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JP3368663B2 - 抗菌性包装材料 - Google Patents
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JP3368663B2 - 抗菌性包装材料 - Google Patents

抗菌性包装材料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬品、食品、衛生上
滅菌或いは抗菌性が求められる商品などに用いられる包
装材料に用いられる殺菌性或いは抗菌性を有する抗菌性
包装材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、医薬品・食品・衛生上滅菌或いは
抗菌性が求められる商品などに用いられる包装材料は、
包装するものに対して殺菌又は抗菌性を付与する手段と
して、紫外線ランプによる紫外線照射法、オゾン酸化
法、次亜塩素酸ナトリウム溶液による洗浄法などによる
各種方法があり、目的に応じてそれぞれ選択されてい
る。また銀ゼオライト、金属材料を抗菌剤として、樹脂
に練り込む、または表面に塗工することにより物品に同
様に殺菌又は抗菌性を付与していた。なお、このような
医薬品・食品と直接接する物品に用いられる包装材料に
は殺菌性の強い薬品などを樹脂に練り込む、または表面
に塗工することは、事実上不可能であり、安全性ととも
に優れた殺菌又は抗菌性を有するものが望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の紫
外線照射法、オゾン酸化法は、紫外線の発生やオゾンの
発生に装置を必要としており、また殺菌対象となる物品
の樹脂の表面変色や劣化を引き起こしたり、その処理を
長時間に渡って行なう場合には人体への影響も無視でき
ない問題を有している。
【0004】また抗菌剤を予め樹脂に練り込んでおき、
それを素材として利用する場合は、物品の表面にブリー
ドアウトした抗菌剤のみが有効となるため、樹脂内部に
存在する抗菌剤はその効果を発揮することができないだ
けでなく、表面に露出する抗菌剤を多くするために、多
量に混ぜる必要があり、また抗菌剤の添加は樹脂の機械
的強度、耐候性、耐久性など物性の低下をもたらすとい
う問題を有している。
【0005】また物品に塗工する場合は、抗菌剤の殺菌
・抗菌性の効果を有効に保持・発揮させるために、その
表面に抗菌剤が高濃度で露出させることが必要となり、
塗工液のバインダー樹脂への添加による物性の低下が生
じ、物品の使用時における塗工面の剥離の問題などがあ
った。
【0006】そこで本発明は、包装材料として用いるこ
とが可能であり、しかも抗菌性を長期間保持可能とする
抗菌性包装材料を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決すべくなされたものであり、請求項1に記載の発明
は、熱接着性フィルムの片面に、金属酸化物又は炭化物
からなる絶縁性薄膜層、抗菌性金属薄膜層、接着層、基
材フィルムを順次積層してなり、かつ前記熱接着性フィ
ルムと絶縁性薄膜層に貫通する小孔を多数形成してなる
ことを特徴とする抗菌性包装材料である。
【0008】
【0009】本発明の請求項2に記載の発明は、上記請
求項1に記載の抗菌性包装材料において、前記抗菌性金
属薄膜層が、銀または銅の何れか一方であることを特徴
とする抗菌性包装材料である。
【0010】本発明の請求項3に記載の発明は、上記請
求項1又は請求項2に記載の抗菌性包装材料において、
前記基材フィルムの少なくとも片面に印刷層が形成され
てなることを特徴とする抗菌性包装材料である。
【0011】
【作用】本発明の請求項1に記載の抗菌性包装材料は、
熱接着性フィルムに金属酸化物又は炭化物からなる絶縁
性薄膜層、抗菌性金属薄膜層、接着層、基材フィルムを
順次積層し、かつ前記熱接着性フィルム及び絶縁性薄膜
層に貫通する小孔を多数形成することにより絶縁性薄膜
層上に設けられた抗菌性金属薄膜層から遊離した抗菌性
金属イオンが絶縁性薄膜層に形成された多孔部に吸着、
貯蔵され、少しずつ基材フィルムの孔を通り基材フィル
ムの表面に溶出或いは滲出し、これにより抗菌性を示
す。徐々に基材フィルムの各小孔を介して金属が溶出し
抗菌性を与えるため、安全性とともに長期間安定した抗
菌性を維持することができる。
