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JP3445258B2 - 放射線画像処理装置、画像処理システム、放射線画像処理方法、記憶媒体、プログラム、放射線撮影装置、及び放射線撮影システム - Google Patents
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JP3445258B2 - 放射線画像処理装置、画像処理システム、放射線画像処理方法、記憶媒体、プログラム、放射線撮影装置、及び放射線撮影システム - Google Patents

放射線画像処理装置、画像処理システム、放射線画像処理方法、記憶媒体、プログラム、放射線撮影装置、及び放射線撮影システム

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JP3445258B2
JP3445258B2 JP2001134208A JP2001134208A JP3445258B2 JP 3445258 B2 JP3445258 B2 JP 3445258B2 JP 2001134208 A JP2001134208 A JP 2001134208A JP 2001134208 A JP2001134208 A JP 2001134208A JP 3445258 B2 JP3445258 B2 JP 3445258B2
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  • Image Processing (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被写体からの散乱
放射線を除去するためのグリッドを使用した放射線撮影
により得られた被写体の放射線画像の処理に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より例えば、X線に代表される放射
線を被写体(物体)に照射し、当該被写体を透過した放
射線成分の空間分布(放射線分布)を画像化すること
で、被写体内部を可視化可能とする技術が用いられてい
るが、放射線は被写体内部で散乱放射線(散乱線)を発
生するため、被写体を透過した直接透過放射線(直接
線)と共に、散乱放射線(散乱線)も画像化されてしま
う。
【0003】散乱線の発生過程は、放射線の種類や、被
写体の物性、或いは構造等に依存し、通常は予測不可能
である。このため、散乱線を除去した放射線画像を得る
ためには、様々な工夫が必要となってくる。
【0004】散乱線を除去した放射線画像を簡便に得る
方法において、代表的な方法としては、鉛等の放射線遮
蔽物質の壁を放射線の受像面に設け、当該受像面に到達
する放射線の角度を規制することで、散乱線成分を遮蔽
する方法がある。
【0005】具体的には例えば、医療分野におけるX線
撮影では、人体等の被写体からの散乱X線を除去するた
めに、「グリッド」と呼ばれる器具を被写体とX線の受
像面の間に設置することが行われている。
【0006】グリッドは、鉛等のX線遮蔽物質と、木材
や、紙、アルミニウム、或いはカーボン等のX線透過物
質とが、互いにX線発生源(焦点)へ収束する方向を向
くように角度を付けて、所定の幅で交互に並べて構成さ
れる器具である。
【0007】上述のようなグリッドは直接線の一部を除
外するため、X線の受像面でもグリッドの影(グリッド
の陰影、以下、「グリッド縞」とも言う)が見られるこ
とになるが、「X線遮蔽物質とX線透過物質を交互に配
置する空間的な周期を正確にする」、及び「当該周期を
比較的高い空間周波数にする」等という構成をとること
で、X線画像の観察者に対して、当該X線画像上にグリ
ッド縞が存在することの違和感を極力減らしている。
【0008】図21は、グリッド940の構成を模式的
に示したものである。上記図21において、“910”
はX線の発生源を示し、“920”はX線の放射方向を
示す。“930”は人体等の被写体を示し、“950”
はX線の受像面を示す。
【0009】上記図21に示すように、グリッド940
は、その製造のし易さ等の理由から、2次元平面上の1
方向のみ(同図の矢印で示す縦方向)に縞構造を成すも
のが一般的である。
【0010】また、グリッド縞のコントラストを低減
(除去)する方法としては、X線曝射中に、グリッドの
みを縞に直交する方向へ移動させ、X線の受像面でのX
線曝射中の積分効果を利用する方法がある。
【0011】ここでの放射線の受像面(受像部分)とい
うのは、主に、放射線分布を直接感光材料に記録する放
射線フィルムを意味している。
【0012】ところで、近年では、医療用等の放射線画
像についても、放射線フィルムにより直接画像化する方
法よりも、放射線画像をディジタルデータとして扱う方
法が一般化しつつある。例えば、放射線分布を電気信号
(アナログ信号)へ一旦変換し、当該アナログ信号をデ
ィジタル化(A/D変換)して数値データ(ディジタル
データ)ヘ変換する。これにより、ディジタル化された
放射線画像(ディジタル放射線画像)に対して、ファイ
リング、画像処理、及びモニタ表示等の処理を低コスト
で行える。
【0013】しかしながら、ディジタル放射線画像の場
合、必然的に2次元空間的に画像信号をサンプリングす
る必要があるため、当然サンプリング定理に基づくエリ
アシングの問題が顕在化してくる。
【0014】具体的には、一般の画像の場合、空間にお
けるサンプリング周期を適切な周期(細かい周期等)に
することで、多少のエリアシングが発生しても、画像を
観察するにあたって問題はない。
【0015】これに対して、グリッドを使用して得られ
たディジタル放射線画像の場合、グリッドによる周期的
な縞模様がエリアシングにより非常に低周波になってし
まう場合や、サンプリング周期によってはエリアシング
は発生しないが低周波の振幅変動が発生してしまう場合
があり、これは、画像の観察者の関知するところとなり
問題である。
【0016】そこで、エリアシング等による不適切なグ
リッド縞模様を除去する方法としては、次のような方法
が提案されている。ここでは、放射線画像をディジタル
化する方法を大きく2つの方法に分類し、これらの2つ
の方法に対するグリッド縞模様を除去する(方法1)及
び(方法2)を挙げるものとする。
【0017】(方法1)ここでのディジタル化方法で
は、先ず、放射線分布(放射線強度分布)を一旦別のエ
ネルギー分布(蛍光等のエネルギー分布)に変換し、こ
れを走査することで、画像を1方向にのみ空間サンプリ
ングするアナログ的なビデオ信号(時間信号)を生成
し、当該時間信号を別に用意した時間的な周期に基づい
てA/D変換する。当該ディジタル化方法の代表例とし
ては、輝尽性蛍光体に貯えられたエネルギーをレーザ走
査により逐次蛍光化/集光して、ビデオ信号として取得
し、その後、順次A/D変換を行う方法が挙げられる。
【0018】上記のディジタル化方法によりディジタル
的な放射線画像を取得するにあたって、エリアシング等
による不適切なグリッド縞模様を除去する方法として
は、例えば、特許第2507659号、特許第2754
068号、及び特開平8−088765号等に記載され
た方法がある。
【0019】具体的には、先ず、放射線分布に対応した
別のエネルギー分布に対する走査を、グリッド縞に直交
する方向に行い、グリッド縞をビデオ信号上での周期信
号に変換し、アナログ的な当該周期信号に対して、低域
通過フィルタリングを行った後、時間軸のサンプリング
を行う。このような通常のアンチエリアシングフィルタ
の構成により、不適切なグリッド縞を除去できる。
【0020】上述のような方法に類する方法として、特
許第2507659号等には、予備的にサンプリングし
た画像をフーリエ変換することにより、グリッド縞模様
の像の存在及びその周波数を検出し、その検出結果に基
づいた低域通過フィルタを選択し、これを用いて低域通
過フィルタリングを行うことで、不適切なグリッド縞を
除去する方法が提案されている。
【0021】また、特許第2754068号や特開平8
−088765号等には、特許第2507659号等で
提案されているアナログ的な低域通過フィルタリング処
理ではなく、時間軸のサンプリングを所望の間隔より短
く行い、グリッド縞模様の情報のエリアシングを無くし
てグリッド像を含む画像情報を取得した後に、グリッド
像成分を除去するディジタル的な低域通過フィルタリン
グを行い、その後、ディジタル的に間引いて(再サンプ
リング)、所望のサンプリング間隔による画像を得る方
法が提案されている。
【0022】(方法2)ここでのディジタル化方法で
は、先ず、放射線強度分布を一旦別のエネルギー分布
(蛍光や電界強度等のエネルギー分布)に変換し、これ
に対して、2次元的に配置された複数の電気信号変換素
子(フォトダイオードやキャパシター等)により直接2
次元サンプリングを行い、各変換素子からの信号を順序
取り出してA/D変換する。当該ディジタル化方法の代
表例としては、近年技術開発が進んでいる大画面平面セ
ンサにより、放射線による大面積にわたる蛍光分布若し
くは電界強度分布を二次元配列された複数の画素毎の変
換素子で電気信号化する、所謂放射線フラットパネルセ
ンサを用いた方法が挙げられる。
【0023】ところで、この方法2のディジタル化方法
によりディジタル的な放射線画像を取得するにあたっ
て、エリアシング等による不適切なグリッド縞模様を除
去するのは非常に困難となっている。その理由は、放射
線フラットパネルセンサ等(以下、単に「センサ」或い
は「フラットパネルセンサ」とも言う)の複数の電気信
号変換素子により2次元空間上で直接サンプリングされ
るため、方法1のようなアナログ的な電気信号に対する
アンチエリアシングフィルタが適用できないためであ
る。
【0024】上記の問題を解決するために、センサによ
り2次元空間上でエリアシングを起こさない程度の細か
さで直接サンプリングを行い、ディジタル的なアンチエ
リアシングフィルタを施した上で、上述した再サンプリ
ングを行う方法が考えられるが、このような方法では、
センサの電気信号変換素子の構成上、2次元空間での細
かなサンプリングが困難であり、電気信号変換素子自体
の性能を落とす上に、莫大なコストアップを招いてしま
う。
【0025】そこで、従来のようにX線曝射中にグリッ
ドを移動させる方法が行われている。
【0026】別の方法として、特開平9−75332号
等では、センサにより2次元空間で直接サンプリングし
てディジタルX線画像を取得する際に、グリッド縞を除
去することを目的とし、グリッド縞の間隔とサンプリン
グピッチ(センサの画素ピッチ)を完全に一致させ、グ
リッド縞による直接線を遮断する領域と画素の隙間を一
致させることにより、不適切なグリッド縞を画像上に発
生させないようにする方法が提案されている。
【0027】また、特開平9−98970号や、U.
S.Patent5801385等では、グリッド縞の
間隔をサンプリングピッチより小さくし、1画素(1つ
の電気信号変換素子)の有する受光部の開口の幅と同じ
にする或いはそれに近づけるようにすることで、グリッ
ド縞のコントラストを低減する方法が提案されている。
【0028】また、U.S.Patent5.050.
198等では、複数の撮影条件でグリッド縞模様の像
(グリッド像)を予め記憶しておき、実際にグリッドを
用いた撮影を行ったときに、予め記憶した複数のグリッ
ド像の中で撮影条件の一致又は近似したグリッド像によ
り撮影で得た画像を除算することで、グリッド像を除去
する方法が提案されている。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の放射線画像処理、特に、(方法2)に代
表される、2次元空間上で直接サンプリングするセンサ
及びグリッドを使用して放射線画像を取得した場合の画
像処理では、次のような問題点があった。
【0030】まず、特開平9−75332号等で提案さ
れている構成において、グリッド縞の間隔とサンプリン
グピッチを完全に一致させることは非常に困難である。
すなわち、一般的に半導体製造工程で作成されるフラッ
トパネルセンサと、比較的厚みのある鉛板の組み合わせ
で作成されるグリッドとは、それぞれ独立して作成作業
が行なわれ、あるいは、グリッド自体は、そのときの状
況により取り外し可能なように作成しなくはいけないた
め、これらの要因により、グリッド縞の間隔とセンサの
画素ピッチ(サンプリングピッチ)を完全に合致させる
ことは非常に困難である。
【0031】また、特開平9−98970号やU.S.
