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JP3417038B2 - シリコン基板のエッチング方法 - Google Patents
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JP3417038B2 - シリコン基板のエッチング方法 - Google Patents

シリコン基板のエッチング方法

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JP3417038B2
JP3417038B2 JP04283994A JP4283994A JP3417038B2 JP 3417038 B2 JP3417038 B2 JP 3417038B2 JP 04283994 A JP04283994 A JP 04283994A JP 4283994 A JP4283994 A JP 4283994A JP 3417038 B2 JP3417038 B2 JP 3417038B2
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oxide film
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junction
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シリコン基板のエッ
チング方法に係り、詳しくは、例えば、半導体圧力セン
サにおけるダイヤフラムを形成する際に使用されるシリ
コン基板のエッチング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体圧力センサの製造に際し、
(110)面を用いたシリコン基板の一部に薄肉のダイ
ヤフラムを形成するときには、KOHによる異方性エッ
チングにて行っていた。即ち、(110)面のエッチン
グは時間管理のKOHエッチングを行っていた。ところ
が、(110)面であるためエッチング面がギザギザに
なってしまい、センサ特性のバラツキを生じる。そのた
めにエッチング面を平坦化する必要があった。
【0003】そこで、日本電装公開技報88−002の
ように、ダイヤフラム形成後のエッチング面に、スパッ
タ法により形成したSiO2 (SP−SiO2 )膜を設
けるようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
SP−SiO2 膜を設けると、シリコン基板とは別の部
材が必要となるとともに工程数が増加してしまってい
た。又、(110)面をエッチングするために、(10
0)面のエッチングのように電気化学エッチングを用い
てもエッチング面がギザギザになってしまっていた。
【0005】そこで、この発明の目的は、(110)面
のシリコンにおけるエッチング面を容易に平坦化できる
シリコン基板のエッチング方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、PN接合を有する(110)面のシリコン基板をア
ルカリ異方性エッチング液を用いて電気化学エッチング
するに際し、PN接合を形成する一方の面からエッチン
グを開始し、PN接合部におけるエッチング面上での陽
極酸化膜形成とその酸化膜エッチングとが平衡状態と
り前記エッチング面に凹凸が存在する時点から所定時間
が経過した時に電圧印加を終了させるようにしたシリコ
ン基板のエッチング方法をその要旨とする。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明における前記平衡状態となった時点は、通電電流
を検出してその電流のピーク後の一定電流への変曲点で
あるシリコン基板のエッチング方法をその要旨とする。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明における前記変曲点は、ピーク電流検出後の所定
時間が経過した時であるとみなすものであるシリコン基
板のエッチング方法をその要旨とする。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の発明における前記所定時間を5分以上とするシリコン
基板のエッチング方法をその要旨とする。請求項5に記
載の発明は、PN接合を有する(110)面のシリコン
基板をアルカリ異方性エッチング液を用いて電気化学エ
ッチングするに際し、PN接合を形成する一方の面から
エッチングを開始し、PN接合部におけるエッチング面
上での陽極酸化膜形成とその酸化膜エッチングとが平衡
状態となった時点から所定時間が経過した時に電圧印加
を終了させるようにし、前記平衡状態となった時点から
所定時間における電圧印加は交流波によるものであるシ
