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JP3357766B2 - 核融合炉の遠隔保全装置 - Google Patents
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JP3357766B2 - 核融合炉の遠隔保全装置 - Google Patents

核融合炉の遠隔保全装置

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JP3357766B2
JP3357766B2 JP18733795A JP18733795A JP3357766B2 JP 3357766 B2 JP3357766 B2 JP 3357766B2 JP 18733795 A JP18733795 A JP 18733795A JP 18733795 A JP18733795 A JP 18733795A JP 3357766 B2 JP3357766 B2 JP 3357766B2
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/10Nuclear fusion reactors

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トカマク型核融合装置
等のトーラス状中空構造体の内部に配置された機器を保
全するための遠隔保全装置に関し、特に、大重量の機器
を横方向に移動させる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】D−T反応を行う核融合炉の炉内機器
は、高温のプラズマに直接対向し、高エネルギーの粒子
負荷を直接受けるので、定期的に交換するなどの保全作
業が必要とされている。また、運転後の炉は放射化され
ているため、炉内機器の保全作業はすべて遠隔装置によ
って行わなければならない。
【0003】図7はトカマク型核融合炉の一例の縦断面
を示す図であり、トカマク型核融合炉はトーラス状スペ
ース100の外径が約24m、高さが約12mに及ぶ中空ド
ーナツ状の容器101を有し、この容器全体が厚さ数メ
ートルの遮蔽体(図示せず)の中に収納されている。交
換の対象となっている大型の炉内機器の中で、核融合炉
の運転時に生成される不純物を排出するためのダイバー
タ102は、トーラス状スペース100の下端部に放射
状に並べられて固定されており、1個の大きさがトーラ
ス状スペースの径方向に長さが約 5m、周方向に幅が内
径側で約 0.3m、外径側で約 0.6m、高さが約 2mであ
り、重さは約16トンになるとされている。また、ブラン
ケット103は、ダイバータが設置されているトーラス
状のスペース100の下部を除いた内面全体を覆うよう
に構成されている。また、このトーラス状スペース10
0の周りには、トロイダル磁場コイル104や、トーラ
スの中心軸c回りに円環状にポロイダル磁場コイル10
5a〜105fが複雑に配置されている。したがって、
ダイバータ102やブランケット103等の炉内機器を
交換するには、これらの周りの機器を回避するようにト
ーラス状スペース100の回りに放射状に設けられた中
央部のポート106や下部のポート107を使用しなけ
ればならない。
【0004】特にトカマク型核融合装置において作業能
率および信頼性に優れ、有用な遠隔保全装置として、特
開平4−212091号および特開平6−328373
号で提案されたものを図8および図9に示す。本遠隔保
全装置は、内部のトーラス状スペース100から半径方
向に延びる複数のメンテナンスポート110の外部につ
ながった容器111の内部に配置された機器であって、
互いに回転自在に連結された複数の円弧状リンクから形
成され、前記トーラス状スペース100内に連続した半
円状に延設される軌道112と、この軌道112に沿っ
て移動し、前記炉内機器を取り扱う伸縮型マニピュレー
タ113を搭載したビークル114と、前記容器111
に配置されて前記軌道112を収容する軌道収納手段1
15と、この軌道収納手段115に収納された軌道11
2の各リンクを1つのメンテナンスポート110から前
記スペース100内に周方向に沿って順次送り出し、こ
のスペースと同心状に軌道112を延設し、この軌道1
12の最後端のリンクを支持する軌道展開手段116