Patent5801385等で提案されている構成に
おいて、グリッド縞の間隔をサンプリングピッチより細
かくし、1画素の有する受光部の開口の幅と同じにする
或いは近づけるのは有効であるが、センサ(フラットパ
ネルセンサ)が高精細化し、サンプリングピッチが、例
えば、0.1mm以下になると、グリッド縞の間隔も同
様に、1mm当たり10本以上という非常に細かなもの
が要求されるようになる。このような細かな縞のグリッ
ドとなると、散乱線を遮断するための鉛板厚さはほぼ固
定されているため、直接線の通過する領域を狭くするし
かなく、この結果、放射線量の利用効率が極端に低くな
り、良好な放射線撮影を行えなくなる。
【0032】また、上述したような従来の構成では、放
射線曝射中にグリッド自体を移動させるようになされて
いるが、このグリッドの移動については、グリッド移動
のための駆動系等によりコスト上昇、装置或いはシステ
ムの大型化を招くと共に、駆動タイミングと放射線曝射
タイミングの関係、及び駆動速度の関係等の調整制御等
のための構成等を設ける必要がある。したがって、グリ
ッド移動の構成は、グリッド縞を除去するためには有効
であるが、上述のような制限があり、常に採用できるわ
けではない。
【0033】そこで、上記の問題点を解決するために、
得られる放射線画像がディジタルデータであることか
ら、ディジタルフィルタリングにより、グリッド縞を除
去する方法が考えられる。この方法によれば、グリッド
縞の空間周波数と被写体に基づく有効な画像情報の空間
周波数成分が完全に分離されていれば、単純なフィルタ
リング構成にてグリッド縞を除去できる。
【0034】上記の方法の具体例として、特開平3−1
2785号等では、フーリエ変換を用いて、グリッド縞
の空間周波数に相当するデータを除去若しくは低減する
方法が提案されている。
【0035】また、通常のFIR(Finite In
pulse Response)フィルタを用いて、グ
リッド縞の空間周波数に相当するデータを除去若しくは
低減する方法も考えられる。
【0036】ところで、グリッド縞の像は、鉛等のX線
遮蔽物質による放射線の透過率の低減した陰影であるた
め、信号ではほぼ乗算的に重畳されるが、対数変換を行
えば加算的に重畳されることになる。したがって、上述
したようなフィルタリングが可能となる。
【0037】また、一般的に、散乱線除去のためのグリ
ッドの製造工程は、非常に精度よく管理されており、そ
のグリッド縞についても、画像全般にわたって均一の空
間周波数特性を有するものが広く用いられている。この
ため、上述したようなフィルタリングについても、単一
の空間周波数に対してのみ行えばよいという可能性があ
る。
【0038】また、実際には、グリッド縞の像(陰影)
の形状は、正確な正弦波状ではないため、逓倍周波数で
ある2倍,3倍,…の空間周波数成分が存在する可能性
があるが、この場合、センサでの変換過程(エネルギー
変換過程)の2次元空間的な依存性に起因するボケによ
り、基本波成分のみが受像されると考える。
【0039】しかしながら、上述したようなフィルタリ
ングでの問題は、画像成分自体の空間周波数帯域を制限
することは不可能に近いということにある。
【0040】具体的には例えば、特許第2754068
号や特開平8−088765等で提案されているものに
代表されるように、空間サンプリングピッチを非常に細
かくし、当該サンプリング後に有効なナイキスト周波数
を高めて、有効な帯域幅(ナイキスト周波数以下の帯域
幅)を広くとり、その中で画像成分とグリッド縞成分が
完全に分離されれば、何の問題もなく、通常のフィルタ
リングでグリッド縞の除去が行えることは明確である
が、現実的な問題として、グリッド縞を除去するためだ
けに、空間サンプリングピッチを高めることは、半導体
プロセスその他の要因によりセンサの非常なコストアッ
プにつながり、さらに、放射線取得効率を落とす原因と
なり、有効ではない。
【0041】したがって、ナイキスト周波数以下の帯域
に有効な画像成分がほぼ収まる程度の空間サンプリング
ピッチでセンサ自体を構成することが、コスト的及び性
能的に有効であるが、このような構成をとった場合、グ
リッド縞の空間周波数と有効な画像成分の空間周波数と
の間にある程度の重畳があるのはやむをえない。
【0042】具体的には、例えば、図22(a)〜
(d)を用いて説明すると、まず、同図(a)は、処理
対象となる画像(元画像)を1次元で見たときの当該画
像信号を示したものであり、当該画像信号は256点の
数値で構成されている。上記図22(b)は、同図
(a)で示される画像信号をフィルタリングする際の、
空間周波数領域でのフィルタの応答特性を示したもので
ある。上記図22(b)では、離散フーリエ変換を意識
して、周波数領域を“0”〜“128”の数値で表して
おり、空間周波数の値が“100”の位置での帯域カッ
トフィルタリングとしている。上記図22(c)は、同
図(b)で示されるフィルタリングを、同図(a)で示
される画像信号に対して施した結果を示したものであ
る。上記図22(c)の画像信号は同図から明らかなよ
うに、同図(a)で示される画像信号の特性からほとん
ど変化がない。上記図22(d)は、確認のために、同
図(a)で示される画像信号と、同図(c)で示される
画像信号との差分を示したものである。上記図22
(d)から明らかなように、フィルタリングにより除去
された信号成分はほとんどない。
【0043】また、図23(a)は、上記図22(a)
で示した画像信号(元画像信号)に対して、中間で急峻
に立ち上がる部分(いわゆるエッジ部分)を加えたもの
を示したものである。上記図23(b)は、上記図22
(b)と同様に、上記図23(a)で示される画像信号
をフィルタリングする際の、空間周波数領域でのフィル
タの応答特性を示したものである。上記図23(c)
は、同図(b)で示されるフィルタリングを、同図
(a)で示される画像信号に対して施した結果を示した
ものである。上記図23(c)において、丸で囲った部
分から明らかなように、元画像信号から外れて不安定な
振動をしていること(アーチファクト)がわかる。上記
図23(d)は、確認のために、同図(a)で示される
画像信号と、同図(c)で示される画像信号との差分を
示したものである。上記図23(d)から明らかなよう
に、急峻に変動する部分(信号の両端部分を含む)に関
して、多くの振動成分が現れている。
【0044】上記図22(a)〜(d)及び図23
(a)〜(d)に示されるように、通常の画像信号の場
合、ナイキスト周波数(同図では空間周波数が“12
8”)以下の、かなり高い周波数の成分については、画
像信号の主成分ではなく、ほとんど情報がない成分であ
るため、この位置で急峻なフィルタリング処理を施して
も問題は少ない。これに対して、画像信号が急峻な部分
(エッジ部分)を有する場合、上記のナイキスト周波数
以下の、かなり高い周波数成分を用いて画像信号が表現
されるため、これにフィルタリングを施すと、急峻に変
動する部分で問題(アーチファクト)が発生してしま
う。
【0045】図24(a)〜(d)は、グリッドを摸し
て、上記図22(a)に示される元画像信号に対して、
正弦波(sin(2π100χ/256))を加えた場
合の信号状態を示したものである。上記図24(a)〜
(d)から明らかなように、同図(b)で示されるフィ
ルタの応答特性を有するフィルタリングにより、グリッ
ド縞がほぼ除去されている(同図(c)参照)。
【0046】図25(a)〜(d)は、グリッドを摸し
て、上記図23(a)に示される元画像信号に対して、
正弦波(sin(2π100χ/256))を加えた場
合の信号状態を示したものである。上記図25(a)〜
(d)から明らかなように、同図(b)で示されるフィ
ルタの応答特性を有するフィルタリングにより、上記図
23(c)と同様なアーチファクトが発生している(上
記図25(c)参照)。
【0047】すなわち、特開平3−12785号等に記
載されているような、単純なフィルタリング処理では、
グリッド縞の成分を除去すると、上述のようなアーチフ
ァクトが強く発生してしまう可能性がある。また、アー
チファクトを減らすために、フィルタのインパルス応答
の幅を狭くすると、フィルタリングの応答特性が広い範
囲で低減するようになってしまい、画像自体が強くなま
った形になってしまう。
【0048】そこで、本発明は、上記の欠点を除去する
ために成されたもので、グリッドを使用した放射線撮影
により得られた放射線画像から、グリッドに起因する画
像成分が除去された良好な放射線画像を得られるように
することを目的とする。
【0049】
【課題を解決するための手段】斯かる目的下において、
第1の発明は、被写体からの散乱放射線を除去するため
のグリッドを使用した放射線撮影により得られた被写体
の放射線画像データを処理する放射線画像処理装置であ
って、上記放射線画像データから第1の画像成分のデー
タを抽出し、上記第1の画像成分データに基づいて、上
記放射線画像データに含まれる上記グリッドに起因する
第2の画像成分のデータを生成する生成手段と、上記生
成手段により生成された上記第2の画像成分データを上
記放射線画像データから除去する除去手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0050】第2の発明は、上記第1の発明において、
上記生成手段は、上記第2の画像成分データが上記放射
線画像データ全体にわたって定常であるという仮定に基
づいて上記第2の画像成分データを生成することを特徴
とする。
【0051】第3の発明は、上記第1の発明において、
上記生成手段は、上記第2の画像成分データの呈する周
期的なパターンの空間周波数及び角度のうち少なくとも
該空間周波数を、上記放射線画像データを解析して得る
解析手段を有することを特徴とする。
【0052】第4の発明は、上記第3の発明において、
上記生成手段は、上記解析手段の解析結果に基づいて上
記放射線画像データから第1の上記画像成分を含む所定
成分のデータを抽出する抽出手段と、上記抽出手段によ
り得た上記所定成分データを加工して上記第2の画像成
分データを得る加工手段とを有することを特徴とする。
【0053】第5の発明は、上記第4の発明において、
上記抽出手段は、上記解析手段により得た上記空間周波
数を有する成分を上記放射線画像データから抽出するフ
ィルタリングを行うことを特徴とする。
【0054】第6の発明は、上記第4の発明において、
上記加工手段は、上記所定成分データの非定常な部分
を、上記所定成分データの定常な部分に基づいて変更す
ることを特徴とする。
【0055】第7の発明は、上記第6の発明において、
上記加工手段は、上記所定成分データの包絡線の情報に
基づいて、上記非定常部分を検出することを特徴とす
る。
【0056】第8の発明は、上記第6の発明において、
上記加工手段は、上記所定成分データの上記定常部分及
び上記空間周波数に基づいて、上記第2の画像成分デー
タに対応する正弦波の振幅及び位相を推定し、当該推定
結果に基づいて、上記非定常部分を変更することを特徴
とする。
【0057】第9の発明は、上記第8の発明において、
上記加工手段は、上記変更後の所定成分データに対して
フィルタリングを行うことにより上記第2の画像成分デ
ータを得ることを特徴とする。
【0058】第10の発明は、上記第7の発明におい
て、上記加工手段は、上記包絡線が所定のしきい値以下
となる上記非定常部分を所定値に置換することを特徴と
する。
【0059】第11の発明は、上記第1の発明におい
て、上記生成手段は、上記放射線画像データから選択し
た所定のラインについて、上記第2の画像成分データを
生成することを特徴とする。
【0060】第12の発明は、上記第11の発明におい
て、上記生成手段は、複数の上記ラインの平均の結果に
対して、上記第2の画像成分データを生成することを特
徴とする。
【0061】第13の発明は、上記第11の発明におい
て、上記生成手段は、上記放射線画像データの所定のラ
インの上記第2の画像成分データとして、当該ラインと
は異なるラインから生成した上記第2の画像成分データ
を用いることを特徴とする。
【0062】第14の発明は、上記第1の発明におい
て、上記放射線画像データから放射線照射野に対応する
部分画像のデータを切り出す切出手段を有し、上記生成
手段は該切出手段により得た上記部分画像データの上記
第2の画像成分データを生成することを特徴とする。
【0063】第15の発明は、上記第1の発明におい
て、上記生成手段は、上記グリッドの使用の検出結果に
基づいて、上記第2の画像成分データを生成することを
特徴とする。
【0064】第16の発明は、上記第1の発明におい
て、上記除去手段により上記第2の画像成分データが除
去された放射線画像データを記憶する画像記憶手段を備
えることを特徴とする。
【0065】第17の発明は、上記第1の発明におい
て、上記放射線画像データは固体撮像素子を用いて得ら
れたものであることを特徴とする請求項1記載の放射線
画像処理装置。
【0066】第18の発明は、上記第1の発明におい
て、上記生成手段により生成された上記第2の画像成分
データを記憶する画像成分記憶手段を備えたことを特徴
とする。
【0067】第19の発明は、複数の機器が互いに通信
可能に接続されてなる画像処理システムであって、上記
第1〜18の発明の何れか1つに記載の放射線画像処理
装置の各手段を有することを特徴とする。
【0068】第20の発明は、被写体からの散乱放射線
を除去するためのグリッドを使用した放射線撮影により
得られた被写体の放射線画像データを処理する画像処理
装置に適用される放射線画像処理方法であって、上記放
射線画像データから第1の画像成分のデータを抽出し、
上記第1画像成分データに基づいて、上記放射線画像デ
ータに含まれる上記グリッドに起因する第2の画像成分
のデータを生成する生成ステップと、上記生成ステップ
において生成された上記第2の画像成分データを上記放
射線画像データから除去する除去ステップとを含むこと
を特徴とする。
【0069】第21の発明は、上記第20の発明におい
て、上記生成ステップにおいて、上記第2の画像成分デ
ータが上記放射線画像データ全体にわたって定常である
という仮定に基づいて上記第2の画像成分データを生成
することを特徴とする。
【0070】第22の発明は、上記第20の発明におい
て、上記生成ステップは、上記第2の画像成分データの
呈する周期的なパターンの空間周波数及び角度のうち少
なくとも該空間周波数を、上記放射線画像データを解析
して得る解析ステップを含むことを特徴とする。
【0071】第23の発明は、上記第22の発明におい
て、上記生成ステップは、上記解析ステップにおける解
析結果に基づいて上記放射線画像データから上記第1の
画像成分を含む所定成分のデータを抽出する抽出ステッ
プと、上記抽出ステップにおいて得られた上記所定成分
データを加工して上記第2の画像成分データを得る加工
ステップとを含むことを特徴とする。
【0072】第24の発明は、上記第23の発明におい
て、上記抽出ステップにおいて、上記解析ステップにお
いて得られた上記空間周波数を有する成分を上記放射線
画像データから抽出するフィルタリングを行うことを特
徴とする。
【0073】第25の発明は、上記第23の発明におい
て、上記加工ステップにおいて、上記所定成分データの
非定常な部分を上記所定成分データの定常な部分に基づ
いて変更することを特徴とする。
【0074】第26の発明は、上記第25の発明におい
て、上記加工ステップにおいて、上記所定成分データの
包絡線の情報に基づいて、上記非定常部分を検出するこ
とを特徴とする。
【0075】第27の発明は、上記第25の発明におい
て、上記加工ステップにおいて、上記所定成分データの
上記定常部分及び上記空間周波数に基づいて、上記第2
の画像成分データに対応する正弦波の振幅及び位相を推
定し、当該推定結果に基づいて、上記非定常部分を変更
することを特徴とする。
【0076】第28の発明は、上記第27の発明におい
て、上記加工ステップにおいて、上記変更後の所定成分
データに対してフィルタリングを行うことにより上記第
2の画像成分データを得ることを特徴とする。
【0077】第29の発明は、上記第26の発明におい
て、上記加工ステップにおいて、上記包絡線が所定のし
