JP3499538B2 - 胃排出機能の検査設備、検査装置および検査システム - Google Patents
胃排出機能の検査設備、検査装置および検査システムInfo
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- JP3499538B2 JP3499538B2 JP2001150481A JP2001150481A JP3499538B2 JP 3499538 B2 JP3499538 B2 JP 3499538B2 JP 2001150481 A JP2001150481 A JP 2001150481A JP 2001150481 A JP2001150481 A JP 2001150481A JP 3499538 B2 JP3499538 B2 JP 3499538B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、胃排出機能の検査
技術に関する。さらに詳しくは、消化管運動の異常に起
因する食物摂取関連の愁訴を訴える患者等にとって有益
な、胃排出機能を評価する検査技術に関する。胃排出機
能の検査により、以下の(I)〜(III)が期待されている。 (I) 近年、器質的疾患を有さないにもかかわらず、食欲
不振・嘔気・腹部膨満感などの上腹部不定愁訴を訴える
病態(NUD :Non-ulcer dyspepsia、FD:functional
dyspepsia と呼ばれることもある)が注目されている
が、このNUD 患者と胃排出障害・消化管運動機能障害は
大いに関係がある。NUD のタイプ見極めの方法として、
胃排出機能の検査が必要である。 (II)消化管運動改善剤等の薬効、薬剤による排出障害治
療の効果等を評価するための指標として、胃排出機能の
検査が必要である。 (III) 胃切除(手術)後の残胃または代用胃の機能を評
価するための指標として、胃排出機能の検査が必要であ
る。
技術に関する。さらに詳しくは、消化管運動の異常に起
因する食物摂取関連の愁訴を訴える患者等にとって有益
な、胃排出機能を評価する検査技術に関する。胃排出機
能の検査により、以下の(I)〜(III)が期待されている。 (I) 近年、器質的疾患を有さないにもかかわらず、食欲
不振・嘔気・腹部膨満感などの上腹部不定愁訴を訴える
病態(NUD :Non-ulcer dyspepsia、FD:functional
dyspepsia と呼ばれることもある)が注目されている
が、このNUD 患者と胃排出障害・消化管運動機能障害は
大いに関係がある。NUD のタイプ見極めの方法として、
胃排出機能の検査が必要である。 (II)消化管運動改善剤等の薬効、薬剤による排出障害治
療の効果等を評価するための指標として、胃排出機能の
検査が必要である。 (III) 胃切除(手術)後の残胃または代用胃の機能を評
価するための指標として、胃排出機能の検査が必要であ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より種々の方法で胃排出機能の検査
が行われている。従来の胃排出機能の検査方法代表例を
以下の(A)〜(C)に示す。 (A) シンチグラフィ法 ラジオアイソトープ(RI:放射性同位体)を使用する
方法であり、現在のところ、研究者に評価・支持され、
実施されている方法である。99m Tc−DTPA又は99m Tc−
スズコロイドといった腸管非吸収性アイソトープである
テクネチウム製剤を利用する方法が代表的である。シン
チグラフィ法の具体例はつぎのとおりである。まず、
99m Tc−DTPA(半減期6時間)37MBq(1.0mCi)を鶏卵
1個と撹拌混和してオムレツをつくり、白粥250gととも
に被験者に服用させる。10分毎に3時間後まで、経時
的にガンマカメラで胃シンチ像を撮影する。つぎに、胃
の関心領域(Resion of interest :ROI )を設定し、RO
I 中のアイソトープカウント(放射活性カウント)を求
め減衰曲線を描く。詳細な動態の比較にはこの減衰曲線
を胃内容物の排出曲線とみなして使用し、端的な指標デ
ータとして、5%排出時間(lag time)、50%排出時
間(T1/2)並びに、胃内残存率(retention rate)と
して60分胃内残存率(RR60)や120 分胃内残存率(RR
120)を使用する。
が行われている。従来の胃排出機能の検査方法代表例を
以下の(A)〜(C)に示す。 (A) シンチグラフィ法 ラジオアイソトープ(RI:放射性同位体)を使用する
方法であり、現在のところ、研究者に評価・支持され、
実施されている方法である。99m Tc−DTPA又は99m Tc−
スズコロイドといった腸管非吸収性アイソトープである
テクネチウム製剤を利用する方法が代表的である。シン
チグラフィ法の具体例はつぎのとおりである。まず、
99m Tc−DTPA(半減期6時間)37MBq(1.0mCi)を鶏卵
1個と撹拌混和してオムレツをつくり、白粥250gととも
に被験者に服用させる。10分毎に3時間後まで、経時
的にガンマカメラで胃シンチ像を撮影する。つぎに、胃
の関心領域(Resion of interest :ROI )を設定し、RO
I 中のアイソトープカウント(放射活性カウント)を求
め減衰曲線を描く。詳細な動態の比較にはこの減衰曲線
を胃内容物の排出曲線とみなして使用し、端的な指標デ
ータとして、5%排出時間(lag time)、50%排出時
間(T1/2)並びに、胃内残存率(retention rate)と
して60分胃内残存率(RR60)や120 分胃内残存率(RR
120)を使用する。
【0003】(B) アセトアミノフェン法
指標となる薬剤(例えば、アセトアミノフェン)を含有
する食事を摂取した後、経時的に血液を採取し、指標薬
剤の血中濃度を測定し、薬剤の血中への移行スピードか
ら被験者の消化管機能を評価する検査方法である。
する食事を摂取した後、経時的に血液を採取し、指標薬
剤の血中濃度を測定し、薬剤の血中への移行スピードか
ら被験者の消化管機能を評価する検査方法である。
【0004】(C) 超音波法
ドップラーエコー法を用いることにより、胃幽門部の面
積を大まかに知ることができ、胃内容量の変化を経時的
にみることにより胃排出率を知ることができる方法であ
る。
積を大まかに知ることができ、胃内容量の変化を経時的
にみることにより胃排出率を知ることができる方法であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来の胃排
出機能の検査方法(A)〜(C)には、以下の(i)〜(v)に示す
問題点がある。 (i) 従来のシンチグラフィ法(A) には、以下の(a1)〜(a
6)に示すように、一般臨床での使用について大きな欠点
や限界がある。 (a1)ラジオアイソトープRI(99m Tc−DTPAなど)が高
価である。 (a2)特殊な設備(ガンマカメラ)が必要であリ、高価で
ある。つまり、RIを使用できる施設が限られている。 (a3)RI(放射性同位体)の取り扱い・管理が煩雑であ
る。 (a4)術後胃については関心領域(Resion of interest :
ROI )を設定することが困難で、術後胃の運動機能評価
には適さない。 (a5)検査法(試験食、撮影方法等)、カウントして得ら
れるデータの評価方法が標準化されておらず、施設間の
データ比較ができない。 (a6)放射性物質に対して心理的抵抗感のある被験者がい
る。
出機能の検査方法(A)〜(C)には、以下の(i)〜(v)に示す
問題点がある。 (i) 従来のシンチグラフィ法(A) には、以下の(a1)〜(a
6)に示すように、一般臨床での使用について大きな欠点
や限界がある。 (a1)ラジオアイソトープRI(99m Tc−DTPAなど)が高
価である。 (a2)特殊な設備(ガンマカメラ)が必要であリ、高価で
ある。つまり、RIを使用できる施設が限られている。 (a3)RI(放射性同位体)の取り扱い・管理が煩雑であ
る。 (a4)術後胃については関心領域(Resion of interest :
ROI )を設定することが困難で、術後胃の運動機能評価
には適さない。 (a5)検査法(試験食、撮影方法等)、カウントして得ら
れるデータの評価方法が標準化されておらず、施設間の
データ比較ができない。 (a6)放射性物質に対して心理的抵抗感のある被験者がい
る。
【0006】(ii)従来のアセトアミノフェン法(B) に
は、以下の(b1)〜(b4)に示す欠点がある。 (b1)間接法であり、定性的な評価しかできない。 (b2)小腸での吸収、肝臓での代謝、腎臓からの排泄など
の薬理的指標の影響を受けるため、得られた結果につい
て被験者の個体差によるものか消化管排出機能の異常に
よるものかの判断が不確実である。 (b3)固形食の排出機能が測定できない。 (b4)指標となる薬剤の常用量以上の内服が必要となる。
は、以下の(b1)〜(b4)に示す欠点がある。 (b1)間接法であり、定性的な評価しかできない。 (b2)小腸での吸収、肝臓での代謝、腎臓からの排泄など
の薬理的指標の影響を受けるため、得られた結果につい
て被験者の個体差によるものか消化管排出機能の異常に
よるものかの判断が不確実である。 (b3)固形食の排出機能が測定できない。 (b4)指標となる薬剤の常用量以上の内服が必要となる。
【0007】(iii)従来の超音波法(C) には、以下の(c
1)〜(c4)に示す欠点がある。 (c1)検査に長時間かかる。 (c2)検査する者が熟練者でなければならない。 (c3)定量化しにくい。 (c4)被験者の姿勢、プローブの位置や方向などの影響を
受け、再現性が良くない。
1)〜(c4)に示す欠点がある。 (c1)検査に長時間かかる。 (c2)検査する者が熟練者でなければならない。 (c3)定量化しにくい。 (c4)被験者の姿勢、プローブの位置や方向などの影響を
受け、再現性が良くない。
【0008】(iv)前記アセトアミノフェン法(B) および
超音波法(C) には、被爆がないという利点があるが、固
形食の排出機能が評価できないという致命的欠点があ
る。
超音波法(C) には、被爆がないという利点があるが、固
形食の排出機能が評価できないという致命的欠点があ
る。
【0009】(v) 従来より胃排出機能検査として種々の
方法が行われてきたが、技術的限界、検査方法の複雑さ
等の問題点があり、一般臨床に普及、確立された方法は
ない。一般臨床医でも施行可能なコストのかからない簡
便な方法が必要である。
方法が行われてきたが、技術的限界、検査方法の複雑さ
等の問題点があり、一般臨床に普及、確立された方法は
ない。一般臨床医でも施行可能なコストのかからない簡
便な方法が必要である。
【0010】本発明はかかる事情に鑑み、(1) 定量的で
客観性があり、再現性がよく信頼性のある胃排出機能検
査ができ、(2) 得られたデータの意味が理解しやすく、
実際の排出機能と相関性の高い検査ができ、(3) 低コス
トで一般臨床医でも簡単に施行でき、(4) 固形食の胃排
出機能を検査でき、(5) 患者への負担が少なく、安心感
を与える検査ができる胃排出機能の検査技術を提供する
ことを目的とする。
客観性があり、再現性がよく信頼性のある胃排出機能検
査ができ、(2) 得られたデータの意味が理解しやすく、
実際の排出機能と相関性の高い検査ができ、(3) 低コス
トで一般臨床医でも簡単に施行でき、(4) 固形食の胃排
出機能を検査でき、(5) 患者への負担が少なく、安心感
を与える検査ができる胃排出機能の検査技術を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の胃排出機能の
検査設備は、X線撮影装置と、胃排出機能の検査システ
ムを備えたコンピュータと、前記X線撮影装置で撮影し
たX線画像写真フィルムの写真像を、前記コンピュータ
