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JP3407757B2 - 撥水・撥油剤、つや出し剤、固化剤または滑剤 - Google Patents
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JP3407757B2 - 撥水・撥油剤、つや出し剤、固化剤または滑剤 - Google Patents

撥水・撥油剤、つや出し剤、固化剤または滑剤

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JP3407757B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撥水・撥油剤、つや出
し剤、固化剤または滑剤に係わり、撥水・撥油性、耐久
性、耐候性、平滑性、離型性および防汚性に優れた感熱
転写インク用バインダーワックス、カーワックス、フロ
アー・家具用ワックス、皮革用クリーナー等に関する。
【0002】
【従来の技術】皮革、塗装面等の表面処理方法として、
天然樹脂または合成樹脂塗料を用いて塗装面を磨いて光
沢を出し、美観を向上するとともに、撥水・撥油性、耐
汚染性を付与することは古くから行われており、このた
めにワックス類(天然ワックスまたは合成ワックス)、
シリコーンオイル、油性物質等を基材とした各種の撥水
・撥油用、つや出し用組成物が市販されている。
【0003】天然ワックスおよび合成ワックスとして
は、カルナバワックス、キャンデリラワックス、シュガ
ーワックス、ライスワックス、木ロウ、ベイベリーワッ
クス、オーキュリーワックス、エスパルトワックス等の
植物系天然ワックス、みつろう、昆虫ロウ、鯨ロウ、セ
ラックロウ、ラノリンワックス等の動物系天然ワック
ス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワック
ス等の石油系天然ワックス、モンタンワックス、オゾケ
ライトワックス、セレシン等の鉱物系天然ワックス、ヘ
キストワックス、ポリエチレンワックス、カルボワック
ス、カスターワックス、フィッシャートロプッシュワッ
クス、ケゾールワックス等の合成ワックスおよび、上記
動・植物系ワックスの高級脂肪酸および高級脂肪族アル
コール、それらの単独およびそれらの合成エステルが知
られている。
【0004】しかし、従来、一般に知られている天然ワ
ックスは天産品であるため品質にバラツキがあり、かつ
安定供給の面でも問題がある。また、合成および天然ワ
ックスは、そこそこの光沢性を有するものの、優れた撥
水・撥油性、耐久性および防汚性を兼ね備えるという面
では十分ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た撥水・撥油性、耐久性、耐候性、平滑性、離型性およ
び防汚性を兼ね備えた、撥水・撥油剤、つや出し剤、固
化剤または滑剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、炭素数10以
上24以下の直鎖状飽和脂肪族二塩基酸と炭素数6以上
10以下の直鎖状飽和ジオールとを加熱縮合して得られ
るコンプレックス部分エステル化生成物に、炭素数12
以上50以下の直鎖状飽和脂肪族一塩基酸または炭素数
12以上50以下の直鎖状飽和脂肪族モノアルコールを
反応させて得られる平均分子量1000〜7000、融
点45℃以上のコンプレックスエステル化生成物を配合
してなる撥水・撥油剤、つや出し剤、固化剤または滑剤
(以下、「撥水剤等」という)である。
【0007】炭素数10以上24以下の直鎖状飽和脂肪
族二塩基酸としては、セバシン酸、1,9-ノナメチレンジ
カルボン酸、1,10- デカメチレンジカルボン酸、1,11-
ウンデカメチレンジカルボン酸、1,12- ドデカメチレン
ジカルボン酸、1,13- トリデカメチレンジカルボン酸、
1,14- テトラデカメチレンジカルボン酸、1,15- ペンタ
デカメチレンジカルボン酸、1,16- ヘキサデカメチレン
ジカルボン酸、1,17-ヘプタデカメチレンジカルボン
酸、1,18- オクタデカメチレンジカルボン酸、1,19- ノ
ナデカメチレンジカルボン酸、1,20- イコサメチレンジ
カルボン酸、1,20- ヘンイコサメチレンジカルボン酸、
1,22- ドコサメチレンジカルボン酸等をあげることがで