【0012】また、熱接着性フィルム上に金属酸化物又
は炭化物からなる絶縁性薄膜層を設けることにより、さ
らに熱接着性フィルムと抗菌性金属薄膜層との密着性を
上げるアンカー機能を有し、かつ小孔を加工形成する際
には、この薄膜生成時の帯電を利用することで容易に小
孔を形成することができる。
【0013】本発明の請求項2に記載の抗菌性包装材料
によれば、銀または銅からなる抗菌性金属薄膜層から遊
離した銀または銅の抗菌性金属イオンが絶縁性薄膜層に
形成された多孔部に吸着、貯蔵され、少しずつ基材フィ
ルムの孔を通り基材フィルムの表面に溶出或いは滲出
し、銀または銅の抗菌性金属イオンの細菌・バクテリア
などの増殖抑制効果により抗菌性を示すことができる。
【0014】さらに請求項3に記載の抗菌性包装材料
よれば、基材フィルムの少なくとも片面に印刷層を形成
することにより、デザインを付与することができ、意匠
性の高い包装材料とすることができる。
【0015】
【実施例】本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明す
る。図1は、本発明の抗菌性包装材料の一実施例を示す
断面図であり、図2は本発明の抗菌性包装材料の製造装
置の一例を説明する概略図であり、図3は本発明の抗菌
性包装材料の基材フィルムへの絶縁性薄膜層及び多孔形
成を説明する概略図である。
【0016】図1の本発明の抗菌性包装材料1は、熱接
着性フィルム2上に絶縁性薄膜層3、金属薄膜層4、及
び接着層5を介して基材フィルム6が順次積層された構
成を有しており、熱接着性フィルム2及び絶縁性金属層
3には両層を貫通する小孔7が多数形成されてなる。
【0017】熱接着性フィルム2は、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重
合体、アイオノマー樹脂などから選択される樹脂からな
り、熱により溶融接着可能な樹脂のフィルム状又はシー
ト状のものである。とくに熱シール加工が80〜200
℃程度で可能なものが好ましく、また上記樹脂のブレン
ド物或いは2層以上の多層構造とした熱接着性フィルム
とすることも可能である。
【0018】この熱接着性フィルム2の層厚はとくに限
定されないが、実用上6〜200μm程度のものが利用
される。層厚が6μm未満であると、包装体に加工する
際に、熱による溶融接着するとシール強度が不足し、包
装体が破れることがある。また層厚が200μmを越え
ると、貫通して設けられる小孔5の均一な加工形成が困
難となる。
【0019】絶縁性薄膜層3は、マグネシウム(M
g)、アルミニウム(Al)、珪素(Si)、ジルコニ
ウム(Zr)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)などの金
属の酸化物、炭化物等の化合物からなる化合物薄膜であ
り、上記特性を有するものであればとくに限定されな
い。なお、以下に述べる熱接着性フィルム2の帯電を利
用して小孔7を熱接着性2とともに形成する加工適性を
考慮すれば、絶縁性膜膜層3の表面抵抗値が1015(Ω
/□)以上であることが好ましい。
【0020】絶縁性薄膜層3の層厚は、2〜500nm
の範囲であり、好ましくは10〜200nmである。5
00nmより厚くなると薄膜にクラックが入り、薄膜が
熱接着性フィルム2面から脱落するため、好ましくな
い。また2nmより薄いと、金属薄膜層との接着性の不
良とともに、以下に述べる絶縁性薄膜の帯電性を利用し
た熱接着性フィルム2との小孔加工の問題を生じる。絶
縁性薄膜層3の形成方法は、真空蒸着法、スパッタリン
グ、プラズマ蒸着法、イオンプレーティング法などの公
知のドライプロセスを利用することができる。とくに真
空蒸着法は、長尺状の熱接着性フィルム2とすることで
連続的に高速で、しかも安価に大量加工することができ
る。
【0021】金属薄膜層4は、銀(Ag)、銅(C
u)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム
(Zr)、金(Au)、鉄(Fe)、錫(Sn)などの
金属、これらの酸化物または他の化合物から、抗菌性を
示す材料が選択され、さきに列挙されたもの以外であっ
ても抗菌性を示す金属材料であれ用いることができる。
金属薄膜層4の層厚は5〜500nmの範囲であり、5
nmより薄い場合は抗菌性が不十分であり、また500
nmより厚くなると下層の絶縁性薄膜層3或いは熱接着
