JP3341907B2 - 回折波長範囲の広い回折格子の作製方法 - Google Patents
回折波長範囲の広い回折格子の作製方法Info
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Description
関し、特に、熱線反射膜のように広い波長範囲の光を回
折をする回折格子の作製方法に関するものである。
リマー、重クロム酸ゼラチン、銀塩等の膜に光を干渉さ
せてボリュームホログラムの形で記録したものがよく知
られている。しかし、これらは何れも回折波長の範囲が
狭く、広い波長範囲のものは得られていない。
回折格子を熱線反射膜等に用いようとする場合、回折波
長が数100nm以上の範囲にわたる必要がある。
ものであり、その目的は、屈折率の異なるホログラム感
光材料を複数用いてこれらに簡単な方法でボリュームホ
ログラムタイプの回折格子を記録することにより、回折
波長範囲を広げることである。
るための本発明の原理を、図1を参照にして説明する。
ガラス基板1の上に屈折率の異なるホログラム感光材料
層2、3を設けた感光板を用い、その上にマッチング液
4を介して三角プリズム5を配置し、また、ガラス基板
1の下にミラー6を密着する。最上部に配置した三角プ
リズム5は、第1層2の感光材料に対して入射レーザー
光をあまり屈折させないで効率的に入射させるためのも
のであり、このようにして、法線方向からθ1 (約5
7.4°)の角度で第1層2(n1 =1.3)に入射し
た光はその中を進み、第1層2の下に配置された第2層
3(n2 =1.7)との間で屈折し、第2層3中に法線
方向からθ2 (約40.1°)の角度で進む。さらに、
その光はガラス基板1を経てミラー6との界面に達し、
このミラー6によって反射された光は、図示のように、
第2層3、第1層2を入射光と法線方向から同じ角度で
反対側に向いて外部に出る。この間、ミラーに達するま
での光とミラーで反射された光は各層2、3の中で干渉
して干渉縞を各層に平行に形成する。このようにして形
成された干渉縞は、縞に対して垂直に光を入射させたと
き、その縞の間隔と屈折率に応じてある特定の波長の光
を反射する。すなわち、各層2、3における回折波長域
かそれぞれ異なる。
率をn、干渉縞の間隔をdとし、真空中の波長λの光が
記録材料中を法線方向から同じ角度θで相互に反対側に
向いて進む場合、ブラッグの条件式は次のようになる。
る干渉縞の間隔d1 、d2 が定まり、その間隔により式
(1)に基づいて垂直入射(θ=0)の場合の反射波長
λ1 、λ2 が定まる。λ1 、λ2 は、一般に、n1 ≠n
2 、θ1 ≠0である限り異なる。したがって、記録する
ときのレーザー光の波長λ、そのレーザー光に感度を持
つ感光材料2、3の屈折率n1 、n2 、レーザー光の入
射角度θ1 を任意に選択することにより、回折する波長
範囲を選択することができ、回折波長範囲を広げること
ができる。また、感光材料の層の数をより増やすことに
より、さらに回折波長範囲を広げることができる。
ム感光材料の層を複数基板フィルム上にコーティングす
るには、例えば図2〜図4のようなコーターを用いれば
よい。図2はスライドコーター、図3はスロットコータ
ー、図4はカーテンコーターであり、同時に複数の層を
塗布して製造することができ、これらは従来の単層の場
合の製造に比べて工程増加にはならない。図2から図4
のコーターについて簡単に説明すると、各層用の材料を
押し出す複数のスリット11〜13を設けたノズル10
の先端を、塗布するフィルム14に対して各図に示すよ
うな形状、配置にしたものであり、図2のスライドコー
ター、図4のカーテンコーターは、塗布前に多層の流れ
を作って、その後塗布するもので、低粘度の液の塗布に
適しており、前者はノズルが被塗布フィルム14に1m
m以下の距離で近接配置されるのに対して、後者はノズ
ルを数cm離して配置できる。図3のスロットコーター
は、被塗布フィルム14上に下の層から順に重ねて塗布
するものであり、高粘度の液の塗布に適している。塗布
膜の膜厚制御は、図2、図4の場合、スリット11〜1
3から押し出す液量によって行うが、図3の場合は、被
塗布フィルム14とノズル10の間の距離dによって行
う。
回折波長範囲の広い回折格子の作製方法は、厚み方向に
対して屈折率の異なる複数のホログラム感光材料層から
なる感光体を形成し、該感光体の両側から各層内での法
線方向からの角度が符号が反対で同じ値の角度となるよ
うに斜めに光を入射させて、各層にほぼ平行な干渉縞を
記録することを特徴とする方法である。
置し、他方の側から斜めに光を入射させて干渉縞を記録
するようにすることが現実的である。そして、その際、
感光体の他方の側に三角プリズムの長辺の面を密着して
配置し、三角プリズムの短辺の面から光を入射させるよ
うにすると、より効率的に干渉縞を記録することができ
る。
異なる複数のホログラム感光材料層からなる感光体を形
成し、該感光体の両側から各層内での法線方向からの角
度が符号が反対で同じ値の角度となるように斜めに光を
入射させて、各層にほぼ平行な干渉縞を記録するので、
各層に記録された干渉縞の垂直入射回折波長は異なるこ
とになり、全体で回折波長範囲の広い回折格子を構成す
ることができる。回折波長範囲を800〜1200nm
に設定したものは、可視光を通過し、赤外域の光を反射
する良好な熱線反射膜となる。このような熱線反射膜を
自動車や建物の窓に用いることにより、車内や屋内の温
度上昇を低減することが可能となる。
ついて説明する。三角プリズム5のガラスとしてBK7
(屈折率:1.51)を用いる。この三角プリズム5
は、底角が46.5°の二等辺三角形からなるものであ
る。この二等変三角形の短辺に対して垂直に平行なレー
ザー光(クリプトンレーザー光:647.1nm)を入
射させる。このプリズム5と感光材料の間はマッチング
液4を介して密着されている。こうして、三角プリズム
5を通過したレーザー光は、第1層2に法線方向に対し
て57.4°の角度をなして入射する。そして、屈折し
て第2層3に法線方向に対して40.1°の角度をなし
て入射する。さらに、第2層3を通過した光はマッチン
グ液を介して密着しているミラー6に当たり、反射す
る。反射した光は、第2層3を40.1度の角度をなし
て通過する。そして、再び屈折をして第1層2を57.
