JP3440428B2 - ガラスクロス及びその製造方法 - Google Patents
ガラスクロス及びその製造方法Info
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Description
用途に提供されるほつれ防止を施したガラスクロス及び
その製造方法に関する。詳細には、本発明は、各種織
機、特に、エアージェット織機などの断片織機により製
織されるガラスクロスの切断端部のほつれ防止(耳ほつ
れ防止)を新規な特定のポリアミド樹脂ほつれ防止剤に
より施したガラスクロス及び該ほつれ防止剤を特定の粘
度に調節した溶媒溶液を用いて行うガラスクロスの製造
方法に関する。更に、本発明のガラスクロスの新規な耳
ほつれ防止剤は、特定の水溶性又は水分散性のポリアミ
ド樹脂であることに特徴を有する。
ャットル織機などの有抒織機に代わりエアージェット織
機などの断片織機が主流となってきた。断片織機で製織
されたガラスクロスは、緯糸が各々独立して一定長で打
ち込まれ、クロスの幅より若干長目に切断されるため、
両耳部に「房耳」が残存する特徴を有する。このような
房耳を有するガラスクロスを、エポキシ樹脂などのワニ
スの含浸工程にそのまま使用した場合、房耳がワニスを
過剰に含浸することやプリプレグ表面に切損したガラス
繊維が固着するなどコスト面、品質面において問題を生
じることになる。
断片織機のみならず有抒織機で製織されたガラスクロス
においても任意の幅を得るために2分割、3分割する場
合、ほつれ防止処理を施さずに単に機械的に切除し、ワ
ニスの含浸工程に用いると、ガラスクロスの経糸が容易
にほつれ、これがロールに巻き付いたりするため、生産
ライン停止やその処置が必要になるなど多大な損失が生
じる。そこで、上述のようなほつれを防止するために、
下記のような諸方法が検討されてきた。
地部をレーザー光線にてガラス糸を溶融接着しながら切
断することが試みられた。しかしながら、その接着力は
弱く、僅かなしごきによっても容易に接着部分が剥離し
たり、溶断時に形成されるガラス糸端部の微小な溶融玉
がワニス中に落下するなどの欠点を有し実用化には至っ
ていない。
などの熱硬化性樹脂を用いる試みもなされている(特開
平4−19110号公報、特開平6−2277号公報、
特開平5−222676号公報、特開平6−19296
5号公報等)。しかしながら、エポキシ樹脂などのワニ
スに含まれているメチルエチルケトン、メチルセロソル
ブ、トルエン、ヘキサン、アセトン、ジメチルホルムア
ミドなどの溶剤に対する耐性はガラスクロスは比較的あ
るものの、ガラスクロスに塗布した後、硬化するまでに
かなりの時間を要し、設備、生産性の面で問題がある。
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフ
ェニレンエーテル、エチレン−酢酸ビニル共重合体など
を用いる試みもなされている。その中で、従来から用い
られてきたエチレン−酢酸ビニル共重合体などにおいて
は、耐溶剤性が十分でなく、プリント配線板用途への使
用は好ましくない。
どをハロゲン化低級炭化水素系の溶剤、例えば、塩化メ
チレン、クロロホルムなどに溶解したものを用いる試み
もなされている(特開昭59−15563号公報、特開
昭60−194182号公報、特開昭63−31567
4号公報、特開昭63−85158号公報、特開平2−
216277号公報、特開平5−321153号公報、
特開平6−57665号公報、特開平6−200480
号公報等)。この方法は、プリプレグ製造上の問題点は
ほぼ解決できるが、塩化メチレンなどの溶剤は周知のご
とく、作業環境上好ましくない溶剤であり、この場合、
最大の課題は環境対策にある。
の全工程にわたって密閉系にする必要があり、設備投資
が大きく、ガラスクロスの製造コストが高くなるなど、
解決すべき問題が残存している。その上、こうした有機
溶剤を用いることは、環境保全の面でも好ましくない。
うな従来の技術が有する問題点の解消と、更に、環境衛
生上も好ましく、良質なプリプレグの製造を行うために
有用な特定のほつれ防止剤によりほつれ防止を施したガ
ラスクロス及び該ほつれ防止剤を特定の粘度に調節した
溶媒溶液を用いて行うガラスクロスの製造方法を提供す
ることを目的とする。
を解決するために鋭意研究した結果、ガラスクロスの切