と、前記1つのメンテナンスポート110に隣接する他
のメンテナンスポート117から挿入されて前記スペー
ス100内に延設された軌道112の中間部を支持する
軌道支持装置118とを備えることを特徴としている。
【0005】上記ビークル114には、図9に示すよう
に、軌道112内周面に設けられたセクタギア120に
かみ合って軌道112に沿って移動するためのピニオン
ギア(図示せず)およびその駆動機構121と、軌道1
12上を移動するときに軌道支持装置118との干渉を
防止する開口部を有してビークル114に固定される固
定リング122と、この固定リング122の周方向に沿
って移動可能に装着され、固定リング122と同様の開
口部を有する可動リング123と、この可動リング12
3を固定リング122に対して移動する駆動装置124
とが備えられている。
【0006】前記伸縮型マニピュレータ113は、先端
にエンドイフェクタ(図示せず)を備えることができる
テレスコープ型マニピュレータであり、可動リング12
3に結合されて軌道112回りに回転するようになって
おり、約 6mの長さまで伸びて炉の下部にある炉内機器
に接近することが可能になっている。本遠隔保全装置
は、このテレスコープ型マニピュレータ113とビーク
ル114の動作により、炉内全域の機器のメンテナンス
作業を行なうものである。なお、炉内機器の交換は、中
央部のメンテナンスポート117内の軌道支持装置11
8の下側の空間を使用して行なう。
【0007】図7に示すように、ダイバータ102はブ
ランケット103の下端部の径方向の間隔より長く、大
きいので、上方に引き上げて中央のポート106から交
換することはできない。したがって、ダイバータ102
の交換は下部ポート107を使用して行なうことにな
る。
【0008】ここで、ダイバータ102を撤去する手順
について以下に説明する。図10は放射状に並んでいる
ダイバータ102を上から見たようすを示している。ま
ず、下部ポート107内に設置されている遮蔽体(図示
せず)などを撤去して下部ポート107を開け、移動す
るダイバータ102の冷却配管109(図7参照)を切
断しておく。そして下部ポート107の正面にあるダイ
バータ102aを径方向に引き出す。次に隣接するダイ
バータ102bを同図中の矢印のように下部ポートの正
面の位置まで周方向に移動して、その後は同様にして径
方向に引き出す。この動作を繰り返すことにより、ダイ
バータ102を順次下部ポートから炉外に撤去する。新
しいダイバータ102の設置はこれと逆の手順によって
行なう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ダイバータ102を図
10に示すように周方向に移動するためには、「ダイバ
ータの重量」×「ダイバータと床面との摩擦係数」に相
当する駆動力が必要であり、ダイバータ1個の重量を16
トン、摩擦係数を 0.2とすると、周方向の所要駆動力は
16ton・f× 0.2=3.2ton・fとなる。この駆動力を上記に
述べたようなテレスコープ型マニピュレータで発生させ
ようとすると、鉛直下向きに約 6mの長さに伸びている
テレスコープ型マニピュレータの先端に3.2ton・fの横荷
重が負荷され、同時にマニピュレータの付け根には、3.
2ton・f× 6m= 19.2ton・f・mもの大きなモーメントが負
荷されることになる。
【0010】図8に示すような軌道112に装着される
テレスコープ型マニピュレータ113で上記のような大
きな荷重を負荷することは機構的に非常に困難である。
すなわち、テレスコープ型マニピュレータでダイバータ
を周方向に直接移動させることは非常に困難である。
【0011】ダイバータを撤去した後のスペースを使用
して周方向の駆動力を発生する装置を構成するとして
も、周方向と、径方向のスペースが限られており、容易
ではない。特に、ポート正面のダイバータ1個のみを撤
去した状態では、ダイバータ1個分のスペースしかない
ので、このスペースを使用してしまうとダイバータをそ
れのスペースに移動させることができなくなってしまう
という問題がある。さらに、駆動力を発生する装置に
は、駆動力の反力が、転倒力として作用する。例えば、
床面から 0.5mの高さの位置で3.2ton・fの駆動力が作用
する場合には、3.2ton・f× 0.5m=1.6ton・f・mのモーメ
ントが床面との接触点回りに作用する。そのため、床面