に画像データとして入力するための画像入力装置とから
なり、前記胃排出機能の検査システムが、胃の画像デー
タにおけるX線造影剤領域の面積Aおよび長径Lから、
a 0 × A 2 /L+b 0 に基づいてX線撮影時における胃内のX
線造影剤等の体積を推定する貯留量推定手段を備えたこ
とを特徴とする。請求項2の胃排出機能の検査設備は、
X線撮影されたX線画像を画像データに変換するデジタ
ル変換手段を備えたX線撮影装置と、胃排出機能の検査
システムを備えたコンピュータとからなり、前記胃排出
機能の検査システムが、胃の画像データにおけるX線造
影剤領域の面積Aおよび長径Lから、a 0 × A 2 /L+b 0 に
基づいてX線撮影時における胃内のX線造影剤等の体積
を推定する貯留量推定手段を備えたことを特徴とする。
請求項3の胃排出機能の検査設備は、X線撮影されたX
線画像を画像データに変換するデジタル変換手段を備
え、胃排出機能の検査システムを備えたX線撮影装置で
あって、前記胃排出機能の検査システムが、胃の画像デ
ータにおけるX線造影剤領域の面積Aおよび長径Lか
ら、a 0 × A 2 /L+b 0 に基づいてX線撮影時における胃内
のX線造影剤等の体積を推定する貯留量推定手段を備え
たことを特徴とする。請求項4の胃排出機能の検査シス
テムは、胃の画像データDに含まれるX線造影剤領域の
面積Aを算出する面積算出プログラムA(D)と、画像
データDに含まれるX線造影剤領域の長径Lを算出する
長径算出プログラムL(D)と、前記X線造影剤領域に
おける面積Aおよび長径Lから、胃内のX線造影剤等の
体積を推定する体積推定プログラムV(A、L)とを備
えており、該体積推定プログラムが、V(A、L)= a
0 × A 2 /L+b 0 によって定義付けられたプログラムであ
ることを特徴とする。請求項5の胃排出機能の検査シス
テムは、画像データDに含まれるX線造影剤領域の面積
Aを算出する面積算出プログラムA(D)と、X線造影
剤領域の長径Lをユーザーが入力するための長径入力手
段と、前記X線造影剤領域における面積Aおよび長径L
から、胃内のX線造影剤等の体積を推定する体積推定プ
ログラムV(A、L)とを備えており、該体積推定プロ
グラムが、V(A、L)= a 0 × A 2 /L+b 0 によって定義
付けられたプログラムであることを特徴とする。請求項
6の胃排出機能の検査システムは、請求項4または5の
発明において、前記体積推定プログラムV(A、L)
が、area-length 法を応用したプログラムであることを
特徴とする。請求項7の胃排出機能の検査システムは、
請求項4、5または6の発明において、撮影時刻tにお
ける胃の画像データDに含まれるX線造影剤領域の体積
を、撮影時刻毎にプロットしてグラフ表示させるグラフ
表示手段を備えたことを特徴とする。請求項8の胃排出
機能の検査システムは、請求項7の発明において、前記
グラフ表示手段が、1−コンパートメントモデルを応用
したプログラムであることを特徴とする。請求項9の胃
排出機能の検査装置は、コンピュータであって、請求項
4、5、6、7または8の胃排出機能の検査システムを
備えたことを特徴とする。
検査設備は、X線撮影装置と、胃排出機能の検査システ
ムを備えたコンピュータと、前記X線撮影装置で撮影し
たX線画像写真フィルムの写真像を、前記コンピュータ
に画像データとして入力するための画像入力装置とから
なり、前記胃排出機能の検査システムが、胃の画像デー
タにおけるX線造影剤領域の面積Aおよび長径Lから、
a 0 × A 2 /L+b 0 に基づいてX線撮影時における胃内のX
線造影剤等の体積を推定する貯留量推定手段を備えたこ
とを特徴とする。請求項2の胃排出機能の検査設備は、
X線撮影されたX線画像を画像データに変換するデジタ
ル変換手段を備えたX線撮影装置と、胃排出機能の検査
システムを備えたコンピュータとからなり、前記胃排出
機能の検査システムが、胃の画像データにおけるX線造
影剤領域の面積Aおよび長径Lから、a 0 × A 2 /L+b 0 に
基づいてX線撮影時における胃内のX線造影剤等の体積
を推定する貯留量推定手段を備えたことを特徴とする。
請求項3の胃排出機能の検査設備は、X線撮影されたX
線画像を画像データに変換するデジタル変換手段を備
え、胃排出機能の検査システムを備えたX線撮影装置で
あって、前記胃排出機能の検査システムが、胃の画像デ
ータにおけるX線造影剤領域の面積Aおよび長径Lか
ら、a 0 × A 2 /L+b 0 に基づいてX線撮影時における胃内
のX線造影剤等の体積を推定する貯留量推定手段を備え
たことを特徴とする。請求項4の胃排出機能の検査シス
テムは、胃の画像データDに含まれるX線造影剤領域の
面積Aを算出する面積算出プログラムA(D)と、画像
データDに含まれるX線造影剤領域の長径Lを算出する
長径算出プログラムL(D)と、前記X線造影剤領域に
おける面積Aおよび長径Lから、胃内のX線造影剤等の
体積を推定する体積推定プログラムV(A、L)とを備
えており、該体積推定プログラムが、V(A、L)= a
0 × A 2 /L+b 0 によって定義付けられたプログラムであ
ることを特徴とする。請求項5の胃排出機能の検査シス
テムは、画像データDに含まれるX線造影剤領域の面積
Aを算出する面積算出プログラムA(D)と、X線造影
剤領域の長径Lをユーザーが入力するための長径入力手
段と、前記X線造影剤領域における面積Aおよび長径L
から、胃内のX線造影剤等の体積を推定する体積推定プ
ログラムV(A、L)とを備えており、該体積推定プロ
グラムが、V(A、L)= a 0 × A 2 /L+b 0 によって定義
付けられたプログラムであることを特徴とする。請求項
6の胃排出機能の検査システムは、請求項4または5の
発明において、前記体積推定プログラムV(A、L)
が、area-length 法を応用したプログラムであることを
特徴とする。請求項7の胃排出機能の検査システムは、
請求項4、5または6の発明において、撮影時刻tにお
ける胃の画像データDに含まれるX線造影剤領域の体積
を、撮影時刻毎にプロットしてグラフ表示させるグラフ
表示手段を備えたことを特徴とする。請求項8の胃排出
機能の検査システムは、請求項7の発明において、前記
グラフ表示手段が、1−コンパートメントモデルを応用
したプログラムであることを特徴とする。請求項9の胃
排出機能の検査装置は、コンピュータであって、請求項
4、5、6、7または8の胃排出機能の検査システムを
備えたことを特徴とする。
【0012】請求項1の発明によれば、X線撮影装置に
よって被験者の胃を経時的にX線撮影して、時系列なX
線画像写真フィルムを得ることができる。これらのX線
画像写真フィルムを、画像入力装置によって胃の時系列
画像データとして、コンピュータに入力することができ
る。コンピュータでは、胃排出機能の検査システムの貯
留量推定手段によって、胃の時系列画像データから各X
線撮影時における胃内のX線造影剤等の貯留量を推定す
ることができる。よって、胃内のX線造影剤等の体積、
すなわち貯留量の変化がわかるので、胃排出機能を正確
に検査することができる。請求項2の発明によれば、X
線撮影装置によって被験者の胃を経時的にX線撮影し
て、X線撮影されたX線画像をデジタル変換手段によっ
て胃の時系列画像データに変換して、コンピュータに入
力することができる。コンピュータでは、胃排出機能の
検査システムの貯留量推定手段によって、胃の時系列画
像データから各X線撮影時における胃内のX線造影剤等
の体積、すなわち貯留量を推定することができる。よっ
て、胃内のX線造影剤等の貯留量の変化がわかるので、
胃排出機能を正確に検査することができる。請求項3の
発明によれば、X線撮影装置によって被験者の胃を経時
的にX線撮影して、X線撮影されたX線画像をデジタル
変換手段によって胃の時系列画像データに変換して、胃
排出機能の検査システムの貯留量推定手段によって、胃
の時系列画像データから各X線撮影時における胃内のX
線造影剤等の貯留量を推定することができる。よって、
胃内のX線造影剤等の体積、すなわち貯留量の変化がわ
かるので、胃排出機能を正確に検査することができる。
請求項4の発明によれば、面積算出プログラムA(D)によ
って、胃の画像データDに含まれるX線造影剤領域の面
積Aを算出することができる。また、長径算出プログラ
ムL(D)によって、胃の画像データDに含まれるX線造影
剤領域の長径Lを算出することができる。このため、体
積推定プログラムV(A,L)によって、胃の画像データDに
含まれるX線造影剤領域の面積Aと長径Lから胃内のX
線造影剤等の体積、すなわち貯留量を推定することがで
きるから推定精度が高い。請求項5の発明によれば、面
積算出プログラムA(D)によって、胃の画像データDに含
まれるX線造影剤領域の面積Aを算出することができ
る。また、長径入力手段によって、ユーザーがX線造影
剤領域の長径Lを入力することができる。このため、体
積推定プログラムV(A,L)によって、胃の画像データDに
含まれるX線造影剤領域の面積Aと長径Lから胃内のX
線造影剤等の体積、すなわち貯留量を推定することがで
きるから推定精度が高い。請求項6の発明によれば、ar
ea-length 法を応用したプログラムによって胃内のX線
造影剤等の体積、すなわち貯留量を推定するから推定精
度が非常に高い。請求項7の発明によれば、グラフ表示
手段によって、胃内のX線造影剤等の体積、すなわち貯
留量の推定値を時系列にプロットしてグラフ化すること
ができるから、胃排出機能を明確に把握することができ
る。請求項8の発明によれば、1−コンパートメントモ
デルを応用したプログラムによって、胃内のX線造影剤
等の時系列な体積、すなわち貯留量を表示させるから、
胃排出機能を明確に把握することができる。請求項9の
発明によれば、胃排出機能の検査システムを動作させる
ことができる。
よって被験者の胃を経時的にX線撮影して、時系列なX
線画像写真フィルムを得ることができる。これらのX線
画像写真フィルムを、画像入力装置によって胃の時系列
画像データとして、コンピュータに入力することができ
る。コンピュータでは、胃排出機能の検査システムの貯
留量推定手段によって、胃の時系列画像データから各X
線撮影時における胃内のX線造影剤等の貯留量を推定す
ることができる。よって、胃内のX線造影剤等の体積、
すなわち貯留量の変化がわかるので、胃排出機能を正確
に検査することができる。請求項2の発明によれば、X
線撮影装置によって被験者の胃を経時的にX線撮影し
て、X線撮影されたX線画像をデジタル変換手段によっ
て胃の時系列画像データに変換して、コンピュータに入
力することができる。コンピュータでは、胃排出機能の
検査システムの貯留量推定手段によって、胃の時系列画
像データから各X線撮影時における胃内のX線造影剤等
の体積、すなわち貯留量を推定することができる。よっ
て、胃内のX線造影剤等の貯留量の変化がわかるので、
胃排出機能を正確に検査することができる。請求項3の
発明によれば、X線撮影装置によって被験者の胃を経時
的にX線撮影して、X線撮影されたX線画像をデジタル
変換手段によって胃の時系列画像データに変換して、胃
排出機能の検査システムの貯留量推定手段によって、胃
の時系列画像データから各X線撮影時における胃内のX
線造影剤等の貯留量を推定することができる。よって、
胃内のX線造影剤等の体積、すなわち貯留量の変化がわ
かるので、胃排出機能を正確に検査することができる。
請求項4の発明によれば、面積算出プログラムA(D)によ
って、胃の画像データDに含まれるX線造影剤領域の面
積Aを算出することができる。また、長径算出プログラ
ムL(D)によって、胃の画像データDに含まれるX線造影
剤領域の長径Lを算出することができる。このため、体
積推定プログラムV(A,L)によって、胃の画像データDに
