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JP3341409B2 - ポリエステルの製造方法 - Google Patents
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JP3341409B2 - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

ポリエステルの製造方法

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JP3341409B2
JP3341409B2 JP28812693A JP28812693A JP3341409B2 JP 3341409 B2 JP3341409 B2 JP 3341409B2 JP 28812693 A JP28812693 A JP 28812693A JP 28812693 A JP28812693 A JP 28812693A JP 3341409 B2 JP3341409 B2 JP 3341409B2
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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステルの製造法
に関するものである。さらに詳しくは、ナフタレンジカ
ルボン酸を主たる酸成分とし1,4−ブタンジオールを
主たるグリコール成分とするポリエステルの製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリブチレンナフタレート(以下
PBNと略す。)は、ポリブチレンテレフタレート(以
下、PBTと略す)と同様、種々の優れた機械特性を有
し、かつ成形性に優れたプラスチックとして有用である
ことが知られている。PBNはPBTに比べ、結晶化速
度が速く、融点が約20℃高いので、PBTよりも広範
な用途に適用できる樹脂である。
【0003】一方、こうしたエンジニアリングプラスチ
ックが使用されるコネクターなどの電気・電子部品、自
動車部品材料の使用環境が最近では高温高湿などますま
す厳しくなってきている。したがって、これらの用途に
おいては、耐加水分解性の改良されたPBNが望まれて
きている。一般にPBNの製造あるいは使用において
は、PBTの場合に比べ重合温度や成形温度をより高く
する必要があり、溶融熱滞留時にポリマー末端の熱分解
により末端カルボキシル基が非常に増加しやすいという
問題があった。例えばバッチ式でのPBN製造では、重
合終了後、溶融ポリマーを抜き出すのに数十分程度ない
し約1時間程度を要し、抜き出している間に末端カルボ
キシル基量が増加し、製品の平均の末端カルボキシル基
量が高くなり、耐加水分解性が悪化するという欠点があ
った。したがって、PBNの耐加水分解性向上という点
から、高温での加熱溶融状態における末端カルボキシル
基の増加量の低減が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高温
での熱滞留における末端カルボキシル基の増加が少な
く、耐熱性および耐加水分解性に優れたPBN等のポリ
エステルを効率良く製造する方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の問題を解
決するためになされたものであり、その要旨は、ナフタ
レンジカルボン酸および/またはそのエステル形成性誘
導体を主成分とするジカルボン酸成分と1,4−ブタン
ジオールを主成分とするグリコール成分とを次亜リン酸
のアルカリ金属塩の存在下に溶融重縮合することを特徴
とするポリエステルの製造方法に存する。
【0006】以下本発明につき詳細に説明する。本発明
において用いられるジカルボン酸成分としては、ナフタ
レンジカルボン酸、例えば2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸またはそのエス
テル形成性誘導体であるが、その一部(全酸成分に対し
て20モル%以下)を他のジカルボン酸、例えばテレフ
タル酸、イソフタル酸、4,4′−ジフェニルジカルボ
ン酸、ジフェノキシエタン−4,4′−ジカルボン酸、
ジフェニルスルホン−4,4−ジカルボン酸、ジフェニ
ルエーテル−4,4′−ジカルボン酸などの芳香族ジカ
ルボン酸、またはセバシン酸、アジピン酸などの脂肪族
ジカルボン酸などで置き換えてもよい。また、該酸成分
のエステル形成性誘導体としては、低級アルキルエステ
ル、フェニルエステル、酸無水物などを挙げることがで
きる。
【0007】グリコール成分としては、1,4−ブタン
ジオールを主成分とするが、その一部(全グリコールの
20モル%以下)を他のグリコール、例えばエチレング
リコール、ネオペンチルグリコール、トリメチレングリ
コール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリ
コール、シクロヘキサンジメタノールなどで置き換えて
もよい。