きい値以下となる上記非定常部分を所定値に置換するこ
とを特徴とする。
【0078】第30の発明は、上記第20の発明におい
て、上記生成ステップにおいて、上記放射線画像データ
から選択した所定のラインについて、上記第2の画像成
分データを生成することを特徴とする。
【0079】第31の発明は、上記第30の発明におい
て、上記生成ステップにおいて、複数の上記ラインの平
均の結果に対して、上記第2の画像成分データを生成す
ることを特徴とする。
【0080】第32の発明は、上記第30の発明におい
て、上記生成ステップにおいて、上記放射線画像データ
の所定のラインの上記第2の画像成分データとして、当
該ラインとは異なるラインから生成した上記第2の画像
成分データを用いることを特徴とする。
【0081】第33の発明は、上記第20の発明におい
て、上記放射線画像データから放射線照射野に対応する
部分画像のデータを切り出す切出ステップを含み、上記
生成ステップにおいて、上記切出ステップにおいて得ら
れた上記部分画像データの上記第2の画像成分データを
生成することを特徴とする。
【0082】第34の発明は、上記第20の発明におい
て、上記生成ステップにおいて、上記グリッドの使用の
検出結果に基づいて、上記第2の画像成分データを生成
することを特徴とする。
【0083】第35の発明は、上記第20の発明におい
て、上記除去ステップにおいて上記第2の画像成分デー
タが除去された放射線画像データを記憶部に記憶させる
画像記憶ステップを含むことを特徴とする。
【0084】第36の発明は、上記第20の発明におい
て、上記放射線画像データは固体撮像素子を用いて得ら
れたものであることを特徴とする。
【0085】第37の発明は、上記第20の発明におい
て、上記生成ステップにおいて生成された上記第2の画
像成分データを記憶部に記憶させる画像成分記憶ステッ
プを含むことを特徴とする。
【0086】
【0087】第38の発明は、上記第20〜37の発明
の何れか1つに記載の放射線画像処理方法をコンピュー
タに実行させるためのプログラムをコンピュータ読み取
り可能な記憶媒体に記録したことを特徴とする。
【0088】
【0089】第39の発明は、上記第20〜37の発明
の何れか1つに記載の放射線画像処理方法をコンピュー
タに実行させるためのプログラムであることを特徴とす
る。第40の発明は放射線撮影装置であって、上記第1
〜18の発明の何れか1つに記載の放射線画像処理装置
と、固体撮像素子により上記放射線画像データを取得す
る撮像手段とを含むことを特徴とする。第41の発明は
放射線撮影システムであって、上記第19の発明に記載
の画像処理システムと、固体撮像素子により上記放射線
画像データを取得する撮像手段とを含むことを特徴とす
る。
【0090】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。
【0091】[第1〜第5の実施の形態の概要]ここで
は、本発明の実施の形態として、第1〜第5の実施の形
態を例示として挙げる。第1〜第5の実施の形態の具体
的な説明の前に、こられの概要について説明する。
【0092】尚、ここでは放射線の一例として、X線を
用い、X線撮影により得られたX線画像について処理す
るものとする。また、以下に説明する構成は、本発明を
適用した一構成例であり、これに限られることはない。
【0093】まず、本発明は、特に、特開平3−127
85号等に記載されているような従来のフィルタリング
処理(単純なフィルタリング処理)によりグリッド縞を
除去したときの問題を、次のような構成により解決し
た。
【0094】すなわち、処理対象のX線画像の信号(以
下、単に「対象画像信号」又は「対象画像」とも言う)
に重畳されている、本来画像全体にわたって安定な縞模
様として存在するはずである、グリッド縞の成分情報
(以下、単に「グリッド縞成分」とも言う)を推定して
求める。そして、対象画像からグリッド縞成分を除去す
る、例えば、対象画像信号が対数画像の信号である場
合、求めたグリッド縞情報を対象画像信号から差し引
く。これにより、対象画像信号に影響を与えることな
く、安定したグリッド縞情報の除去が可能となる。
【0095】具体的には例えば、グリッド縞成分が示す
周波数から、ほぼ当該グリッド縞成分を含む成分を分離
し、分離後の当該成分を、グリッド縞の示すであろう特
徴情報に基づいて加工し、当該加工後の情報を、グリッ
ド縞成分と見なし、これを対象画像信号から除去する。
【0096】グリッド縞成分は、空間スペクトル表現に
よれば、かなり強い成分を有し、グリッド縞の空間周波
数を適当に選択すれば、サンプリングの際のナイキスト
周波数(サンプリング周波数の1/2に相当する空間周
波数)近辺に存在させることができる。この結果、上記
図24(a)〜(d)に示したような、グリッド縞成分
が通常の画像信号の主成分とは重ならないような状態が
容易に得られる。
【0097】ここで、対象画像信号に対して、急峻な変
動成分が存在する場合に限り、上記図25(a)〜
(d)を用いて説明したように、グリッド縞成分と対象
画像信号との分離が困難となる。
【0098】また、場合によっては、対象画像がグリッ
ド縞自体が存在しない領域を含む場合も考えられる。こ
れは、X線をほぼ完全に遮断するような部分を含む被写
体をX線撮影した場合や、センサのダイナミックレンジ
で規定される以上の強いX線が当該センサの部分的領域
に到達した場合に、サチュレーションにより当該領域の
グリッド縞成分がなくなる場合である。
【0099】尚、通常、X線画像を取得する場合、被写
体内部を透過するX線量を重視するため、被写体外部
(素抜け部分)では、被写体透過量の数100倍ものX
線量になる。一般に、センサ、或いはセンサ用のアンプ
のダイナミックレンジを、情報のない被写体外部まで考
慮して広げることは無意味であり、被写体外部は、ほと
んどの場合、センサの入出力特性がサチュレーションに
よる非線形性を呈する領域に当たり、グリッド縞成分が
存在しなくなる、或いはコントラストが落ちた状態とな
る。
【0100】そこで、本発明では、対象画像において、
グリッド縞成分と対象画像信号の分離が困難になるよう
な急峻な変動(例えばエッジ部分)がある場合、及びグ
リッド縞自体が存在しない領域を含む場合の双方に適応
的に対応し、アーチファクトを発生することなく、グリ
ッド縞成分を除去することを実現した。以下、その具体
的な実施例としての、第1〜第5の実施の形態の概要を
説明する。
【0101】第1の実施の形態では、対象画像(X線撮
影で得られた画像)の1つのフレームを解析する。そし
て、グリッド縞に直交する方向の画素の欠陥について
は、線形予測型の画素欠陥補正処理を施す。また、グリ
ッド縞成分については、上記解析結果に基いて、一旦低
次のFIRフィルタリングにて抽出し、その後、該フィ
ルタリング結果と別のFIRフィルタリング結果とのベ
クトル振幅計算により前者のフィルタリング結果の包絡
線情報を取得する。そして、当該包絡線情報に基づい
て、グリッド縞成分から非定常な部分を抽出し、当該非
定常部分を、その周囲の定常な部分を利用して補修する
ことで、グリッド縞成分を、全体として定常な信号系列
に変換する。そしてさらに、より適切にグリッド縞成分
のみを抽出するために、グリッド縞成分に対応する空間
周波数を選択的に抽出するフィルタリング処理を実行
し、その結果をグリッド縞成分とする。上述のようにし
て取得したグリッド縞成分を、対象画像信号から差し引
く。これにより、グリッド縞成分の除去後の画像が得ら
れる。
【0102】第2の実施の形態では、対象画像を解析
し、この結果に基いて、グリッド縞成分を除去した後の
画像に画素欠陥補正を行なう。ここでの画素欠陥補正と
しては、例えば、周囲画素値の平均による画素欠陥補正
を適用可能である。
【0103】第3の実施の形態では、グリッド装着を検
知する検知手段を設け、グリッド装着が検知手段により
確認された場合に、対象画像を解析し、この結果に基い
て、予測型の画素欠陥補正、及びグリッド縞成分の除去
を行う。
【0104】第4の実施の形態では、X線曝射の照射野
が、被写体の撮影部位に対応するように絞られている状
態の場合、当該照射野に相当する部分画像のみを対象画
像として、第1の実施の形態での処理を実行する。
【0105】第5の実施の形態では、対象画像の部分的
領域にグリッド縞が存在しない場合、グリッド縞が存在
しない部分の画像に対して、グリッド縞除去の処理を行
わない方法をとる。具体的には、抽出されたグリッド縞
成分に関して、グリッド縞成分が存在しない部分の情報
を零(“0”)データに置き換えることで、当該部分に
ついては、グリッド縞除去の処理を行わない。
【0106】尚、第1〜第5の実施の形態において、例
えば、抽出されたグリッド縞成分は画像情報であること
から、その画像を保持しておくようにしてもよい。これ
により、対象画像からグリッド縞成分を除去した場合で
あっても、その後に、保持しておいたグリッド縞成分の
画像情報を用いて、元の対象画像、すなわちグリッド縞
を除去する前の画像を復元可能としてもよい。
【0107】以下、第1〜第5の実施の形態におけるグ
リッド縞成分の除去処理について詳細に説明する。尚、
以下の説明では、第1〜第5の実施の形態をまとめて
「本実施の形態」と言う。
【0108】グリッド縞成分の除去処理は、主に、次の
ような第1処理ステップ〜第3処理ステップを含む処理
としている。
【0109】第1処理ステップ:グリッド縞成分を含ん
で得られた対象画像から、グリッド縞に直交する方向の
ラインデータをサンプル的に抽出し、グリッド縞の空間
周波数を割り出す。
【0110】第2処理ステップ:順次対象画像からグリ
ッド縞成分を抽出し、その結果(グリッド縞成分)を対
象画像から差し引くが、このとき、アーチファクトの発
生を考慮して、アーチファクトが発生しても、その影響
範囲が小さくなる比較的小さなスパンのFIRフィルタ
リングにより、グリッド縞を主とした成分を抽出する。
【0111】第3処理ステップ:第1処理ステップで得
られたグリッド縞の空間周波数に基いて、第2処理ステ
ップで得られたグリッド縞を主とした成分の包絡線を、
該成分と別のFIRフィルタリングによって該成分の位
相を90°移動させた成分とのベクトル振幅計算により
求める。
【0112】上記の第1処理ステップ〜第3処理ステッ
プを含むグリッド縞成分の除去処理について、さらに具
体的に説明すると、まず、第3処理ステップで得られた
包絡線情報は、必ず正の値をとり、その特徴としては、
次のような特徴(1)及び(2)を有する。 (1)急峻な変動部分(例えばエッジ部)に関しては、
非常に大きな値を示す。 (2)グリッド縞が存在しない部分に関しては、ほぼ
“0”となるような小さな値を示す。
【0113】本実施の形態では、上記の包絡線情報に基
いて、特徴(1)により示される値の部分(非常に大き
な値の部分)、及び特徴(2)により示される値の部分
(非常に小さな値の部分)について、グリッド縞成分を
補修することで、より安定したグリッド縞成分の作成を
実現する。
【0114】グリッド縞成分の補修の方法としては、例
えば、上記特徴(1)の部分を、その周辺の安定したグ
リッド縞の部分から予測した成分に置き換えることで、
全体として安定したグリッド縞成分にする方法が挙げら
れる。
【0115】上述のようにして取得した、安定した成分
のみが存在するグリッド縞を主とした成分について、ラ
イン全体に対して、通常のフィルタリング処理を行う。
このとき、グリッド縞の空間周波数を中心としたより狭
い範囲の空間周波数のみを抽出するフィルタリングを行
う。
【0116】上記のフィルタリングの結果(抽出成分)
を、対象画像におけるグリッド縞成分とするが、包絡線
情報が、特徴(2)を有するものである場合、すなわち
グリッド縞を主とした成分にグリッド縞成分が存在しな
い部分がある場合、もともとグリッド縞が存在しないの
だから、当該部分のグリッド縞を主とした成分を“0”
に置き換える。
【0117】また、対象画像に対してフィルタリング処
理を施す際、より急峻なフィルタリング処理を安定に高
速に行うために、高速フーリエ変換アルゴリズムを用い
る場合があるが、この場合、データ点数が“2”のn乗
(nは正の整数)に限定される。このため、通常データ
の周辺に“0”を詰めて点数を合わせるようにする。こ
の“0”を詰めた範囲のデータも、包絡線情報が特徴
(2)を示す部分に該当するデータと考えればよい。
【0118】尚、グリッド自体の空間周波数として有効
な空間周波数としては、ここでは、特願2000−02
8161号等で提案されているようなサンプリング周波
数(空間サンプリングピッチの逆数)の30%以上40
%以下となるような空間周波数(ナイキスト周波数の6
0%以上80%以下)から選ばれていると有効である。
この理由は、一般的にサンプリング周波数の30%以下
に画像の主成分が集中し、サンプリング周波数の40%
以上60%以下の空間周波数を有する強いグリッド縞の
成分は、サンプリング後に線形補間に類する補間処理が
施された場合に、別の周期的な振幅変動を起こしたよう
に見え、グリッド縞自体の安定性に欠けるためである。
【0119】グリッド自体の空間周波数を“fg[cy
c/mm]”とし、センサのサンプリングのピッチを
“T”とすると、グリッド縞の空間周波数fmは、
【0120】
【数1】
【0121】なる式(1)で表される。
【0122】本実施の形態では、上記式(1)で表され
る空間周波数fmに相当する縞模様がグリッド縞成分と
して対象画像中に存在することを考慮して、上述した第
1処理ステップにおいて、グリッド縞を正確に抽出す
る。すなわち、グリッド縞の空間周波数fgは、予め判
明しているため、サンプリングされたラインデータの中
から、対象画像の空間周波数fm近辺を探索し、その検
索結果により、ピーク値を示す空間周波数を以って、対
象画像におけるグリッド縞の空間周波数fmと見なす。
【0123】また、上述した第2処理ステップにおい
て、空間周波数fmに対し、その空間周波数fmを中心
として、できるだけ小さなスパンのFIRフィルタリン
グを行うことで、有効な画像成分を殆ど除去した状態
で、且つ、急峻な変動(例えばエッジ部分)によるアー
チファクトの影響が狭い範囲に収まる状態で、グリッド
縞成分を粗く抽出する。
【0124】このとき、位相変動をなくすために、例え
ば、FIRフィルタの係数系列を偶関数とし、また、上
記の狭い範囲を満たすために、3点若しくは5点のFI
Rフィルタが望ましい。
【0125】具体的には例えば、対称3点のFIRフィ
ルタとし、その係数を(a1,b1,a1)とすると、
当該係数(a1,b1,a1)を求めるためには、空間
周波数fmにおけるレスポンスが“1”であるという条
件、及び画像情報の中心値である直流成分を“0”にす
るという条件の2つの条件を用いることができる。
【0126】すなわち、当該係数演算は、 2*a1+b1=0 2*a1*cos(2πfmT)+b1=1 なる式で表される連立方程式であり、
【0127】
【数2】
【0128】なる式(2)で表される解をとる。
【0129】上記のFIRフィルタリングは、空間周波
数fmにおいてレスポンスが“1”であるが、空間周波
数がそれ以上になると、レスポンスは次第に上昇してい
く。一般的に、この部分には画像成分が存在しないた
め、当該FIRフィルタイリングであってもグリッド縞
を充分に抽出できる。
【0130】また、対称5点のFIRフィルタリングと
し、その係数を(a2,b2,c2,b2,a2)とす
ると、当該係数(a2,b2,c2,b2,a2)を求
めるためには、空間周波数fmにおけるレスポンスが
“1”であるという条件、及び画像情報の中心値である
直流成分を“0”にするという条件の2つの条件の外
に、空間周波数fmにおけるレスポンスの微分値が
“0”(ピーク)を示すという条件をも用いることがで
きる。
【0131】すなわち、当該係数演算は、上記式(2)
で表される解から、簡単な演算を行うことで、 (−a12,2a1(1−b1),1−2a12−(1−
b1)2,2a1(1−b1),−a12) なる解が得られる。
【0132】対称5点のFIRフィルタリングのフィル
タの求め方としては、例えば、先ず、上記式(2)で表
される係数(a1,b1,a1)を有するフィルタを、
