JP3353446B2 - 抗菌性シート - Google Patents
抗菌性シートInfo
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Description
室内など住環境における殺菌性或いは抗菌性を有するシ
ートに関し、とくに殺菌或いは抗菌のための薬品などを
用いることのない抗菌性シートに関する。
ことを目的として、とくに清潔な環境を提供するために
様々な工夫がなされている。例えば住宅設備機器に対し
ては、殺菌又は抗菌性を付与する手段として、紫外線ラ
ンプによる紫外線照射法、オゾン酸化法、次亜塩素酸ナ
トリウム溶液による洗浄法などによる各種方法があり、
目的に応じてそれぞれ選択されている。また家具や商
品、とくに衛生上殺菌又は抗菌性を必要とするものに
は、プラスチックシートや樹脂成形物の場合は、薬品な
どの抗菌剤を樹脂に練り込む、または表面に塗工するこ
とにより、殺菌性又は抗菌性を保持させている。また銀
ゼオライト、金属材料を抗菌剤として、樹脂に練り込
む、または表面に塗工することにより物品に同様に殺菌
又は抗菌性を付与していた。
射法、オゾン酸化法は、紫外線の発生やオゾンの発生に
装置を必要としており、また殺菌対象となる物品の樹脂
の表面変色や劣化を引き起こしたり、長時間に渡って使
用する場合には人体への影響も無視できない問題を有し
ている。
それを素材として利用する場合は、物品の表面にブリー
ドアウトした抗菌剤のみが有効となるため、樹脂内部に
存在する抗菌剤はその効果を発揮することができないだ
けでなく、表面に露出する抗菌剤を多くするために、多
量に混ぜる必要があり、また抗菌剤の添加は樹脂の機械
的強度、耐候性、耐久性など物性の低下をもたらし、さ
らに薬品を用いるため、人体への安全性も考慮する必要
があった。
菌性の効果を有効に保持・発揮させるために、その表面
に抗菌剤が高濃度で露出させることが必要となるため、
上記したように薬品の安全性など人体への影響を考慮す
る必要があった。さらに薬品以外の無機物を抗菌剤とし
て同様に樹脂に練り込む、塗工する場合でも樹脂への添
加による物性の低下が生じ、塗工も物品の使用時での剥
離の問題などがあった。
対し安全性が高く、しかも抗菌性を長期間保持可能とす
る抗菌性シートを提供することを目的とする。
すべくなされたものであり、請求項1に係る発明は、基
材フィルムの少なくとも片面に、金属酸化物又は炭化物
からなる絶縁性薄膜層、抗菌性金属薄膜層を順次積層し
てなり、かつ前記基材フィルムと絶縁性薄膜層に貫通す
る小孔を多数形成してなることを特徴とする抗菌性シー
トである。
属酸化物又は炭化物からなる絶縁性薄膜層、抗菌性金属
薄膜層を順次積層し、かつ基材フィルム及び絶縁性薄膜
層に小孔を多数形成することにより絶縁性薄膜層に形成
された前記金属薄膜層から遊離した金属イオンが絶縁性
薄膜層に形成された多孔部に吸着、貯蔵され、少しずつ
基材フィルムの孔を通り、基材フィルムの表面に溶出或
いは滲出し、これにより抗菌性を示す。徐々に基材フィ
ルムの各小孔を介して金属が溶出し抗菌性を与えるた
め、安全性とともに長期間安定した抗菌性を維持するこ
とができる。
ルム上に金属酸化物からなる絶縁性薄膜層を設けること
により、さらに基材フィルムと抗菌性金属薄膜層との密
着性を上げるアンカー機能を有し、かつ小孔を加工形成
する際には、この薄膜生成時の帯電を利用することで容
易に小孔を形成することができる。
及び銅等の抗菌性金属薄膜層の細菌・バクテリアなどの
増殖を抑制する効果により抗菌性を示すことができる。
る。図1は、本発明の抗菌性シートの一実施例を示す断
面図であり、図2は本発明の抗菌性シートの製造装置の
一例を説明する概略図であり、図3は本発明の抗菌性シ
ートの基材フィルムへの絶縁性薄膜層及び多孔形成を説
明する概略図である。
ィルム2上に絶縁性薄膜層3、金属薄膜層4が順次形成
されてなり、基材フィルム2及び絶縁性金属層3には両
層を貫通する小孔5が多数形成されてなる。
成高分子樹脂からなるフィルム状、或いはシート状から
なり、とくにこれに限定されるものではない。具体的に
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコ
ール、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、
ポリフッ化ビニリデン、ポリアミド、ポリイミド、ポリ
カーボネート、セルロース、メチルセルロース、メチル