性フィルム2からの脱落を生じる問題を有する。好まし
くは5〜200nmの範囲である。
【0022】金属薄膜層4の形成方法は、上記の絶縁性
薄膜層3の形成方法と同様であり、真空蒸着法、スパッ
タリング、プラズマ蒸着法、イオンプレーティング法な
どの公知のドライプロセスを利用することができる。こ
れも同様に真空蒸着法によれば長尺状の熱接着性フィル
ム2に連続的に高速で、しかも安価に大量加工すること
ができる。
【0023】次に本発明の絶縁性薄膜層3が形成された
熱接着性フィルム2に多数の微細な小孔を貫通形成する
方法は、図3に示す蒸着装置Bにより、真空容器20内
で巻出しロール25から供給される熱接着性フィルム2
上に電子ビーム加熱法により蒸着源22を電子ビーム2
3で加熱・蒸発させ、金属性ロール21で冷却し絶縁性
薄膜層3を連続的に形成し、ガイドロール26を介して
巻取りロール27に巻き取られる。ここでこの金属製ロ
ール21から剥離する際に生じるアーク放電24を利用
して熱接着性フィルム2及び絶縁性薄膜層3に小孔を形
成するものである。すなわち熱接着性フィルム2上に絶
縁性薄膜材料を電子ビーム法により薄膜を形成し、この
時に絶縁性薄膜層3が電子ビーム23の照射により生じ
る反射電子、或いは二次電子によって帯電し、これと同
時に金属製ロール21に接している側の熱接着性フィル
ム2表面に逆電位が誘起され、熱接着性フィルム2が金
属製ロール21から離れる際に、アーク放電24が発生
し、これにより熱接着性フィルム2に多数の小孔を容易
に形成することができる。
【0024】さらに熱接着性フィルム2及び絶縁性薄膜
層3に形成される小孔7の数、口径については図3の通
常、蒸着する熱接着性フィルム2の帯電の除去に用いら
れるプラズマ放電部28の各種パラメーターを調整する
ことにより帯電の制御、すなわち小孔の個数、口径の制
御を行うことができる。なお、これらの制御は使用する
熱接着性フィルム2の種類及び厚み、さらに絶縁性薄膜
層3の種類及び厚みにより、発生する小孔の数、大きさ
は異なってくるが、一般的にはプラズマ放電部28に供
給する供給電力29、プラズマ発生用のガス30の組
成、放電圧力を変化させることにより制御することが可
能となる。
【0025】また熱接着性フィルム2及び絶縁性薄膜層
3に形成される小孔の製造方法は、上記の帯電によるア
ーク放電以外に、レーザー方式、熱針貫入方式、ダイヤ
モンドロール方式なども用いることができる。
【0026】本発明における熱接着性フィルム2及び絶
縁性薄膜層3を貫通して形成される小孔5の開口径は、
0.1〜数十μm程度が好ましい。0.1μm以下で
は、金属薄膜層4からの金属イオンの溶出が少なくな
り、抗菌性が不十分となり、また数十μmより大きくな
ると金属薄膜層4からに金属イオンの溶出速度が大きく
なり、初期の抗菌性には優れるが、時間とともにその抗
菌性効果が低下する問題を有している。
【0027】また孔数は孔密度を基準とし、孔密度が1
0〜100個/cm2 である。10個未満では抗菌性が
不十分であり、また100個を越えると基材フィルム2
の機械的強度が低下する問題を有する。
【0028】基材フィルム6は、主に各種天然樹脂、合
成高分子樹脂からなるフィルム状、或いはシート状のも
の、紙、不織布等からなり、とくにこれに限定されるも
のではない。なお、この基材フィルム6の層厚はとくに
規定されないが、包装体としての強度が維持される程度
の層厚であればよく、用途などに応じて適宜選択設計さ
れる。
【0029】例えば高分子樹脂には、必要に応じて無延
伸、一軸延伸、二軸延伸されたポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ
アミド、ポリイミド、ポリカーボネート、セルロース、
メチルセルロース、メチルエチルセルロース、カルボキ
シメチルセロースなどの汎用プラスチック、ポリエーテ
ルテーテルケトン、ポリエーテルスフォン、ポリエーテ
ルエーテルイミド、ポリフェニレンスルファイドなどの
エンジニアプラスチックを利用することができる。さら
に表面に塩化ビニリデンコート(Kコート)されていて
もよい。
【0030】なお、基材フィルム6には図示しないが各
種界面活性剤や着色顔料、充填剤を含む樹脂のコーティ
ングや図1に示すように文字・絵柄などの可視情報やデ
ザインを印刷部8として公知のグラビア印刷法、オフセ
ット印刷法、シルクスクリーン印刷法により任意に設け
ることができる。