含まれるX線造影剤領域の面積Aと長径Lから胃内のX
線造影剤等の体積、すなわち貯留量を推定することがで
きるから推定精度が高い。請求項5の発明によれば、面
積算出プログラムA(D)によって、胃の画像データDに含
まれるX線造影剤領域の面積Aを算出することができ
る。また、長径入力手段によって、ユーザーがX線造影
剤領域の長径Lを入力することができる。このため、体
積推定プログラムV(A,L)によって、胃の画像データDに
含まれるX線造影剤領域の面積Aと長径Lから胃内のX
線造影剤等の体積、すなわち貯留量を推定することがで
きるから推定精度が高い。請求項6の発明によれば、ar
ea-length 法を応用したプログラムによって胃内のX線
造影剤等の体積、すなわち貯留量を推定するから推定精
度が非常に高い。請求項7の発明によれば、グラフ表示
手段によって、胃内のX線造影剤等の体積、すなわち貯
留量の推定値を時系列にプロットしてグラフ化すること
ができるから、胃排出機能を明確に把握することができ
る。請求項8の発明によれば、1−コンパートメントモ
デルを応用したプログラムによって、胃内のX線造影剤
等の時系列な体積、すなわち貯留量を表示させるから、
胃排出機能を明確に把握することができる。請求項9の
発明によれば、胃排出機能の検査システムを動作させる
ことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施形態を図面
に基づき説明する。図1は本実施形態の胃排出機能の検
査設備1の設備構成図である。図2は本実施形態の胃排
出機能の検査設備1のデータフロー説明図である。図1
〜2に示すように、本実施形態の胃排出機能の検査設備
1は、X線撮影装置10、胃排出機能の検査装置20お
よび画像入力装置30を備えた設備である。
に基づき説明する。図1は本実施形態の胃排出機能の検
査設備1の設備構成図である。図2は本実施形態の胃排
出機能の検査設備1のデータフロー説明図である。図1
〜2に示すように、本実施形態の胃排出機能の検査設備
1は、X線撮影装置10、胃排出機能の検査装置20お
よび画像入力装置30を備えた設備である。
【0014】まず、X線撮影装置10を説明する。X線
撮影装置10は、公知のものを使用すればよく、X線発
生装置並びに、撮影台、透視撮影台や保持装置等を有す
るX線機械装置、映像装置、フィルム現像装置やデジタ
ル画像読み取り装置等の関連装置を備えていればよい。
このX線撮影装置10によって、X線造影剤を摂取した
被験者の胃をX線撮影してX線画像写真フィルムFを得
ることができる。なお、X線撮影装置10のX線発生装
置並びにX線機械装置としては、東芝メディカル社製の
X線透視撮影装置Winscope5000シリーズやX線テレビシ
リーズFLUOREX DTA-380A、島津製作所社製の寝台昇降式
フルデジタルX線テレビシステムSHIMAVISION Power PR
O 、日立メディカル社製のX線透視撮影装置Medites 30
00等を採択すればよいが、これらは単なる例示に過ぎず
種々の装置を採択しうる。
撮影装置10は、公知のものを使用すればよく、X線発
生装置並びに、撮影台、透視撮影台や保持装置等を有す
るX線機械装置、映像装置、フィルム現像装置やデジタ
ル画像読み取り装置等の関連装置を備えていればよい。
このX線撮影装置10によって、X線造影剤を摂取した
被験者の胃をX線撮影してX線画像写真フィルムFを得
ることができる。なお、X線撮影装置10のX線発生装
置並びにX線機械装置としては、東芝メディカル社製の
X線透視撮影装置Winscope5000シリーズやX線テレビシ
リーズFLUOREX DTA-380A、島津製作所社製の寝台昇降式
フルデジタルX線テレビシステムSHIMAVISION Power PR
O 、日立メディカル社製のX線透視撮影装置Medites 30
00等を採択すればよいが、これらは単なる例示に過ぎず
種々の装置を採択しうる。
【0015】つぎに、胃排出機能の検査装置20を説明
する。胃排出機能の検査装置20はコンピュータであ
り、コンピュータ本体21の内部にはCPU等の演算装
置、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能なデ
ータ記録媒体を備えている。コンピュータ本体21に
は、キーボード23やマウス等の入力装置、ならびにモ
ニタ22やプリンタ等の出力装置が接続されている。こ
の胃排出機能の検査装置20のデータ記録媒体には、胃
排出機能の検査システム40が実行可能な状態でインス
トールされている。この胃排出機能の検査システム40
によって、図3に示す胃の画像データDから、図4に示
すX線撮影時tにおける胃内のX線造影剤等の貯留量w
tを推定することができる。この胃排出機能の検査シス
テム40の詳細については後述する。
する。胃排出機能の検査装置20はコンピュータであ
り、コンピュータ本体21の内部にはCPU等の演算装
置、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能なデ
ータ記録媒体を備えている。コンピュータ本体21に
は、キーボード23やマウス等の入力装置、ならびにモ
ニタ22やプリンタ等の出力装置が接続されている。こ
の胃排出機能の検査装置20のデータ記録媒体には、胃
排出機能の検査システム40が実行可能な状態でインス
トールされている。この胃排出機能の検査システム40
によって、図3に示す胃の画像データDから、図4に示
すX線撮影時tにおける胃内のX線造影剤等の貯留量w
tを推定することができる。この胃排出機能の検査シス
テム40の詳細については後述する。
【0016】つぎに、画像入力装置30を説明する。
前記胃排出機能の検査装置20には、画像入力装置30
がUSB ケーブルやSCSIケーブル等で接続されている。画
像入力装置30は、例えば、デジタイザーやスキャナー
であり、X線画像写真フィルムFの写真像を取り込んで
変換した画像データDを胃排出機能の検査装置20に入
力することができる。
前記胃排出機能の検査装置20には、画像入力装置30
がUSB ケーブルやSCSIケーブル等で接続されている。画
像入力装置30は、例えば、デジタイザーやスキャナー
であり、X線画像写真フィルムFの写真像を取り込んで
変換した画像データDを胃排出機能の検査装置20に入
力することができる。
【0017】さて、胃排出機能の検査システム40を説
明する。図4は胃排出機能の検査システム40のシステ
ム構成図である。同図に示すように、胃排出機能の検査
システム40は、胃内貯留量推定プログラム50および
グラフ表示プログラム60を備えている。
明する。図4は胃排出機能の検査システム40のシステ
ム構成図である。同図に示すように、胃排出機能の検査
システム40は、胃内貯留量推定プログラム50および
グラフ表示プログラム60を備えている。
【0018】胃内貯留量推定プログラム50は、X線撮
影時tにおける胃内のX線造影剤等の体積、すなわち貯
留量wtを推定するためのプログラムであり、面積算出
プログラムA(D)、長径算出プログラムL(D)および体積推
定プログラムV(A,L)を備えている。面積算出プログラム
A(D)は、胃の画像データDから、これに含まれるX線造
影剤領域Zの面積Aを算出するためのプログラムであ
る。なお、面積算出プログラムA(D)としては、例えばデ
ジモ社製の汎用画像処理ソフト(商品名)Image Hyper
IIやJandel Scientific社製の(商品名)SigmaPlotを用
いればよい。
影時tにおける胃内のX線造影剤等の体積、すなわち貯
留量wtを推定するためのプログラムであり、面積算出
プログラムA(D)、長径算出プログラムL(D)および体積推
定プログラムV(A,L)を備えている。面積算出プログラム
A(D)は、胃の画像データDから、これに含まれるX線造
影剤領域Zの面積Aを算出するためのプログラムであ
る。なお、面積算出プログラムA(D)としては、例えばデ
ジモ社製の汎用画像処理ソフト(商品名)Image Hyper
IIやJandel Scientific社製の(商品名)SigmaPlotを用
いればよい。
【0019】長径算出プログラムL(D)は、胃の画像デー
タDから、これに含まれるX線造影剤領域Zの長径Lを
算出するためのプログラムである。なお、長径算出プロ
グラムL(D)としては、例えばデジモ社製汎用画像処理ソ
フト(商品名)Image Hyper IIを用いればよい。
タDから、これに含まれるX線造影剤領域Zの長径Lを
算出するためのプログラムである。なお、長径算出プロ
グラムL(D)としては、例えばデジモ社製汎用画像処理ソ
フト(商品名)Image Hyper IIを用いればよい。
【0020】なお、長径Lを算出する長径算出プログラ
ムL(D)の代わりに、図5に示すように、長径入力プログ
ラム52を設け、この長径入力プログラム52によって
長径Lをユーザーが入力するようにしてもよい。この場
合、医師等のユーザーがX線画像写真フィルムFの胃の
写真像を見ながら直接測定した直径Lを入力できるの
で、データの信頼性が高いという利点がある。この長径
入力プログラム52は、請求項5にいう長径入力手段に
相当する。
ムL(D)の代わりに、図5に示すように、長径入力プログ
ラム52を設け、この長径入力プログラム52によって
長径Lをユーザーが入力するようにしてもよい。この場
合、医師等のユーザーがX線画像写真フィルムFの胃の
写真像を見ながら直接測定した直径Lを入力できるの
で、データの信頼性が高いという利点がある。この長径
入力プログラム52は、請求項5にいう長径入力手段に
相当する。
【0021】前記体積推定プログラムV(A,L)は、二次元
写真像から得られる面積Aおよび長径Lから、胃内に貯
留したX線造影剤等の立体の塊の体積を推定するプログ
ラムであり、area-length 法を応用したプログラムであ
る。この体積推定プログラムV(A,L)は次式で定義付けら
れたプログラムである。 体積推定プログラムV(A,L)=a0×A2/L+b0 ここで、a0は係数であり、0.7 前後が好適である。b0
は係数であり、2.0 前後が好適である。Aには、前記面
積算出プログラムA(D)で算出された値が代入される。L
には、前記長径算出プログラムL(D)で算出された値、ま
たは長径入力手段52によって入力された値が代入され
る。
写真像から得られる面積Aおよび長径Lから、胃内に貯
留したX線造影剤等の立体の塊の体積を推定するプログ
ラムであり、area-length 法を応用したプログラムであ
る。この体積推定プログラムV(A,L)は次式で定義付けら
れたプログラムである。 体積推定プログラムV(A,L)=a0×A2/L+b0 ここで、a0は係数であり、0.7 前後が好適である。b0
は係数であり、2.0 前後が好適である。Aには、前記面
積算出プログラムA(D)で算出された値が代入される。L
には、前記長径算出プログラムL(D)で算出された値、ま
たは長径入力手段52によって入力された値が代入され
る。
【0022】つぎに、グラフ表示プログラム60を説明
する。グラフ表示プログラム60は、撮影時刻tにおけ
る胃の画像データDtを基に推定されたX線造影剤領域
Zの体積を、撮影時刻毎にプロットしてグラフ表示させ
るためのプログラムである。このグラフ表示プログラム
60は、1−コンパートメントモデルを応用したプログ
ラムである。この1−コンパートメントモデルプログラ
ムは、経口製剤投与後の血中薬物濃度−時間曲線を解析
する際に想定されるモデルを応用し、以下の2つの式で
表現されるものである。 V(t)=Vmax×(exp(−p×t)−exp(−q×t)) %V(t)=V(t)/Vmax ただし、V(t)は、X線造影剤等の摂取後(t分後)にお