【0008】ナフタレンジカルボン酸またはそのエステ
ル形成性誘導体を主とするジカルボン酸成分と1,4−
ブタンジオールを主とするグリコール成分とをエステル
化またはエステル交換反応を行うにあたり触媒としては
チタン系の触媒、例えばチタンのアルコラート、フェノ
ラート、が用いられる。通常、チタンのアルコラート化
合物が用いられ、具体的にはテトラブチルチタネート、
テトライソプロピルチタネート、テトラメチルチタネー
ト等が挙げられる。
【0009】溶融重縮合反応における触媒としては、前
述のエステル化またはエステル交換反応と同様の触媒が
使用され、なかでもチタン化合物が好ましい。必要に応
じて、アンチモンやゲルマニウムの酸化物等を加えても
よい。ここで、エステル化またはエステル交換反応は1
50〜280℃、好ましくは180〜260℃で2〜4
時間行われ、溶融重縮合反応は3torr以下の減圧
下、240〜300℃で2〜5時間おこなわれる。触媒
量は、エステル化またはエステル交換反応ではポリマー
に対してチタンの金属換算量で3〜300ppm好まし
くは5〜200ppm、溶融重縮合反応でさらに加える
触媒量は0〜300ppm好ましくは5〜200ppm
である。
【0010】溶融重縮合反応において、触媒以外に、他
の添加剤が少量存在してもよい。他の添加剤としては、
リン酸、亜リン酸およびそのエステル類等のリン化合
物、ジラウリル3,3′−チオ−ジプロピオネート、ペ
ンタエリスリチル−テトラキス(3−ラウリルチオプロ
ピオネート)等のチオエーテル化合物、および2,6−
ジ−t−ブチル−4−オクチルフェノール、ペンタエリ
スリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕等のヒン
ダードフェノール化合物等がある。その他、ポリエチレ
ンワックス、ポリプロピレンワックス、モンタン酸ワッ
クス等の離型剤、タルク、カオリン等のケイ酸塩化合
物、等である。
【0011】本発明における次亜リン酸のアルカリ金属
塩としては、次亜リン酸のリチウム塩、カリウム塩およ
びナトリウム塩等であって、添加する時期は溶融重縮合
反応終了以前であれば、どの時点でもよいが、好ましく
は反応操作の面からエステル化またはエステル交換反応
を行った後、溶融重縮合反応を開始する前が有利であ
る。次亜リン酸のアルカリ金属塩の添加量は、生成する
ポリエステルに対して、10〜1000ppm、好まし
くは20〜300ppmである。添加量が10ppmよ
り少ないと、耐加水分解性、熱安定性の向上効果が十分
には発揮されにくく、また、1000ppmより多く加
えても、更なる効果が得られずかえって重縮合反応を阻
害しやすくなる。
【0012】次亜リン酸のアルカリ金属塩の添加方法と
しては、粉体のまま加える方法、または適当な溶媒たと
えば、1,4−ブタンジオールの溶液またはスラリーと
して添加する方法等が挙げられる。実際の製造を想定し
た場合、次亜リン酸のアルカリ金属塩を1,4−ブタン
ジオール等の溶媒を用いて溶液またはスラリーとして添
加するのが好ましい。なかでも、スラリーとして添加す
る方が重合速度の低下が小さく、かつカルボキシル基量
の低減幅は溶液添加とほぼ同じであることから、特に好
ましい。
【0013】本発明の方法により次亜リン酸のアルカリ
金属塩を反応系に存在させ溶融重縮合を行なうことによ
り重縮合終了直後のポリエステルの末端カルボキシル基
が低減される。即ち、次亜リン酸のアルカリ金属塩の無
添加系では末端カルボキシル基量は30μeq/gから
50μeq/g程度であるのに対して、添加系では10
μeq/gから25μeq/g程度とできる。又、次亜
リン酸のアルカリ金属塩を反応系に存在させることで得
られるポリエステルの、熱滞留における末端カルボキシ
ル基の増加量を低減できる。
【0014】一般に、PBN等のポリエステルは回分法
で製造される。真空下で重縮合を行い、所定の粘度に到
達した時点で復圧し、生成ポリマーをストランドとして
抜出し、冷却、チップ化される。この際ポリマー全量を
反応系から抜き出すのに通常1時間程度要する。したが
って、抜出し最終段階のポリマーは抜出し温度(=重合
温度)である255℃で約1時間熱滞留することにな
る。この間、ポリマーは熱履歴を受けるため、ポリマー
末端が分解し、末端カルボキシル基が徐々に増加してい
く。通常、次亜リン酸のアルカリ金属塩を添加しない場
合は255℃、1時間熱滞留によるポリエステルの末端
カルボキシル基の増加量は35〜50μeq/gである
のに対し、溶融重縮合反応系に次亜リン酸のアルカリ金
属塩を存在させることにより、255℃の温度で1時間
加熱溶融保持した場合のポリエステルの末端カルボキシ
ル基の増加量が15〜30μeq/g程度以下にでき
る。従って、抜出したポリエステル全量の末端カルボキ
シル基の平均値は、次亜リン酸のアルカリ金属塩の無添
加系では50μeq/gから75μeq/gであるのに
対し、次亜リン酸のアルカリ金属塩を添加した系では2
0μeq/gから40μeq/gとなる。こうして得ら
れた重縮合時に次亜リン酸のアルカリ金属塩を添加して