リコン基板のエッチング方法をその要旨とする。
【0010】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の発明における前記交流波の周期はアルカリ異方性エッ
チング液によりエッチング面での陽極酸化膜が全て除去
されるに要する時間であるシリコン基板のエッチング方
法をその要旨とする。
【0011】
【作用】請求項1に記載の発明は、PN接合を形成する
一方の面からエッチングが開始され、PN接合部におけ
るエッチング面上での陽極酸化膜形成とその酸化膜エッ
チングとが平衡状態となった時点から所定時間(例え
ば、図4においてTで示す時間)が経過した時に電圧印
加が終了させられる。その結果、PN接合部におけるエ
ッチング面での陽極酸化膜形成とその酸化膜エッチング
とが平衡状態となった時点では、エッチング面に凹凸が
あるが、その後の電圧印加によりエッチング面が平坦化
される。これは、エッチング面の凹凸部において凹部の
陽極酸化膜はエッチングされにくく凸部の陽極酸化膜が
エッチングされて、凸部のシリコンが除去されていくた
めと考えられる。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明の作用に加え、平衡状態となった時点は、通電電
流を検出してその電流のピーク後の一定電流への変曲点
であるとされる。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明の作用に加え、変曲点は、ピーク電流検出後の所
定時間(例えば、図4においてTaで示す時間)が経過
した時であるとみなされる。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の発明の作用に加え、所定時間が5分以上とされる。請
求項5に記載の発明は、平衡状態となった時点から所定
時間における電圧は交流波にて印加され、エッチング面
の平坦化が促進される。これは、エッチング面の凸部の
陽極酸化膜が選択的にエッチングされ、凸部のシリコン
が除去されるためと考えられる。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の発明の作用に加え、交流波の周期はアルカリ異方性エ
ッチング液によりエッチング面での全ての陽極酸化膜が
除去されるに要する時間とされる。
【0016】
【実施例】
(第1実施例)以下、この発明を具体化した第1実施例
を図面に従って説明する。
【0017】本実施例はピエゾ抵抗層を用いた半導体圧
力センサに具体化したものである。図1には、シリコン
ウェハ1にダイヤフラムを形成するための電気化学エッ
チング装置の概略図を示す。まず、シリコンウェハ1に
ついて説明する。P型(110)面方位のシリコン基板
2にはその一面にN型エピタキシャル層3が形成されて
いる。N型エピタキシャル層3にはP+ 型不純物拡散層
4が形成され、このP+ 型不純物拡散層4が歪みを感知
するためのピエゾ抵抗となる。又、N型エピタキシャル
層3にはN+ 型不純物拡散層5が形成され、このN+
不純物拡散層5によりN型エピタキシャル層3にオーム
性接触がとられる。さらに、N型エピタキシャル層3の
表面にはシリコン酸化膜6が形成されている。P+ 型不
純物拡散層4およびN+ 型不純物拡散層5がアルミ7,
8にてシリコン酸化膜6の表面側に電気的に引き出され
ている。
【0018】又、シリコン基板2におけるN型エピタキ
シャル層3の無い面には、ダイヤフラムを形成しない領
域にマスク材9が形成されている。このようなシリコン
ウェハ1が用意されている。そして、このシリコンウェ
ハ1は白金電極12を挟んだ状態にてセラミックス製支
持基板11に固定されている。シリコンウェハ1のエッ
チングを行わない面(N型エピタキシャル層3形成面)
は樹脂ワックス10にて保護されている。又、白金電極
12はアルミ8と接触している。即ち、白金電極12は
アルミ8およびN+ 型不純物拡散層5を介してN型エピ
タキシャル層3と電気的接触がとられ、電気化学ストッ
プエッチングが行われるようになっている。
【0019】一方、容器13内にはアルカリ異方性エッ
チング液としてのKOH水溶液(33wt%,82℃)
14が満たされている。容器13内のKOH水溶液14
には、前述したシリコンウェハ1が浸漬されるととも
に、このシリコンウェハ1と対向するように白金電極板
15が配置されている。
【0020】そして、シリコンウェハ1の白金電極12
と白金電極板15との間に、定電圧電源(2ボルト)1
6と電流計17と接点18とが直列接続されている。
又、コントローラ19には開始スイッチ20と電流計1
7と接点18とが接続されている。そして、接点18の
閉路により定電圧電源(2ボルト)16にてシリコンウ
ェハ1と白金電極板15とに電位差が加えられる。この