エチルセルロース、カルボキシメチルセロースなどの汎
用プラスチック、ポリエーテルテーテルケトン、ポリエ
ーテルスフォン、ポリエーテルエーテルイミド、ポリフ
ェニレンスルファイドなどのエンジニアプラスチックを
利用することができる。この基材フィルム2の層厚はと
くに規定されないが、6μm〜1mm程度のフィルム状
からシート状のものまで、用途などに応じて適宜選択設
計される。とくに連続して形成可能に長尺状とすること
で巻取式連続蒸着装置を利用することが可能となる。
g)、アルミニウム(Al)、珪素(Si)、ジルコニ
ウム(Zr)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)などの金
属の酸化物、炭化物等の化合物からなる化合物薄膜であ
り、上記特性を有するものであればとくに限定されな
い。なお、以下に述べる基材フィルムの帯電を利用して
小孔を基材フィルム2とともに形成する加工適性を考慮
すれば、絶縁性膜膜層の表面抵抗値が1015(Ω/□)
以上であることが好ましい。
の範囲であり、好ましくは10〜200nmである。5
00nmより厚くなると薄膜にクラックが入り、薄膜が
基材フィルム2面から脱落するため、好ましくない。ま
た2nmより薄いと、金属薄膜層との接着性の不良とと
もに、以下に述べる絶縁性薄膜の帯電性を利用した基材
フィルム2との小孔加工の問題を生じる。絶縁性薄膜層
3の形成方法は、真空蒸着法、スパッタリング、プラズ
マ蒸着法、イオンプレーティング法などの公知のドライ
プロセスを利用することができる。とくに真空蒸着法
は、長尺状の基材フィルム2とすることで連続的に高速
で、しかも安価に大量加工することができる。
u)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム
(Zr)、金(Au)、鉄(Fe)、錫(Sn)などの
金属、これらの酸化物または他の化合物から、抗菌性を
示す材料が選択され、さきに列挙されたもの以外であっ
ても抗菌性を示す金属材料であれ用いることができる。
金属薄膜層4の層厚は5〜500nmの範囲であり、5
nmより薄い場合は抗菌性が不十分であり、また500
nmより厚くなると下層の絶縁性薄膜層3或いは基材フ
ィルム2からの脱落を生じる問題を有する。好ましくは
5〜200nmの範囲である。
薄膜層3の形成方法と同様であり、真空蒸着法、スパッ
タリング、プラズマ蒸着法、イオンプレーティング法な
どの公知のドライプロセスを利用することができる。こ
れも同様に真空蒸着法によれば長尺状の基材フィルム2
に連続的に高速で、しかも安価に大量加工することがで
きる。
基材フィルム2に多数の微細な小孔を貫通形成する方法
は、図3に示す蒸着装置6により、真空容器20内で巻
取ロール25から供給されるフィルム基材2上に電子ビ
ーム加熱法により蒸着源22を電子ビーム23で加熱・
蒸発させ、金属性ロール21で冷却し絶縁性薄膜層3を
連続的に形成し、ガイドロール26を介して巻取ロール
27に巻き取られる。ここでこの金属製ロール21から
剥離する際に生じるアーク放電24を利用して基材フィ
ルム2及び絶縁性薄膜層3に小孔を形成するものであ
る。すなわち基材フィルム2上に絶縁性薄膜材料を電子
ビーム法により薄膜を形成し、この時に絶縁性薄膜層3
が電子ビーム23の照射により生じる反射電子、或いは
二次電子によって帯電し、これと同時に金属製ロール2
1に接している側の基材フィルム2表面に逆電位が誘起
され、基材フィルム2が金属製ロール21から離れる際
に、アーク放電24が発生し、これにより基材フィルム
2に多数の小孔を容易に形成することができる。
に形成される小孔5の数、口径については図3の通常、
蒸着するフィルム基材2の帯電の除去に用いられるプラ
ズマ放電部28の各種パラメーターを調整することによ
り帯電の制御、すなわち小孔の個数、口径の制御を行う
ことができる。なお、これらの制御は使用するフィルム
基材2の種類及び厚み、さらに絶縁性薄膜層3の種類及
び厚みにより、発生する小孔の数、大きさは異なってく
るが、一般的にはプラズマ放電部28に供給する供給電
力29、プラズマ発生用のガス30の組成、放電圧力を
変化させることにより制御することが可能となる。
形成される小孔の製造方法は、上記の帯電によるアーク
放電以外に、レーザー方式、熱針貫入方式、ダイヤモン
ドロール方式なども用いることができる。
薄膜層3を貫通して形成される小孔5の開口径は、0.