“1”から差し引いた形にすると、空間数端数fmで零
点を有するフィルタとなる。このフィルタによるフィル
タリングを2回施す処理を考慮すると、やはり空間周波
数fmで零点を有するが、位相(符号)の反転がなくな
る。このようなフィルタが、対称5点のFIRフィルタ
リングのフィルタであり、“1”から当該フィルタを差
し引くことで、目的とする空間周波数fmにおいてピー
クを有するフィルタを構成できる。
【0133】図1は、上述したような、対称3点のFI
Rフィルタリング(以下、「3点FIRフィルタリン
グ」とも言う)、及び対称5点のFIRフィルタリング
(以下、「5点FIRフィルタリング」とも言う)の形
状(空間周波数特性)の例を示したものである。
【0134】上記図1に示されるFIRフィルタによる
フィルタリングの結果は、殆どの場合、グリッド縞成分
のみを抽出した結果となる。これは、上記図1から明か
なように、主に低周波成分からなる有効な画像成分の当
該低周波成分の多くが除去されるためである。
【0135】しかしながら、上述したように、FIRフィ
ルタリングにより抽出した成分の中には、かなりの量の
有効画像成分が含まれているのも事実である。本来は、
空間周波数fmを中心とする急峻な選択特性を有するフ
ィルタによるフィルタリングを行いたいところである
が、これを行ったとしても、対象画像に含まれる急激な
変動部分を構成する周波数成分が含まれてしまうことに
変りはない。
【0136】そこで、上記の問題を解決するために、本
実施の形態では、上述した第3ステップにおいて、グリ
ッド縞成分の局所的な包絡線を求め、その変動から、グ
リッド縞成分以外の、アーチファクトを発生させる可能
性のある成分が含まれる部分を検出することで、グリッ
ド縞成分のみを安定に抽出(作成)する。
【0137】一般の信号の包絡線は、ヒルベルト変換に
よらなければならないが、単一の正弦波の包絡線は、そ
の周波数におけるレスポンス振幅が“1”であり、90
°(π/2)の位相変動を起こすような空間フィルタを
施し、その結果と元信号とのベクトル振幅(2乗和の平
方根)をとれば求まる。
【0138】位相が90°変動するFIRフィルタによ
るフィルタリングを、離散的なデータに対して施す場
合、当該FIRフィルタの係数を点対称(奇関数)的な
ものとする。例えば、この係数を(−a3,0,a3)
とすると、空間周波数fmでレスポンスを“1”にする
ためには、係数(−a3,0,a3)は、 2*a3*sin(2πfmT)=1 なる式を満たす必要があり、
【0139】
【数3】
【0140】なる式(3)で表される解が得られる。
【0141】上記式(3)で表される解の係数(−a
3,0,a3)を有するFIRフィルタにより得られた
信号系列と元信号系列との振幅を求める。
【0142】例えば、図2(a)は、上記図24(a)
で示した画像信号に対して、上記式(2)で示される解
の係数(a1,b1,a1)を有するフィルタリングを
施した結果を示したものである。上記図2(a)から明
かなように、グリッド縞成分が殆ど抽出されている。
【0143】また、図3(a)は、上記図25(a)で
示した画像信号に対して、上記式(2)で示される解の
係数(a1,b1,a1)を有するフィルタリングを施
した結果を示したものである。
【0144】上記図2(b)及び図3(b)で示す波形
(太線で示す波形)はそれぞれ、図2(a)及び図3
(a)に示される元画像信号に対して、上記式(3)で
示される解の係数(−a3,0,a3)を有するフィル
タリングを施した結果と、当該元画像信号との2乗和の
平方根をとった包絡線を示したものである。
【0145】特に、上記図3(b)に示す包絡線におい
て、同図(c)に示す窪み部分に着目すると、当該窪み
部分には明らかに非定常な成分が存在している。これ
は、抽出されたグリッド縞成分は、単純なフィルタリン
グでは異常に抽出され(対象画像のエッジ成分等を含
み)、対象画像信号から差し引けば、この処理後の対象
画像信号にアーチファクトが発生することを意味する。
【0146】そこで、本実施の形態では、上述のように
して求められた包絡線から、異常な数値を示す範囲を特
定し、当該範囲のグリッド縞成分をその周辺の数値列か
らの推定値で補正(置換)する。すなわち、本来有する
グリッド縞成分の特徴である、全ての範囲にわたって常
に定常な成分を有するという性質を利用して、グリッド
縞成分を形成(作成)する。
【0147】補正の際に用いる推定値(予測値)は、異
常な数値を示す範囲の周辺のデータの統計的性質から求
める。例えば、グリッド縞成分の空間周波数fmが既知
であるので、この空間周波数fmを統計的性質として用
いることができる。
【0148】例えば、グリッド縞の空間周波数fm、及
び位相φを以って、
【0149】
【数4】
【0150】なる式(4)により表される正弦波を用い
て、非定常部のグリッド縞成分を形成する。
【0151】例えば、最も簡便な方法としては、フーリ
エ変換(フーリエ級数展開)を用い、特定の周波数にお
ける2つの係数A及びφを周辺画素から求める方法が挙
げられる。
【0152】しかしながら、データに欠陥(非定常部
分)が存在する等の問題から、通常のフーリエ変換を用
いることができない。したがって、ここでは、フーリエ
変換を一般化し、最小2乗の意味で、振幅及び位相情報
を求める。このため、上記式(4)を、
【0153】
【数5】
【0154】なる式(5)に変形する。
【0155】この場合、サンプリング点xiにおけるデ
ータを“yi”(データ点数n)である時({xi,y
i;i=0〜n−1})の2乗誤差εは、
【0156】
【数6】
【0157】なる式(6)で表される。
【0158】このとき、注意すべきは、ここで用いられ
る成分“xi,yi”としては、上述した包絡線の成分
の検証から、定常な部分であると判断されたデータのみ
を選択することである。そして、2乗誤差εを最小化す
るパラメータR,Iを、次のようにして求める。
【0159】先ず、
【0160】
【数7】
【0161】なる式(7)は、
【0162】
【数8】
【0163】なる式(7´)で書き表される。上記式
(7´)の連立方程式を解くことで、パラメータR,I
が求まり、位相φと振幅Aを同時に推定できる。
【0164】ここで、データ系列がk/(2・fm)
(kは正の整数)の区間を等間隔でm等分するものであ
れば、上記式(7´)は、
【0165】
【数9】
【0166】なる式(8)で示されるように、特定の周
波数の係数を求める離散フーリエ変換(フーリエ級数展
開)となる。
【0167】上記式(7´)若しくは上記式(8)によ
り、非定常部分の周辺の定常な適当なデータを用いて、
パラメータR,Iの値を求めることで、不適当であると
して除去された非定常部分の補修(置換)を行う。
【0168】また、その他の補修方法としては、線形予
測モデルを考え、グリッド縞の空間周波数を特定せず
に、線形予測アルゴリズムによって順次予測して補修を
行う方法が挙げられる。
【0169】上述のような補修によって得られた信号波
形は、全般的に定常な正弦波であり、グリッド縞成分を
非常によく表している成分である。
【0170】しかしながら、上記の信号波形(グリッド
縞成分の信号波形)は、もともと上記式(2)で示され
る係数(a1,b1,a1)による狭いスパンのFIR
フィルタリングの結果であり、上記図1に示したような
フィルタの応答特性を有し、グリッド縞成分以外の画像
成分をかなり多く含んでいるものである。
【0171】そこで、本実施の形態では、上記の信号波
形に対して、さらに、グリッド縞の空間周波数fm近辺
の成分のみを抽出するフィルタリングを施す。このフィ
ルタリングは、上述したような操作により、既に非定常
な成分が補修された成分に対して施されるものであり、
当該フィルタリングによるリンギング等のアーチファク
トが発生することはない。
【0172】上記のフィルタリング後のグリッド縞成分
の信号に対して、上述した包絡線作成を行った際、非常
に小さな値(“0”に近い値)が観測された部分が存在
した場合、この部分は、元々グリッド縞成分が何らかの
理由(例えば、X線が完全に遮断されている、又はセン
サがサチュレーションを起こしている等)で観測されな
かった部分であり、グリッド縞成分が元々存在しない部
分である。したがって、この部分に関しては、その情報
を記録しておき、後段のフィルタリングの後に“0”に
置き換える。この処理の結果を、グリッド縞成分とし
て、対象画像信号から差し引く。
【0173】本実施の形態では、対象画像信号から順次
対象とするラインデータを1ラインづつ取り出しなが
ら、グリッド縞成分の抽出処理を実行するが、1ライン
データを取り出すときに、その前後の数ラインデータの
平均を求め、すなわち画像成分を弱めてから、又はグリ
ッド縞成分を強調してから、グリッド縞成分を抽出する
ことも可能である。
【0174】上記のことは、通常グリッド縞とセンサ
は、ほぼ平行に配置されており、あるラインのグリッド
縞と、その近辺のラインのグリッド縞との各成分は、非
常に酷似しているからである。
【0175】したがって、本実施の形態の他の形態とし
て、上記の非常に酷似しているという特徴を利用し、グ
リッド縞成分の抽出のための計算処理回数を減らすため
に、処理するラインを間引き、あるラインで抽出された
グリッド縞成分を、その近辺のラインのグリッド縞成分
とする。すなわち、グリッド縞成分が抽出されたライン
の近辺のラインについてはグリッド縞成分の抽出処理を
行なわず、上記のあるラインで抽出されたグリッド縞成
分を用いて、その近辺のラインデータからの差し引き処
理を行なうこともできる。
【0176】尚、上述の間引きが可能であるか否かを判
断するために、上述した第1処理ステップにおいて、グ
リッド縞の空間周波数を測定する際に、サンプルされた
前後のライン若しくはサンプルされたライン同士のグリ
ッド縞の位相差を調べ、グリッド縞がセンサに対して傾
いていないことを確認する。
【0177】また、本実施の形態の他の形態としては、
上述のようにして、グリッド縞成分を対象画像信号から
除去する場合に、信号強度等を検出することで、対象画
像信号における照射野を認識し、当該照射野内部の画像
データに対してのみ、上述のグリッド縞成分の除去処理
を行なうようにしてもよい。
【0178】ところで、例えば、固体撮像素子によりX
線画像を取得する場合、複数の画素を配列してなる当該
固体撮像素子特有の問題として、欠陥画素の問題があ
る。画像情報の冗長性(空間的に低周波成分を主成分と
する)から、欠陥画素が少量であれば、その周辺画素値
からの平均的な補間により、殆どの場合、欠陥画素につ
いての修復(補正)が可能である。
【0179】しかしながら、一般的には、欠陥画素周辺
の統計的な性質により、予測が必要となってくる。例え
ば、本実施の形態のように、グリッド縞がナイキスト周
波数の50%以上となると、平均補間では予測が逆転し
てしまう。
【0180】図4は、1次元において、任意の点を欠陥
画素とし、その両側の2点の画素の平均で補間する場合
の、フィルタリングとしての応答関数を示したものであ
る。上記図4では、空間周波数を横軸で表している。上
記図4に示すように、空間周波数が低く、ナイキスト周
波数の50%以下であれば、応答は“正”、すなわち位
相が反転しない。これに対して、ナイキスト周波数の5
0%以上となると、位相が反転し、期待される補間結果
が得られない。
【0181】図5は、欠陥画素補間の一例を示したもの
である。上記図5において、黒丸点は、正常な画素から
得られた画素値を表し、矢印で示す点(「欠陥画素位
置」)は、データが得られていない欠陥画素を表してい
る。また、上記図5は、グリッド縞が映り込んでいるこ
とにより、それぞれの画素データ(黒丸点で示すデー
タ)が細かく振動している状態を示している。また、上
記図5の「A:平均による補間値」と指している白丸点
は、従来の平均補間により得られた画素値であり、同図
の「B:理想的な補間値」と指してある白丸点は、グリ
ッド縞を考慮した補間値である。
【0182】本実施の形態では、上記図5の「B:理想
的な補間値」で示される理想的な補間値を得るため、次
の2つの方法を実施する。 (方法1:線形予測の方法)上記図5において、欠陥画
素位置のデータを、その周辺の画素から線形予測して求
める。 (方法2)上述したグリッド縞の除去処理により、元画
像信号からグリッド縞成分を除去することで、ナイキス
ト周波数の50%以下の主成分を無くした状態で、従来
の方法である平均による補間処理を行なう。
【0183】以下に、(方法1)である線形予測の方法
について、その概要を説明する。
【0184】まず、処理対象の画像データ(画素デー
タ)として、 データ系列{Xn,Xn-1,Xn-2,・・・,Xn-p} が与えられ、“n”におけるデータXnが、
【0185】
【数10】
【0186】なる差分方程式(9)で表されるものとす
る。上記式(9)において、“εn”は白色雑音系列を
表し、“ai{i=1,・・・,p}”は線形予測係数
を表す。このような系列を「自己回帰過程(AR過程)
n」と呼ぶ。
【0187】上記式(9)を、遅延演算子Z-1を用いて
書き直すと、
【0188】
【数11】
【0189】なる式(10)となる。
【0190】但し、上記式(10)は、
【0191】
【数12】
【0192】なる式(10´)で表されるため、AR過
程Xnは、パルス伝達関数1/A(z- 1)を有する線形
フィルタの入力εnに対する出力であると定義(スペク
トル推定)できる。
【0193】また、上記式(9)は、線形予測係数ai
{i=1,・・・,p}が、信頼できるデータ系列から
求まれば、(n−1)点目の画素データから、n点目の
画素データが予測可能であることを示している。
【0194】線形予測係数ai{i=1,・・・,p}
の予測は、装置或いはシステムが定常であると過程し
て、最尤推定(最小2乗推定)を用いれば行える。すな
わち、εnのパワー(分散)を最小にするものを求める
ことができる。εnは最小2乗推定によって得られた誤
差であるため、その予測次数に対応する以下の相関成分
を持たない。 したがって、必要十分な次数pで予測さ
れて得られた予測誤差εnは式9で定義したように白色
雑音となる。
【0195】予測誤差εnの分散は、2乗平均(平均値
“0”)であるため、当該平均を表す関数E[*]は、
【0196】
【数13】
【0197】なる式(11)で表される。
【0198】上記式(11)において、 R(τ)=E[Xmm+τ](共分散関数:covar
iance) であり、最小値を求めるために両辺を係数akで微分し
て“0”とおくと、
【0199】
【数14】
【0200】なる連立方程式(12)が得られる。これ
は、正規方程式若しくはYule−Walker方程式
と呼ばれるものである。
【0201】実際には、自己相関R(*)の演算は、全
ての画素点で行うことなく、限られた(与えられた)画
素数で演算した推定値を用いる。例えば、高速算法であ
るLevinsonアルゴリズムを用いるが、Burg
アルゴリズムを用いるようにしてもよい。このBurg
アルゴリズムは、さらに少ない画素数のデータで共分散
(自己相関)を直接計算せずに求められる最大エントロ
ピー法によるアルゴリズムである。これらのアルゴリズ
ムでは、予測誤差が正規分布であり画素数が多ければ数
学的には一致するが、画素数が少ない場合、Burgア
ルゴリズム(最大エントロピー法によるアルゴリズム)
が有利である。
【0202】上述のような演算により得られる係数ak
を用いて、欠陥画素の前後の画素から予想される画素デ
ータを求める。
【0203】[第1の実施の形態]本発明は、例えば、図
6に示すようなX線画像取得装置100に適用される。
【0204】<X線画像取得装置100の全体構成及び
動作>本実施の形態のX線画像取得装置100は、医療
用(画像診断用等)のX線画像を取得するための装置で
あり、上記図6に示すように、X線を被写体102(こ
こでは人体)に対して発生するX線発生部101と、被
写体102からの散乱X線を除去するためのグリッド1
03と、被写体102を透過したX線量の分布を検出す
る面状のX線センサ104と、X線発生部101のコン
トローラ105(CONT)と、X線センサ104から
出力される電気信号をディジタルデータに変換するアナ
