JP3484600B2 - テレフタル酸およびポリエステルの製造方法 - Google Patents
テレフタル酸およびポリエステルの製造方法Info
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Description
た色調(b値)のポリエステルを製造するためのテレフ
タル酸、およびポリエステルの製造法に関するものであ
る。
ETという)やポリブチレンテレフタレート(以下、P
BTという)に代表されるポリエステルは優れた特性を
有し、衣料用繊維、産業資材用繊維、およびフィルム、
ボトル、その他のプラスチック製品として広く使用され
ている。ポリエステルの工業的製造法としては、テレフ
タル酸(以下、TPAという)とグリコール成分とを直
接エステル化させた後、重縮合をおこなう直接重合法が
広く採用されている。直接重合法において、繊維、フィ
ルム、その他のプラスチック製品において良好な品質を
得るため、製品ポリマーの着色を少なくし、色調を安定
な状態に管理し、バラツキを少なくすることは重要な課
題である。
手段として、TPAの純度を上げて、不純物混入による
ポリエステルの着色を防ぐ方法が知られているが、TP
Aの純度を上げるためには、その製造において精製工程
を何回も繰り返す必要があるため、工業的、経済的には
不利益が大きい。そこで、従来、工業的には、反応温度
を調節したり、触媒としての金属化合物の添加量を変更
するなどして、ポリエステル製造条件の最適化により、
着色を少なくし、色調を安定化する方法が採用されてい
る。しかし、反応温度を調節する方法では、温度変更に
よって反応速度が変動し、重合度が不安定となるため重
合制御が難しくなるという問題がある。また、触媒とし
ての金属化合物の添加量を変更する方法では、触媒量が
増えると金属の析出によりポリマー中に異物が発生す
る。
−173268号公報のような提案がなされている。し
かし、エステル化率の調節もまた、重縮合反応速度の変
化をもたらし、重合制御が難しくなるという問題があ
る。
囲内で、使用する原料を限定することによりポリマーの
着色を少なくし、色調を安定化する方法が、特開平3−
56529号公報に見られる。これは、ポリマー色調に
影響するといわれるTPA中の不純物として、TPA合
成時の副生物である4−カルボキシベンズアルデヒド
(以下、4−CBAという)が知られており、この4−
CBA量を一定量以下にするというものである。また、
アルカリ溶液透過率が、ポリマーの着色と相関をもつこ
とが経験的に知られており、TPAのアルカリ溶液透過
率を一定値以上にしたりすることも試みられている。し
かしながら、TPAのアルカリ溶液透過率や4−CBA
量の管理だけではポリマー色調を十分に安定化すること
はできなかった。
エステルの製造において、反応速度変動による重合度の
変動や金属の析出による異物の発生の問題を解消し、着
色の少ない安定した色調のポリマーを製造するためのT
PAと、安定した色調のポリエステル製造方法を提供し
ようとするものである。
的を解決するために鋭意検討の結果、ポリマーと色調と
TPA中の9−フルオレノン−2,6−ジカルボン酸
(以下、FL26という)量との間に一定の関係があ
り、FL26量を制御することによりポリマーの着色を
抑え、色調を制御できることを見いだした。
ので、前記した本発明の目的は、 (1)9−フルオレノン−2,6−ジカルボン酸量が1
0ppm以下であり、4−カルボキシベンズアルデヒド
量が300ppm以下であり、アルカリ溶液(濃度:
7.5g/dl)の340nmにおける光透過率(石英
セル、光路長:10mm)が87%以上であり、かつ2
80℃3時間加熱後のテレフタル酸のアルカリ溶液(濃
度:7.5g/dl)の340nmにおける光透過率
(石英セル、光路長:10mm)が70%以上であるこ
とを特徴とするテレフタル酸。
コ−ルをエステル化反応の後、重縮合して、ポリエステ
ルを製造する方法において、上記(1)項記載のテレフ
タル酸を用いることを特徴とするポリエステルの製造
法。
または1,4ブタンジオールである上記(2)項記載の
ポリエステルの製造法。
にパラキシレンを低級脂肪族カルボン酸中で空気酸化し
て得られる。本発明者らは、FL26がこの酸化反応に
おいて4−CBA等の中間体を経由して副生物として生
成し、このFL26がポリマー色調と強い相関をもつこ
とを見出だした。FL26のポリエステルの色調、特に
b値に及ぼす影響はポリエステルの種類により異なる
が、通常、1ppm当り+0.1〜+0.5の範囲であ
る。また、ポリエステルのb値は、ポリエステルの種類
により異なるが、−10〜10程度である。そこで、ポ
リマー色調(b値)へのFL26の影響が過度にならな
いようにするため、TPA中のFL26量を10ppm
以下とするものである。また、8ppm以下であれば、
さらに着色の少ないポリマーを得ることができ、好まし
い。しかし、TPA中のFL26量を2ppmより少な
くすることは、TPAの精製を厳密におこなう必要があ
り、工業的に不利となり好ましくない。すなわちFL2
6量の範囲として、2ppm以上8ppm以下が、工業
的に好ましい。
型材料など工業的に利用されるポリエステルに要求され
るポリマー色調(b値)の変動幅は、用途やポリエステ
ルの種類により異なるが、通常、±0.5〜±3.5の
範囲である。そこで、ポリマー色調(b値)を安定する
ためには、TPA中のFL26量の変動幅を7(±3.