ける、胃内に貯留したX線造影剤等の容量(ml)、す
なわちX線造影剤等の立体の塊の体積である。Vmax
は、最大胃内貯留量である。pは、胃内容物排出速度定
数(IGE:Index of gastric emptying) である。qは、胃
内容物取り込み速度定数(IGU:Index of gastric uptak
e) である。
する。グラフ表示プログラム60は、撮影時刻tにおけ
る胃の画像データDtを基に推定されたX線造影剤領域
Zの体積を、撮影時刻毎にプロットしてグラフ表示させ
るためのプログラムである。このグラフ表示プログラム
60は、1−コンパートメントモデルを応用したプログ
ラムである。この1−コンパートメントモデルプログラ
ムは、経口製剤投与後の血中薬物濃度−時間曲線を解析
する際に想定されるモデルを応用し、以下の2つの式で
表現されるものである。 V(t)=Vmax×(exp(−p×t)−exp(−q×t)) %V(t)=V(t)/Vmax ただし、V(t)は、X線造影剤等の摂取後(t分後)にお
ける、胃内に貯留したX線造影剤等の容量(ml)、す
なわちX線造影剤等の立体の塊の体積である。Vmax
は、最大胃内貯留量である。pは、胃内容物排出速度定
数(IGE:Index of gastric emptying) である。qは、胃
内容物取り込み速度定数(IGU:Index of gastric uptak
e) である。
【0023】このグラフ表示プログラム60によって、
横軸をX線造影剤等の摂取後の経過時間(t分)とし、
縦軸を貯留率(%V(t))として、胃排出機能の検査装置
20のモニタ22に胃内の貯留・排出曲線が表示され
る。貯留率(%V(t))は、V(t)/Vmax より計算される。
相対貯留率(%R(t))は、貯留率が最大となる摂取後の
時間a分後(t=a)、における最大貯留率%V(a)に対
する、ある時間(t分)の貯留率%V(t)の相対的割合で
ある。つまり、%R(t)=%V(t)/%V(a)である。最大貯
留率が摂取b分後に半分になったとすると、その時の貯
留率%V(b)は、%V(b)=%V(a)/2となリ、最大貯留率
が半分になるまでの時間を表す50%胃排出時間(GE5
0)は、b−a分である。
横軸をX線造影剤等の摂取後の経過時間(t分)とし、
縦軸を貯留率(%V(t))として、胃排出機能の検査装置
20のモニタ22に胃内の貯留・排出曲線が表示され
る。貯留率(%V(t))は、V(t)/Vmax より計算される。
相対貯留率(%R(t))は、貯留率が最大となる摂取後の
時間a分後(t=a)、における最大貯留率%V(a)に対
する、ある時間(t分)の貯留率%V(t)の相対的割合で
ある。つまり、%R(t)=%V(t)/%V(a)である。最大貯
留率が摂取b分後に半分になったとすると、その時の貯
留率%V(b)は、%V(b)=%V(a)/2となリ、最大貯留率
が半分になるまでの時間を表す50%胃排出時間(GE5
0)は、b−a分である。
【0024】つぎに、本実施形態の胃排出機能の検査設
備の作用・効果を説明する。 ステップ1:X線撮影準備 被験者に硫酸バリウム等のX線造影剤、もしくは固形食
生地にX線造影剤を混入させた固形食を、水なしで一定
量食べさせる。被験者がX線造影剤等を摂取することに
より、胃内にX線造影剤等が一定量流入する。なお、被
験者は検査前12時間を絶食・絶飲することが望まし
い。なお、前記X線造影剤とは、前記硫酸バリウムに限
定されず、ヨード化合物やビスマス化合物、金属フェラ
イト化合物等、X線を吸収するものであればよい。な
お、前記固形食とは、固体状の食品であり、経口摂取
し、咀嚼した時食塊が形成され、飲み込んでも食塊がバ
ラバラにならず食道から胃へと移動するものをいう。固
形食については、ご飯類、パン類、麺類、ビスケット
類、ゼリー類など、X線造影剤を混入しても食品として
の外観を保ち、その食品本来の味覚があるものならば、
どのような素材であってもよいが、検査時に摂取すると
いう状況から、ビスケット類やゼリー類が摂取しやすく
て好適である。なお、前記固形食生地とX線造影剤との
混合割合は、X線造影剤の量が消化管に入ったときにX
線を遮断する性質を発揮できる量であれば特に限定され
ない。混合方法についても、固形食生地とX線造影剤が
均一に混合され、固形食中にX線造影剤が均一に分布さ
れていればよく、特に混合方法が限定されるものではな
い。ここで、X線造影剤等とは、前記X線造影剤もしく
はX線造影剤が混入された固形食のことである。
備の作用・効果を説明する。 ステップ1:X線撮影準備 被験者に硫酸バリウム等のX線造影剤、もしくは固形食
生地にX線造影剤を混入させた固形食を、水なしで一定
量食べさせる。被験者がX線造影剤等を摂取することに
より、胃内にX線造影剤等が一定量流入する。なお、被
験者は検査前12時間を絶食・絶飲することが望まし
い。なお、前記X線造影剤とは、前記硫酸バリウムに限
定されず、ヨード化合物やビスマス化合物、金属フェラ
イト化合物等、X線を吸収するものであればよい。な
お、前記固形食とは、固体状の食品であり、経口摂取
し、咀嚼した時食塊が形成され、飲み込んでも食塊がバ
ラバラにならず食道から胃へと移動するものをいう。固
形食については、ご飯類、パン類、麺類、ビスケット
類、ゼリー類など、X線造影剤を混入しても食品として
の外観を保ち、その食品本来の味覚があるものならば、
どのような素材であってもよいが、検査時に摂取すると
いう状況から、ビスケット類やゼリー類が摂取しやすく
て好適である。なお、前記固形食生地とX線造影剤との
混合割合は、X線造影剤の量が消化管に入ったときにX
線を遮断する性質を発揮できる量であれば特に限定され
ない。混合方法についても、固形食生地とX線造影剤が
均一に混合され、固形食中にX線造影剤が均一に分布さ
れていればよく、特に混合方法が限定されるものではな
い。ここで、X線造影剤等とは、前記X線造影剤もしく
はX線造影剤が混入された固形食のことである。
【0025】ステップ2:X線画像写真撮影
X線造影剤等の摂取直後に胃部をX線撮影し、摂取直後
時刻t0におけるX線画像写真フィルムF0を得る。そ
して、時刻t0の後、経時的に、時刻t1、t2、…、
tn(例えば15分後、30分後、60分後、120 分
後)に、X線撮影して、時刻t1、t2、…、tnにお
けるX線画像写真フィルムF1、F2、…、Fnを得
る。なお、X線撮影の時間間隔は任意である。さらにな
お、X線撮影の方向は検査方法として統一して一定と
し、前後(前→後)方向と左腹側斜位から撮影するとよ
い。特に左腹側斜位からの撮影は都合がよい。なぜな
ら、左腹側斜位からの撮影像は、X線撮影で得られる胃
の画像としては最大となり、この画像の面積と長径を基
に胃内のX線造影剤等の立体の塊の体積を推定するから
である。前後方向からの画像で、摂取した造影剤等が食
道などに残留していないか、また、食道へと逆流してい
ないかを確認することができる。
時刻t0におけるX線画像写真フィルムF0を得る。そ
して、時刻t0の後、経時的に、時刻t1、t2、…、
tn(例えば15分後、30分後、60分後、120 分
後)に、X線撮影して、時刻t1、t2、…、tnにお
けるX線画像写真フィルムF1、F2、…、Fnを得
る。なお、X線撮影の時間間隔は任意である。さらにな
お、X線撮影の方向は検査方法として統一して一定と
し、前後(前→後)方向と左腹側斜位から撮影するとよ
い。特に左腹側斜位からの撮影は都合がよい。なぜな
ら、左腹側斜位からの撮影像は、X線撮影で得られる胃
の画像としては最大となり、この画像の面積と長径を基
に胃内のX線造影剤等の立体の塊の体積を推定するから
である。前後方向からの画像で、摂取した造影剤等が食
道などに残留していないか、また、食道へと逆流してい
ないかを確認することができる。
【0026】ステップ3:画像データの入力
つぎに、画像入力装置30によって、X線画像写真フィ
ルムF0、F1、…、Fnは時系列画像データD0、D
1、…、Dnとして、胃排出機能の検査装置20のコン
ピュータ本体21に入力される。この時系列画像データ
D0、D1、…、Dnは、胃排出機能の検査システム4
0に入力される。
ルムF0、F1、…、Fnは時系列画像データD0、D
1、…、Dnとして、胃排出機能の検査装置20のコン
ピュータ本体21に入力される。この時系列画像データ
D0、D1、…、Dnは、胃排出機能の検査システム4
0に入力される。
【0027】ステップ4:面積Aの算出
胃排出機能の検査システム40における面積算出プログ
ラムA(D)によって、胃の時系列画像データD0、D1、
…、Dnから、それぞれに含まれるX線造影剤領域Zの
面積A0、A1、…、Anが算出される。
ラムA(D)によって、胃の時系列画像データD0、D1、
…、Dnから、それぞれに含まれるX線造影剤領域Zの
面積A0、A1、…、Anが算出される。
【0028】ステップ5:直径Lの算出
長径算出プログラムL(D)によって、胃の時系列画像デー
タD0、D1、…、Dnから、それぞれに含まれるX線
造影剤領域Zの長径L0、L1、…、Lnが算出され
る。なお、長径算出プログラムL(D)の代わりに、長径入
力プログラム52によって長径L0、L1、…、Lnを
ユーザーが入力してもよい。
タD0、D1、…、Dnから、それぞれに含まれるX線
造影剤領域Zの長径L0、L1、…、Lnが算出され
る。なお、長径算出プログラムL(D)の代わりに、長径入
力プログラム52によって長径L0、L1、…、Lnを
ユーザーが入力してもよい。
【0029】ステップ6:胃内X線造影剤等の貯留量の
推定 体積推定プログラムV(A,L)によって、X線造影剤領域Z
における面積A0、A1、…、Anおよび長径L0、L
1、…、Lnから、X線撮影時t0,t1,…、tnに
おける胃内のX線造影剤等の体積V0、V1、…、V
n、すなわち胃内貯留量W0、W1、…、Wnが推定さ
れる。
推定 体積推定プログラムV(A,L)によって、X線造影剤領域Z
における面積A0、A1、…、Anおよび長径L0、L
1、…、Lnから、X線撮影時t0,t1,…、tnに
おける胃内のX線造影剤等の体積V0、V1、…、V
n、すなわち胃内貯留量W0、W1、…、Wnが推定さ
れる。
【0030】ステップ7:グラフ表示
図6は胃内貯留量V(t),図7は胃内貯留率V(t)/Vma
x を示すグラフである。グラフ表示プログラム60によ
って、まず図6に示すように、各X線撮影時刻t0、t
1、…、tnにおける胃内のX線造影剤等の体積V0、
V1、…、Vn、すなわち胃内貯留量W0、W1、…、
Wnのデータを基にグラフ化され、仮の胃内貯留・排出
曲線が作成され、この胃内貯留・排出曲線の胃から排出
される相における直線部分をt0(t=0)のほうへ外挿する
ことにより求められる切片から最大胃内貯留量Vmax が
算出される。次にグラフ表示手段60によって、続いて
算出されるV(t)/Vmax を基にグラフ化され、図7に示す
胃内貯留・排出曲線が作成される。このようにして、胃
内のX線造影剤等の貯留量の変化がわかるグラフが表示
されるので、胃排出機能を正確に検査することができ
る。
x を示すグラフである。グラフ表示プログラム60によ
って、まず図6に示すように、各X線撮影時刻t0、t
1、…、tnにおける胃内のX線造影剤等の体積V0、
V1、…、Vn、すなわち胃内貯留量W0、W1、…、
Wnのデータを基にグラフ化され、仮の胃内貯留・排出
曲線が作成され、この胃内貯留・排出曲線の胃から排出
される相における直線部分をt0(t=0)のほうへ外挿する
ことにより求められる切片から最大胃内貯留量Vmax が
算出される。次にグラフ表示手段60によって、続いて
算出されるV(t)/Vmax を基にグラフ化され、図7に示す
胃内貯留・排出曲線が作成される。このようにして、胃
内のX線造影剤等の貯留量の変化がわかるグラフが表示