ログ/ディジタル(A/D)変換器106と、A/D変
換器106から出力されるディジタルデータを対象画像
データとして一旦蓄積するメモリ107と、X線を放射
しない状態での撮影により取得されたディジタルデータ
を記憶するメモリ108と、メモリ107内の対象画像
データに対してメモリ108のデータを用いた演算処理
を施す演算器109と、演算器109での演算処理後の
対象画像データの変換テーブル(参照テーブル:Loo
k Up Table、以下、「LUT」とも言う)1
10と、X線センサ104を構成する画素毎のゲインの
ばらつきを補正するためゲインパタンデータを記憶する
メモリ111と、LUT110から出力される変換後の
対象画像データに対してメモリ111のゲインパタンデ
ータを用いた演算処理を施す演算器112と、演算器1
12での演算結果後の対象画像データを一旦記憶するメ
モリ113と、X線センサ104固有の欠陥画素に関し
ての情報(欠陥画素位置情報等)を記憶するメモリ11
4と、メモリ114内の情報を用いてメモリ113に記
憶された対象画像データに補正処理を施す補正処理部1
15と、メモリ113内の補正処理後の対象画像データ
に対してグリッド縞に関する情報を検出するグリッド縞
検出部116と、グリッド縞検出部116で得られた情
報に基いてメモリ113内の補正処理後の対象画像デー
タからグリッド縞成分を抽出するグリッド縞成分抽出部
117と、グリッド縞成分抽出部117で抽出されたグ
リッド縞成分を一時的に記憶するメモリ118と、メモ
リ113内の補正処理後の対象画像データからメモリ1
18内のグリッド縞成分を差し引く演算器119と、演
算器119での演算結果(グリッド縞成分除去後の対象
画像データ)を一旦記憶するメモリ120と、メモリ1
20内の対象画像データに画像処理を施して出力する画
像処理部121とを備えている。
【0205】上述のようなX線画像取得装置100にお
いて、X線発生部101のコントローラ105は、不図
示の操作部から操作者により発生トリガがかけられる
と、X線発生部101でのX線放射を開始する。これに
より、X線発生部101は、人体である被写体102に
対して、X線を放射する。
【0206】X線発生部101から放射されたX線は、
被写体102を透過して、被写体102からの散乱X線
を除去するグリッド103を介して、X線センサ104
へと到達する。
【0207】X線センサ104は、被写体102を透過
したX線量の分布を検出する面(受像面)上に、当該X
線強度を検出する複数の検出器(画素)がマトリックス
状に配置された構成とされており、このマトリックス状
に配置された複数の検出器(画素)により得られたX線
強度に対応する電気信号を出力する。
【0208】X線センサ104としては、例えば、次の
ようなセンサ(1)及び(2)を適用可能である。 センサ(1):X線強度を一旦蛍光に変換し、その蛍光
をマトリックス状に配置されている複数の検出器で光電
変換して検出するようになされたセンサ。 センサ(2):特定の物体に放射されたX線が該物体内
で光電変換されて遊離した自由電子を、一様な電界によ
って引き付けて電荷分布を構成し、その電荷分布を、マ
トリックス状に配置された複数の電荷検出器(キャパシ
タ)によって電気信号に変換するようになされたセン
サ。
【0209】A/D変換器106は、X線センサ104
から出力された電気信号をディジタル化して出力する。
具体的には、A/D変換器106は、X線発生部101
のX線の放射、若しくはX線センサ104の駆動に同期
して、X線センサ104から出力される電気信号を順次
ディジタルデータに変換して出力する。
【0210】尚、上記図6では、1つのA/D変換器1
06を設ける構成としているが、例えば、複数のA/D
変換器を設け、これらを並行に動作させるように構成し
てもよい。これにより、ディジタル変換速度を早めるこ
とができ、効率よく処理を進めることができる。
【0211】A/D変換器106から出力されたディジ
タルデータは、対象画像データとしてメモリ107に一
旦記憶される。したがって、メモリ107には、X線セ
ンサ104を構成する複数の画素に対応する複数の画素
データの集合であるディジタル画像データ(対象画像デ
ータ)が記憶される。
【0212】メモリ108には、X線を放射しない状態
での撮影により取得されたディジタルデータが予め記憶
されている。このディジタルデータは、メモリ107に
記憶された対象画像データから、X線センサ104特有
のオフセット的に存在する固定パタンノイズを除去する
ためのデータである。したがって、予め、X線画像取得
装置100において、X線発生部101によるX線を放
射しない状態で撮影を行ない、これにより取得されたデ
ィジタルデータを画像データとして、メモリ108に記
憶させておく。
【0213】演算器109は、メモリ107に記憶され
た対象画像データ(被写体102を透過したX線により
得られた画像データ)を構成する複数の画素データのそ
れぞれに対して、メモリ108に記憶された画像データ
(X線なしの撮影により得られた固定パタンノイズの画
像データ)を構成する複数の画素データの中の対応する
位置の画素データを減算する処理を実行する。
【0214】LUT110は、演算器109での処理後
の対象画像データを、その対数に比例した値に変換して
出力する。
【0215】メモリ111には、LUT110による変
換後の対象画像データに対して、X線センサ104を構
成する各画素のゲインのばらつきを補正するためゲイン
パタンデータが記憶されている。このため、予め、X線
画像取得装置100において、被写体102がない状態
でX線撮影を行ない、これにより得られた画像データか
ら、メモリ108に記憶されたディジタルデータを用い
て固定パタンノイズを除去し、さらにLUT110によ
って対数値に比例した値に変換して得られたデータを、
ゲインパタンデータとしてメモリ111に記憶させてお
く。
【0216】演算器112は、LUT110から出力さ
れた対象画像データから、メモリ111のゲインパタン
データを減算(対数変換されていなければ除算に相当)
して出力する。この演算器112での減算処理された対
象画像データは、メモリ113に一旦記憶される。
【0217】尚、メモリ111に記憶させるゲインパタ
ンデータに使用する画像データの取得の際に、グリッド
103を装着した状態で撮影を行なえば、これにより得
られるゲインパタンデータ自体に、グリッド縞が写り込
むことになる。予想されるのは、演算器112により、
対象画像データからゲインパタンデータを減算した際
に、被写体102に写り込んだグリッド縞自体がゲイン
の変動に近いものであることにより、グリッド縞成分が
除去される可能性があることである。しかしながら、被
写体102なしの撮影で得られたゲインパタンデータ
は、画像取得毎(実際の撮影毎)に毎回取得される可能
性は少なく、殆どの場合、1日一回、或いはさらに低い
頻度で得られるものであり、また、X線発生部101と
X線センサ104との位置関係は撮影毎に変化する可能
性があるため、グリッド縞成分は上記の減算によって除
去されない。また、上記位置関係が不変であっても、被
写体102ありの撮影と、被写体102なし撮影なしの
撮影とでは、一般にX線の散乱線量や線質が異なるた
め、グリッド縞のコントラストが異なり、グリッド縞成
分は減算によって除去されない。尚、何れの場合にもグ
リッド103方向が一致していれば、グリッド縞の空間
周波数が変動することはない。好適には、ゲインパタン
データを取得する場合には、グリッド103自体を取り
外して、グリッド縞がゲインパタンデータに含まれない
ようにすべきである。
【0218】メモリ114には、X線センサ104固有
の欠陥画素に関しての情報(欠陥画素位置情報等)が記
憶される。具体的には例えば、一般に平面状のX線セン
サは、半導体製造技術で製造されるが、その歩留まりは
100%ではなく、製造工程での何らかの原因により、
複数の検出器(画素)の内のいくらかは、検出器として
の意味を無さない、すなわちその出力が意味を持たない
欠陥画素である。ここでは、製造工程において、或いは
不図示の手段によって、X線センサ104を予め検査
し、その結果得られた欠陥画素の位置情報をメモリ11
4に記憶させておく。
【0219】補正処理部115は、メモリ114に記憶
された欠陥画素の位置情報により、メモリ113に記憶
された対象画像データを構成する複数の画素データの中
の欠陥画素データを補正し、当該補正後の画素データ
を、再びメモリ113の該当する位置に記憶させる。
【0220】グリッド縞検出部116は、メモリ113
内の対象画像データ(補正処理部115による補正処理
後の画像データ)に対して、グリッド縞の解析を行い、
グリッド縞の空間周波数fm、及びグリッド縞の角度θ
を検出して出力する。
【0221】グリッド縞成分抽出部117は、メモリ1
13内の対象画像データ(補正処理部115による補正
処理後の画像データ)を読み出し、当該読出画像データ
から、グリッド縞検出部116で得られたグリッド縞の
空間周波数fm及びグリッド縞の角度θに基いて、グリ
ッド縞成分を抽出する。グリッド縞成分抽出部117で
得られたグリッド縞成分は、メモリ118に一旦記憶さ
れる。
【0222】演算器119は、メモリ113内の対象画
像データ(補正処理部115による補正処理後の画像デ
ータ)から、メモリ118に記憶されたグリッド縞成分
を差し引く。演算器119によりグリッド縞成分が差し
引かれた対象画像データは、メモリ120に一旦記憶さ
れる。
【0223】画像処理部121は、メモリ120内の対
象画像データに対して、観察者が観察しやすいように画
像処理を施す。ここでの画像処理としては、例えば、次
のような処理が挙げられる。 ・対象画像からのランダムノイズの除去処理。 ・対象画像を表示した際に、観察者が見やすい濃度値に
なるように、階調を変換する、或いは詳細部分を強調す
る。 ・対象画像から観察者にとって不要な部分を切り取り、
対象画像の情報量を減らす、或いは対象画像情報を圧縮
する。
【0224】画像処理部121での処理後の対象画像デ
ータは、不図示の手段により、外部或いはX線画像取得
装置100内において、表示部への表示や、記憶部もし
くは記憶媒体への格納、記録媒体への記録、或いは解析
処理等が実施される。
【0225】<X線画像取得装置100の具体的な構成
及び動作>ここでは、上述したX線画像取得装置100
において、特に具体的な説明が必要と思われる、次のよ
うな構成部分について具体的に説明する。 (1)メモリ118に記憶されたグリッド縞成分の画像
データ (2)補正処理部115による欠陥画素の補正処理 (3)グリッド縞検出部116及びグリッド縞成分抽出
部117によるグリッド縞成分の検出及び抽出処理
【0226】(1)メモリ118に記憶されたグリッド
縞成分の画像データ メモリ118に記憶されたグリッド縞成分の画像データ
は、グリッド縞成分が重畳された対象画像データから減
算されるデータであるが、本実施の形態のように、メモ
リ118に記憶されるデータを減算後の対象画像データ
と対応づけて別途記憶する等の構成にすれば、グリッド
縞が除去された対象画像データから、元のグリッド縞が
重畳された対象画像データを再現できる。これにより、
例えば、グリッド除去処理において、何らかの不具合に
より対象画像データが損傷を受けた場合であっても、上
記の再現処理により、元の対象画像データに戻すことが
可能となる。
【0227】(2)補正処理部115による欠陥画素の
補正処理 補正処理部115は、以下に説明するような処理を、例
えば、マイクロプロセッサを用いたソフトウエアにより
実行する。
【0228】図7〜図10は、X線センサ104におけ
る画素欠陥の分布の例を示したものである。ここでは、
画素欠陥は基本的に1画素の幅でしか存在しないものと
する。これは、大きなかたまりで隣接する複数の画素欠
陥を有するX線センサは、欠陥画素の補修が困難である
ので一般的に用いないためである。
【0229】上記図7〜図10において、それぞれの各
マス目は画素を表し、黒いマス目は欠陥画素を表してい
る。また、図の下部には、グリッド103のグリッド縞
の方向(縦方向)を図示している。
【0230】まず、上記図7に示す欠陥画素は基本的な
画素欠陥であり、同図に示すように、欠陥画素(黒マス
目)の周囲に、8個の隣接する画素成分a1〜a8が存
在している。
【0231】上記図7に示す欠陥画素が存在し、グリッ
ド縞成分が存在する対象画像において、当該グリッド縞
成分の空間周波数軸上の信号分布を模式的に示したもの
が、図11である。上記図11において、横軸は、対象
画像の横方向の空間周波数軸uを表し、縦軸は、対象画
像の縦方向の空間周波数軸vを表し、空間周波数軸u及
び空間周波数軸vの両軸に対して、画素ピッチの逆数で
ある「サンプリング周波数」とその半値である「ナイキ
スト周波数」を示している。
【0232】グリッド縞は、対象画像の横方向に振動し
ており、縦方向には一定であるので、グリッド縞の成分
は、上記図11に示すように、空間周波数軸u上に存在
することになる(同図白丸参照)。
【0233】通常の画像では、その主成分が、ナイキス
ト周波数の、さらに半値以下の空間周波数領域に分布し
ており、グリッド縞成分が存在しなければ、欠陥画素の
任意の両側の画素値の平均により補間できる。これは、
当該補間の空間スペクトルに与える影響が、例えば、上
記図4で示したフィルタリングの応答関数(特性)を示
すためである。
【0234】したがって、上記図7に示す欠陥画素の補
正の場合、縦方向にはグリッド縞成分がないことによ
り、縦方向の画素の平均、すなわち画素成分a2及画素
成分a6の平均、或いは何れか一方の画素成分により、
ほぼ満足な補正が可能となる。
【0235】上記図8に示す欠陥画素は、横長に連結す
る画素欠陥である(同図中、黒マス目参照)。このよう
な形状の欠陥画素の場合も、上記図7に示した欠陥画素
と同様に、各画素の上下方向がグリッド縞に並行する方
向であるため、対象欠陥画素の上下の画素成分により、
ほぼ満足な補正が可能となる。
【0236】上記図9に示す欠陥画素は、縦長に連結す
る画素欠陥である(同図中、黒マス目参照)。このよう
な形状の欠陥画素の場合、連結欠陥画素の上端の欠陥画
素或いは下端の欠陥画素以がいについては、対象画素の
上下に信頼できる値を有する画素が存在しない。このよ
うな状態の欠陥画素に対して、横方向の単純な平均等で
欠陥補正を行えば、上記図5を用いて説明したような、
期待しない値の補正結果が得られてしまう。
【0237】そこで、本実施の形態では、対象欠陥画素
の右又は左側に連なる正常な画素成分を以って、上記式
(12)で示したような連立方程式を利用し、係数ak
(k=1〜P)を、対象欠陥画素の左右から求める。こ
のとき、例えば、使用する画素数を20程度とし、次数
kを5程度とする。
【0238】そして、係数akを以って、上記式(9)
により対象欠陥画素値Xnを予測し、この結果得られた
全ての欠陥画素値Xnの平均を求める。これにより、上
記図5に示したような「B:理想的な補間値」が得られ
る。
【0239】尚、本実施の形態では、上記式(12)を
用いて、係数ak(k=1〜P)を求めるようにしてい
るが、これに限られることはなく、例えば、最大エント
ロピー法と呼ばれるアルゴリズム等を用いるようにして
もよい。
【0240】上記図10に示す欠陥画素は、上記図8に
示した欠陥画素の状態、及び上記図9に示した欠陥画素
の状態を重ね合わせた状態の欠陥画素である。この状態
の欠陥画素の中で問題となる画素は、縦方向の連結欠陥
画素と、横方向の連結欠陥画素との交わる部分の画素
(十字に重なった部分の画素)、すなわち画素成分a
4,a12,a18,a24で囲まれた欠陥画素であ
る。
【0241】上記図10に示すような状態の欠陥画素の
補正は、横方向に連なった線状の欠陥画素の補正は、上
下画素成分の平均で行い、縦方向に連なった線状の欠陥
画素の補正は、上述したような連立方程式を用いて行
う。具体的には、次の3つの方法〜が挙げられる
が、何れの方法を用いても、ほぼ同じ結果が得られる。
【0242】画素成分a4,a12,a18,a24
に囲まれた欠陥画素の補正を、上下の欠陥補正値(補正
された欠陥画素の値)の平均値を用いて行なう。 画素成分a4,a12,a18,a24に囲まれた欠
