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JP3429331B2 - オゾン分解触媒 - Google Patents
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JP3429331B2 - オゾン分解触媒 - Google Patents

オゾン分解触媒

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JP3429331B2
JP3429331B2 JP03946593A JP3946593A JP3429331B2 JP 3429331 B2 JP3429331 B2 JP 3429331B2 JP 03946593 A JP03946593 A JP 03946593A JP 3946593 A JP3946593 A JP 3946593A JP 3429331 B2 JP3429331 B2 JP 3429331B2
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一矢 秋山
悦朗 毛利
俊彦 夏苅
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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  • Catalysts (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、細孔容積が0.2〜
0.5cc/g、比表面積が80m2/g以上、比容が
0.7〜2.0cc/gである化学合成法による重質γ
−MnO2からなる優れたオゾン分解活性を有し、さら
に相対湿度の高い条件下でも高いオゾン分解活性を示し
それを持続する安定性に優れた触媒寿命の長いオゾン分
解触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】二酸化マンガンには、天然の二酸化マン
ガン、電解法で作られる二酸化マンガン、化学合成法に
よる二酸化マンガン等があり、その結晶変態としてα−
二酸化マンガン、β−二酸化マンガン,γ−二酸化マン
ガン、ε−二酸化マンガン、δ−二酸化マンガン、非晶
質二酸化マンガン等の様々な形態がある。
【0003】周知のように、二酸化マンガンは乾電池の
減極剤として広く用いられており、優れた放電特性を発
揮するとともに、乾電池への圧縮充填が可能なように十
分高い密度を有する二酸化マンガンを製造するために、
例えば以下に示すように、種々の方法が提案されてい
る。
【0004】特開昭59−184733号公報には、炭
酸マンガンを酸化して得られる二酸化マンガンの含有率
が70重量%以上の二酸化マンガンを硫酸溶液中で20
℃から100℃の温度下で処理する二酸化マンガンの製
造方法が開示されている。
【0005】特公昭60−52093号公報において
は、硫酸マンガン水溶液と炭酸アルカリ水溶液とを同時
比例添加しつつ、40〜90℃の温度で反応を行わせる
ことを特徴とする重質炭酸マンガンの製造方法およびこ
れを乾電池用二酸化マンガンの化学合成用原料として用
いることが記載されている。
【0006】特開昭60−221324号公報には、マ
ンガン鉱石またはマンガン塩を400℃以上の温度で焙
焼後、酸処理を施して得た二酸化マンガンを原料とし、
該二酸化マンガンの粉末を1〜10トン/cm2の圧力
下にロールプレスにより圧縮成型し、次いで、該成型後
の二酸化マンガンを所望の粒度に粉砕することを特徴と
する二酸化マンガンの製造法が教示されている。
【0007】特開昭61−14137号公報には、マン
ガン化合物をまず硝酸または2N以下の濃度の硝酸以外
の酸で一次処理し、次いで更に比較的濃厚な酸で二次処
理することを特徴とする二酸化マンガンの製造方法が記
載されている。
【0008】これらの公報に記載されている製造方法
は、いずれも乾電池用材料として好適な二酸化マンガン
の製造方法に関するものであり、その他の用途について
は記載はもとより示唆さえなされていない。
【0009】他方、二酸化マンガンをオゾン分解用触媒
として用いる試みも既に数多く提案されている。