されるので、胃排出機能を正確に検査することができ
る。
【0031】しかも、本実施形態の胃排出機能の検査シ
ステム40によれば、面積算出プログラムA(D)によっ
て、胃の画像データDに含まれるX線造影剤領域の面積
Aを算出することができる。また、長径算出プログラム
L(D)によって、胃の画像データDに含まれるX線造影剤
領域の長径Lを算出することができる。このため、体積
推定プログラムV(A,L)によって、胃の画像データDに含
まれるX線造影剤領域の面積Aと長径Lから胃内のX線
造影剤等の体積、すなわち貯留量を推定することができ
るから推定精度が高い。
ステム40によれば、面積算出プログラムA(D)によっ
て、胃の画像データDに含まれるX線造影剤領域の面積
Aを算出することができる。また、長径算出プログラム
L(D)によって、胃の画像データDに含まれるX線造影剤
領域の長径Lを算出することができる。このため、体積
推定プログラムV(A,L)によって、胃の画像データDに含
まれるX線造影剤領域の面積Aと長径Lから胃内のX線
造影剤等の体積、すなわち貯留量を推定することができ
るから推定精度が高い。
【0032】本実施形態の胃排出機能の検査設備1、検
査装置20および検査システム40によれば、以下の効
果を奏する。第1に、胃内のX線造影剤等の体積V0、
V1、…、Vn、すなわち胃内貯留量W0、W1、…、
Wnのデータを基にグラフ化されるので、定量的で客観
性があり、再現性がよく信頼性のある胃排出機能検査が
できる。第2に、胃内のX線造影剤等の体積V0、V
1、…、Vn、すなわち胃内貯留量W0、W1、…、W
nのデータを基にグラフ化されるので、得られたデータ
の意味が理解しやすく、実際の排出機能と相関性の高い
検査ができる。第3に、ガンマカメラ等の高価な設備が
必要なく、現在既に胃の検診用および診断用として広く
普及しているX線撮影装置を利用するため、低コストで
一般臨床医でも簡単に施行できる。第4に、固形食の胃
排出機能を検査できる。第5に、患者にはX線造影剤等
を、あたかも食品を食べるように、摂取させてX線撮影
を行うだけであるから、患者への負担が少なく、安心感
を与える検査ができる。
査装置20および検査システム40によれば、以下の効
果を奏する。第1に、胃内のX線造影剤等の体積V0、
V1、…、Vn、すなわち胃内貯留量W0、W1、…、
Wnのデータを基にグラフ化されるので、定量的で客観
性があり、再現性がよく信頼性のある胃排出機能検査が
できる。第2に、胃内のX線造影剤等の体積V0、V
1、…、Vn、すなわち胃内貯留量W0、W1、…、W
nのデータを基にグラフ化されるので、得られたデータ
の意味が理解しやすく、実際の排出機能と相関性の高い
検査ができる。第3に、ガンマカメラ等の高価な設備が
必要なく、現在既に胃の検診用および診断用として広く
普及しているX線撮影装置を利用するため、低コストで
一般臨床医でも簡単に施行できる。第4に、固形食の胃
排出機能を検査できる。第5に、患者にはX線造影剤等
を、あたかも食品を食べるように、摂取させてX線撮影
を行うだけであるから、患者への負担が少なく、安心感
を与える検査ができる。
【0033】しかも、検査システム40において、area
-length 法を応用したプログラムによって胃内のX線造
影剤等の貯留量を推定するから推定精度が非常に高い。
また、1−コンパートメントモデルを応用したプログラ
ムによって、胃内のX線造影剤等の時系列な貯留量を表
示させるから、胃排出機能を明確に把握することができ
る。
-length 法を応用したプログラムによって胃内のX線造
影剤等の貯留量を推定するから推定精度が非常に高い。
また、1−コンパートメントモデルを応用したプログラ
ムによって、胃内のX線造影剤等の時系列な貯留量を表
示させるから、胃排出機能を明確に把握することができ
る。
【0034】つぎに、第2実施形態の胃排出機能の検査
設備1Bを説明する。図8は第2実施形態の胃排出機能
の検査設備1Bの設備構成図である。同図に示すよう
に、第2実施形態の胃排出機能の検査設備1Bは、X線
撮影装置10Bおよび胃排出機能の検査装置20を備え
た設備である。この胃排出機能の検査装置20は、前記
胃排出機能の検査設備1における胃排出機能の検査装置
20と実質同一の装置である。
設備1Bを説明する。図8は第2実施形態の胃排出機能
の検査設備1Bの設備構成図である。同図に示すよう
に、第2実施形態の胃排出機能の検査設備1Bは、X線
撮影装置10Bおよび胃排出機能の検査装置20を備え
た設備である。この胃排出機能の検査装置20は、前記
胃排出機能の検査設備1における胃排出機能の検査装置
20と実質同一の装置である。
【0035】そこで、X線撮影装置10Bを説明する。
X線撮影装置10Bは、前記X線撮影装置10に、CC
Dカメラ等のデジタル変換手段12Bが内蔵されたもの
である。このデジタル変換手段12Bは、X線撮影され
たX線画像を画像データにデジタル変換することができ
るものである。なお、X線撮影装置10Bとしては先に
例示したX線発生装置やX線機械装置に加えてデジタル
画像変換機を備えた、富士写真フィルム社製のデジタル
X線画像処理診断システム(商品名)FCR3500と記録装
置CRLPD,東芝メディカル社製の(商品名)DI station J
ustシリーズ等を採択すればよいが、これらは単なる例
示に過ぎず、種々の装置を採択しうる。
X線撮影装置10Bは、前記X線撮影装置10に、CC
Dカメラ等のデジタル変換手段12Bが内蔵されたもの
である。このデジタル変換手段12Bは、X線撮影され
たX線画像を画像データにデジタル変換することができ
るものである。なお、X線撮影装置10Bとしては先に
例示したX線発生装置やX線機械装置に加えてデジタル
画像変換機を備えた、富士写真フィルム社製のデジタル
X線画像処理診断システム(商品名)FCR3500と記録装
置CRLPD,東芝メディカル社製の(商品名)DI station J
ustシリーズ等を採択すればよいが、これらは単なる例
示に過ぎず、種々の装置を採択しうる。
【0036】第2実施形態の胃排出機能の検査設備1B
によれば、X線撮影装置10Bによって被験者の胃を経
時的にX線撮影して、X線撮影されたX線画像をデジタ
ル変換手段12Bによって胃の時系列画像データに変換
して、コンピュータ20に入力することができる。コン
ピュータ20では、胃排出機能の検査システム40の貯
留量推定手段によって、胃の時系列画像データから各X
線撮影時における胃内のX線造影剤等の貯留量を推定す
ることができる。よって、胃内のX線造影剤等の貯留量
の変化がわかるので、胃排出機能を正確に検査すること
ができる。
によれば、X線撮影装置10Bによって被験者の胃を経
時的にX線撮影して、X線撮影されたX線画像をデジタ
ル変換手段12Bによって胃の時系列画像データに変換
して、コンピュータ20に入力することができる。コン
ピュータ20では、胃排出機能の検査システム40の貯
留量推定手段によって、胃の時系列画像データから各X
線撮影時における胃内のX線造影剤等の貯留量を推定す
ることができる。よって、胃内のX線造影剤等の貯留量
の変化がわかるので、胃排出機能を正確に検査すること
ができる。
【0037】つぎに、第3実施形態の胃排出機能検査設
備1Cを説明する。図9は第3実施形態の胃排出機能検
査設備1Cの設備構成図である。図面の示すように、第
3実施形態の胃排出機能の検査設備1Cは、X線撮影装
置10Cを備えた設備である。
備1Cを説明する。図9は第3実施形態の胃排出機能検
査設備1Cの設備構成図である。図面の示すように、第
3実施形態の胃排出機能の検査設備1Cは、X線撮影装
置10Cを備えた設備である。
【0038】X線撮影装置10Cは、前記X線撮影装置
10に、CCDカメラ等のデジタル変換手段12Cを備
え、かつ胃排出機能の検査システム40Cを備えた装置
である。デジタル変換手段12Cは、前記デジタル変換
手段12Bと実質同様に、X線撮影されたX線画像を画
像データにデジタル変換することができるものである。
胃排出機能の検査システム40Cは、前記胃排出機能の
検査システム40と実質同様のシステムである。
10に、CCDカメラ等のデジタル変換手段12Cを備
え、かつ胃排出機能の検査システム40Cを備えた装置
である。デジタル変換手段12Cは、前記デジタル変換
手段12Bと実質同様に、X線撮影されたX線画像を画
像データにデジタル変換することができるものである。
胃排出機能の検査システム40Cは、前記胃排出機能の
検査システム40と実質同様のシステムである。
【0039】第3実施形態の胃排出機能の検査設備1C
によれば、X線撮影装置10Cによって被験者の胃を経
時的にX線撮影して、X線撮影されたX線画像をデジタ
ル変換手段12Cによって胃の時系列画像データに変換
して、胃排出機能の検査システム40Cの貯留量推定手
段によって、胃の時系列画像データから各X線撮影時に
おける胃内のX線造影剤等の貯留量を推定することがで
きる。よって、胃内のX線造影剤等の貯留量の変化がわ
かるので、胃排出機能を正確に検査することができる。
つまり、本発明の胃排出機能の検査設備は、X線造影剤
を摂取した被験者の胃をX線撮影してX線画像を撮影す
ることができるX線撮影手段と、そのX線画像における
X線造影剤領域の面積Aおよび長径Lから、X線撮影時
における胃内のX線造影剤等の体積を推定する貯留量推
定手段を備えておればよく、各手段がそれぞれ別々の装
置によって構成されていてもよいし(例えば、上記第1
実施形態や第2実施形態)、すべての手段が、1つの装
置に搭載されていてもよく(例えば、上記第3実施形
態)、特に限定はない。なお、X線画像をデジタル画像
データに変換する手段を備えていれば、画像データの解
析が容易になるため、好適である。
によれば、X線撮影装置10Cによって被験者の胃を経
時的にX線撮影して、X線撮影されたX線画像をデジタ
ル変換手段12Cによって胃の時系列画像データに変換
して、胃排出機能の検査システム40Cの貯留量推定手
段によって、胃の時系列画像データから各X線撮影時に
おける胃内のX線造影剤等の貯留量を推定することがで
きる。よって、胃内のX線造影剤等の貯留量の変化がわ
かるので、胃排出機能を正確に検査することができる。
つまり、本発明の胃排出機能の検査設備は、X線造影剤
を摂取した被験者の胃をX線撮影してX線画像を撮影す
ることができるX線撮影手段と、そのX線画像における
X線造影剤領域の面積Aおよび長径Lから、X線撮影時
における胃内のX線造影剤等の体積を推定する貯留量推
定手段を備えておればよく、各手段がそれぞれ別々の装
置によって構成されていてもよいし(例えば、上記第1
実施形態や第2実施形態)、すべての手段が、1つの装
置に搭載されていてもよく(例えば、上記第3実施形
態)、特に限定はない。なお、X線画像をデジタル画像
データに変換する手段を備えていれば、画像データの解
析が容易になるため、好適である。
【0040】
【実施例】つぎに、本実施形態の胃排出機能の検査設備
1による実施例を説明する。X線撮影装置10として、
島津製作所製の(商品名)SHIMAVISION UX(撮影用)並
びに、富士写真フィルム社製の(商品名)FCR・AC-3HQ
およびCR-LPD(画像読取りおよび記録用)を使用した。
胃排出機能の検査装置20は、NIH(アメリカ保健省)の
フリーソフト(ソフト名)NIH ImageおよびJandel Scie
ntific社製の(商品名)SigmaPlotがインストールされ
たコンピューターを使用した。画像入力装置30は、デ
ジタイザーを使用した。
1による実施例を説明する。X線撮影装置10として、
島津製作所製の(商品名)SHIMAVISION UX(撮影用)並
びに、富士写真フィルム社製の(商品名)FCR・AC-3HQ
およびCR-LPD(画像読取りおよび記録用)を使用した。