陥画素の補正を、欠陥補正値である左右画素の値を用い
て、上記式(12)の連立方程式を解くことにより行
う。 画素成分a4,a12,a18,a24に囲まれた欠
陥画素の補正を、の結果との結果の平均値を用いて
行なう。
【0243】以上説明したような処理を実行すること
で、メモリ113に記憶された対象画像データを構成す
る複数の画素データの中の欠陥画素データが補正され
る。
【0244】(3)グリッド縞検出部116及びグリッ
ド縞成分抽出部117によるグリッド縞成分の検出及び
抽出処理
【0245】グリッド縞検出部116は、メモリ113
内に記憶された対象画像データの一部を読み出し、当該
読出データにより、対象画像データに含まれるグリッド
縞のスペクトルを調べ、当該グリッド縞の空間周波数f
m及び角度θを検出する。このグリッド縞の空間周波数
fm及び角度θ(以下、「角度η」とも言う)の情報
は、後段のグリッド縞成分抽出部117において、グリ
ッド縞成分の抽出処理に使用される。
【0246】図12(a)〜(d)は、グリッド縞の空
間周波数fm及び角度θの検出処理を説明するための図
である。
【0247】上記図12(a)は、対象画像全体のイメ
ージを示したものであり、“L1”乃至“L6”は、対
象画像上部からのライン位置を表している。グリッド縞
検出部116は、ラインL1〜L6をフーリエ変換した
結果により、グリッド縞の空間周波数fmを測定する。
このとき、グリッド縞検出部116は、グリッド縞のス
ペクトルを検出する際、当該検出能力を上げるために、
各ラインL1〜L6の前後数ラインの平均(又はスペク
トルの平均)を用いるようにしてもよい。
【0248】上記図12(b)〜(d)はそれぞれ、ラ
インL1におけるフーリエ変換結果を表したものであ
る。すなわち、上記図12(b)は、振幅スペクトル
(又はパワースペクトル)を表し、同図(c)は、フー
リエ変換結果の余弦波の係数である実数部の値を表し、
同図(d)は、正弦波の係数である虚数部の値を表して
いる。
【0249】図13は、グリッド縞検出部116の上記
の処理をフローチャートによって示したものである。
【0250】先ず、グリッド縞検出部116は、スペク
トルの平均を求めるための変数cumulationを
クリアする(ステップS201)。また、グリッド縞検
出部116は、スペクトルの平均を求める際の対象とな
るライン数のカウンタ(変数)nをクリアする(ステッ
プS202)。また、グリッド縞検出部116は、上記
図12(a)に示したラインL1〜L6の中から処理対
象ライン(選択ライン)を選択する変数iを“1”に初
期設定する(ステップS203)。これにより、最初の
処理では、ラインL1が対象ラインとして選択され処理
されることになる。
【0251】そして、グリッド縞検出部116は、次の
ステップS205〜ステップS215の処理を、対象画
像のラインL1〜L6の全てのラインについて実行し終
えたか否かを判別する(ステップS204)。この判別
の結果、処理終了した場合のみ、後述するステップS2
16へ進み、未だ処理終了していない場合には、次のス
テップS205からの処理を実行する。
【0252】ステップS204の判別の結果、処理未終
了の場合、先ず、グリッド縞検出部116は、対象画像
のラインL1〜L6の中から、変数iで示されるライン
Liを選択し、そのデータ(ラインデータLi)を取得
する(ステップS205)。
【0253】次に、グリッド縞検出部116は、ステッ
プS205で取得したラインデータLiに対して、高速
フーリエ変換等のフーリエ変換処理を施す(ステップS
206)。
【0254】次に、グリッド縞検出部116は、ステッ
プS206でのフーリエ変換結果(空間周波数領域のデ
ータ)から、パワースペクトル(又は振幅スペクトル)
を取得する(ステップS207)。
【0255】次に、グリッド縞検出部116は、ステッ
プS207で取得したパワースペクトルにおいて、グリ
ッド縞を示す有意なスペクトル(ピーク値)が存在する
か否かを判別する(ステップS208)。
【0256】具体的には例えば、まず、グリッド縞を発
生させる原因となるグリッド鉛の絶対的な空間周波数
は、グリッド103を設置した段階で既知であることに
より、その周波数を“fg”として用いることで、ステ
ップS208での判別処理を正確に行える。
【0257】すなわち、X線センサ104のサンプリン
グピッチを“Ts”とすると、グリッド縞の発生する大
まかな空間周波数fmは、
【0258】
【数15】
【0259】なる条件式(13)により特定できる。
【0260】このとき、上記式(13)において、に
示される条件を満たしている場合には、で得られた空
間周波数fm´を用い、に示される条件を満たしてい
ない場合には、「J←J+1」としてを実行する。
【0261】グリッド縞の正確な空間周波数fmは、上
記式(13)で得られる“fm´”の近辺に存在するは
ずであり、ピーク値(グリッド縞を示す有意なスペクト
ル)が存在するか否かを判断する際に、当該近辺のみを
検索すれば、画像成分やノイズ成分等の影響で異なるピ
ーク値が存在したとしても、その影響を受けることな
く、グリッド縞を示す有意なスペクトルであるピーク値
の検出を行なえる。
【0262】また、グリッド103のグリッド鉛の周波
数fgは、かなり正確に製造されるものであるが、撮影
の際に、グリッド103とX線センサ104との間に任
意の距離以上あると、X線発生部101からのX線ビー
ムがコーンビーム状であることにより、当該X線ビーム
が拡大されてX線センサ104に到達してしまう。この
ため、正確な空間周波数fmが異なるものになってしま
い、簡単に予測することができない。したがって、上記
式(13)で得られる“fm´”近辺の周波数のうち、
ピーク値を示す周波数を、空間周波数fmとして求め
る。
【0263】但し、上記の場合、求められたピーク値に
相当するものが、実際に安定して存在する有意なピーク
値であるか否かを判断する必要がある。この判断は、通
常ノイズレベルを基準に行う。このノイズレベルとして
は、予め測定されるものでも構わないし、スペクトルの
高域のピーク値以外の成分の平均値を代用するようにし
てもよい。例えば、ピーク値を示した近隣のスペクトル
値のパワースペクトルの総和(又は平均値)と、ノイズ
レベルとの比が、10程度以上あれば、通常有意な安定
したピーク値であると判断する。
【0264】上述のようなステップS208の判別の結
果、有意なピーク値が存在しない場合、グリッド縞検出
部116は、次のラインを処理するために、変数iをカ
ウントアップして(ステップS217)、再びステップ
S204へと戻り、これ以降の処理ステップを繰り返し
実行する。
【0265】一方、ステップS208の判別の結果、有
意なピーク値が存在する場合、グリッド縞検出部116
は、当該ピーク値を示す空間周波数をPiとして(ステ
ップS209)、これを変数cumulationに対
して加算する(ステップSs210)。
【0266】また、グリッド縞検出部116は、グリッ
ド縞の位相を求め、変数θn及び変数Mnに対して、当
該位相及び変数iに示されるライン位置を設定し(ステ
ップS211〜ステップS214)、変数nをインクリ
メントする(ステップS215)。その後、グリッド縞
検出部116は、次のラインを処理するために、変数i
をカウントアップして(ステップS217)、再びステ
ップS204へと戻り、これ以降の処理ステップを繰り
返し実行する。
【0267】上述のようにして、全てのラインL1〜L
6に対してステップS205〜ステップS215の処理
を実行し終えると、グリッド縞検出部116は、現在の
変数cumulationの値を、現在の変数nの値
(有意なピーク値数)で除算することで、平均的なグリ
ッド縞の空間周波数fmを求める(ステップS21
6)。
【0268】また、グリッド縞検出部116は、上記図
13の処理実行後、ステップS213で得られた変数θ
i(i=0〜n−1)を、ステップS214でのライン
位置Mi(i=0〜n−1)により、平均的なグリッド
縞の角度η(角度θ)を求めることに用いる。
【0269】すなわち、グリッド縞検出部116は、i
番目のラインLiの位相θiと、(i+1)番目のライ
ンL(i+1)の位相θi+1との位相差(θi−θi+1
によるグリッド103の位置の差を、グリッド縞の空間
周波数fmを以って、 {(θi−θi+1)/2π}/fm なる式により求め、ラインLiとラインL(i+1)の
ライン差を、 (Mi+1)−Mi なる式で求め、これらの結果を以って、グリッド縞の角
度ηを、
【0270】
【数16】
【0271】なる式(14)により求める。
【0272】そして、グリッド縞検出部116は、上記
式(14)により得られた角度ηが異常に傾いていない
場合、グリッド縞を抽出する処理を数ライン毎に実行
し、これに対して当該角度ηが異常に傾いている場合、
グリッド縞を抽出する処理を1ライン毎を実行する。
【0273】尚、上述したグリッド縞検出部116が実
行する処理では、グリッド縞の方向(縦又は横方向)が
既知であることを前提としたが、例えば、グリッド縞の
方向も不明である場合、例えば、予め縦方向と横方向の
双方に対して同様の処理を実行し、有意なピーク値が検
出された方向を、グリッド縞に略直交する方向とする。
【0274】以上説明したような処理をグリッド縞検出
部116が実行することで、グリッド縞の空間周波数f
m及び角度θ(角度η)が求められる。グリッド縞成分
抽出部117は、グリッド縞検出部116により得られ
たグリッド縞の空間周波数fm及び角度θ(角度η)を
用いて、実際にメモリ113に記憶されている、グリッ
ド縞成分を含む対象画像データから、グリッド縞成分を
抽出し、そのグリッド縞成分をメモリ118ヘ格納す
る。
【0275】図14は、グリッド縞成分抽出部117で
のグリッド縞成分抽出処理をフローチャートによって示
したものである。
【0276】先ず、グリッド縞成分抽出部117に対し
ては、処理パラメータとして、グリッド縞検出部116
にて得られたグリッド縞の角度θ及びグリッド縞の空間
周波数fmが与えられる。グリッド縞成分抽出部117
は、上記処理パラメータ(グリッド縞の角度θ及びグリ
ッド縞の空間周波数fm)に基いて、以下に説明するス
テップS300〜ステップS321の処理を実行する。
【0277】尚、グリッド縞成分抽出部117に対して
与えられたグリッド縞の空間周波数fmの値が“0”の
場合等は、対象画像上にグリッド縞が存在しない、すな
わちグリッド103を使用せずに撮影が行なわれた場合
であるので、この場合、グリッド縞成分抽出部117
は、上記図14に示される処理を実行しない。また、例
えば、メモリ118には、この場合のグリッド縞成分と
して“0”データが格納される。或いは、演算器119
が機能しないことにより、メモリ120に対して、メモ
リ113に格納された対象画像データがそのまま格納さ
れる。
【0278】グリッド縞検出部116からグリッド縞成
分抽出部117に対して、グリッド縞の角度θ及びグリ
ッド縞の空間周波数fmが与えられると、先ず、グリッ
ド縞成分抽出部117は、上記式(2)を用いて、空間
周波数fmから係数a1,a2(又は対称5点フィルタ
の係数(a2,b2,c2,b2,a2))を求める
(ステップS300)。ここで得られた係数に対応する
FIRフィルタを「FIR1」とする。
【0279】次に、グリッド縞成分抽出部117は、上
記式(3)を用いて、空間周波数fmから係数a3を求
める(ステップS301)。ここで得られた係数に対応
するFIRフィルタを「FIR2」とする。
【0280】次に、グリッド縞成分抽出部117は、空
間周波数fmの領域でのFIRフィルタリングを行うた
めに、空間周波数fmを中心とするウインドウ関数を生
成する(ステップS302)。ここでのウインドウ関数
としては、例えば、空間周波数fmを中心としたガウス
分布形状の関数を適用可能である。
【0281】次に、グリッド縞成分抽出部117は、グ
リッド縞の角度θに基いて、対象画像を構成するライン
データに対してグリッド縞の抽出処理を実行するライン
の範囲を決定する(ステップS303〜ステップS30
5)。
【0282】具体的には例えば、グリッド縞成分抽出部
117は、角度θの基準値を「0.1度」とし、グリッ
ド縞検出部116で得られたグリッド縞の角度θが基準
値0.1度よりも大きいか或いは小さいかを判別する
(ステップS303)。この判別の結果、角度θが基準
値0.1度よりも小さい場合、グリッド縞成分抽出部1
17は、変数skipに対して「5」を設定すること
で、5ライン毎に当該処理を省くことを決定する(ステ
ップS304)。一方、角度θが基準値0.1度以上の
場合、グリッド縞成分抽出部117は、変数skipに
対して「0」を設定することで、全てのラインに対して
当該処理を実行することを決定する(ステップS30
5)。
【0283】尚、ステップS303〜ステップS305
において、例えば、変数skipに対する設定だけでは
なく、角度θに基き、さらに細かな設定を行なうように
してもよい。
【0284】ステップS304又はステップS305の
処理後、グリッド縞成分抽出部117は、変数coun
tに対して、ステップS304又はステップS305に
て設定が行なわれた変数skipの値を設定すること
で、変数countの初期化を行なう(ステップS30
6)。
【0285】そして、グリッド縞成分抽出部117は、
現在の変数countの値が、変数skipの値以上で
あるか否か、すなわち対象ラインデータに対するグリッ
ド縞の抽出処理を実行すべきであるか否かを判別する
(ステップS307)。この判別の結果、処理実行する
場合には、ステップS310からの処理に進み、処理実
行でない場合には、ステップS308からの処理に進
む。但し、最初に本ステップS307の実行時には、必
ず処理実行と判別されるため、次のステップS310へ
進む。
【0286】ステップS307の判別の結果、処理実行
の場合(skip≦count)、先ず、グリッド縞成
分抽出部117は、メモリ113に格納されている対象
画像データから処理対象となる1ラインのデータ(対象
ラインデータ)を取得する(ステップS310)。
【0287】尚、ステップS310において、対象画像
データから対象ラインデータをそのまま取得するように
してもよいが、例えば、対象ラインデータの前後数ライ
ン分の平均値(移動平均値)を、実際の処理対象のライ
ンデータとして取得するようにしてもよい。
【0288】次に、グリッド縞成分抽出部117は、ス
テップS310で取得した対象ラインデータに対して、
ステップS300で係数を決定したFIR1を用いたフ
ィルタリングを施し、ラインバッファ1(不図示)へ格
納する(ステップS311)。ここでの処理により、ラ
インバッファ1に対しては、グリッド縞成分をを含む画
像成分のデータが格納される。
【0289】次に、グリッド縞成分抽出部117は、ラ
インバッファ1に格納されたラインデータに対して、ス
テップS301で係数を決定したFIR2を用いたフィ
ルタリングを施し、ラインバッファ2(不図示)へ格納
する(ステップS312)。ここでの処理により、ライ
ンバッファ2に対しては、グリッド縞成分の包絡線を求
めるためのデータが格納される。
【0290】次に、グリッド縞成分抽出部117は、グ
リッド縞成分の包絡線を求める(ステップS313)。
すなわち、グリッド縞成分抽出部117は、ラインバッ
ファ1内のデータと、ラインバッファ2内のデータとを
成分とするベクトルの振幅(すなわち2乗和の平方根)
を求め、その結果を、ラインバッファ3(不図示)へ格
納する。ここでの演算としては、平方根の単調増加性に
より、平方根を取らない演算であっても適用可能であ
り、同様の効果が得られる。
【0291】次に、グリッド縞成分抽出部117は、ラ
インバッファ3内のデータ、すなわち包絡線データを調
査して、その異常データを検出するためのしきい値の上
限値th1及び下限値th2を決定する(ステップS3
14)。上限値th1及び下限値th2の決定方法とし
ては、様々な方法を適用可能であるが、例えば、平均値
と標準偏差値を求め、平均値から標準偏差値のn倍(n
は、例えば、“3”程度の値)以上ずれた値を上限値t