5)ppm以下にするのが好ましい。さらにFL26量
の変動幅が2(±1)ppm以下であれば、製品色調の
変動が小さいことを要求される、繊維、透明フィルム、
ボトル用途などには好適である。
6量が好ましくは2ppm以上10ppm以下であるT
PAである。
来、これまで知られているTPAのアルカリ溶液透過率
や、TPA中の4−CBA濃度を用いてきたが、TPA
中のFL26濃度を組み合わせて管理することにより、
さらに良好な結果を得ることができる。
7.5gを2N−KOH溶液100dlに溶解し、光路
長:10mmの石英セルを用いた波長340nmでの透
過率(%)である。このTPAのアルカリ溶液透過率が
50%以下になると著しいポリマーの着色を引き起こ
す。通常、ポリマーの色調の変動がなく安定した品質を
得るためには、87%以上であり、好ましくは89%以
上であり、94%以上あればさらに着色の少ない色調の
安定したポリマーを得ることができる。
後のアルカリ溶液透過率を組み合わせて管理すること
で、さらに、ポリマー着色の傾向を知ることができる。
着色の少ない、色調の安定したポリマーを得るために
は、この280℃3時間加熱後のアルカリ溶液透過率
は、73%以上であり、好ましくは80%以上、82%
以上であればさらに良好な結果を得ることができる。
えると、ポリマーのゲル化、着色の原因となる。そのた
め、ポリマーの色調を安定化するためにはTPA中の4
−CBA量は300ppm以下とするものである。好ま
しくは270ppm以下、230ppm以下であればさ
らに着色の少ないポリマーを得ることができる。ただ
し、300ppm以下であっても4−CBA量の変動
は、色調(b値)の変動をもたらす。そこで、色調(b
値)の変動を抑制するためには4−CBA量の変動幅を
±50ppm以下にすることによりさらに良好なポリマ
ー色調の安定を得ることができる。
ベンゼン、特にパラキシレンを低級脂肪族カルボン酸中
で空気酸化して得られ、FL26量を2〜10ppm、
アルカリ溶液透過率87%以上、280℃3時間加熱後
のアルカリ溶液光透過率70%以上、4−CBA量30
0ppm以下のTPAに精製するため、酢酸、水などで
再結晶、洗浄などおこなう方法があげられる。この場
合、高温高圧化で酸化されたTPAを含む反応物を、数
段階で減圧降温おこない再結晶することが好ましい。再
結晶したTPAを含むスラリーは、酢酸、水などで十分
に洗浄しながら遠心分離、真空濾過などの方法により母
液と分離する。TPAの精製法としては、他にアルキル
ベンゼン、特にパラキシレンを酸化して得られたテレフ
タル酸を、触媒存在下、水素添加する方法や、一旦、メ
タノールと反応させてジメチルエステルとした後、精製
し、ついで加水分解する方法等が知られるが、工業的製
法としてはコストアップとなり経済的に不利なため、好
ましくない。
いて説明する。
タル酸を直接の出発原料とし、工業的製造法として広く
採用されている、TPAとグリコール成分とを直接エス
テル化させた後、重縮合をおこなう直接重合法にかかわ
るものである。なお、回分式重合または連続式重合のい
ずれの方法でもよい。
が、ジカルボン酸単位の主体はTPA単位であり、グリ
コール単位の主体はエチレングリコール(以下、EGと
いう)単位または1、4−ブタンジオール(以下、BD
という)単位であり、TPA単位がジカルボン酸単位の
45〜100モル%を占め、かつEG単位またはBD単
位がグリコール単位の45〜100モル%を占める場合
に好適である。特に、ホモPET、ホモPBTにおい
て、TPA単位が100%を占めることから、本発明の
効果を顕著に得ることができる。
リエステルエラストマーにも適応できる。適応できるポ
リエステルエラストマーは特に限定されないが、ソフト
セグメントがポリエチレングリコール(以下、PEGと
いう)、またはポリテトラメチレングルコール(以下、
PTMGという)であるPET系、またはPBT系のポ
リエステルエラストマーが好適である。
位の45モル%以下程度であれば、テレフタル酸単位以
外のジカルボン酸単位の1種または2種以上を含むこと
ができ、また同様にEG単位またはBD単位以外のグリ
コール単位の1種または2種以上を含むことができる。
TPA以外のジカルボン酸単位として、たとえば、イソ
フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカル
ボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸などの芳香族
ジカルボン酸;ドデカンジオン酸、アジピン酸、セバシ
ン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸、などの脂肪
族カルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環
族ジカルボン酸;ヒドロキシ安息香酸、グリコール酸、
ヒドロキシエトキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン
酸の単位が上げられる。また、EG単位またはBD単位
以外のグリコール単位としては、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ヘキサメチレングリコー
ル、p−キシレングリコール、1,4−シクロヘキサジ
メタノール、ビスフェノールなどが上げられる。さらに
熱可塑性を損わない程度であれば三官能以上の多官能製
化合物を共重合したポリエステルでもよい。
エステル化反応および重合反応は従来からの公知の条件
を用いることができる。例えば、公知のアンチモン化合
物やチタン化合物などの触媒、リン化合物などの安定
剤、シリカ、二酸化チタンなどの滑剤などを使用するこ
とができる。
明する。
備を用いてテレフタル酸を合成した。
シレン1重量部/時、水8重量%を含む酢酸3重量部/
時と酢酸コバルト・4水和物0.004重量部/時、酢
酸マンガン・4水和物0.0042重量部/時、および
47%臭化水素酸0.005重量部/時よりなる混合物
を原料供給ポンプ2で供給し、温度195℃、圧力1.
5MPa、滞留時間60分の条件で、酸化剤として空気
を用い、酸化反応の排出ガス中の酸素濃度が5.5容量
%となるように空気圧縮機16で第1反応槽3に供給
し、かつ第1反応槽3の水分濃度を約12重量%になる
よう制御しながら、パラキシレンの液相酸化反応をおこ
なった。
4に連続的に供給し、温度190℃、圧力1.3MP
a、滞留時間40分の条件で、排出ガス中の酸素濃度が
5.5容量%となるように空気圧縮機16で第2反応槽
4に空気を供給しながら追酸化をおこなった。
5により圧力を6.2MPaまで加圧した後、加熱器6
に供給し、反応物を260℃まで昇温した。この時、第
3反応槽7からの排出ガス中の酸素濃度が5.5容量%
となるように制御しながら空気圧縮機16で加熱器6に
空気を供給した。
反応槽7に連続的に供給し、温度260℃、圧力5.5
MPa、滞留時間40分の条件で、さらに追酸化をおこ
なった。
1晶析槽8に供給し、温度200℃、圧力1.5MP
a、滞留時間20分の条件で、排出ガス中の酸素濃度が
5.5容量%となるように空気圧縮機16で第1晶析槽
8に空気を供給した。
2晶析槽9に供給し、温度150℃、圧力0.45MP
aで、20分間滞留し、ついで第3晶析槽10にて温度
107℃、常圧とし冷却晶析した。
移液ポンプ11にて、回転円筒型濾過器12に供給し、
酢酸を洗浄液として十分洗浄しながら、含液率15%に
なるまで固液分離をおこなった。
て、遠心分離機14に送り、TPAの結晶を回収し、乾
燥機15で乾燥した。
FL26量6.3ppm、アルカリ溶液(濃度:7.5
g/dl)の340nmにおける光透過率89.6%、
280℃3時間加熱後のアルカリ溶液(濃度:7.5g
/dl)の340nmにおける光透過率82.0%、4
−CBA量252ppmであった。なお、TPA中のF
L26量の測定は、高速液体クロマトグラフィー(HP
LC)を使用しておこなった。
ローシートに示す連続重合設備を用いてPETを重合し
た。
通して供給される原料EGおよび循環EG貯槽34に追
添加したEGとの混合物中の純EG分が、常に13.8
重量部/時となるように制御し、表1に示す品質のTP
A31.1重量部/時とともにスラリー混合機21に供
給して、スラリー化して後、ポンプ22経由でエステル
化反応装置23に供給した。そして、表2の条件により
エステル化反応および重合反応させた。なお、添加剤と
して、三酸化アンチモン0.01重量部/時、リン酸
0.005重量部/時、二酸化チタン0.15重量部/
時をエステル化反応装置24に連続的に供給した。この
結果、得られたPET品質を表1に示す。
4重量部およびBD1473重量部を用いてエステル化
反応、ついで重合反応をおこなった。
の1131重量部およびテトラ−n−ブチルチタネ−ト
(以下、TBT)1.5重量部を精留塔のついた反応容