との接触部で過大な支持力が必要になり、円周方向の限
られた幅の中でこの転倒力を支持しながらダイバータを
安定的に移動させることは困難となるという問題点があ
る。転倒力を支持する機構を構成することができなけれ
ば、支持が不十分となり、転倒してしまい、移動ができ
なくなる恐れがある。同様に、駆動力を受けるダイバー
タにも転倒力が作用するので安定的に移動させることが
困難になるという問題がある。
【0012】以上のように、大重量機器であるダイバー
タを限られたスペース内で交換するには、多くの技術課
題がある。
【0013】本発明は、かかる点に対処してなされたも
ので、1個の移動対象機器のみが撤去されただけでスペ
ースが限られている状態でも移動ができ、マニピュレー
タ先端に過大な横荷重をかけたり、マニピュレータの付
け根に過大なモーメントをかけることもなく、また、過
大な力で床面を支持する必要もなく、転倒することなく
安定的に大重量の機器を移動することができる核融合炉
の遠隔保全装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の核融合炉の遠隔
保全装置は、床面上に配置された移動対象機器の側面に
対して床面にほぼ平行に駆動力を作用させて移動対象機
器を移動させる移動用アームと、床面に設けられた挿入
部に係合して移動用アームの移動対象機器に対する駆動
力の反力を支持する横荷重支持手段と、一方の端部に移
動用アームが支持され他端部が支持アームに床面にほぼ
垂直な軸回りに回転自在に支持されて横荷重支持手段に
掛かる移動用アームの駆動作用によるモーメントを他端
部に掛かるほぼ垂直方向の荷重により相殺するバランス
アームとを備えることを特徴とする。
【0015】また、本発明の核融合炉の遠隔保全装置
は、移動方向の設置幅が移動対象機器の半分以下となる
ように形成され、前記移動対象機器の1個が撤去されて
生じた空間に挿入設置され、隣接する移動対象機器を引
き寄せ、新たに生じた空間に移転挿入されて、前記隣接
する移動対象機器を押し込み、前記移動対象機器の1個
が撤去されて生じた空間に前記隣接する移動対象機器を
移動させる一連の動作が可能に構成される核融合炉の遠
隔保全装置であって、床面上に配置された移動対象機器
の側面に対して床面にほぼ平行に駆動力を作用させて前
記移動対象機器を移動させる移動用アームと、前記床面
に設けられた挿入部に係合して前記移動用アームの前記
移動対象機器に対する駆動力の反力を支持する横荷重支
持手段と、一方の端部に前記移動用アームが支持され他
端部が支持アームに床面にほぼ垂直な軸回りに回転自在
に支持されて、前記横荷重支持手段に掛かる前記移動用
アームの前記移動対象機器に対する駆動作用によるモー
メントを前記他端部に掛かるほぼ垂直方向の荷重により
相殺するバランスアームとを備えることを特徴とする。
【0016】
【0017】また、本発明の核融合炉の遠隔保全装置
は、上記構成において、移動用アームが互いに回転自在
に連結された2本のリンクからなり、それぞれのリンク
の連結されていない端部が移動用アームの駆動方向にほ
ぼ垂直な面において床面にほぼ平行にスライド可能に支
持されることを特徴とする。
【0018】また、本発明の核融合炉の遠隔保全装置
は、上記構成において、移動用アームの先端に揺動自在
に支持され移動対象機器側の構造に係合可能な係合部を
備えていることを特徴とする。
【0019】また、本発明の核融合炉の遠隔保全装置
は、支持アームはマニピュレータであり、このマニピュ
レータの先端部にバランスアームの他端部が軸支され、
このマニピュレータが前記他端部に床面にほぼ垂直な方
向の荷重をかけることを特徴とする。
【0020】
【0021】また、本発明の核融合炉の遠隔保全装置
は、バランスアームの他端部とマニピュレータの先端と
が着脱自在に構成され、移動用アームを支持するバラン
スアームが炉内にてマニピュレータの先端に装着される
ことを特徴とする。
【0022】
【作用】本発明の核融合炉の遠隔保全装置は、移動用ア
ームをダイバータ等の移動対象機器の側面に対して伸縮
駆動させて移動対象機器を横方向に移動させるととも
に、横荷重支持手段を床面に設けられた溝あるいは穴等
の挿入部に係合させて移動用アームの駆動力の反力を支
持するとともに、一端において床面に垂直な軸回りに移
動用アームを回転自在に支持するバランスアームに、こ