【0010】例えば、特開昭53−14688号公報に
は、耐火性無機酸化物担体にTi、V、Cr、Mn、F
e、Co、Ni、Cu、Zr、Nb、Mo、Ru、R
h、Pd、Ag、Sn、W、Pbより選ばれた少なくと
も1種以上の遷移金属塩を含有する溶液を含浸担持させ
たオゾン分解用触媒の製造方法が開示されている。
【0011】特開昭51−4094号公報には、硫酸マ
ンガン水溶液にこれと当量のアンモニアの存在下で酸素
または空気を吹き込んで酸化することにより活性酸化マ
ンガンを製造する方法及びオゾンを含むガスをこの活性
酸化マンガンと接触させてオゾン含有ガス中のオゾンを
分解除去する方法が開示されている。
【0012】特開昭51−71299号公報には、マン
ガン塩の酸性水溶液に過マンガン酸カリを添加反応させ
た後熟成することにより活性二酸化マンガンを製造する
方法が提案されている。
【0013】特開昭58−183928号公報には、オ
ゾンを含有するガスをγ−MnO2と接触させて酸素に
還元処理することを特徴とするオゾン含有ガス中のオゾ
ン除去方法について記載されている。同公報は、γ−M
nO2が製法により、方向性を有しない多結晶体のγ−
MnO2(電解採取)、X線回折強度が2θ=28°の
面子数γ(110)面とγ(021)面に方向性を有す
る繊維構造状のγ−MnO2(電解採取)および化学合
成法によるγ−MnO2の3種に大別され、化学合成法
によるγ−MnO2は他の2つの電解採取γ−MnO2
りも比表面積が稍々小となり、触媒的にも活性度や活性
度を持続させる寿命特性が稍々劣る性能を示すことを教
示している。更に、同公報には、化学合成法によるγ−
MnO2は比表面積が小さく、これを用いると、オゾン
浄化能が稍々劣り、また電解採取によって得られたγ−
MnO2であっても、比表面積が120m2/g以上の高
比表面積になると触媒寿命が劣化することが認められる
ので、γ−MnO2の比表面積は初期浄化能と寿命特性
とを勘案して、12〜120m2/gの範囲が好ましい
ことを教示している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
は二酸化マンガンをオゾン分解用触媒として用いる場合
は、電解採取によって得られた特定の比表面積を有する
γ−MnO2や、比較的小さな比表面積を有する二酸化
マンガン単独もしくは他の物質との混合物が使用し得る
ことが示されているに過ぎず、オゾン分解用触媒として
必ずしも十分なオゾン分解活性を有するものとは言い難
く、また、高い相対湿度環境において十分なオゾン分解
活性を有するものでもなかった。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、オゾン分
解用触媒として優れた活性を有する二酸化マンガンを開
発すべく鋭意研究を重ねた結果、これまで比表面積が小
さくてオゾン分解用触媒としては劣るとされていた化学
合成法によるγ−MnO2を、特定の条件下で合成した
後、粉砕重質化することによって比表面積および比容を
増大させ、オゾン分解触媒としての活性や、高い活性を
持続できる触媒寿命を大幅に改善し、さらに高い相対湿
度条件下でもその高いオゾン分解活性を維持できる重質
γ−MnO2が得られることを見い出した。本発明はか
かる知見に基づいて完成したものである。
【0016】すなわち、本発明は、細孔容積が0.2〜
0.5cc/gで、80%以上の細孔分布が40〜25
0オングストロ−ムの細孔直径の範囲にあり、比表面積
が80m2/g以上で、比容が0.7〜2.0cc/g
である化学合成法による重質γ−MnO2からなること
を特徴とするオゾン分解触媒を提供することである。す
なわち、該γ−MnO2単独であっても十分なオゾン分
解活性を有し反応室の壁等に塗布したりすることにより
オゾンを分解除去することができるが、さらにオゾン分
解性能を向上させるためには担体、好ましくは多孔性担
体に担持し見掛け表面積を増大させることによって達成
できる。担持方法は、バインダ−を用いたウオッシュコ
−ト、スプレ−、浸漬法等従来法で良い。担体は、活性
炭、多孔性無機質担体、例えばアルミナ、シリカアルミ
ナ、チタニアシリカ、ゼオライト、セピオライト等が適
しているが、コ−ディライト、金属等の多孔性でないも
