JP3508759B2 - 冷凍目玉焼き及びその製造方法 - Google Patents
冷凍目玉焼き及びその製造方法Info
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Description
る冷凍目玉焼き等の冷凍卵加工品であって、特に、解凍
後にもチルド品に匹敵する良好な食感を示す冷凍卵加工
品に関する。
ハンバーガーに挟む具やランチの主菜の一品として調理
現場で生卵から一つずつ調理されている。このため、調
理に時間を要し且つ手間がかかるので製造コストが高
く、しかも大量の注文に対して応じきれないという問題
がある。風味と食感を維持できるチルド保存法(1〜1
0℃)により目玉焼きを大量保存することも考えられる
が、チルド保存法は長期保存ができないという致命的な
欠点がある。
目玉焼きを、一般的な冷凍食品の製造ラインで現に使用
されている凍結装置を用いて、通常の凍結条件(例えば
−30℃、風速5m/秒、約20分間)で凍結し、冷凍
保存とすることが試みられている。
たような凍結条件で目玉焼きを凍結した場合には、加熱
凝固した卵白部に比較的大きな氷結晶が形成されるた
め、冷凍目玉焼きを解凍すると卵白部で著しく離水が生
じ、それに伴い組織がスポンジ化し、極めて劣化した食
感となるという問題があった。
粘剤や澱粉等を予め添加した上で加熱調理し冷凍するこ
とも試みられた。しかし、離水は多少抑制できるが、解
凍後のスポンジ化した組織と極めて劣化した食感とを改
善するには至らないだけでなく、増粘剤等の添加物や澱
粉の使用により目玉焼きの味が損なわれるという問題が
あった。
調理後の目玉焼きを液体窒素に20秒間ほど浸漬するこ
とも考えられるが、非常に高コストとなり、また、凍結
時に表面に亀裂が入るので実用的ではない。
を含む目玉焼き等を冷凍した冷凍卵加工品であって、増
粘剤等の添加物や澱粉を使わずとも、解凍後にもチルド
品に匹敵する食感を示す冷凍卵加工品を提供すること、
及びその製造方法を提供することを目的とする。
品の解凍後の離水率と、解凍後に加熱凝固卵白部に生じ
た孔の孔径とについて着目して研究したところ、解凍後
の離水率を特定の値未満とすることにより、あるいは解
凍後に加熱凝固卵白部に生じた孔の径を特定の値以下と
することにより上述の目的を達成できることを見出し、
本発明を完成させるに至った。
卵白部を含み、解凍後の離水率が5%未満である冷凍目
玉焼きを提供する。
卵白部を含み、解凍後に加熱凝固卵白部に生じた孔の孔
径が100μm以下である冷凍目玉焼きを提供する。
卵白部を含み、解凍後の離水率が5%未満であり、且つ
解凍後に加熱凝固卵白部に生じた孔の孔径が100μm
以下である冷凍目玉焼きを提供する。
冷凍卵加工品の製造方法であって、加熱処理により凝固
した卵白部を含む卵加工品に対し、温度−45〜−30
℃の冷気を風速20〜40m/秒で吹き付けて冷凍す
る、冷凍卵加工品の製造方法を提供する。
加熱凝固卵白部を含むものであり、離水率の観点から視
た場合には、解凍後の離水率が5%未満、好ましくは2
%未満であることを特徴とする。このように離水率を5
%未満とすることにより、冷凍卵加工品に対し、その解
凍後にも柔らかくふっくらとした食感を付与することが
できる。
(c)で算出されたものである。 (a) 凍結状態の卵加工品の重量(A)を測定する。 (b) 凍結状態の卵加工品を濾紙の上に載置し、室温
(25℃)下、2時間放置して解凍する。 (c) 解凍後、濾紙から卵加工品を引き離し、解凍し
た卵加工品の重量(B)を測定し、以下の式(1)
は、鶏卵等の食用生卵をそのまま割卵したものが好まし