とき、電流計17によりシリコンウェハ1から白金電極
板15へ流れる電流が検出される。コントローラ19は
開始スイッチ20からの信号によりエッチングの開始を
検知するととともに電流計17からの信号により通電電
流を検知する。さらに、コントローラ19は接点18を
開閉駆動するようになっている。コントローラ19はマ
イコンを中心に構成されている。
【0021】コントローラ19は、図2,3の処理を実
行する。この処理を図4のタイムチャートに基づき説明
する。尚、図4の縦軸は通電電流値および接点18の開
閉状態をとっている。
【0022】まず、コントローラ19は、開始スイッチ
20からエッチング開始信号を入力すると、図2の処理
を起動する。コントローラ19は、ステップ101で接
点18を閉じ、ステップ102でフラグF1およびF2
を「0」にする。さらに、コントローラ19は、ステッ
プ103で電流計17による今回の電流値Ii を読み込
み、ステップ104で今回の電流値Ii と前回の電流値
i-1 の差ΔIi (=Ii −Ii-1 )を算出する。
【0023】そして、コントローラ19は、ステップ1
05で通電電流の変化率ΔIi が正から負に反転したか
否か判定する。即ち、図4で通電電流値がピーク(図4
でtp のタイミング)となったか否か判断する。コント
ローラ19は、通電電流の変化率ΔIi が正から負に反
転していないとステップ103に戻り、通電電流の変化
率ΔIi が正から負に反転するとステップ106でフラ
グF1を「1」に設定する。
【0024】又、コントローラ19は、所定時間毎に図
3の割り込み処理を実行する。コントローラ19はステ
ップ201でフラグF2が「0」か否か判定し、当初F
2=0なので、ステップ202に移行する。コントロー
ラ19はステップ202でフラグF1が「1」か否か判
定し、当初F1=0なのでリターンする。
【0025】そして、コントローラ19は通電電流値が
ピーク(図4でtp のタイミング)となりF1=1とな
ると、ステップ202からステップ203に移行する。
そして、コントローラ19はステップ203で通電電流
の変化率ΔIi が「0」になったか否か判定し、図4で
のtp 〜t2 の期間ではΔIi が負となりΔIi ≠0な
のでリターンする。
【0026】その後、コントローラ19は通電電流の変
化率ΔIi が「0」になると(図4でt2 のタイミン
グ)、ステップ204でフラグF2を「1」に設定す
る。さらに、コントローラ19はステップ205でタイ
マをスタートさせ、このタイマによる通電電流の変化率
ΔIi が「0」になってからの時間が所定時間T(本実
施例では、10分)が経過したか否か判定する。コント
ローラ19は当初はタイマによる時間が所定時間T、経
過していないのでリターンする。次回以後の処理におい
てはF2=1となっているので、ステップ201→20
5と進む。
【0027】そして、ステップ205において所定時間
Tが経過すると(図4のt3のタイミング)、コントロ
ーラ19はステップ206に移行して図1の接点18を
開け通電を終了する。この通電終了に伴い直ちにKOH
水溶液14からシリコンウェハ1を取り出して同シリコ
ンウェハ1を水洗する。これにより、電気化学エッチン
グが終了する。
【0028】図4の通電電流値の挙動について説明する
と、通電開始後の第1領域ではKOHとシリコンとの
化学反応によりP型シリコン基板2のエッチングが進行
する。これは、電圧がアルミ8に供給されているが、P
型シリコン基板2とN型エピタキシャル層3とによって
形成されるPN接合によってシリコンウェハ1へ電流が
供給されないためである。次の第2領域ではピーク電
流をもつとともに、同領域では、P型シリコン基板2
の電気化学反応により陽極酸化が進行する。これは、シ
リコン基板2がエッチングされ、PN空乏層がKOH水
溶液14に接触することにより電流が流れ、シリコンが
酸化されるためである。さらに、第2領域で緩やかな
ピークをもつのは、シリコンウェハ1の厚みの面分布
(厚みのバラツキ)によるものである。
【0029】次の第3領域におけるt2のタイミング
では、陽極酸化膜もエッチング速度が遅いとはいえエッ
チングされるため、陽極酸化膜のエッチングと生成とが
平衡となる。この時点では、図5に示すように、エッチ
ング面に凹凸が形成されている。さらに、本実施例で
は、このt2の時点よりもさらに10分、KOH水溶液
中で電圧印加を継続してオーバエッチングを行ってい
る。その結果、図6,7に示すように、エッチング面に
形成された凹凸における凸部の傾斜が緩やかになりダイ
ヤフラムのエッチング面が徐々に平滑となる。この状態
変化はエッチング部の断面写真により確認している。
【0030】これは、次に述べる現象(メカニズム)に
よるものと考えられる。図5に示すように、エッチング
面には凹凸が形成されるが、凸部の陽極酸化膜と凹部の
