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JP3412117B2 - 量子化の符号化パラメータを用いる電子すかし作成方法およびその読出し方法 - Google Patents
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JP3412117B2 - 量子化の符号化パラメータを用いる電子すかし作成方法およびその読出し方法 - Google Patents

量子化の符号化パラメータを用いる電子すかし作成方法およびその読出し方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は音声や画像をディ
ジタル的に圧縮して伝送したり記録したりするシステム
において、その圧縮されたビット列に秘密情報(電子す
かし情報)を埋め込み、その埋め込まれた情報からその
圧縮ビット列の制作者や配付先情報などのすかし情報を
取り出させるようにすることで、不正なコピーや転売を
抑制するために利用される電子すかし作成方法および電
子すかし読出し方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子すかしは具体的には以下の2つの条
件を同時に満たす仕組みを提供するものである。 (1)通常の復号器では音声や画像が再生できるが、電
子すかし情報はどこに埋め込まれているか見つけること
ができないし、その電子すかし情報を書き換えたり、消
したりすると、再生された音楽や画像に大きな劣化が生
じる。
【0003】(2)一方、検査用の復号器では、すかし
情報を読み出させることができる。一つの情報(音楽や
画像)に対して異なるすかし情報を埋め込んで配布する
際、ごく一部のビットに対してのみすかし情報を埋め込
む方法ではすかし情報を容易に消すことができる場合が
ある。つまり一つのビット系列ではすかし情報の検出は
困難であるが、すかしの情報が埋め込まれた多数の複数
のビット系列を比較すると、すかし情報が埋め込まれた
ごく一部の位置がわかり、すべてのビット列のすかし情
報を性能の劣化なく消すことが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、通
常の圧縮符号のビット列や復号器を変更することなく、
また音声や画像の品質の劣化を抑えて、すかし情報を埋
め込み、復号器ではすかしの内容を変更できないような
電子すかし情報作成方法及びその読出し方法を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明ではベクトル量
子化の符号化処理にかかわる制御のパラメータの値をす
かし情報に対応して制御して変更する。このように構成
することにより従来のスカラ量子化の符号系列への埋め
込みと異なり、復号器ではすかし情報の解読や変更は困
難であり、またすかし情報の埋め込みによる劣化が少な
い。
【0006】
【発明の実施の形態】図1に示すように入力端子11よ
りの圧縮符号化されるべき入力信号は符号器12におい
て圧縮符号化される。例えばベクトル量子化により符号
化され、出力端子13から符号化出力が出力される。こ
の発明ではすかし情報がすかし情報端子14より符号化
パラメータ制御部15に入力され、符号器12における
符号化処理における符号化の制御パラメータをすかし情
報に応じてわずかに変化させ、符号化器12から出力す
る圧縮ビット系列(符号化ビット系列)を変化させてす
かし情報を圧縮ビット系列に埋め込む。
【0007】圧縮ビット系列はすかし情報に依存して変
化するが、通常の復号器17によりその圧縮ビット系列
を復号した出力信号は、すかし情報により符号化の制御
パラメータが変化させられない場合圧縮ビット系列の
復号出力との差は僅かで、劣化は無視できる。また通常
の復号器17ではすかし情報を読み出すことはできな
い。この発明のすかし情報の読出し方法の実施形態によ
れば、すかし情報復号器21において、符号器12に入
力した入力端子11の信号系列とまったく同一の信号系
列を符号器22で、すかし情報で制御されない状態で同
一の符号化形式で符号化し、この符号化結果と、符号化
出力端子13の符号化系列とを比較する。この比較によ
り異なる状態に応じてすかし情報を出力端子24に得
る。
【0008】符号化パラメータ制御部15における符号
化の制御パラメータの例として、ベクトル量子化の重み
係数を使う例を説明する。楽音や音声の符号化での有望
な符号化法の一つとして周波数領域の重み付きベクトル
量子化がある。周波数領域で平坦化された量子化対象の
信号をx(i)、インデックスがjの再生ベクトルをe
j (i)、ベクトル包絡をw(i)、聴覚補正係数をr
(0<r<1)とするとこの量子化における歪みは次の
ように定義される。
【0009】 D=Σi=0 L-1 w(i)r (x(i)−ej (i))2 (1) 通常r=0.7程度の値が使われる。このrを少し変え
ると伝送符号は異なり、復号信号の歪みも変化するが、
その差はわずかである。一方、伝送符号を受け取った復
号器ではrの値がいくらであるかを推定することは困難
である。一旦符号化されたビット列からrを取り出すた
めには符号化対象となった入力信号を再符号化し、すで
に符号化された(配布された)ビット列と比較する必要
がある。一つのベクトルに1ビットのすかし情報を入れ
る場合に例えば、すかし情報が“0”ならば、r=0.