h1及び下限値th2とする方法や、ラインバッファ3
内の包絡線データのヒストグラムを求め、その最頻値を
中心として上限値th1及び下限値th2を決定する方
法等が挙げられる。
【0292】次に、グリッド縞成分抽出部117は、ラ
インバッファ3内の包絡線データにおいて、値th1以
上若しくは値th2以下のデータを異常データ(画像デ
ータが急峻に変動していること等によるデータ)と見な
し、その異常データに対応するラインバッファ1内のグ
リッド縞成分のデータを、当該異常データ周辺のデータ
から推定して書き換える(ステップS315)。このと
き、全体のグリッド縞成分が周期的な変動パタンを示す
安定な状態となるように、データ書き換えを行う。尚、
ステップS315の処理については、上記式(7´)等
の説明部分で説明したので、ここではその詳細は省略す
る。
【0293】次に、グリッド縞成分抽出部117は、ス
テップS315の処理により、全体的に安定状態となっ
たラインバッファ1内のグリッド縞成分のデータに対し
て、フーリエ変換処理を施し、グリッド縞成分の空間周
波数領域のデータを求める(ステップS316)。尚、
ステップS316での変換処理については、フーリエ変
換に限らず、例えば、コサイン変換等の他の直交変換を
も適用可能である。
【0294】次に、グリッド縞成分抽出部117は、ス
テップS316で取得した空間周波数領域のデータに対
して、ステップS302で求めた空間周波数fmを中心
とするウインドウ関数によるフィルタリングを施す(ス
テップS317)。これにより、グリッド縞成分のデー
タは、より選択的にグリッド縞を表すようになる。
【0295】次に、グリッド縞成分抽出部117は、ス
テップS317のフィルタリング処理後のグリッド縞成
分のデータに対して、ステップS316の変換の逆変換
処理を施し、この結果を、実際のグリッド縞成分のデー
タとする(ステップS318)。
【0296】次に、グリッド縞成分抽出部117は、ス
テップS318で取得したグリッド縞成分のデータを、
メモリ118の当該位置へ格納する(ステップS31
9)。
【0297】そして、グリッド縞成分抽出部117は、
変数countに対して“0”を設定し(ステップS3
20)、メモリ113の対象画像データを構成する全て
のラインデータについて、ステップS307からの処理
を行ったか否かを判別する(ステップS321)。この
判別の結果、処理が終了した場合のみ、本処理終了と
し、未だ処理が終了していない場合には、再びステップ
S307へ戻り、以降の処理ステップを繰り返し実行す
る。
【0298】一方、上述したステップS307の判別の
結果、処理実行でない場合(skip>count)、
グリッド縞成分抽出部117は、メモリ118の該当位
置に対して、前段で取得したグリッド縞成分のデータを
コピーし(ステップS308)、コピーするラインを示
す変数countをインクリメントして(ステップS3
09)、再びステップS307へ戻り、以降の処理ステ
ップを繰り返し実行する。
【0299】[第2の実施の形態]本発明は、例えば、図
15に示すようなX線画像取得装置400に適用され
る。本実施の形態のX線画像取得装置400は、上記図
6に示したX線画像取得装置100とは、以下の構成が
異なる。
【0300】尚、上記図15のX線画像取得装置400
において、上記図6のX線画像取得装置100と同様に
動作する構成部には同じ符号を付し、その詳細な説明は
省略する。
【0301】上記図6に示したX線画像取得装置100
では、補正処理部115が、メモリ113内の対象画像
データに対して、メモリ114内のデータを用いた欠陥
画素の補正処理を施すように構成した。これに対して、
本実施の形態のX線画像取得装置400では、上記図1
5に示すように、補正処理部115が、メモリ120内
の対象画像データ、すなわちグリッド縞成分の除去後の
対象画像データに対して、メモリ114内のデータを用
いた欠陥画素の補正処理を施すように構成した。
【0302】したがって、本実施の形態のX線画像取得
装置400によれば、グリッド縞を考慮した画素欠陥補
正が必要なくなるため、従来から知られるような、周辺
の欠陥ではない画素値の平均値を用いて欠陥画素を補正
する等のような、単純な欠陥画素補正を適用可能とな
る。
【0303】[第3の実施の形態]本発明は、例えば、図
16に示すようなX線画像取得装置500に適用され
る。本実施の形態のX線画像取得装置500は、上記図
6に示したX線画像取得装置100とは、以下の構成が
異なる。
【0304】尚、上記図16のX線画像取得装置500
において、上記図6のX線画像取得装置100と同様に
動作する構成部には同じ符号を付し、その詳細な説明は
省略する。
【0305】本実施の形態のX線画像取得装置500
は、上記図16に示すように、上記図6のX線画像取得
装置100の構成に対して、さらに、グリッド103の
装着を検知する検知部(スイッチ)122を設けた構成
としている。
【0306】検知部122は、グリッド103の装着の
検知結果(グリッド装着信号)を、補正処理部115及
びグリッド縞検出部116へそれぞれ供給する。
【0307】補正処理部115は、検知部122からの
グリッド装着信号により、グリッド103が装着されて
いる場合、第1の実施の形態で説明したような、グリッ
ド縞を考慮した欠陥画素補正処理を実行する。そうでな
い場合は、周辺の欠陥でない画素の画素値の平均値等に
より欠陥画素を補正する。
【0308】グリッド縞検出部116も同様に、検知部
122からのグリッド装着信号により、グリッド103
が装着されている場合、第1の実施の形態で説明したよ
うな、グリッド縞の検出処理(解析処理)を実行する。
但し、上記グリッド装着信号により、グリッド103が
装着されていない場合、グリッド縞検出部116は、グ
リッド縞の検出処理を実行せずに、即座にグリッド縞無
しと判断し、これに該当する処理を実行する。
【0309】上述のように、本実施の形態のX線画像取
得装置500では、検出部122を設け、この検出結果
に基づいて、グリッド縞の検出を行うように構成したの
で、グリッド縞を検出する処理に要する時間を大幅に短
縮できる。
【0310】[第4の実施の形態]本発明は、例えば、図
17に示すようなX線画像取得装置600に適用され
る。本実施の形態のX線画像取得装置600は、上記図
6に示したX線画像取得装置100とは、以下の構成が
異なる。
【0311】尚、上記図17のX線画像取得装置600
において、上記図6のX線画像取得装置100と同様に
動作する構成部には同じ符号を付し、その詳細な説明は
省略する。
【0312】本実施の形態のX線画像取得装置600
は、上記図17に示すように、上記図6のX線画像取得
装置100の構成に対して、さらに、X線照射領域デー
タを格納するためのメモリ123を設けた構成としてい
る。
【0313】メモリ123には、メモリ113に格納さ
れた対象画像データにおいて、X線が照射された領域部
分のみを切り出した画像データ(照射領域データ)が格
納され、このメモリ123内の照射領域データに対し
て、グリッド縞成分の検出及び抽出が行なわれる。
【0314】具体的には、まず、X線撮影では一般に、
被写体102(ここでは、人体)の目的とする部位以外
への被曝を避けるために、X線発生部101のX線発生
管球の出口に照射野絞りを設けることが行なわれる。こ
れにより、被写体102の必要部分のみにX線の照射が
行える。
【0315】上記の照射野絞り機能を用いた場合、X線
撮影により得られた画像も、X線センサ104から得ら
れる画像信号全てが有効ではなく、照射野絞りによるX
線照射野に対応する部分画像のみが有効になる。
【0316】そこで、本実施の形態では、不図示の計算
機手段(CPU等)により、メモリ113内の対象画像
データから、X線強度分布や絞り形状、或いはその他の
情報に基づいて、X線照射野に対応する有効な部分画像
領域(照射領域)を見出し、その照射領域部分のデータ
(照射領域データ)のみを、メモリ123に格納する。
【0317】上述のように、本実施の形態では、メモリ
123内の照射領域データ、すなわち対象画像データ全
てではなく、情報量を削減した必要部分のデータのみを
対象とするので、処理時間の短縮化を実現できる。
【0318】尚、本実施の形態では、欠陥画素補正後の
対象画像から、照射領域を切り出すように構成したが、
例えば、当該照射領域の切り出し後に、当該照射領域に
対して欠陥画素補正を行うようにしてもよい。
【0319】[第5の実施の形態]第1の実施の形態で
は、上記図6のX線画像取得装置100において、グリ
ッド縞成分抽出部117でのグリッド縞成分抽出処理
を、上記図14のフローチャートに従った処理とした。
本実施の形態では、グリッド縞成分抽出部117でのグ
リッド縞成分抽出処理を、例えば、図18に示すフロー
チャートに従った処理とする。
【0320】尚、上記図18のグリッド縞成分抽出処理
において、上記図14のグリッド縞成分抽出処理と同様
に処理するステップには同じ符号を付し、その詳細な説
明は省略する。
【0321】まず、本実施の形態でのグリッド縞成分抽
出処理の説明の前に、図19(a)は、グリッド縞成分
を含む対象画像の一部分を示したものであり、同図にお
いて、“*”で示す部分は、X線を遮断する物質が存在
する等の原因により、グリッド縞成分が存在しない部分
を示している。
【0322】上記図19(b)は、同図(a)の対象画
像に対して、第1の実施の形態でのフィルタタリングに
より、グリッド縞成分の抽出を行った結果を示したもの
である。上記図19(b)に示すように、グリッド縞成
分において、対象画像の“*”で示す部分に対応する部
分にアーチファクトが現れるため、第1の実施の形態で
説明したように、当該部分を包絡線から抽出し、その前
後のデータから推測して全体を安定したグリッド縞にな
るようにする。この結果を示したものが、上記図19
(c)の図である。このように安定したグリッド縞成分
であれば、フーリェ変換等の変換処理により、新たなア
ーチファクトは発生しない。
【0323】第1の実施の形態では、上記図19(c)
に示されるようなグリッド縞成分を、同図(a)に示さ
れるような元の画像(対象画像)から差し引いて、グリ
ッド縞成分を除去するように構成したが、この構成の場
合、本来グリッド縞成分が存在しない部分(“*”で示
す部分)に新たなグリッド縞成分が現れてしまうことが
考えられる。
【0324】そこで、本実施の形態では、上記図19
(d)に示すように、同図(c)に示されるようなグリ
ッド縞成分において、本来グリッド縞成分が存在しない
部分(“*”で示す部分)を“0”に設定する。
【0325】このため、本実施の形態では、グリッド縞
成分抽出部117は、上記図18のフローチャートに従
ったグリッド縞成分抽出処理を実行する。すなわち、グ
リッド縞成分抽出部117は、ステップS318の処理
実行後、この処理により取得した、安定したグリッド縞
成分のデータに対して、ステップS315により推測で
補った部分を“0”に置換する処理を施し(ステップS
700)、その後、次のステップS319へ進む。これ
により、もともとグリッド縞成分が存在しない部分であ
っても、グリッド縞除去処理により新たなグリッド縞成
分が発生してしまうことを確実に防ぐことができる。
【0326】尚、第1〜第5の実施の形態では、ハード
ウェア的に構成したが、本装置全体をソフトウェアによ
り制御することで実現することも可能である。
【0327】また、本発明の目的は、第1〜第5の実施
の形態のホスト及び端末の機能を実現するソフトウェア
のプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システム或
いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュ
ータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプ
ログラムコードを読みだして実行することによっても、
達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体
から読み出されたプログラムコード自体が第1〜第5の
実施の形態の機能を実現することとなり、そのプログラ
ムコード、及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒
体は本発明を構成することとなる。プログラムコードを
供給するための記憶媒体としては、ROM、フレキシブ
ルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディ
スク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性
のメモリカード等を用いることができる。また、コンピ
ュータが読みだしたプログラムコードを実行することに
より、第1〜第5の実施の形態の機能が実現されるだけ
でなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピ
ュータ上で稼動しているOS等が実際の処理の一部又は
全部を行い、その処理によって第1〜第5の実施の形態
の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもな
い。さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコー
ドが、コンピュータに挿入された拡張機能ボードやコン
ピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリ
に書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づ
き、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるC
PUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理
によって第1〜第5の実施の形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0328】図20は、上記のコンピュータの機能80
0の構成例を示したものである。コンピュータ機能80
0は、上記図20に示すように、CPU801と、RO
M802と、RAM803と、キーボード(KB)80
9のキーボードコントローラ(KBC)805と、表示
部としてのCRTディスプレイ(CRT)810のCR
Tコントローラ(CRTC)806と、ハードディスク
(HD)811及びフレキシブルディスク(FD)81
2のディスクコントローラ(DKC)807と、ネット
ワーク840との接続のためのネットワークインターフ
ェースコントローラ(NIC)808とが、システムバ
ス804を介して互いに通信可能に接続された構成とし
ている。
【0329】CPU801は、ROM802或いはHD
811に記憶されたソフトウェア、或いはFD812よ
り供給されるソフトウェアを実行することで、システム
バス804に接続された各構成部を総括的に制御する。
すなわち、CPU801は、所定の処理シーケンスに従
った処理プログラムを、ROM802、HD811或い
はFD812から読み出して実行することで、第1〜第
5の本実施の形態での動作を実現するための制御を行
う。
【0330】RAM803は、CPU801の主メモリ
或いはワークエリア等として機能する。KBC805
は、KB809や図示していないポインティングデバイ
ス等からの指示入力を制御する。CRTC806は、C
RT810の表示を制御する。DKC807は、ブート
プログラム、種々のアプリケーション、編集ファイル、
ユーザファイル、ネットワーク管理プログラム、及び第
1〜第6の実施の形態における所定の処理プログラム等
を記憶するHD811及びFD812へのアクセス等を
制御する。NIC808は、ネットワーク840上の他
の装置或いはシステムとの双方向のデータのやりとりを
制御する。
【0331】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、グ
リッドを使用した放射線撮影により得られた放射線画像
から、グリッドに起因する画像成分の除去された良好な