きる。炭素数6以上10以下の直鎖状飽和ジオールとし
ては、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、
1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デ
カンジオールをあげることができる。かかる直鎖状飽和
脂肪族二塩基酸および直鎖状飽和ジオールにおいて、炭
素数が前記の範囲を外れるものを使用すると、本発明の
撥水剤等に所望の性状を付与することができなくる。
【0008】また、一塩基酸としては各種モノカルボン
酸が使用できるが、とりわけ油脂から誘導される脂肪酸
および/またはパラフィン酸化法、オキソ法、コッホ
法、ゲルベ法、アルカリ溶融法で得られる合成脂肪酸が
よい。これらの脂肪酸としては、炭素数12以上50以
下の直鎖状飽和脂肪酸が使用できる。例えば、ラウリン
酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パ
ルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデシル
酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸、セロ
チン酸、モンタン酸、メリシン酸、やし油脂肪酸、牛脂
脂肪酸、魚硬脂肪酸(水素添加魚油脂肪酸)、米国PETR
OLITE 社製 Unicid 425(酸価94,平均分子量59
6)、 Unicid 550(酸価72,平均分子量77
8)、 Unicid700(酸価63,平均分子量888)
等をあげることができる。炭素数12以上50以下の直
鎖状飽和脂肪族一塩基酸と限定したのは、炭素数12未
満の直鎖状飽和脂肪酸、側鎖状飽和脂肪酸、不飽和脂肪
酸等を使用するとコンプレックスエステル化生成物の融
点が低下し、十分な撥水・撥油性、固化性が得られない
ことによる。また炭素数50を超える場合は工業的に入
手しにくい。
【0009】一方、モノアルコールとしては炭素数12
以上50以下の直鎖状飽和脂肪族モノアルコールが使用
できる。例えば、1-デカノール、1-トリデカノール、1-
テトラデカノール、1-ペンタデカノール、1-ヘキサデカ
ノール、1-ヘプタデカノール、1-オクタデカノール、1-
ノナデカノール、1-イコサノール、1-ドコサノール、1-
テトラコサノール、1-ヘキサコサノール、1-オクタコサ
ノール、1-トリアコンタノール、米国PETROLITE 社製 U
nilin Alcohol 425(水酸基価110,平均分子量5
10)、 Unilin Alcohol 550(水酸基価85,平均
分子量660)、 Unilin Alcohol 700(水酸基価6
6,平均分子量850)等をあげることができる。炭素
数12以上50以下の直鎖状飽和脂肪族モノアルコール
と限定したのは、炭素数12未満の直鎖状飽和脂肪族モ
ノアルコール、側鎖状飽和脂肪族モノアルコール、不飽
和脂肪族モノアルコール等を使用するとコンプレックス
エステル化生成物の融点が低下し、十分な撥水・撥油
性、固化性が得られないことによる。また炭素数50を
超える場合は工業的に入手しにくい。
【0010】ここで、本発明で得られるコンプレックス
部分エステル化生成物とは、前記の直鎖状飽和脂肪族二
塩基酸と直鎖状飽和ジオールとのモル比率が1:1.1
〜2または1.1〜2:1、好ましくは1:1.1〜
1.5または1.1〜1.5:1となるような原料比率
でエステル化反応させて得られるもので、該部分エステ
ル化生成物中に未反応のカルボキシル基またはヒドロキ
シル基を有する。原料比率が前記の範囲を外れるとポリ
マー化し、あるいは低分子エステルとなり、これらは本
発明の撥水剤等に所望の性状を与えない。また、本発明
に係わる部分エステル化生成物中に残存するカルボキシ
ル基の割合は酸価で評価でき、残存ヒドロキシル基は水
酸基価で評価できる。かかる部分エステル化生成物は、
ついで前記の直鎖状飽和脂肪族一塩基酸または直鎖状飽
和脂肪族モノアルコールとエステル化反応させ、コンプ
レックスエステル化生成物を得ることができる。その平
均分子量は、原料として使用する前記各成分の分子量お
よびモル比率によって決定されるが、本発明では平均分
子量1000〜7000、融点45℃以上であるものが
望ましい。平均分子量が7000を超えると他の油剤、
ワックスや溶剤との相溶性が次第に低下し、逆に平均分