のバランスアームの他端を床面に垂直な軸回りに軸支す
る支持アームによって床面にほぼ垂直方向の荷重を掛け
ることにより上記移動用アームの横方向の駆動力で生じ
るモーメントをバランスさせて移動用アーム装置の転倒
を防止する。
【0023】
【0024】また、本発明の核融合炉の遠隔保全装置
は、移動対象機器の1個が撤去された後の空間に、隣接
する移動対象機器との間に移動対象機器の略半分の空間
を設けるようにかつ横荷重支持手段が床面に設けられた
溝あるいは穴等の挿入部に係合するように設置され、移
動用アームの先端部を隣接する移動対象機器の側面の構
造部に引っ掛けて引き寄せることにより、移動対象機器
の幅の略半分移動させる。ついで、新たに生じた略半分
の空間に移動用アームの向きを反転させて移動挿入さ
れ、横荷重支持手段が床面の挿入部に係合するよう設置
された後、今度は前記隣接する移動対象機器の側面を移
動用アームにより押すことにより、この隣接する移動対
象機器を最初の移動対象機器が撤去されたできた空間に
移動させる。これにより、移動対象機器1個分のスペー
スがあるだけで移動対象機器をポートの正面に容易に移
動させることができ、ポートを通じて順次移動対象機器
を核融合炉の外部に取出すことができる。
【0025】また、本発明の核融合炉の遠隔保全装置
は、移動用アームが、互いに回転自在に連結された2本
のリンクからなり、他端を同一方向にスライド可能なよ
うに構成され、スライドする位置を任意に制御すること
によって、リンクの角度と位置を制御してリンクの連結
部である移動用アームの先端部の位置を制御するととも
に、リンクの角度を広げることにより、移動用アームを
引き込んでコンパクトに収納することができる。
【0026】また、本発明の核融合炉の遠隔保全装置
は、移動用アームの先端部に備えたフック等の係合部を
揺動自在に制御し、移動対象機器側に設けられたピン等
の構造に係合させることにより、移動対象機器を容易に
引き寄せたり、押したりすることができる。また、使用
しないときには、移動用アームの先端部およびその係合
部はコンパクトに収納可能となる。
【0027】
【0028】
【0029】また、本発明の核融合炉の遠隔保全装置
は、マニピュレータとその先端に装着されるバランスア
ームとは着脱自在に構成され、移動用アームを支持する
バランスアームはマニピュレータとは別の経路を経て移
動対象機器の近傍に設置されてから、マニピュレータの
先端に装着され、移動対象機器を移動した後にはマニピ
ュレータから切り離されて、マニピュレータとは別の経
路を経て核融合炉内から撤去される。
【0030】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0031】図1は、本発明の一実施例の遠隔保全装置
を示すものであり、特に図7に示すようなトカマク型核
融合炉において、トーラスの周方向にダイバータ102
を移動させるためにマニピュレータの先端に装着される
ダイバータ移動装置を示すものである。なお、図7にお
いて、符号107はダイバータ102を搬出入する下部
ポート、108はダイバータ102をトーラスの周方向
に移動させるために床面に設けられたレールであり、ダ
イバータ102の底面にはこのレール108に沿って転
がるローラ(図示せず)が組み付けられている。また、
109はダイバータ102の冷却配管である。この例で
は、ダイバータ1個の大きさは、トーラス状スペース1
00の径方向に長さ約 6m、高さ約 2m、幅は内径側で
約 0.3m、外径側で約 0.6mとなっており、重量は約16
トンである。
【0032】図1において、テレスコープ型マニピュレ
ータ113の先端には、直交するm軸、n軸回りに図示
しないアクチュエータにより回転するようにバランスア
ーム1の一端が組み付けられており、バランスアーム1
の他端には駆動ユニット2によりp軸回りに回動できる
ようにフレーム3が取り付けられている。フレーム3の
幅は1個のダイバータの幅の半分以下になっている。
【0033】フレーム3には横方向にリブ4a、4b、
4c、4dが平行に設けられており、リブ4a、4b、
4c、4dの前面にはリニアガイドのレール5a、5
b、5c、5dが取り付けられている。これらのリニア
ガイドのレール5a、5b、5c、5dに沿ってスライ
ドするリニアガイドブロック6a、6bは支持プレート
7aによって結合され、同様にリニアガイドブロック6
