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JP3486252B2 - スチールコード - Google Patents
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JP3486252B2 - スチールコード - Google Patents

スチールコード

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JP3486252B2 JP08518295A JP8518295A JP3486252B2 JP 3486252 B2 JP3486252 B2 JP 3486252B2 JP 08518295 A JP08518295 A JP 08518295A JP 8518295 A JP8518295 A JP 8518295A JP 3486252 B2 JP3486252 B2 JP 3486252B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、広く工業用に使わ
れ、特にベルトやタイヤ等の補強材として使用されるス
チールコードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建設車両用タイヤの補強や、コン
ベアベルトの補強に使用されるスチールコードは、高い
強力が必要とされ、フィラメントを撚り合わせたストラ
ンドを更に撚り合わせた複撚り構造を持つスチールコー
ドが広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところがこのような複
撚り構造のスチールコードは、例えばゴム物品補強用と
して使用した場合には、コード内部へゴムが浸透しにく
く、外傷が補強用スチールコードに達すると水分が侵入
し、コード内部を伝わって長手方向に伝播し、コードが
腐食するため製品の耐久寿命が低下するという問題があ
った。また外傷はなくても、コード内部のゴムと接着し
ていないフィラメントは、ゴムによる拘束がない為、繰
り返し屈曲入力により複合体から飛び出して故障に至っ
ていた。
【0004】そこでストランド内部にゴム浸透性の良い
1×5オープン撚りコード等を使用することが考えられ
るが、オープン撚りコードを更に撚り合わせると隣接す
るストランドとの接触圧により、スチールコードが閉じ
た状態となり期待される効果は得られない。
【0005】本発明の目的は、加硫中に圧力によってコ
ードがクローズ化せずに、十分な耐久性を確保したスチ
ールコードに関するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために鋭意検討を行った結果コアフィラメント
に適正な型付けを施した1+5構造を1つのストランド
とし、それを撚り合わせることによって、加圧加硫後の
スチールコードに十分なゴムを安定して浸透させること
ができることを見いだし本発明を完成した。
【0007】すなわち本発明は、 (1)少なくとも一部のストランドの構成が、1本のス
チールフィラメントよりなるコアと、コアの周囲に配置
された5本のスチールフィラメントよりなるシースを備
え、該コアフィラメントは、コードの長手方向に対して
垂直断面の軌跡が楕円形に型付けされ、その楕円の長軸
aと短軸bの比が1.1≦a/b≦2.3の範囲にあ
り、かつ該コアフィラメントの型付けの振幅Lcと該コ
アフィラメントの素線径dcとの比で表される型付け率
Rc(=Lc/dc)が、0.12≦Rc≦1.0であ
り、該コアフィラメントの型付けのピッチPcが、3.
0dc/0.34≦Pc≦8.0dc/0.34である
ストランドを用いた複撚り構造のゴム物品補強用スチー
ルコードである。
【0008】(2)1本のコアストランドと該コアスト
ランドの周囲に配置された6本のシースストランドから
なる複撚りスチールコードにおいて、各ストランドのう
ち少なくとも1つのストランドが(1)に記載の構成で
あるゴム物品補強用スチールコードである。
【0009】(3)1本のコアストランドと該コアスト
ランドの周囲に配置された6本のシースストランドから
なる複撚りスチールコードにおいて、すべてのストラン
ドが(1)に記載の構成であるゴム物品補強用スチール
コードである。
【0010】(4)2〜5本のストランドを単層で撚り
合わせた複撚りスチールコードにおいて、各ストランド
のうち少なくとも1つのストランドが(1)に記載の構
成であるゴム物品補強用スチールコードである。
【0011】(5)2〜5本のストランドを単層で撚り
合わせた複撚りスチールコードにおいて、すべてのスト
ランドが(1)に記載の構成であるゴム物品補強用スチ
ールコードである。
【0012】(6)2本のコアストランドと該コアスト
ランドの周囲に配置された6〜8本のシースストランド
からなる複撚りスチールコードにおいて、各ストランド
のうち少なくとも1つのストランドが(1)に記載の構
成であるゴム物品補強用スチールコードである。
【0013】(7)2本のコアストランドと該コアスト
ランドの周囲に配置された6〜8本のシースストランド
からなる複撚りスチールコードにおいて、すべてのスト