陽極酸化膜との膜質が異なり、凹部の陽極酸化膜のエッ
チング速度よりも凸部の陽極酸化膜のエッチング速度の
方が速くなっている。そのために、凸部の陽極酸化膜の
エッチングが進み凸部のシリコンが露出してエッチング
が進行するためであろうと考えられる。
【0031】このようにして図4の第2領域での通電
電流値のピーク後において第3領域での陽極酸化膜に
よる平衡電流への変曲点(t2のタイミング)からオー
バエッチングを行い、所定時間T(=10分)が経過し
た時がエッチング終了時点となる。
【0032】図8には、オーバエッチング時間とエッチ
ング面粗さの関係を示す。オーバエッチングを行わない
と、5μmの粗さが存在したが、オーバエッチングを5
分以上行うと2μm以下の粗さとなり、さらに、10分
以上行うと1μm以下の粗さとなる。このオーバエッチ
ング時間は、本実施例では10分としたが、5分以上、
好ましくは10〜60分の範囲で行うのとよい。
【0033】又、KOHによる異方性エッチングでは、
KOH水溶液の濃度や温度やシリコンウェハの不純物濃
度等によりエッチング面の粗さは変化してしまいエッチ
ング面の平滑化を行うための管理が難しかったが、本実
施例ではオーバエッチング時間の設定のみでエッチング
面の一定の粗さ以下の平滑化を行うことができる。換言
すれば、KOH水溶液の濃度や温度やシリコンウェハの
不純物濃度等の影響を受けることなく、エッチング面が
平滑となるのでKOH水溶液の管理を行いやすい。つま
り、KOH水溶液は33wt%,82℃でなくてもよ
い。
【0034】さらに、ダイヤフラム厚は、図7に示すよ
うに、(N型エピタキシャル層3の厚さ+P型シリコン
基板2側に延びる空乏層の厚さ)にて決定されるので、
N型エピタキシャル層3の厚さ及び不純物濃度が規定さ
れれば印加電圧値を調整することによりダイヤフラム厚
を調整することができる。
【0035】尚、エッチング開口面積が変化すれば、図
4の第1領域と第2領域の電流値は変化するが、電
流とエッチング時間との関係における波形は変化しな
い。よって、図4におけるt2、即ち、ΔI/Δt=0
となったときを検知してオーバエッチング時間Tを設定
すればシリコンウェハ面内に均一に平滑なエッチング面
が得られる。
【0036】このようにしてダイヤフラムが形成された
半導体圧力センサにおいては、ダイヤフラム面が平滑で
あるため圧力とセンサ出力との間の直線性に優れたもの
となる。つまり、エッチング面に粗さが存在するとダイ
ヤフラム厚が均一でないため圧力分布にバラツキが生じ
圧力とセンサ出力との間の直線性が悪くなる。
【0037】このように本実施例では、PN接合を有す
る(110)面のシリコンウェハ1をKOH水溶液を用
いて電気化学エッチングするに際し、PN接合を形成す
る一方の面からエッチングを開始し、PN接合部におけ
るエッチング面上での陽極酸化膜形成とその酸化膜エッ
チングとが平衡状態となった時点(図4のt2のタイミ
ング)から所定時間T(10分)が経過した時に電圧印
加を終了させるようにした。その結果、PN接合部にお
けるエッチング面での陽極酸化膜形成とその酸化膜エッ
チングとが平衡状態となった時点では、エッチング面に
凹凸があるが、その後の電圧印加によりエッチング面が
平坦化される。このように、日本電装公開技報88−0
02のようにSP−SiO2 膜を設けることなく、電気
化学エッチングを用いて、(110)面のシリコンにお
けるエッチング面を容易に平坦化できることとなる。
【0038】又、平衡状態となった時点は、通電電流を
検出してその電流値のピーク後の一定電流への変曲点と
したので、正確に平衡状態となった時点を検出できる。
さらに、所定時間T(オーバエッチング時間)を5分以
上としたので確実にエッチング面の表面粗さを2μm以
下に平坦化することができる。
【0039】次に、本実施例の応用例を説明する。図2
でのステップ106において、所定時間To(図4に示
す)が経過したか否か判断して通電電流のピーク時点か
らTo経過後に電圧印加を終了してもよい。つまり、通
電電流ピーク後の一定電流への変曲点となる時間Taを
予め実験的に求めておき、ピーク電流検出後の所定時間
Taが経過した時を変曲点とみなす。そして、通電電流
ピーク後において時間To(=Ta+T)が経過したと
き電圧印加を終了する。
【0040】このようにすることにより、通電電流ピー
ク後の一定電流への変曲点を検出する必要がないため、
コントローラ19での演算処理を軽減できる。即ち、図
3のステップ203における一定電流への変曲点検出処
理が不要となるとともにフラグF1,F2も不要とな
り、コントローラ19の演算負荷を軽減することができ
る。 (第2実施例)次に、第2実施例を第1実施例との相違
点を中心に説明する。
【0041】本実施例ではオーバエッチングの際の電圧