c、6d(6dのリニアガイドブロックは手前の部品で
隠れている)は、支持プレート7bによって結合されて
いる。支持プレート7a、7bは、それぞれ、サーボモ
ータおよび減速機からなる駆動ユニット8a、8bで回
転駆動されるボールネジ9a、9bによってそれぞれス
ライドするボールナット10a(10bに相当するボー
ルナットは手前に描かれている部品の陰にあるため図1
には示されていない)に固着されており、独立にスライ
ド駆動される。さらに、支持プレート7a、7bは、そ
れぞれリンク11a(11bに相当するリンクは手前に
描かれている部品の陰にあるため図1には示されていな
い)の基端部を回転自在に支持している。この2本のリ
ンク11a、11bは、q軸回りに回転自在に連結され
ており、q軸部にはフック12aがサーボモータと減速
機からなるフック駆動ユニット13aによってq軸回り
に揺動するように装着されている。このフック12aは
ダイバータ102の側面に設けられた図示しないピンに
引っかけることができるようになっている。
【0034】下側のリブ4c、4bにも、上記と全く同
様に、リニアガイドのレール、リニアガイドブロック、
支持プレート7c、7d、駆動ユニット、ボールネジ、
リンク11c、11d、フック12b、フック駆動ユニ
ット13bからなる同様の機構が構成されている。この
フック12bは前記のフック12aと対称にr軸回りに
揺動するようになっている。
【0035】一方、フック12a、12bの真下付近の
フレーム3の下面2ケ所には、位置合わせピン(フレー
ム3の陰になっているので図1には示されていないが、
符号を14a、14bとする)が下向きに突出するよう
に設けられている。
【0036】図2および図3は、上記の4本のリンク1
1a、11b、11c、11dの基端部の位置とフック
駆動ユニット13a、13bの位置との関係を示す模式
図であり、フレーム3を上方から見たものになってい
る。図2においては、リンク11a、11b、11c、
11dの基端部の揺動中心軸が、それぞれsa 、sb 、
sc 、sd の位置にあり、リンク11a、11bを連結
している軸およびリンク11c、11dを連結している
軸は、それぞれq1 、r1 の位置にあり、フック12
a、12bは開いた状態でフレーム3内に引き込まれて
いる。
【0037】図3は、リンク11a、11b、11c、
11dの基端部をea 、eb 、ec、ed の位置にスラ
イドさせて、リンクを連結している軸をq2 、r2 位置
に移動し、そこでフック12a、12bを回転させてダ
イバータ102の側面に設けられたピン20a、20b
に引っかけた状態を示している。
【0038】このようにそれぞれのリンク11a、11
b、11c、11dの基端部を独立にスライド駆動する
ことによって、フック12a、12bの位置を2次元的
に自在に制御することができる。
【0039】以上のような構成のダイバータ移動装置を
備えた遠隔保全装置によってダイバータ102を撤去す
る手順について説明する。
【0040】まず、図8に示すように、関節によって連
結された円弧状の軌道112を炉内に展開して、前述し
たテレスコープ型マニピュレータ113を備えたビーク
ル114がその軌道112上を走行できるようにしてお
く。テレスコープ型マニピュレータ113の先端には図
1に示すダイバータ移動装置を装着しておく。
【0041】一方、図7において、下部ポート107の
図示しない遮蔽プラグを撤去して、移動するダイバータ
102の冷却配管109を撤去する。ついで、図10に
示すように、下部ポート107の正面にあるダイバータ
102aを下部ポート107からトーラス状スペースの
径方向に引き抜いておく。
【0042】このようにしてダイバータ102を引き抜
いてできたスペースに上記テレスコープ型マニピュレー
タ113により、図1に示すダイバータ移動装置を移動
する。この時、フック12a、12bの前にダイバータ
102の幅の半分のスペースを空けるように片寄せし、
フレーム3の下面に設けた位置合わせピンを床面に設け
た穴に挿入する。
【0043】次に、図2および図3に示すように、リン
ク11a、11b、11c、11dの基端をスライドさ
せることにより、2個のフック12a、12bを周方向
に伸ばし、フック12a、12bを回転させてダイバー
タ102aに隣接するダイバータ102b(図10参
照)の側面のピン20a、20bにフック12a、12