【0031】この基材フィルム6と金属薄膜層4とを接
着する接着層5は、包装材料のラミネートに用いられる
従来公知の接着材を用いることができる。例えば、脂肪
族系又は芳香族系のポリエステルポリオール樹脂、ポリ
エーテルポリオール樹脂からなる主剤と、骨格にイソシ
アネート基を1以上有する硬化剤を混合してなる二液硬
化型ウレタン接着材、または一分子中に水酸基とイソシ
アネート基の両方を有する一液硬化型接着材などが用い
られる。
【0032】なお、上記接着材に限定されることなく、
他にもポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹
脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ニトロセルロース
樹脂、酸酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、塩素化オレフィン樹脂等を接着材として用いること
ができ、さらにこれらを任意に混合したものも接着材と
して用いることができる。さらに押し出しラミネートに
用いられる公知のポリエチレンイミン系、ポリブタジエ
ン系、ポリウレタン系などのアンカー剤を1μm以下に
形成し接着層することも可能である。
【0033】次に具体的な実施例について説明する。 (実施例1)図2に示す製造装置Aは真空装置9を用い
て、巻出しロール11から供給される長尺状の熱接着性
フィルム2として層厚60μmの未延伸ポリプロピレン
フィルム上に絶縁性薄膜層3として層厚50nmの酸化
マグネシウムを電子ビーム法により、電子銃12から照
射される電子ビーム13により蒸着源14が加熱され、
金属製ロール15において連続形成され、ガイドロール
16を介して次工程に送られる。次いでDCスパッタリ
ング法を用いて金属薄膜層4として層厚20nmになる
ように銀薄膜を金属製ロール17上でスパッタリングユ
ニット18により形成して巻取りロール19に巻き取っ
た。
【0034】なお、小孔7の形成は、図3の蒸着装置B
の真空装置20に示すプラズマ放電部10にアルゴン/
酸素(80/20wt%)ガスを供給し、プラズマを発
生させ、熱接着性フィルム2上に連続的に0.7μmの
小孔を50〜70(個/cm 2 )形成した。
【0035】このようにして得られた蒸着フィルムに予
め片面にグラビア印刷により絵柄などのデザインからな
る印刷部8を施した基材フィルム6として層厚20μm
の二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)の印刷面
に接着層5として二液硬化型ウレタン系接着剤接着剤を
塗布し、金属薄膜層4と基材フィルム6とをドライラミ
ネートにより複合フィルムとした。
【0036】(比較例1)実施例1の熱接着性フィルム
(層厚60μmの未延伸ポリプロピレン)上に銀の薄膜
をDCスパッタリング法により連続的に形成し、さらに
層厚20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OP
P)をラミネートにより積層し複合フィルムとした。
【0037】(比較例2)層厚60μmの未延伸ポリプ
ロピレンフィルムの片面に、銀ゼオライトを10重量%
含む塩化ポリプロピレン樹脂を3μmの層厚にグラビア
コート法により、コーティングし、銀ゼオライトの非塗
工面に実施例1で用いた層厚20μmの二軸延伸ポリプ
ロピレンフィルム(OPP)をラミネートにより積層し
複合フィルムとした。
【0038】(実施例2)実施例1と同様に真空装置を
用いて、熱接着性フィルム2として層厚30μmの未延
伸ポリプロピレンフィルム上に絶縁性薄膜層3として酸
化アルミニウムを層厚30nmに形成し、さらに金属薄
膜層4として銀薄膜をDCスパッタリング法により層厚
40nmに形成した。
【0039】(実施例3)実施例1と同様に熱接着性フ
ィルム2として層厚60μmの低密度ポリエチレンフィ
ルム上に絶縁性薄膜層3として酸化珪素を層厚60nm
に形成し、さらに金属薄膜層4として銅を層厚100n
mに形成した。この銅薄膜と層厚60μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルムの片面に酸化マグネシウムを
層厚50nmに蒸着した蒸着面とを二液硬化型ウレタン
系接着剤でラミネートにより積層し複合フィルムとし
た。
【0040】以上のようにして得た実施例及び比較例の