印加方法としてパルス電圧を印加している。以下、図
9,10を用いて説明する。図9は第1実施例の図4に
対応するものであり、図10は第1実施例の図3に対応
するものである。
【0042】図10において、コントローラ19はステ
ップ203において陽極酸化膜形成と陽極酸化膜エッチ
ングとが平衡状態となると、ステップ204,205を
経てステップ207に移行する。コントローラ19はス
テップ207で接点18の開閉動作モードを設定する。
この開閉動作モードにおいては、コントローラ19は図
9に示すように、接点18を開閉動作する。このときの
接点18の開時間txと閉時間ty とは共に2.5秒で
あり、周期tz は5秒である。
【0043】このようにすると、図11(a)に示すよ
うに、エッチング面に三角形状の凹凸があり、陽極酸化
膜形成と陽極酸化膜エッチングとが平衡状態となった時
点では図11(b)に示すようにエッチング面における
三角形状の凹凸上に酸化膜が形成されている。そして、
接点18の開時間tx においては図11(c)に示すよ
うに、KOH水溶液により凸部上の陽極酸化膜のみが除
去され凸部のシリコンが露出し、図11(d)に示すよ
うに、露出した凸部のシリコンがエッチングされる。
又、接点18の閉時間ty には凸部,凹部とも陽極酸化
膜が形成される。
【0044】この動作の繰り返しにより、図11(e)
に示すように、平滑なエッチング面が得られる。このよ
うにオーバエッチングの際に接点18を開閉操作するこ
とにより、第1実施例のように接点18を閉じたままの
状態よりも速くエッチング面を平坦化することができ
る。即ち、第1実施例ではオーバエッチング時間Tを1
0分としていたが、本実施例では5分としている。
【0045】ここで、なぜ、このようにオーバエッチン
グの際の印加電圧としてパルス波を用いるとエッチング
面の凸部のみが選択的にエッチングされるかについて述
べる。陽極酸化膜形成と陽極酸化膜エッチングとが平衡
状態となった時点での陽極酸化膜(厚さ10Å程度)が
電圧印加を行わない状態においてKOH水溶液によって
全て除去されるのに要する時間をtとすれば、t/2程
度を接点18の開状態とすることによりエッチング面で
の凸部の陽極酸化膜を選択的にエッチングできる。つま
り、凸部の陽極酸化膜と凹部の陽極酸化膜との膜質が異
なり凹部の陽極酸化膜に比べ凸部の陽極酸化膜の方がエ
ッチング速度が速い。そのため、接点18の開時間tx
(電圧を印加しない時)には、エッチング速度が速い陽
極酸化膜を有する凸部がKOH水溶液により選択的にエ
ッチングされると考えられる。
【0046】このように本実施例では、陽極酸化膜形成
と陽極酸化膜エッチングとが平衡状態となった時点(図
9のt2のタイミング)から所定の時間Tにおける電圧
印加としてパルス波(交流波)を加えるようにした。よ
って、エッチング面での平坦化が促進される。即ち、エ
ッチング面の凸部の陽極酸化膜が選択的にエッチングさ
れ、凸部のシリコンが除去される。その結果、第1実施
例のようにオーバエッチングの際に一定電圧を連続して
印加する場合に比べ、エッチング面をより速く平坦化す
ることができる。
【0047】又、そのパルス波(交流波)の周期tz
を、KOH水溶液によりエッチング面での陽極酸化膜が
完全に除去されるに要する時間としたので、確実に平坦
化を促進させることができる。
【0048】次に、この第2実施例の応用例を図12,
13に示す。陽極酸化膜形成と陽極酸化膜エッチングと
が平衡状態となった後のオーバエッチングの際に、図1
2に示すように、正弦波を印加する。つまり、図13に
示すように、定電圧電源(2ボルト)16と正弦波発生
電源21とを並列に接続しておき、コントローラ19が
オーバエッチング時には切替えスイッチ22を切り替え
てそれまでの定電圧供給状態から正弦波供給状態に切り
替える。
【0049】又、オーバーエッチング時に加える電圧と
して正弦波の他にも、のこぎり波や三角波でもよい。
尚、この発明は上記各実施例に限定されるものではな
く、例えば、エッチング液はKOH水溶液に限ることは
なく、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(TMA
H:(CH3 4 NOH)やエチレンジアミン等の他の
アルカリ異方性エッチング液でもよい。
【0050】又、印加電圧は上記各実施例では2ボルト
であったが、0.7ボルト以上であればよい。さらに、
上記各実施例では半導体圧力センサのダイヤフラムを形
成する場合について説明したが、半導体加速度センサの
薄肉部(梁部)を形成する場合等に用いることができ
る。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に記載の発
明によれば、(110)面のシリコンにおけるエッチン
グ面を容易に平坦化できる。又、請求項2に記載の発明
によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、正確に
平衡状態となった時点を検出できる。さらに、請求項3
に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に
加え、一定電流への変曲点を検出する必要がないので処
理を軽減できる。さらには、請求項4に記載の発明によ
れば、請求項1に記載の発明の効果に加え、エッチング
面の表面粗さを2μm以下にすることが可能となる。
又、請求項5に記載の発明によれば、エッチング面をよ
り速く平坦化することができる。さらに、請求項6に記
載の発明によれば、請求項5に記載の発明の効果に加
え、確実に平坦化を促進させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の電気化学エッチング装置の概略図であ
る。
【図2】電気化学エッチング動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図3】電気化学エッチング動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図4】電気化学エッチング動作を説明するためのタイ
ムチャートである。
【図5】電気化学エッチング動作を説明するための断面
図である。
【図6】電気化学エッチング動作を説明するための断面
図である。
【図7】電気化学エッチング動作を説明するための断面
図である。
【図8】オーバエッチング時間とエッチング面の粗さと
の関係を示すグラフである。
【図9】第2実施例の電気化学エッチング動作を説明す
るためのタイムチャートである。
【図10】第2実施例の電気化学エッチング動作を説明
するためのフローチャートである。
【図11】第2実施例のエッチング面の断面図であっ
て、(a)〜(e)はそのエッチング面の変化を示す断
面図である。
【図12】第2実施例の応用例での印加電圧の波形図で
ある。
【図13】第2実施例の応用例での電気化学エッチング
装置の概略図である。
【符号の説明】
1 シリコンウェハ 2 P型シリコン基板 3 N型エピタキシャル層 14 アルカリ異方性エッチング液としてのKOH水溶
液 17 電流計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−318234(JP,A) 特開 平5−90244(JP,A) 特開 平4−267524(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/306,21/3063,21/308

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PN接合を有する(110)面のシリコ
    ン基板をアルカリ異方性エッチング液を用いて電気化学
    エッチングするに際し、 PN接合を形成する一方の面からエッチングを開始し、
    PN接合部におけるエッチング面上での陽極酸化膜形成
    とその酸化膜エッチングとが平衡状態となり前記エッチ
    ング面に凹凸が存在する時点から所定時間が経過した時
    に電圧印加を終了させるようにしたことを特徴とするシ
    リコン基板のエッチング方法。
  2. 【請求項2】 前記平衡状態となった時点は、通電電流
    を検出してその電流のピーク後の一定電流への変曲点で
    ある請求項1に記載のシリコン基板のエッチング方法。
  3. 【請求項3】 前記変曲点は、ピーク電流検出後の所定
    時間が経過した時であるとみなすものである請求項2に
    記載のシリコン基板のエッチング方法。
  4. 【請求項4】 前記所定時間を5分以上とする請求項1
    に記載のシリコン基板のエッチング方法。
  5. 【請求項5】 PN接合を有する(110)面のシリコ
    ン基板をアルカリ異方性エッチング液を用いて電気化学
    エッチングするに際し、 PN接合を形成する一方の面からエッチングを開始し、
    PN接合部におけるエッチング面上での陽極酸化膜形成
    とその酸化膜エッチングとが平衡状態となった時点から
    所定時間が経過した時に電圧印加を終了させるように
    し、 前記平衡状態となった時点から所定時間における電圧印
    加は交流波によるものであることを特徴とするシリコン
    基板のエッチング方法。
  6. 【請求項6】 前記交流波の周期はアルカリ異方性エッ
    チング液によりエッチング面での全ての陽極酸化膜が除
    去されるに要する時間であることを特徴とする請求項5
    に記載のシリコン基板のエッチング方法。
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