65、“1”ならr=0.75とすればよい。すかし情
報が“0”か“1”かによりrの差が大きいときには、
その“0”か“1”かに応じて出力符号が異なる可能性
が大きいが、符号化情報の品質が変化する量も大きい。
すかし情報にもとづくrの差が小さい時には、rによっ
て出力符号が変化しない可能性がある。
【0010】入力ベクトル中の複数のベクトルのある特
定のベクトル、例えばある時間ごとのベクトルに対して
のみ符号化の制御パラメータを変化させる場合に、rの
変化によって伝送符号が変わらない場合はそのベクトル
はすかし情報の埋め込みに使用せず、前記例ではr=
0.7にすればよい。しかし同じ情報源の伝送系列に複
数のすかし情報、即ち作成者などの送り手の固定の情報
だけでなく、利用者の名前や時刻の情報などをすかし情
報として入れる場合には、入力ベクトル中の特定のベク
トルのみにすかし情報を入れるだけでは不十分である。
このような場合は同一の情報源の伝送符号に異なるすか
し情報がはいっている伝送ビット系列を集めて、比較す
ると大部分のビット系列は共通であるが、すかし情報が
はいっている特定のベクトルに対応する伝送ビット部分
だけが他の系列の対応する部分と異なるので、すかし情
報の位置が容易にわかってしまうためである。この結
果、すかし情報に対応するビット系列を本来のビット系
列に書き換えることで、情報劣化を起こさずにすかし情
報を消してしまうことができることになる。
【0011】複数のすかし情報がはいったビット系列を
集めてきても、圧縮符号の数多くの伝送符号にすかし情
報を冗長に入れてあればすかし情報を完全に消すことは
困難になる。すかし情報を冗長にする一つの方法はすか
し情報を冗長な中間ビット系列に変換し、本来のすかし
情報1ビットに対して複数の入力ベクトルの符号化の制
パラメータを制御する。例えば図2に示すように1ビ
ットのすかし情報を5ビットの中間ビットに拡散させて
制御することにする。予めすかし情報の“0”を5ビッ
ト、すなわち32種類のビット系列のうち16個に対応
させ、“1”に対して残りの16個の系列を対応させて
おく。
【0012】すかし情報を埋め込むときには、すかし情
報が“0”であれば上記“0”に対応させた16個の中
間ビットのひとつをランダムに選択し、たとえば001
01の情報を5つのベクトル量子化の制御パラメータと
する。すなわち入力ベクトルの特定のベクトルに対し順
次ベクトル量子化を行なうとき、最初2つめと4番め
のベクトルに対してはr=0.65で最適符号を探索
し、圧縮ビット系列とし、3番目と5番めのベクトルに
対してはr=0.75で最適符号を探索し、圧縮ビット
系列とする。
【0013】このようにしてすかし情報が埋め込まれた
場合は、その複数の圧縮ビットの系列を観察して、制御
パラメータに対応するベクトル符号が分かったとして
も、中間ビットの系列が推測できるにすぎない。この中
間ビット列がさらにすかしとどう対応するかをみつける
ことすなわちすかし情報と中間ビット列との対応を推定
することは困難である。従ってすかし情報を読みとるこ
とも困難であり、確実に消すことはできない。
【0014】多重ベクトル量子化別名共役ベクトル量子
化(例えば特開平1−205638号公報参照)を使う
場合符号化の制御パラメータとして他のものをすかし情
報の埋め込みに用いることができる。この実施例を以下
に説明する。この量子化では、図3に示すように通常2
つの符号帳31,32からの再生ベクトルの和で最終的
な再生ベクトルを作る。入力端子11からの入力ベクト
ルxに対し、各符号帳31,32からの中間再生ベクト
ルe,fの組み合わせ(j,k)を以下の量子化歪みD
が最小化するように制御部33で捜す。
【0015】 D=Σi=0 L-1 (x(i)−ej (i)−fk (i))2 (2) 量子化歪みDを最小化するために、e,fのすべての組
み合わせで誤差を計算してもよいが、通常は演算量が非
常に大きくなる。このため現実的には準最適な方法とし
て以下のように各符号帳31,32からのベクトルe,
fに対して別々に歪みDe ,Df を計算して、複数の候
補を選択し、残された候補だけの組み合わせで伝送符号
を決定する。
【0016】 De =Σi=0 L-1 (x(i)−ej (i))2 f =Σi=0 L-1 (x(i)−fk (i))2 (3) このときj,kそれぞれに残す候補の数をne ,nf
すると、候補の数をパラメータとして変化させると伝送
符号は変化するが、復号器からはつまり、残す候補の数
e ,nf の合計が同一でも、ne ,nf との割合を異
ならすと、その変化を判断することは不可能である。最
終的歪みは同じでも、組み合せ(j,k)が異なること
が多い。
【0017】従って、このパラメータne ,nf をすか
し情報として利用することができる。例えばすかし情報
が“0”の時にはne =10,nf =20、すかし情報
が“1”の時にはne =20,nf =10とすればよ
い。このようにne ,nf を変化させても通常の復号器
では復号信号の歪みはすかし情報の埋め込みによる影響
はほとんどない、またすかし情報の推定は困難である。
このようなすかし情報に対するこの発明のすかし情報読
み出し方法の実施形態は、図1の場合と同様に圧縮する
入力信号を、ne =10,nf =20として符号化し、