胃排出機能の検査装置20は、NIH(アメリカ保健省)の
フリーソフト(ソフト名)NIH ImageおよびJandel Scie
ntific社製の(商品名)SigmaPlotがインストールされ
たコンピューターを使用した。画像入力装置30は、デ
ジタイザーを使用した。
【0041】本実施形態の胃排出機能の検査設備1によ
って、176 例(健常なボランティア43例、胃切除を含
め過去に開腹手術を受けた患者96例、腹部に異常を訴
える患者37例)について、胃排出機能の検査を実施し
た。検査に使用する被験者に摂取させるX線造影剤等
は、クッキーに、X線造影剤としての硫酸バリウムを混
入させた固形食(バリウムクッキー)である。
って、176 例(健常なボランティア43例、胃切除を含
め過去に開腹手術を受けた患者96例、腹部に異常を訴
える患者37例)について、胃排出機能の検査を実施し
た。検査に使用する被験者に摂取させるX線造影剤等
は、クッキーに、X線造影剤としての硫酸バリウムを混
入させた固形食(バリウムクッキー)である。
【0042】1.固形食の一例としてのバリウムクッキ
ーの製造 バリウムクッキーの処方例 硫酸バリウム100g、小麦
粉100g、無塩バター100g、砂糖50g 、卵黄15g 、塩化ナ
トリウム1g、香料微量 上記処方で、各成分が均一に混合・混練されるように注
意しクッキー生地をつくる。指標物質となる硫酸バリウ
ムが均一に混ざっていることが重要である。生地の各部
位を一定量サンプリングし、生地中の硫酸バリウム含量
を調べ、均一に混連されていることを確認してから、焼
き上がりのクッキーが1個10g になるように型抜きし、
オーブンレンジ等でクッキーを焼く。焼き上がったバリ
ウムクッキーは、硫酸バリウムが含有されている以外は
食品であるクッキーと何ら変わりはない。バリウムクッ
キー中の硫酸バリウム含量は、30%となる。
ーの製造 バリウムクッキーの処方例 硫酸バリウム100g、小麦
粉100g、無塩バター100g、砂糖50g 、卵黄15g 、塩化ナ
トリウム1g、香料微量 上記処方で、各成分が均一に混合・混練されるように注
意しクッキー生地をつくる。指標物質となる硫酸バリウ
ムが均一に混ざっていることが重要である。生地の各部
位を一定量サンプリングし、生地中の硫酸バリウム含量
を調べ、均一に混連されていることを確認してから、焼
き上がりのクッキーが1個10g になるように型抜きし、
オーブンレンジ等でクッキーを焼く。焼き上がったバリ
ウムクッキーは、硫酸バリウムが含有されている以外は
食品であるクッキーと何ら変わりはない。バリウムクッ
キー中の硫酸バリウム含量は、30%となる。
【0043】2.胃排出機能検査の検査方法
検査前12時間を絶食・絶飲とし、被験者に1個10g の
バリウムクッキーを水なしで、5個、できるだけ早く食
べさせる。被験者は、クッキーを50g 食べることによ
り、同時に硫酸バリウムを15g 服用したことになる。バ
リウムクッキー摂取後、摂取直後と経時的に、15分後
と30分後と60分後と120 分後に、X線撮影する。得
られたそれぞれのX線撮影像について、デジタイザーで
胃排出機能の検査装置20に画像入力し、胃排出機能の
検査システム40でデータ処理すると、モニタ22に、
胃内容貯留・排出曲線が表示される。
バリウムクッキーを水なしで、5個、できるだけ早く食
べさせる。被験者は、クッキーを50g 食べることによ
り、同時に硫酸バリウムを15g 服用したことになる。バ
リウムクッキー摂取後、摂取直後と経時的に、15分後
と30分後と60分後と120 分後に、X線撮影する。得
られたそれぞれのX線撮影像について、デジタイザーで
胃排出機能の検査装置20に画像入力し、胃排出機能の
検査システム40でデータ処理すると、モニタ22に、
胃内容貯留・排出曲線が表示される。
【0044】176 例のうち代表的な実施例1〜5の胃内
貯留・排出曲線を図10〜15に示す。図10に示す実
施例1は、24歳男性の胃内貯留・排出曲線である。こ
の実施例では、貯留率は摂取直後から急激に高くなり、
その後30分から45分にかけて50%前後に、さらに
60分後に10%〜20%に減少する。このため、この
男性被験者が健常であるということが明確にわかるので
ある。
貯留・排出曲線を図10〜15に示す。図10に示す実
施例1は、24歳男性の胃内貯留・排出曲線である。こ
の実施例では、貯留率は摂取直後から急激に高くなり、
その後30分から45分にかけて50%前後に、さらに
60分後に10%〜20%に減少する。このため、この
男性被験者が健常であるということが明確にわかるので
ある。
【0045】図11に示す実施例2は74歳男性の胃内
貯留・排出曲線である。この実施例では、被験者は、胃
切除術を受けているが何ら症状を訴えていない。図10
に示す健常者の胃内貯留・排出曲線と同様な曲線を描い
ており、被験者の胃排出機能が正常であることを示して
いる。
貯留・排出曲線である。この実施例では、被験者は、胃
切除術を受けているが何ら症状を訴えていない。図10
に示す健常者の胃内貯留・排出曲線と同様な曲線を描い
ており、被験者の胃排出機能が正常であることを示して
いる。
【0046】図12に示す実施例3は60歳男性の胃内
貯留・排出曲線である。この実施例では、X線造影剤等
摂取直後に高くなった貯留率は、すぐに急激に降下し、
15分後には5%以下にまで激減している。つまり、食
物は摂取後すぐに十数分で胃から排出してしまう。前記
図10〜11に示す事例(正常体)とは、明らかに違い
があり、ダンピング症状の主軸となる摂取食物の小腸へ
の墜落的排出が認められる患者であることがわかる。
貯留・排出曲線である。この実施例では、X線造影剤等
摂取直後に高くなった貯留率は、すぐに急激に降下し、
15分後には5%以下にまで激減している。つまり、食
物は摂取後すぐに十数分で胃から排出してしまう。前記
図10〜11に示す事例(正常体)とは、明らかに違い
があり、ダンピング症状の主軸となる摂取食物の小腸へ
の墜落的排出が認められる患者であることがわかる。
【0047】図13に示す実施例4は50歳女性の胃内
貯留・排出曲線である。この実施例では、X線造影剤等
摂取直後に高くなった貯留率は、ゆっくりと降下を示す
ものの、60分後でも90%以上が、さらに、120分
後でも80%近くが胃内に貯留したままである。図10
〜11に示す事例とは明らかに違いがあり、この被験者
が胃排出遅延に起因する腹部不定愁訴を訴えている患者
であることが明確である。
貯留・排出曲線である。この実施例では、X線造影剤等
摂取直後に高くなった貯留率は、ゆっくりと降下を示す
ものの、60分後でも90%以上が、さらに、120分
後でも80%近くが胃内に貯留したままである。図10
〜11に示す事例とは明らかに違いがあり、この被験者
が胃排出遅延に起因する腹部不定愁訴を訴えている患者
であることが明確である。
【0048】図14に示す実施例5は84歳男性の胃内
貯留・排出曲線である。この実施例では、図中の曲線be
foreは、この被験者の治療前の胃排出遅延の患者である
ことを示す胃内貯留・排出曲線である。被験者は腹部不
定愁訴を訴えていた。この被験者は、その後、胃排出遅
延に対する治療を受け、腹部不定愁訴の自覚症状が改善
された。治療後に再度検査を実施したところ、曲線afte
r に示す胃内貯留・排出曲線を描くようになっていた。
この曲線after は、治療前よりも胃内容物の排出がスム
ーズになり、胃排出遅延が改善されていることを表して
いる。被験者の訴える自覚症状と検査結果とが一致して
いることと、治療効果が確認できるということが明らか
である。
貯留・排出曲線である。この実施例では、図中の曲線be
foreは、この被験者の治療前の胃排出遅延の患者である
ことを示す胃内貯留・排出曲線である。被験者は腹部不
定愁訴を訴えていた。この被験者は、その後、胃排出遅
延に対する治療を受け、腹部不定愁訴の自覚症状が改善
された。治療後に再度検査を実施したところ、曲線afte
r に示す胃内貯留・排出曲線を描くようになっていた。
この曲線after は、治療前よりも胃内容物の排出がスム
ーズになり、胃排出遅延が改善されていることを表して
いる。被験者の訴える自覚症状と検査結果とが一致して
いることと、治療効果が確認できるということが明らか
である。
【0049】3.胃内のバリウムクッキーの定量化に関
する信頼性の確認 つぎに、本実施形態の胃排出機能の検査設備1による胃
排出機能の検査法の推定能力の高さを説明する。図15
に示す実施例6は34歳男性の胃内貯留・排出曲線であ
り、本検査法と従来のシンチグラフィ法を同時に実施し
た比較実験の結果を示している。同図に示すように、本
胃排出機能の検査による胃内の貯留量と、従来のシンチ
グラフィ法(ラジオアイソトープ法)の検査による胃内
の貯留量はほぼ一致していることがわかる。相関係数が
0.95〜0.99の高い相関性があった。これは、体積推定プ
ログラムV(A,L)としてarea-length 法を応用したプログ
ラム上で、V=a0×A2/L+b0 (a0=0.7前後、b0=2.0
前後)という式により胃内のX線造影剤等の体積を高い
精度で推定しているからである。シンチグラフィ法が現
在までの最も正確な検査法であるから、本実施形態の胃
排出機能による検査法が非常に高い推定能力を具備して
いると云える。
する信頼性の確認 つぎに、本実施形態の胃排出機能の検査設備1による胃
排出機能の検査法の推定能力の高さを説明する。図15
に示す実施例6は34歳男性の胃内貯留・排出曲線であ
り、本検査法と従来のシンチグラフィ法を同時に実施し
た比較実験の結果を示している。同図に示すように、本
胃排出機能の検査による胃内の貯留量と、従来のシンチ
グラフィ法(ラジオアイソトープ法)の検査による胃内
の貯留量はほぼ一致していることがわかる。相関係数が
0.95〜0.99の高い相関性があった。これは、体積推定プ
ログラムV(A,L)としてarea-length 法を応用したプログ
ラム上で、V=a0×A2/L+b0 (a0=0.7前後、b0=2.0
前後)という式により胃内のX線造影剤等の体積を高い
精度で推定しているからである。シンチグラフィ法が現
在までの最も正確な検査法であるから、本実施形態の胃
排出機能による検査法が非常に高い推定能力を具備して
いると云える。
【0050】4.1−コンパートメントモデルを応用し
たプログラムについて グラフ表示プログラム60に、1−コンパートメントモ
デルを応用したプログラムを採用することによって、正
確に胃内容貯留量が最大になるタイミングを規定するこ
とができる。本検査法による多くの測定例から、摂食後
胃内容貯留量が最大になるのは、5分以内であることが
わかった。食事を摂取する際に被験者によって個人差が
あっても、また胃内容物の容量が最大になるタイミング
が異なっても、本検査法によれば、検査に使用する食物
(造影剤を混入した固形食)の種類や量、また測定の時
間、頻度など、胃排出機能検査の方法、評価法を標準化
することができる。
たプログラムについて グラフ表示プログラム60に、1−コンパートメントモ
デルを応用したプログラムを採用することによって、正
確に胃内容貯留量が最大になるタイミングを規定するこ
とができる。本検査法による多くの測定例から、摂食後
胃内容貯留量が最大になるのは、5分以内であることが
わかった。食事を摂取する際に被験者によって個人差が
あっても、また胃内容物の容量が最大になるタイミング
が異なっても、本検査法によれば、検査に使用する食物
(造影剤を混入した固形食)の種類や量、また測定の時
間、頻度など、胃排出機能検査の方法、評価法を標準化
することができる。
【0051】5.データ化について
胃内容貯留・排出曲線から、摂食直後の最大の硫酸バリ
ウムクッキーの容量と胃内容物排出速度定数(IGE) 、お