く挙げられる。また、液卵白と液卵黄とを混合したもの
も好ましく使用できる。ここで、液卵白や液卵黄には、
キサンタンガム等の増粘多糖類、食塩、アミノ酸等の調
味料が添加されていてもよい。なお、液卵白として澱粉
が添加されたものを用いると、離水率をより低減させる
ことが可能となるが、風味を重視する場合には、澱粉が
添加されていない液卵白を使用することが好ましい。
品としては、上述の卵加工品の原料を種々の調理方法で
加熱加工したものであるが、具体的にはゆで卵、目玉焼
き、卵白と卵黄とをごく軽く混合した状態(卵黄と混合
されていない卵白部が残っている状態)の全卵液から調
理された卵焼きやスクランブルエッグ、オムレツ等を挙
げることができる。中でも、冷凍保存の要請の高い目玉
焼きが好ましい。
白部が存在していればよく、卵黄部が加熱凝固した状態
のものから半熟状の状態のものでもよい。また、卵黄膜
が残り黄身が丸くなっていてもよく、卵黄膜が破けて卵
黄が丸くなくてもよく、卵黄と卵白が混合していてもよ
い。
し加熱、焼き加熱、蒸し焼き加熱、ボイル加熱等の公知
の加熱方法を採用することができる。また、これらを組
み合わせて加熱してもよい。例えば、蒸し加熱条件とし
ては、加熱庫内で80〜100℃のスチーム加熱をする
という条件が挙げられる。焼き加熱条件としては、フラ
イパン又は鉄板等を140℃〜180℃程度に熱し、油
を引いた上で卵液を3〜5分間程度焼くという条件が挙
げられる。蒸し焼き加熱の条件としては、フライパン又
は鉄板等を140℃〜180℃程度に熱し、油を引いた
上で卵液を焼きながら、加熱庫内で80〜100℃のス
チーム加熱を4〜5分間行うという条件が挙げられる。
凍法、電子レンジ解凍法、湯中加熱解凍法等を適宜採用
することができる。
し易い加熱凝固卵白部を含むものであり、そのため、冷
凍の際、特に加熱凝固卵白部に氷結晶が形成される場合
がある。そのような氷結晶は、解凍後に加熱凝固卵白部
に孔を生じさせる。即ち、そのような氷結晶は、冷凍卵
加工品の解凍時に融解し、それにより離水が生じ、それ
に伴い加熱凝固卵白部に孔が生じる。このような孔の径
の観点から本発明を考慮した場合、本発明の冷凍卵加工
品においては、孔の孔径を約100μm以下、好ましく
は約50μm以下とする。このように孔の孔径を約10
0μm以下とすることにより、冷凍卵加工品に対し、そ
の解凍後にも柔らかくふっくらとした食感を付与するこ
とができる。
の測定は、市販の走査型電子顕微鏡にて撮影した電子顕
微鏡写真に基づき行うことができる。走査型電子顕微鏡
写真の撮影は、例えば解凍した冷凍卵加工品の卵白部を
7mm(縦)×7mm(横)×3mm(厚)の大きさに
切り出し、その厚み方向の切断面を、加速電圧15k
V、真空度40Paという条件下で行うことができる。
には、氷結晶の融解により生じた離水に伴い形成された
孔だけはなく、加熱時の沸騰現象により生じた孔もある
が、そのような孔は切断面(内部)だけではなく卵加工
品の表面部分にも存在しており、しかも肉眼でも観察で
きるほど非常に大きなものであり(約1mm以上)、氷
結晶の融解により生じた離水に伴い形成された孔と明白
に区別できる。
素と、氷結晶の融解により生じた離水に伴い形成された
孔の孔径に関する要素とを同時に満足する冷凍卵加工品
も、解凍後の食感がチルド品に匹敵する食感となるので
非常に好ましい。
製造方法としては、冷凍卵加工品中に形成される氷結晶
の大きさをできるだけ小さくするために、目玉焼き等の
卵加工品の中心温度が−18℃以下の凍結状態に10分
以内に到達できるようにするとともに、工業的に問題の
ないレベルまで製造コストも低く押さえた方法であるこ
とが求められる。従って、本発明の冷凍目玉焼き等の冷