bを引っかける。その状態を上から見たようすを図4に
示し、周方向から見たようすを図5に示す。
【0044】図5において、112は炉内にトーラス中
心と同心状に展開された軌道の断面であり、114は軌
道112に沿って移動するビークルである。テレスコー
プ型マニピュレータ113は軌道112回りに回転する
とともに、ビークル114に対してスライド駆動され
る。斜線を施した部分が図1に示すダイバータ移動装置
である。
【0045】図4において、この状態からダイバータ1
02bをモジュールの幅の半分だけ引き寄せると、ダイ
バータ102bの向こう側にはモジュールの半分の幅の
スペースが新たに生じる。
【0046】そこでテレスコープ型マニピュレータ11
3により図1に示すダイバータ移動装置を引き抜いて、
フレーム3をp軸回りに 180°回転してフック12a、
12bの向きを反転させてから、新たに生じたスペース
に移動して、フレーム3下面の位置合わせピン14a、
14bを床面に設けた穴に挿入する。
【0047】今度はフック12a、12bをダイバータ
102bの反対側の側面のピン(図示せず)にかけてか
ら押すことによって、ダイバータ102の幅の半分だけ
押し出す。
【0048】上記の一連の動作によって、下部ポート1
07の正面のダイバータ102aに隣接していたダイバ
ータ102b全体を下部ポート107の正面に移動する
ことができる。
【0049】ここで、フレーム3の下面に設けた位置合
わせピン14a、14bとバランスアーム1の作用につ
いて図6を参照して説明する。図6は本実施例の遠隔保
全装置で隣接するダイバータを引き寄せる時に作用する
力を径方向から見た説明図である。
【0050】図6において、フレーム3の下面の位置合
わせピン14a、14bが床面に設けられた穴21a、
21bにそれぞれ挿入されている。フック12a、12
bによってダイバータを引き寄せると、フック12a、
12bにはそれぞれ本図で左向きの引っ張り力Fh1、
Fh2が作用し、バランスアーム1の一端には、結合さ
れているテレスコープ型マニピュレータ113の先端か
ら下向きの押しつけ力Fv が作用している。位置合わせ
ピン14a、14bの側面には、Fh1+Fh2に釣り合う
横方向の反力Nh が作用し、フレーム3の下面には、上
記の押しつけ力Fv と遠隔保全装置の重量Mg との合計
に相当する反力Nv が上向きに作用している。フック1
2a、12bの床面から高さをそれぞれh1 とh2 と
し、バランスアーム1の先端でテレスコープ型マニピュ
レータ113の先端から下向きの押しつけ力Fv が作用
している位置と位置合わせピン14a、14bの位置と
の横方向のずれをdとすると、位置合わせピン14a、
14b回りには、以下の式で表されるモーメントMpin
が作用する。
【0051】
【数1】Mpin =Fh1・h1 +Fh2・h2 −Fv ・d ここで、テレスコープ型マニピュレータ113から Fv =(Fh1・h1 +Fh2・h2 )/d で表される荷重をバランスアーム1にかけるようにする
と、 Mpin =0 とすることができ、フックに作用する横方向の力により
装置を転倒させるように働くモーメントを相殺すること
ができる。このように、テレスコープ型マニピュレータ
113で発生させることが容易な伸縮方向の荷重によっ
て、モーメントをバランスさせて転倒を防止することが
できる。
【0052】なお、Fv の大きさは上式の値とちょうど
等しくなければならない訳ではなく、ある程度の誤差が
あっても床面からの反力Nv が位置によって変化した
り、マニピュレータの付け根部に若干の横荷重が生じる
ことになるだけで問題ない。
【0053】一方、フック12a、12bでダイバータ
を押す時には、バランスアーム1をp軸回りに 180°回
転してからバランスアーム1の先端に下向きの荷重をか
ければダイバータを引き寄せる場合と同様に、転倒させ
るように働くモーメントを容易に相殺することができ
る。
【0054】以上に説明したように、本実施例には以下
の効果がある。
【0055】(1)2本のリンクを回動自在に連結する
関節部に、ダイバータを引き寄せたり押したりするフッ
クを設け、リンクの基端部の位置をそれぞれ独立にスラ
イド制御するので、ダイバータの位置と姿勢を任意に制
御することができる。特に、ダイバータをトーラス状ス
ペースの中心軸回りに周方向に移動させることが容易に