子量が1000未満では単なる溶剤的作用を有するにす
ぎず、本発明の目的とする物性を得にくくなる。一方、
融点45℃未満のものでは生成物の融点が低すぎるため
十分な撥水・撥油性、固化性が得られない。
【0011】本発明のエステルは、前記原料を無触媒ま
たは触媒の存在下、通常のエステル化方法により合成で
き、その方法は特に限定されない。なお、撥水剤等の製
造は常法により行うことができ、本エステル化生成物を
単独で使用してもよく、あるいは目的に応じて従来の天
然ワックスまたは合成ワックスと併用してもよい。撥水
剤等への配合量は、0.1〜100重量%、好ましくは
5〜70重量%である。
【0012】
【実施例】
合成例(第1表の試料記号:A) 攪拌機、温度計、窒素ガス吹込管、水分離器を備えた4
ツ口フラスコに、1,10- デカメチレンジカルボン酸46
0g(2モル当量)、1,9-ノナンジオール480g(3
モル当量)を仕込み、触媒として塩化スズを1.9g仕
込み160〜240℃にて計算量の水が留出するまで反
応を行った。その所要時間は3時間、酸価0.2であっ
た。反応終了後、冷却してステアリン酸568g(2モ
ル当量)を仕込み、160〜240℃にて計算量の水が
留出するまで反応を行った。その所要時間は5時間であ
った。反応終了後、減圧にてキシレンを留去後、活性白
土を用いて脱色、濾過して微黄色固体を得た。収量12
60g、酸価2.1、けん化価240、平均分子量14
00、融点(℃)63〜64であった。以下、同様の方
法で、第1表に示す本発明のコンプレックスエステル化
生成物(試料記号B〜J)を製造した。
【0013】
【表1】
【0014】実施例1 感熱転写インク用バインダーワ
ックス 第1表に記載のコンプレックスエステル化生成物(試料
記号:A)を用いて、下記成分からなる組成物をボール
ミルにより十分混合し、インク液を作った。なお、組成
における部は重量部を示す(以下同様)。 〔インクの組成〕 コンプレックスエステル化生成物(第1表、試料記号:A) 40部 カルナウバワックス(針入度1) 45部 ポリエステル樹脂 5部 (軟化点127℃、ガラス転移点10℃、破断伸度750%) ニグロシン 10部 (ニグロシンベースEX、オリエント化学工業社製) トルエン 500部 このインクを、厚さ4μmのPETフィルムに塗布、乾
燥し、インク層厚3μmの熱転写シートを作成した。こ
のインクシートをサーマルプリンター(発熱素子密度:
印字品位8ドット/mmの薄膜型ラインサーマルヘッド)
に装着して、印加電力0.2w/ドット、印加時間8ms
ecのパルス幅で普通紙へ印字したところ、地汚れ、印字
のぼけ、にじみ等のない鮮明な印字像が得られた。さら
にこの印字像を指でこすったところ、こすり汚れも発生
しなかった。またインクシートを手揉み試験に供したと
ころ十分な耐剥離性が得られた。
【0015】実施例2 感熱転写インク用バインダーワ
ックス 下記の組成により、実施例1と同様にインク液を作っ
た。 〔インクの組成〕 コンプレックスエステル化生成物(第1表、試料記号:G) 60部 エチレン/酢酸ビニル共重合体 25部 (三井デュポンポリケミカル(株)製、EV−310) カーボンブラック(三菱化成(株)製、MA−100) 15部 このインクを、厚さ7μmのPETフィルムにホットメ
ルトワイヤーバー法で塗布し、インク層厚4μmの熱転
写用インクシートを作成した。このインクシートを実施
例1と同様に印字テストしたところ、地汚れ、印字のぼ
け、にじみ等のない、かつこすり汚れの極めて少ない鮮
明な印字像が得られた。また、実施例1と同じ手揉み試
験によるインク層の耐剥離性も良好であった。
【0016】実施例3 カーワックス 第1表の試料記号:C、F、GまたはHを用いて、以下
の処方例で、常法により固形カーワックスを調製した。 〔処方例〕 マイクロクリスタリンワックス(mp68.3℃) 5部 コンプレックスエステル化生成物(試料記号:C) 15部 ジメチルシリコーン(350cs) 10部 ミネラルスピリット 70部 得られたカーワックスを用い、自動車塗面に艶拭きし、
艶拭き時の伸び、拭き取り性、撥水性および、水洗浄1
0回後の光沢、撥水性を評価した。結果を第2表に示
す。
【0017】
【表2】 市販品イ:パラフィンワックス10%、マイクロクリス
タリンワックス5%配合タイプ 市販品ロ:カルナウバワックス10%、パラフィンワッ
クス5%配合タイプ 評価方法:3段階評価(○・・・良好、△・・・普通、