のを排除するものではない。また紙やポリウレタン等の
有機質担体であっても利用できる。担体の形状は、ハニ
カム、押し出し一体成形体、発泡体、ペレット、繊維、
シ−ト等如何なる形状のものであっても目的に応じて使
用できる。担体への重質γ−MnO2の担持量は、触媒
全容積1リタ−当たり70〜200g、好ましくは12
0〜180gである。また従来の二酸化マンガンに代え
て使用することを制限するものではない。
【0017】重質γ−MnO2は、Mn34又はマンガ
ン鉱石もしくはマンガン塩を400℃以上の温度で酸化
焙焼して得られたMn23、Mn34等の酸化マンガン
を硫酸、塩酸、硝酸等の鉱酸に加えて、70℃以上の温
度で10分〜10時間、好ましくは30分〜1時間加熱
処理してγ−MnO2を生成し、これを更にγ−MnO2
の比容が0.7〜2.0cc/g、好ましくは0.8〜
1.2cc/gになるまで粉砕重質化処理することによ
り製造できる。
【0018】本発明において使用するMn34は、市販
のMn34をそのまま使用しても、マンガン鉱石もしく
はマンガン塩を400℃以上の温度で酸化焙焼して得ら
れたMn23、Mn34等の酸化マンガンを使用しても
良い。この場合、マンガン鉱石としては、MnO2(軟
マンガン鉱)、MnCO3(菱マンガン鉱)、Mn
23、Mn34等を主成分とするものであれば良く、好
適なマンガン塩としては、MnSO4、MnCO3、Mn
(NO32等を挙げることができる。
【0019】硫酸を使用する場合、硫酸とMn34との
混合比率、すなわちH2SO4/Mn34のモル比は、
1.0〜10.0、好ましくは1.8〜5.0である。
もちろんこの範囲外であっても本発明の目的とするγ−
MnO2を得ることができる。
【0020】使用する硫酸の濃度は別段制限するもので
はないが、2〜6規定の硫酸溶液が好ましい。すなわ
ち、2規定未満の硫酸溶液ではH2SO4/Mn34のモ
ル比を1.0とした場合、処理溶液の量を多くしないと
目的の処理が達成できず、他方H2SO4/Mn34のモ
ル比を10.0とした場合、6規定を越える濃度では溶
液の量が少なくなりスラリ−化が困難となるため処理し
にくい。加熱処理温度は65℃以上、好ましくは70〜
100℃で良好な効果が得られる。また加熱処理時間は
10分〜10時間、好ましくは20分〜1時間である。
すなわち、加熱処理時間が短すぎると反応温度を均一化
することができず、γ−MnO2への均一な変換ができ
ない。他方加熱処理時間が長すぎると得られるγ−Mn
2の細孔容積及び比表面積がともに減少してしまう。
細孔容積は0.2〜0.5cc/g、好ましくは0.2
〜0.4cc/gである。比表面積(BET法による)
は、80m2/g以上、好ましくは90m2/g以上であ
る。
【0021】加熱処理したγ−MnO2は、ニ−ダ−、
プレス、ボ−ルミル法等通常の処理手段で重質化でき
る。重質化は比容が0.7〜2.0cc/g、好ましく
は0.8〜1.2cc/gである。重質化が不十分であ
ると高濃度のスラリ−が得られず、スラリ−の粘度調整
が困難になる。またチクソ特性の少ない、すなわち静置
しても流動性を失わないスラリ−が得られない。比容
(cc/g)とは、試料二酸化マンガンを200メッシ
ュ以下に粒度調整し、内径28mm、容積100ccの
シリンダ−に入れ、20mmの高さから300回落下さ
せた後の容積(cc)を試料の重量(g)で除したも
の、すなわち単位重量当たりの容積を表す。
【0022】以下に本発明の実施例を挙げて本発明を更
に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によって
何ら限定されるものではない。
【0023】
【実施例1】248gの95%濃硫酸をイオン交換水で
希釈し、5規定の硫酸溶液960ccを調整した。得ら
れた硫酸溶液の温度を70℃に調整し、この中に229
gの中央電気工業株式会社製ソフマックス(Mn34
99.3%含有)をよく撹拌しながら加え70℃の温度
で1時間加熱処理した。加熱処理終了後、濾別した沈殿
物を濾液がpH3.0以上になるまでイオン交換水で繰
り返し洗浄した。沈殿物を取り出し150℃の温度で1
0時間乾燥し、比容が2.40cc/gのγ−MnO2