よび胃内容物取り込み速度定数(IGU) は、わずかな標準
的誤差で決定することができる。本発明によれば、胃内
容物排出速度定数(IGE) や胃内容物取り込み速度定数(I
GU) が求められないような検査不適用の脱落例について
も、リアルタイムに食物の通過を観察することができ、
胃部以外の食道の形態異常や機能異常を見つけることが
できる。これは、摂取直後の撮影時にX線造影剤等の動
きをX線撮影装置で透視でき、前後方向からの画像とし
て撮影できるからである。
ウムクッキーの容量と胃内容物排出速度定数(IGE) 、お
よび胃内容物取り込み速度定数(IGU) は、わずかな標準
的誤差で決定することができる。本発明によれば、胃内
容物排出速度定数(IGE) や胃内容物取り込み速度定数(I
GU) が求められないような検査不適用の脱落例について
も、リアルタイムに食物の通過を観察することができ、
胃部以外の食道の形態異常や機能異常を見つけることが
できる。これは、摂取直後の撮影時にX線造影剤等の動
きをX線撮影装置で透視でき、前後方向からの画像とし
て撮影できるからである。
【0052】6.データの評価、標準値について
これまでの176例の実施例をとおして、被験者は、胃急
速排出と、正常胃排出と、胃排出遅延の3群に分類でき
ることが明らかとなった。すなわち、胃内容物排出速度
定数(IGE) は、健常者では0.013 から0.053 の間に分布
する値となり、平均値0.034 、中央値0.030 であるた
め、胃内容物排出速度定数(IGE) の正常値を、0.023〜
0.043と定めることができた。よって、胃排出遅延と
は、胃内容物排出速度定数(IGE) が0.043 より大きい場
合であり、胃急速排出とは0.023 未満の場合となる。ま
た、60分後の貯留率の正常値は16%〜36%で、5
0%胃排出時間(GE50)の正常値は30分から45分で
ある。
速排出と、正常胃排出と、胃排出遅延の3群に分類でき
ることが明らかとなった。すなわち、胃内容物排出速度
定数(IGE) は、健常者では0.013 から0.053 の間に分布
する値となり、平均値0.034 、中央値0.030 であるた
め、胃内容物排出速度定数(IGE) の正常値を、0.023〜
0.043と定めることができた。よって、胃排出遅延と
は、胃内容物排出速度定数(IGE) が0.043 より大きい場
合であり、胃急速排出とは0.023 未満の場合となる。ま
た、60分後の貯留率の正常値は16%〜36%で、5
0%胃排出時間(GE50)の正常値は30分から45分で
ある。
【0053】7.データの持つ意味
本実施例の結果と問診した患者の愁訴との間には、相関
が得られた。食事摂取に関連して腹部異常、愁訴を訴え
る患者の群と愁訴のない患者の群について、それぞれの
胃内容物排出速度定数(IGE) の値の分布を調べたとこ
ろ、χ2(カイ二乗)検定の結果、胃急速排出や胃排出
遅延の排出異常の患者には、腹部異常、愁訴が認められ
ることが分かった。(χ2=19.0、 確率P<0.001)
が得られた。食事摂取に関連して腹部異常、愁訴を訴え
る患者の群と愁訴のない患者の群について、それぞれの
胃内容物排出速度定数(IGE) の値の分布を調べたとこ
ろ、χ2(カイ二乗)検定の結果、胃急速排出や胃排出
遅延の排出異常の患者には、腹部異常、愁訴が認められ
ることが分かった。(χ2=19.0、 確率P<0.001)
【0054】8.検査方法、データ評価の方法の標準化
従来のシンチグラフィ法については、手術後の患者に対
して胃排出機能検査を行う時、胃の関心領域(Resion o
f interest :ROI )を設定することが困難であるという
欠点を有すが、本検査では、検査やデータ評価の方法が
標準化できる。
して胃排出機能検査を行う時、胃の関心領域(Resion o
f interest :ROI )を設定することが困難であるという
欠点を有すが、本検査では、検査やデータ評価の方法が
標準化できる。
【0055】9.被験者に与える不安感
本検査法は胃の集団検診などを通じて一般的に普及した
方法であるため、放射性物質を服用するシンチグラフィ
法より被験者の不安を少なくさせることができる。
方法であるため、放射性物質を服用するシンチグラフィ
法より被験者の不安を少なくさせることができる。
【0056】10.検査のコスト
検査のコストは、概算でバリウムクッキーをX線撮影す
る方法が9,260 円、一方99m Tc−DTPAを37MBq を使用す
るシンチグラフィ法が28,570円となり、本検査法の方が
コストパフォーマンスが高い。また、X線撮影が実施で
きる設備のある施設数は、1999年9月の時点で、病院を
除く診療所のみでも54,454施設であるのに対し、シンチ
グラフィ法が実施できる設備を有する施設は病院を含め
ても1,037 施設である。本検査法が臨床で使用する方法
としては適していると云える。
る方法が9,260 円、一方99m Tc−DTPAを37MBq を使用す
るシンチグラフィ法が28,570円となり、本検査法の方が
コストパフォーマンスが高い。また、X線撮影が実施で
きる設備のある施設数は、1999年9月の時点で、病院を
除く診療所のみでも54,454施設であるのに対し、シンチ
グラフィ法が実施できる設備を有する施設は病院を含め
ても1,037 施設である。本検査法が臨床で使用する方法
としては適していると云える。
【0057】11.薬物治療の効果の確認
5人の胃排出遅延の患者に胃排出機能を改善する薬剤を
14日間投与し、投与前の胃排出機能検査結果と14日
後の検査結果とを比較した。投与後の患者は、5人とも
全て胃排出遅延が好転し、特にこの5人のうち3人につ
いては腹部膨満感や胸やけといった愁訴に対して劇的に
効果があった。本検査法によれば、胃排出遅延に対する
薬物治療の効果を確認することも出来るのである。
14日間投与し、投与前の胃排出機能検査結果と14日
後の検査結果とを比較した。投与後の患者は、5人とも
全て胃排出遅延が好転し、特にこの5人のうち3人につ
いては腹部膨満感や胸やけといった愁訴に対して劇的に
効果があった。本検査法によれば、胃排出遅延に対する
薬物治療の効果を確認することも出来るのである。
【0058】本検査法による176 例の胃排出検査をとお
して、定量的で客観性があり、かつ、再現性があること
が確認されている。また、X線造影剤混入固形食が3時
間以上胃内に貯留しているという結果が得られた症例に
ついては、内視鏡検査を実施して、実際に、固形食が胃
内に貯留していることを確認している。つまり、本検査
結果と実際の胃内の状態すなわち実態は一致しており、
得られたデータの意味が理解しやすく、検査結果と実際
の排出機能は一致しているのである。さらに、正常人と
胃排出機能異常が考えられる患者との間に有意差がある
こと、並びに、胃排出機能改善薬等の薬効による排出機
能の改善も有意に識別できることを確認しており、この
ことからも、得られたデータの意味が理解しやすく、検
査結果と実態が一致していることが分かる。
して、定量的で客観性があり、かつ、再現性があること
が確認されている。また、X線造影剤混入固形食が3時
間以上胃内に貯留しているという結果が得られた症例に
ついては、内視鏡検査を実施して、実際に、固形食が胃
内に貯留していることを確認している。つまり、本検査
結果と実際の胃内の状態すなわち実態は一致しており、
得られたデータの意味が理解しやすく、検査結果と実際
の排出機能は一致しているのである。さらに、正常人と
胃排出機能異常が考えられる患者との間に有意差がある
こと、並びに、胃排出機能改善薬等の薬効による排出機
能の改善も有意に識別できることを確認しており、この
ことからも、得られたデータの意味が理解しやすく、検
査結果と実態が一致していることが分かる。
【0059】これらの実施例1〜5の定量的な裏付けに
より本実施形態の胃排出機能の検査設備1による検査法
によれば、(1) 定量的で客観性があり、再現性がよく信
頼性のある胃排出機能検査ができ、(2) 得られたデータ
の意味が理解しやすく、実際の排出機能と相関性の高い
検査ができ、(3) 低コストで一般臨床医でも簡単に施行
でき、(4) 固形食の胃排出機能を検査でき、(5) 患者へ
の負担が少なく、安心感を与える検査ができることがい
える。
より本実施形態の胃排出機能の検査設備1による検査法
によれば、(1) 定量的で客観性があり、再現性がよく信
頼性のある胃排出機能検査ができ、(2) 得られたデータ
の意味が理解しやすく、実際の排出機能と相関性の高い
検査ができ、(3) 低コストで一般臨床医でも簡単に施行
でき、(4) 固形食の胃排出機能を検査でき、(5) 患者へ
の負担が少なく、安心感を与える検査ができることがい
える。
【0060】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、X線撮影装置
によって被験者の胃を経時的にX線撮影して、時系列な
X線画像写真フィルムを得ることができる。これらのX
線画像写真フィルムを、画像入力装置によって胃の時系
列画像データとして、コンピュータに入力することがで
きる。コンピュータでは、胃排出機能の検査システムの
貯留量推定手段によって、胃の時系列画像データから各
X線撮影時における胃内のX線造影剤等の貯留量を推定
することができる。よって、胃内のX線造影剤等の体
積、すなわち貯留量の変化がわかるので、胃排出機能を
正確に検査することができる。請求項2の発明によれ
ば、X線撮影装置によって被験者の胃を経時的にX線撮
影して、X線撮影されたX線画像をデジタル変換手段に
よって胃の時系列画像データに変換して、コンピュータ
に入力することができる。コンピュータでは、胃排出機
能の検査システムの貯留量推定手段によって、胃の時系
列画像データから各X線撮影時における胃内のX線造影
剤等の貯留量を推定することができる。よって、胃内の
X線造影剤等の体積、すなわち貯留量の変化がわかるの
で、胃排出機能を正確に検査することができる。請求項
3の発明によれば、X線撮影装置によって被験者の胃を
経時的にX線撮影して、X線撮影されたX線画像をデジ
タル変換手段によって胃の時系列画像データに変換し
て、胃排出機能の検査システムの貯留量推定手段によっ
て、胃の時系列画像データから各X線撮影時における胃
内のX線造影剤等の貯留量を推定することができる。よ
って、胃内のX線造影剤等の体積、すなわち貯留量の変
化がわかるので、胃排出機能を正確に検査することがで
きる。請求項4の発明によれば、面積算出プログラムA
(D)によって、胃の画像データDに含まれるX線造影剤
領域の面積Aを算出することができる。また、長径算出
プログラムL(D)によって、胃の画像データDに含まれる
X線造影剤領域の長径Lを算出することができる。この
ため、体積推定プログラムV(A,L)によって、胃の画像デ
ータDに含まれるX線造影剤領域の面積Aと長径Lから
胃内のX線造影剤等の体積、すなわち貯留量を推定する
ことができるから推定精度が高い。請求項5の発明によ
れば、面積算出プログラムA(D)によって、胃の画像デー
タDに含まれるX線造影剤領域の面積Aを算出すること
ができる。また、長径入力手段によって、ユーザーがX
線造影剤領域の長径Lを入力することができる。このた
め、体積推定プログラムV(A,L)によって、胃の画像デー
タDに含まれるX線造影剤領域の面積Aと長径Lから胃
内のX線造影剤等の体積、すなわち貯留量を推定するこ
とができるから推定精度が高い。請求項6の発明によれ
ば、area-length 法を応用したプログラムによって胃内
のX線造影剤等の体積、すなわち貯留量を推定するから
推定精度が非常に高い。請求項7の発明によれば、グラ
フ表示手段によって、胃内のX線造影剤等の体積、すな
わち貯留量の推定値を時系列にプロットしてグラフ化す