断端部のほつれ防止剤として、特に特定の水溶性又は水
分散性のポリアミド樹脂が有効であることを見出し、本
発明を完成するに至った。即ち、本発明は; ほつれ
防止剤としてラクタムの開環重合によって得られたポリ
アミド樹脂に親水性モノマーをグラフト重合させた水溶
性又は水分散性のポリアミド樹脂をガラスクロスの耳部
の一定幅に塗布し、塗布された前記ほつれ防止剤を一定
幅残して切断したことを特徴とするガラスクロスを提供
する。また、 ガラスクロスの両耳部又はその内側
に、ほつれ防止剤としてラクタムの開環重合によって得
られたポリアミド樹脂に親水性モノマーをグラフト重合
させた水溶性又は水分散性のポリアミド樹脂を300c
ps以下の粘度に溶媒で希釈して塗布し、乾燥した後
に、両耳部に前記ほつれ防止剤を一定幅を残してガラス
クロスを切断することを特徴とするガラスクロスの製造
方法を提供する。また、 溶媒が水である点に特徴を
有する 記載のガラスクロスの製造方法を提供する。以
下、本発明を詳細に説明する。
断片織機により製織されるガラスクロスの切断端部のほ
つれ防止(耳ほつれ防止)用の新規なほつれ防止剤とし
て、特にラクタムの開環重合によって得られたポリアミ
ド樹脂に親水性モノマーをグラフト重合させた水溶性又
は水分散性タイプのポリアミド樹脂を使用する点に特徴
を有する。具体的には、本発明のほつれ防止剤としてラ
クタムの開環重合によって得られたポリアミド樹脂に親
水性モノマーをグラフト重合させた水溶性又は水分散性
のポリアミド樹脂をガラスクロスの耳部の一定幅に塗布
し、乾燥し、塗布された前記ほつれ防止剤を一定幅残し
て切断したガラスクロスに関するものである。本発明の
ガラスクロスに用いられるラクタムの開環重合によって
得られたポリアミド樹脂に親水性モノマーをグラフト重
合させた水溶性又は水分散性のポリアミド樹脂は、特に
環境衛生上の見地から、水を溶媒として使用することが
好ましい。
て得られたポリアミド樹脂に親水性モノマーをグラフト
重合させた水溶性又は水分散性のポリアミド樹脂を得る
には、一般に不溶性のポリアミド樹脂の水溶化によるも
のであり、例えば ラクタムの開環重合によって得ら
れたポリアミド樹脂(例えばN−メトキシメチル化ナイ
ロン、N−エトキシメチル化ナイロン、N−ブトキシメ
チル化ナイロンなどのN−アルコキシメチル化ナイロ
ン)に親水性モノマー(アクリル酸、メタクリル酸、ヒ
ドロキシエチルアクリレート、ポリエチレングリコール
モノメタクリレート、イタコン酸、アクリルアミド、N
−メチロールアクリルアミド等)などを、(1:0.3
重量比で)グラフト重合させたもの(特公平7−258
54号公報)が挙げられる。
開環重合によって得られたポリアミド樹脂に親水性モノ
マーをグラフト重合させた水溶性又は水分散性のポリア
ミド樹脂は一般的にゴム弾性を呈し柔軟であり、架橋反
応が進むにつれ耐熱、耐溶剤性が著しく向上する。この
ようなポリアミド樹脂は、ガラスクロスの切断しようと
する箇所に一定幅に塗布される。塗布に際し、ポリアミ
ド樹脂は、300cps以下、好ましくは100cps
以下、より好ましくは5〜30cpsの粘度に溶媒で希
釈されることが必要である。ポリアミド樹脂の粘度が3
00cpsを越えて濃い液ではガラスクロスの単糸内に
充分に含浸しないため、好ましくない。
としては、塩化メチレン、四塩化炭素、クロロホルム、
トリクロルエチレンなどのハロゲン化低級炭化水素系の
溶剤やアルコール類、エーテル類、ケトン類などが用い
られるが、人体、或いは環境汚染の防止の点で水が最も
望ましい。一方、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタ
ン樹脂など他の樹脂との併用や、クエン酸、乳酸などの
硬化剤やその硬化促進剤と混合しての使用も全く差し支
えない。
法 ほつれ防止剤のガラスクロスへの塗布方法としては、ダ
イコーター、スプレイコーター、ロールコーターなどが
挙げられる。塗布幅としては、接着強度の許す限り狭い
方が良いが、工業的製造ではバラツキを考慮して、10
mm以下、好ましくは4〜8mmが望ましい。塗布量と
しては、ガラスクロスの塗布部分に対して樹脂固形分が
2〜10重量%、好ましくは2〜6重量%になるように
調整することが重要である。この時、2重量%未満では
十分なほつれ防止効果が得られず、10重量%を越える
と塗布部分が他の部分より厚くなり、耳高などの異常を