得られたPBNは、120℃飽和水蒸気中、96時間の
加水分解処理を行っても、通常品における〔η〕保持率
が50〜70%であるのに対し〔η〕保持率が80%以
上である。
【0015】溶融重縮合で得られたポリエステルを更に
固相重縮合してもよい。固相重縮合は3torr以下ま
たは窒素ガス等の不活性期待流通下、ポリエステルの融
点以下で行う。末端カルボキシル基量が少ない場合は固
相重合速度が高い。したがって本発明の方法において得
られるポリエステルは固相重合性に優れている。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。なお、実施例中の「部」
とあるものは「重量部」を表し、固有粘度〔η〕はフェ
ノール/テトラクロロエタン(1:1重量部)中、30
℃で測定した溶液粘度から求めたものである。
【0017】末端カルボキシル基量〔COOH〕は、ポ
リマーをベンジルアルコールに溶解し0.1N NaO
Hにて滴定した値であり、106 g当りのカルボキシル
基当量である。耐熱性は、重合終了後、N2 下、255
℃にて溶融ポリマーを1時間かけて全量抜き出し、抜き
出し初期と抜き出し最終(1時間後)の末端カルボキシ
ル基量の差(増加量)として評価した。
【0018】
【数1】Δ〔COOH〕=〔COOH〕(1時間後)−
〔COOH〕(抜出最初)
【0019】耐加水分解性は、抜き出し中間(0.5時
間後)のポリマーチップを120℃、飽和水蒸気中、9
6時間処理し、〔η〕の保持率で評価した。保持率は下
式で示される。
【0020】
【数2】〔η〕保持率=(処理後の〔η〕/初期の
〔η〕)×100(%)
【0021】〔実施例1〕ジメチル−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシレート244部、1,4−ブタンジオー
ル108部および、生成するポリブチレンナフタレート
に対してテトラブチルチタネート11ppm(チタン金
属換算)を加え、190〜255℃で2.5時間エステ
ル交換反応を行った。引き続き、テトラブチルチタネー
トをさらに22ppm(トータル33ppm)および生
成するポリブチレンナフタレートに対して次亜リン酸ナ
トリウム・一水塩を60ppm(次亜リン酸ナトリウム
換算)を加え、255℃にて減圧下溶融重縮合反応を行
った。減圧は、常圧から3torrまで2時間かけて徐
々に行い、以後3torrで保持した。所定の撹拌トル
クまで上昇した時点で、撹拌を停止し槽内をN2 にて復
圧・加圧して1時間かけて、ポリマーを抜き出した。そ
の時の槽内の溶融ポリマーの温度は255℃であった。
抜出し最初、0.5時間および1時間の抜き出しポリマ
ーについて末端カルボキシル基の測定を行った。また、
0.5時間のポリマーについては〔η〕の測定を行っ
た。結果を表−1に示した。
【0022】〔実施例2〕実施例1において次亜リン酸
ナトリウム・一水塩の添加量を30ppmとし重縮合時
間を2時間55分とした以外は実施例1と全く同様に行
ないポリエステルを得た。 〔実施例3〕実施例1において次亜リン酸ナトリウム・
一水塩の代わりに次亜リン酸カリウムを60ppm添加
し重縮合時間を3時間5分とした以外は実施例1と全く
同様に行ないポリエステルを得た。
【0023】〔実施例4〕実施例1においてエステル交
換反応前のテトラブチルチタネート量を80ppmと
し、エステル交換反応のテトラブチルチタネートの添加
量を40ppmおよび次亜リン酸ナトリウム・一水塩の
添加量を300ppmとし、重縮合時間を3時間20分
とした以外は実施例1と全く同様に行ないポリエステル
を得た。
【0024】〔比較例1〕実施例1において次亜リン酸
ナトリウム・一水塩を添加せず、重縮合時間を2時間4
5分とした以外は実施例1と全く同様に行ないポリエス
テルを得た。実施例2ないし4及び比較例1で得られた
ポリエステルは実施例1と全く同様に測定評価を行なっ
た。結果を表−1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】本発明の方法に従って、ナフタレンジカ
ルボン酸を主たる酸成分とし1,4−ブタンジオールを
主たるグリコール成分とするポリエステルを製造するこ
とにより、優れた耐加水分解性および耐熱性を有するポ
リエステルを得ることができる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナフタレンジカルボン酸および/または
    そのエステル形成性誘導体を主成分とするジカルボン酸
    成分と1,4−ブタンジオールを主成分とするグリコー
    ル成分とを次亜リン酸のアルカリ金属塩の存在下に溶融
    重縮合することを特徴とするポリエステルの製造方法。
  2. 【請求項2】 次亜リン酸のアルカリ金属塩を、生成す
    るポリエステルに対して10〜1000ppm添加する
    ことを特徴とする請求項1に記載のポリエステルの製造
    方法。
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