ることができるから、胃排出機能を明確に把握すること
ができる。請求項8の発明によれば、1−コンパートメ
ントモデルを応用したプログラムによって、胃内のX線
造影剤等の時系列な体積、すなわち貯留量を表示させる
から、胃排出機能を明確に把握することができる。請求
項9の発明によれば、胃排出機能の検査システムを動作
させることができる。
によって被験者の胃を経時的にX線撮影して、時系列な
X線画像写真フィルムを得ることができる。これらのX
線画像写真フィルムを、画像入力装置によって胃の時系
列画像データとして、コンピュータに入力することがで
きる。コンピュータでは、胃排出機能の検査システムの
貯留量推定手段によって、胃の時系列画像データから各
X線撮影時における胃内のX線造影剤等の貯留量を推定
することができる。よって、胃内のX線造影剤等の体
積、すなわち貯留量の変化がわかるので、胃排出機能を
正確に検査することができる。請求項2の発明によれ
ば、X線撮影装置によって被験者の胃を経時的にX線撮
影して、X線撮影されたX線画像をデジタル変換手段に
よって胃の時系列画像データに変換して、コンピュータ
に入力することができる。コンピュータでは、胃排出機
能の検査システムの貯留量推定手段によって、胃の時系
列画像データから各X線撮影時における胃内のX線造影
剤等の貯留量を推定することができる。よって、胃内の
X線造影剤等の体積、すなわち貯留量の変化がわかるの
で、胃排出機能を正確に検査することができる。請求項
3の発明によれば、X線撮影装置によって被験者の胃を
経時的にX線撮影して、X線撮影されたX線画像をデジ
タル変換手段によって胃の時系列画像データに変換し
て、胃排出機能の検査システムの貯留量推定手段によっ
て、胃の時系列画像データから各X線撮影時における胃
内のX線造影剤等の貯留量を推定することができる。よ
って、胃内のX線造影剤等の体積、すなわち貯留量の変
化がわかるので、胃排出機能を正確に検査することがで
きる。請求項4の発明によれば、面積算出プログラムA
(D)によって、胃の画像データDに含まれるX線造影剤
領域の面積Aを算出することができる。また、長径算出
プログラムL(D)によって、胃の画像データDに含まれる
X線造影剤領域の長径Lを算出することができる。この
ため、体積推定プログラムV(A,L)によって、胃の画像デ
ータDに含まれるX線造影剤領域の面積Aと長径Lから
胃内のX線造影剤等の体積、すなわち貯留量を推定する
ことができるから推定精度が高い。請求項5の発明によ
れば、面積算出プログラムA(D)によって、胃の画像デー
タDに含まれるX線造影剤領域の面積Aを算出すること
ができる。また、長径入力手段によって、ユーザーがX
線造影剤領域の長径Lを入力することができる。このた
め、体積推定プログラムV(A,L)によって、胃の画像デー
タDに含まれるX線造影剤領域の面積Aと長径Lから胃
内のX線造影剤等の体積、すなわち貯留量を推定するこ
とができるから推定精度が高い。請求項6の発明によれ
ば、area-length 法を応用したプログラムによって胃内
のX線造影剤等の体積、すなわち貯留量を推定するから
推定精度が非常に高い。請求項7の発明によれば、グラ
フ表示手段によって、胃内のX線造影剤等の体積、すな
わち貯留量の推定値を時系列にプロットしてグラフ化す
ることができるから、胃排出機能を明確に把握すること
ができる。請求項8の発明によれば、1−コンパートメ
ントモデルを応用したプログラムによって、胃内のX線
造影剤等の時系列な体積、すなわち貯留量を表示させる
から、胃排出機能を明確に把握することができる。請求
項9の発明によれば、胃排出機能の検査システムを動作
させることができる。
【図1】 本実施形態の胃排出機能の検査設備1の設備
構成図である。
構成図である。
【図2】 本実施形態の胃排出機能の検査設備1のデー
タフロー説明図である。
タフロー説明図である。
【図3】 画像データDの説明図である。
【図4】 胃排出機能の検査システム40のシステム構
成図である。
成図である。
【図5】 胃排出機能の検査システム40の他のシステ
ム構成図である。
ム構成図である。
【図6】 胃内貯留量V(t)を示すグラフである。
【図7】 胃内貯留率V(t)/Vmax を示すグラフである。
【図8】 第2実施形態の胃排出機能の検査設備1Bの
設備構成図である。
設備構成図である。
【図9】 第3実施形態の胃排出機能の検査設備1Cの
設備構成図である。
設備構成図である。
【図10】 第1実施例の胃内貯留・排出曲線グラフで
ある。
ある。
【図11】 第2実施例の胃内貯留・排出曲線グラフで
ある。
ある。
【図12】 第3実施例の胃内貯留・排出曲線グラフで
ある。
ある。
【図13】 第4実施例の胃内貯留・排出曲線グラフで
ある。
ある。
【図14】 第5実施例の胃内貯留・排出曲線グラフで
ある。
ある。
【図15】 第6実施例の胃内貯留・排出曲線グラフで
ある。
ある。
1 胃排出機能の検査設備
1B 胃排出機能の検査設備
10 X線撮影装置
10B X線撮影装置
12B デジタル変換手段
20 胃排出機能の検査装置
30 画像入力装置
40 胃排出機能の検査システム
A 面積
L 長径
W 体積
V 貯留量
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
A61B 6/00 - 6/14
Claims (9)
- 【請求項1】X線撮影装置と、 胃排出機能の検査システムを備えたコンピュータと、 前記X線撮影装置で撮影したX線画像写真フィルムの写
真像を、前記コンピュータに画像データとして入力する
ための画像入力装置とからなり、 前記胃排出機能の検査システムが、 胃の画像データにおけるX線造影剤領域の面積Aおよび
長径Lから、a 0 × A 2 /L+b 0 に基づいてX線撮影時にお
ける胃内のX線造影剤等の体積を推定する貯留量推定手
段を備えたことを特徴とする胃排出機能の検査設備。 - 【請求項2】X線撮影されたX線画像を画像データに変
換するデジタル変換手段を備えたX線撮影装置と、 胃排出機能の検査システムを備えたコンピュータとから
なり、 前記胃排出機能の検査システムが、 胃の画像データにおけるX線造影剤領域の面積Aおよび
長径Lから、a 0 × A 2 /L+b 0 に基づいてX線撮影時にお
ける胃内のX線造影剤等の体積を推定する貯留量推定手
段を備えたことを特徴とする胃排出機能の検査設備。 - 【請求項3】X線撮影されたX線画像を画像データに変
換するデジタル変換手段を備え、 胃排出機能の検査システムを備えたX線撮影装置であっ
て、 前記胃排出機能の検査システムが、 胃の画像データにおけるX線造影剤領域の面積Aおよび
長径Lから、a 0 × A 2 /L+b 0 に基づいてX線撮影時にお
ける胃内のX線造影剤等の体積を推定する貯留量推定手
段を備えたことを特徴とする胃排出機能の検査設備。 - 【請求項4】胃の画像データDに含まれるX線造影剤領
域の面積Aを算出する面積算出プログラムA(D)と、 画像データDに含まれるX線造影剤領域の長径Lを算出
する長径算出プログラムL(D)と、 前記X線造影剤領域における面積Aおよび長径Lから、
胃内のX線造影剤等の体積を推定する体積推定プログラ
ムV(A、L)とを備えており、 該体積推定プログラムが、V(A、L)= a 0 × A 2 /L+b
0 によって定義付けられたプログラムである ことを特徴
とする胃排出機能の検査システム。 - 【請求項5】画像データDに含まれるX線造影剤領域の
面積Aを算出する面積算出プログラムA(D)と、 X線造影剤領域の長径Lをユーザーが入力するための長
径入力手段と、 前記X線造影剤領域における面積Aおよび長径Lから、
胃内のX線造影剤等の体積を推定する体積推定プログラ
ムV(A、L)とを備えており、 該体積推定プログラムが、V(A、L)= a 0 × A 2 /L+b
0 によって定義付けられたプログラムである ことを特徴
とする胃排出機能の検査システム。 - 【請求項6】前記体積推定プログラムV(A、L)が、
area-length 法を応用したプログラムであることを特徴
とする請求項4または5記載の胃排出機能の検査システ
ム。 - 【請求項7】撮影時刻tにおける胃の画像データDに含
まれるX線造影剤領域の体積を、撮影時刻毎にプロット
してグラフ表示させるグラフ表示手段を備えたことを特
徴とする請求項4,5または6記載の胃排出機能の検査
システム。 - 【請求項8】前記グラフ表示手段が、1−コンパートメ
ントモデルを応用したプログラムであることを特徴とす
る請求項7記載の胃排出機能の検査システム。 - 【請求項9】コンピュータであって、請求項4,5,
6,7または8の胃排出機能の検査システムを備えたこ
とを特徴とする胃排出機能の検査装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001150481A JP3499538B2 (ja) | 2001-05-21 | 2001-05-21 | 胃排出機能の検査設備、検査装置および検査システム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001150481A JP3499538B2 (ja) | 2001-05-21 | 2001-05-21 | 胃排出機能の検査設備、検査装置および検査システム |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002336234A JP2002336234A (ja) | 2002-11-26 |
| JP3499538B2 true JP3499538B2 (ja) | 2004-02-23 |
Family
ID=18995482
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001150481A Expired - Fee Related JP3499538B2 (ja) | 2001-05-21 | 2001-05-21 | 胃排出機能の検査設備、検査装置および検査システム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3499538B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2008141024A1 (en) * | 2007-05-10 | 2008-11-20 | Advanced Breath Diagnostics, Llc | Methods and systems for assessing gastric emptying |
| GB202001336D0 (en) * | 2020-01-31 | 2020-03-18 | Imp College Innovations Ltd | Methods for measuring gut permeability and gastric emptying rate |
| CN119326446A (zh) * | 2024-11-11 | 2025-01-21 | 中国人民解放军总医院第二医学中心 | 基于智能图像识别的胃内容物量估算方法 |
| CN120183617B (zh) * | 2025-03-06 | 2025-11-18 | 首都医科大学宣武医院 | 一种局麻介入术前饮食规划系统 |
-
2001
- 2001-05-21 JP JP2001150481A patent/JP3499538B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2002336234A (ja) | 2002-11-26 |
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