を82g得た。第1図に走査電子顕微鏡によるその表面
写真を示す。第1図より明らかなように、このようにし
て調製されたγ−MnO2は針状突起を有しており、嵩
密度が小さく高濃度のスラリーが得られない。したがっ
て、この低濃度のスラリ−を担体にウォッシュコートし
た場合、担持量が少なく十分な活性を得ることができな
かった。
【0024】50gの得られた乾燥γ−MnO2(容積
100cc)をボールミル容器(内容積500cc)に
入れ、10時間ボールミル処理し重質化したところ、比
容0.84cc/gの重質γ−MnO2が得られた。第
2図に走査電子顕微鏡によるその表面写真を示す。第2
図より明らかなように、重質化処理したγ−MnO2
表面の針状突起がなくなっていることが裏付けられる。
500gのこのようにして調製した重質γ−MnO2
よび150gの日産化学工業株式会社製スノーテックス
O(コロイダルシリカを20%含有)を780gのイオ
ン交換水と良く混合してスラリーを調製した。600セ
ル/平方インチのニチアス株式会社製セラミックファイ
バーハニカム(商品名”ハニクル”、縦75mm、横7
5mm、高さ10mm)を該スラリ−に浸漬した後、取
り出し余剰のスラリ−を空気を吹き付け除去し、150
℃の温度で5時間乾燥し比表面積が138m2/gの重
質γ−MnO2の担持量が161g/lである触媒Aを
調製した。
【0025】
【比較例1】500gの実施例1のボールミルによる重
質化処理をしていない比容が2.40cc/gのγ−M
nO2および150gの日産化学工業株式会社製スノー
テックスO(コロイダルシリカを20%含有)を780
gのイオン交換水と混合したところ泥状となり、ウォッ
シュコート可能なスラリーは出来なかった。
【0026】
【比較例2】比較例1においてイオン交換水を1210
gに増量して混合したところウォッシュコート可能なス
ラリーが調製できた。このスラリーに実施例1で使用し
たハニクル担体(縦75mm、横75mm、高さ10m
m)を浸漬し、取り出し余剰のスラリ−を空気を吹き付
け除去し、150℃の温度で5時間乾燥しγ−MnO2
の担持量が59g/lである触媒Xを調製した。
【0027】
【比較例3】実施例1において、本発明の方法で製造し
た重質γ−MnO2を東ソ−株式会社製電解γ−MnO2
(商品名”デンマンFM”、γ−MnO2を95.5%
含有)とした以外は全て同様にして、比表面積が54m
2/gのγ−MnO2の担持量が157g/lである触媒
Yを調製した。
【0028】
【比較例4】実施例1において、本発明の方法で製造し
た重質γ−MnO2を中央電気工業株式会社製化学合成
γ−MnO2(商品名”セルマックス”、γ−MnO2
91%含有)とした以外は全て同様にして、比表面積が
47m2/gのγ−MnO2の担持量が138g/lであ
る触媒Zを調製した。
【0029】
【試験例1】オゾン濃度を2ppm、相対湿度を40
%、温度を20℃に調整した試料ガスを、試料触媒(直
径22mm、厚さ10mm)を装填した反応器に180
000hr-1の空間速度で流し、2時間および10時間
経過後の反応器の入口および出口オゾン濃度を測定し、
入口濃度と出口濃度の差を入口濃度で除した百分率、す
なわちオゾン分解率を求めた。
【0030】上記実施例1および比較例2で調製した本
発明の触媒A及び重質化してないγ−MnO2からなる
触媒Xを用いてオゾン分解率を求め、その結果を表1に
示す。
【0031】
【表1】 触 媒 担持量 オゾン分解率(%) (g/l) 2時間後 10時間後 触媒A 161 94 90 触媒X 59 89 71 表1から明らかなように、本発明方法によって重質化し
て得られたγ−MnO2を使用した触媒はγ−MnO2
多く担持させることができ、優れたオゾン分解活性を示
すことが裏付けられる。
【0032】また、上記実施例1並びに比較例3及び4
で調製した本発明の触媒A並びに市販の電解γ−MnO
2からなる触媒Y及び市販の化学合成γ−MnO2からな
る触媒Zを用いて、同様にオゾン分解率を求め、その結
果を表2に示す。
【0033】
【表2】 触 媒 MnO2の種類 比表面積 担持量 オゾン分解率(%) (m2/g) (g/l) 2時間後 10時間後 触媒A 化学合成γ−MnO2 138 161 94 90 触媒Y 電解γ−MnO2 54 157 86 53 触媒Z 化学合成γ−MnO2 47 138 84 41 表2から明らかなように、本発明方法によって重質化し