1〜数十μm程度が好ましい。0.1μm以下では、金
属薄膜層4からの金属イオンの溶出が少なくなり、抗菌
性が不十分となり、また数十μmより大きくなると金属
薄膜層4からに金属イオンの溶出速度が大きくなり、初
期の抗菌性には優れるが、時間とともにその抗菌性効果
が低下する問題を有している。また孔数は孔密度を基準
とし、孔密度が10〜100個/cm2 である。10個
未満では抗菌性が不十分であり、また100個を越える
と基材フィルム2の機械的強度が低下する問題を有す
る。
積層面側に各種界面活性剤や着色顔料、充填剤を含む樹
脂のコーティングや文字・絵柄などの可視情報やデザイ
ンを印刷層として公知のグラビア印刷法、オフセット印
刷法、シルクスクリーン印刷法により任意に設けること
ができる。
て、巻取りロール11から供給される長尺状の基材フィ
ルム2として層厚12μmの二軸延伸ポリエステル上に
絶縁性薄膜層3として層厚50μmの酸化マグネシウム
を電子ビーム法により、電子銃12から照射される電子
ビーム13により蒸着源14が加熱され、金属製ロール
15において連続形成され、ガイドロール16を介して
次工程に送られる。次いでDCスパッタリング法を用い
て金属薄膜層4として層厚20nmの銀の薄膜を金属製
ロール17上でスパッタリングユニット18により形成
して巻取ロール19に巻き取った。なお、小孔5の形成
は、図3の製造装置7の真空装置9に示すプラズマ放電
部10にアルゴン/酸素(80/20wt%)ガスを供
給し、プラズマを発生させ、基材フィルム2上に連続的
に0.7μmの小孔を50〜70(個/cm2 )形成し
た。
厚12μmの二軸延伸ポリエステル)上に銀の薄膜をD
Cスパッタリング法により連続的に作製した。 (比較例2)層厚12μmのポリエステルフィルム上
に、銀ゼオライトを10重量%含む塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体樹脂を3μmの層厚にグラビアコート法に
より、コーティングして複合フィルムを作製した。
用いて、基材フィルム2として層厚0.8mmの透明な
ポリプロピレンシート上に絶縁性薄膜層3として酸化ア
ルミニウムを層厚30nmに形成し、さらに金属薄膜層
4として酸化アルミニウムをDCスパッタリング法によ
り層厚40nm形成した。 (実施例3)実施例1と同様に絶縁性薄膜層3として酸
化珪素を層厚60nmに形成し、さらに金属薄膜層4と
して銅を層厚100nm形成した。
抗菌性シートの抗菌性を次のような方法で評価した。 <試験1>実施例1〜3及び比較例1、2から得た抗菌
性シートを100cm2 ずつ切り取り、試験片を作製し
た。これらの試験片の非積層面の基材フィルム2の表面
と、比較例2の銀ゼオライトをコーティングした表面を
界面活性剤(TWEEN80)0.1%を添加した滅菌
済みの蒸留水100mlで無菌的に洗った。この洗液の
菌数を普通寒天培地を用いた混釈法により測定した。そ
の結果を表1に示す。
cm2 を用いて、黄色ブドウ球菌(Staphyloc
occus aureus)の洗浄菌体を100cm2
当たり105 個となるように塗布し、この試験片を室内
で24時間放置後の菌数を測定し、同様にして一ヶ月後
と一年後の抗菌性を評価した。
試験開始初期、一ヶ月経過後、一年経過後のいずれにお
いても良好な抗菌性を示し、本発明の抗菌性シートの抗
菌効果が長期間有効であることを示している。また比較
例1、2のものについては、初期の抗菌性を示すもの
の、時間経過とともにその抗菌性の低下が生じている。
フィルム上に絶縁性薄膜層、金属薄膜層を順次積層し、
かつ基材フィルム及び絶縁性薄膜に小孔が多数形成され
てなる抗菌性シートであることから、絶縁性薄膜層上に
形成された金属薄膜層から遊離した金属イオンが絶縁性
薄膜層に形成された多数の孔部に吸着、貯蔵され、少し
ずつ基材フィルムの孔を通り基材フィルムに表面に溶出
或いは滲出し、これにより抗菌性を示す。また徐々に基
材フィルムの各小孔を介して金属が溶出し、シートに抗
菌性を与えるため、従来の金属が最外層から露出したも
のや銀ゼオライト等の抗菌剤のコーティングや樹脂への
練り込みしたものと異なり、安全性とともに長期間安定
した抗菌性を維持することができる。
イプロセスにより形成でき、とくに基材フィルムと絶縁
性薄膜に設けられる小孔を蒸着工程で連続して形成する
ことができるため、抗菌性シートを安価に製造すること
ができる。
である。
する概略図である。
性薄膜層形成を説明する多孔加工装置の概略図である。
Claims (1)
- 【請求項1】基材フィルムの少なくとも片面に、金属酸
化物又は炭化物からなる絶縁性薄膜層、抗菌性金属薄膜
層を順次積層してなり、かつ前記基材フィルムと絶縁性
薄膜層に貫通する小孔を多数形成してなることを特徴と
する抗菌性シート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP06418494A JP3353446B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 抗菌性シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP06418494A JP3353446B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 抗菌性シート |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07266477A JPH07266477A (ja) | 1995-10-17 |
| JP3353446B2 true JP3353446B2 (ja) | 2002-12-03 |
Family
ID=13250727
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP06418494A Expired - Fee Related JP3353446B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 抗菌性シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3353446B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2022006907A (ja) * | 2020-06-25 | 2022-01-13 | 三菱マテリアル株式会社 | 抗菌部材 |
| JP2022014495A (ja) * | 2020-07-07 | 2022-01-20 | 三菱マテリアル株式会社 | 抗菌部材 |
-
1994
- 1994-03-31 JP JP06418494A patent/JP3353446B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07266477A (ja) | 1995-10-17 |
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