引き起こす。
はその内側に、ほつれ防止剤としてラクタムの開環重合
によって得られたポリアミド樹脂に親水性モノマーをグ
ラフト重合させた水溶性又は水分散性のポリアミド樹脂
を300cps以下の粘度に溶媒で希釈して塗布し、乾
燥した後に、両耳部に前記ほつれ防止剤を一定幅を残し
てガラスクロスを切断することからなるガラスクロスの
製造方法に関する。本発明の方法において、ほつれ防止
剤が塗布されたガラスクロスは、更に乾燥器にて乾燥さ
れるがその条件はほつれ防止剤中に含まれる水分が所定
時間内に過熱されることなく飛散すれば特に制限されな
いが、例えば100〜200℃、5〜30秒間が適当で
ある。
乾燥するには、何れの加熱方式でも良く、例えば熱風乾
燥方式、赤外線乾燥方式、マイクロ波乾燥方式、円筒乾
燥方式等を挙げることができるが、ほつれ防止剤塗布部
以外の部分の加熱を避けた方が望ましいことから、赤外
線乾燥方式、マイクロ波乾燥方式が好ましい。乾燥後、
200〜300℃の溶融工程を加えても差し支えない。
乾燥、溶融工程を経た後のガラスクロスは、塗布された
ほつれ防止剤のほぼ中央部をスリッターで切断される。
切断位置としては、塗布幅の中心を切断することが望ま
しいが、工業的製造ではバラツキを考慮して、塗布幅中
心線±塗布幅の20%が望ましい。従って、切断後のガ
ラスクロスは、両耳部に7mm幅以下のほつれ防止剤が
塗布された状態となり、房耳を含む耳部はガラスクロス
から除去される。
糸の単位長さ当たりの本数、厚さ、単位面積当たりの重
さが、日本工業規格R−3414やアメリカ軍用規格
(MIL規格)に該当するものが好ましいが、これに限
定されるものではなく、いかなるものでも使用できる。
例えば、このガラス繊維は、EガラスやCガラスのみな
らず、Sガラス、Hガラス、Dガラスなど各種の成分組
成を有するものでも良い。また、製織に必要な集束剤が
付着している段階のガラスクロスや集束剤を除去した段
階のガラスクロス、あるいは公知の表面処理法でシラン
カップリング剤などが既に処理されているガラスクロス
のいずれでも良い。
更に具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を制限
しない。 (実施例1) 水溶性ポリアミド樹脂〔トレジンFS−350、帝国化
学産業(株)製〕を水にて希釈し、10重量%のほつれ
防止剤を調整した。ほつれ防止剤は、ロールコーターに
てガラスクロスの両耳部の内側に経糸に沿って幅10m
mで塗布し、その後120℃で30秒間乾燥した。この
時、ほつれ防止剤の付着量は、ガラスクロス〔762
8、旭シュエーベル(株)製〕の塗布部分に対して3重
量%であった。 更にガラスクロスは、塗布されたほつれ
防止剤の中央部をスリッターにて切断した。切断後、最
端部にある経糸1本を経糸に対して垂直に引き剥した時
の強さ を引張試験機〔オートグラフAGS−500D、
(株)島津製作所製〕にて測定し、dry耳強度とし
た。また、ジメチルホルムアミドに5分間浸漬後、風乾
させたガラスクロスを同様に測定し、wet耳強度とし
た。一方、ガラスクロスの中央部分とほつれ防止剤塗布
部分の厚みを各々測定し、次式に従い計算し厚み比とし
た。厚み比=ほつれ防止剤塗布部分の厚み+ガラスクロ
ス中央部分の厚み
工業(株)製〕をトリクロルエチレンにて溶解し、10
重量%のほつれ防止剤を調整した以外は、実施例1と同
様に行った。それらの結果を下記表1に示した。
ロスは、ほつれ防止剤としてラクタムの開環重合によっ
て得られたポリアミド樹脂に親水性モノマーをグラフト
重合させた水溶性又は水分散性のポリアミド樹脂を用い
るため、接着強度が大きく、優れた耳ほつれ性を有す
る。また、その被膜は柔軟性を有するため、本発明のガ
ラスクロスを巻取ったり、解反したり、或いは工程内の
ロールを通過する際にも塗布部分の割れや折れ、或いは
耳部の波うちの発生はない。本発明でほつれ防止剤とし
て用いるラクタムの開環重合によって得られたポリ アミ
ド樹脂に親水性モノマーをグラフト重合させた水溶性又
は水分散性のポリアミド樹脂は、ワニスに用いられる溶
剤への耐性が良好であるため、ワニス含浸、乾燥の工程
においても耳部がほつれることはない。
によって得られたポリアミド樹脂に親水性モノマーをグ
ラフト重合させた水溶性又は水分散性のポリアミド樹脂
ほつれ防止剤は、水溶性又は水分散性であるため、その