×・・・不可)
【0018】実施例4 ペースト状溶剤型フロアーおよ
び家具用ワックス 第1表の試料記号:B、DまたはJを用い、以下の処方
例でフロアーおよび家具用ワックスを調製した。 〔処方例〕 コンプレックスエステル化生成物(試料記号:J) 15部 セレシン 5部 パラフィンワックス(mp62.8℃) 10部 ミネラルスピリット 70部 得られたワックスを用い、ウレタン塗料で塗装した木材
合板に艶拭きし、艶拭き時の伸び、光沢、撥水性およ
び、洗剤による洗浄10回後の光沢、撥水性を評価し
た。結果を第3表に示す。
【0019】
【表3】 市販品ハ:カルナウバロウ5%、パラフィンワックス2
0%配合タイプ 評価方法:第2表の注釈と同じ
【0020】実施例5 靴クリーム 第1表の試料記号:EまたはIを用い、以下の処方で靴
クリームを調製した。 コンプレックスエステル化生成物(試料記号:E) 17部 みつろう 15部 ミネラルスピリット 27部 トリエタノールアミン 3部 ステアリン酸 5部 水 33部 得られた靴クリームを用い、牛皮製靴に対する艶拭き時
の伸び、光沢、撥水性および降雨時3回使用後の光沢、
撥水性を評価した。結果を第4表に示す。
【0021】
【表4】 市販品ニ:キャンデリラロウ5%、カルナウバロウ10
%配合タイプ 評価方法:第2表の注釈と同じ
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、撥水・撥油性、耐久
性、耐候性、平滑性、離型性、防汚性、固化性、滑沢性
等に優れる撥水・撥油剤、つや出し剤、固化剤または滑
剤が得られ、これらは感熱転写インク用バインダーワッ
クス、カーワックス、フロアー・家具用ワックス、皮革
用クリーナー等として好適に利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 3/18 101 C09D 5/00 C09D 167/02 - 167/03 C09G 1/06 - 1/18 C09K 3/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数10以上24以下の直鎖状飽和脂
    肪酸二塩基酸と炭素数6以上10以下の直鎖状飽和ジオ
    ールとを加熱縮合して得られるコンプレックス部分エス
    テル化生成物に、炭素数12以上50以下の直鎖状飽和
    脂肪族一塩基酸または炭素数12以上50以下の直鎖状
    飽和脂肪族モノアルコールを反応させて得られる平均分
    子量1000〜7000、融点45℃以上のコンプレッ
    クスエステル化生成物を配合してなる撥水・撥油剤。
  2. 【請求項2】 コンプレックス部分エステル化生成物
    が、前記直鎖状飽和脂肪族二塩基酸と前記直鎖状飽和ジ
    オールとのモル比率において、1:1.1〜2または
    1.1〜2:1である原料比率でエステル化反応させて
    得られるものである請求項1に記載の撥水・撥油剤。
  3. 【請求項3】 ワックスである、請求項1又は2に記載
    の撥水・撥油剤。
  4. 【請求項4】 皮革用クリーナーである、請求項1又は
    2に記載の撥水・撥油剤。
  5. 【請求項5】 炭素数10以上24以下の直鎖状飽和脂
    肪酸二塩基酸と炭素数6以上10以下の直鎖状飽和ジオ
    ールとを加熱縮合して得られるコンプレックス部分エス
    テル化生成物に、炭素数12以上50以下の直鎖状飽和
    脂肪族一塩基酸または炭素数12以上50以下の直鎖状
    飽和脂肪族モノアルコールを反応させて得られる平均分
    子量1000〜7000、融点45℃以上のコンプレッ
    クスエステル化生成物を配合してなるつや出し剤。
  6. 【請求項6】 コンプレックス部分エステル化生成物
    が、前記直鎖状飽和脂肪族二塩基酸と前記直鎖状飽和ジ
    オールとのモル比率において、1:1.1〜2または
    1.1〜2:1である原料比率でエステル化反応させて
    得られるものである請求項5に記載のつや出し剤。
  7. 【請求項7】 ワックスである、請求項5又は6に記載
    のつや出し剤。
  8. 【請求項8】 皮革用クリーナーである、請求項5又は
    6に記載のつや出し剤。
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