凍卵加工品は、好ましくは、加熱凝固させた卵白部を含
む卵加工品に対し、温度−45〜−30℃の冷気(通常
は冷空気)を風速20〜40m/秒で吹き付けて冷凍す
ることにより製造する。より好ましくは、加熱凝固させ
た卵白部を含む卵加工品に対し、温度−40〜−35℃
の冷気を風速25〜35m/秒で吹き付けて冷凍するこ
とにより製造する。冷凍の際の冷気温度が−45℃より
も下回ると、冷気の冷却コストが増大すると共に冷凍卵
加工品に亀裂や割れが生じ易く、−30℃を上回ると氷
結晶が大きくなる傾向があるので好ましくない。また、
冷気の風速が20m/秒未満であると氷結晶が大きくな
る傾向があり、40m/秒を超えると冷凍卵加工品に亀
裂や割れが生じ易くなるので好ましくない。
卵加工品を十分に凍結できないおそれがあり、長すぎる
と冷凍コストが増大するので、冷凍すべき卵加工品の構
造や厚み等にもよるが、好ましくは3〜10分間、より
好ましくは5〜7分程度である。
明する。
理) 鉄板を160℃程度まで加熱し、食用油をひき、その上
に目玉焼きの形を整えるための丸い枠を乗せ、その中に
生鶏卵を割卵したものを落とし入れ、2分間程度焼成し
た。それを直ちに、庫内温度が80℃〜100℃程度に
調整されたスチーム加熱庫内に入れ、スチーム加熱を4
〜5分間程度行うことにより目玉焼きを完成させた。
取るために冷蔵庫に投入し、目玉焼きの中心温度を5〜
25℃程度にまで冷却した。
理) まず、0.1質量%のキサンタンガムを含有した液卵
白、及び2.0質量%の澱粉と10質量%の清水とを含
有した液卵黄とを用意した。
用油をひき、その上に目玉焼きの形を整えるための丸い
枠をのせ、その中に35gの液卵白を投入し、その液卵
白が鉄板に接した側から約2mmの厚さまで加熱凝固す
るまで、約1分30秒焼成し、更にそこへ15gの液卵
黄を投入し、約30秒間焼成した。焼成後、それを直ち
に、庫内温度が80℃〜100℃程度に調整されたスチ
ーム加熱庫内に入れ、スチーム加熱を4〜5分間程度行
うことにより目玉焼きを完成させた。
℃、風速30m/秒、6分間という条件で凍結すること
により冷凍目玉焼きを得た。
2時間放置することにより解凍し、試食したところ、双
方とも加熱凝固卵白部の離水は非常に少なく、そのため
卵白部は、目玉焼きのチルド保存品(5℃で保存1日)
に匹敵するような弾力とふっくら感があり、ジューシー
で美味しいものであった。
℃、風速5m/秒、20分間という条件で凍結すること
により冷凍目玉焼きを得た。
2時間放置することにより解凍し、試食したところ、双
方とも加熱凝固卵白部の離水は非常に多く、そのため卵
白部はスポンジ状となり、食感が悪く非常にまずいもの
であった。
(約−196℃)に20秒間漬けることにより冷凍目玉
焼きを得た。
2時間放置することにより解凍し、試食したところ、双
方とも加熱凝固卵白部の離水は非常に少なく、そのため
卵白部は、目玉焼きのチルド品(5℃で保存1日)に匹
敵するような弾力とふっくら感があり、ジューシーで美
味しいものであったが、表面部が非常に素早く凍結し、
その後で内部が凍結するので、表面部に亀裂が入り、商
品価値のないものであった。
の条件で実施例2の冷凍目玉焼きを調製し、また、比較
例1と同様の条件で比較例3の冷凍目玉焼きを調製し
た。得られた冷凍目玉焼きを−20℃の冷凍庫内で保存
し、7日後、30日後、60日後、90日後の離水率を
式(1)に従って算出した。
凍結状態の卵加工品を濾紙の上に載置し、室温(25
℃)下、2時間放置して解凍した後、濾紙から卵加工品
を引き離し、解凍した卵加工品の重量である。)
目玉焼きのチルド品(5℃で1日保存)の離水率は0.