調製から塗布、乾燥の全工程にわたって、作業環境汚染
がなく、環境保全にも有効である。本発明の方法により
得られたガラスクロスは、耳部と他の部分との厚みの差
が殆どないため、該ガラスクロスを用いてプリプレグを
製造し、一定寸法に切断して積み重ねた場合、中央部分
と端の部分とで高さの差は殆ど生じない。以上のよう
に、本発明によるガラスクロスは、プリント配線板用途
に有効に利用できる。
Claims (3)
- 【請求項1】 ほつれ防止剤としてラクタムの開環重合
によって得られたポリアミド樹脂に親水性モノマーをグ
ラフト重合させた水溶性又は水分散性のポリアミド樹脂
をガラスクロスの耳部の一定幅に塗布し、塗布された前
記ほつれ防止剤を一定幅残して切断したことを特徴とす
るガラスクロス。 - 【請求項2】 ガラスクロスの両耳部又はその内側に、
ほつれ防止剤としてラクタムの開環重合によって得られ
たポリアミド樹脂に親水性モノマーをグラフト重合させ
た水溶性又は水分散性のポリアミド樹脂を300cps
以下の粘度に溶媒で希釈して塗布し、乾燥した後に、両
耳部に前記ほつれ防止剤を一定幅を残してガラスクロス
を切断することを特徴とする、ガラスクロスの製造方
法。 - 【請求項3】 溶媒が水であることを特徴とする請求項
2記載のガラスクロスの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03711296A JP3440428B2 (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | ガラスクロス及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03711296A JP3440428B2 (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | ガラスクロス及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09208922A JPH09208922A (ja) | 1997-08-12 |
| JP3440428B2 true JP3440428B2 (ja) | 2003-08-25 |
Family
ID=12488525
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03711296A Expired - Lifetime JP3440428B2 (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | ガラスクロス及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3440428B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001081671A (ja) * | 1999-09-14 | 2001-03-27 | Unitika Ltd | ガラス繊維織物のほつれ防止用固着剤及びほつれ防止がなされたガラス繊維織物 |
| JP4662398B2 (ja) * | 2001-01-17 | 2011-03-30 | 旭化成イーマテリアルズ株式会社 | 耳止めガラスクロス |
| JP4686059B2 (ja) * | 2001-06-19 | 2011-05-18 | ユニチカグラスファイバー株式会社 | ガラス繊維織物のほつれ防止固着剤およびほつれが防止されたガラス繊維織物 |
| JP6073634B2 (ja) * | 2012-10-16 | 2017-02-01 | イビデン株式会社 | 炭素繊維を用いたシート状製品 |
| CN103132273A (zh) * | 2013-03-12 | 2013-06-05 | 江苏金辰针纺织有限公司 | 一种防止面料卷边的方法 |
-
1996
- 1996-02-01 JP JP03711296A patent/JP3440428B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09208922A (ja) | 1997-08-12 |
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