放射線画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1〜第5の実施の形態において、対象画像か
らグリッド縞成分を抽出するためのフィルタの空間周波
数特性を説明するための図である。
【図2】上記フィルタにより対象画像から抽出されたグ
リッド縞成分の一例を説明するための図である。
【図3】上記フィルタにより対象画像から抽出されたグ
リッド縞成分の他の例を説明するための図である。
【図4】対象画像の欠陥画素補正における空間周波数特
性を説明するための図である。
【図5】上記グリッド縞成分が存在する対象画像に対す
る欠陥画素補正における空間周波数特性を説明するため
の図である。
【図6】第1の実施の形態において、本発明を適用した
X線画像取得装置の構成を示すブロック図である。
【図7】上記X線画像取得装置での対象画像において、
欠陥画素の様子の一例(例1)を説明するための図であ
る。
【図8】上記欠陥画素の様子の一例(例2)を説明する
ための図である。
【図9】上記欠陥画素の様子の一例(例3)を説明する
ための図である。
【図10】上記欠陥画素の様子の一例(例4)を説明す
るための図である。
【図11】上記X線画像取得装置での対象画像におい
て、グリッド縞成分の空間周波数分布を説明するための
図である。
【図12】上記X線画像取得装置での対象画像に対す
る、グリッド縞成分の検出(解析)を説明するための図
である。
【図13】上記グリッド縞成分の検出(解析)処理を説
明するためのフローチャートである。
【図14】上記グリッド縞成分の検出(解析)処理の結
果に基づいて、対象画像からグリッド縞成分を抽出する
処理を説明するためのフローチャートである。
【図15】第2の実施の形態において、本発明を適用し
たX線画像取得装置の構成を示すブロック図である。
【図16】第3の実施の形態において、本発明を適用し
たX線画像取得装置の構成を示すブロック図である。
【図17】第4の実施の形態において、本発明を適用し
たX線画像取得装置の構成を示すブロック図である。
【図18】第5の実施の形態において、上記グリッド縞
成分の検出(解析)処理の結果に基づいて、対象画像か
らグリッド縞成分を抽出する処理を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図19】上記グリッド縞成分を抽出する処理を具体的
例を挙げて説明するための図である。
【図20】第1〜第5の実施の形態の機能をコンピュー
タに実現させるためのプログラムを記録したコンピュー
タ読出可能な記憶媒体から当該プログラムを読み出して
実行する構成の一例を示すブロック図である。
【図21】グリッドを用いた放射線撮影を説明するため
の図である。
【図22】上記放射線撮影で得られた画像に対してのフ
ィルタリングの効果の一例を説明するための図である。
【図23】上記放射線撮影で得られた画像に対してのフ
ィルタリングの効果の他の例を説明するための図であ
る。
【図24】上記放射線撮影で得られた、グリッド縞成分
が重畳した画像に対してのフィルタリングの効果の一例
を説明するための図である。
【図25】上記放射線撮影で得られた、グリッド縞成分
が重畳した画像に対してのフィルタリングの効果の一例
を説明するための図である。
【符号の説明】
100 X線画像取得装置 101 X線発生部 102 被写体 103 グリッド 104 X線センサ 105 コントローラ 106 アナログ/ディジタル(A/D)変換器 107 メモリ 108 メモリ 109 演算器 110 変換テーブル 111 メモリ 112 演算器 113 メモリ 114 メモリ 115 補正処理部 116 グリッド縞検出部 117 グリッド縞成分抽出部 118 メモリ 119 演算器 120 メモリ 121 画像処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G06T 1/00 290 G06T 1/00 400B 400 H04N 5/32 H04N 1/409 A61B 6/00 350N 5/32 H04N 1/40 101C

Claims (41)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体からの散乱放射線を除去するため
    のグリッドを使用した放射線撮影により得られた被写体
    の放射線画像データを処理する放射線画像処理装置であ
    って、 上記放射線画像データから第1の画像成分のデータを抽
    出し、上記第1の画像成分データに基づいて、上記放射
    線画像データに含まれる上記グリッドに起因する第2の
    画像成分のデータを生成する生成手段と、 上記生成手段により生成された上記第2の画像成分デー
    タを上記放射線画像データから除去する除去手段とを備
    えたことを特徴とする放射線画像処理装置。
  2. 【請求項2】 上記生成手段は、上記第2の画像成分デ
    ータが上記放射線画像データ全体にわたって定常である
    という仮定に基づいて上記第2の画像成分データを生成
    することを特徴とする請求項1記載の放射線画像処理装
    置。
  3. 【請求項3】 上記生成手段は、上記第2の画像成分デ
    ータの呈する周期的なパターンの空間周波数及び角度の
    うち少なくとも該空間周波数を、上記放射線画像データ
    を解析して得る解析手段を有することを特徴とする請求
    項1記載の放射線画像処理装置。
  4. 【請求項4】 上記生成手段は、 上記解析手段の解析結果に基づいて上記放射線画像デー
    タから第1の上記画像成分を含む所定成分のデータを抽
    出する抽出手段と、 上記抽出手段により得た上記所定成分データを加工して
    上記第2の画像成分データを得る加工手段とを有するこ
    とを特徴とする請求項3記載の放射線画像処理装置。
  5. 【請求項5】 上記抽出手段は、上記解析手段により得
    た上記空間周波数を有する成分を上記放射線画像データ
    から抽出するフィルタリングを行うことを特徴とする請
    求項4記載の放射線画像処理装置。
  6. 【請求項6】 上記加工手段は、上記所定成分データの
    非定常な部分を、上記所定成分データの定常な部分に基
    づいて変更することを特徴とする請求項4記載の放射線
    画像処理装置。
  7. 【請求項7】 上記加工手段は、上記所定成分データの
    包絡線の情報に基づいて、上記非定常部分を検出するこ
    とを特徴とする請求項6記載の放射線画像処理装置。
  8. 【請求項8】 上記加工手段は、上記所定成分データの
    上記定常部分及び上記空間周波数に基づいて、上記第2
    の画像成分データに対応する正弦波の振幅及び位相を推
    定し、当該推定結果に基づいて、上記非定常部分を変更
    することを特徴とする請求項6記載の放射線画像処理装
    置。
  9. 【請求項9】 上記加工手段は、上記変更後の所定成分
    データに対してフィルタリングを行うことにより上記第
    2の画像成分データを得ることを特徴とする請求項8記
    載の放射線画像処理装置。
  10. 【請求項10】 上記加工手段は、上記包絡線が所定の
    しきい値以下となる上記非定常部分を所定値に置換する
    ことを特徴とする請求項7記載の放射線画像処理装置。
  11. 【請求項11】 上記生成手段は、上記放射線画像デー
    タから選択した所定のラインについて、上記第2の画像
    成分データを生成することを特徴とする請求項1記載の
    放射線画像処理装置。
  12. 【請求項12】 上記生成手段は、複数の上記ラインの
    平均の結果に対して、上記第2の画像成分データを生成
    することを特徴とする請求項11記載の放射線画像処理
    装置。
  13. 【請求項13】 上記生成手段は、上記放射線画像デー
    タの所定のラインの上記第2の画像成分データとして、
    当該ラインとは異なるラインから生成した上記第2の画
    像成分データを用いることを特徴とする請求項11記載
    の放射線画像処理装置。
  14. 【請求項14】 上記放射線画像データから放射線照射
    野に対応する部分画像のデータを切り出す切出手段を有
    し、 上記生成手段は該切出手段により得た上記部分画像デー
    タの上記第2の画像成分データを生成することを特徴と
    する請求項1記載の放射線画像処理装置。
  15. 【請求項15】 上記生成手段は、上記グリッドの使用
    の検出結果に基づいて、上記第2の画像成分データを生
    成することを特徴とする請求項1記載の放射線画像処理
    装置。
  16. 【請求項16】 上記除去手段により上記第2の画像成
    分データが除去された放射線画像データを記憶する画像
    記憶手段を備えることを特徴とする請求項1記載の放射
    線画像処理装置。
  17. 【請求項17】 上記放射線画像データは固体撮像素子
    を用いて得られたものであることを特徴とする請求項1
    記載の放射線画像処理装置。
  18. 【請求項18】 上記生成手段により生成された上記第
    2の画像成分データを記憶する画像成分記憶手段を備え
    たことを特徴とする請求項1記載の放射線画像処理装
    置。
  19. 【請求項19】 複数の機器が互いに通信可能に接続さ
    れてなる画像処理システムであって、 請求項1〜18の何れか1項に記載の放射線画像処理装
    置の各手段を有することを特徴とする画像処理システ
    ム。
  20. 【請求項20】 被写体からの散乱放射線を除去するた
    めのグリッドを使用した放射線撮影により得られた被写
    体の放射線画像データを処理する画像処理装置に適用さ
    れる放射線画像処理方法であって、 上記放射線画像データから第1の画像成分のデータを抽
    出し、上記第1画像成分データに基づいて、上記放射線
    画像データに含まれる上記グリッドに起因する第2の画
    像成分のデータを生成する生成ステップと、 上記生成ステップにおいて生成された上記第2の画像成
    分データを上記放射線画像データから除去する除去ステ
    ップとを含むことを特徴とする放射線画像処理方法。
  21. 【請求項21】 上記生成ステップにおいて、上記第2
    の画像成分データが上記放射線画像データ全体にわたっ
    て定常であるという仮定に基づいて上記第2の画像成分
    データを生成することを特徴とする請求項20記載の放
    射線画像処理方法。
  22. 【請求項22】 上記生成ステップは、上記第2の画像
    成分データの呈する周期的なパターンの空間周波数及び
    角度のうち少なくとも該空間周波数を、上記放射線画像
    データを解析して得る解析ステップを含むことを特徴と
    する請求項20記載の放射線画像処理方法。
  23. 【請求項23】 上記生成ステップは、 上記解析ステップにおける解析結果に基づいて上記放射
    線画像データから上記第1の画像成分を含む所定成分の
    データを抽出する抽出ステップと、 上記抽出ステップにおいて得られた上記所定成分データ
    を加工して上記第2の画像成分データを得る加工ステッ
    プとを含むことを特徴とする請求項22記載の放射線画
    像処理方法。
  24. 【請求項24】 上記抽出ステップにおいて、上記解析
    ステップにおいて得られた上記空間周波数を有する成分
    を上記放射線画像データから抽出するフィルタリングを
    行うことを特徴とする請求項23記載の放射線画像処理
    方法。
  25. 【請求項25】 上記加工ステップにおいて、上記所定
    成分データの非定常な部分を上記所定成分データの定常
    な部分に基づいて変更することを特徴とする請求項23
    記載の放射線画像処理方法。
  26. 【請求項26】 上記加工ステップにおいて、上記所定
    成分データの包絡線の情報に基づいて、上記非定常部分
    を検出することを特徴とする請求項25記載の放射線画
    像処理方法。
  27. 【請求項27】 上記加工ステップにおいて、上記所定
    成分データの上記定常部分及び上記空間周波数に基づい
    て、上記第2の画像成分データに対応する正弦波の振幅
    及び位相を推定し、当該推定結果に基づいて、上記非定
    常部分を変更することを特徴とする請求項25記載の放
    射線画像処理方法。
  28. 【請求項28】 上記加工ステップにおいて、上記変更
    後の所定成分データに対してフィルタリングを行うこと
    により上記第2の画像成分データを得ることを特徴とす
    る請求項27記載の放射線画像処理方法。
  29. 【請求項29】 上記加工ステップにおいて、上記包絡
    線が所定のしきい値以下となる上記非定常部分を所定値
    に置換することを特徴とする請求項26記載の放射線画
    像処理方法。
  30. 【請求項30】 上記生成ステップにおいて、上記放射
    線画像データから選択した所定のラインについて、上記
    第2の画像成分データを生成することを特徴とする請求
    項20記載の放射線画像処理方法。
  31. 【請求項31】 上記生成ステップにおいて、複数の上
    記ラインの平均の結果に対して、上記第2の画像成分デ
    ータを生成することを特徴とする請求項30記載の放射
    線画像処理方法。
  32. 【請求項32】 上記生成ステップにおいて、上記放射
    線画像データの所定のラインの上記第2の画像成分デー
    タとして、当該ラインとは異なるラインから生成した上
    記第2の画像成分データを用いることを特徴とする請求
    項30記載の放射線画像処理方法。
  33. 【請求項33】 上記放射線画像データから放射線照射
    野に対応する部分画像のデータを切り出す切出ステップ
    を含み、 上記生成ステップにおいて、上記切出ステップにおいて
    得られた上記部分画像データの上記第2の画像成分デー
    タを生成することを特徴とする請求項20記載の放射線
    画像処理方法。
  34. 【請求項34】 上記生成ステップにおいて、上記グリ
    ッドの使用の検出結果に基づいて、上記第2の画像成分
    データを生成することを特徴とする請求項20記載の放
    射線画像処理方法。
  35. 【請求項35】 上記除去ステップにおいて上記第2の
    画像成分データが除去された放射線画像データを記憶部
    に記憶させる画像記憶ステップを含むことを特徴とする
    請求項20記載の放射線画像処理方法。
  36. 【請求項36】 上記放射線画像データは固体撮像素子
    を用いて得られたものであることを特徴とする請求項2
    0記載の放射線画像処理方法。
  37. 【請求項37】 上記生成ステップにおいて生成された
    上記第2の画像成分データを記憶部に記憶させる画像成
    分記憶ステップを含むことを特徴とする請求項20記載
    の放射線画像処理方法。
  38. 【請求項38】 請求項20〜37の何れか1項に記載
    の放射線画像処理方法をコンピュータに実行させるため
    のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記
    憶媒体。
  39. 【請求項39】 請求項20〜37の何れか1項に記載
    の放射線画像処理方法をコンピュータに実行させるため
    のプログラム。
  40. 【請求項40】 請求項1〜18の何れか1項に記載の
    放射線画像処理装置と、固体撮像素子により上記放射線
    画像データを取得する撮像手段とを含むことを特徴とす
    る放射線撮影装置。
  41. 【請求項41】 請求項19記載の画像処理システム
    と、固体撮像素子により上記放射線画像データを取得す
    る撮像手段とを含むことを特徴とする放射線撮影システ
    ム。
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