01%である。
玉焼きは、離水率が非常に低レベルに保持されており、
離水率の点から長期保存に耐えるものであった。また、
実際の食感も長期保存後であるにも関わらず、実施例1
の冷凍目玉焼きと変わらないものであった。
が高く組織はスポンジ状であり、比較例1と同様に食感
が悪く非常にまずいものであった。
の条件で実施例3の冷凍目玉焼きを調製し、また、比較
例1と同様の条件で比較例4の冷凍目玉焼きを調製し
た。得られた冷凍目玉焼きを自然解凍し、その卵白部を
7mm(縦)×7mm(横)×3mm(厚)の大きさに
切り出し、その厚み方向の切断面を、日本電子(株)社
製の走査型電子顕微鏡(JSM−5310)で加速電圧
15kV、真空度40Paという条件下で撮影した。
を図1に示す。比較例4の冷凍目玉焼きの電子顕微鏡写
真を図2に示す。参考のために、目玉焼きのチルド品
(5℃で1日保存)の電子顕微鏡写真を図3に、そして
液体窒素凍結した冷凍目玉焼きの電子顕微鏡写真を図4
に示す。
凍結品(図4)の場合には、離水がほとんど生じておら
ず、孔もほとんど生じていないことがわかる。実施例3
の冷凍目玉焼き(図1)の場合には、孔径が約100μ
m程度であることがわかる。また、比較例4の冷凍目玉
焼き(図2)の場合には、孔径が400μmにも達する
孔が存在していることがわかる。従って、目玉焼きのチ
ルド品に匹敵する食感を維持するには、氷結晶の融解に
より生じた離水に伴い形成された孔の孔径を約100μ
m以下とする必要があることがわかる。
い加熱凝固卵白部を含んでいるにも関わらず、増粘剤等
の添加物や澱粉を使わずとも、解凍後にも目玉焼きのチ
ルド品に匹敵する食感を示し、非常に美味しいものであ
る。
る。
る。
る。
真である。
Claims (4)
- 【請求項1】 加熱処理により凝固した卵白部を含み、
解凍後の離水率が5%未満である冷凍目玉焼き。 - 【請求項2】 加熱処理により凝固した卵白部を含み、
解凍後に加熱凝固卵白部に生じた孔の孔径が100μm
以下である冷凍目玉焼き。 - 【請求項3】 加熱処理により凝固した卵白部を含み、
解凍後の離水率が5%未満であり、且つ解凍後に加熱凝
固卵白部に生じた孔の孔径が100μm以下である冷凍
目玉焼き。 - 【請求項4】 加熱処理により凝固した卵白部を含む卵
加工品に対し、温度−45〜−30℃の冷気を風速20
〜40m/秒で吹き付けて冷凍する、冷凍卵加工品の製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001364800A JP3508759B2 (ja) | 2000-11-30 | 2001-11-29 | 冷凍目玉焼き及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000-403742 | 2000-11-30 | ||
| JP2000403742 | 2000-11-30 | ||
| JP2001364800A JP3508759B2 (ja) | 2000-11-30 | 2001-11-29 | 冷凍目玉焼き及びその製造方法 |
Publications (2)
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|---|---|
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Family
ID=26607268
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2001364800A Expired - Fee Related JP3508759B2 (ja) | 2000-11-30 | 2001-11-29 | 冷凍目玉焼き及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3508759B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN111602785A (zh) * | 2020-06-24 | 2020-09-01 | 南阳澳思兰食品有限公司 | 弹性口感蛋制品加工方法 |
-
2001
- 2001-11-29 JP JP2001364800A patent/JP3508759B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JP2002223696A (ja) | 2002-08-13 |
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