その結果と、圧縮ビット列とを比較し、同一の符号はす
かし情報が“0”であると判断し、また圧縮する入力信
号をne =20,nf =10として符号化し、その結果
と、圧縮ビット列とを比較し、同一の符号はすかし情報
が“1”であると判断する。
【0018】この予備選択数ne ,nf を変化させる方
法でも、聴覚補正係数rを変化させる実施例と同様に、
すかし情報を入力信号中の特定のベクトルの伝送符号の
みに適用すると、複数の異なるすかし情報が埋め込まれ
ているビット系列を集めて比較することにより、すかし
情報を消すことができる可能性がある。これに対して
は、先の場合と同様にすかし情報の各ビットを多数の冗
長な中間ビット系列に対応させればよい。
【0019】
【発明の効果】この発明のベクトル量子化に基づくすか
し作成方法は、符号系列の順序や復号器の構成をまった
く変えないで済み、かつ復号情報の品質劣化を小さく抑
えることができ、かつ復号器でのすかしの書き換えが困
難である。さらに同一信号系列に対する圧縮符号に対し
て異なるすかし情報をいれた圧縮ビット列を複数集めて
も、劣化を伴なわないすかし情報の書き換えが困難であ
る。このため、圧縮データの送り側と受け側の両方の契
約者の情報をすかしとして埋め込むことも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のすかし情報作成方法およびこの発明
のすかし情報読出し方法を実施するための機能構成を示
す図。
【図2】すかし情報を冗長な中間ビット列に対応させる
実施例を示す図。
【図3】多重ベクトル量子化方法を実施するための機能
構成を示す図。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−185200(JP,A) 特開 平1−205638(JP,A) 特開 平10−224342(JP,A) 特開 平10−65912(JP,A) 特開 平10−313402(JP,A) W.Bender、D.Gruhl、 森本典繁、A.Lu,電子透かしを支え るデータ・ハイディング技術(上),日 経エレクトロニクス,日本,日経BP 社,1997年 2月24日,683,149−162 W.Bender、D.Gruhl、 森本典繁、A.Lu,電子透かしを支え るデータ・ハイディング技術(下),日 経エレクトロニクス,日本,日経BP 社,1997年 3月10日,684,153−168 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 7/30 G06T 1/00 G10L 19/00 H04N 1/41 H04N 7/24

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力ベクトルを、ベクトル量子化すると
    共にそのベクトル量子化符号に電子すかし情報を埋め込
    む電子すかし作成方法において、 上記入力ベクトルのベクトル量子化の符号化処理にかか
    わる制御パラメータの値を、制御パラメータが変化させ
    られない場合との差による復号信号の歪が無視できる範
    囲で、上記すかし情報に対応させて変更することを特徴
    とする電子すかし作成方法。
  2. 【請求項2】 上記制御パラメータは重み付きベクトル
    量子化の重み係数であることを特徴とする請求項1記載
    の電子すかし作成方法。
  3. 【請求項3】 上記制御パラメータが共役ベクトル量子
    化の予備選択の個数であることを特徴とする請求項1記
    載の電子すかし作成方法。
  4. 【請求項4】 上記すかし情報の各ビットを多数の冗長
    な中間ビット系列に対応させて、この中間ビット系列に
    基づいて上記入力ベクトルの複数に対して上記制御パラ
    メータを変更することを特徴とする請求項1乃至3の何
    れかに記載の電子すかし作成方法。
  5. 【請求項5】 入力ベクトルを、ベクトル量子化すると
    共に、その量子化処理における符号化の制御パラメータ
    をすかし情報で制御してすかし情報を埋め込んだ圧縮ビ
    ット系列から上記すかし情報を読み出す方法であって、 上記入力ベクトルを入力とし、すかし情報の異なるビッ
    トと対応した各符号化の制御パラメータでそれぞれ量子
    化し、その各量子化結果と、上記圧縮ビット系列とを比
    較し、一致したものと対応する符号化の制御パラメータ
    から埋め込まれたすかし情報を求めることを特徴とする
    電子すかし情報読出し方法。
  6. 【請求項6】 入力ベクトルを、ベクトル量子化すると
    共に、その量子化処理における符号化の制御パラメータ
    をすかし情報で制御してすかし情報を埋め込んだ圧縮ビ
    ット系列から上記すかし情報を読み出す方法であって、 上記入力ベクトルを入力とし、上記符号化の制御パラメ
    ータが制御されない状態で同一の量子化形式でベクトル
    量子化し、その量子化結果と上記圧縮ビット系列とを比
    較し、この比較により異なる状態に応じてすかし情報を
    求めることを特徴とする電子すかし情報読出し方法。
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