4°の角度をなして通過し、さらに、プリズム5を通過
して外部に出て行く。このとき、各感光材料2、3中で
は、ミラー6に達するまでの光とミラー6で反射された
光が干渉し合い、各層に対し平行な干渉縞を形成する。
このときの干渉縞の間隔は、以下のような計算で求めら
れる。
6.5°の角度で進んだクリプトンレーザー光が第1層
(屈折率:1.3)に入射するときの角度θ1 は、前記
式(4)より、 1.51× sin46.5°=1.3× sinθ1 θ1 =57.4° この角度θ1 =57.4°で入射した光による第1層2
中の干渉縞の間隔d1は、式(2)より、 2×1.3×d1 × sin(90−57.4)=647.1 d1 =462nm このとき実際に反射する中心波長λ1 は、式(1)に、
n=1.3、d=462、θ=0を代入して、 λ1 =1201nm となる。
は、40.1°でレーザー光が入射し、干渉縞の間隔d
2 は249nmとなり、このとき、実際に反射する中心
波長λ2 は846nmとなる。
ポリマー材料を、材料の屈折率を1.3〜1.7の間で
変えたものを3層重ねてガラス基板に塗布し、上記のよ
うにして撮影したところ、得られた回折格子は、800
〜1250nmの間の熱線を遮断することができた。
例に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施例に
限定されず種々の変形が可能である。例えば、レーザー
光をハーフミラー等により2分し、各レーザー光を同じ
入射角で多層感光材料の両面へ入射させて記録するよう
にしてもよい。
作製方法によると、厚み方向に対して屈折率の異なる複
数のホログラム感光材料層からなる感光体を形成し、該
感光体の両側から各層内での法線方向からの角度が符号
が反対で同じ値の角度となるように斜めに光を入射させ
て、各層にほぼ平行な干渉縞を記録するので、各層に記
録された干渉縞の垂直入射回折波長は異なることにな
り、全体で回折波長範囲の広い回折格子を構成すること
ができる。回折波長範囲を800〜1200nmに設定
したものは、可視光を通過し、赤外域の光を反射する良
好な熱線反射膜となる。このような熱線反射膜を自動車
や建物の窓に用いることにより、車内や屋内の温度上昇
を低減することが可能となる。
説明するための図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 厚み方向に対して屈折率の異なる複数の
ホログラム感光材料層からなる感光体を形成し、該感光
体の両側から各層内での法線方向からの角度が符号が反
対で同じ値の角度となるように斜めに光を入射させて、
各層にほぼ平行な干渉縞を記録することを特徴とする回
折波長範囲の広い回折格子の作製方法。 - 【請求項2】 前記感光体の一方の側に反射鏡を配置
し、他方の側から斜めに光を入射させて干渉縞を記録す
ることを特徴とする請求項1記載の回折波長範囲の広い
回折格子の作製方法。 - 【請求項3】 前記感光体の一方の側に反射鏡を配置
し、他方の側に三角プリズムの長辺の面を密着して配置
し、該三角プリズムの短辺の面から光を入射させて干渉
縞を記録することを特徴とする請求項2記載の回折波長
範囲の広い回折格子の作製方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17320192A JP3341907B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 回折波長範囲の広い回折格子の作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17320192A JP3341907B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 回折波長範囲の広い回折格子の作製方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0618709A JPH0618709A (ja) | 1994-01-28 |
| JP3341907B2 true JP3341907B2 (ja) | 2002-11-05 |
Family
ID=15955987
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17320192A Expired - Lifetime JP3341907B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 回折波長範囲の広い回折格子の作製方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3341907B2 (ja) |
-
1992
- 1992-06-30 JP JP17320192A patent/JP3341907B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0618709A (ja) | 1994-01-28 |
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