て得られたγ−MnO2を使用した触媒は、従来の電解
法及び化学合成法によって調製されたγ−MnO2から
なる触媒と比較してオゾン分解触媒としての活性が優れ
ており、高い活性を長時間維持することができる、すな
わち高活性で安定性に優れ触媒寿命が長いことが裏付け
られた。
【0034】
【実施例2】実施例1における加熱処理時間を、1時間
に代えて10時間、3時間、2時間及び30分とした以
外は実施例1と同様にして触媒B、C、D及びEを調製
した。
【0035】
【試験例2】上記試験例1と同様にして、実施例1及び
2によって調製した触媒A〜Eを用いて、2時間及び1
0時間経過後の反応器の入口及び出口オゾン濃度を測定
し、オゾン分解率を求め表3に示す。
【0036】
【表3】 触 媒 細孔容積 比表面積 担持量 オゾン分解率(%) (cc/g) (m2/g) (g/l) 2時間後 10時間後 触媒B 0.217 69 141 91 65 触媒C 0.214 91 155 93 85 触媒D 0.213 105 145 94 87 触媒A 0.315 138 161 94 90 触媒E 0.362 159 159 96 91 表3から明らかなように、加熱処理時間によってγ−M
nO2は、細孔容積及び比表面積が異なり細孔容積及び
比表面積が大きくなるに伴い10時間後のオゾン分解率
は向上した。また、細孔容積及び比表面積の大きい化学
合成γ−MnO2(0.315cc/g,138m2
g;0.362cc/g,159m2/g)はオゾン分
解率の低下が少なく安定性が良好であることが裏付けら
れた。
【0037】
【試験例3】上記試験例1において、相対湿度を12
%、40%及び70%に調整し、上記実施例1並びに比
較例3及び4で得られた触媒A並びに触媒Y及び触媒Z
の各相対湿度条件下におけるオゾン分解率を求め、その
結果を表4に示す。
【0038】
【表4】 触 媒 オ ゾ ン 分 解 率 (%) 相対湿度12% 相対湿度40% 相対湿度70% 2時間後 10時間後 2時間後 10時間後 2時間後 10時間後 触媒A 96 90 94 89 80 41 触媒Y 92 66 91 66 60 25 触媒Z 86 42 85 40 75 28 表4から明らかなように、本発明方法によって調製した
重質γ−MnO2を用いた触媒は、従来の電解γ−Mn
2及び従来の化学合成方法で調製したγ−MnO2を用
いたものと比較して、高い相対湿度環境においても優れ
たオゾン分解率を示しており、また、オゾン分解率の経
時変化も少なく安定性が格段に改善されており優れた耐
湿度特性を有することが裏付けられた。
【0039】また、同様な試験を実施例2によって調製
した触媒B、触媒D及び触媒Eについて行い、各相対湿
度条件下におけるオゾン分解率を求め、その結果を表5
に示す。
【0040】
【表5】 触 媒 オ ゾ ン 分 解 率 (%) 相対湿度12% 相対湿度40% 相対湿度70% 2時間後 10時間後 2時間後 10時間後 2時間後 10時間後 触媒B 92 66 91 65 63 22 触媒D 95 90 94 87 80 40 触媒E 96 92 96 91 83 43 表5から明らかなように、加熱処理時間を長くすると、
高い相対湿度環境においてはオゾン分解率が低下してし
まうことが裏付けられた。
【0041】細孔分布をカルロ・エルバ社製ソ−プトマ
チック1800を用いて吸着等温線を測定し、CI法
(Cranston-Inkley 法)による数値計算法により細孔容
積v(cc)と細孔直径d(オングストローム)とから
なる細孔分布関数v/d(cc/オングストロ−ム)を
求め、その結果を実施例2並びに比較例3及び4で調製
した本発明の触媒E並びに市販の電解γ−MnO2から
なる触媒Y及び市販の化学合成γ−MnO2からなる触
媒Zについては図3に、実施例2によって調製した触媒
B、触媒D及び触媒Eについては図4に示す。
【0042】近藤連一編著「多孔材料」(技報堂昭和5
0年8月出版)の第47〜48頁に示される毛細管凝縮
理論によれば、相対湿度(%)と 空気中の水分が凝縮