できる。さらに、2個の基端部を遠ざけることにより、
リンクをトーラス状スペースの周方向にコンパクトに収
納することができ、装置を小型軽量に構成することがで
きる。
【0056】(2)ダイバータ移動装置の幅がダイバー
タの半分以下になっており、1個のダイバータが撤去さ
れてできたスペースに挿入して、隣接するダイバータを
幅の半分だけ引き寄せ、新たに生じたスペースにダイバ
ータ移動装置を移動して、ダイバータ側面を幅の半分だ
け押し出すようにしたので、1個のダイバータが引き抜
かれてできる限られたスペースのみでもダイバータを移
動することができる。
【0057】(3)フックにおける横方向の力によって
生じるモーメントは、バランスアームの先端に縦方向の
荷重をかけることにより相殺される。しかも、長く縦に
伸びたマニピュレータでは発生が容易な縦方向荷重があ
れば十分で、剛性、強度の面で発生が困難な先端での横
方向荷重が必要ない。このため、過大な支持力を発生さ
せる必要がないので、装置を小型軽量にでき、限られた
スペース内で大きなモーメントをバランスさせて、転倒
を防止しながら機器を安定的に移動させることができ
る。
【0058】なお、上記の実施例においては、本発明の
核心部であるダイバータ移動装置をマニピュレータの先
端に装着した状態で、軌道とビークルとマニピュレータ
を炉内に搬入する方式を採用していたが、マニピュレー
タの先端部と、ダイバータ移動装置の上部とを着脱自在
に構成しておき、下部ポートの正面のダイバータを撤去
した後に、ダイバータ移動装置を下部ポートから炉内に
搬入して、マニピュレータの先端に取り付けるようにし
てもよい。
【0059】この場合には、本ダイバータ移動装置をビ
ークルやマニピュレータとともに中央ポートを経て炉内
に搬入する必要がないので、本ダイバータ移動装置の大
きさや形状の制約が緩和される効果がある。特に中央ポ
ートが小さい場合や、マニピュレータの先端に大きな装
置を装着したままで炉内に搬入することが困難な場合に
も、本発明の遠隔保全装置を実施することができる効果
がある。
【0060】
【発明の効果】上記したように、本発明の核融合炉の遠
隔保全装置によれば、支持アーム先端に過大な横荷重を
かけることもなく、また、過大な力で床面を支持する必
要もなく、安定的に大重量の機器を移動し交換作業する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の核融合炉の遠隔保全装置の一実施例を
示す斜視図である。
【図2】図1の遠隔保全装置のリンクの基端部の位置と
フックの位置との関係を示す図である。
【図3】図2と同様にリンクの基端部の位置とフックの
位置との関係を示す図である。
【図4】隣接するダイバータの側面のピンにフックを引
っかけた状態を上から見た図である。
【図5】図4の状態を周方向から見た図である。
【図6】位置合わせピンとバランスアームとの作用を説
明する図である。
【図7】トカマク型核融合炉の一例を示す縦断面図であ
る。
【図8】遠隔保全装置の全体構成の概略を例示する斜視
図である。
【図9】図8に示す遠隔保全装置のマニピュレータの取
付け部分を例示する斜視図である。
【図10】トカマク型核融合炉において放射状に並んで
いるダイバータを上から見た図である。
【符号の説明】
1………バランスアーム 2………駆動ユニット 3………フレーム 4………リブ 5a〜5d………リニアガイドのレール 6a〜6b………リニアガイドのブロック 7a〜7d………支持プレート 11a〜11d………リンク 12a、12b………フック 13a、13b………フック駆動ユニット 14a、14b………位置合わせピン、 113………テレスコープ型マニピュレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡 潔 茨城県那珂郡那珂町大字向山801番地の 1 日本原子力研究所那珂研究所内 (72)発明者 近藤 光昇 茨城県那珂郡那珂町大字向山801番地の 1 日本原子力研究所那珂研究所内 (72)発明者 柴沼 清 茨城県那珂郡那珂町大字向山801番地の 1 日本原子力研究所那珂研究所内 (72)発明者 村上 伸 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝 府中工場内 (72)発明者 宗像 正 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝 府中工場内 (56)参考文献 特開 平7−60672(JP,A) 多田栄介 他,核融合炉内機器の移動 装置の開発,1995年春の年会要旨集,日 本,社団法人 日本原子力学会,1995年 3月10日,347 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21B 1/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床面上に配置された移動対象機器の側面