ランドが(1)に記載の構成であるゴム物品補強用スチ
ールコードである。
【0014】(8)2本のコアストランドが平行に引き
そろえられたことを特徴とする(6)〜(7)に記載の
構成であるゴム物品補強用スチールコードである。
【0015】(9)少なくとも一部のストランドの構造
における、コアフィラメント径dcとシースフィラメン
ト径dsが実質的にdc=dsである(1)〜(8)に
記載のゴム物品補強用スチールコードである。
【0016】
【作用】以下に本発明を詳細に説明する。本発明におけ
る1+5構造のストランドのコアフィラメントは、コー
ド長手方向に対して垂直方向で描く断面軌跡が楕円とな
っており、その楕円の長軸aと短軸bの比が特定範囲に
あること、かつ特定範囲の振幅とピッチを持つことが重
要であり、これによってシースフィラメント間にゴム浸
透の間隙を確保するものである。また、コアフィラメン
トが本願範囲の型付けであるとストランド自体が偏平と
なり、これをコアストランドに使用すると、シーススト
ランドの配置が適度にばらつき、コード内部へのゴムの
浸透性も良好になり、耐腐食性を増加する等の利点があ
るためである。
【0017】これにより従来一般に複撚りコードにおい
ては、ゴムの浸透性が不十分であり耐腐食性上問題があ
ったが、本発明の構造のストランドを用いれば、シース
ストランドが密な構造を取り互いに接触する場合でも十
分なゴムの浸透性の効果を発揮する。
【0018】本発明でコアフィラメントは、コードの長
手方向に対して垂直方向で描く断面軌跡を楕円とする
が、その楕円の長軸aと短軸bの比a/bが1.1未満
では、シースの配置が均一となり、ゴムをコードの内部
に浸透させる効果が不足し、2.30を超えるとコアフ
ィラメントがシースフィラメント間より飛び出し、コー
ド性状が悪化する。
【0019】ストランドのシースフィラメントが5本の
時、すなわち1+5構造の場合には、コアフィラメント
の型付け率Rc(=Lc/dc ただしLcはコアフィ
ラメントの振幅、dcはコアフィラメントの素線径)を
0.12≦Rc≦1.0とする。Rcが0.12より小
さいと、シースの配置を分散させ、シース間隙を適正に
確保できず、ゴムをコード内部に浸透させる効果が不足
し、Rcが1.0を超えるとコード性状が悪く、コード
に引っ張り荷重が加わった時応力が均一にかからず、コ
ード強力が低下するためである。
【0020】ストランドのコアフィラメントの型付けピ
ッチPcについては、3.0dc/0.34≦Pc≦
8.0dc/0.34とする。Pcが8.0dc/0.
34より大きいと、シース間隙を適正に確保できず、ゴ
ムをコード内部に浸透させる効果が不足し、Pcが3.
0dc/0.34より小さいと、型付け時にコアフィラ
メントへの負荷の為強力が低下したり、コードへの引張
り荷重時にコアフィラメントとシースフィラメントとに
均一な負荷がかからず、コード強力が不十分になる。
【0021】ここで型付け率Rcを定義する際のコアフ
ィラメントの振幅とは、コアフィラメントが作る楕円形
の断面形状における、長軸をなす部分について考えるも
のであり、短軸側ではない。
【0022】本発明において特に1本のコアストランド
と6本のシースストランドを持つ複撚り構造の場合、従
来ゴムが内部に侵入しにくかったが、本発明の構造のス
トランドを用いることにより、十分ゴムが侵入する。
【0023】また2〜5本のストランドを単層で撚り合
わせた複撚り構造の場合も、従来ゴムが内部に侵入しに
くかったが、本発明の構造のストランドを用いることに
より、十分ゴムが侵入する。
【0024】また2本のコアストランドと6〜8本のシ
ースストランドからなる複撚り構造の場合も、従来ゴム
が内部に侵入しにくかったが、本発明の構造のストラン
ドを用いることにより、十分ゴムが侵入する。さらにコ
アストランドが撚り合わされていないストレート形状の
時も、この効果を奏する。
【0025】ストランドのコアフィラメント径をシース
フィラメント径に比べて細くした場合、シースフィラメ
ント同士の間隔が狭くなり、ゴムが入りにくく、またコ
アの剛性も弱くなり、型付けの効果が低下してしまう。
またコアフィラメント径をシースフィラメント径より太
くした場合には、コード重量の増加や、生産性の悪化な
どの問題がある。従って、製造工程での生産性を高める
上からも、コアフィラメント径dcとシースフィラメン
ト径dsとは、実質的に同様な径とすることが好まし
い。
【0026】なお、補強材として、ゴム複合体の強度を
確保し、軽量化する場合に、炭素含有量が0.80〜
0.85重量%の高坑張力鋼材よりなるスチールコード
を使用することが好ましい。
【0027】またこの発明の複撚りコードに、スパイラ
ルフィラメントを付加しても、上記と同様の効果が得ら
れる。
【0028】
【実施例】以下に実施例、比較例により本発明を更に具
体的に説明するが、本発明はこの実施例によってなんら
限定されるものではない。表1、表2、表3、表4に記
載した、コード構造、コアの楕円形状、コア型付け率R
c、コアピッチPc、シース撚りピッチPs、コアフィ
ラメント径dc、シースフィラメント径dsを有するス
トランドからなるスチールコードを埋設したベルトを備
えたサイズ3600R51の建設車両用ラジアルタイヤ