器に仕込み、190℃、450mmHgの減圧下にエス
テル化反応を開始した。その後、徐々に昇温するととも
に残りのBDを連続的に追加添加した。なお、反応途中
から反応圧力を300mmHgに変更した。また、反応
の進行に伴い、生成する水とテトラヒドロフラン(以
下、THF)を精留塔を経由して留去した。
(この時の温度:239℃)で反応を終了した。この時
の反応率は98.3%であった。
1.5重量部、BD116重量部を添加した。その後、
重合反応容器に移し、常圧から1.0mmHg以下まで
徐々に減圧にし、同時に246℃まで昇温して重縮合反
応をおこなった。約3時間半で反応を終了した。得られ
たPBT品質を表3に示す。
ルの製造法を採用することにより、過度なTPAの精製
や、反応温度や触媒の添加量の変更をすることなく、着
色の少ない安定した色調(b値)のポリエステルを得る
ことが可能となる。
造装置を示す概略図である。
示す概念図である。
Claims (3)
- 【請求項1】9−フルオレノン−2,6−ジカルボン酸
量が10ppm以下であり、4−カルボキシベンズアル
デヒド量が300ppm以下であり、アルカリ溶液(濃
度:7.5g/dl)の340nmにおける光透過率
(石英セル、光路長:10mm)が87%以上であり、
かつ280℃3時間加熱後のテレフタル酸のアルカリ溶
液(濃度:7.5g/dl)の340nmにおける光透
過率(石英セル、光路長:10mm)が70%以上であ
ることを特徴とするテレフタル酸。 - 【請求項2】主としてテレフタル酸ならびにグリコール
をエステル化反応の後、重縮合して、ポリエステルを製
造する方法において、請求項1記載のテレフタル酸を用
いることを特徴とするポリエステルの製造法。 - 【請求項3】グリコールがエチレングリコールまたは
1,4ブタンジオールであることを特徴とする請求項2
記載のポリエステルの製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19564097A JP3484600B2 (ja) | 1997-07-22 | 1997-07-22 | テレフタル酸およびポリエステルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19564097A JP3484600B2 (ja) | 1997-07-22 | 1997-07-22 | テレフタル酸およびポリエステルの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1135664A JPH1135664A (ja) | 1999-02-09 |
| JP3484600B2 true JP3484600B2 (ja) | 2004-01-06 |
Family
ID=16344539
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19564097A Expired - Lifetime JP3484600B2 (ja) | 1997-07-22 | 1997-07-22 | テレフタル酸およびポリエステルの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3484600B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005105262A (ja) * | 2003-09-09 | 2005-04-21 | Mitsubishi Chemicals Corp | ポリブチレンテレフタレート及びその製造方法 |
| JP4544127B2 (ja) * | 2004-10-25 | 2010-09-15 | 三菱化学株式会社 | ポリブチレンテレフタレート及びその製造方法 |
| JP5560591B2 (ja) * | 2008-06-11 | 2014-07-30 | 東レ株式会社 | ポリエステル樹脂組成物、およびその製造方法 |
-
1997
- 1997-07-22 JP JP19564097A patent/JP3484600B2/ja not_active Expired - Lifetime
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH1135664A (ja) | 1999-02-09 |
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