    に対して床面にほぼ平行に駆動力を作用させて前記移動
    対象機器を移動させる移動用アームと、前記床面に設け
    られた挿入部に係合して前記移動用アームの前記移動対
    象機器に対する駆動力の反力を支持する横荷重支持手段
    と、一方の端部に前記移動用アームが支持され他端部が
    支持アームに床面にほぼ垂直な軸回りに回転自在に支持
    されて、前記横荷重支持手段に掛かる前記移動用アーム
    の前記移動対象機器に対する駆動作用によるモーメント
    を前記他端部に掛かる床面にほぼ垂直方向の荷重により
    相殺するバランスアームとを備えることを特徴とする核
    融合炉の遠隔保全装置。
  2. 【請求項2】 移動方向の設置幅が移動対象機器の半分
    以下となるように形成され、前記移動対象機器の1個が
    撤去されて生じた空間に挿入設置され、隣接する移動対
    象機器を引き寄せ、新たに生じた空間に移転挿入され
    て、前記隣接する移動対象機器を押し込み、前記移動対
    象機器の1個が撤去されて生じた空間に前記隣接する移
    動対象機器を移動させる一連の動作が可能に構成される
    核融合炉の遠隔保全装置であって、床面上に配置された
    移動対象機器の側面に対して床面にほぼ平行に駆動力を
    作用させて前記移動対象機器を移動させる移動用アーム
    と、前記床面に設けられた挿入部に係合して前記移動用
    アームの前記移動対象機器に対する駆動力の反力を支持
    する横荷重支持手段と、一方の端部に前記移動用アーム
    が支持され他端部が支持アームに床面にほぼ垂直な軸回
    りに回転自在に支持されて、前記横荷重支持手段に掛か
    る前記移動用アームの前記移動対象機器に対する駆動作
    用によるモーメントを前記他端部に掛かるほぼ垂直方向
    の荷重により相殺するバランスアームとを備えることを
    特徴とする核融合炉の遠隔保全装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または記載の核融合炉の遠隔
    保全装置において、前記移動用アームが、互いに回転自
    在に連結された2本のリンクからなり、それぞれのリン
    クの連結されていない端部が前記移動用アームの駆動方
    向にほぼ垂直な面において床面にほぼ平行にスライド可
    能に支持されることを特徴とする核融合炉の遠隔保全装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項記載の核
    融合炉の遠隔保全装置において、前記移動用アームの先
    端に揺動自在に支持され移動対象機器側の構造に係合可
    能な係合部を備えていることを特徴とする核融合炉の遠
    隔保全装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項記載の核
    融合炉の遠隔保全装置において、前記支持アームはマニ
    ピュレータであり、このマニピュレータの先端部に前記
    バランスアームの他端部が軸支され、このマニピュレー
    タが前記他端部に床面にほぼ垂直な方向の荷重をかける
    ことを特徴とする核融合炉の遠隔保全装置。
  6. 【請求項6】 請求項記載の核融合炉の遠隔保全装置
    において、前記バランスアームの他端部と前記マニピュ
    レータの先端とが着脱自在に構成され、前記移動用アー
    ムを支持する前記バランスアームが炉内にて前記マニピ
    ュレータの先端に装着されることを特徴とする核融合炉
    の遠隔保全装置。
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