抗菌性包装材料の抗菌性を次のような方法で評価した。 <試験1>実施例1〜3及び比較例1、2から得た抗菌
性包装材料を100cm2 ずつ切り取り、試験片を作製
した。これらの試験片の非積層面の熱接着性フィルム2
の表面と、比較例2の銀ゼオライトをコーティングした
表面を界面活性剤(TWEEN80)0.1%を添加し
た滅菌済みの蒸留水100mlで無菌的に洗った。この
洗液の菌数を普通寒天培地を用いた混釈法により測定し
た。その結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】<試験2>さらに、同様に各試験片100
cm2 を用いて、黄色ブドウ球菌(Staphyloc
occus aureus)の洗浄菌体を100cm2
当たり105 個となるように塗布し、この試験片を室内
で24時間放置後の菌数を測定した。以下、同様にして
一ヶ月後と一年後の抗菌性を測定評価した。その結果を
表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】試験結果から実施例1〜実施例3のものは
試験開始初期、一ヶ月経過後、一年経過後のいずれにお
いても良好な抗菌性を示し、本発明の抗菌性包装材料の
抗菌効果が長期間有効であることを示している。また比
較例1、2のものについては、初期の抗菌性を示すもの
の、時間経過とともにその抗菌性の低下が生じている。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、熱接
着性フィルム上に絶縁性薄膜層、金属薄膜層、接着層、
基材フィルムを順次積層し、かつ熱接着性フィルム及び
絶縁性薄膜に小孔が多数形成されてなる抗菌性包装材料
であることから、絶縁性薄膜層、絶縁性薄膜層上に形成
された金属薄膜層から遊離した金属イオンが絶縁性薄膜
層に形成された多数の孔部に吸着、貯蔵され、少しずつ
基材フィルムの孔を通り熱接着性フィルムに表面に溶出
或いは滲出し、これにより抗菌性を示す。
【0046】徐々に基材フィルムの各小孔を介して金属
が溶出し、シートに抗菌性を与えるため、さらに抗菌層
が絶縁性薄膜層、金属薄膜層と二層になっているため、
従来の金属が最外層から露出したものや銀ゼオライト等
の抗菌剤のコーティングや樹脂への練り込みしたものと
異なり、安全性とともに長期間安定した抗菌性を維持す
ることができる。
【0047】また絶縁性薄膜、金属薄膜層を安価なドラ
イプロセスにより形成でき、とくに熱接着性フィルムと
絶縁性薄膜に設けられる小孔を蒸着工程で連続して形成
することができるため、抗菌性包装材料を安価に製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の抗菌性包装材料の一実施例を示す断面
図である。
【図2】本発明の抗菌性包装材料の製造装置の一例を説
明する概略図である。
【図3】本発明の抗菌性包装材料の基材フィルムへの絶
縁性薄膜層形成を説明する多孔加工装置の概略図であ
る。
【符号の説明】
1 抗菌性包装材料 2 熱接着性フィルム 3 絶縁性金属層 4 金属薄膜層 5 接着層 6 基材フィルム 7 小孔 8 印刷部 A 製造装置 B 蒸着装置 9、20 真空装置 10、28 プラズマ放電部 11、25 巻出しロール 19、27 巻取りロール 12 電子銃 13、23 電子ビーム 14、22 蒸着源 15、17、21 金属製ロール 16、26 ガイドロール 18 スパッタリングユニット 24 アーク放電 29 供給電力 30 プラズマ発生用のガス

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱接着性フィルムの片面に、金属酸化物又
    は炭化物からなる絶縁性薄膜層、抗菌性金属薄膜層、
    着層、基材フィルムを順次積層してなり、かつ前記熱接
    着性フィルムと絶縁性薄膜層に貫通する小孔を多数形成
    してなることを特徴とする抗菌性包装材料。
  2. 【請求項2】前記抗菌性金属薄膜層が、銀または銅の何
    れか一方であることを特徴とする請求項1記載の抗菌性
    包装材料。
  3. 【請求項3】前記基材フィルムの少なくとも片面に印刷
    層が形成されてなることを特徴とする請求項1又は請求
    項2記載の抗菌性包装材料。
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