%〜20wt%が好ましい範囲であ
る。
ックスエマルジョン、ステアリン酸等の滑剤のうち少な
くとも1種を添加することも有効であり、滑剤の含有量
は、0.10wt%未満では成形体の密度が不均一にな
りやすく、0.30wt%を越えると成形体の強度が低
下するので、0.10wt%〜0.30wt%が最も好
ましい。
た混練物を用い、該混練物の射出温度を該有機溶剤の凍
結温度よりも高くし、かつ金型温度を該有機溶剤の凍結
温度より低くして磁場中で射出成形する。射出成形条件
は、バインダーの添加量あるいは選定されるバインダー
に用いる有機溶剤によって変動するが、混練物の射出温
度及び金型の温度については、有機溶剤が凍結固化する
温度、すなわち0℃〜30℃の温度範囲内である必要が
ある。
げる。 射出成形圧力は、30kg/cm2未満ではウ
エルドが発生し成形密度が不均一になり、焼結後に曲が
りやうねりが発生し、また50kg/cm2を超えると
ばりが発生して好ましくないため、圧力は30〜50k
g/cm2が好ましい。また、射出成形時に混練物を配
向させるために印加する磁場の大きさは、10kOe未
満では配向が不十分なため、10kOe以上の磁場を印
加しながら射出成形することが好ましい。
う。その処理方法については特に限定しないが、例え
ば、真空乾燥方法や昇温乾燥方法などが適用可能であ
る。なお、この発明によるバインダーでは、溶媒として
有機溶剤を用いるため、従来のバインダーに水を用いる
場合に比べ、R−Fe−B系合金粉末との酸化反応が起
こり難いので、短時間に脱溶剤処理を行う必要はなく、
また真空乾燥により脱溶剤処理を行う場合も、短時間で
処理を完了できる利点がある。
一般的な方法や、水素流気中で100〜200℃/時間
程度で昇温し、300〜600℃程度で1〜2時間保持
する方法などにより脱バインダー処理を行うことが好ま
しい。脱バインダー処理を行うことによりバインダー中
のほぼ全炭素が脱炭され、磁気特性の向上に繋がる。な
お、R−Fe−B系合金粉末は、水素を吸蔵し易いため
に、水素流気中での脱バインダーによる処理後には脱水
素処理を行うことが好ましい。例えば、真空中で50〜
200℃/時間で昇温し、500〜800℃で1〜2時
間程度保持する脱水素処理を行うことにより、吸蔵され
ていた水素はほぼ完全に除去される。また、脱水処理後
は、引き続いて昇温加熱して焼結を行うことが好まし
く、500℃を超えてからの昇温速度は任意に選定すれ
ばよく、例えば100〜300℃/hrなど、焼結に際
してとられる公知の昇温方法を採用できる。
焼結後の熱処理条件は、選定した合金粉末組成に応じて
適宜選定されるが、従来公知のFe−B−R系焼結永久
磁石の製造条件と同様でよい。好ましい焼結並びに焼結
後の熱処理条件としては、1000〜1180℃、1〜
6時間保持する焼結工程、450〜800℃、1〜8時
間保持する時効処理工程が好ましい。
y0.28at%、Co3.4at%、B6.5at
%、残部はFeおよび不可避的不純物からなる原料を、
Arガス雰囲気中で高周波溶解してボタン状溶製合金を
得た。次に、該合金を粗粉砕した後、ジョークラッシャ
ーなどにより平均粒度約15μmに粉砕し、さらに、ジ
ェットミルにより平均粒度3μmの粉末を得た。該粉末
に、表1のNo.1〜6に示す種々の溶媒からなるバイ
ンダー及び添加物を添加して30℃で混練し、得られた
混練物を表1に示す射出温度、金型温度に設定保持し
て、20mm×20mm×3mmの板状に15kOeの
磁場中で射出成形した。
保持して脱溶剤処理を行った後、水素雰囲気中で室温か
ら300℃までを昇温速度100℃/時で加熱する脱バ
インダー処理を行い、引き続いて真空中で1100℃ま
で昇温し1時間保持する焼結を行い、さらに焼結完了
後、Arガスを導入して7℃/分の速度で800℃まで
冷却し、その後100℃/時間で冷却して550℃で2
時間保持する時効処理を施してこの発明による焼結磁石
を得た。得られた焼結磁石にはワレ、ヒビ、変形等は全
く見られなかった。この工程によって得られた焼結磁石
の残留酸素量、残留炭素量、磁気特性を表2に示す。
示すバインダー及び添加物を添加して30℃で混練し、
得られた混練物を表1に示す射出温度、金型温度に設定
保持して、実施例1と同様な条件で射出成形した。次
に、得られた成形体を真空中で20時間冷凍真空乾燥し
て脱水処理を施したのち、実施例1と同様な条件にて、
脱バインダー処理、焼結、時効処理を施し焼結磁石を得
た。得られた焼結磁石にはワレ、ヒビ、変形等は見られ
なかった。この工程によって得られた焼結磁石の残留酸
素量、残留炭素量、磁気特性を表2に示す。
る焼結磁石は、比較例による水を溶媒としたバインダー
を用いて作製したものに比べ、残留酸素量、残留炭素量
が大幅に低減されており、磁気特性にも優れていること
が分かる。すなわち、この発明によれば、R−Fe−B
系合金粉末に添加するバインダーとして、0℃〜30℃
の温度で凍結固化する有機溶剤に溶解したメチルセルロ
ースを用いることにより、合金粉末中のR成分とバイン
ダーとの反応が抑制でき、また、射出成形に必要な十分
な流動性と粘弾性を得ることができ、さらに、高い強度
を有する成形体が得られるため射出成形性が向上し、成
形体の取り扱いが容易になるなど生産性が向上する上、
成形体あるいは焼結体の残留酸素量及び残留炭素量を大
幅に低減できる。
インダーを添加して混練物となし、該混練物の射出温度
を該有機溶剤の凍結温度よりも高くし、かつ金型温度を
該有機溶剤の凍結温度より低くして、磁場中で射出成形
することにより、バインダーそのものが有するすぐれた
流動性及び粘弾性と相まって、高い強度を有する成形体
が得られるため、小物や複雑な形状に成形可能であり、
また、金型温度を低くして磁場印加しながら成形できる
ので、成形体の配向度を向上させることができ、さら
に、上記バインダーは、焼結前の脱バインダー工程によ
り比較的効率よく除去することができるため、残留酸素
量及び残留炭素量が大幅に低減された、優れた磁気特性
を有する小物や複雑な形状の焼結磁石が効率よく得られ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 R−Fe−B系合金粉末(RはYを含む
希土類元素のうち少なくとも1種)に、0℃〜30℃の
温度で凍結固化する有機溶剤に溶解したメチルセルロー
スを添加して混練物となし、該混練物の射出温度を該有
機溶剤の凍結温度よりも高くし、かつ金型温度を該有機
溶剤の凍結温度より低くして、磁場中で射出成形して成
形体となし、該成形体を脱バインダー後に焼結すること
を特徴とする射出成形法によるR−Fe−B系焼結磁石
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20793395A JP3338590B2 (ja) | 1995-07-21 | 1995-07-21 | 射出成形法によるR−Fe−B系焼結磁石の製造方法 |
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-
1995
- 1995-07-21 JP JP20793395A patent/JP3338590B2/ja not_active Expired - Lifetime
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