を生ずる Kelvin 半径r(オングストロ−ム)との関係
は表6のような関係にある。
【0043】
【表6】 相対湿度と細孔半径(20℃) 相対湿度(%) r 相対湿度(%) r 100 ∞ 70 31 98 550 60 22 95 217 50 16 90 105 40 12 80 50 30 9 表6から明らかなように、例えば相対湿度60%の場合
には直径44オングストロ−ム以下の細孔径を持つ細孔
に空気中の水分が凝縮してしまい触媒表面が減少し活性
が低下する。実際には、直径44オングストロ−ム以下
の細孔径を持つ細孔のみならず、さらに触媒表面も凝縮
した水分を吸着し、またより大きな細孔径を有する細孔
まで水で覆われ触媒の有効表面積が減少してしまいオゾ
ン分解活性は減少してしまう。このため相対湿度の高い
環境下で、高いオゾン分解活性を維持するためには空気
中の水分が凝縮して細孔を塞ぎにくい、すなわちより大
きな細孔径を有する細孔を多数有するγ−MnO2を調
製する必要がある。
【0044】図3から明らかなように、本発明方法によ
って調製した重質γ−MnO2を用いた触媒は、細孔容
積が0.362cc/gであって40オングストロ−ム
以上の細孔直径を有する細孔が大部分を占めるのに対し
て、従来の電解γ−MnO2並びに従来の化学合成方法
で調製したγ−MnO2を用いた触媒は、細孔容積が
0.095cc/g及び0.085cc/gと小さく、
80オングストロ−ム以下の細孔直径を有する細孔が大
部分を占めている。このことは、高い湿度環境において
は空気中の水分が凝縮し細孔を塞ぎ小さな細孔径を有す
る従来の触媒の活性が低下した試験例3の結果を裏付け
るものである。
【0045】また、図4から明らかなように、加熱処理
時間を長くすると、細孔容積が減少し、γ−MnO2
細孔分布が細孔径の小さな方向に偏る傾向がある。この
ことは、高い湿度環境において加熱処理時間が長い触媒
Bのオゾン分解率が低下した試験例3の結果を同様に裏
付けるものである。
【0046】
【発明の効果】比表面積が大きく、40オングストロ−
ム以上の細孔直径を有する細孔が大部分を占め、比容積
が0.7〜2.0cc/gである重質γ−MnO2を用
いたオゾン分解触媒は、従来の電解法もしくは化学合成
方法によって調製したγ−MnO2を用いた触媒に比べ
て、オゾン分解触媒としての活性が優れており、高活性
を長時間持続できる安定性に優れていると同時に、高い
湿度環境下でも同様に優れた活性及び安定性を持続す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の重質化処理前のγ−MnO2の走査
電子顕微鏡によるその表面写真である。
【図2】実施例1の重質化処理後のγ−MnO2の走査
電子顕微鏡によるその表面写真である。
【図3】実施例1と比較例3及び比較例4で調製された
γ−MnO2の細孔分布を示すグラフである。
【図4】実施例2で調製されたγ−MnO2の細孔分布
を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 夏苅 俊彦 神奈川県平塚市四ノ宮1212番地 日揮ユ ニバーサル株式会社内 (72)発明者 相川 亮二 神奈川県平塚市四ノ宮1212番地 日揮ユ ニバーサル株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−23590(JP,A) 特開 平1−245850(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74 B01D 53/86

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細孔容積が0.2〜0.5cc/g、比
    表面積が80m2/g以上、比容が0.7〜2.0cc
    /gである化学合成法による重質γ−MnO2からなる
    ことを特徴とするオゾン分解触媒。
  2. 【請求項2】 80%以上の細孔分布が40〜250オ
    ングストロームの細孔直径の範囲にある、請求項1記載
    のオゾン分解触媒。
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