を試作し、それぞれのタイヤについて耐腐食伝播性(耐
セパレーション性)及びコード強力を調べた。その結果
を表1〜表4の下部に併記する。なお実施例10の×
(1+5)+6×(1+5)は、コアストランドの2本
が平行に引きそろえてあることを示す。
【0029】ここで耐腐食伝播性はタイヤよりゴムが被
覆したままのベルトコードを100mm取り出し、その
側面をシリコンシーライトで被覆した後コードの一端を
10%NaOH水溶液に浸して切断面のみから水溶液を
侵入させ、ついで24時間浸透後ゴムをペンチでつまん
ではがし、金属が露出した部分を腐食伝播部とし、その
長さ(mm)によって評価した。なお、長さ(mm)が
小さいほど、耐腐食伝播性が優れていることを示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
【発明の効果】本発明のストランドを用いたスチールコ
ードは、生産性が良く、かつ工程でのばらつきの影響が
少なく、しかもゴムの浸透性がよいので耐腐食伝播性が
良好で、コード強力も保持できるので、ゴム補強材とし
て用いて、タイヤ等のゴム複合対の耐久性を向上してそ
の使用寿命を大幅に改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の1+5構造のストランドを持つ
スチールコードの断面図の一部である。
【図2】図2は従来の1+6構造のストランド(コア径
が大きく、型付けのないもの)を持つスチールコードの
断面図の一部である。
【図3】図3は本発明の楕円に型付けしたコアフィラメ
ントの側面図であり、コア素線径dc、振幅Lc、ピッ
チPcの説明図である。
【符号の説明】
1、3 コアフィラメント 2、4 シースフィラメント a 長軸 b 短軸 dc コア素線径 Lc コア波形の振幅 Pc コア波形のピッチ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D07B 1/06 B21F 7/00 B29D 29/00 B60C 9/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部のストランドの構成が、
    1本のスチールフィラメントよりなるコアと、コアの周
    囲に配置された5本のスチールフィラメントよりなるシ
    ースを備え、該コアフィラメントは、コードの長手方向
    に対して垂直断面の軌跡が楕円形に型付けされ、その楕
    円の長軸aと短軸bの比が1.1≦a/b≦2.3の範
    囲にあり、かつ該コアフィラメントの型付けの振幅Lc
    と該コアフィラメントの素線径dcとの比で表される型
    付け率Rc(=Lc/dc)が、0.12≦Rc≦1.
    0であり、該コアフィラメントの型付けのピッチPc
    が、3.0dc/0.34≦Pc≦8.0dc/0.3
    4であるストランドを用いた複撚り構造のゴム物品補強
    用スチールコード。
  2. 【請求項2】 1本のコアストランドと該コアストラン
    ドの周囲に配置された6本のシースストランドからなる
    複撚りスチールコードにおいて、各ストランドのうち少
    なくとも1つのストランドが請求項1に記載の構成であ
    るゴム物品補強用スチールコード。
  3. 【請求項3】 1本のコアストランドと該コアストラン
    ドの周囲に配置された6本のシースストランドからなる
    複撚りスチールコードにおいて、すべてのストランドが
    請求項1に記載の構成であるゴム物品補強用スチールコ
    ード。
  4. 【請求項4】 2〜5本のストランドを単層で撚り合わ
    せた複撚りスチールコードにおいて、各ストランドのう
    ち少なくとも1つのストランドが請求項1に記載の構成
    であるゴム物品補強用スチールコード。
  5. 【請求項5】 2〜5本のストランドを単層で撚り合わ
    せた複撚りスチールコードにおいて、すべてのストラン
    ドが請求項1に記載の構成であるゴム物品補強用スチー
    ルコード。
  6. 【請求項6】 2本のコアストランドと該コアストラン
    ドの周囲に配置された6〜8本のシースストランドから
    なる複撚りスチールコードにおいて、各ストランドのう
    ち少なくとも1つのストランドが請求項1に記載の構成
    であるゴム物品補強用スチールコード。
  7. 【請求項7】 2本のコアストランドと該コアストラン
    ドの周囲に配置された6〜8本のシースストランドから
    なる複撚りスチールコードにおいて、すべてのストラン
    ドが請求項1に記載の構成であるゴム物品補強用スチー
    ルコード。
  8. 【請求項8】 2本のコアストランドが平行に引きそろ
    えられたことを特徴とする請求項6〜7に記載の構成で
    あるゴム物品補強用スチールコード。
  9. 【請求項9】 少なくとも一部のストランドの構成にお
    ける、コアフィラメント径dcとシースフィラメント径
    dsが実質的にdc=dsである請求項1〜8に記載の
    ゴム物品補強用スチールコード。
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